4506 大日住薬 2021-05-12 13:00:00
2020年度(2021年3月期)決算(IFRS)補足資料 [pdf]

                                             証券コード:4506




          2020年度(2021年3月期)決算(IFRS)補足資料



                        ―目次―



   Ⅰ.   連結業績ハイライト                           1
   Ⅱ.   連結損益計算書                             3
   Ⅲ.   セグメント情報                             4
   Ⅳ.   売上の状況                               5
   Ⅴ.   連結財政状態計算書                           7
   Ⅵ.   四半期業績の推移                            8
   Ⅶ.   主要な連結子会社の状況                         8
   Ⅷ.   株式の状況                               9
   Ⅸ.   開発状況表                               10
   Ⅹ.   主な開発品のプロフィール                        13




                        2021年5月12日

                    大日本住友製薬株式会社


・ 本資料には、当社グループに関する業績その他の予想、見通し、目標、計画その他の将来に関する事項が含まれて
  います。これらの事項は、発表日現在において入手可能な情報による当社の仮定、見積り、見通しその他の判断に
  基づくものであり、既知または未知のリスクおよび不確実性が内在しています。したがって、その後のさまざまな要因
  により、予想・計画等が記載どおりに実現しない可能性や、実際の業績、開発の成否・進捗その他の見通し等が記載
  内容と大きく異なる結果となる可能性があります。

・ 本資料の数字は四捨五入で表示しています。四捨五入のため、合計数字に差異が生じる場合があります。
                                                                     大日本住友製薬株式会社(4506) 2020年度決算補足資料

I.連結業績ハイライト                                                             IFRS
                                                                                     (億円)
1.連結損益計算書(コアベース)          2019年度          2020年度          前期比          2021年度        前期比
                            実績              実績           増減率%          業績予想         増減率%
 売上収益                            4,828           5,160         6.9        5,780        12.0
 売上原価 *1                         1,283           1,375         7.1        1,560        13.5
 売上総利益                           3,544           3,785         6.8        4,220        11.5
  販売費及び一般管理費 *1                  1,900           2,118        11.5        2,630        24.2
  研究開発費 *1                         926            971          4.8         950        △ 2.1
  その他の収益・費用 *2                       2             △0                           -
 コア営業利益                            720            696        △3.3          640        △ 8.0
   条件付対価公正価値の変動額(△:損)              485            225                      △10
   その他の非経常項目(△:損) *3             △372            △208                      △20
 営業利益                              832            712       △14.4          610       △ 14.4
 当期利益                              359            368          2.5       非開示
 親会社の所有者に帰属する
 当期利益
                                   408            562         38.0         410       △ 27.1
 基本的1株当たり当期利益(円)               102.58           141.50                   103.20
 親会社所有者帰属持分
 当期利益率(ROE)
                                 7.9%           10.1%                     6.9%
 投下資本利益率(ROIC)                    3.3%           3.1%                    非開示
 連結配当性向                          27.3%          19.8%                    27.1%

                                                          (億円)         *1 :非経常項目(減損損失、条件付対価
2.連結損益計算書(フルベース)          2019年度          2020年度          前期比              公正価値の変動額等)を除く
                            実績              実績           増減率%          *2 :持分法による損益等
 売上収益                            4,827           5,160         6.9     *3 :*2を除くその他の収益・費用、減損損失
                                                                            等の非経常項目
 売上原価                            1,297           1,378         6.2
 売上総利益                           3,531           3,782         7.1
  販売費及び一般管理費                     1,543           1,904        23.3
  研究開発費                          1,151           1,327        15.3
  その他の収益・費用                        △4             161
 営業利益                              832            712       △ 14.4
  金融収益・費用                            7             66
 税引前利益                             839            779        △ 7.3
 法人所得税                             480            410
当期利益                               359            368          2.5
 親会社の所有者に帰属する当期利益                  408            562         38.0

3.連結キャッシュ・フロー計算書          2019年度          2020年度
                                                         (億円)
                            実績              実績
営業活動によるキャッシュ・フロー                   461           1,356
投資活動によるキャッシュ・フロー              △ 3,127              89
財務活動によるキャッシュ・フロー                 2,311          △ 572
現金及び現金同等物の期末残高                   1,017           1,937


4. 為替換算レート                2019年度
                                                                        2021年度      為替感応度(2021年度)
                                                     2020年度                          (1円円安の影響)
                                                                        想定レート
                                                                                    売上収益      コア営業
                        期末日         平均           期末日         平均          平均          (億円)     利益(億円)
 円/USD                   108.8       108.7          110.7      106.1       110.0        32       △2
 円/元                      15.3           15.6        16.9       15.7        16.5        18         5




                                                ―補足資料1―
                                                   大日本住友製薬株式会社(4506) 2020年度決算補足資料

5.設備投資の状況・          2019年度    2020年度    前期比       2021年度    前期比
                                                                    (億円)
  減価償却費               実績        実績      増減額         予想      増減額
設備投資額                   120       127         7       120     △7
有形固定資産償却費               105       106         1       101     △5
無形資産償却費                  69       120     52          339     219
 うち製品に係る無形資産
 (特許権・販売権)償却費
                         44    96         51          312     216
(注)設備投資額は、有形固定資産とソフトウエアの設備投資額を記載しています。

2021年度の主な設備投資計画(継続中)
  生産設備増強、総投資額20億円、2022年度完了予定
  再生・細胞医薬製造施設新設、総投資額11億円、2021年度稼働予定




                                  ―補足資料2―
                                                                 大日本住友製薬株式会社(4506) 2020年度決算補足資料

Ⅱ.連結損益計算書                                                                                     IFRS
1.連結損益計算書(コアベース)                                              (億円)
                       2019年度      2020年度
                                                  増減額         増減率%
                         実績          実績                                               増減 うち為替
売上収益                       4,828         5,160       332         6.9     日本           128
                                                                         北米           192    △ 69
    海外売上                   3,078         3,273       195         6.3     中国           △8        1
                           63.8%         63.4%                           海外その他         24
      海外売上比率
                                                                         その他          △5
  売上原価                     1,283         1,375           91      7.1
   売上原価率                   26.6%         26.6%
売上総利益                      3,544         3,785       240         6.8
  販売費及び一般管理費               1,900         2,118       218        11.5     うちスミトバント +399

    人件費                      807         1,001       194        24.0     うちスミトバント +222

    広告宣伝費                    227           196      △ 31      △ 13.8
    販売促進費                    151           178           27     18.2
    減価償却費                    113           167           54     48.2
    その他                      602           576      △ 26       △ 4.4
  研究開発費                      926           971           45      4.8    うちスミトバント +155

   研究開発費売上収益比率             19.2%         18.8%
  その他の収益・費用                    2           △0        △2
                                                                       条件付対価変動額( △:損)          FY19    FY20
コア営業利益                       720           696      △ 24       △ 3.3   ロンハラマグネア関連              * 87       -
  条件付対価公正価値                                                            旧ボストン・バイオメディカル関連    * 262    * 170
                             485           225     △ 260                                      * 136      * 55
  の変動額 (△:損)                                                           旧トレロ関連
                                                                       * 事業計画見直し等による公正価値の減少(費用戻入)
  その他の非経常項目 (△:損)          △ 372         △ 208       164
営業利益                         832           712     △ 120      △ 14.4   前期:仕掛研究開発の減損発生
                                                                       当期:固定資産売却益および仕掛研究開発
  金融収益                        36            92           56               の減損発生発生
  金融費用                        29            26       △3
税引前利益                        839           779      △ 61       △ 7.3
  法人所得税                      480           410      △ 70                前期:米国で繰延税金資産の取崩発生

当期利益                         359           368            9      2.5
親会社の所有者に帰属する
                             408           562       155        38.0
当期利益


2.コア営業利益への調整項目
                                                                                             (億円)
  2020年度実績     フルベース       コアベース           調整額           主な調整項目
売上収益               5,160       5,160                 -
  売上原価             1,378       1,375              △3
売上総利益              3,782       3,785                3
                                                         ・条件付対価公正価値の変動額 +225
  販売費及び一般管理費       1,904       2,118              214 ・事業構造改善費用 △9

  研究開発費            1,327           971           △ 356 ・減損損失 △354
  その他の収益            177            △0            △ 177 ・旧茨木工場売却益 △167
  その他の費用             16              -           △ 16
営業利益                712            696           △ 16




                                          ―補足資料3―
                                            大日本住友製薬株式会社(4506) 2020年度決算補足資料

Ⅲ.セグメント情報(コアベース)
                                                                      (億円)
                                  医薬品事業
        2020年度実績                             海外             その他       連結
                     日本      北米      中国            合計
                                            その他
売上収益(外部顧客向け)         1,525   2,815    278    172   4,791     369       5,160
 売上原価                 775     208     54      57   1,094     281       1,375
売上総利益                 751    2,607    225    115   3,698      87       3,785
 販売費及び一般管理費           508    1,438    92      28   2,067      51       2,118
コアセグメント利益             243    1,169    132     87   1,631      36       1,667
 研究開発費 *1                                           962       9         971
 その他の収益・費用(コア内)*2                                   △0       △0         △0
コア営業利益                                              669       27        696

                                                                      (億円)
                                  医薬品事業
        2021年度予想                             海外             その他       連結
                     日本      北米      中国            合計
                                            その他
売上収益(外部顧客向け)         1,500   3,497    298    103   5,398     382       5,780
 売上原価                 781     385     55      46   1,267     293       1,560
売上総利益                 719    3,112    243     57   4,131      89       4,220
 販売費及び一般管理費           529    1,919    109     16   2,573      57       2,630
コアセグメント利益             190    1,193    134     41   1,558      32       1,590
 研究開発費 *1                                           940       10        950
その他の収益・費用(コア内)*2                                        -         -        -
コア営業利益                                              618       22        640

                                                                      (億円)
                                  医薬品事業
    (参考)2019年度実績                             海外             その他       連結
                     日本      北米      中国            合計
                                            その他
売上収益(外部顧客向け)         1,397   2,623    286    148   4,454     374       4,828
 売上原価                 650     240     54      50    995      289       1,283
売上総利益                 747    2,383    232     98   3,460      84       3,544
 販売費及び一般管理費           518    1,208    88      34   1,848      52       1,900
コアセグメント利益             229    1,175    144     64   1,612      32       1,644
 研究開発費 *1                                           917       9         926
その他の収益・費用(コア内)*2                                        1     0            2
コア営業利益                                              697       23        720

*1 医薬品の研究開発費は、グローバルに管理しているため各セグメントに配分していません。
*2 持分法による損益等




                             ―補足資料4―
                                                   大日本住友製薬株式会社(4506) 2020年度決算補足資料

Ⅳ.売上の状況                                                                     IFRS

1.医薬セグメント別売上収益 (外部顧客向け)                                                     (億円)
                    2019年度        2020年度                             2021年度
        セグメント                                増減額        増減率%
                                                                       予想
                      実績            実績

 日本                     1,397        1,525      128            9.2 #####     1,500
 北米                     2,623        2,815      192            7.3 #####     3,497
 中国                      286           278     △8         △ 2.7 (277)         298
 海外その他                   148           172         24      16.5 (169)         103


2.主要製品の販売状況①
                                                          (仕切価ベース、億円)
          品目        2019年度        2020年度                             2021年度
                                             増減額        増減率%
         [薬効]         実績            実績                                 予想

日本
プロモーション品
エクア・エクメット *1
[2型糖尿病治療剤]'19.11~
                         171           401      230       134.1 (405)         374

トルリシティ *2
[2型糖尿病治療剤]
                         300           339         39      13.0 (366)         382

トレリーフ
                         162           162          0          0.0 (170)      179
[パーキンソン病治療剤]
リプレガル
                         133           138          5          3.4 (137)      138
[ファブリー病治療剤]
メトグルコ
                             96         91     △5         △ 5.0      (88)      69
[2型糖尿病治療剤]
ラツーダ
[非定型抗精神病薬]'20.6~
                             -          24         24          -     (22)      67

ロナセンテープ
[非定型抗精神病薬]'19.9~
                             5          13          7     142.0      (25)      25

その他品目
アムロジン
                             76         65     △ 11      △ 14.4      (61)      50
[高血圧症・狭心症治療薬]

オーソライズドジェネリック品               74         80          6          7.6   (72)     101

*1 プロモーションのフィー収入は除く
*2 トルリシティの売上収益は薬価ベースの数値




                                  ―補足資料5―
                                                          大日本住友製薬株式会社(4506) 2020年度決算補足資料

2.主要製品の販売状況②                                                                IFRS
                                                                            (億円)
          品目           2019年度     2020年度                              2021年度
                                               増減額         増減率%
         [薬効]            実績         実績                                  予想

北米
ラツーダ
                          1,895      2,065       170            9.0 ####     2,204
[非定型抗精神病薬]
ブロバナ
                           345        291       △ 54        △ 15.5 (297)      117
[COPD治療剤]
アプティオム
                           234        257            23         9.9 (246)     274
[抗てんかん剤]
キンモビ
[パーキンソン病に伴うオフ症状治療剤]        -              2         2            - (11)       31
'20.9~


中国
メロペン
                           241        225       △ 16         △ 6.5 (225)      225
[カルバペネム系抗生物質製剤]


海外その他
メロペン
                            81         64       △ 17        △ 20.6 (57)        57
[カルバペネム系抗生物質製剤]


(参考)北米 現地通貨ベース                                                       (百万ドル)
                       2019年度     2020年度                              2021年度
         品目              実績         実績
                                               増減額         増減率%
                                                                        予想

ラツーダ                      1,743      1,946       203          11.6 ####      2,004

ブロバナ                       317        274       △ 43        △ 13.5 (275)      106

アプティオム                     215        242            27       12.6 (228)      249

キンモビ                        -              2          2           - (10)       28




                                     ―補足資料6―
                                                      大日本住友製薬株式会社(4506) 2020年度決算補足資料

Ⅴ.連結財政状態計算書                                                         IFRS
                                                 2019年12月に取得したスミトバント社の取
                                       (億円)      得原価配分が2020年度第3四半期に確定
                 2020年      2021年    対20/3末      したことにより、関連する2020年3月末の
         科   目
                  3月末        3月末      増減額        値を遡及修正しています。
資産                 12,565     13,081      516
(非流動資産)            8,924       8,483    △ 441
                                                 のれん内訳                     20/3   21/3
 有形固定資産              657        650       △8     オンコロジー(SDPO)以外            1,496 1,523
 のれん                1,735      1,765        30   オンコロジー(SDPO)関連              238   242

 無形資産               4,210      3,834    △ 376    主な特許権                     20/3       21/3
  特許権・販売権             85       2,107     2,021   キンモビ(アポモルヒネ)                   -    * 513
                                                 オルゴビクス(レルゴリクス)                -    * 623
  仕掛研究開発            4,055      1,659   △ 2,396   ジェムテサ(ビベグロン)                 -    * 913
  その他                 70         68       △2               *仕掛研究開発からの振替による増加
                                                 主な仕掛研究開発                  20/3    21/3
 その他の金融資産           2,009      1,930     △ 79
                                                 キンモビ(アポモルヒネ)               541    *  -
 その他の非流動資産            42        102         61   旧ボストン・バイオメディカル品目          276 ** -
                                                 旧トレロ品目                       261 **177
 繰延税金資産              271        202      △ 69
                                                 レルゴリクス                    1,932 *1,332
(流動資産)             3,641       4,598       957   ジェムテサ(ビベグロン)             900    * -
                                                                    *特許権への振替による減少
 棚卸資産                794        922        128                           **減損による減少
 営業債権及びその他の債権       1,345      1,359        14
 その他の金融資産            287        295          8
 その他の流動資産            155         85      △ 70
 現金及び現金同等物          1,017      1,937       920
          小計        3,598      4,598     1,000
 売却目的で保有する資産          43           -     △ 43     旧茨木工場売却完了

負債                 6,207       6,599       393
(非流動負債)            1,242       3,818     2,576    社債・借入金合計
 社債及び借入金             250       2,639     2,388      2,980 → 2,738

 その他の金融負債            413        214     △ 199     劣後債発行と長期借入への借換により
                                                  ブリッジローンを長期資金化
 退職給付に係る負債           239        151      △ 88
 その他の非流動負債            72        530        458   提携契約一時金により前受収益増加

 繰延税金負債              268        284         17
                                                 条件付対価公正価値残高                            今後の支払
(流動負債)             4,965       2,781   △ 2,184                             20/3   21/3 総額(最大)
 借入金                2,730       100    △ 2,630   旧ボストン・バイオメディカル関連        174    * -       -
                                                 旧トレロ関連                     138    * 83  $370M
 営業債務及びその他の債務        623        646         24                              312      83
                                                  合計
 その他の金融負債            139        233         94   その他の金融負債(非流動・流動)の内数
                                                             * 事業計画見直し等に伴う公正価値の減少
 未払法人所得税             226        245         19
 引当金                 846        999        152
 その他の流動負債            401        558        157   提携契約一時金により前受収益増加
資本                 6,359       6,482       123
 資本金                 224        224         -
 資本剰余金               178        159      △ 20
 自己株式                △7         △7        △0
 利益剰余金              4,573      5,087       513
 その他の資本の構成要素         358        343      △ 15
親会社の所有者に帰属する持分     5,327       5,806       479
非支配持分              1,032        676     △ 356    ユーロバント社完全子会社化




                                       ―補足資料7―
                                                                           大日本住友製薬株式会社(4506) 2020年度決算補足資料

Ⅵ.四半期業績の推移
                                                                                                      (億円)
                                              2019年度                                   2020年度
コアベース
                                1Q          2Q        3Q         4Q       1Q       2Q        3Q       4Q
 売上収益                            1,175       1,131     1,264      1,257    1,339    1,276     1,333    1,212
  売上原価                            288         273       370        353      360        347      341     327
 売上総利益                            886         859       894        905      979        929      992     885
  販売費及び一般管理費                      463         424       498        514      478        458      521     660
  研究開発費                           200         210       202        314      257        235      225     254
  その他の収益・費用(コア内)                        0       0         1          0     △0          △0         0    △0
 コア営業利益                           223         225       195         77      244        236      246   △ 30
   条件付対価に係る
   公正価値の変動額(△:損)
                                  185         233      △9           77    △ 12          13      △4      228
   その他の非経常項目(△:損)                 △3        △ 194     △ 39       △ 136        1        △6       159   △ 362
 営業利益                             404         264       146         18      233        243      400   △ 163
 四半期利益                             67         236       136      △ 81       156        148      276   △ 211
 親会社の所有者に帰属する
 四半期利益                             67         236       136      △ 32       183        190      330   △ 140


Ⅶ.主要な連結子会社の状況(2021年3月31日現在)
             国内               設立年月 持株比率 従業員数            主な事業内容
DSP五協フード&ケミカル株式会社             1947/10        100%
                                         204名 食品素材・食品添加物および化学製品材料等の製造、販売
DSファーマアニマルヘルス株式会社             2010/ 7        100%
                                          89名 動物用医薬品等の製造、販売
DSファーマプロモ株式会社                 1998/ 6        100%
                                          41名 医療用医薬品等の製造、販売
             海外               設立年月 持株比率 従業員数            主な事業内容
                                                               サノビオン社、スミトモダイニッポンファーマオンコロジー社の持
スミトモダイニッポンファーマアメリカ・インク        2009/7         100%       153名 株会社および各社の一般管理業務
サノビオン・ファーマシューティカルズ・インク        1984/ 1        100%    *1,264名 医療用医薬品の製造、販売
スミトモダイニッポンファーマオンコロジー・インク   2006/11        100%       204名 がん領域の研究開発
スミトバント・バイオファーマ・インク            2019/10        100%        72名 スミトバントグループ会社の管理および事業戦略等の策定推進
マイオバント・サイエンシズ・リミテッド           2016/ 2         53%     *405名 医療用医薬品(婦人科、前立腺がん)の研究開発、製造、販売
ユーロバント・サイエンシズ・リミテッド           2016/ 1        100%     *298名 医療用医薬品(泌尿器科疾患)の研究開発
エンジバント・セラピューティクス・リミテッド        2016/ 1        100%       *24名 医療用医薬品(小児希少疾患)の研究開発
アルタバント・サイエンシズ・リミテッド           2017/ 9        100%       *15名 医療用医薬品(呼吸器系希少疾患)の研究開発
スピロバント・サイエンシズ・リミテッド           2019/ 2        100%       *21名 医療用医薬品(嚢胞性線維症(遺伝子治療))の研究開発
住友制葯(蘇州)有限公司                  2003/12        100%       754名 医療用医薬品の製造、販売
                                                                          *従業員数は傘下の連結子会社の人員を含む

参考)従業員数 (名)                      2019/3/31             2020/3/31           2021/3/31
          連結/個別                  6,140       3,067     6,457      3,023   6,822    3,067
MR人数(コントラクトMR含む)
日本    マネージャー除く/総数               1,120       1,240     1,220      1,340   1,150    1,270
米国       マネージャー除く/総数             720         820       650        740    * 720    * 840
中国       マネージャー除く/総数             340         400       330        400      340        410
                                                                *スミトバント傘下の営業人員を含む




                                                       ―補足資料8―
                                                   大日本住友製薬株式会社(4506) 2020年度決算補足資料

Ⅷ.株式の状況(2021年3月31日現在)

 1.発行可能株式総数                     1,500,000,000株

 2.発行済株式の総数                      397,900,154株 (自己株式606,255株を含む)

 3.所有者別株式数

              所有者区分                株主数(名)        株式数(千株)      構成比(%)
   金融機関                                    49        95,166       23.92
   金融商品取引業者                                38         2,989        0.75
   その他の法人                                 292       231,048       58.07
   外国法人等                                  613        45,668       11.48
   個人・その他(自己株式を含む)                      23,389       23,027        5.78
                合計                      24,381      397,900        100
   (注)株式数は千株未満を切り捨てています。

 4.上位10名の株主

                     株主名                         持株数(千株)      持株比率(%)
   住友化学株式会社                                         205,634       51.76
   日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)                           31,715        7.98
   稲畑産業株式会社                                          16,782        4.22
   株式会社日本カストディ銀行(信託口)                                12,828        3.23
   日本生命保険相互会社                                         7,581        1.91
   株式会社SMBC信託銀行
                                                      7,000        1.76
    (株式会社三井住友銀行退職給付信託口)
   住友生命保険相互会社                                         5,776        1.45
   株式会社日本カストディ銀行(信託口7)                                4,145        1.04
   大日本住友製薬従業員持株会                                      2,934        0.74
   あいおいニッセイ同和損害保険株式会社                                 2,661        0.67
   (注1) 持株比率は、自己株式(606,255株*)を控除して計算しています。(*当社名義で実質的に所有して
        いない株式1,000株を除く)
   (注2) 持株数は千株未満を切り捨てています。




                                 ―補足資料9―
                                         大日本住友製薬株式会社(4506) 2020 年度決算補足資料


Ⅸ.開発状況表(2021 年 5 月 12 日現在)

・ この表には当社グループが日本・米国・中国・欧州において承認取得を目指す適応症に関する臨床試験を
  掲載しており、全ての臨床試験は掲載していません。
・ がん領域については、同じ適応症で複数の試験がある場合は、最も進んでいる開発段階の試験のみを記
  載しています。
・ 開発段階の変更基準は、治験届受理日としています。

1.   精神神経領域
      製品/コード名
                             予定適応症               地域            開発段階
       (一般名)
 SEP-363856         統合失調症                     米国        フェーズ 3
                                              日本・中国     フェーズ 2/3(国際共同試験)
                    パーキンソン病に伴う精神病症状           米国        フェーズ 2
 ラツーダ               (新効能)双極Ⅰ型障害うつ             中国        フェーズ 3
 (ルラシドン塩酸塩)         (新用法:小児)統合失調症             日本        フェーズ 3
 EPI-589            パーキンソン病                   米国        フェーズ 2
                    筋萎縮性側索硬化症(ALS)            米国        フェーズ 2
                                              日本        フェーズ 1
 SEP-4199           双極Ⅰ型障害うつ                  米国・日本     フェーズ 2(国際共同試験)
 DSP-6745           パーキンソン病に伴う精神病症状           米国        フェーズ 1
 SEP-378608         双極性障害                     米国        フェーズ 1
 DSP-3905           神経障害性疼痛                   米国        フェーズ 1
 SEP-378614         治療抵抗性うつ                   米国        フェーズ 1
 SEP-380135         アルツハイマー病に伴うアジテーション        米国        フェーズ 1
 DSP-1181           強迫性障害                     日本        フェーズ 1
 DSP-0038           アルツハイマー病に伴う精神病症状          米国        フェーズ 1


2. がん領域
      製品/コード名
                             予定適応症               地域            開発段階
       (一般名)
 レルゴリクス             前立腺がん                     欧州        申請(2021/3)
 DSP-7888           膠芽腫                       米国        フェーズ 3(国際共同試験)
 (アデグラモチド酢酸塩/                                 日本        フェーズ 2(国際共同試験)
 ネラチモチドトリフルオロ酢酸     固形がん                      米国        フェーズ 1/2
 塩)
 TP-0903            急性骨髄性白血病(AML)             米国        フェーズ 1/2(外部研究機関
 (dubermatinib)                                         主導治験)
 DSP-0509           固形がん                      米国        フェーズ 1/2
 TP-0184            骨髄異形成症候群に伴う貧血             米国        フェーズ 1/2
 TP-1287            固形がん                      米国        フェーズ 1
 TP-3654            骨髄線維症                     米国        フェーズ 1
 TP-1454            固形がん                      米国        フェーズ 1
 DSP-0390           固形がん                      米国        フェーズ 1


                             ―補足資料 10―
                                         大日本住友製薬株式会社(4506) 2020 年度決算補足資料


3. 再生・細胞医薬分野
       製品/コード名
                             予定適応症               地域            開発段階
        (一般名)
RVT-802             小児先天性無胸腺症                 米国         申請(2019/4)、審査結果通
                                                         知(CRL)受領(2019/12)、
                                                         再申請(2021/4)
他家 iPS 細胞由来ドパミン神    パーキンソン病                   日本         フェーズ 1/2
経前駆細胞                                                    (医師主導治験)
HLCR011             加齢黄斑変性                    日本         治験開始に向けて準備中
(他家 iPS 細胞由来網膜色
素上皮)


4. その他の領域
       製品/コード名
                             予定適応症               地域            開発段階
        (一般名)
レルゴリクス              子宮筋腫                      欧州         申請(2020/3)
                                              米国         申請(2020/5)
                    子宮内膜症                     米国         フェーズ 3(国際共同試験)
PXL008              2 型糖尿病                    日本         申請(2020/7)
(イメグリミン塩酸塩)
ジェムテサ(ビベグロン)        (新効能)前立腺肥大症を伴う過活動         米国         フェーズ 3
                    膀胱
rodatristat ethyl   肺動脈性肺高血圧症(PAH)            米国         フェーズ 2
MVT-602             不妊症                       ドイツ        フェーズ 2
URO-902             過活動膀胱                     米国         フェーズ 2

5. フロンティア事業
       製品/コード名          予定適応症              地域                開発段階
SMC-01
                                                    フェーズ 3
(2 型糖尿病管理指導用モバ      2 型糖尿病               日本
                                                    ((株)Save Medical との共同開発)
イルアプリケーション)




                             ―補足資料 11―
                                      大日本住友製薬株式会社(4506) 2020 年度決算補足資料


【前回 2021 年 1 月決算発表時点からの主な変更点】
    製品/コード名
                        予定適応症          地域         開発段階         変更内容
     (一般名)
ロナセン             (新用法:小児)統合失調症    日本           承認取得         承認取得のため
(ブロナンセリン)                                      (2021/3)     表から削除

レルゴリクス           前立腺がん            欧州           申請中          申請(2021/3)


RVT-802          小児先天性無胸腺症        米国           申請中          再申請(2021/4)


SEP-363856       統合失調症            日本・中国        フェーズ 2/3     開発段階変更
                                               (国際共同試験)

DSP-7888         膠芽腫              米国           フェーズ 3
(アデグラモチド酢酸塩
/ネラチモチドトリフルオ
ロ酢酸塩)
ラツーダ             (新用法:小児)統合失調症    日本           フェーズ 3       新規掲載
(ルラシドン塩酸塩)

TP-0903          急性骨髄性白血病(AML)    米国           フェーズ 1/2(外
(dubermatinib)                                 部研究機関主導
                                               治験)
DSP-0038         アルツハイマー病に伴う精神病   米国           フェーズ 1
                 症状

DSP-0390         固形がん             米国           フェーズ 1


EPI-743          リー脳症             日本           フェーズ 2/3     開発中止のため
(バチキノン)                                                     表から削除

BBI608           結腸直腸がん、その他固形がん   米国・日本        フェーズ 3
(ナパブカシン)                                       フェーズ 1/2

DSP-2033         急性骨髄性白血病(AML)、   米国           フェーズ 2       自社開発中止の
(alvocidib)      骨髄異形成症候群(MDS)                 フェーズ 1/2     ため表から削除、
                                                            導出活動中
DSP-0337         固形がん             米国           フェーズ 1


TP-0903          固形がん             米国・日本        フェーズ 1       試験終了のため
(dubermatinib)                                              表から削除

TP-0184          固形がん             米国           フェーズ 1


TP-3654          固形がん             米国           フェーズ 1




                          ―補足資料 12―
                                         大日本住友製薬株式会社(4506) 2020 年度決算補足資料


Ⅹ.主な開発品のプロフィール(2021 年 5 月 12 日現在)

1. 精神神経領域
SEP-363856               起源:自社(Sunovion 社と PsychoGenics 社との共同研究)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、新規な作用メカニズムの抗精神病薬であり、セロトニン 5-HT1A アゴニスト活性を持つ TAAR1
      (微量アミン関連受容体 1)アゴニストであり、ドパミン D2 またはセロトニン 5-HT2A 受容体には結合しな
      い。Sunovion 社は、in vivo 表現型 SmartCube®プラットフォームと関連する人工知能アルゴリズムを
      使用して PsychoGenics 社と共同で SEP-363856 を見出した。統合失調症患者を対象としたフェーズ
      2 の結果では、統合失調症の陽性症状および陰性症状への効果を示し、錐体外路症状、体重増加、脂
      質およびグルコースの異常、プロラクチン上昇の副作用はプラセボと同程度であった。
   ・ 開発段階:
      統合失調症:フェーズ 3(米国)
      パーキンソン病に伴う精神病症状:フェーズ 2(米国)
      統合失調症:フェーズ 2/3(日本・中国)

EPI-589                起源:PTC Therapeutics 社(BioElectron 社から取得)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、ミトコンドリアの機能低下により発生する酸化ストレスを除去することにより効果を発揮し、酸化
       ストレスに起因する神経変性疾患への適応が期待される。
   ・ 開発段階:
       パーキンソン病:フェーズ 2(米国)
       筋萎縮性側索硬化症(ALS):フェーズ 2(米国)
       筋萎縮性側索硬化症(ALS):フェーズ 1(日本)

SEP-4199                              起源:自社(Sunovion 社)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、アミスルプリド鏡像異性体の非ラセミ混合物である。Sunovion 社は、アミスルプリドの薬理作
      用は鏡像異性体に特異的であり、S 体に対する R 体の比率を増加させることにより、ドパミン D2 受容体
      に比べてセロトニン 5-HT7 受容体への作用が高まることを見出した。本剤は、抗うつ作用を強めるため
      にセロトニン 5-HT7 活性を高め、双極性障害うつ治療に適したレベルのドパミン D2 受容体占有率となる
      よう R 体と S 体の比率が 85:15 に設計されている。
   ・ 開発段階:双極Ⅰ型障害うつ フェーズ 2(米国・日本)

DSP-6745                                       起源:自社、剤形:経口剤
  ・ 本剤は、セロトニン 5-HT2A とセロトニン 5-HT2C 受容体に対するデュアルアンタゴニストであり、パーキ
      ンソン病に伴う精神病症状、およびパーキンソン病の非運動症状(non-motor symptoms;うつ、不安、
      認知機能障害)に対する効果が期待される。また、本剤はドパミン D2 受容体拮抗作用がない。
  ・ 開発段階:パーキンソン病に伴う精神病症状 フェーズ 1(米国)

SEP-378608        起源:自社(Sunovion 社と PsychoGenics 社との共同研究)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、中枢神経系に作用する新規化合物である。Sunovion 社は、in vivo 表現型 SmartCube®プラ
      ットフォームと関連する人工知能アルゴリズムを使用して PsychoGenics 社と共同で SEP-378608 を見
      出した。非臨床試験において、気分の制御に関係する重要な脳領域での神経活動を調節する可能性
      が示唆されている。
   ・ 開発段階:双極性障害 フェーズ1(米国)

DSP-3905                                  起源:自社、剤形:経口剤
  ・ 本剤は、電位依存性ナトリウムチャンネル Nav1.7 選択的アンタゴニストであり、本剤の阻害様式から
      神経が過剰に興奮している疼痛時に強い鎮痛作用を示すことが期待される。また、既存の神経障害性
      疼痛治療薬では中枢神経系や心臓系の副作用が発症することもあるが、末梢神経に発現する Nav1.7
      に高い選択性を示す本剤は、そのような副作用を起こしにくいことが期待される。

                             ―補足資料 13―
                                       大日本住友製薬株式会社(4506) 2020 年度決算補足資料


  ・ 開発段階:神経障害性疼痛 フェーズ 1(米国)

SEP-378614        起源:自社(Sunovion 社と PsychoGenics 社との共同研究)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、中枢神経系に作用する新規化合物である。Sunovion 社は、in vivo 表現型 SmartCube®プラ
      ットフォームと関連する人工知能アルゴリズムを使用して PsychoGenics 社と共同で SEP-378614 を見
      出した。非臨床試験において、即効性かつ持続性の抗うつ薬様活性を発現し、神経可塑性を高める可
      能性が示唆されている。
   ・ 開発段階:治療抵抗性うつ フェーズ 1(米国)

SEP-380135        起源:自社(Sunovion 社と PsychoGenics 社との共同研究)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、中枢神経系に作用する新規化合物である。Sunovion 社は、in vivo 表現型 SmartCube®プラ
      ットフォームと関連する人工知能アルゴリズムを使用して PsychoGenics 社と共同で SEP-380135 を見
      出した。非臨床試験において、焦燥、攻撃性、精神運動多亢進、うつ、社会的相互作用の欠如などの認
      知症に伴う行動・心理症状に対して有効性を示すことが示唆されている。
   ・ 開発段階:アルツハイマー病に伴うアジテーション フェーズ 1(米国)

DSP-1181                       起源:自社(Exscientia 社との共同研究)、剤形:経口剤
  ・ 本剤は、Exscientia 社の AI 技術を用いて当社が創製した新規化合物である。既存のセロトニン
      5- HT1A 受容体パーシャルアゴニスト(非ベンゾジアゼピン系の抗不安薬)と異なり、セロトニン 5-HT1A
      受容体に対して強力なフルアゴニスト活性を有することや長い半減期が示唆されていることから、長時
      間にわたり強い薬効が期待できる。また、強迫性障害に関わる神経回路を操作した病態モデルにおい
      て、標準治療薬である選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)よりも早い薬効発現が示唆されてい
      る。
  ・ 開発段階:強迫性障害 フェーズ 1(日本)

DSP-0038                         起源:自社(Exscientia 社との共同研究)、剤形:経口剤
  ・ 本剤は、Exscientia 社の AI 技術を用いて当社が創製した新規化合物であり、セロトニン 5-HT2A 受容
      体アンタゴニスト活性および 5-HT1A 受容体アゴニスト活性を有する。5-HT2A 受容体アンタゴニストおよ
      び 5-HT1A 受容体アゴニスト活性を併せ持つことで強い抗精神病作用を有し、加えて焦燥・攻撃性・不
      安・うつ症状などのアルツハイマー病を含む認知症の種々の周辺症状にも幅広く効くことが期待される。
      また、本剤はドパミン D2 受容体拮抗作用がないことから、既存抗精神病薬に比べ高い安全性・忍容性
      が期待できる。
  ・ 開発段階:アルツハイマー病に伴う精神病症状 フェーズ 1(米国)

2. がん領域
アデグラモチド酢酸塩/ネラチモチドトリフルオロ酢酸塩(DSP-7888)            起源:自社、剤形:注射剤
   ・ 起源:自社、剤形:注射剤
   ・ 本剤は、WT1(Wilms’ tumor gene 1)タンパク由来の免疫療法用がんペプチドワクチンであり、WT1
     特異的な細胞傷害性T細胞(CTL)を誘導するペプチドおよびヘルパーT 細胞を誘導するペプチドを含
     む新規ペプチドワクチンである。本剤の投与により誘導される CTL が、WT1 タンパクを発現するがん細
     胞を攻撃することで、種々の血液がんおよび固形がんに対して治療効果を発揮することが期待される。
     ヘルパーT 細胞を誘導するペプチドを加えることによって、CTL を誘導するペプチド単独よりも高い有効
     性を示すと考えられる。本剤は、幅広い患者への適応が期待される。
   ・ 開発段階:
       予定適応症                併用薬         開発地域  開発段階      試験番号
                                        米国   フェーズ 3   BBI-DSP7888-
      膠芽腫(併用)      ベバシズマブ
                                        日本   フェーズ 2   201G
                                                      BBI-DSP7888-
      固形がん(併用)     ニボルマブ、ペムブロリズマブ 米国         フェーズ 1/2
                                                      102CI

                           ―補足資料 14―
                                                大日本住友製薬株式会社(4506) 2020 年度決算補足資料




dubermatinib(TP-0903)                                起源:ユタ大学、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、AXL 受容体チロシンキナーゼを含む複数のキナーゼ阻害剤である。抗がん剤への耐性やが
      んの転移などに関与するとされているキナーゼの一つである AXL を阻害し、間葉系様細胞の性質への
      移行を妨げることによって、様々ながん種の細胞に対する抗腫瘍作用を示すと考えられる。本剤は、非
      臨床試験において、AXL シグナル伝達を阻害し、間葉系様細胞から上皮細胞の性質に逆転させること
      が示されている。
   ・ 開発段階:急性骨髄性白血病 フェーズ 1/2(外部研究機関主導治験*)(米国)
      *米国の非営利団体 LLS(Leuchemia & Lymphoma Society)が主導する Beat AML 試験の 1 つの群

DSP-0509                                             起源:自社、剤形:注射剤
  ・ 本剤は、新規の Toll-like receptor 7(TLR7)アゴニストである。樹状細胞に発現する TLR7 に対するア
      ゴニスト作用を介して、サイトカイン誘導や細胞傷害性 T 細胞(CTL)の活性化を促進すると考えられる。
      さらに、免疫記憶を司るメモリーT 細胞を誘導し、抗腫瘍免疫作用を維持することが期待される。
  ・ 開発段階:固形がん(単剤・併用) フェーズ 1/2(米国)

TP-0184                               起源:自社(旧 Tolero 社)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、TGFβ 受容体スーパーファミリーに属する ALK2 および ALK5 などのキナーゼ阻害作用を有
      する。骨髄異形成症候群では ALK5 経路が活性化し、赤血球分化の異常を引き起こす。本剤は、キナ
      ーゼ阻害を介した抗腫瘍作用、ヘプシジン発現の減少、体内で利用可能な鉄の増加およびヘモグロビ
      ン正常化を示すことが期待される。
   ・ 開発段階:骨髄異形成症候群に伴う貧血(単剤) フェーズ 1/2(米国)

TP-1287                                起源:自社(旧 Tolero 社)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)9 を阻害する低分子経口剤である。非臨床試験において、
      良好な経口バイオアベイラビリティが示されるとともに、酵素により切断され CDK9 阻害作用を有する
      alvocidib を生成することが示された。経口投与により長期投与が可能となり、持続的な CDK9 阻害が
      期待される。
   ・ 開発段階:固形がん(単剤) フェーズ 1(米国)

TP-3654                                                    起源:自社(旧 Tolero 社)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、PIM(proviral integration site for Moloney murine leukemia virus)キナーゼ阻害を介して炎
      症性シグナル経路を抑制する。PIM キナーゼは、様々な血液がんおよび固形がんにおいて過剰発現し、
      がん細胞のアポトーシス回避、腫瘍増殖の促進につながる可能性がある。
   ・ 開発段階:骨髄線維症(単剤・併用) フェーズ 1(米国)

TP-1454                               起源:自社(旧 Tolero 社)、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、PKM2(ピルビン酸キナーゼ M2)活性化を介してがん細胞の増殖を抑制するとともに、がん微
      小環境中の免疫状態を改善する。PKM2 は、がん細胞では 2 量体として存在するが、本剤は PKM2 の
      4 量体化(高活性型)を促進する。4 量体の形成によって PKM2 が活性化され、がん細胞の好む嫌気的
      条件を好気的条件へ転換する。これによりがん微小環境中の免疫抑制状態が改善され、免疫チェック
      ポイント阻害薬との相乗効果が期待される。
   ・ 開発段階:
      固形がん(単剤・併用) フェーズ 1(米国)

DSP-0390                                         起源:自社、剤形:経口剤
  ・ 本剤はコレステロール生合成酵素の一種である EBP(Emopamil Binding Protein)阻害剤である。EBP
      は、コレステロール生合成に関与する小胞体膜タンパク質である。EBP は細胞膜構造やシグナル伝達
      に重要なコレステロール生合成を調節しており、腫瘍の異常増殖に関わっている。EBP の阻害によって
      コレステロールを枯渇させ、抗腫瘍作用を示すことが期待される。
  ・ 開発段階:固形がん(単剤) フェーズ1(米国)


                                  ―補足資料 15―
                                       大日本住友製薬株式会社(4506) 2020 年度決算補足資料


3. 再生・細胞医薬分野
RVT-802                                                起源:デューク大学
   ・ 本剤は、先天性無胸腺症の小児患者に移植されて免疫応答機能を発揮するように作成された培養ヒト
      胸腺組織で、生涯に 1 回きりの再生医療である。本剤の主要な原料は、心臓病の小児の心臓手術中に
      除去されたヒト胸腺組織である。本剤は患者の大腿四頭筋に移植される。患者自身の骨髄由来幹細胞
      が本剤に移動して成熟 T 細胞に分化することによって、感染を防御する。本剤に反応する患者では多
      様な T 細胞集団が産生され、治療後 6~12 カ月で感染を防御するのに十分な胸腺機能が発達する。
   ・ 開発段階:2019 年 4 月申請、2019 年 12 月審査結果通知(CRL)を受領、2021 年 4 月再申請(米国)

他家 iPS 細胞由来医薬品
  ・ 当社は産学の連携先と、加齢黄斑変性、パーキンソン病、網膜色素変性、脊髄損傷を対象に、他家(健
     常人)iPS 細胞を用いた再生・細胞医薬事業を推進している。
  ・ 開発段階:
        開発番号      連携先         予定適応症  開発地域     開発段階
                                          フェーズ 1/2
          -   京都大学 iPS 細胞研究所 パーキンソン病 日本
                                          (医師主導治験)
      HLCR011   理化学研究所・ヘリオス    加齢黄斑変性      日本       治験開始に向けて準備中

4. その他の領域
レルゴリクス                                      起源:武田薬品工業㈱、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、1 日 1 回経口投与の低分子 GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)受容体アンタゴニストである。
     前立腺がんの発生に関与する精巣のテストステロンならびに子宮筋腫や子宮内膜症の成長を刺激す
     ることが知られている卵巣のエストラジオールの産生を抑制する。Myovant 社は、前立腺がん向けに単
     剤の錠剤(120mg)で 2020 年 12 月に米国での承認を取得し、子宮筋腫および子宮内膜症向けには配
     合剤(レルゴリクス 40mg+エストラジオール 1.0mg+酢酸ノルエチンドロン 0.5mg)を開発している。
   ・ 開発段階:
     前立腺がん 2021 年 3 月申請(欧州)
     子宮筋腫 2020 年 3 月申請(欧州)、2020 年 5 月申請(米国)
     子宮内膜症 フェーズ 3(米国)

イメグリミン塩酸塩(PXL008)                             起源:Poxel 社、剤形:経口剤
  ・ 本剤は、ミトコンドリアの機能を改善するという独自のメカニズムを有しており、また、2 型糖尿病治療に
    おいて重要な役割を担う 3 つの器官(膵臓・筋肉・肝臓)に作用し、グルコース濃度依存的にインスリン
    分泌を促進するとともに、インスリン抵抗性を改善、糖新生を抑制することで血糖降下作用を示すと考
    えられる。
  ・ 開発段階:2 型糖尿病 2020 年 7 月申請(日本)(Poxel 社との共同開発)

ジェムテサ(ビベグロン)                     起源:Merck Sharp & Dohme 社、剤形:経口剤
  ・ 本剤は、1 日 1 回経口投与の低分子 β3 アドレナリン受容体作動薬である。膀胱の β3 アドレナリン受
    容体に選択的に作用し、膀胱を弛緩させることで、蓄尿機能を高め、過活動膀胱における尿意切迫感、
    頻尿および切迫性尿失禁の症状を改善する。Urovant 社は過活動膀胱の適応症で 2020 年 12 月に米
    国で承認を取得した。
  ・ 開発段階: (新効能)前立腺肥大症を伴う過活動膀胱 フェーズ 3(米国)

rodatristat ethyl                 起源:Karos Pharmaceuticals 社、剤形:経口剤
   ・ 本剤は、中枢に移行することなく末梢のセロトニン産生を阻害するように設計されたトリプトファン水酸
       化酵素(TPH)アンタゴニストのプロドラッグである。過剰なセロトニン産生によって引き起こされる、肺動
       脈性肺高血圧症(PAH)やサルコイドーシスなどの疾患の進行を抑制または病状を改善させると考えら
       れる。

                           ―補足資料 16―
                                        大日本住友製薬株式会社(4506) 2020 年度決算補足資料


  ・ 開発段階: 肺動脈性肺高血圧症(PAH) フェーズ 2(米国)

MVT-602                               起源:武田薬品工業㈱、剤形:経口剤
  ・ 本剤は、オリゴペプチドキスペプチン 1 受容体アゴニストである。視床下部の神経細胞に存在するキス
      ペプチンが活性化されると視床下部からの GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)の分泌が促進されると
      推測されるが、キスペプチンを刺激し続けることによって、最終的に GnRH が枯渇し、下流のシグナル
      伝達が遮断されると考えられる。それによって、卵胞の成熟に必要な黄体形成ホルモン(LH)を増加さ
      せると予想される。Myovant 社は体外受精を受けている不妊症の女性のためのホルモン製剤の一つと
      なるように本剤を開発している。本剤は、GnRH を刺激した後に採卵前の卵成熟を引き起こす LH の分
      泌を増加させると考えられている。
  ・ 開発段階: 不妊症 フェーズ 2(ドイツ)

URO-902                            起源:Ion Channel Innovation 社、剤形:注射剤
  ・ 本剤は、経口治療薬で効果不十分な過活動膀胱患者のための新規遺伝子治療である。本剤は、Maxi-
      K チャンネルのポア(細孔)を形成するサブユニットをコードするヒト cDNA が組み込まれたプラスミドベ
      クターである。筋細胞に Maxi-K チャンネルを発現させることで、細胞膜を通過するカリウムイオンの流
      れを増加させ、平滑筋細胞の興奮を抑制すると推測される。本メカニズムにより、排尿筋の過活動が正
      常化され、過活動膀胱の諸症状が軽減される可能性がある。
  ・ 開発段階: 過活動膀胱 フェーズ 2(米国)

5. フロンティア事業
SMC-01(2 型糖尿病管理指導用モバイルアプリケーション)(医療機器)              起源:㈱Save Medical
   ・ 本アプリは、2 型糖尿病の非薬物療法の基本である生活習慣(食事・運動・体重)や指標(服薬・血圧・
      血糖値)などを管理することにより、患者の行動変容を促し、臨床的指標が改善されることを目指してい
      る。一般的なヘルスケアアプリに対し、本アプリは医師の指導下で利用されることにより、医師と患者が
      協働して治療と行動変容を継続していくことが期待される。
   ・ 開発段階: 2 型糖尿病 フェーズ 3(日本)(㈱Save Medical との共同開発)

                                                                  以 上




                            ―補足資料 17―