4503 アステラス薬 2019-07-17 08:45:00
抗体-薬物複合体 エンホルツマブ ベドチン 局所進行性または転移性尿路上皮がんを適応症として米国で生物学的製剤承認申請 [pdf]

                                                                         2019 年 7 月 17 日

各位
                        会      社       名
                                   ア ス テ ラ ス 製 薬 株 式 会 社
                        代      表   代表取締役社長 CEO 安 川 健 司
                                       者
                                   (コード:4503、東証第一部)
                              (URL h t t p s : / / w w w. a s t e l l a s . c o m / j p / )
                        決    算     期 3月
                        問 い 合 わ せ 先 広報部長 緒方 スティグ
                                              (Tel:03-3244-3201)


          抗体-薬物複合体 エンホルツマブ ベドチン
     局所進行性または転移性尿路上皮がんを適応症として
                 米国で生物学的製剤承認申請
       -迅速承認制度のもと、第 II 相(EV-201)試験結果に基づき申請-

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、Seattle Genetics, Inc.
(以下、「Seattle Genetics 社」)と共同で開発を進めている抗体 -薬物複合体(ADC:
Antibody-Drug Conjugate)エンホルツマブ ベドチン(一般名)について、迅速承認制度の
もと、生物学的製剤承認申請(Biologics License Application)を米国食品医薬品局(FDA)
に提出しました。本申請は、術前または術後の補助化学療法として、あるいは局所進行ま
たは転移した状態において、白金製剤および PD-1 または PD-L1 阻害剤による治療歴の
ある局所進行性または転移性尿路上皮がん患者を対象としています。

 今回の承認申請は、局所進行性または転移性尿路上皮がん患者を対象とした第 II 相試
験(EV-201 試験)のコホート 1 の結果に基づいています。この結果は、本年 6 月に開催さ
れた 2019 年米国臨床腫瘍学会 (American Society of Clinical Oncology)年次総会で発
表されました。

 エンホルツマブ ベドチンは、尿路上皮がんで高発現しているタンパクであるネクチン-4
を標的とする ADC です*1。本剤は、第 I 相試験である EV-101 試験の予備的な結果に基
づき、免疫チェックポイント阻害剤による治療中または治療後に病勢の進行が認められた
局所進行性または転移性尿路上皮がんを対象として、FDA から Breakthrough Therapy
Designation を受けています。

 エンホルツマブ ベドチンは、EV-201 試験のほか、グローバルでの承認申請を目的とす
る国際共同無作為化第 III 相検証試験(EV-301 試験)が現在、進行中です。また、より早
期の局所進行性または転移性尿路上皮がんを対象とした EV-103 試験も進められていま

                                   1
す。本試験では、新たに診断された患者および早期ステージから病勢が進行した患者にお
いて、ペムブロリズマブと白金製剤を含む化学療法、あるいはそのいずれかとエンホルツマ
ブ ベドチンの併用を評価します。

  本件については、米国において現地時間 7 月 16 日に対外発表しています。



                                                                    以上

EV-201 試験について
EV-201 試験は進行中の単群試験です。PD-1 または PD-L1 阻害剤の治療歴がある局所進行性または転移
性尿路上皮がん患者を対象としており、コホート 1 では白金製剤による治療歴がある患者群を、コホート 2 では
シスプラチンによる化学療法不適応または白金製剤による化学療法未治療の患者群を評価します。コホート 1
では、複数の医療機関において、128 名の患者が組み入れられました*2。主要評価項目は、独立画像判定機関
により評価された全奏効率です。副次評価項目には、奏効期間、病勢コントロール率、無増悪生存期間、全生
存期間、安全性および忍容性などが含まれます。コホート 2 では引き続き、組み入れが継続しています。エンホ
ルツマブ ベドチンの EV-201 試験の詳細については、ClinicalTrials.gov (NCT03219333) をご覧ください。


尿路上皮がんについて
尿路上皮がんは、膀胱で最も多く発生するがんです(90%)*3。米国では、2018 年に 82,000 人以上が膀胱が
んと診断されました。世界では 2018 年に約 549,000 人が膀胱がんと診断され、約 200,000 人が死亡していま
す*4。


エンホルツマブ ベドチンについて
エンホルツマブ ベドチンは、Seattle Genetics 社独自の最先端のリンカーテクノロジーを用いて、抗ネクチン-4
モノクローナル抗体に微小管阻害作用を持つ MMAE(モノメチルアウルスタチン E)を結合させた ADC です。エ
ンホルツマブ ベドチンは、アステラス製薬が ADC の標的として同定した、さまざまな固形がんに発現する細胞
接着分子であるネクチン-4 を標的とする薬剤です。



アステラス製薬について
アステラス製薬株式会社は、東京に本社を置き、「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」ことを
経営理念に掲げる製薬企業です。アステラス製薬の詳細については、(https://www.astellas.com/jp/)をご覧く
ださい。


注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実
ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可
能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さ
まざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、
(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の
遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬
を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定

                                   2
されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情
報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。



*1: Vlachostergios P, Jakubowski C, Niaz J, et al. (2018). Antibody-Drug Conjugates in
Bladder Cancer. Bladder Cancer (Version 4.2018). https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/ar
ticles/PMC6087439/pdf/blc-4-blc180169.pdf
*2: Data on file at Seattle Genetics
*3: American Society of Clinical Oncology. Bladder Cancer: Introduction (05-2019). http
s://www.cancer.net/cancer-types/bladder-cancer/introduction.
*4: International Agency for Research on Cancer. Cancer tomorrow: bladder. http://gco.i
arc.fr/tomorrow.




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