4519 中外薬 2019-04-08 16:30:00
がんのウイルス療法「テロメライシン(OBP-301)」に関する独占的ライセンス契約および資本提携契約の締結について [pdf]

                                               2019 年 4 月 8 日
各 位
                            会 社 名 オンコリスバイオファーマ株 式 会 社
                            代表者名 代表取締役社長 浦田 泰生
                                          (コード番号:4588)
                            問 合 せ先   取締役管理担当 吉村 圭司
                                           (TEL 03-5472-1578)

                            会 社 名 中 外 製 薬 株 式 会 社
                            代 表 者 名 代表取締役社長 CEO 小坂 達朗
                                        (コード番号 4519 東証一部)
                            問 合 せ先   広 報 IR 部 長 内 田 誠 彦
                                           (TEL 03-3273-0881)



       がんのウイルス療法「テロメライシン(OBP-301)」に関する
       独占的ライセンス契約および資本提携契約の締結について

 オンコリスバイオファーマ株式会社 (以下、「オンコリス」)と 中外製薬株式会社 (以下、「中外製薬」)は、
このたび、オンコリスが開発中のがんに対するウイルス療法である「テロメライシン(OBP-301)」(以下、「テロ
メライシン」)について、日本・台湾における開発・製造・販売に関する再許諾権付き独占的ライセンスを中外
製薬に付与すると共に、日本・台湾・中国・香港・マカオを除く全世界における開発・製造・販売に関する独占
的オプション権を中外製薬へ付与するライセンス契約を締結しましたので、お知らせいたします。また、オンコリス
は新たに約 8 億円相当の普通株式を発行し、中外製薬がその全てを引き受けることに両社が合意しました。
本ライセンス契約の開始と第三者割当による新株式の発行に伴う払い込みは、本年 4 月 24 日を予定してお
ります。


 中外製薬は、日本・台湾における再許諾権付き独占的ライセンス契約の契約一時金として 5.5 億円を支
払います。また、テロメライシンの臨床試験において一定の効果が確認され、中外製薬が上記の独占的オプショ
ン権を行使した場合には、中外製薬がオンコリスに支払う本ライセンス契約総額は 500 億円以上になります。
さらに、テロメライシンの上市後は、中外製薬におけるテロメライシンの売上額に応じた販売ロイヤリティを、ライセ
ンス契約総額とは別に、中外製薬がオンコリスに支払います。


 なお、本リリースに記載されている資本業務提携については、別途 2019 年 4 月 8 日付でオンコリスが開示
しました「資本業務提携及び第三者割当による新株式の発行に関するお知らせ」にて公表していますので、同
リリースをご参照ください。


 経営者コメント
 オンコリスバイオファーマ株式会社 代表取締役社長 浦田 泰生
 「中外製薬は抗体医薬をはじめとするがん治療薬開発のエキスパート企業であり、テロメライシンというがんの
 ウイルス療法を開発していく上で最善のパートナリングが出来たと思います。テロメライシンは日本オリジナルの
 腫瘍溶解ウイルスであり、我々の食道がんに対する臨床効果を中外製薬から高く評価していただけたことを
 大変に嬉しく思います。今後、テロメライシンの適応を大きく拡大していただけることを期待したいと思います。」
 中外製薬株式会社 代表取締役社長 最高経営責任者 小坂 達朗
 「テロメライシンは、新規の作用機序を有するがんのウイルス療法で、がん患者さんへの新たな価値提供が期
 待されます。オンコリスが開発した革新的な医薬品を一日でも早く患者さんに届けるとともに、がん免疫療法
 等との併用も視野に入れ、患者さんやご家族が真の価値を享受できるがん種への適応拡大を図るなど、創
 出価値を最大化してまいります。また、オンコリスの株主の一員として、中長期的に同社の企業価値、株主
 価値の向上にも貢献できるものと信じています。」


 オンコリスは本ライセンス契約の締結と本第三者割当が、オンコリスの企業価値および株主価値の向上に資
するものと考えておりますが、現時点における 2019 年 12 月期のオンコリス業績への具体的な影響額は未定
です。一方、本件が中外製薬の 2019 年 12 月期の連結業績に与える影響は軽微です。
 なお、2019 年2月8日に開示しました 2018 年 12 月期決算短信に記載のとおり、オンコリスは現時点で
は業績に与える未確定な要素が多いことから、2019 年 12 月期の業績予想は適性かつ合理的な数値の算
出が困難な状況と考えており、予想の公表をしておりません。



オンコリスバイオファーマについて
 オンコリスバイオファーマは、ウイルス遺伝子改変技術を活用した新規がん治療薬、新規がん検査薬の開発
を行い、がんや重症感染症領域の医療ニーズ充足に貢献することを目指しています。特にがん領域では、腫瘍
溶解ウイルスのプラットフォームをベースに、がんのウイルス療法テロメライシンとその次世代版の開発を進めると共
に、がんの早期発見または術後検査を行う新しい検査薬のテロメスキャン等を揃えることで、がんの早期発見・
初期のがん局所治療・術後検査・転移がん治療を網羅するパイプラインを構築しています。詳細
は www.oncolys.comをご覧下さい。


中外製薬について
 中外製薬は、医療用医薬品に特化し東京に本社を置く、バイオ医薬品をリードする研究開発型の東京証
券市場一部上場の製薬企業であり、ロシュ・グループの重要メンバーとして、国内外で積極的な医療用医薬
品の研究開発活動を展開しています。特に「がん」領域を中心に、アンメット・メディカルニーズを満たす革新的な
医 薬品 の創製 に取 り組んで い ます 。中 外製薬 に関す るさら に 詳しい情 報 は https://www.chugai-
pharm.co.jp/をご覧下さい。


テロメライシンについて
 テロメライシンは、がん細胞で特異的に増殖し、がん細胞を破壊することができるように遺伝子改変した5型
のアデノウイルスです。5型のアデノウイルスは風邪の症状を引き起こすもので、自然界にも存在します。テロメラ
イシンは、がん細胞で特異的に増殖することでがん細胞を溶解させる強い抗腫瘍活性を示すことや、正常な細
胞の中では増殖能力が低いために、臨床的な安全性を保つことが期待されています。現在までに、嘔吐・脱
毛・造血器障害等の重篤な副作用は報告されていないことから患者さんの QOL(Quality of Life)の向上
が期待されます。更に近年の研究により、ウイルス療法によって破壊されたがん細胞は、その特異的な抗原のシ
グナルを樹状細胞等の免疫細胞に直接伝えることにより、がん免疫を誘導できることが示唆され、近年その有
効性が注目されている抗 PD-1 抗体等の免疫チェックポイント阻害剤との併用により、全身的な抗がん作用が
期待されています。なお、オンコリスは、Medigen Biotechnology Corp.(台湾)とテロメライシンの開発に
関する協力関係を構築しています。


                                                              以 上


                                                               2/3
本件に関するお問い合わせ先
 オンコリスバイオファーマ株式会社 財務部
 Tel: 03-5472-1578
 E-mail: oncolys_information@oncolys.com


 中外製薬株式会社 広報 IR 部
 メディアリレーションズグループ
 Tel: 03-3273-0881
 E-mail: pr@chugai-pharm.co.jp
 インベスターリレーションズグループ
 Tel: 03-3273-0554
 E-mail: ir@chugai-pharm.co.jp




                                           3/3