4506 大日住薬 2021-01-27 08:35:00
レルゴリクスの子宮内膜症を対象としたフェーズ3試験の継続投与試験における良好な解析結果(1年間)について [pdf]

                                                 2021 年 1 月 27 日
各 位
                      会 社 名 大日本住友製薬株式会社
                      代表者名 代表取締役社長 野村 博
                            (コード:4506 東証第 1 部)
                      問合せ先 執行役員
                            コーポレートコミュニケーション担当 樋口 敦子
                            (大阪:TEL.06-6203-1407)
                            (東京:TEL.03-5159-3300)


      レルゴリクスの子宮内膜症を対象としたフェーズ 3 試験の継続投与試験における
                 良好な解析結果(1 年間)について


 大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)と Pfizer Inc.(ニューヨーク証
券取引所上場)は、本日、開発中の 1 日 1 回経口投与であるレルゴリクス(一般名)の併用療法(レルゴ
リクス・エストラジオール・酢酸ノルエチンドロン)の子宮内膜症に伴う痛みを対象としたフェーズ 3 試験
(SPIRIT 試験)の継続投与試験において、良好な 1 年間(52 週間)の解析結果を得たことについて、別
添資料のとおりプレスリリースを行いますので、お知らせします。


 なお、本件による当社の 2021 年 3 月期の連結業績への影響は軽微です。


                                                           以 上
                                                          2021 年 1 月 27 日
各 位
                                                     大日本住友製薬株式会社


      レルゴリクスの子宮内膜症を対象としたフェーズ 3 試験の継続投与試験における
                良好な解析結果(1 年間)について

  大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)の連結子会社であるマイオバント・
サイエンシズ・リミテッド(ニューヨーク証券取引所上場)と Pfizer Inc.(ニューヨーク証券取引所上場)は、開発
中の 1 日 1 回経口投与であるレルゴリクス(一般名)の併用療法(レルゴリクス・エストラジオール・酢酸ノル
エチンドロン、以下「本併用療法」)の子宮内膜症に伴う痛みを対象としたフェーズ 3 試験(SPIRIT 試験)の継
続投与試験(以下「本試験」)において、良好な 1 年間(52 週間)の解析結果を得たことを 2021 年 1 月 26 日
(現地時間)に発表しましたので、お知らせします。

  本試験において本併用療法群は、月経困難症および月経に起因しない下腹部痛について 1 年間にわた
り臨床的に意義のある改善を示し、骨密度の低下も最小限で安定するなど、SPIRIT1 試験および SPIRIT2
試験で 24 週間にわたって認められた有効性および安全性と整合した結果が得られました。これらの結果は、
2021 年前半に予定している子宮内膜症を適応症としたレルゴリクス配合剤の米国食品医薬品局(FDA)へ
の新薬承認申請資料に含まれる予定です。

 本試験の結果、1 年間にわたり本併用療法を受けた患者のうち、84.8%で月経困難症の臨床的に意義の
ある改善を示し、73.3%で月経に起因しない下腹部痛の臨床的に意義のある改善を示しました。月経困難
症に伴う痛みを評価する数値評価尺度(0 点から 10 点の 11 段階で構成)では、本併用療法群は 1 年間で、
平均 82.8%スコアが減少(7.4:激しい痛みから 1.3:軽度の痛み)しました。
 骨密度は、24 週までの臨床的に影響のない最小限の減少が 52 週まで安定して続きました。1 年間投与
時の有害事象の発現率は、SPIRIT1 試験および SPIRIT2 試験の結果と整合しており、安全性に関する新た
な懸念は認められませんでした。本併用療法群で 10%以上発現した有害事象は、頭痛、鼻咽頭炎、ホットフ
ラッシュでした。また本併用療法群(n=278)で 1 名の妊娠が報告されました。

 SPIRIT1 試験および SPIRIT2 試験の結果はアメリカ生殖医学会(ASRM)2020 で発表済みです。本試験結
果の詳細は、今後、医学学会や医学ジャーナルにて公表される予定です。
 本件についてはマイオバント社のプレスリリース(https://investors.myovant.com/node/8906/pdf)をご覧
ください。レルゴリクスの子宮内膜症を対象としたフェーズ3試験(SPIRIT試験)の速報結果は、当社の2020
年4月23日および2020年6月24日付けのプレスリリースをご覧ください。


(ご参考)
レルゴリクスについて
  レルゴリクスは、1 日 1 回経口投与の低分子 GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)受容体阻害剤であり、
前立腺がんの発生に関与する精巣のテストステロンおよび子宮筋腫や子宮内膜症の成長を刺激することが
知られている卵巣のエストラジオールの産生を抑制します。マイオバント社は、前立腺がん向けには単剤の
錠剤(120mg)を、子宮筋腫および子宮内膜症向けには配合剤(レルゴリクス 40mg+エストラジオール 1.0mg+

                                   1
酢酸ノルエチンドロン 0.5mg)を以下の通り販売・開発しています。
 ・前立腺がん:2021 年 1 月発売(米国、製品名「オルゴビクス」)
 ・子宮筋腫:2020 年 3 月申請済(欧州)、2020 年 5 月申請済(米国、審査終了目標日は 2021 年 6 月 1 日)
 ・子宮内膜症:フェーズ 3 試験段階(2 本のフェーズ 3 試験の良好な結果を発表済)、2021 年前半に米国で
申請予定
  マイオバント社は、2020 年 12 月、Pfizer Inc.との間で、レルゴリクスのがん領域および婦人科領域におけ
る北米での共同開発および共同販売に関する契約を締結しました(詳細は 2020 年 12 月 28 日付けの当社
のプレスリリースをご覧ください)。

子宮内膜症を対象としたフェーズ 3 試験(SPIRIT 試験)について
  マイオバント社が行っている 1,200 人を超える子宮内膜症に伴う痛みを抱える患者を対象とした本併用療
法のフェーズ 3 試験は、重複する 2 つの国際共同臨床試験(SPIRIT1 および SPIRIT2)で構成され、本併用
療法を 24 週間 1 日 1 回投与、レルゴリクス 40 ㎎のみを 12 週間 1 日 1 回投与後に本併用療法を 12 週間
1 日 1 回投与、プラセボを 24 週間 1 日 1 回投与に割り付けられました。
  SPIRIT1 試験または SPIRIT2 試験を完了した治験参加者は、80 週間の継続投与試験への参加が可能で
あり、本併用療法の治療期間の合計が最大で 104 週間になります。本併用療法による長期治療の安全性
と持続的な有効性が評価されています。

子宮内膜症について
 子宮内膜症は、子宮腔の外側、通常は下腹部または骨盤の卵巣、膀胱、および結腸に子宮内膜のような
組織が認められる、エストロゲン依存性の炎症性疾患であり、子宮外の子宮内膜様組織は慢性的な炎症を
引き起こし、瘢痕や癒着を引き起こす可能性があります。子宮内膜症に関連する症状には、痛みを伴う期間
と慢性的な下腹部痛、痛みを伴う排卵、性交中または性交後の痛み、大量出血、疲労、不妊症などがあり、
一般的な身体的、精神的、および社会的な活動に影響を与える可能性があり、複合的なケアが必要とされ
ています。現在のガイドラインでの子宮内膜症に伴う痛みに対する最初の治療選択肢は、ホルモン避妊薬と
市販の鎮痛薬であり、より重篤な症例では、リュープロレリン酢酸塩などの LHRH 作動薬が短期間で投与さ
れます。米国では推定 600 万人の女性が子宮内膜症の症状を抱え、推定 100 万人の女性が現在の治療で
は不十分であり、さらなる治療を求めています。また世界では、約 2 億人が罹患しています。

マイオバント社について
 マイオバント社は、女性および男性の疾患に対する革新的な治療法の提供に注力するバイオ医薬品企
業です。マイオバント社は、レルゴリクスの他に、不妊症に対するオリゴペプチドキスペプチン 1 受容体アゴ
ニストである MVT-602(開発コード)を開発中です。マイオバント社は武田薬品工業株式会社より、レルゴリ
クス(日本および特定のアジア諸国を除く全世界対象)および MVT-602(全世界対象)を開発・商業化するた
めの独占的なライセンス権を付与されています。
 大日本住友製薬は Roivant Sciences Ltd.(本社:英国 ロンドン・スイス バーゼル)との戦略的提携により、
新設子会社であるスミトバント社の傘下に 2019 年 12 月にマイオバント社を連結子会社化しました。マイオ
バント社に関する詳細については、https://www.myovant.com をご覧ください。
 スミトバント社は大日本住友製薬の完全子会社であり、5 つのバイオ医薬品子会社のマイオバント社、ユ
ーロバント社、エンジバント社、アルタバント社およびスピロバント社の親会社です。スミトバント社に関する
詳細については、https://www.sumitovant.com をご覧ください。

○本件に関するお問い合わせ先
  大日本住友製薬株式会社 コーポレートコミュニケーション部
    (大阪) TEL 06-6203-1407/(東京) TEL 03-5159-3300

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