4503 アステラス薬 2020-10-15 12:00:00
米国iota社買収に関する契約締結 [pdf]
2020 年 10 月 15 日
各位
会 社 名 ア ス テ ラ ス 製 薬 株 式 会 社
代 表 者 代表取締役社長 CEO 安 川 健 司
(コード:4503、東証第一部)
(URL h t t p s : / / w w w. as t e l l a s . c o m / j p / )
決 算 期 3月
問 い 合 わ せ 先 コーポレート・アドボカシー&リレーション部長
藤井 郁乃
(Tel:03-3244-3201)
米国 iota 社買収に関する契約締結
- 画期的な極小体内埋め込み型医療機器に関する技術と
バイオエレクトロニクス分野の世界トップタレントの獲得により Rx+®事業創出を加速 -
アステラス製薬株式会社(本社:東京、以下「アステラス製薬」)は、iota Biosciences, Inc.
( 本 社 : 米 国 カ リ フ ォ ル ニ ア 州 、 共 同 創 業 者 兼 共 同 CEO : Michel Maharbiz 、 Jose
Carmena、以下「iota 社」)との間で、アステラス製薬が米国子会社を通じて iota 社を買収
することに合意し、契約を締結しました。
アステラス製薬と iota 社は 2019 年 8 月に共同研究開発契約を締結し、アンメットメディ
カルニーズの高い複数の疾患を対象として、体内埋め込み型医療機器の詳細な仕様を検
討してきました。本買収により、アステラス製薬は iota 社独自の技術とバイオエレクトロニク
ス分野におけるトップタレントを獲得します。これまでの共同研究開発において見出したプ
ロジェクトの開発を迅速に進めるほか、iota 社独自の技術を用いた新たな疾患への適用お
よび新規技術の開発に取り組むことで、バイオエレクトロニクス分野でイノベーションを生み
出す拠点として Rx+®事業のさらなる加速を目指します。
iota 社は、バイオエレクトロニクス分野において優れた業績を誇る Michel Maharbiz と
Jose Carmena によって 2017 年に設立されたスタートアップ企業です。iota 社は、電力供
給および無線通信に超音波を用いた独自の技術を活用し、バッテリーやケーブルの搭載
が不要なこれまでにない極小サイズ(数ミリ以下)の体内埋め込み型医療機器の開発を
行っています。
従来の埋め込み型医療機器は電力を供給するバッテリーや情報通信用のケーブルおよ
び大きな電子回路の搭載が必要であるため、サイズの小型化が難しく、多くの場合、その
埋め込みに侵襲性の高い手術を要するという課題がありました。iota 社の技術により、電
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力供給および無線通信に超音波を用いて極小の体内埋め込み医療機器を開発することで
その課題を克服し、手術時だけでなく手術後の生活においても患者さんにかかる身体的な
負担を軽減することが期待されます。
昨年 8 月の提携以来、iota 社の持つバイオエレクトロニクス分野の基幹技術と深い知見、
アステラスの持つ生体や疾患理解における専門性や、創薬研究から上市への豊富な経験
がもたらすシナジーによる共同研究開発を進めています。今後、それらの成果を含む複数
プロジェクトの臨床試験を 2020 年代前半に開始予定です。
アステラス製薬の代表取締役社長 CEO の安川健司は、「iota 社の技術は既存のプログ
ラムだけでなく、まだ未着手の多種類の疾患への応用が期待できる基幹技術であると考え
ています。iota 社のケイパビリティと私たちが医療用医薬品事業で培ってきた強みとの融合
により、Rx+®事業のさらなる推進力になるものと期待しています」と述べています。
iota 社の共同創業者兼共同 CEO である Michel Maharbiz と Jose Carmena は、「今後
iota 社とアステラス製薬は、それぞれの強みを活かし、疾患管理と治療のための革新的な
新しいアプローチを提供することで世界中の人々に貢献していきたいと考えています。バイ
オエレクトロニクス医療の新しい時代の幕開けにおいて、アステラス製薬の支援のもと iota
社が、その時代を牽引していければと思います」と述べています。
本買収契約に基づき、アステラス製薬は、iota 社の発行済み株式(アステラス製薬が保
有する分*を除く)を取得するための対価として契約一時金約 1 億 2,750 万米ドルを支払い
ます。更に、iota 社の株主(アステラス製薬を除く)は、取引完了後の一定期間内に iota 社
が所定のマイルストンを達成した場合に、最大で総額約 1 億 7,650 万米ドルの追加支払い
を受け取る資格があります。今後、アステラス製薬は必要な法的諸手続きを経て、第 3 四
半期(2021 年 3 月期)中に買収を完了し、iota 社を完全子会社化する予定です。
また、アステラス製薬は iota 社の活動拡大を推進するために、今後 5 年間で総額 1 億
2500 万米ドル以上を投資することにコミットしています。
なお、本買収によるアステラス製薬の通期(2021 年 3 月期)連結業績への影響は現在精
査中です。
*アステラス製薬は米国子会社を通じて、シリーズ A 優先株式募集時から iota 社に出資しています。
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記
買収の概要
(1) 株式取得者:Astellas US Holding, Inc.
(2) iota 社の主要株主:Horizons Ventures, BOLD Capital Partners,
Astellas Rx+ Business Accelerator LLC
(3) 株式の取得方法:現金(手元資金を充当)
(4) 対価:
- iota 社の発行済み株式(アステラス製薬が保有する分を除く)を取得するための契
約一時金として約 1 億 2,750 万米ドル
- 一定期間内に所定のマイルストンを達成した場合に、最大で総額約 1 億 7,650 万
米ドルの追加支払い
(5) 買収完了予定日:必要な法的諸手続きを経て第 3 四半期(2021 年 3 月期)中
対象会社の概要
(1) 名称:iota Biosciences, Inc.
(2) 所在地:米国カリフォルニア州バークレー
(3) 代表者:Michel Maharbiz、Jose Carmena、共同創業者兼共同 CEO
(4) 設立:2017 年
(5) 従業員数:15 名
(6) アステラス製薬との関係:アステラス製薬は米国子会社の Astellas Venture
Management LLC(AVM)を通じて、2018 年 5 月に iota 社に出資し、現在は
Astellas Rx+ Business Accelerator LLC が株を保有しています。
2019 年 8 月に iota 社と共同研究開発の契約を締結しています。
以上
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Rx+®事業
医療用医薬品(Rx)事業で培ったアステラス製薬の強みをベースに、最先端の医療技術と異分野の先端技術を
融合させることで、Patient Journey(診断、予防、治療および予後管理を含む医療シーン全般)全体において患
者さんに貢献し、単独で収益を生み出せる事業。
詳細については(https://www.astellas.com/jp/ja/partnering/rx-plus)をご覧ください。
iota 社について
iota 社は、2017 年に設立され、バイオエレクトロニクス分野の未来を切り開く基盤の構築にフォーカスしたス
タートアップ企業です。Michel Maharbiz と Jose Carmena およびカリフォルニア州立大学バークレー校の研究
者によって開発された「ニューラルダスト」と呼ばれる画期的な医療機器に関する技術を含め、米国の著名な大
学の技術の独占的な権利を保有しています。電力供給およびデジタルの双方向無線情報通信手段として超音
波を用いる iota 社独自の技術により、体内に埋め込んだ数ミリメートルの医療機器を通じて、神経や臓器の状
態を記録したり刺激したりすることで、疾患に対するこれまでにない診断方法や治療手段の実現につながる可
能性があります。iota 社の詳細については https://iota.bio/をご覧ください。
アステラス製薬株式会社について
アステラス製薬は、世界 70 カ国以上で事業活動を展開している製薬企業です。最先端のバイオロジーやモダ
リティ/テクノロジーの組み合わせを駆使し、アンメットメディカルニーズの高い疾患に対する革新的な医薬品
の創出に取り組んでいます(Focus Area アプローチ)。さらに、医療用医薬品(Rx)事業で培った強みをベース
に、最先端の医療技術と異分野のパートナーの技術を融合した製品やサービス(Rx+®)の創出にも挑戦してい
ます。アステラス製薬は、変化する医療の最先端に立ち、科学の進歩を患者さんの価値に変えていきます。ア
ステラス製薬の詳細については、(https://www.astellas.com/jp/)をご覧ください。
注意事項
このプレスリリースに記載されている現在の計画、予想、戦略、想定に関する記述およびその他の過去の事実
ではない記述は、アステラス製薬の業績等に関する将来の見通しです。これらの記述は経営陣の現在入手可
能な情報に基づく見積りや想定によるものであり、既知および未知のリスクと不確実な要素を含んでいます。さ
まざまな要因によって、これら将来の見通しは実際の結果と大きく異なる可能性があります。その要因としては、
(i)医薬品市場における事業環境の変化および関係法規制の改正、(ii)為替レートの変動、(iii)新製品発売の
遅延、(iv)新製品および既存品の販売活動において期待した成果を得られない可能性、(v)競争力のある新薬
を継続的に生み出すことができない可能性、(vi)第三者による知的財産の侵害等がありますが、これらに限定
されるものではありません。また、このプレスリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情
報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的としているものではありません。
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