4519 中外薬 2020-04-23 17:00:00
2020年12月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) [pdf]
2020年12月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
2020年4月23日
上場会社名 中外製薬株式会社 上場取引所 東
コード番号 4519 URL https://www.chugai-pharm.co.jp
代表者 (役職名) 代表取締役会長CEO (氏名) 小坂 達朗
問合せ先責任者 (役職名) 広報IR部長 (氏名) 内田 誠彦 TEL 03-3273-0881
四半期報告書提出予定日 2020年4月28日 配当支払開始予定日 -
四半期決算補足説明資料作成の有無: 有
四半期決算説明会開催の有無 :有 (機関投資家、証券アナリスト、報道機関向け)
(百万円未満四捨五入)
1.2020年12月期第1四半期の連結業績(2020年1月1日~2020年3月31日)
(1)連結経営成績(累計) (%表示は、対前年同四半期増減率)
当社株主に 四半期包括利益
売上収益 営業利益 四半期利益
帰属する四半期利益 合計額
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年12月期第1四半期 179,424 16.3 72,411 57.1 51,533 47.1 51,533 47.1 50,138 41.4
2019年12月期第1四半期 154,288 4.7 46,094 20.2 35,031 24.4 35,031 25.6 35,456 38.4
基本的1株当たり 希薄化後1株当たり
四半期利益 四半期利益
円 銭 円 銭
2020年12月期第1四半期 94.11 93.99
2019年12月期第1四半期 64.01 63.91
(2)連結財政状態
当社株主に 当社株主
資産合計 資本合計
帰属する持分 帰属持分比率
百万円 百万円 百万円 %
2020年12月期第1四半期 1,045,605 854,118 854,118 81.7
2019年12月期 1,058,915 853,985 853,985 80.6
2.配当の状況
年間配当金
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭
2019年12月期 - 48.00 - 92.00 140.00
2020年12月期 -
2020年12月期(予想) 75.00 - 25.00 -
(注)1.直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無
2.当社は、2020年7月1日を効力発生日として、普通株式を1株につき3株の割合で株式分割を行います。
2020年12月期の1株当たり配当予想につきましては、第2四半期末は分割前、期末は分割後の金額を記載し
ております。年間の配当予想につきましては、株式分割の実施により単純合計ができないため、表示してお
りません。なお、株式分割を考慮しない場合の期末配当金は75円、年間配当金は150円であります。
3.2020年12月期の連結業績予想(2020年1月1日~2020年12月31日)
(予想売上収益、Core営業利益、Core当期利益及びCore EPSの%表示は対前期増減率、実績の%表示は対予想進捗率)
Core Core Core Core
売上収益
営業利益 当期利益 EPS 配当性向
百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭 % %
2020年12月期第1四半期(実績) 179,424 24.2 74,057 26.9 52,696 26.2 96.11 26.3 -
2020年12月期(予想) 740,000 7.8 275,000 22.3 201,000 19.9 122.00 - 41.0
(注)1.直近に公表されている業績予想からの修正の有無 : 無
2.上記「連結業績予想」は、当社が定める経常的な業績を示す指標(Coreベース)に基づき予想値及び実績を
算出しております。また、Core EPSはCoreベースの当社株主に帰属する希薄化後1株当たり当期利益であり
ます。
3.当社は、2020年7月1日を効力発生日として、普通株式を1株につき3株の割合で株式分割を行います。
2020年12月期(予想)のCore EPSにつきましては、株式分割後の金額を表示しております。Core EPSの対前
期増減率は単純比較ができないため、表示しておりません。なお、株式分割を考慮しない場合のCore EPSは
366.00円(対前期比19.7%増)であります。また、Core EPSの進捗率は株式分割を考慮しない前提で計算し
ております。
※ 注記事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更
① IFRSにより要求される会計方針の変更: 無
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年12月期1Q 559,685,889株 2019年12月期 559,685,889株
② 期末自己株式数 2020年12月期1Q 12,065,516株 2019年12月期 12,162,354株
③ 期中平均株式数(四半期累計) 2020年12月期1Q 547,564,236株 2019年12月期1Q 547,256,735株
※ 四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(1)本資料に記載されている業績予想等の将来に関する記述は、本業績予想作成時点において入手可能な情報に
基づき当社が合理的と判断した目標であり、潜在的なリスクや不確実性が含まれているため、実際の成果や業績は
記載の予想と異なる可能性があります。
(2)当社が公表する業績予想は、当社社内の管理指標である国際会計基準(以下、「IFRS」という。)のCoreベ
ースで株主・投資家の皆さまに開示するものであります。IFRS実績とCore実績の差異については、業績開示の中で
説明を行います。
(3)業績予想に関する事項は添付資料P.7「連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」をご覧ください。
(4)当社は、以下のとおり電話説明会を開催する予定です。この説明会で使用した資料、音声、Q&A等について
は、開催後速やかに当社ウェブサイトに掲載する予定です。
・2020年4月23日(木)・・・・・・機関投資家・証券アナリスト・報道機関向け電話説明会
中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
○添付資料の目次
1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………… 2
(1)連結経営成績に関する説明 ………………………………………………………………… 2
(2)連結財政状態に関する説明 ………………………………………………………………… 6
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………… 7
2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………… 8
(1)要約四半期連結損益計算書及び要約四半期連結包括利益計算書 ……………………… 8
(2)要約四半期連結財政状態計算書 …………………………………………………………… 10
(3)要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………… 11
(4)要約四半期連結持分変動計算書 …………………………………………………………… 12
(5)継続企業の前提に関する注記 ……………………………………………………………… 13
(6)要約四半期連結財務諸表注記 ……………………………………………………………… 13
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中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
1.当四半期決算に関する定性的情報
当四半期決算に関する定性的情
性的情報
(1)連結経営成績に関する説明
(単位:億円)
2020年 2019年
前年同期比
第1四半期実績 第1四半期実績
連結損益(Core実績)
売上収益
売上収益 1,794 1,543 +16.3%
製商品売上高 1,445 1,377 +4.9%
ロイヤルティ等収入及び
349 166 +110.2%
その他の営業収入
売上原価 △610 △637 △4.2%
売上総利益
売上総利益 1,185 906 +30.8%
販売費 △155 △154 +0.6%
研究開発費 △250 △236 +5.9%
一般管理費等 △39 △37 +5.4%
営業利益
営業利益 741 479 +54.7%
四半期利益
四半期利益 527 363 +45.2%
連結損益(IFRS実績)
売上収益 1,794 1,543 +16.3%
営業利益 724 461 +57.0%
四半期利益 515 350 +47.1%
<連結損益の概要(IFRSベース)>
当第1四半期連結累計期間の売上収益は1,794億円(前年同期比16.3%増)、営業利益は724億
円(同57.0%増)、四半期利益は515億円(同47.1%増)となりました。これらには当社が管理
する経常的業績(Coreベース)から除外している無形資産の償却費4億円、無形資産の減損損失
1億円及び事業所再編費用12億円が含まれています。
<連結損益の概要(Coreベース)>
当第1四半期連結累計期間の売上収益は、製商品売上高、ロイヤルティ等収入及びその他の営
業収入ともに伸長し、1,794億円(前年同期比16.3%増)となりました。
売上収益のうち、製商品売上高は、国内のがん領域における新製品や主力品、その他領域の新
製品の好調な推移に加え、ヘムライブラの通常出荷価格によるロシュ向け輸出の開始により、
1,445億円(同4.9%増)となりました。ロイヤルティ等収入及びその他の営業収入は、ヘムライ
ブラに関するロイヤルティ及びプロフィットシェア収入の大幅な増加と、一時金収入によるその
他の営業収入の増加により、349億円(同110.2%増)となりました。加えて、製品別売上構成比
の変化等により、製商品原価率が42.2%と前年同期比で4.1%ポイント改善した結果、売上総利
益は1,185億円(同30.8%増)となりました。
経費については、444億円(同4.0%増)となりました。販売費は155億円(同0.6%増)、研究
開発費は開発テーマの進展に伴う治験薬製造費用の増加等により250億円(同5.9%増)、一般管
理費等は主に法人事業税(外形標準課税)の増加により39億円(同5.4%増)となりました。以
上から、Core営業利益は741億円(同54.7%増)、Core四半期利益は527億円(同45.2%増)とな
りました。
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中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
※Core実績について
当社はIFRS移行を機に2013年よりCore実績を開示しております。 Core実績とはIFRS実績に当社
が非経常事項と捉える事項の調整を行ったものであり、ロシュが開示するCore実績の概念とも整
合しております。当社ではCore実績を、社内の業績管理、社内外への経常的な収益性の推移の説
明、並びに株主還元をはじめとする成果配分を行う際の指標として使用しております。
詳細は補足資料P.1「IFRS実績からCore実績への調整表」をご覧ください。
<製商品売上高の内訳>
(単位:億円)
2020年 2019年
前年同期比
第1四半期実績 第1四半期実績
製商品売上高
製商品売上高 1,445 1,377 +4.9%
国内製商品売上高
国内製商品売上高 1,019 993 +2.6%
がん領域 547 520 +5.2%
骨・関節領域 249 242 +2.9%
腎領域 67 79 △15.2%
その他領域 155 152 +2.0%
海外製商品売上高
海外製商品売上高 426 384 +10.9%
[国内製商品売上高]
国内製商品売上高は、主にがん領域における新製品や主力品、その他領域の新製品の好調な推
移により、1,019億円(前年同期比2.6%増)となりました。
がん領域の売上は、547億円(同5.2%増)となりました。主に後発品発売の影響により抗悪性
腫瘍剤/抗HER2ヒト化モノクローナル抗体「ハーセプチン」などの売上が減少したものの、新製
品の抗悪性腫瘍剤/抗PD-L1ヒト化モノクローナル抗体「テセントリク」や主力品の抗悪性腫瘍剤
/HER2二量体化阻害ヒト化モノクローナル抗体「パージェタ」が好調に推移したことによりま
す。
骨・関節領域の売上は、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」、経
口骨粗鬆症治療剤「エディロール」といった主力品の堅調な推移により、249億円(同2.9%増)
となりました。
腎領域の売上は、昨年10月の薬価改定に加え、後発品発売に伴う価格競争の激化による持続型
赤血球造血刺激因子製剤「ミルセラ」の売上減少などにより67億円(同15.2%減)となりまし
た。
その他領域の売上は、抗インフルエンザウイルス剤「タミフル」の通常シーズン向けの売上が
前年を大幅に下回ったものの、新製品の血液凝固第Ⅷ因子機能代替製剤「ヘムライブラ」の順調
な市場浸透により、155億円(同2.0%増)となりました。
[海外製商品売上高]
抗悪性腫瘍剤/ALK阻害剤「アレセンサ」のロシュ向け輸出は輸出単価の低下などにより減少し
たものの、ヘムライブラの通常出荷価格によるロシュ向け輸出の開始により、海外製商品売上高
は426億円(前年同期比10.9%増)となりました。
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中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
<新型コロナウイルスの感染拡大による事業及び業績への影響>
新型コロナウイルスへの当社の対応といたしましては、緊急対策本部を設置し、従業員及び事
業関係者への感染防止対策を行うとともに、製品供給体制維持を中心とした事業継続体制を構築
しております。現時点においては国内及び海外ともに製品供給体制への懸念はなく、また今後、
事態が長期化もしくは深刻化した場合においても、対策本部を中心に製品の安定供給体制維持に
取り組んでまいります。
当第1四半期連結累計期間におきましては、新型コロナウイルスの業績への影響は軽微であり
ます。一方で、事態が深刻化した4月以降につきましては事業への影響が広範囲に出てくると予
想しております。具体的な事業及び業績への影響につきましては、現在、国内及び海外からの情
報収集を行っておりますが、以下に示すとおり、多方面にわたる事業影響の可能性が考えられま
す。
販売面につきましては、国内における感染拡大が長期化もしくは深刻化した場合には、営業活
動の自粛や抑制、また入院及び外来患者数の減少などにより、テセントリク、ヘムライブラなど
の新製品や適応拡大品の市場導入の遅れによる国内製商品売上高への影響が想定されます。ま
た、海外においても感染拡大が長期化もしくは深刻化した場合には、市場浸透期にあるヘムライ
ブラの新規患者獲得の遅れ等により、輸出やロイヤルティ及びプロフィットシェア収入への影響
が予想されます。承認申請や審査対応などの薬事関連業務につきましても、各国の規制当局によ
る審査・承認時期の遅延等が懸念されます。開発中のプロジェクトでは、医療施設による訪問規
制や患者の来院自粛などにより、新規臨床試験の立ち上げや実施中の臨床試験の進捗が影響を受
ける可能性があります。創薬研究活動を実施しているプロジェクトにおいては、中長期的に開発
段階への移行時期の遅延が考えられます。設備投資等プロジェクトは、進捗の遅れやスケジュー
ルの見直しなどの影響を受けることがあります。なお、既に当社ニュースリリースにて公表して
おりますとおり、ヒト化抗ヒトIL-6レセプターモノクローナル抗体「アクテムラ」の新型コロナ
ウイルス肺炎を対象とした国内第Ⅲ相臨床試験を実施する予定ですが、現時点においては業績に
与える影響は未定です。
以上のように、新型コロナウイルスの影響は様々な事業活動領域において想定されておりま
す。今後とも対策本部を中心として対応・支援を継続するとともに、引き続き事業及び業績への
影響を精査してまいります。
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中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
研究開発活動の状況
当第1四半期連結累計期間におけるCoreベースの研究開発費は250億円(前年同期比5.9%
増)、売上収益研究開発費比率は13.9%となりました。
2020年1月1日から2020年3月31日までの研究開発活動の進捗状況は以下のとおりでありま
す。
「がん領域」
がん領域
・ROS1/TRK阻害剤「RG6268」(製品名:「ロズリートレク」)は、2020年2月にROS1 融合遺伝
子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんの適応拡大について承認を取得しました。
・改変型抗PD-L1モノクローナル抗体「RG7446」(製品名:「テセントリク」)は、2020年2月
に、切除不能な進行・再発の肝細胞がんを対象として承認申請を行いました。第Ⅲ相国際共同
治験IMvigor010の結果に鑑み、筋層浸潤尿路上皮がん(アジュバント)を対象とする開発を中
止しました。
・抗VEGF(血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体「RG435」(製品名:「アバスチ
ン」)は、2020年2月に切除不能な進行・再発の肝細胞がんを対象として承認申請を行い、同
年1月に小細胞肺がんを対象として第Ⅲ相国際共同治験(「RG7446」との併用)を開始しまし
た。
・抗TIGITヒトモノクローナル抗体「RG6058」は、2020年2月に小細胞肺がん、同年3月に非小
細胞肺がんを対象としてそれぞれ第Ⅲ相国際共同治験を開始しました。
・腫瘍溶解性5型アデノウイルス「OBP-301」は、2020年3月に食道がんを対象として第Ⅱ相臨
床試験を開始しました。
・「AMY109」は、2020年3月に固形がんを対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
・「STA551」は、2020年3月に固形がんを対象として第Ⅰ相臨床試験を開始しました。
・抗CD20/CD3バイスペシフィック抗体「RG6026」は、2020年3月に血液がんを対象として第Ⅰ相
臨床試験を開始しました。
・Raf/MEK阻害剤「CKI27」は、2020年1月に、全世界における製造・開発・販売の独占的実施権
を許諾するグローバルライセンス契約をVerastem Oncology社と締結しました。
「神経疾患領域」
神経疾患領域
・「RG7906」は、2020年2月に統合失調症を対象として第Ⅱ相国際共同治験を開始しました。
・抗ミオスタチンadnectin「RG6206」は、第Ⅱ/Ⅲ相国際共同治験「SPITFIRE試験」の結果に鑑
み、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象とする開発を中止しました。
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中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
(2)連結財政状態に関する説明
<資産、負債及び純資産の状況>
(単位:億円)
2020年 2019年
前期末比
第1四半期末実績 期末実績
純営業資産(NOA)及び純資産
純運転資本 2,516 2,372 +6.1%
長期純営業資産 3,345 3,098 +8.0%
純営業資産(NOA)
純営業資産 5,861 5,470 +7.1%
ネット現金 2,727 3,331 △18.1%
その他の営業外純資産 △47 △261 △82.0%
純資産合計
純資産合計 8,541 8,540 +0.0%
連結財政状態計算書(IFRS実績)
資産合計 10,456 10,589 △1.3%
負債合計 △1,915 △2,049 △6.5%
純資産合計 8,541 8,540 +0.0%
当第1四半期連結会計期間末における純営業資産(NOA)は前連結会計年度末に比べ391億円増
加し、5,861億円となりました。うち、純運転資本は、営業債権及び棚卸資産の増加等により前
連結会計年度末に比べ144億円増加し、2,516億円となりました。また、長期純営業資産は主に中
外ライフサイエンスパーク横浜への投資により前連結会計年度末から247億円増加し、3,345億円
となりました。
次項「キャッシュ・フローの状況」で示すとおり、有価証券や有利子負債を含むネット現金は
前連結会計年度末に比べ604億円減少し、2,727億円となりました。その他の営業外純資産は、主
に未払法人所得税の減少により前連結会計年度末から214億円増加し、△47億円となりました。
これらの結果、純資産合計は前連結会計年度末に比べ1億円増加し、8,541億円となりまし
た。
※純営業資産(NOA)及び純資産について
連結財政状態計算書は国際会計基準第1号「財務諸表の表示」に基づいて作成しております。
一方で、純営業資産(NOA)及び純資産は、連結財政状態計算書を内部管理の指標として再構成
したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、純営業資産(NOA)及び純資
産にはCore実績のような除外事項はありません。
詳細は補足資料P.8「財政状態」をご覧ください。
※純営業資産(NOA)について
純営業資産(NOA:Net Operating Assets)は金融取引や税務上の取引とは独立に当社グルー
プの業績を評価することを可能としております。純営業資産は純運転資本及び有形固定資産、使
用権資産、無形資産等を含む長期純営業資産から引当金を控除することで計算しております。
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中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
<キャッシュ・フローの状況>
(単位:億円)
2020年 2019年
前年同期比
第1四半期実績 第1四半期実績
フリー・キャッシュ・フロー
営業利益 724 461 +57.0%
調整後営業利益 810 541 +49.7%
営業フリー・キャッシュ・フロー 318 383 △17.0%
フリー・キャッシュ・フロー
フリー キャッシュ フロー △91 197 -%
ネット現金の純増減 △604 △118 +411.9%
連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS実績)
営業活動によるキャッシュ・フロー 50 330 △84.8%
投資活動によるキャッシュ・フロー △170 △201 △15.4%
財務活動によるキャッシュ・フロー △520 △336 +54.8%
現金及び現金同等物の増減額 △652 △210 +210.5%
現金及び現金同等物の四半期末残高 1,387 1,258 +10.3%
営業利益から、営業利益に含まれる減価償却費などのすべての非現金損益項目及び純営業資産
に係るすべての非損益現金流出入を調整した調整後営業利益は、810億円(前年同期比49.7%
増)となりました。営業利益の大幅な増益等があったものの、純運転資本等の増加348億円を減
算したこと、有形固定資産及び無形資産の取得による支出123億円等により、営業フリー・キャ
ッシュ・フローは318億円(同17.0%減)の収入に留まりました。純運転資本等の増加要因は前
項「資産、負債及び純資産の状況」に記載したとおりです。
営業フリー・キャッシュ・フローから法人所得税410億円、移転価格税制調整金5億円を支払
ったこと等により、フリー・キャッシュ・フローは91億円の支出となりました。
フリー・キャッシュ・フローから配当金の支払501億円等を調整したネット現金の純増減は604
億円の減少となりました。
また、有価証券及び有利子負債の増減を除いた現金及び現金同等物は652億円減少し、当四半
期末残高は1,387億円となりました。
※フリー・キャッシュ・フロー(FCF)について
連結キャッシュ・フロー計算書は国際会計基準第7号「キャッシュ・フロー計算書」に基づい
て作成しております。一方で、FCFは、連結キャッシュ・フロー計算書を内部管理の指標として
再構成したものであり、ロシュも同様の指標を開示しております。なお、FCFにはCore実績のよ
うな除外事項はありません。
詳細は補足資料P.9「キャッシュ・フロー」をご覧ください。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2020年1月30日に公表いたしました連結業績予想から修正しておりません。
※本項1.「当四半期決算に関する定性的情報」において、金額は億円未満を四捨五入しておりま
す。また、増減及び%は億円単位で表示された数字で計算しております。
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中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記
要約四半期連結財務諸表及び主な注
及び主な注記
(1)要約四半期連結損益計算書及び要約四半期連結包括利益計算書
【要約四半期連結損益計算書】
(単位:百万円)
当第1四半期連結累計期間 前第1四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日 (自 2019年1月1日
至 2020年3月31日) 至 2019年3月31日)
売上収益
売上収益 179,424 154,288
製商品売上高 144,535 137,714
ロイヤルティ等収入及び
34,889 16,575
その他の営業収入
売上原価 △61,272 △63,908
売上総利益
売上総利益 118,152 90,380
販売費 △15,774 △15,437
研究開発費 △26,100 △25,139
一般管理費等 △3,867 △3,710
営業利益
営業利益 72,411 46,094
金融費用 △12 △38
その他の金融収入(支出) △648 203
その他の費用 △536 △839
税引前四半期利益
税引前四半期利益 71,214 45,421
法人所得税 △19,681 △10,390
四半期利益
四半期利益 51,533 35,031
四半期利益の帰属:
当社の株主持分 51,533 35,031
1株当たり四半期利益
基本的1株当たり
94.11 64.01
四半期利益(円)
希薄化後1株当たり
93.99 63.91
四半期利益(円)
― 8 ―
中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
【要約四半期連結包括利益計算書】
(単位:百万円)
当第1四半期連結累計期間 前第1四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日 (自 2019年1月1日
至 2020年3月31日) 至 2019年3月31日)
四半期利益
四半期利益 51,533 35,031
その他の包括利益
その他の包括利益を通じて
△106 564
公正価値で測定する金融資産
純損益に振り替えられない項目
純損益に振り替えられない項
い項目
△106 564
合計
その他の包括利益を通じて
△71 △1
公正価値で測定する金融資産
キャッシュ・フロー・ヘッジ 199 268
在外子会社等の為替換算差額 △1,417 △406
のちに純損益に振り替えられる
のちに純損益に振り替えられ
られる
△1,289 △138
可能性のある項目合計
可能性のある項目合計
その他の包括利益合計
その他の包括利益合計 △1,395 425
四半期包括利益
四半期包括利益 50,138 35,456
四半期包括利益の帰属:
当社の株主持分 50,138 35,456
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(2)要約四半期連結財政状態計算書
(単位:百万円)
当第1四半期
前連結会計年度末
連結会計期間末
(2019年12月31日)
(2020年3月31日)
資産
非流動資産:
有形固定資産 277,442 255,559
使用権資産 8,380 9,749
無形資産 23,819 23,540
長期金融資産 2,653 2,958
繰延税金資産 41,490 42,680
その他の非流動資産 28,569 24,750
非流動資産合計
非流動資産合計 382,353 359,235
流動資産:
棚卸資産 174,355 168,122
営業債権及びその他の債権 195,046 181,641
未収法人所得税 0 0
有価証券 134,009 129,117
現金及び現金同等物 138,710 203,941
その他の流動資産 21,130 16,858
流動資産合計
流動資産合計 663,251 699,680
資産合計
資産合計 1,045,605 1,058,915
負債
非流動負債:
繰延税金負債 △8,565 △9,304
退職後給付負債 △7,504 △7,094
長期引当金 △2,315 △2,348
その他の非流動負債 △5,896 △6,914
非流動負債合計
非流動負債合計 △24,280 △25,662
流動負債:
未払法人所得税 △19,128 △41,047
短期引当金 △4 △4
営業債務及びその他の債務 △89,481 △77,635
その他の流動負債 △58,593 △60,582
流動負債合計
流動負債合計 △167,207 △179,268
負債合計
負債合計 △191,486 △204,930
純資産合計
純資産合計 854,118 853,985
資本の帰属:
当社の株主持分 854,118 853,985
資本合計
資本合計 854,118 853,985
負債及び資本合計
負債及び資本合計 1,045,605 1,058,915
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(3)要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
当第1四半期連結累計期間 前第1四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日 (自 2019年1月1日
至 2020年3月31日) 至 2019年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動による現金創出 82,118 55,173
運転資本の減少(△は増加) △34,791 △2,506
確定給付制度に係る拠出 △683 △1,248
その他の営業活動 △635 △604
小計 46,009 50,815
法人所得税の支払 △41,000 △17,775
営業活動によるキャッシュ・
営業活動によるキャッシュ
5,009 33,040
フロー
フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得 △11,090 △7,370
無形資産の取得 △1,226 △3,758
有形固定資産の処分 11 △1
利息及び配当金の受取 31 22
有価証券の取得 △68,000 △65,000
有価証券の売却 63,000 56,000
投資有価証券の取得 △35 -
投資有価証券の売却 326 -
投資活動によるキャッシュ・
投資活動によるキャッシュ
△16,982 △20,106
フロー
フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
非支配持分の取得 - △1,730
利息の支払 △5 △7
リース負債の支払 △2,115 △2,181
配当の支払―当社株主持分 △50,102 △29,923
ストック・オプションの行使 265 250
自己株式の減少(△は増加) △10 △6
その他の財務活動 - △8
財務活動によるキャッシュ・
財務活動によるキャッシュ
△51,966 △33,605
フロー
フロー
現金及び現金同等物に係る換算差額 △1,291 △370
現金及び現金同等物の増減額
現金及び現金同等物の増減 △65,230 △21,042
現金及び現金同等物の期首残高 203,941 146,860
現金及び現金同等物の四半期末残高
現金及び現金同等物の四半期末残
半期末残高 138,710 125,818
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(4)要約四半期連結持分変動計算書
前第1四半期連結累計期間(自 2019年1月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
当社の株主持分
その他の
資本 利益 非支配 資本
資本金 資本構成 合計
剰余金 剰余金 持分 合計
要素
2019年1月1日現在
日現在 73,000 66,043 618,091 △1,270 755,864 664 756,529
四半期利益 - - 35,031 - 35,031 - 35,031
その他の包括利益
を通じて公正価値 - - - 563 563 - 563
で測定する金融資産
キャッシュ・
- - - 268 268 - 268
フロー・ヘッジ
在外子会社等の
- - - △406 △406 - △406
為替換算差額
四半期包括利益合計
四半期包括利益合計 - - 35,031 425 35,456 - 35,456
剰余金の配当 - - △30,097 - △30,097 - △30,097
株式報酬取引 11 △32 - - △20 - △20
自己株式 - 327 - - 327 - 327
非支配持分の変動 - - △1,084 19 △1,065 △664 △1,730
2019年3月31日現在
月31日現在 73,012 66,338 621,940 △825 760,464 - 760,464
当第1四半期連結累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
当社の株主持分
その他の
資本金 資本剰余金 利益剰余金 資本構成 合計 資本合計
要素
2020年1月1日現在
日現在 73,016 67,037 722,076 △8,143 853,985 853,985
四半期利益 - - 51,533 - 51,533 51,533
その他の包括利益
を通じて公正価値 - - - △177 △177 △177
で測定する金融資産
キャッシュ・
- - - 199 199 199
フロー・ヘッジ
在外子会社等の
- - - △1,417 △1,417 △1,417
為替換算差額
四半期包括利益合計
四半期包括利益合計 - - 51,533 △1,395 50,138 50,138
剰余金の配当 - - △50,372 - △50,372 △50,372
株式報酬取引 21 △72 - - △52 △52
自己株式 - 418 - - 418 418
その他の資本構成
要素から利益剰余 - - 106 △106 - -
金への振替
2020年3月31日現在
月31日現在 73,037 67,383 723,343 △9,644 854,118 854,118
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(5)継続企業の前提に関する注記
該当事項はありません。
(6)要約四半期連結財務諸表注記
①重要な会計方針等
重要な会計方針等
a.作成の基礎
作成の基礎
この要約四半期連結財務諸表は、日本(東京)に所在し、東京証券取引所に上場(証券コー
ド:4519)している中外製薬株式会社及びその子会社の要約四半期連結財務諸表です。この要
約四半期連結財務諸表は2020年4月23日に取締役会によって承認されております。
ロシュ・ホールディング・リミテッドはスイス証券取引所に上場し、IFRSに準拠し業績を開
示しているロシュグループの親会社であります。当社グループはロシュとの戦略的アライアン
スの締結により2002年10月よりロシュグループの主要なメンバーになっております。ロシュ・
ホールディング・リミテッドは、当社株式の発行済株式総数のうち、59.89%(発行済株式総
数から自己株式を控除したベースでは61.21%)を所有しています。
当社グループは、「四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(平成19
年内閣府令第64号)第1条の2に定める指定国際会計基準特定会社の要件を満たすことから、
同第93条の規定により、国際会計基準第34号「期中財務報告」に準拠して要約四半期連結財務
諸表を作成しております。
この要約四半期連結財務諸表には、年次の連結財務諸表で要求される全ての情報が含まれて
いないため、2019年12月31日に終了した前連結会計年度の連結財務諸表と併せて利用されるべ
きものであります。
要約四半期連結財務諸表は当社の機能通貨である日本円で表示し、百万円未満を四捨五入し
ております。公正価値による測定が要求されている一部の項目を除き、測定は取得原価に基づ
いております。
b.重要な会計上の判断、見積り及び前提
重要な会計上の判断 見積り及び前提
要約四半期連結財務諸表の作成にあたっては、収益、費用、資産、負債及び偶発事象に係る
報告金額に影響を与える判断、見積り及び前提の設定を行うことを経営者に求めております。
これらの見積りは実際の結果と異なる可能性があります。見積りやその基礎をなす前提は、過
去の経験や多くの要因に基づいて設定しており、継続的に見直しを行っております。見積りの
変更による影響は、見積りの変更が行われた会計期間に認識しております。
当社グループの要約四半期連結財務諸表で認識する金額に重要な影響を与える判断、見積り
及び前提に関する情報は、原則として前連結会計年度と同様であります。
c.重要な会計方針
重要な会計方針
当社グループの要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、前連結会計年
度に係る連結財務諸表において適用した会計方針と同一であります。
②追加情報
追加情報
当社は、2020年1月21日開催の取締役会において、株式分割及び定款の一部変更を行うことを
決議いたしました。
a.株式分割の目的
株式分割の目的
株式の分割により、当社株式の投資単位あたりの金額を引き下げ、株式の流動性を高めると
ともに投資家層の拡大を図ることを目的としております。
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中外製薬株式会社(4519) 2020年12月期 第1四半期決算短信
b.株式分割の概要
株式分割の概要
(a) 分割の方法
2020年6月30日(火)を基準日として、同日最終の株主名簿に記載または記録された株主
の所有する普通株式を、1株につき3株の割合をもって分割いたします。
(b) 分割により増加する株式数
(ⅰ)株式分割前の発行済株式総数 559,685,889株
(ⅱ)今回の分割により増加する株式数 1,119,371,778株
(ⅲ)株式分割後の発行済株式総数 1,679,057,667株
(ⅳ)株式分割後の発行可能株式総数 2,399,415,150株
(c) 分割日程
(ⅰ)基準日公告日 2020年6月15日(月)
(ⅱ)基準日 2020年6月30日(火)
(ⅲ)効力発生日 2020年7月1日(水)
c.1株当たり情報に及ぼす影響
株当たり情報に及ぼす影響
当該株式分割が前第1四半期連結累計期間の期首に行われたと仮定した場合の1株当たり情
報は、以下のとおりであります。
当第1四半期連結累計期間 前第1四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日 (自 2019年1月1日
至 2020年3月31日) 至 2019年3月31日)
基本的1株当たり四半期利益(円) 31円37銭 21円34銭
希薄化後1株当たり四半期利益(円) 31円33銭 21円30銭
d.定款の一部変更
定款の一部変更
(a) 変更の理由
今回の株式分割に伴い、会社法第184条第2項の規定に基づき、2020年7月1日(水)を
もって、当社定款第6条に定める発行可能株式総数を変更いたします。
(b) 変更の内容
変更内容は以下のとおりです。
(下線は変更箇所を示します。)
変更前 変更後
(発行可能株式総数) (発行可能株式総数)
第6条 当会社の発行可能株式総数は、7億 第6条 当会社の発行可能株式総数は、23億
9,980万5,050株とする。 9,941万5,150株とする。
(c) 日程
定款変更の効力発生日2020年7月1日(水)
e.その他
その他
(a) 資本金の額の変更
今回の株式分割に際して、資本金の額に変更はありません。
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