4506 大日住薬 2020-12-21 08:30:00
前立腺がん治療剤「ORGOVYX」(レルゴリクス)の米国における承認取得について [pdf]

                                                 2020 年 12 月 21 日
各 位
                      会 社 名 大日本住友製薬株式会社
                      代表者名 代表取締役社長 野村 博
                            (コード:4506 東証第 1 部)
                      問合せ先 執行役員
                            コーポレートコミュニケーション担当 樋口 敦子
                            (大阪:TEL.06-6203-1407)
                            (東京:TEL.03-5159-3300)


 前立腺がん治療剤「ORGOVYX™」(レルゴリクス)の米国における承認取得について

 大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)は、本日、ゴナドトロピン放出
ホルモン(GnRH)受容体阻害剤の「ORGOVYX™(オルゴビクス)」(販売名、一般名:レルゴリクス)につい
て、米国食品医薬品局(FDA)より成人の進行性前立腺がんを適応症として承認を取得したことを、別
添資料のとおりプレスリリースをしますので、お知らせします。


 なお、本件による当社の 2021 年 3 月期の連結業績への影響は軽微です。


                                                           以 上
                                                        2020 年 12 月 21 日
各 位
                                                    大日本住友製薬株式会社


  前立腺がん治療剤「ORGOVYX™」(レルゴリクス)の米国における承認取得について

 大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:野村 博)の米国連結子会社であるマイ
オバント・サイエンシズ・リミテッド(ニューヨーク証券取引所上場)は、このたび、ゴナドトロピン放出ホル
モン(GnRH)受容体阻害剤の「ORGOVYX™(オルゴビクス)」(販売名、一般名:レルゴリクス、以下「本
剤」)について、米国食品医薬品局(FDA)より成人の進行性前立腺がんを適応症として承認を取得した
ことを 2020 年 12 月 18 日(現地時間)に発表しましたので、お知らせします。

  本剤は、進行性前立腺がんを適応症として米国で承認された初めての経口 GnRH 受容体阻害剤です。
FDA から優先審査指定を受け、フェーズ 3 試験(HERO 試験)における有効性と安全性のデータに基づ
き承認されました。マイオバント社は本剤を 2021 年 1 月に米国で発売する予定です。

 Carolina Urologic Research Center(カロライナ泌尿器リサーチセンター)のディレクターであり、HERO
試験の運営委員会のメンバーである Neal Shore(ニール・ショア)医師は、次のように述べています。「本
剤はアンドロゲン除去療法を必要とする前立腺がん患者さんに対する新しい標準治療となる可能性が
あると期待しており、本剤が承認されたことを非常に嬉しく思います。本剤は、テストステロンを効果的か
つ迅速に抑制する初の 1 日 1 回投与の経口剤であり、HERO 試験において、安全性の解析により現在
の標準治療である注射剤のリュープロレリンと比較して、主要な心血管系有害事象イベントの発現率が
低いことが示されています。前立腺がんの患者さんは、COVID-19 の拡大により、注射を受けるための
外出に困難とリスクを抱えており、経口治療剤の重要性が高まっています。」


 マイオバント社の CEO である Lynn Seely(リン・シーリー)は、次のように述べています。「本剤の承認
により、有効性と安全性に関する強固なエビデンスを備えた新しい経口治療選択肢を進行性前立腺が
んの患者さんに 1 日1回 1 錠で提供できるようになりました。当社は本剤を新しい標準治療として確立す
ることを目標にしており、進行性前立腺がんの患者さんの治療にあたる泌尿器科医および腫瘍内科医
に本剤を提供する営業基盤の構築が完了しています。」


 本件の詳細はマイオバント社のプレスリリース(https://investors.myovant.com/node/8761/pdf)をご
覧ください。



(ご参考)
「ORGOVYX™(オルゴビクス)」について
  本剤は、成人の進行性前立腺がんを適応症として FDA に承認された初の経口 GnRH 受容体阻害剤
であり、GnRH 受容体を阻害して、前立腺がんの増殖を刺激することが知られている精巣でのテストステ

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ロンの産生を減少させます。
  マイオバント社は、本剤(レルゴリクス 120mg 錠)とは別に、子宮筋腫および子宮内膜症向けに配合剤
(レルゴリクス 40mg+エストラジオール 1.0mg+酢酸ノルエチンドロン 0.5mg)を開発しています。各開発段
階は以下の通りです。
・子宮筋腫:2020 年 3 月申請済(欧州)、2020 年 5 月申請済(米国、審査終了目標日は 2021 年 6 月 1
日)
・子宮内膜症:フェーズ 3 試験段階(2 本のフェーズ 3 試験の良好な結果を発表済)

進行性前立腺がんを対象としたフェーズ 3 試験(HERO 試験)について
  本剤はマイオバント社が行ったフェーズ 3 試験(HERO 試験)において、標準療法であるリュープロレリ
ン酢酸塩の注射剤と比較して、有効性の主要評価項目を達成【本剤群 96.7%(95%信頼区間:94.9-
97.9)、リュープロレリン群 88.8%(95%信頼区間:84.6-91.8)が 48 週間にわたって持続的にテストステロ
ンの去勢レベル(<50ng/dL)への抑制を達成】しました。またテストステロンの 50ng/dL 未満への抑制を
達成した患者の割合【リュープロレリン群は投与 4 日目に 0%、15 日目に 12%であったのに対し、本剤
群は投与 4 日目に 56%、15 日目に 99%】や、投与 15 日目にテストステロンの 20ng/dL 未満への強い
抑制を達成した患者の割合【リュープロレリン群の 1%に対し、本剤群は 78%】などを含む、複数の主な
副次評価項目も達成しました。本剤群では、前立腺特異抗原(PSA)が平均して投与 15 日目で 65%、
29 日目で 83%低下し、本剤群の 55%は、投与終了後 90 日以内にテストステロンが通常のレベル
(≥280ng/dL)またはベースラインに回復しました。安全性については、本剤群で発現割合が高かった有
害事象(10%以上)は、ホットフラッシュ、筋・骨格系の痛み、倦怠感、便秘、軽度から中等度の下痢でし
た。HERO 試験に関するデータは、ASCO2020 で口頭発表され、New England Journal of Medicine に掲
載されています。

前立腺がんについて
 前立腺がんは米国において、男性が罹患するがんとして 2 番目に多く、男性のがんによる死因の第 2
位になっています。心血管イベントによる死亡は、前立腺がん患者の主な死因であり、米国の前立腺が
ん患者の死因の 34%を占めています。現在、米国では 300 万人超が前立腺がんに罹患しており、2020
年には約 19 万人が新たに前立腺がんの診断を受けると推定されています。
 進行性前立腺がんは、最初の治療後に進行または再発する前立腺がんであり、生化学的再発(画像
上で転移が認められずに PSA が上昇する)、局所進行性または転移を含みます。進行性前立腺がんの
薬物療法には、テストステロンを去勢レベル(<50ng/dL)まで減少させるアンドロゲン除去療法が選択さ
れ、リュープロレリン酢酸塩の徐放性製剤などの黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH-RH)アゴニストが
現在の標準治療として用いられています。一方 LH-RH アゴニストは、フレア現象として知られ臨床症状
の悪化につながる可能性がある潜在的に有害なテストステロンの初期上昇や、薬剤中止後のテストステ
ロンの回復遅延など、薬剤の作用機序に起因する限界を伴う可能性が示唆されています。年間約 30 万
人の男性がアンドロゲン除去療法の治療を受けています。

マイオバント社について
 マイオバント社は、女性および男性の疾患に対する革新的な治療法の提供に注力するバイオ医薬品
企業です。マイオバント社は ORGOVYX™の他に、不妊症に対するオリゴペプチドキスペプチン 1 受容体
アゴニストである MVT-602(開発コード)を開発中です。大日本住友製薬は Roivant Sciences Ltd.(本社:

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英国 ロンドン・スイス バーゼル)との戦略的提携により、新設子会社であるスミトバント社の傘下に
2019 年 12 月にマイオバント社を連結子会社化しました。マイオバント社に関する詳細については、
https://www.myovant.com をご覧ください。スミトバント社は大日本住友製薬の完全子会社であり、5 つ
のバイオ医薬品子会社のマイオバント社、ユーロバント社、エンジバント社、アルタバント社およびスピロ
バント社の親会社です。スミトバント社に関する詳細については、https://www.sumitovant.com をご覧く
ださい。

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○本件に関するお問い合わせ先
 大日本住友製薬株式会社 コーポレートコミュニケーション部
  (大阪) TEL 06-6203-1407 / (東京) TEL 03-5159-3300




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