4503 アステラス薬 2021-05-06 10:30:00
前立腺がん治療剤XTANDI転移性ホルモン感受性前立腺がんへの適応追加について欧州で承認取得 [pdf]
2021 年 5 月 6 日
各位
会 社 名 ア ス テ ラ ス 製 薬 株 式 会 社
代 表 者 代表取締役社長 CEO 安 川 健 司
(コード:4503、東証第一部)
(URL h t t p s : / / w w w. a s t e l l a s . c o m / j p / )
決 算 期 3月
問 い 合 わ せ 先 コーポレート・アドボカシー&リレーション部長
藤井 郁乃
(Tel:03-3244-3201)
前立腺がん治療剤 XTANDI®
転移性ホルモン感受性前立腺がんへの適応追加について
欧州で承認取得
アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、経口アンドロゲン受
容体阻害剤であるエンザルタミド(一般名、製品名:XTANDI®)に関し、転移性ホルモン感
受性前立腺がん(Hormone-Sensitive Prostate Cancer:HSPC)患者への適応追加につ
いて、欧州委員会(European Commission: EC)から承認を取得しました。
今回の承認は、転移性 HSPC 患者を対象に実施した第 III 相 ARCHES 試験に基づい
て お り *1 、 こ れ に より XTANDI® は 、 非転 移 性 およ び 転 移 性 去 勢抵 抗 性 前立 腺 が ん
(Castration-Resistant Prostate Cancer:CRPC)、ならびに転移性 HSPC の適応症を
取得した欧州で唯一の経口治療薬となりました*2。
転移性 HSPC と診断された男性の治療選択肢は限られており、生存期間の中央値は約
3〜4 年です*3。アステラス製薬は、新たな治療選択肢を提供することでアンメットメディカル
ニーズの高い前立腺がん治療に一層の貢献をしていきます。
なお、本件によるアステラス製薬の業績への影響は、通期(2022 年 3 月期)連結業績予
想に織り込み済みです。
本件につきましては、米国において現地時間 5 月 4 日に対外発表しています。
以上
1
XTANDI®(日本での製品名:イクスタンジ ®)について
XTANDI®は、米国では非転移性および転移性 CRPC、ならびに転移性 HSPC とも呼ばれる転移性去勢感受
性前立腺がんを適応症として承認されています*4。また、日本においても去勢抵抗性前立腺癌および遠隔転移
を有する前立腺癌の治療薬として承認されています*5,6。XTANDI®は、進行性前立腺がんの標準治療として確
立されており、2012 年に承認されて以来、世界中で 61 万人以上の患者さんに処方されています。
ARCHES 試験について
ARCHES 試験(NCT02677896)は、国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照第 III 相試験です。1,150 名の
転移性 HSPC 患者を対象として、米国、カナダ、欧州、南米およびアジア太平洋地域において実施しました。患
者は、LHRH アゴニストまたはアンタゴニストによる治療継続群、精巣摘除術後にエンザルタミド 1 日 160 mg
群またはプラセボ群に割り付けられました。本試験は、遠隔転移を有する HSPC 患者を対象としており、新規に
診断を受けた転移性 HSPC 患者と根治治療を受けた後に転移した患者が組み入れられています。転移性
HSPC に対してドセタキセルによる治療を受け、その後進行がみられない患者も含まれています。主要評価項
目は、画像診断上の無増悪生存期間(rPFS)で、中央判定による画像診断上の病勢進行あるいは投与中止後
24 週間以内の死亡のうち、いずれかの事象が最初に起こるまでの期間です。
本試験において、アンドロゲン除去療法(Androgen Deprivation Therapy: ADT)とエンザルタミド併用投与群で
は、ADT とプラセボ併用投与群と比較して、主要評価項目である画像診断上の病勢進行または死亡のリスク
が 61%有意に低下しました(1,150 例; ハザード比 0.39 [95%信頼区間: 0.30-0.50]; P<0.0001)。また、安全
性については、過去実施された CRPC での臨床試験におけるエンザルタミドの安全性プロファイルと一貫性が
みられ、グレード 3 以上の重症または生命を脅かす有害事象の発現率は、ADT とプラセボ併用投与群の
25.6%に対し、ADT とエンザルタミド併用投与群は 24.3%であり、両群間で同等でした。*1
*1: Armstrong A, et al. Phase 3 study of androgen deprivation therapy (ADT) with enzalutamide (ENZA)
or placebo (PBO) in metastatic hormone-sensitive prostate cancer (mHSPC): the ARCHES trial. J Clin
Oncol. 2019;7:687.
*2: European Medicines Authority. Summary of Product Characteristics: Xtandi 40 mg soft capsules.
Available at: https://www.ema.europa.eu/en/documents/product-information/xtandi-epar-product-
information_en.pdf. Last accessed April 2021.
*3: Mottet N, et al. Updated Guidelines for Metastatic Hormone-sensitive Prostate Cancer: Abiraterone
Acetate Combined with Castration Is Another Standard. Eur Urol. 2018;3:316-321.
*4:Food and Drug Administration. Highlights of prescribing information. Available at:
https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2019/203415s015lbl.pdf. Last accessed April
2021.
*5 : Pharmaceuticals and Medical Devices Agency. Summary of Investigation Results Enzalutamide.
Available at: https://www.pmda.go.jp/files/000232289.pdf. Last accessed April 2021.
*6:Astellas Press Release. XTANDI® (enzalutamide) Approved by Japan MHLW for the Treatment of
Prostate Cancer with Distant Metastasis. Available at: https://www.astellas.com/jp/ja/news/15876. Last
accessed April 2021
アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、世界 70 カ国以上で事業活動を展開している製薬企業です。最先端のバイオロジーやモダ
リティ/テクノロジーの組み合わせを駆使し、アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する革新的な医薬品
の創出に取り組んでいます(Focus Area アプローチ)。さらに、医療用医薬品(Rx)事業で培った強みをベース
に、最先端の医療技術と異分野のパートナーの技術を融合した製品やサービス(Rx+®)の創出にも挑戦してい
ます。アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変えていきます。ア
ステラス製薬の詳細については、(https://www.astellas.com/jp/)をご覧ください。
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