4503 アステラス薬 2019-07-24 09:00:00
前立腺がん治療剤XTANDI 欧州医薬品庁が適応追加に関する承認申請を受理 [pdf]

                                                                         2019 年 7 月 24 日

各位

                                者 代表取締役社長 CEO 安 川 健 司
                        会      社名 ア ス テ ラ ス 製 薬 株 式 会 社

                                   (コード:4503、東証第一部)
                        代      表

                              (URL h t t p s : / / w w w. a s t e l l a s . c o m / j p / )
                        決    算     期 3月
                        問 い 合 わ せ 先 広報部長 緒方 スティグ
                                              (Tel:03-3244-3201)


                前立腺がん治療剤 XTANDI®
     欧州医薬品庁が適応追加に関する承認申請を受理
       -第 III 相 ARCHES 試験および ENZAMET 試験データに基づき
       転移性ホルモン感受性前立腺がん患者への適応追加を申請 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、経口アンドロゲン受
容体シグナル伝達阻害剤であるエンザルタミド(一般名、製品名:XTANDI®)について、欧
州医薬品庁(European Medicines Agency: EMA)から、転移性ホルモン感受性前立腺が
んへの適応追加に関する承認申請を受理した旨の通知を受領しました。今後、EMA で医
薬品の科学的評価を担当する欧州医薬品委員会が 90 日の審査期間において本承認申
請内容を評価し、EMA に対し承認の可否について勧告を行います。

 このたびの適応追加の承認申請は、転移性ホルモン感受性前立腺がん患者を対象に
実施した第 III 相 ARCHES 試験および第 III 相 ENZAMET 試験の結果に基づいています。


 すでに公表されている通り ARCHES 試験において、アンドロゲン除去療法(Androgen
Deprivation Therapy: ADT)とエンザルタミド併用投与群は、ADT とプラセボ併用投与群と
比較して、主要評価項目である画像診断上の病勢進行のリスクが 61%低下しました。
(1,150 例; ハザード比 0.39 [95%信頼区間: 0.30-0.50]; P<0.0001)。また、エンザルタミド
の安全性プロファイルは、去勢抵抗性前立腺がん患者を対象としてこれまでに実施した本
剤の臨床試験で報告されたものと一致していました。グレード 3 または 4 の重症または生
命を脅かす有害事象の発現率は、ADT とプラセボ併用投与群の 24.7%に対し、ADT とエ
ンザルタミド併用投与群は 23.6%であり、両群間で同等でした。


 また、オーストラリア・ニュージーランド泌尿生殖器・前立腺がん治験グループである
ANZUP が主体となって実施した ENZAMET 試験において、ADT とエンザルタミド併用投
与群は ADT と従来の非ステロイド性抗アンドロゲン剤(non-steroidal antiandrogen:NSAA)

                                   1
併用投与群と比較して、死亡のリスクが 33%低下しました(1,125 例; ハザード比 0.67
[95%信頼区間: 0.52-0.86]; P=0.002)。3 年後の全生存率は、ADT とエンザルタミド併用
投与群で 80%、ADT と NSAA 併用投与群で 72%でした。観察期間中の有害事象は、前
立腺がんの進行ステージ、患者の年齢に関わらず一貫しており,ADT とエンザルタミド併
用投与で知られている安全性プロファイルから想定されるものでした。痙攣および疲労の
発現率は ADT と NSAA 併用投与群に比べ、ADT とエンザルタミド併用投与群で高かった
ほか、有害事象による投与中止例は ADT とエンザルタミド併用投与群で多くみられました。


  エンザルタミドは現在、去勢抵抗性前立腺がんの治療薬として日本、米国および欧州な
どで販売されています。
                                                                               以上


ARCHES 試験について
ARCHES 試験は、国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照第 III 相試験です。1,150 名の転移性ホルモン感
受性前立腺がん患者を対象として、米国、カナダ、欧州、南米、アジア太平洋地域において実施しました。患者
は、LHRH アゴニストまたはアンタゴニストによる治療を継続するか、精巣摘除術を受けており、エンザルタミド
1 日 160 mg またはプラセボに割り付けられました。ARCHES 試験は、遠隔転移を有するホルモン感受性前立
腺がん患者を対象としており、また、新規に診断を受けた転移性ホルモン感受性前立腺がん患者と根治治療を
受けた後に転移した患者が組み入れられています。転移性ホルモン感受性前立腺がんに対してドセタキセルに
よる治療を受け、その後進行がみられない患者も含まれています。主要評価項目は、画像診断上の無増悪生
存期間(rPFS)で、中央判定による画像診断上の病勢進行あるいは投与中止後 24 週間以内の死亡のうち、い
ず れ か の 事 象 が 最 初 に 起 こ る ま で の 期 間 で す 。 ARCHES 試 験 (NCT02677896) の 詳 細 に つ い て は 、
www.clinicaltrials.gov を参照してください。


ENZAMET 試験について
ENZAMET 試験は、シドニー大学をスポンサーとしてオーストラリア、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、
英国、米国において実施されました。アステラス製薬は本試験実施のための資金提供やサポートを行っていま


ENZAMET 試験では、1,125 名の転移性ホルモン感受性前立腺がん患者を対象に、ADT とエンザルタミド併
す。


用投与群と、ADT と従来の非ステロイド性抗アンドロゲン(NSAA)併用投与群を比較しました。主要評価項目
は全生存期間(OS)です。ENZAMET 試験(NCT02446405) の詳細については、www.clinicaltrials.gov を参
照してください。


アステラス製薬について
アステラス製薬株式会社は、東京に本社を置き、「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」ことを
経営理念に掲げる製薬企業です。アステラス製薬の詳細については、(https://www.astellas.com/jp/)をご覧く
ださい。




                                         2
注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実
ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可
能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さ
まざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、
(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の
遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬
を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定
されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情
報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。




                           3