4503 アステラス薬 2021-03-29 09:00:00
前立腺がん治療剤XTANDI 欧州CHMPが適応拡大に関する販売承認勧告を採択 [pdf]

                                                                          2021 年 3 月 29 日

各位
                      会          社           名
                                   ア ス テ ラ ス 製 薬 株 式 会 社
                      代          表 代表取締役社長 CEO 安 川 健 司
                                             者
                                   (コード:4503、東証第一部)
                              (URL h t t p s : / / w w w. a s t e l l a s . c o m / j p / )
                      決    算    期 3月
                      問 い 合 わ せ 先 コーポレート・アドボカシー&リレーション部長
                                                                           藤井 郁乃
                                                        (Tel:03-3244-3201)


                   前立腺がん治療剤 XTANDI®
     欧州 CHMP が適応拡大に関する販売承認勧告を採択
   ‐ 転移性ホルモン感受性前立腺がん患者さんに新たな治療選択肢を提供 -

 アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、経口アンドロゲン受
容体阻害剤であるエンザルタミド(一般名、製品名:XTANDI® )に関し、欧州医薬品庁
( European Medicines Agency : EMA ) に お い て 欧 州 医 薬 品 委 員 会 ( Committee for
Medicinal Products for Human Use:CHMP)が、転移性ホルモン感受性前立腺がん
(Hormone-Sensitive Prostate Cancer:HSPC)患者への適応拡大について販売承認勧
告を採択したことをお知らせします。

 今回の販売承認勧告の採択は、転移性 HSPC 患者を対象に実施した第 III 相 ARCHES
試 験に 基づい ていま す *1 。 CHMP の販 売承認 勧 告に 従い、 欧州委員会 ( European
Commission: EC)によって今回の適応拡大に関する承認可否が判断されます。EC によ
り 承 認 さ れ た 場 合 、 XTANDI® は 非 転 移 性 お よ び 転 移 性 去 勢 抵 抗 性 前 立 腺 が ん
(Castration-Resistant Prostate Cancer:CRPC)、ならびに転移性 HSPC の適応症を取
得した欧州で唯一の経口治療薬となります*2。

 アステラス製薬は、新たな治療選択肢を提供することでアンメットメディカルニーズの高
い前立腺がん治療に一層の貢献をしていきます。


                                                                                       以上




                                         1
XTANDI®(日本での製品名:イクスタンジ®)について
XTANDI®は現在、欧州では非転移性および転移性 CRPC を適応症として承認されています。米国では、非転
移性および転移性 CRPC、ならびに転移性 HSPC とも呼ばれる転移性去勢感受性前立腺がんを適応症として
承認されています*3。また、日本においても去勢抵抗性前立腺癌および遠隔転移を有する前立腺癌の治療薬と
して承認されています*4,5。


ARCHES 試験について
ARCHES 試験(NCT02677896)は、国際共同無作為化二重盲検プラセボ対照第 III 相試験です。1,150 名の
転移性 HSPC 患者を対象として、米国、カナダ、欧州、南米およびアジア太平洋地域において実施しました。患
者は、LHRH アゴニストまたはアンタゴニストによる治療継続群、精巣摘除術後にエンザルタミド 1 日 160 mg
群またはプラセボ群に割り付けられました。本試験は、遠隔転移を有する HSPC 患者を対象としており、新規に
診断を受けた転移性 HSPC 患者と根治治療を受けた後に転移した患者が組み入れられています。転移性
HSPC に対してドセタキセルによる治療を受け、その後進行がみられない患者も含まれています。主要評価項
目は、画像診断上の無増悪生存期間(rPFS)で、中央判定による画像診断上の病勢進行あるいは投与中止後
24 週間以内の死亡のうち、いずれかの事象が最初に起こるまでの期間です。
本試験において、アンドロゲン除去療法(Androgen Deprivation Therapy:ADT)とエンザルタミド併用投与群で
は、ADT とプラセボ併用投与群と比較して、主要評価項目である画像診断上の病勢進行または死亡のリスク
が 61%有意に低下しました(1,150 例; ハザード比 0.39 [95%信頼区間: 0.30-0.50]; P<0.0001)。また、安全
性については、過去実施された CRPC での臨床試験におけるエンザルタミドの安全性プロファイルと一貫性が
みられ、グレード 3 以上の重症または生命を脅かす有害事象の発現率は、ADT とプラセボ併用投与群の
25.6%に対し、ADT とエンザルタミド併用投与群は 24.3%であり、両群間で同等でした。*1


*1:Armstrong A, et al. Phase 3 study of androgen deprivation therapy (ADT) with enzalutamide (ENZA)
or placebo (PBO) in metastatic hormone-sensitive prostate cancer (mHSPC): the ARCHES trial. J Clin
Oncol. 2019;7:687.
*2:European Medicines Authority. Summary of Product Characteristics: Xtandi 40 mg soft capsules.
Available at: https://www.medicines.org.uk/emc/product/3203/smpc. Last accessed July 2020.
*3:Food and Drug Administration. Highlights of prescribing information. Available at:
https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2019/203415s015lbl.pdf. Last accessed July
2020.
*4:Pharmaceuticals and Medical Devices Agency. Summary of Investigation Results Enzalutamide.
Available at: https://www.pmda.go.jp/files/000232289.pdf. Last accessed July 2020.
*5:Astellas Press Release. XTANDI® (enzalutamide) Approved by Japan MHLW for the Treatment of
Prostate Cancer with Distant Metastasis. Available at: https://www.astellas.com/system/files/news/2020-
05/20200529_en_1.pdf. Last accessed July 2020

アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、世界 70 カ国以上で事業活動を展開している製薬企業です。最先端のバイオロジーやモダ
リティ/テクノロジーの組み合わせを駆使し、アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する革新的な医薬品
の創出に取り組んでいます(Focus Area アプローチ)。さらに、医療用医薬品(Rx)事業で培った強みをベース
に、最先端の医療技術と異分野のパートナーの技術を融合した製品やサービス(Rx+®)の創出にも挑戦してい
ます。アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変えていきます。ア
ステラス製薬の詳細については、(https://www.astellas.com/jp/)をご覧ください。




                                                  2
注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実
ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可
能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さ
まざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、
(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の
遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬
を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定
されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情
報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。




                           3