4506 大日住薬 2019-04-11 13:30:00
中期経営計画2022 [pdf]
中期経営計画 2022
2019年4月12日
大日本住友製薬株式会社
将来事象に関する事項
• 本資料には、当社グループに関する業績その他の予想、見通し、目標、計画その他の将来に関する事項が含まれています。
これらの事項は、作成時点において入手可能な情報による当社の仮定、見積り、見通しその他の判断に基づくものであり、
既知または未知のリスクおよび不確実性が内在しております。
• したがって、その後のさまざまな要因により、予想・計画・目標等 が記載どおりに実現しない可能性や、実際の業績、
開発の成否・進捗その他の見通し等が記載内容と大きく異なる結果となる可能性があります。
• 医薬品(開発中のものを含む)に関する情報が含まれておりますが、その内容は宣伝広告、医学的アドバイスを目的とし
ているものではありません。
1
本日のアジェンダ
環境認識とビジョン
中期経営計画 2022
I 成長エンジンの確立
ll 柔軟で効率的な組織基盤づくり
lll 経営目標・財務方針
2
環境認識とビジョン
3
環境認識とビジョン
当社の理念と強み
人々の健康で豊かな生活のために、 企業
理念
企業 研究開発を基盤とした新たな価値の創造により、広く社会に貢献する
理念
顧客視点の経営と革新的な研究を旨とし、これからの医療と健やかな生活に貢献する
たゆまぬ事業の発展を通して企業価値を持続的に拡大し、株主の信頼に応える
経営理念
経営理念 社員が自らの可能性と創造性を伸ばし、その能力を発揮することができる機会を
提供していく
企業市民として社会からの信用・信頼を堅持し、よりよい地球環境の実現に貢献する
行動宣言
行動宣言
重点3領域における特徴ある研究開発力
(精神神経領域、がん領域、再生・細胞医薬分野)
個々の従業員の能力を生かす仕組みと優れた人材
経営資源 グローバル展開を支える基盤
(当社の強み)
企業理念の実践=CSR経営
4
環境認識とビジョン
ESGの取り組み
• 持続的成長を目指すために、重要課題(マテリアリティ)に取り組む
• 重要課題に取り組むことがSDGsの達成にも繋がる
S
社会
E 革新的な製品の創出
G
環境 精神神経、がん、再生細胞
ガバナンス
低炭素社会構築に貢献 感染症、フロンティア
取締役会の実効性を更に向上
(CO2排出量削減) 人材強化
リスクマネジメント・
働き方改革・従業員育成・
コンプライアンスを更に推進
環境コミュニケーションを
ダイバーシティ&インクルージョンを
更に推進
更に追求
5
環境認識とビジョン
製薬企業を取り巻く環境変化(今後15年間に予想される変化)
第四次産業革命、高齢化の更なる進展や医療財政のひっ迫等により、世界的にこれまでの延長線上
にはない新たなビジネスモデルの確立が求められる「変革の時」を迎えている
<社会>
• 第四次産業革命の進展 <医療・医療制度>
• 高齢化と労働人口の減少 • 高齢化の更なる進展 <市場・製薬業界>
• 中国・その他新興国の台頭、 • 医療財政の更なるひっ迫 アンメット・メディカル・ニーズ
日欧の相対的位置づけ低下 • 予防・治療可能疾患の拡大 に対するソリューションとして
(疾患メカニズム解明と予防・ • 医薬品は依然として治療の
• グローバルヘルスへの貢献に
介入手段の充実) 中心的位置づけ
対する社会的要請の高まり
• 再生医療等新規モダリティ • デジタル技術等の普及
の実現
• 予防医療の普及
• ビッグデータとAIの利活用
浸透
6
環境認識とビジョン
ビジョンと2033年の目指す姿
ビジョン もっと、ずっと、健やかに。
最先端の技術と英知で、未来を切り拓く企業
変わりゆくヘルスケア領域での社会の課題を解決する企業として、
2033年に「グローバル・スペシャライズド・プレーヤー」の地位を確立することを目指す
グローバル・スペシャライズド・プレーヤー
医薬品+ソリューション 3領域でグローバルリーダー
医薬・細胞 ヘルスケア 精神 再生
ソリューション がん
ソリューション 神経 細胞
(フロンティア事業)
2033年の姿
現在の当社
7
環境認識とビジョン
今後に向けた課題
ラツーダに依存した収益体質からの脱却と持続的成長実現のため、本中期経営計画期間中に
抜本的改革を推進する
課題認識 対応方針
• 後期開発品目の確実な推進による成果創出
ポスト・ラツーダ品目の創出・獲得 • 戦略投資(M&A・導入)の実行
• 新たなアプローチによる創薬力の強化
革新的新薬の継続的な創出と • 初期臨床開発の加速
パイプライン拡充 • 精神神経、がん、再生細胞にR&Dリソースを
集中
予防医療・デジタル技術等の
• フロンティア事業の推進による新たな価値の提供
普及への対応
北米・日本事業の収益力強化と
• 明確な地域戦略の策定
中国・アジアにおけるプレゼンス強化
事業環境の変化に柔軟に対応できる • 変革を推進する企業文化・リードする人材の育成
組織・人材力の構築 • デジタル革新による生産性の飛躍的向上
8
中期経営計画 2022
(2018~2022年度)
9
中期経営計画2022
中期経営計画 2022 基本方針:事業基盤の再構築
ポスト・ラツーダを見据えつつ、「変革の時」に対応するため、
「成長エンジンの確立」と「柔軟で効率的な組織基盤づくり」により、事業基盤の再構築に取り組む
グローバル・
スペシャライズド・プレイヤー
新たな創薬アプローチによる
1 イノベーション基盤強化
I. 成長エンジンの 確実に成果を創出する 戦略的投資による
2 3
確立 開発力の強化 パイプラインの拡充
4 日本・北米・中国を 5 フロンティア事業の立ち上げ
柱とした地域戦略
柔軟で効率的な 「ちゃんとやりきる力」 変革を加速する
II. 柔軟で効率的な
組織・オペレーション 企業文化・人材
組織基盤づくり デジタル革新
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中期経営計画 2022
成長エンジンの確立
1 新たな創薬アプローチによるイノベーション基盤強化 4 日本・北米・中国を柱とした地域戦略
2 確実に成果を創出する開発力の強化 5 フロンティア事業の立ち上げ
3 戦略的投資によるパイプラインの拡充
11
中期経営計画 2022 成長エンジンの確立
1 新たな創薬アプローチによるイノベーション基盤強化
重点3領域への注力+感染症領域への取り組み
1 (精神神経・がん・再生細胞 + AMR*・ワクチンアジュバント)
ネットワーク型創薬への移行と推進 精神神経 再生細胞
2 (当社の持つ独自の強み + 日本・米国拠点中心に外部とのネットワーキング) がん 感染症
精神神経 再生細胞
ビッグデータ・デジタル技術を活用したイノベーションへの挑戦
3 がん 感染症
精神神経 再生細胞
Precision Medicineの実現に向けた取り組み
4 がん 感染症
* AMR:薬剤耐性治療薬
12
成長エンジンの確立 ① 新たな創薬アプローチによるイノベーション基盤強化
精神神経領域
創薬の方向性
精神疾患 神経疾患
神経回路病態に基づく 分子病態メカニズムに基づく
創薬により治療の最適化へ 創薬により神経変性疾患の根治へ
統合失調症・うつ・発達障害 神経疾患周辺症状 パーキンソン病・認知症・希少疾患
患者層別化の試み 社外シーズ 新規モダリティ
疾患モデル・バイオマーカーの拡充
ビッグデータ・デジタル技術
自社のコアとなる競争力
製品創出を通じて蓄積してきたトランスレーショナル研究開発技術
先端技術を融合させ確立した自社独自の創薬技術プラットフォーム
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成長エンジンの確立 ① 新たな創薬アプローチによるイノベーション基盤強化
がん領域
革新的新薬創出に向けて創薬エンジンを強化する
Right target がん微小環境*での細胞間相互作用に着目した研究の継続
ユニークなシーズ・テーマ 最適なモダリティの開発と活用
Right approach 当社・北米子会社および外部とのネットワーク型創薬の推進
ネットワーク型/RD一体型 研究と開発の一体化、スピーディーな臨床移行
革新的技術への取り組み
Right Vision
将来への布石 ビッグデータ・デジタル技術を活用した創薬
*がん微小環境:がん組織においてがんとそれを取り巻く宿主由来細胞が形成する微小環境は、がんの病態に関与し、予後、治療感受性や抵抗性に重大な影響を及ぼす
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成長エンジンの確立 ① 新たな創薬アプローチによるイノベーション基盤強化
再生・細胞医薬分野
オープンイノベーションを基軸に、高度な工業化・生産技術(SMaRT)と最先端サイエンスを
追求する当社独自の成長モデルにより早期事業化を図る
次世代再生医療実現(末梢臓器へも)
次世代シーズ・次世代技術の導入
iPS細胞由来立体臓器(腎臓など) 周辺サービス
自家iPS細胞由来細胞・組織 (診断・リハビリなど)
遺伝子導入・改変 他家iPS細胞由来立体組織
高機能体性幹細胞 自家細胞治療 立体網膜
他家iPS細胞由来分化細胞
早期事業化への寄与/ ゲノム編集 ドパミン神経前駆細胞
パイプライン拡充 網膜色素上皮細胞
MSC/体性幹細胞 臓器再生 神経前駆細胞
遺伝子治療 間葉系幹細胞(MSC)
SB623
アニマルヘルス
現行プロジェクト推進(神経・眼科中心)
日米中心に次期中計期間(2023~2027年度)からの収益貢献を目指す 15
成長エンジンの確立 ① 新たな創薬アプローチによるイノベーション基盤強化
感染症領域
感染症領域の研究開発
「グローバルヘルスに貢献」
自社とアカデミアの一体化運営で
大日本住友製薬 アカデミアなど
創薬研究を加速
長年の研究開発経験 次期中計期間以降での実用化、 専門分野での
(メロペン、 グローバルヘルスおよび収益への 深いサイエンス力
TLR7アゴニストなど) 貢献を目指す 世界的なネットワーク
薬剤耐性(AMR*1)治療薬の創薬 ワクチンアジュバントの創製
AMEDのCiCLE*2に採択された 自社TLR7アゴニスト(アジュバント)と
北里研究所との共同プロジェクト 外部の有望抗原との組合せ
(マラリアワクチン、万能インフルエンザワクチンなど)
*1 AMR:Antimicrobial resistance(薬剤耐性) (AMED課題事業で共同研究)
*2 CiCLE:Cyclic Innovation for Clinical Empowerment(医療研究開発革新基盤創成事業)
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中期経営計画 2022 成長エンジンの確立
2 確実に成果を創出する開発力の強化
ポスト・ラツーダを見据え、不確実性が高い領域でも成果を創出する力(ちゃんとやりきる力)
を強化する
I. 成果を見据えた
目標設定
• 環境変化を先読みした目標設定(将来の臨床的・医療経済的意義)
• エビデンスに基づく客観的な評価と意思決定
不確実性が
高い領域でも
ちゃんと III. 最先端技術の取込み
II. 事業リスクのマネジメント やりきる力
• バイオマーカー・ビッグデータの活用による
• 外部活用によるリスクシェア・リソース補完 臨床試験の確度向上・効率化
• 小規模臨床開発あるいは確度の高い適応症を優先 • 変わり続ける薬事制度・開発コンセプトへの適応
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成長エンジンの確立 ② 確実に成果を創出する開発力の強化
主な開発品目一覧(2019年4月現在)
初期開発品目のPOC取得を推進し、後期開発品目の開発を着実に進める
地域 フェーズ1 フェーズ2 フェーズ3 申請
dasotraline alvocidib amcasertib ルラシドン ロナセン
(ADHD) (AML) (固形がん) (統合失調症/双極Ⅰ型障害うつ) (統合失調症/テープ製剤)
SEP-363856 TP-0903 DSP-7888 リサイオ
(統合失調症) (固形がん) (固形がん/血液がん) EPI-743 (悪性リンパ腫における自家
(リー脳症)
日本 EPI-589 SEP-4199
ナパブカシン
造血幹細胞移植の前治療)
(筋萎縮性側索硬化症) (双極Ⅰ型障害うつ)
(結腸直腸がん/膵がん)
他家iPS細胞由来細胞医薬
imeglimin
(パーキンソン病) (2型糖尿病)
医師主導治験
DSP-6745 alvocidib EPI-589 dasotraline dasotraline
(パーキンソン病に伴う精神病症状) (AML /MDS ) (パーキンソン病/ALS) (BED) (ADHD)
SEP-378608 TP-0903 SEP-363856 ナパブカシン 開発方針見直し中
(固形がん/血液がん) (統合失調症/パーキンソン病に
(双極性障害) (結腸直腸がん/膵がん)
伴う精神病症状) アポモルヒネ
DSP-3905 DSP-0509 (パーキンソン病に伴うオフ症状)
SEP-4199
(神経障害性疼痛) (固形がん) 審査結果通知を受領
(双極Ⅰ型障害うつ)
米国 SEP-378614 TP-0184 alvocidib
(治療抵抗性うつ) (固形がん) (再発・難治性AML)
DSP-0337 amcasertib
(固形がん) (固形がん)
TP-1287 DSP-7888
(固形がん) (固形がん/血液がん)
TP-3654 SB623
(固形がん) (慢性期脳梗塞)
:精神神経領域 :がん領域 :再生・細胞医薬分野 :その他の領域 18
成長エンジンの確立 ② 確実に成果を創出する開発力の強化
精神神経領域の優先課題
自社品の研究開発で蓄積した知見を生かし、SEP-363856の後期臨床開発を推進する
画期的な薬剤プロファイル
• ドパミンD2受容体に作用しない
• 陽性症状に加え陰性症状にも高い効果を示す可能性
• 既存の抗精神病薬の安全性上の課題を解決する可能性
SEP-363856
適応症の拡大 新世代抗精神病薬
• 統合失調症での確実な承認取得 (Non-D2)
• 他の精神疾患へのタイムリーな展開 治療法の変革を目指す
ラツーダを超える製品に成長
独自性の高い臨床開発 することを期待
• 自社経験を踏まえた精度の高い臨床試験
• 広範囲な臨床症状の改善を高感度に評価、確認
• 自社品(ラツーダ)のデータを活用した臨床開発
開発段階:2019年度中に統合失調症のフェーズ3試験開始予定
上市目標:2023年度
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成長エンジンの確立 ② 確実に成果を創出する開発力の強化
がん領域の優先課題
着実・スピーディーに開発を進め、オンコロジーフランチャイズを早期に確立する
後期開発品目
ナパブカシン
オンコロジー
開発を着実に進める フランチャイズの
早期確立
初期開発品目 先端的テクノロジー・手法を活用した高効率R&D
早期にPOCを取得する
alvocidib ネットワーク型R&D
先端的分析
TP-0903 DSP-7888 テクノロジー 可能な限り迅速承認制度を活用
amcasertib DSP-0509 TP-0184 先端的薬事制度
TP-3654 TP-1287 先端的臨床試験
デザイン
先端的診断技術・
DSP-0337 バイオマーカー
多様でイノベーティブなパイプライン
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中期経営計画 2022 成長エンジンの確立
3 戦略的投資によるパイプラインの拡充
保有パイプラインの上市目標時期
3,000~6,000億円の 2023~2027年度
M&A枠を設定
精神神経
領域
優先的投資①:
2023年度以降の収益に貢献する
精神神経領域のパイプライン獲得
がん領域
優先的投資②:
2028年度以降の収益に貢献する
重点3領域のパイプライン/技術の獲得
再生・細胞
医薬分野
日本 中国 米国
21
中期経営計画 2022 成長エンジンの確立
4 日本・北米・中国を柱とした地域戦略
欧州
北米
自販やパートナー企業との ラツーダ収益最大化とポスト・ラツーダ
連携による事業拡大 を見据えた成長路線の確立
日本
次期中計期間での売上2,000億円
達成を目指した基盤づくり
中国・アジア
成長市場としての足場固め
中南米
パートナー企業との連携
オセアニア
パートナー企業との連携
22
成長エンジンの確立 ④ 日本・北米・中国を柱とした地域戦略
製品上市目標 :精神神経領域 :がん領域
後期開発品目の確実な上市と早期収益化を図る :再生・細胞医薬分野 :その他の領域
上市
目標 2018~2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023~2027年度(一部を掲載)
トレリーフ
(レビー小体型認知症に ルラシドン SEP-363856
ナパブカシン 他家iPS細胞由来細胞医薬 (統合失調症/ DSP-7888
伴うパーキンソニズム) (統合失調症/
(結腸直腸がん/膵がん) (加齢黄斑変性)*2 パーキンソン病に (固形がん/血液がん)
2018年7月承認取得 双極性障害うつ)
伴う精神病症状)
ロナセン
日本 (統合失調症/テープ製剤)
imeglimin 他家iPS細胞由来細胞医薬 SEP-4199 TP-0903
(2型糖尿病) (パーキンソン病)*2 (双極Ⅰ型障害うつ) (固形がん/血液がん)
リサイオ
(小児固形がんにおける自家
造血幹細胞移植の前治療)
DSP-6745
2019年3月承認取得 DSP-0509
(パーキンソン病に伴う
(固形がん)
アポモルヒネ 精神病症状)
dasotraline SB623 *2
(パーキンソン病に伴うオフ症状) ナパブカシン
(ADHD) (慢性期脳梗塞)
(結腸直腸がん/膵がん)
上市目標見直し中 上市目標見直し中 他家iPS細胞由来細胞医薬 TP-0184
米国 dasotraline
(BED)
(網膜色素変性) (固形がん)
*2
alvocidib *1
(AML) 他家iPS細胞由来細胞医薬 TP-3654
(脊髄損傷) *2 (固形がん)
ロナセン
(統合失調症)
2018年2月上市済み
中国
iPS細胞由来立体臓器 TP-1287
(腎不全) *2 (固形がん)
ルラシドン
(統合失調症)
*1 迅速承認制度活用を前提(今後、FDAと協議予定) ピーク時:グローバル売上が500億円規模または
*2 連携先との合意ではない当社の目標 それ以上を期待する品目(最初の上市に記載) 23
成長エンジンの確立 ④ 日本・北米・中国を柱とした地域戦略
主な上市予定品目の開発状況
精 アポモルヒネ:2020年度上市目標(米国)
神 2019年1月に審査結果通知(CRL)を受領・現在対応中、2019年度に再申請予定
神
ルラシドン:2020年度上市目標(日本)
経
統合失調症、双極性障害うつ(2019年度申請目標)
ナパブカシン:2021年度上市目標(米国・日本)
が 結腸直腸がん(2020年度申請目標)、膵がん(2021年度申請目標)のフェーズ3試験実施中
ピーク時売上ブロックバスターを期待
ん
alvocidib:2020年度上市目標(米国)
再発・難治性AML*1についてフェーズ2試験実施中、MDS*2のフェーズ1/2試験も実施中
再 他家iPS細胞由来医薬品: 2022年度上市目標(日本)
生 パーキンソン病は医師主導治験実施中、加齢黄斑変性は企業治験開始に向けて準備中
細
SB623:2022年度上市目標⇒上市目標見直し中(米国)
胞 フェーズ2b試験の詳細結果を踏まえて、開発方針検討中
そ imeglimin: 2021年度上市目標(日本)
の フェーズ3試験の結果は2019年度判明予定、2020年度申請目標
他
*1 AML:急性骨髄性白血病 *2 MDS:骨髄異形成症候群 24
成長エンジンの確立 ④ 日本・北米・中国を柱とした地域戦略
日本事業の基本方針:次期中計期間での売上2,000億円達成を目指した基盤づくり
• 糖尿病領域(トルリシティ、imeglimin)の製品価値最大化
• 精神神経領域(トレリーフ、ロナセンテープ、ルラシドン)の製品価値最大化
成長路線への転換
• 戦略的導入・提携の推進
• 再生・細胞医薬事業体制の構築
• ナパブカシン上市に向けたSales & Marketing組織の構築
がん事業体制の構築 • 新製品「リサイオ」の適正使用推進
• 安全性情報収集・発信体制の整備
• ハイレベルな学術情報提供の推進
事業運営の最適化 • 安全・安心・安定生産と適正原価の追求の両立
• デジタル化による事業変革と効率化
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成長エンジンの確立 ④ 日本・北米・中国を柱とした地域戦略
関連事業:医薬品事業とのシナジー
「健康と快適さ」を社会に提供する
食品素材・化成品 • 研究開発力と商社機能を併せ持つメーカーとしての特徴を生かした事業を
展開
(DSP五協フード&ケミカル㈱) • 多糖類を中核とした、ユニークで幅広い製品群(食品素材・機能性素材・
化粧品用素材・精密化学品)を通じて顧客に新しい価値を提供する
動物医療分野において新たなソリューションを創造する
動物用医薬品 • 動物用医薬品を中心とした事業領域から、獣医師と顧客のニーズ全体
(ヘルスケアサイクル)に広げるため、新規事業シーズ探索を進める
(DSファーマアニマルヘルス㈱)
• 国内初の動物用再生医療等製品の製造販売承認の取得と発売を目指す
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成長エンジンの確立 ④ 日本・北米・中国を柱とした地域戦略
北米事業の基本方針:ラツーダ収益最大化とポスト・ラツーダを見据えた成長路線の確立
• ラツーダの収益最大化
精神神経・呼吸器領域の • SEP-363856の開発推進
製品価値の最大化 • dasotraline・アポモルヒネの承認取得・上市
• ロンハラ マグネアの早期利益貢献
• ナパブカシンの承認取得
がん事業体制の構築
• 営業体制の構築と早期立ち上げ
戦略投資・他社提携 • パイプラインの拡充
機会追求 • 販売提携の推進
• 注力領域に精通した人材による事業推進
事業運営の最適化
• デジタル化による事業変革と効率化
*ラツーダANDA訴訟の被告メーカーとの個別和解契約により、一部メーカーは2023年2月以降後発品販売可能
(なお、係属中の訴訟1件あり)
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成長エンジンの確立 ④ 日本・北米・中国を柱とした地域戦略
中国・アジア事業の基本方針:成長市場での足場固め
アジア地域における • アジア地域の事業戦略の策定・実行とパイプラインの拡充
事業戦略の策定と実行 • 再生細胞医薬・フロンティア事業機会の追求
• 第3の柱としての基盤強化
メロペンの拡大
中国事業の拡大 •
• 精神神経領域の新製品(ロナセン・ラツーダ)の早期立ち上げ
• グローバル開発への参加
東南アジア事業体制の • シンガポール・タイ子会社の機能強化
強化 • 現地パートナー企業との連携強化によるメロペン・ラツーダの売上最大化
28
中期経営計画 2022 成長エンジンの確立
5 フロンティア事業の立ち上げ
「求められる健やかさ」を医薬品のみで実現することが困難な時代の到来
フロンティア事業
ビジョン
医薬品と一体となり「多様な健やかさ」を実現する
• 将来のヘルスケア領域のニーズに対応するため、自社医薬事業とシナジーが見込める領域を中心に、
核となる技術(情報系、工学系等)やネットワーク(アライアンス、ベンチャー投資等)など
事業基盤を構築する
• 予防・未病、キュアとケアの連携などのソリューション事業をパイロット的に複数開始・展開する
• 日本・米国・中国を中心に事業化機会を探索する
次期中計期間(2023~2027年度)での成長エンジンとしての確立を目指す
29
成長エンジンの確立 ⑤ フロンティア事業の立ち上げ
フロンティア事業で目指す事業領域
ヘルスケアソリューションを事業領域とし、「世の中にとって新規性の高いソリューション」の
開発・事業化をグローバルベースで目指す
世
新 の
規 中
市 に
場 と
っ Aikomi
て
ヘルスケア
企 ソリューション
新 業
規 に
市 と
場 っ MELTIN
て 医薬・細胞
ソリューション
既
存 既存の医薬品
市
場
既存ソリューション 企業にとって 世の中にとって
新規ソリューション 新規ソリューション
30
中期経営計画 2022
柔軟で効率的な組織基盤づくり
31
中期経営計画 2022 柔軟で効率的な組織基盤づくり
全体像
成長エンジンを支えるため、組織・オペレーションの改革と、変革を加速する企業文化の醸成・
人材育成を、デジタル革新と同時に遂行することにより、「ちゃんとやりきる力」が浸透した
柔軟で効率的な組織基盤を構築する
「ちゃんとやりきる力」
世の中の変化を捉えて自らを柔軟に変化させながら、
イノベーションを継続的に創出し、人々に確実に届ける力
柔軟で効率的な 変革を加速する
組織・オペレーション 企業文化・人材
• 徹底的な経営効率の追求 • 変化の先取り
• 柔軟な組織の実現 • チャレンジする文化
デジタル革新
• 革新的な医薬品の創生と成功確度の向上 成長エンジンの一部
• ヘルスケアソリューションでの活用
• 効率的なオペレーション構築
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柔軟で効率的な組織基盤づくり
柔軟で効率的な組織・オペレーション
経営効率の追求と機動的な組織の実現により、今後の環境変化を先取りできる柔軟性を備える
徹底的な経営効率の追求 :
• デジタル技術も活用した当社の「働き方改革」の推進 当社の働き方改革
• メリハリの効いた資源配分
機動的な組織の実現: 労働生産性 社員満足度と 社会への
の向上 能力の向上 提供価値
• 変化に対して柔軟に対応する ワークライフ (=更なる生産 の向上
性向上と成長意
• 社内外の機能を組み合わせる バランスの向上 欲の源泉)
33
柔軟で効率的な組織基盤づくり
変革を加速する企業文化・人材
「粘り強く精緻に物事を進める文化」を維持しつつ、環境変化を好機と捉えて潮流を読み、
自ら変革して柔軟に動く文化の醸成、人材の育成を推進する
創り上げたい文化、求める社員像の浸透 変化を先取りし、
チャレンジし続ける文化
潮流を読み、
• 強化したい企業文化:挑戦が奨励される・風通しが良い・
自ら変革して柔軟に動く
Positive Attitude・変化を先取りする・やり抜く
• 求める社員像:自ら変化に対応し自ら挑戦するプロフェッショナルな社員、
自己研鑽に努め自らの価値を高める社員、事業環境の変化に前向きに対応
できる柔軟な社員
粘り強く精緻に物事を進める文化
改革に必要な打ち手の実行
• 変化を先読みした挑戦を奨励するマネジメントの強化
誠実で優秀な人材
• 教育投資の充実
• ダイバーシティ&インクルージョンの推進 など
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柔軟で効率的な組織基盤づくり
デジタル革新
デジタル活用を通して、新たな価値創造とオペレーション改革の両方を目指す
デジタル革新
デジタル・ケイパビリティの更なる強化:
• 全社のデジタル・デクステリティの向上 ヘルスケア 革新的な医薬品
デジタル活用スキルの向上と意識の変革 ソリューション の創生と
への活用 成功確度の向上
• デジタル人材の獲得と育成
• データ活用プラットフォームの強化 など デジタルを基軸として
「研究開発」「フロンティア事業」
「ビジネス・オペレーション」
全社を挙げたデジタル化機会の特定と成果創出: のすべてを変える
• 事業組織中心に医薬、フロンティア事業で新たな価値を
創造する
• デジタル革新組織中心にオペレーション改革と将来の 効率的な
高度なデジタル化を見据えた全社的な取り組みを推進する オペレーション
構築
35
中期経営計画 2022
経営目標・財務方針
36
経営目標・財務方針
経営目標、配当方針
2022年度 経営目標
2022年度 領域別売上収益内訳
売上収益 6,000 億円
コア営業利益 1,200 億円 その他
精神神経領域
ROIC 10 % がん領域
ROE 12 %
為替レート:1ドル110円、1元16.5円
ROIC:(コア営業利益ー法人所得税)/(資本+有利子負債)
配当方針
• 安定的な配当に加えて、業績向上に連動した増配を実施
• 5年間平均の配当性向:20%以上
ROE
• 長期的にROE10%以上を目指す
*経営目標は、作成時点において入手可能な情報による当社の仮定、見積り、見通しその他の判断に基づくものであり、既知または未知のリスクおよび不確実性が
内在しています。したがって、その後のさまざまな要因により、目標が記載どおりに実現しない可能性があります 37
経営目標・財務方針
財務方針:財務レバレッジによるM&A枠の確保
得られた利益は、積極的な研究開発投資に加え、戦略投資として活用
財務レバレッジにより、3,000~6,000億円のM&A枠の設定
キャッシュ増加
1,000億円以上を見込む 現在保有
キャッシュ
配当
研究開発投資 M&A枠
法人所得税
4,500億円
条件付対価 3,000~6,000億円
支払他
財務レバレッジ
2018~2022年度合計のコアセグメント利益:
8,500億円以上を見込む
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まとめ
2033年の目指す姿達成に向けて
2033年の「グローバル・スペシャライズド・プレーヤー」の地位確立を目指し、
中期経営計画 2022を遂行する
グローバル・スペシャライズド・プレーヤー
医薬品+ソリューション 3領域でグローバルリーダー
医薬・細胞 ヘルスケア 精神 再生
ソリューション がん
ソリューション 神経 細胞
(フロンティア事業)
2033年の姿
中期経営計画 2022:事業基盤の再構築
柔軟で効率的な
成長エンジンの確立
組織基盤づくり
ラツーダ独占販売期間終了後の2023年度は、ラツーダの大幅減収により減益の可能性があるが、
新製品群の成長により早期にカバーし、持続的な成長を目指す 39
<目次>
参考資料
P.41 マテリアリティマップ
P.42 コーポレートガバナンス強化
P.43 人材強化
P.44 CSR活動・環境
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参考資料
マテリアリティマップ
CSR経営(企業理念の実践)の指針となるマテリアリティ(重要課題)
非常に
大きい アンメット・メディカル・
• 気候変動への取り組み • 医薬品アクセスの向上 • 革新的な製品の創出
患者さんとご家族の支援 サイエンス発展への貢献 ニーズの高い領域
( • 途上国に対する • •
ス
公正な価格での薬剤提供 品質保証 • 精神神経
テ 医療インフラ整備支援 • •
新しい事業機会の創出 安全性の確保 • がん
ー • 地域発展 • •
ク
• 偽造医薬品対策 • 薬害防止 • 再生・細胞医薬
ホ
ル • CSR調達 • 安定供給 • 感染症(AMR、ワクチン)
ダ
• 積極的な情報開示 • 働き方改革 • フロンティア
ー 社
か
会 • 情報セキュリティ • 人権の尊重
ら
寄 課 • 次世代育成支援 • コーポレートガバナンス
せ 題 • コンプライアンス
ら の
れ • 公正・透明な企業活動
る 大
期 き
待 さ
や
社
会
要
請 • 水資源の有効利用 • 環境事故の防止 • ステークホルダー・エンゲージメント
の 大気汚染の防止 外部資源の活用
強
• • 生物多様性への取り組み •
さ • 廃棄物削減 • 従業員の育成
) • ダイバーシティ&インクルージョン
• 従業員の健康、安全衛生
大きい
高い 大日本住友製薬にとっての重要性 非常に高い
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参考資料
コーポレートガバナンス強化 G
ガバナンス
S
社会
E
環境
迅速・果断な意思決定、適切なリスクマネジメントを行い、企業の持続的成長を目指す
コーポレートガバナンス体制
• 各年度実施する実効性評価に基づき
取締役:8名、うち社外3名、女性1名
取締役会の実効性を更に向上
監査役:5名、うち社外3名
指名報酬委員会:委員の過半数を独立社外取締役で構成
• 取締役の多様性を更に追求
(委員長:独立社外取締役)
リスクマネジメント、コンプライアンス体制
• リスクマネジメント推進体制の
リスクの特性に応じて、グループ横断リスクと各社が 適切な運用によりリスク管理を強化
取り組む業務活動リスクに分類
コンプライアンス担当執行役員を設置し、 • 内部通報制度の実効性向上などにより
当社グループのコンプライアンスを統括 コンプライアンスを更に推進
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参考資料
人材強化 G
ガバナンス
S
社会
E
環境
従業員とともに、企業の持続的成長を目指す
従業員の育成
• リーダー人材育成
タレントマネジメントによる人材育成の促進
(DSP Academy 年間80名受講)
個の能力を高めるための全社的教育プログラムの推進
各階層におけるリーダー人材の育成
• 教育投資 毎年3億円以上
(DSP Academyの継続)
ダイバーシティ&インクルージョン
• 女性管理職比率10%以上(2020年
性別、年齢など属性に関わらず各人の能力を活かす 目標)を2019年4月に前倒しで達成
女性社員のキャリアアップに向けた取り組みの強化
特例子会社を含め、障がい者の適材適所での活躍推進 • 障がい者法定雇用率の確保
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参考資料
G S E
CSR活動・環境 ガバナンス 社会 環境
社会とともに、企業の持続的成長を目指す
社会貢献活動
• 途上国の医療アクセス向上に貢献
グローバルヘルス、患者さんとご家族への支援、 • 社会課題の解決につながる寄付
次世代育成に注力
• 出張授業の継続実施(年10校以上)
環境 • CO2排出量目標(対2017年度比)
2022年度:15%以上削減
2030年度:30%以上削減
低炭素社会構築に貢献
環境コミュニケーションを更に推進 • 企業版2℃目標(SBT)認定取得
(2020年度までに)
* SBT:Science Based Targets
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