4506 大日住薬 2020-12-28 21:00:00
連結子会社マイオバント社とファイザー社とのレルゴリクスに関する開発および販売提携のお知らせ [pdf]

                                                      2020 年 12 月 28 日
各 位
                         会 社 名 大日本住友製薬株式会社
                         代表者名 代表取締役社長 野村 博
                                 (コード:4506 東証第 1 部)
                         問合せ先 執行役員
                                 コーポレートコミュニケーション担当 樋口 敦子
                                 (大阪:TEL.06-6203-1407)
                                 (東京:TEL.03-5159-3300)


       連結子会社マイオバント社とファイザー社とのレルゴリクスに関する
               開発および販売提携のお知らせ

 大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)は、2020 年 12 月 28 日(現地
時間)、連結子会社であるマイオバント・サイエンシズ・リミテッド(米国ニューヨーク証券取引所(NYSE)
上場、以下「マイオバント社」)が、Pfizer Inc.(NYSE 上場、以下「ファイザー社」)との間で、ゴナドトロピン
放出ホルモン(GnRH)受容体阻害剤レルゴリクス(一般名)について、がん領域および婦人科領域にお
ける北米(米国およびカナダ)での共同開発および共同販売に関する契約(以下「本契約」)を締結した
ことを発表しましたので、お知らせします。また、マイオバント社はファイザー社に対し、がん領域におけ
る北米と一部のアジアを除く地域でのレルゴリクスの販売に関する独占的なオプション権を許諾します。


 本契約に基づき、マイオバント社はファイザー社に対し、北米において、成人の進行性前立腺がんを
適応症として 2020 年 12 月 18 日に米国で承認を取得したレルゴリクス単剤(製品名:ORGOVYX™、以
下「オルゴビクス」)と、子宮筋腫および子宮内膜症を対象として開発中のレルゴリクス配合剤(以下「配
合剤」)の開発および販売を共同で行う権利を許諾します。マイオバント社とファイザー社は、2021 年初
めにオルゴビクスの共同プロモーションを開始します。オルゴビクスおよび配合剤の売上収益はマイオ
バント社が計上し、利益および開発・販売に要する特定の費用を両社で折半します。
 本契約締結の対価として、マイオバント社はファイザー社より、契約一時金として 6 億 5 千万米ドル
(約 670 億円)を受領します。さらに、配合剤の米国承認時マイルストンとして 2 億米ドル(約 210 億円)、
レルゴリクスの前立腺がんに係る売上収益と子宮筋腫および子宮内膜症に係る売上収益のそれぞれ
が 25 億ドルに達するまで段階的に支払われる販売マイルストンを加え、総額で最大 42 億米ドル(約
4,350 億円)を受け取る可能性があります。また、ファイザー社ががん領域における北米と一部のアジア
を除く地域でのレルゴリクスの販売に関するオプション権を行使した場合、マイオバント社はファイザー
社から 5 千万米ドル(約 50 億円)を受領し、売上収益に対して 2 桁台のロイヤリティを受領します。


 マイオバント社の CEO である Lynn Seely(リン・シーリー)は次のように述べています。「オルゴビクス
および配合剤の製品価値を最大化し当社の使命を果たすために、ファイザー社と連携できることをとて
も楽しみにしています。ファイザー社はがん領域および婦人科領域で卓越した強みと実績を持ち、当社
にとって最適のパートナーとなります。変革を起こす本提携によって、オルゴビクスおよび配合剤の順調


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な立ち上げが可能になるとともに、当社の財務基盤が強化されることにより、新薬のパイプラインを拡
充することが可能になります。」


 ファイザー社の Global President, Pfizer Oncology である Andy Schmeltz (アンディ・シュミッツ)は次
のように述べています。「マイオバント社と当社が協力して、オルゴビクスを前立腺がん患者さんにお届
けできることをとても嬉しく思います。本戦略的提携は、米国の前立腺がん治療薬提供における当社の
優位性を強固なものにし、本疾患の治療に変革を起こすという当社の目標に合致しています。」


 ファイザー社の Global President, Pfizer Internal Medicine である Nick Lagunowich(ニック・ラグノウィ
ッチ)は次のように述べています。「子宮筋腫や子宮内膜症に伴う一般的な消耗性の症状を経験する数
百万人の女性には、高いアンメット・メディカル・ニーズが存在し続けています。当社の婦人科領域にお
ける経験豊かな販売力や長年培ってきたリーダーシップにより、マイオバント社との協働の成果を最大
化し、価値の高い新たな治療選択肢を患者さんに提供できると信じています。」


 本契約に伴う当社の 2020 年度の連結業績に与える影響は現在精査中であり、今後、業績予想修正
の必要性および公表すべき事項が生じた場合には速やかに開示します。


 本件の詳細はマイオバント社のプレスリリース(https://www.myovant.com/)をご覧ください。


(ご参考)
レルゴリクスについて
 レルゴリクスは、1 日 1 回経口投与の低分子 GnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)受容体阻害剤であ
り、前立腺がんの発生に関与する精巣のテストステロンおよび子宮筋腫や子宮内膜症の成長を刺激す
ることが知られている卵巣のエストラジオールの産生を抑制します。


 マイオバント社は、2020 年 12 月 18 日に「ORGOVYX™(オルゴビクス)」(レルゴリクス 120mg 錠)につ
いて、成人の進行性前立腺がんを適応症として米国食品医薬品局(FDA)より承認を取得しました。
  *本剤の承認については 2020 年 12 月 21 日に開示しています。(https://www.ds-
  pharma.co.jp/ir/news/pdf/ne20201221.pdf)


 子宮筋腫および子宮内膜症向けには配合剤(レルゴリクス 40mg+エストラジオール 1.0mg+酢酸ノル
エチンドロン 0.5mg)を開発しています。各開発段階は以下の通りです。
・子宮筋腫:2020 年 3 月申請済(欧州*)、2020 年 5 月申請済(米国、審査終了目標日は 2021 年 6 月
1 日)
・子宮内膜症:フェーズ 3 試験段階(2 本のフェーズ 3 試験の良好な結果を発表済)、2021 年前半に米
国で申請予定
  *マイオバント社と Gedeon Richter Plc.(本社:ハンガリー ブダペスト)は、レルゴリクス配合剤の子
  宮筋腫および子宮内膜症を対象とした、欧州、ロシアなど米国以外の特定地域における開発・販売
  に関する独占的ライセンス契約を締結しています。本件の詳細は、2020 年 3 月 31 日に開示してい
  ます。
  (https://www.ds-pharma.co.jp/ir/news/pdf/ne20200331.2.pdf)




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マイオバント社について
 マイオバント社は、女性および男性の疾患に対する革新的な治療法の提供に注力するバイオ医薬品
企業です。マイオバント社は ORGOVYX™の他に、不妊症に対するオリゴペプチドキスペプチン 1 受容体
アゴニストである MVT-602(開発コード)を開発中です。大日本住友製薬は Roivant Sciences Ltd.(本
社:英国 ロンドン・スイス バーゼル)との戦略的提携により、新設子会社であるスミトバント社の傘下に
2019 年 12 月にマイオバント社を連結子会社化しました。マイオバント社に関する詳細については、
https://www.myovant.com をご覧ください。スミトバント社は大日本住友製薬の完全子会社であり、5 つ
のバイオ医薬品子会社のマイオバント社、ユーロバント社、エンジバント社、アルタバント社およびスピ
ロバント社の親会社です。スミトバント社に関する詳細については、https://www.sumitovant.com をご覧
ください。


                                                          以 上




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