4503 アステラス薬 2019-05-31 08:30:00
FLT3阻害剤XOSPATA(ギルテリチニブ)米国FDAが全生存期間延長データの追加に関する添付文書の改訂を承認 [pdf]
2019 年 5 月 31 日
各位
会 社 名
ア ス テ ラ ス 製 薬 株 式 会 社
代 表 代表取締役社長 CEO 安 川 健 司
者
(コード:4503、東証第一部)
(URL h t t p s : / / w w w. a s t e l l a s . c o m / j p / )
決 算 期 3月
問 い 合 わ せ 先 広報部長 緒方 スティグ
(Tel:03-3244-3201)
FLT3 阻害剤 XOSPATA®(ギルテリチニブ)
米国 FDA が全生存期間延長データの追加に関する
添付文書の改訂を承認
‐ギルテリチニブは、救援化学療法に比べ全生存期間を有意に延長‐
‐ギルテリチニブは、FDA が成人の再発または難治性の FLT3 遺伝子変異陽性
AML を適応症として承認した唯一の治療薬‐
アステラス製薬株式会社(本社:東京、代表取締役社長 CEO:安川 健司、以下「アステ
ラス製薬」)は、成人の再発または難治性の FLT3 遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病
(Acute Myeloid Leukemia: AML)治療剤である XOSPATA®(製品名、一般名:gilteritinib、
以下「ギルテリチニブ」)に関し、第 III 相(ADMIRAL)試験で得られた新たなデータを添付文
書に追加することについて米国食品医薬局(FDA)から承認を受けました。XOSPATA®は、
救援化学療法と比べて成人の再発または難治性の FLT3 遺伝子変異陽性 AML 患者の全
生存期間を有意に延長しました。
ADMIRAL 試験における全生存期間(中央値)は、救援化学療法群の 5.6 カ月に対し、
ギルテリチニブ投与群は 9.3 カ月と有意な延長が認められました(ハザード比=0.64(95%
信頼区間 0.49, 0.83), p=0.0004)。中間解析時におけるギルテリチニブ群の完全寛解
(CR)と部分的血液学的回復を伴う完全寛解(CRh)の割合(CR/CRh 率)は、21%(95%
信頼区間 14.5, 28.8)でした。
本剤の安全性プロファイルは、3 つの臨床試験(NCT02421939, NCT02014558, およ
び NCT02181660)における再発または難治性の AML 患者 319 例のデータ解析に基づく
ものです。
ギルテリチニブの投与を受けた患者の 2%に致死的な有害事象がみられました。これに
は心停止(1%)、分化症候群および膵炎(それぞれ 1 例)が含まれています。
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5%以上の患者によくみられた重篤な非血液学的有害事象は、発熱(13%)、呼吸困難
(9%)、腎機能障害(8%)、トランスアミナーゼ増加(6%)および非感染性下痢(5%)でした。
5%以上の患者によくみられたグレード 3 以上の非血液学的有害事象は、トランスアミ
ナーゼ増加(21%)、呼吸困難(12%)、低血圧(7%)、粘膜炎(7%)、筋肉痛/関節痛
(7%)および疲労/倦怠感(6%)でした。
2018 年 11 月、米国 FDA は ADMIRAL 試験における以下の中間解析結果に基づいて
XOSPATA®を承認しました。
・ 完全寛解(CR)と部分的血液学的回復を伴う完全寛解(CRh)の割合(CR/CRh 率)
・ CR/CRh の持続期間
・ 輸血に依存していた患者が輸血非依存となった割合
このたびの XOSPATA®の添付文書改訂に関する申請に際し、米国 FDA は抗がん剤
の承認審査機関(Oncology Center of Excellence: OCE)において、Real-Time Oncology
Review pilot program を適用しました。このプログラムは、治験結果が得られた直後から
米国 FDA が臨床データの評価を行うことにより、審査プロセスの迅速化を図るものです。
なお、本件については、米国において現地時間 5 月 30 日に対外発表しています。
以上
ギルテリチニブについて
ギルテリチニブはアステラス製薬と寿製薬株式会社の共同研究により見出されました。アステラス製薬はギル
テリチニブについて全世界での開発、製造、ならびに商業化に関する独占的な権利を有します。日本および米
国では、「再発又は難治性の FLT3 遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能・効果として製造販売承認を
2018 年 11 月に取得し、同年 12 月にアステラス製薬が発売しています。また、欧州では、2019 年 2 月に同様
の効能・効果に関する販売承認申請を行いました。
現在、アステラス製薬は、様々な FLT3 遺伝子変異陽性 AML 患者さんを対象とした複数の第 III 相試験を実施
し、ギルテリチニブの有効性および安全性を検証しています。現在進行中のギルテリチニブの臨床試験の詳細
については http://www.clinicaltrials.gov をご覧ください。
ADMIRAL 試験*1 について
第 III 相 ADMIRAL 試験(NCT02421939)は、AML に対する一次治療後に再発した、または一次治療抵抗性
の FLT3 遺伝子変異陽性の成人 AML 患者を対象として、ギルテリチニブと救援化学療法を比較する非盲検多
施設共同無作為化試験です。本試験の主要評価項目は全生存期間および完全寛解(CR)と部分的血液学的
回復を伴う完全寛解(CRh)の割合(CR/CRh 率)です。本試験では骨髄あるいは全血において FLT3 遺伝子変
異陽性と判定された患者 371 名が組み入れられました。患者は 2:1 の割合でギルテリチニブ(120 mg)または
救援化学療法のいずれかを投与する群に無作為に割付けられました。
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*1: ClinicalTrials.gov. A study of ASP2215 versus salvage chemotherapy in patients with relapsed
refractory acute myeloid leukemia (AML) with FMS-like tyrosine kinase (FLT3) mutation (04-25-2018).
https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02421939 Accessed 05-30-2019.
アステラス製薬について
アステラス製薬株式会社は、東京に本社を置き、「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」ことを
経営理念に掲げる製薬企業です。アステラス製薬の詳細については、(https://www.astellas.com/jp/)をご覧く
ださい。
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(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の
遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬
を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定
されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情
報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。
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