4506 大日住薬 2020-12-24 08:30:00
過活動膀胱治療剤「GEMTESA」(ビベグロン)の米国における承認取得について [pdf]

                                                   2020 年 12 月 24 日
各 位
                       会 社 名 大日本住友製薬株式会社
                       代表者名 代表取締役社長 野村 博
                              (コード:4506 東証第 1 部)
                       問合せ先 執行役員
                              コーポレートコミュニケーション担当 樋口 敦子
                              (大阪:TEL.06-6203-1407)
                              (東京:TEL.03-5159-3300)


  過活動膀胱治療剤「GEMTESA®」(ビベグロン)の米国における承認取得について

  大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)は、本日、β 3 アドレナリン受
容体作動薬の「GEMTESA®(ジェムテサ)」(販売名、一般名:ビベグロン)75 ㎎ 1 日 1 回投与について、
米国食品医薬品局(FDA)より成人の切迫性尿失禁、尿意切迫感および頻尿の症状を伴う過活動膀胱
(OAB)を適応症として承認を取得したことを、別添資料のとおりプレスリリースをしますので、お知らせ
します。


 なお、本件による当社の 2021 年 3 月期の連結業績への影響は軽微です。


                                                             以 上
                                                              2020 年 12 月 24 日
各 位
                                                         大日本住友製薬株式会社

      過活動膀胱治療剤「GEMTESA®」(ビベグロン)の米国における承認取得について

  大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)の米国連結子会社であるユーロバ
ント・サイエンシズ・リミテッド(米国ナスダック上場)は、このたび、β 3 アドレナリン受容体作動薬の
「GEMTESA®(ジェムテサ)」(販売名、一般名:ビベグロン、以下「本剤」)75 ㎎ 1 日 1 回投与について、米国
食品医薬品局(FDA)より成人の切迫性尿失禁、尿意切迫感および頻尿の症状を伴う過活動膀胱(OAB)を
適応症として承認を取得したことを 2020 年 12 月 23 日(現地時間)に発表しましたので、お知らせします。

  本剤は 2012 年以来初めて FDA に承認された OAB の新規経口治療剤であり、ユーロバント社は本剤を
2020 年度第 4 半期(2021 年 1 月~3 月)の後半に米国で発売する予定です。

 FDA の承認は、本剤 75mg を 12 週間投与した二重盲検プラセボ対照のフェーズ 3 試験(EMPOWUR 試
験)および EMPOWUR 試験の継続投与試験を含む 4,000 人以上の OAB 患者を対象とした広範な開発プロ
グラムの結果に基づいています。

 ユーロバント社の社長兼 CEO である Jim Robinson(ジム・ロビンソン)は、次のように述べています。「今回
の承認は、当社にとって初めての承認取得であり、数千万人の OAB 患者さんのみならず当社にとっても重
要なマイルストンとなります。当社は今後数ヵ月以内に本剤を発売し、本剤が OAB に苦しむ多くの患者さん
にとって優れた治療オプションとなることを期待しています。また、泌尿器疾患に苦しむ患者さんのアンメット
メディカルニーズを満たす新しい治療薬の開発にも引き続き取り組んでいきます。」


 ユーロバント社の Chief Medical Officer である Cornelia Haag-Molkenteller(コーネリア・ハーグ・モルケン
テラー)医師は、次のように述べています。「臨床試験において本剤は、75mg 1 日 1 回投与で頻尿、切迫性
尿失禁および尿意切迫感を軽減させるなど OAB の主要な症状に対して明確な有効性を示しました。また、
尿意切迫感回数を減少させるというデータが本剤の添付文書に含まれており、既存薬と比べ本剤の特長的
な点です。このことは本剤が OAB の特徴的な症状に直接影響することを示しており、OAB 患者さんおよび
医療提供者にとって重要なデータであると言えます。本剤による OAB の治療に成功することで、OAB 患者さ
んの日常生活に与える様々な影響を克服することを期待しています。」

 St. Elizabeth’s Medical Center in Boston(ボストン セントエリザベスメディカルセンター)の泌尿器科医で
あり治験責任医師である David Staskin(デービッド・スタスキン)医師は、次のように述べています。「本剤は、
用量の漸増を必要としない 1 日 1 回の錠剤として利用できる初のβ 3 作動薬です。特筆すべき点は、高血
圧の有害事象の発現頻度がプラセボ群と同程度であることが EMPOWUR 試験で示され、また CYP2D6 で代
謝される薬剤との相互作用は認められなかった点です。多くの一般的な薬剤が CYP2D6 で代謝されるため
この特長は重要です。」



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 本件の詳細はユーロバント社のプレスリリース(https://ir.urovant.com/node/8021/pdf)をご覧ください。



【ご参考】
過活動膀胱(OAB)について
 OAB は、膀胱の筋肉が不随意に収縮したときに発生する症状であり、尿意切迫感(制御が困難な突然の
排尿衝動)、切迫性尿失禁(緊急の排尿が必要になった直後の意図しない排尿)、頻尿(通常 24 時間に 8
回以上)、夜間頻尿(夜に 2 回以上起きて排尿する)などの症状を呈します。米国では、3,000 万人以上が
OAB の症状に苦しんでおり、患者の日常生活に様々な影響をもたらす可能性があります。


ユーロバント社について
 ユーロバント社は、泌尿器科疾患に対する革新的な治療法の開発・販売に取り組むバイオ医薬品企業で
あり、ビベグロンの他に、経口薬物療法が無効の過活動膀胱(OAB)を対象とした遺伝子治療である URO-
902(開発コード)を開発しています。当社はロイバント・サイエンシズ・リミテッドとの戦略的提携により、新設
子会社であるスミトバント社の傘下に 2019 年 12 月にユーロバント社を連結子会社化しました。また 2020
年 11 月にスミトバント社によるユーロバント社の完全子会社化を発表しており、2020 年度第 4 四半期に完
了する予定です。(https://www.ds-pharma.co.jp/ir/news/pdf/ne20201113.pdf)。ユーロバント社に関する詳
細については、https://www.urovant.com をご覧ください。


ビベグロンについて
 ビベグロンは 1 日 1 回経口投与の低分子 β3 アドレナリン受容体作動薬であり、過活動膀胱(OAB)を対
象とした 12 週間のフェーズ 3 試験(EMPOWUR 試験)において、プラセボと比較して毎日の切迫性尿失禁、
頻尿、尿意切迫感の統計学的な有意な減少と、排尿量を増加させました。安全性については、本剤投与群
の 2%以上で発現した副作用は、頭痛、鼻咽頭炎、下痢、悪心、上気道感染症であり、高血圧と血圧上昇の
有害事象の発現割合は、プラセボと同等でした。

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○本件に関するお問い合わせ先
 大日本住友製薬株式会社 コーポレートコミュニケーション部
    (大阪) TEL 06-6203-1407/(東京) TEL 03-5159-3300




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