4503 アステラス薬 2021-05-26 12:00:00
経営計画2021の策定について [pdf]
2021 年 5 月 26 日
各位
会 社 名
ア ス テ ラ ス 製 薬 株 式 会 社
代 表 代表取締役社長 CEO 安 川 健 司
者
(コード:4503、東証第一部)
(URL h t t p s : / / w w w. a s t e l l a s . c o m / j p / )
決 算 期 3月
問 い 合 わ せ 先 コーポレート・アドボカシー&リレーション部長
藤井 郁乃
(Tel:03-3244-3201)
経営計画 2021 の策定について
-進化した戦略、意欲的な目標、変革を引き起こす実行力、
VISION 実現への揺るぎない決意-
アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、このたび「経営計画
2021」(2021 年度~2025 年度)を新たに策定しましたので、お知らせします。
アステラス製薬の代表取締役社長 CEO の安川健司は、「経営計画 2018 に沿って進め
てきたこの 3 年間で、科学の進歩を革新的な治療法へと変え、患者さんにとって真に「価
値」*1 のある製品を提供し続けてきました。これまでの歩みは、正しい道筋であったと確信し
ています。経営計画 2021 では、従来の取り組みを進化・発展させた戦略を実行することに
よって意欲的な成果目標を達成していきます」と述べています。
1. VISION 実現への揺るぎない決意
アステラス製薬の VISION は、「変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さん
の価値に変える」というものです。この VISION 実現に向けて、経営計画 2021 では、経営
計画 2018 の基本戦略を引き継ぎつつ、各戦略を進化・発展させ、より実行力を高めていき
ます。
経営計画 2021 では、新たに策定した組織健全性目標のもと、イノベーションの促進、人
材の活躍、コラボレーションの浸透が相まった企業文化を醸成し、戦略の実行力を高めて
いきます。また、研究開発戦略「Focus Area アプローチ *2 」をさらに強化して Primary
Focus*3 を加速、拡大し、患者さんの「価値」を最大化する戦略目標によって、意欲的な成
果目標達成を目指します。
1
2. 経営計画 2021 の概要
成果目標
経営計画 2021 では、以下の成果目標を設定しています。
I. XTANDI®および重点戦略製品の売上*4:1.2 兆円以上(2025 年度)
II. Focus Area プロジェクトからの売上:5,000 億円以上(2030 年度)
III. コア営業利益率:30%以上(2025 年度)
これらの成果目標達成により、足元の利益を大きく改善しつつ、将来の力強い成長をも
たらすパイプラインの存在を確固たるものにすることで、2025 年度に株式時価総額 7 兆
円以上を達成することが可能になります。
成果目標を達成するため、以下の 4 つの戦略目標を設定しています。
戦略目標 1:「患者さんのより良いアウトカムの実現」
中長期的な成長を牽引する XTANDI®および重点戦略製品について、計画しているスケ
ジュールから遅滞のない承認申請やグローバル展開までの期間短縮、洗練された発売計
画を実行していくことなどによって、「価値」最大化を図ります。これらの製品のピーク時売
上予想は下記の通りです。今回、XTANDI®、fezolinetant、ゾスパタ®の売上予想を上方修
正し、エベレンゾ®と AT132 については新たに開示しました。これらの製品のさらなる成長
により、成果目標の 2025 年度に 1.2 兆円以上の売上達成を目指します。
製品 ピーク時売上予想
(グローバル、億円)
XTANDI® 6,000-7,000
(エンザルタミド)
fezolinetant 3,000-5,000
PADCEV® 3,000-4,000
(エンホルツマブ ベドチン)
ゾスパタ® (ギルテリチニブ) 1,000-2,000
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ゾルベツキシマブ 1,000-2,000
エベレンゾ® 500-1,000
(ロキサデュスタット)
AT132 500-1,000
(resamirigene bilparvovec)
戦略目標 2:「科学の進歩を確かな「価値」へ」
研究開発戦略上の Primary Focus に優先的に経営資源を投下し、パイプライン価値を
高めます。バイオ医薬品における最先端のイノベーションを効果的に探索し、革新的な医
薬品を創出するための Focus Area アプローチの実行を新たな次元へ進めます。Primary
Focus や Primary Focus Candidates の中で、2025 年度末までに臨床での有効性確認
(Proof of Concept:POC)の見極め時期を迎える予定のプロジェクトが、現時点で約 30 あ
ります。これにより、2030 年度において 5,000 億円以上の売上貢献を期待しています。
戦略目標 1 と 2 の実行により、売上は年平均成長率で約 8%の拡大を見込む一方で、
新製品の発売準備や販売促進活動、デジタルトランスフォーメーションなどへの投資は重
点的に行いつつ、効率性を追求するための取り組みを推進し、2025 年度の販管費を 2020
年度と同水準の約 3,900 億円に抑え、販管費率は 21%(2020 年度:31%)に低下する見
込みです。売上成長を見込むことから、研究開発費については 2025 年度に対売上比率で
19%(2020 年度:18%)、絶対額としては 3,500 億円まで増額しても目標としているコア営
業利益率 30%以上を達成できます。
戦略目標 3:「Rx+®ビジネス*5 の進展」
Rx+®ビジネスは、経営計画 2021 において事業創成に向けた取り組みが実を結ぶス
テージに入ります。科学の進歩を患者さんの「価値」に変えることを引き続き追求します。糖
尿病を対象としたデジタルセラピューティクスである BlueStar®の日本展開や、腹部および
骨盤内手術時に尿管を可視化する蛍光造影剤である ASP5354 の上市など、本経営計画
期間中に複数のプロジェクトで事業化を予定しています。
革新的なテクノロジーへの投資を続けながら、2025 年度までに Rx+®ビジネスを損益分
岐点に到達させ、2030 年度までには 3 桁億円半ばの売上規模を見込んでいます。
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戦略目標 4:「サステナビリティ向上の取り組みを強化」
アステラス製薬は患者さんに貢献するコアビジネスにおいて、社会に「価値」を提供し続
けています。さらに、今後はサステナビリティ向上への取り組みの重要性を認識し、社会お
よびアステラス製薬の持続可能性向上に努めます。特に、「保健医療へのアクセス向上」と
「環境(気候変動対策)」を重点テーマとし、ステークホルダーからの信頼獲得を目指します。
3. キャピタルアロケーション
今後、中長期的な利益成長トレンドへ向かう見込みのもと、2021 年度は増配予想額をこ
れまでより一段引き上げ、8 円としました。成長を実現するための事業投資を最優先とする
のは従来の方針通りですが、利益・資金計画および実績に基づき、本経営計画期間を通じ
て配当水準を引き上げます。加えて、余剰資金が生じた際は、自己株式取得を機動的に実
施することで、資本効率と株主還元水準のさらなる向上を図ります。
4. 経営計画 2021 の詳細
経営計画 2021 の詳細については、当社ウェブサイト
(https://www.astellas.com/jp/ja/investors/strategic-plan)をご覧ください。
以上
*1 アステラス製薬では、経営計画 2018 において「患者さんの価値」について「患者さんにとって真に重要なア
ウトカムを、それを提供するためにヘルスケアシステムが負担するコストで除したもの」と定義している。
*2 Focus Area アプローチ:バイオロジーとモダリティ/テクノロジーの独自の組み合わせを見出し、アンメット
メディカルニーズの高い疾患に対する革新的な医薬品の創出を目指すアステラス製薬の研究開発戦略
*3 Primary Focus: Focus Area アプローチの中で、優先的に投資していくことを決めた領域。現在、「遺伝子
治療」「再生と視力の維持・回復」「がん免疫」「ミトコンドリアバイオロジー」の 4 つを特定している。
*4 ゾスパタ®, PADCEV®, エベレンゾ®, fezolinetant, ゾルベツキシマブ, AT132
*5 Rx+®ビジネス: 医療用医薬品(Rx)事業で培ったアステラス製薬の強みをベースに、最先端の医療技術と
異分野の先端技術を融合させることで、Patient Journey(診断、予防、治療および予後管理を含む医療シーン
全般)全体において患者さんに貢献し、単独で収益を生み出せる事業。詳細については、
(https://www.astellas.com/jp/ja/partnering/rx-plus)をご覧ください。
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アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、世界 70 カ国以上で事業活動を展開している製薬企業です。最先端のバイオロジーやモダ
リティ/テクノロジーの組み合わせを駆使し、アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する革新的な医薬品
の創出に取り組んでいます(Focus Area アプローチ)。さらに、医療用医薬品(Rx)事業で培った強みをベース
に、最先端の医療技術と異分野のパートナーの技術を融合した製品やサービス(Rx+®)の創出にも挑戦してい
ます。アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変えていきます。ア
ステラス製薬の詳細については、(https://www.astellas.com/jp/)をご覧ください。
注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実
ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可
能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さ
まざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、
(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の
遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬
を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定
されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情
報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。
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