4502 武田薬 2019-02-01 15:00:00
2019年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結) [pdf]

                    2019年3月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
                               四半期決算短信
                                                          2019年2月1日
上 場 会 社 名 武田薬品工業株式会社                    上場取引所                東・名・札・福
コ ー ド 番 号 4502                URL http://www.takeda.com/jp
代   表   者
        (役職名) 代表取締役社長CEO(氏名) クリストフ ウェバー
               グローバルファイナンス
問合せ先責任者 (役職名)              (氏名) 大久保 隆              (TEL) (03)3278-2306
               IR グローバルヘッド
四半期報告書提出予定日    2019年2月14日  配当支払開始予定日               -
四半期決算補足説明資料作成の有無     :有
四半期決算説明会開催の有無        :有
 
                                                                                                   (百万円未満四捨五入)
1.2019年3月期第3四半期の連結業績(2018年4月1日~2018年12月31日)
(1)連結経営成績(累計)                          (%表示は、 対前年同四半期増減率)
                                                                                                 親会社の所有者に        四半期包括
                            売上収益           営業利益             税引前利益              四半期利益             帰属する四半期利益       利益合計額
                            百万円      %    百万円          %    百万円            %   百万円           %    百万円        %   百万円        %
    2019年3月期第3四半期 1,380,013 0.8 284,420 △11.7 208,379 △27.6 164,353 △31.7 164,434 △31.7 143,970 △60.5
    2018年3月期第3四半期 1,369,568 4.1 322,287 48.2 287,891 37.9 240,688 43.2 240,906 45.4 364,140 93.0
 


                            基本的1株当たり              希薄化後1株当たり
                             四半期利益                  四半期利益
                                          円   銭                    円   銭
  2019年3月期第3四半期                          209.87                   208.64
 
  2018年3月期第3四半期                          308.59                   306.51
(2)連結財政状態
                                                                  親会社の所有者に                親会社所有者             1株当たり親会社
                             資産合計                 資本合計
                                                                   帰属する持分                 帰属持分比率             所有者帰属持分
                                    百万円                    百万円                  百万円                      %              円 銭
  2019年3月期第3四半期                5,767,223              2,042,578            2,038,682                 35.3          2,598.78
 
  2018年3月期                     4,106,463              2,017,409            1,997,424                 48.6          2,556.51

2.配当の状況
                                                           年間配当金

                         第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                                   期末                合計
                                円    銭            円    銭           円   銭             円   銭           円   銭
     2018年3月期                       -             90.00                -             90.00          180.00
     2019年3月期                       -             90.00                -
     2019年3月期(予想)                                                                    90.00          180.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無                    :無


3.2019年3月期の連結業績予想(2018年4月1日~2019年3月31日)
                                                                                                 (%表示は、 対前期増減率)
                                                                                                  親会社の所有者に         基本的1株当
                      売上収益          Core Earnings          営業利益                税引前利益              帰属する当期利益         たり当期利益
                      百万円      %      百万円          %       百万円         %       百万円         %        百万円   %             円 銭
     通        期   1,750,000 △1.2 330,000          2.3 268,900      11.2 245,200          12.9     189,500    1.4       241.82
(注) 直近に公表されている業績予想からの修正の有無                    :無

     通期の連結業績予想につきましては、 上表の前回発表予想(2018年10月31日の第2四半期決算発表時)を修正しておりま
     せん。当社は、 Shire社買収影響を含めた合理的な業績予想を策定次第、 これを公表する予定ですが、 企業結合会計にか
     かる同社の資産価値金額およびその配分額の算出、 償却方法・期間等の会計処理の検討にはまだ時間を要します。また、 買
     収完了日から当連結会計年度末までの同社の損益影響や年間の買収関連費用を、 現時点で合理的に見積もることも困難で
     す。当社は、 本買収が業績にもたらす影響の大きさに鑑み、 暫定的、 部分的な連結業績予想修正は行わず、 全体として、
     合理的な業績予想を策定次第、 Shire社統合後の通期の連結業績予想を公表する方針です。 Shire社統合後の2019年3月
     期連結業績予想につきましては、 本年4月を予定しています。
※ 注記事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動                      :無
            (連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動)
 

 

(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更
  ① IFRSにより要求される会計方針の変更                         :有
        ②    ①以外の会計方針の変更                        :無
        ③    会計上の見積りの変更                         :無
 
     (注) 詳細は、 添付資料14ページ「2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記(5)要約四半期連結財務諸表に関する注記事項(重要な
         会計方針)」をご覧ください。
 

(3)発行済株式数(普通株式)
  ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)              2019年3月期3Q   794,701,895株   2018年3月期     794,688,295株

        ②    期末自己株式数               2019年3月期3Q   10,224,786株    2018年3月期     13,379,133株

        ③    期中平均株式数(四半期累計)        2019年3月期3Q   783,486,186株   2018年3月期3Q   780,671,614株
 



    ※       四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です

    ※       業績予想の適切な利用に関する説明、 その他特記事項

        ・当社は、 国際会計基準(IFRS)を適用し、 IFRSに準拠して開示しております。
        ・本資料に記載の「業績予想」は、 現時点で入手可能な情報と前提条件に基づく見込みであり、 その実現を約
         束する趣旨ではございません。実際の業績は事業環境の変化や為替変動など様々な要因により変動し、 異な
         る結果を招きうる不確実性を含んでいます。業績予想を修正すべき重大な要因が発生した場合には、 速やか
         にご報告いたします。
        ・「業績予想」の内容については、 添付資料9ページの「1.当四半期決算に関する業績の概要 (3)連結
         業績予想などの将来予測情報に関する説明」をご参照下さい。
        ・決算補足説明資料であるデータブックと本日2/1(金)開催のカンファレンスコールにおけるプレゼンテーショ
         ン資料、 説明内容(音声)については、 速やかに当社のホームページに掲載致します。
        (当社ホームページ)
         https://www.takeda.com/jp/investors/reports/
     
                                      武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信




○添付資料の目次


1.当四半期決算に関する業績の概要.......................................................2
  (1) 経営成績に関する説明.............................................................2
  (2) 財政状態に関する説明.............................................................7
  (3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明.......................................9


2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記..................................................10
  (1)   要約四半期連結純損益計算書......................................................10
  (2)   要約四半期連結純損益及びその他の包括利益計算書..................................10
  (3)   要約四半期連結財政状態計算書....................................................11
  (4)   要約四半期連結持分変動計算書....................................................12
  (5)   要約四半期連結財務諸表に関する注記事項..........................................14
        (継続企業の前提に関する注記)..................................................14
        (重要な会計方針)..............................................................14
        (親会社の所有者に帰属する持分の金額に著しい変動があった場合の注記)............17
        (企業結合関係)................................................................17
        (重要な後発事象)..............................................................18




                                       - 1-
                                   武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信


1. 当四半期決算に関する業績の概要

(1) 経営成績に関する説明
① 当期(2018 年4-12 月期)における業績の概要

当期の連結業績は、以下のとおりとなりました。

  売   上       収   益   13,800 億円     [     対前年同期    104 億円(   0.8%)増 ]

  Core Earnings        3,446 億円      [     〃       519 億円( 17.7%)増 ]

  営   業       利   益    2,844 億円      [     〃       379 億円( 11.7%)減 ]

  税引前四半期利益             2,084 億円      [     〃       795 億円( 27.6%)減 ]

  四 半 期 利 益            1,644 億円      [     〃       765 億円( 31.7%)減 ]
  (親会社の所有者帰属分)


  E       P       S   209 円 87 銭     [     〃      98 円 71 銭( 32.0%)減 ]


 〔売上収益〕
 当期の売上収益は、タケダの成長ドライバー(消化器系疾患領域、オンコロジー(がん)領域、ニューロサ
 イエンス(神経精神疾患)領域および新興国事業)(注)の継続的な伸長があったものの、事業等の売却によ
 る減収影響(379 億円)および主に新興国通貨に対する為替の円高による減収影響などにより、前年同期
 から概ね横ばいの 13,800 億円となりました。
(注) Shire 社買収後の現在の当社の主要ビジネスエリアは、オンコロジー、消化器系疾患、ニューロサイエ
     ンス、希少疾患、血漿分画製剤です。

タケダの成長ドライバーは前年同期から+10.5%と力強く伸長し、為替影響と事業等の売却影響を除いた
実質的な売上収益は+4.8%の成長率となりました。

タケダの成長ドライバー

・消化器系疾患領域の売上収益の成長率は+17.5%(実質ベース+18.6%)となりました。当社のトッ
 プ製品である潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」(国内製品名:「エンタイビオ」)の売
 上が伸長し、515 億円増収(+34.4%、実質ベース+35.1%)の 2,010 億円となり、売上成長を牽引
 しました。「エンティビオ」は生物学的製剤の新規患者シェアを順調に拡大しています。日本でも、
 2018 年7月に中等症から重症の活動期の潰瘍性大腸炎に対する治療剤として製造販売承認を取
 得し、2018 年 11 月に販売を開始しました。酸関連疾患治療剤「タケキャブ」も、逆流性食道炎や低
 用量アスピリン投与時における胃潰瘍の再発抑制等の効能を中心として、日本において処方が拡
 大し、売上は 69 億円増収(+18.5%、実質ベース+18.5%)の 444 億円となりました。

・オンコロジー領域の売上収益の成長率は+5.8%(実質ベース+7.0%)となりました。多発性骨髄腫
 治療剤「ニンラーロ」の売上が、前年同期と同様に米国をはじめとした各国で力強く伸長し、119 億円増
 収(+34.5%、実質ベース+36.6%)の 465 億円となりました。「ニンラーロ」は、高い有効性、安全性、
 利便性を有する週1回経口投与のプロテアソーム阻害剤です。多発性骨髄腫治療剤「ベルケイド」は
 昨年に米国における独占販売期間満了を迎えましたが、76 億円減収(△7.0%、実質ベース△6.3%)
 に留まっています。また、2017 年2月のアリアド・ファーマシューティカルズ Inc.の買収により獲得した


                                   - 2-
                                                 武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信

  白血病治療剤「アイクルシグ」と肺がん治療剤「ALUNBRIG」は、それぞれ 43 億円増収(+25.0%、
  実質ベース+26.0%)および 23 億円増収(+149.7%、実質ベース+151.4%)と伸長しており、実質
  ベースのオンコロジーの売上収益の成長の 30%超は両剤の成長からもたらされました。

 ・ニューロサイエンス領域の売上収益の成長率は+14.8%(実質ベース+15.2%)となりました。大う
  つ病治療剤「トリンテリックス」(一般名:vortioxetine)の売上は、処方医および患者さんによる同疾患
  に対する包括的な治療アプローチに同剤の組み入れが拡大したことにより、71 億円増収(+18.8%、
  実質ベース+19.5%)の 446 億円となりました。2018 年5月には、認知機能の症状の一つである処
  理速度の低下に対する改善効果データが「トリンテリックス」の米国の添付文書に追記されました。

 ・新興国事業の売上は 139 億円減収(△6.6%、実質ベース+5.1%)の 1,957 億円となりました。新興
  国事業では、悪性リンパ腫治療剤「アドセトリス」などのオンコロジーの製品や、「エンティビオ」をはじ
  めとする消化器系疾患領域の製品が伸長し、実質ベースでは+5.1%の増収となりましたが、ブラジ
  ルと中国における事業等の売却影響(△92 億円)および為替の円高による影響(△143 億円)により
  減収となりました。なお、主要国であるブラジルと中国においては、実質ベースで、それぞれ+
  26.9%、+19.5%と堅調な進捗となっております。

(注) 売上収益の品目別情報の詳細につきましては、決算補足説明資料であるデータブックおよび決算プレゼンテーション資
  料をご参照下さい。なお、本資料を含め、当期より、個別製品売上のグローバルな管理体系にあわせて、国内の一部製品
  について、値引・割戻等を個別製品毎に売上から控除して表示しています。比較を容易にするため、前期の数値につい
  ても組み替えて表示しています。当該組み替えは連結財務諸表に影響を与えるものではなく、また前期数値の修正を意
  味するものではありません。
  (当社ホームページ)
  https://www.takeda.com/jp/investors/reports/




                                                 - 3-
                                武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信

・売上収益の内訳は以下のとおりです。
                                                         実質的な売上収益(注)
                     金額          対前年同期
                                                     金額         実質的な成長

  医療用医薬品           13,304 億円   245 億円   (1.9%) 増   13,078 億円   +765 億円 +6.2%

       米国          4,953 億円    323 億円   (7.0%) 増   4,701 億円    +370 億円 +8.5%

       日本          3,945 億円    50 億円    (1.3%) 減   3,941 億円    +184 億円 +4.9%

       欧州およびカナダ    2,449 億円    111 億円   (4.8%) 増   2,456 億円    +115 億円 +4.9%

       新興国         1,957 億円    139 億円   (6.6%) 減   1,979 億円    +96 億円 +5.1%
  コンシューマーヘルスケア
                     496 億円    141 億円 (22.1%) 減      496 億円    △141 億円 △22.1%
  およびその他
  合計               13,800 億円   104 億円   (0.8%) 増   13,575 億円   +624 億円 +4.8%
 (注)   実質的な売上収益:為替影響および事業等の売却影響を控除した実質ベースの売上収益です。



事業等の売却影響

・当期の事業等の売却影響は前年同期から 379 億円の減収影響となりました。主な事業等の売却影
 響としては、当社の日本の長期収載品7製品を、2017 年5月に武田テバファーマ株式会社の子会
 社である武田テバ薬品株式会社に売却したことによる減収影響 186 億円がありました。その他にも
 事業等の売却がありましたが、これらはあわせて 192 億円の減収影響となりました。

〔営業利益〕
前年同期から 379 億円減益(△11.7%)の 2,844 億円となりました。
・売上原価は、製品構成の改善等により 152 億円減少(△3.9%)の 3,699 億円となり、売上原価率は
 26.8%(△1.3pp)となりました。事業等の売却影響と為替影響を除いた実質的な売上原価は対前年
 同期△1.0%となり、実質ベースの売上原価率は対前年同期△1.6pp となりました。
・販売費及び一般管理費は、Shire 社買収に向けた買収関連費用 110 億円の発生がありましたが、グ
 ローバル経費削減イニシアチブによる削減効果と株式報酬費用の減少等により、対前年同期 87 億
 円減少(△1.9%)の 4,477 億円となりました。買収関連費用、事業等の売却影響および為替影響を
 除いた実質的な費用は対前年同期△2.6%となりました。
・研究開発費は、主に為替の円高による影響により対前年同期 78 億円の減少(△3.3%)となりました。
 事業等の売却影響と為替影響を除いた実質的な費用は対前年同期△2.8%となりました。
・製品に係る無形資産償却費及び減損損失は、前年同期において「コルクリス」の販売見通し改善に
 よる減損損失の戻入 161 億円、および当期において Mersana 社との共同研究開発契約の終了に関
 連した減損損失 72 億円を計上したものの、「ベルケイド」の米国における特許期間満了に伴い無形
 資産の償却が前期中に終了したことによる減少影響 357 億円により、対前年同期 70 億円減少
 (△8.1%)の 794 億円となりました。
・その他の営業収益は、対前年同期 1,023 億円減少(△62.4%)の 617 億円となりました。この減少は、
 主に、前年同期に和光純薬工業株式会社の株式売却益 1,063 億円を計上したことによります。
・その他の営業費用は、対前年同期 154 億円の減少(△32.9%)の 314 億円となりました。この減少は、
 主に、前年同期は承認前在庫にかかる評価損 71 億円を計上した一方、当期は承認取得に伴い過
 去の承認前在庫にかかる評価損の戻入△53 億円を計上したこと、および前年同期のその他の営業
 費用には「コルクリス」にかかる条件付対価(注)の変動に伴う費用 81 億円が含まれていたことによりま
 す。上記減少は、事業構造再編費用の増加 54 億円と一部相殺されております。なお、当期の事業
 構造再編費用には Shire 社買収に関連した統合費用 141 億円が計上されています。
(注)企業結合に起因して、将来の特定事象が発生した場合に、追加的に発生する取得対価の公正価値を負債計上したもの

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〔四半期利益(親会社の所有者帰属分)〕
法人所得税費用の減少がありましたが、営業利益の減益、金融損益の減益、および持分法投資損失
の増加により、前年同期から 765 億円減益(△31.7%)の 1,644 億円となりました。
・金融収益と金融費用をあわせた金融損益は 321 億円の損失となり、対前年同期 310 億円の減益と
なりました。この減益は主に、前年同期においては上場株式等にかかる有価証券売却益 161 億円
を金融収益に計上していたものの、新たな国際会計基準の適用により当期からは当該売却益が金
融収益に計上されないこと、また、当期は Shire 社買収に向けた財務費用 235 億円を金融費用に計
上したことによります。
・持分法による投資損失は、対前年同期 106 億円増加の 440 億円となりました。長期収載品事業およ
びジェネリック医薬品事業を営む武田テバファーマ株式会社(その子会社である武田テバ薬品株式
会社を含む)において、事業環境の変化に伴い保有する資産の評価を見直した結果、減損損失が
認識されたことなどによるものです。
・法人所得税費用は、前年同期における米国の税制改革法の成立による影響、および当期における
税額控除の減少や損金不算入となる費用の増加による税金費用の増加がありましたが、税引前四
半期利益の減益による税金費用の減少に加えて不確実性に係る未払法人所得税の見直しによる
税金費用の減少があったことなどにより、全体では前年同期から 32 億円の減少(△6.7%)となりまし
た。
・基本的1株当たり四半期利益(EPS)は、前年同期から 98 円 71 銭減少(△32.0%)し、209 円 87 銭と
なりました。




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② 当期(2018 年4-12 月期)における実質的な成長の概要

当社は、事業の計画策定および業績評価において、「実質的な成長」(Underlying Growth)の概念を採
用しております。「実質的な成長」は、当期と前年同期(四半期もしくは年間)の業績を共通の基準で比
較するものであり、マネジメントによる業績評価に使用されています。これら共通の基準で比較される業
績は、為替レートを一定として、事業等の売却影響およびその他の非定常的もしくは特別な事象に基づ
く影響、本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を控除し算定されます。当社は、この「実質的な
成長」が、事業活動のパフォーマンスを表す共通の基準を提供するため、投資家に有用であると考え、
「Underlying Revenue Growth」(実質的な売上収益(注1)の成長)、「Underlying Core Earnings Growth」
(実質的な Core Earnings(注2)の成長)および「Underlying Core EPS Growth」(実質的な Core EPS(注3)の
成長)を重要な財務指標としています。なお、本指標は、国際会計基準(IFRS)に準拠したものではありま
せん。

当期の実質的な成長は、以下のとおりとなりました。

  売上収益(注1)                           +4.8%       [ 対前年同期           624 億円 増 ]

  Core Earnings(注2)                 +32.3%       [    〃            839 億円 増 ]

  Core EPS(注3)                      +34.2%       [    〃          86 円 97 銭 増 ]
 (注1)実質的な売上収益は、為替レートを一定として、財務ベースの売上収益に、報告期間における非
     定常的な事象に基づく影響および事業等の売却影響を調整して計算します。
      当期の実質的な売上収益の成長を算定するにあたっての調整項目の主な内容は、武田テバファ
      ーマ株式会社の子会社である武田テバ薬品株式会社に当社の日本の長期収載品7製品を売却し
      たことに伴う影響および Multilab Indústria e Comércio de Produtos Farmacêuticos Ltda.、広東テック
      プール・バイオファーマ Co,.Ltd.にかかる事業等の売却影響であります。
 (注2)Core Earnings は、純利益から、法人所得税費用、持分法にかかる投資損益、金融損益、その他の営
     業収益およびその他の営業費用、製品に係る無形資産償却費及び減損損失を控除して算出します。
     その他、企業買収に係る会計処理の影響や買収関連費用など、本業に起因しない(ノン・コア)とマ
     ネジメントが判断した事象による影響を調整します。
      当期の Core Earnings を算定するにあたっての重要性のあるその他の調整項目の主な内容は、Shire
      社買収に向けた買収関連費用です。
      実質的な Core Earnings は、為替レートを一定として、Core Earnings に、報告期間における事業等の
      売却影響を調整して計算します。
      当期の実質的な Core Earnings の成長を算定するにあたっての事業等の売却影響の主な内容は、
      武田テバファーマ株式会社の子会社である武田テバ薬品株式会社に当社の日本の長期収載品7
      製品を売却したことに伴う影響および Multilab Indústria e Comércio de Produtos Farmacêuticos
      Ltda.、広東テックプール・バイオファーマ Co,.Ltd.にかかる事業等の売却影響であります。
 (注3)実質的な Core EPS の算定にあたっては、為替レートを一定として、純利益から、事業等の売却影響、
     および Core Earnings の算出において控除された項目と営業利益以下の各科目のうち、重要性のあ
     る、非定常的もしくは特別な事象に基づく影響、本業に起因しない(ノン・コア)事象による影響を調
     整します。これらには、条件付対価に係る公正価値変動(時間的価値の変動を含む)影響などが含
     まれます。さらに、これらの調整項目に係る税金影響を控除した後、比較年度末の自社株式控除後
     の発行済株式総数で除して算定します。
      当期の実質的な Core EPS の成長を算定するにあたっての営業利益以下の調整項目の主な内容は、
      Shire 社買収に向けた財務費用および条件付対価に係る公正価値変動(時間的価値の変動を含む)
      影響であります。




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・実質的な売上収益の成長率は、潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」や酸関連疾患
 治療剤「タケキャブ」、多発性骨髄腫治療剤「ニンラーロ」、白血病治療剤「アイクルシグ」、大うつ
 病治療剤「トリンテリックス」をはじめとしたタケダの成長ドライバーの製品が力強く伸長したことに
 より、対前年同期+4.8%となりました。タケダの成長ドライバー全体では+10.5%の伸長となりま
 した。


・実質的な Core Earnings の成長率は、実質的な売上収益の力強い成長や、グローバル経費削減
 イニシアチブによる削減効果により前年同期から大きく伸長し+32.3%となりました。実質的な売
 上原価は、製品構成の改善により、対売上収益比率が 1.6pp 向上しました。実質的な営業経費は、
 グローバル経費削減イニシアチブ(注)の削減効果により、対売上収益比率が 3.7pp 向上しました。
 上記の要因の組み合わせにより、実質的な Core Earnings の対売上収益比率は 5.3pp 向上し、
 25.3%となりました。
(注)消費量の削減、購買価格低減による経費削減、および組織の最適化によって実質的な Core Earnings
  の売上収益比率の年間 100-200bps 向上を目指す、当社グループのイニシアチブ


・実質的な Core EPS の成長率は、実質的な Core Earnings の力強い成長(+32.3%)を反映し、前
 年同期から+34.2%となりました。



(2) 財政状態に関する説明
〔資産〕
当第3四半期末における資産合計は5兆 7,672 億円となりました。Shire 社の買収に関連する預託
金が計上された影響でその他の金融資産が1兆 4,776 億円増加したことや売上債権及びその他の
債権が 893 億円増加したことなどにより、資産合計額は前年度末から1兆 6,608 億円の増加となりま
した。

〔負債〕
当第3四半期末における負債合計は3兆 7,246 億円となりました。Shire 社の買収に必要な資金を調
達するために社債を発行したことにより社債及び借入金が1兆 5,631 億円増加の2兆 5,488 億円(注)
となったことやその他の金融負債が 799 億円増加したことなどにより、前年度末から1兆 6,356 億円
増加しました。

(注)当第3四半期末における社債、借入金の帳簿価額はそれぞれ1兆 7,284 億円および 8,204 億円です。
  なお、社債の内訳は以下の通りです。
            銘柄         発行時期                償還期限           帳簿価額
    14 回 無担保社債       2013 年7月              2019 年7月          600 億円
    15 回 無担保社債       2013 年7月              2020 年7月          600 億円
    米ドル建無担保普通社債
                     2017 年7月              2022 年1月          553 億円
     (500 百万米ドル)
    ユーロ建無担保普通社債                           2020 年 11 月~
                     2018 年 11 月                            9,460 億円
    (7,500 百万ユーロ)                         2030 年 11 月
    米ドル建無担保普通社債                           2020 年 11 月~
                     2018 年 11 月                            6,072 億円
     (5,500 百万米ドル)                        2028 年 11 月
    Total                                                1兆 7,284 億円




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                          武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信

〔資本〕
当第3四半期末における資本合計は2兆 426 億円となりました。利益剰余金は、配当金による減少
があったものの、四半期利益の計上、会計基準の変更による期首残高の増加、および株式売却に
伴うその他の包括利益からの振替による増加により、576 億円増加しました。これにより、資本合計
は前年度末から 252 億円の増加となりました。
親会社所有者帰属持分比率(注)は 35.3%となり、前年度末から 13.3 ポイント減少しております。
(注)日本基準における自己資本比率に相当




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                                        武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信



(3) 連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

通期の連結業績予想につきましては、下表の前回発表予想(2018 年 10 月 31 日の第2四半期決算発表
時)を修正しておりません。当社は、Shire 社買収影響を含めた合理的な業績予想を策定次第、これを公
表する予定ですが、企業結合会計にかかる同社の資産価値金額およびその配分額の算出、償却方
法・期間等の会計処理の検討にはまだ時間を要します。また、買収完了日から当連結会計年度末まで
の同社の損益影響や年間の買収関連費用を、現時点で合理的に見積もることも困難です。当社は、本
買収が業績にもたらす影響の大きさに鑑み、暫定的、部分的な連結業績予想修正は行わず、全体とし
て、合理的な業績予想を策定次第、Shire 社統合後の通期の連結業績予想を公表する方針です。Shire
社統合後の 2019 年 3 月期連結業績予想につきましては、本年4月を予定しています。

なお、当社の通期の連結業績予想に直接的な関連はありませんが、当社は、Shire 社の 2018 年 12 月期
の年間実績を本年2月中旬に公表予定です。

2018 年度の業績予想 (2018 年 10 月 31 日公表)

  売     上       収   益      17,500 億円       [   対 2017 年度   205 億円( 1.2%)減 ]

  Core      Earnings        3,300 億円       [       〃        75 億円(   2.3%)増 ]

  営     業       利   益       2,689 億円       [       〃       271 億円( 11.2%)増 ]

  税 引 前 当 期 利 益             2,452 億円       [       〃       280 億円( 12.9%)増 ]

  当     期       利   益       1,895 億円       [       〃        26 億円(   1.4%)増 ]
 (親会社の所有者帰属分)


  E         P       S      241 円 82 銭      [       〃       2 円 47 銭( 1.0%)増 ]

通期のマネジメントガイダンスにつきましても、前述しました同様の理由により、修正しておりませ
ん。

重要な財務指標(マネジメントガイダンス) - 実質的な成長 (2018 年 10 月 31 日公表)
                                  2018 年度 マネジメントガイダンス (成長率 %)

       実質的な売上収益                                    1桁台前半

      実質的な Core Earnings                          10%台後半

       実質的な Core EPS                              20%台半ば



[見通しに関する注意事項]
本資料に記載の「業績予想」は、現時点で入手可能な情報と前提条件に基づく見込みであり、その
実現を約束する趣旨ではございません。実際の業績は事業環境の変化や為替変動など様々な要
因により変動し、異なる結果を招きうる不確実性を含んでいます。業績予想を修正すべき重大な要
因が発生した場合には、速やかにご報告いたします。




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                            武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信


2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)要約四半期連結純損益計算書
                                                                  (単位:百万円)
                                        前第3四半期                当第3四半期
                                     ( 自 2017年4月1日         ( 自 2018年4月1日
                                      至 2017年12月31日 )       至 2018年12月31日 )
 売上収益                                          1,369,568             1,380,013
 売上原価                                         △ 385,029             △ 369,855
 販売費及び一般管理費                                   △ 456,340             △ 447,677
 研究開発費                                        △ 236,659             △ 228,893
 製品に係る無形資産償却費及び減損損失                            △ 86,345              △ 79,390
 その他の営業収益                                        163,923                61,667
 その他の営業費用                                      △ 46,831              △ 31,445
 営業利益                                            322,287               284,420

 金融収益                                             21,706                 9,437
 金融費用                                           △ 22,761              △ 41,518
 持分法による投資損益                                     △ 33,341              △ 43,960
 税引前四半期利益                                        287,891               208,379
 法人所得税費用                                        △ 47,202              △ 44,026
 四半期利益                                           240,688               164,353

四半期利益の帰属
 親会社の所有者持分                                       240,906               164,434
 非支配持分                                            △ 217                  △ 81
 合計                                              240,688               164,353

1株当たり四半期利益(円)
  基本的1株当たり四半期利益                                   308.59                209.87
  希薄化後1株当たり四半期利益                                  306.51                208.64



(2)要約四半期連結純損益及びその他の包括利益計算書
                                                                  (単位:百万円)
                                        前第3四半期                当第3四半期
                                     ( 自 2017年4月1日         ( 自 2018年4月1日
                                      至 2017年12月31日 )       至 2018年12月31日 )
 四半期利益                                          240,688               164,353
その他の包括利益
 純損益に振り替えられることのない項目
   その他の包括利益を通じて公正価値で測定される
                                                      -                △ 6,478
   金融資産の公正価値の変動
   確定給付制度の再測定                                     △ 762                    461
                                                  △ 762                △ 6,017
 純損益にその後に振り替えられる可能性のある項目
  在外営業活動体の換算差額                                   105,263                 3,203
  売却可能金融資産の公正価値の変動                                16,102                    -
  キャッシュ・フロー・ヘッジ                                    1,729              △ 15,666
  ヘッジコスト                                             989               △ 1,796
  持分法適用会社における
                                                     131                △ 107
  その他の包括利益に対する持分
                                                 124,214              △ 14,366
 その他の包括利益合計                                      123,452              △ 20,383
 四半期包括利益合計                                       364,140               143,970

四半期包括利益の帰属
 親会社の所有者持分                                       363,706               144,224
 非支配持分                                               434                △ 254
 合計                                              364,140               143,970




                            - 10 -
                            武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信


(3)要約四半期連結財政状態計算書
                                                              (単位:百万円)
                                      前年度                当第3四半期
                                 (2018年3月31日)          (2018年12月31日)
資産
非流動資産
 有形固定資産                                      536,801              601,774
 のれん                                       1,029,248            1,053,506
 無形資産                                      1,014,264            1,020,216
 持分法で会計処理されている投資                             107,949               94,524
 その他の金融資産                                    196,436              188,331
 その他の非流動資産                                    77,977               89,248
 繰延税金資産                                       64,980               49,552
 非流動資産合計                                   3,027,655            3,097,151

流動資産
 棚卸資産                                        212,944              223,398
 売上債権及びその他の債権                                420,247              509,502
 その他の金融資産                                     80,646            1,566,330
 未収法人所得税等                                      8,545                6,289
 その他の流動資産                                     57,912               64,503
 現金及び現金同等物                                   294,522              297,873
 売却目的で保有する資産                                   3,992                2,177
 流動資産合計                                    1,078,808            2,670,072

資産合計                                       4,106,463            5,767,223

                                                              (単位:百万円)
                                      前年度                当第3四半期
                                 (2018年3月31日)          (2018年12月31日)
負債及び資本
負債
非流動負債
 社債及び借入金                                     985,644            2,428,040
 その他の金融負債                                     91,223              155,833
 退職給付に係る負債                                    87,611               85,361
 引当金                                          28,042               17,889
 その他の非流動負債                                    68,300               60,131
 繰延税金負債                                       90,725              105,684
 非流動負債合計                                   1,351,545            2,852,938

流動負債
 社債及び借入金                                          18              120,743
 仕入債務及びその他の債務                                240,259              248,616
 その他の金融負債                                     29,613               44,933
 未払法人所得税                                      67,694               60,446
 引当金                                         132,781              138,393
 その他の流動負債                                    263,930              258,143
 売却目的で保有する資産に直接関連する負債                          3,214                  433
 流動負債合計                                      737,509              871,707
 負債合計                                      2,089,054            3,724,645

資本
 資本金                                          77,914               77,942
 資本剰余金                                        90,740               87,098
 自己株式                                      △ 74,373             △ 57,137
 利益剰余金                                     1,557,307            1,614,904
 その他の資本の構成要素                                 350,631              315,875
 売却目的で保有する資産に関連するその他の包括利益                   △ 4,795                    -
  親会社の所有者に帰属する持分                           1,997,424            2,038,682
 非支配持分                                        19,985                3,896
  資本合計                                     2,017,409            2,042,578

負債及び資本合計                                   4,106,463            5,767,223



                            - 11 -
                                                                                                         武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信


(4)要約四半期連結持分変動計算書
前第3四半期(自 2017年4月1日 至 2017年12月31日)
                                                                                                      (単位:百万円)
                                                   親会社の所有者に帰属する持分
                                                                                 その他の資本の構成要素
                                                                                     その他の包括利
                                                                                     益を通じて公正 売却可能金融
                       資本金        資本剰余金         自己株式         利益剰余金       在外営業活動体
                                                                                     価値で測定され 資産の公正価値
                                                                          の換算差額
                                                                                     る金融資産の公   の変動
                                                                                     正価値の変動
2017年4月1日残高              65,203       74,972     △ 48,734      1,511,817     221,550       -     67,980
四半期利益                                                            240,906
その他の包括利益                                                                     104,758             16,086
  四半期包括利益                    -            -             -        240,906     104,758       -     16,086
新株の発行                     1,030        1,030
自己株式の取得                                          △ 18,760
自己株式の処分                                    0            1
配当                                                             △ 142,120
持分変動に伴う増減額
その他の資本の構成要素からの振替                                                  △ 762
株式報酬取引による増加                           13,688
株式報酬取引による減少(権利行使)                   △ 14,856       15,905
非金融資産への振替
  所有者との取引額合計              1,030       △ 137       △ 2,854      △ 142,882             -           -            -
2017年12月31日残高            66,233       74,835     △ 51,588      1,609,841        326,308          -        84,066

                                   親会社の所有者に帰属する持分
                             その他の資本の構成要素
                                                                           売却目的で保有
                                                                           する資産に関連        合計          非支配持分        資本合計
                      キャッシュ・                   確定給付制度の
                                  ヘッジコスト                       合計          するその他の包
                     フロー・ヘッジ                     再測定
                                                                             括利益

2017年4月1日残高               1,472            -            -        291,002             -    1,894,261       54,704   1,948,965
四半期利益                                                                 -                     240,906       △ 217      240,688
その他の包括利益                  1,729          989       △ 762         122,801                    122,801          651     123,452
  四半期包括利益                 1,729          989       △ 762         122,801             -      363,706          434     364,140
新株の発行                                                                 -                       2,061                    2,061
自己株式の取得                                                               -                    △ 18,760                 △ 18,760
自己株式の処分                                                               -                           1                        1
配当                                                                    -                   △ 142,120      △ 2,189   △ 144,309
持分変動に伴う増減額                                                            -                          -      △ 32,751    △ 32,751
その他の資本の構成要素からの振替                                       762           762                         -                        -
株式報酬取引による増加                                                           -                      13,688                   13,688
株式報酬取引による減少(権利行使)                                                     -                       1,050                    1,050
非金融資産への振替                                                             -                          -                        -
  所有者との取引額合計                 -            -            762           762             -    △ 144,081      △34,939   △179,020
2017年12月31日残高             3,201          989            -        414,564             -    2,113,885       20,198   2,134,084




                                                                            - 12 -
                                                                                                              武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信


当第3四半期(自 2018年4月1日 至 2018年12月31日)
                                                                                                           (単位:百万円)
                                                     親会社の所有者に帰属する持分
                                                                                   その他の資本の構成要素
                                                                                       その他の包括利
                                                                                       益を通じて公正 売却可能金融
                       資本金         資本剰余金          自己株式         利益剰余金       在外営業活動体
                                                                                       価値で測定され 資産の公正価値
                                                                            の換算差額
                                                                                       る金融資産の公    の変動
                                                                                       正価値の変動
2018年4月1日残高               77,914       90,740      △ 74,373      1,557,307     272,597         -     73,037
会計方針の変更による累積的影響額                                                    15,401                 84,672  △ 73,037
会計方針の変更を反映した期首残高          77,914       90,740      △ 74,373      1,572,708     272,597     84,672        -
四半期利益                                                              164,434
その他の包括利益                                                                      △ 1,478     △ 6,526
  四半期包括利益                     -             -             -        164,434    △ 1,478     △ 6,526        -
新株の発行                         28            28
自己株式の取得                                             △ 1,164
自己株式の処分                                  △0               3
配当                                                               △ 142,697
持分変動に伴う増減額                                                        △ 2,126               230
その他の資本の構成要素からの振替                                                    22,585                     △ 22,124
株式報酬取引による増加                            14,887
株式報酬取引による減少(権利行使)                    △ 18,557        18,397
非金融資産への振替
  所有者との取引額合計                  28     △ 3,642         17,236      △ 122,238            230      △ 22,124            -
2018年12月31日残高             77,942      87,098       △ 57,137      1,614,904        271,349        56,022            -

                                   親会社の所有者に帰属する持分
                             その他の資本の構成要素
                                                                             売却目的で保有
                                                                             する資産に関連           合計          非支配持分        資本合計
                      キャッシュ・                     確定給付制度の
                                   ヘッジコスト                        合計          するその他の包
                     フロー・ヘッジ                       再測定
                                                                               括利益

2018年4月1日残高               3,391         1,606             -       350,631        △ 4,795       1,997,424       19,985   2,017,409
会計方針の変更による累積的影響額        △ 1,378                                    10,257                         25,658        △ 10       25,648
会計方針の変更を反映した期首残高          2,013         1,606             -       360,888        △ 4,795       2,023,082       19,975   2,043,057
四半期利益                                                                  -                         164,434        △ 81      164,353
その他の包括利益                △15,666       △1,796             461     △ 25,005              4,795    △ 20,210       △ 173     △ 20,383
  四半期包括利益               △15,666       △1,796             461     △ 25,005              4,795     144,224       △ 254      143,970
新株の発行                                                                  -                              56                       56
自己株式の取得                                                                -                         △ 1,164                  △ 1,164
自己株式の処分                                                                -                               3                        3
配当                                                                     -                       △ 142,697       △ 168    △ 142,865
持分変動に伴う増減額                                                            230                        △ 1,896     △ 15,657    △ 17,553
その他の資本の構成要素からの振替                                     △ 461       △ 22,585                             -                        -
株式報酬取引による増加                                                            -                          14,887                   14,887
株式報酬取引による減少(権利行使)                                                      -                          △ 160                    △ 160
非金融資産への振替                  2,347                                    2,347                          2,347                    2,347
  所有者との取引額合計               2,347          -          △ 461       △ 20,008                -     △ 128,624      △15,825   △144,449
2018年12月31日残高           △ 11,306       △ 190            -         315,875                -     2,038,682        3,896   2,042,578




                                                                              - 13 -
                                     武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信




(5) 要約四半期連結財務諸表に関する注記事項
  (継続企業の前提に関する注記)
 当第3四半期(自 2018年4月1日 至 2018年12月31日)
  該当事項はありません。


  (重要な会計方針)
  本要約四半期連結財務諸表において適用する重要な会計方針は、IFRS第9号「金融商品」(以下、「IFRS第9号」)および
  IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(以下、「IFRS第15号」)による変更を除き、前年度に係る連結財務諸表において
  適用した会計方針と同一であります。
  なお、当第3四半期の法人所得税費用は、見積年次実効税率を基に算定しております。

  IFRS第9号「金融商品」

  当社グループはIFRS第9号を2018年4月1日より適用を開始しております。IFRS第9号は、IAS第39号の要求事項を大幅に置
  き換え、金融資産および金融負債の分類、認識、測定、および認識の中止を規定しております。また、発生損失ではなく予想
  損失に基づく金融資産の新たな減損モデルならびに新たなヘッジ会計モデルを導入しております。
  IFRS第9号の適用による当社グループへの主たる影響は、適用開始日において特定の売却可能金融商品を公正価値で再
  測定することであります。また、適用の結果、当社グループは資本性金融商品をその他の包括利益を通じて公正価値で測定
  される金融資産として分類することを選択しております。なお、この分類に関する指定は、適用開始日現在の事実及び状況に
  基づいて行っております。公正価値の変動額はその他の包括利益として認識し、清算または売却等により資本性金融商品の
  認識を中止した場合はその他の包括利益の累計額を利益剰余金に振り替えております。
  また、IFRS第9号に基づく金融資産の分類は、原則として金融資産を管理している事業モデル及び金融資産の契約上の
  キャッシュ・フローの特徴に基づいて行われます。なお、金融資産が保有されている事業モデルの判定は、適用開始日現在
  の事実及び状況に基づいて行っております。
  償却原価で測定される金融資産の減損損失は、以前は発生損失モデルを用いて測定しておりましたが、現在は予想信用損
  失モデルを用いて測定しています。当社グループの金融資産の性質を考慮すると、新基準の適用により貸倒引当金および減
  損損失の金額に重要な影響はありません。
  IFRS第9号の適用による、当社グループの金融負債およびデリバティブへの重要な影響はありません。
  当該基準により導入された新たなヘッジ会計モデルは、ヘッジ関係が当社グループのリスク管理目的および戦略に基づいて
  いること、ヘッジ有効性の評価にあたりより定性的かつ将来予測的なアプローチを適用すること、ヘッジ関係が適格要件を満
  たさなくなった場合にのみヘッジ会計を中止することを要求しています。なお、2018年3月31日時点においてIAS第39号に基
  づき指定されていたすべてのヘッジ関係は、2018年4月1日時点においてIFRS第9号のヘッジ会計の要件を満たしていたた
  め、ヘッジ関係の継続とみなされております。

  当社グループは、分類および測定(減損を含む)に関して過年度の比較情報を修正再表示せずに遡及的にIFRS第9号を適
  用しております。適用による累積的な影響額はIFRS第9号の適用日(2018年4月1日)時点で資本に認識しております。この結
  果、当期首の利益剰余金およびその他の資本の構成要素がそれぞれ14,073百万円および10,257百万円増加しております。
  また、その他の金融資産(非流動)が32,809百万円、その他の金融資産(流動)が856百万円、繰延税金負債が9,345百万円そ
  れぞれ増加しており、非支配持分が10百万円減少しております。
  さらに、IAS第39号では通貨のベーシス・スプレッドはキャッシュ・フロー・ヘッジに含めてその他の資本の構成要素に計上して
  おりましたが、IFRS第9号ではヘッジコストとして区分して会計処理され、その結果、その他の資本の構成要素の独立項目であ
  るヘッジコストに計上されます。当社グループは、通貨のベーシス・スプレッドをヘッジコストとして会計処理するアプローチの
  遡及適用について比較期間を修正再表示しております。2017年12月31日および2018年3月31日において、遡及修正により
  ヘッジコストがそれぞれ989百万円および1,606百万円計上され、キャッシュ・フロー・ヘッジが同額減少しております。




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                               武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信



適用開始日におけるIAS第39号およびIFRS第9号に従った金融資産の測定区分および帳簿価額は以下の通りです。資本性
金融商品への投資について、当社グループは、当初認識時に資本性金融商品をその他の包括利益を通じて公正価値で測
定するという取消不能な選択をしております。なお、金融負債の測定区分および帳簿価額に変更はありません。

                                                                     (単位:百万円)
                   IAS第39号              帳簿価額             IFRS第9号       帳簿価額
                                                 償却原価で測定される金融
現金及び現金同等物      貸付金および債権                  294,522                        294,522
                                                 資産
               純損益を通じて公正価値で                        純損益を通じて公正価値で
デリバティブ                                      762                             762
               測定される金融資産                           測定される金融資産
ヘッジ会計を適用している   ヘッジ会計を適用している                        ヘッジ会計を適用している
                                           2,527                          2,527
デリバティブ         デリバティブ                              デリバティブ
売上債権およびその他の                                      償却原価で測定される金融
               貸付金および債権                  516,853                        516,853
債権、その他の金融資産                                      資産
                                                 その他の包括利益を通じて
資本性金融商品        売却可能金融資産                  169,814 公正価値で測定される金融           203,276
                                                 資産
               貸付金および債権                    5,303
                                                   純損益を通じて公正価値で
転換社債                                                                      7,576
               純損益を通じて公正価値で                        測定される金融資産
                                           2,070
               測定される金融資産
合計                                       991,851                       1,025,516

適用開始日における金融資産の帳簿価額の変動は以下の通りです。
                                                                     (単位:百万円)
     IAS第39号    帳簿価額         分類変更         再測定             IFRS第9号      帳簿価額
                                                        償却原価で測定される
貸付金および債権           816,678    △ 5,303               -                   811,375
                                                        金融資産
                                                       純損益を通じて公正価
純損益を通じて公正価値で
                     2,832      5,303              203 値で測定される金融資         8,338
測定される金融資産
                                                       産
ヘッジ会計を適用している                                            ヘッジ会計を適用して
                     2,527          -               -                     2,527
デリバティブ                                                  いるデリバティブ
                                                      その他の包括利益を
売却可能金融資産           169,814          -          33,462 通じて公正価値で測         203,276
                                                      定される金融資産
合計                 991,851          -          33,665                  1,025,516

金融商品の測定
負債性金融商品
・償却原価で測定される金融資産:契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的とする事業モ
デルの中で保有されており、契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の
日に生じる売上債権及びその他の債権等の金融資産は、償却原価で測定される資産に分類しております。当初認識時、売
上債権は消費税等を含んだ請求書金額から売上割戻、現金値引等の見積控除金額を差し引いた金額で認識されます。貸
倒引当金は予想信用損失モデルを用いて計算しております。引当金の見積りは将来予測的な予想信用損失モデルに基づ
いており、売上債権の保有期間にわたって起こりうる債務不履行事象を含んでおります。当社グループは売上債権およびリー
ス債権の貸倒引当金について、全期間の予想信用損失で測定することを選択しております。当社グループは引当マトリクスを
用いて全期間の予想信用損失を算定しております。これらの引当金の金額は、連結財政状態計算書における売上債権およ
びリース債権の帳簿価額と見積回収可能額との差額を表しております。
・その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産:契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的
が達成される事業モデルの中で保有されており、契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッ
シュ・フローが所定の日に生じる金融資産は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しておりま
す。金融資産の認識が中止された場合、その他の包括利益で認識された評価損益の累積額は、その他の包括利益から純損
益に組替調整されます。
・純損益を通じて公正価値で測定される金融資産:償却原価で測定される金融資産、その他の包括利益を通じて公正価値で
測定される金融資産の要件を満たさない金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される金融資産に分類しております。
純損益を通じて公正価値で測定される金融資産にかかる利得および損失は純損益に計上されます。




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                            武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信



資本性金融商品
・資本性金融商品は純損益を通じて公正価値で測定されます。ただし、当社グループは、当初認識時において、金融商品ご
とに行われる、資本性金融商品の公正価値の事後変動をその他の包括利益で表示するという取消不能の選択をしておりま
す。当社グループは、報告日時点において、全ての資本性金融商品をその他の包括利益を通じて公正価値で測定される金
融資産として分類しております。

デリバティブおよびヘッジ会計
・デリバティブは、デリバティブ契約がヘッジ手段に指定されていない限り、純損益を通じて公正価値で測定されます。デリバ
ティブにかかる利得および損失は純損益に計上されます。デリバティブ契約がキャッシュ・フロー・ヘッジ関係のヘッジ手段と
して指定されている場合、デリバティブの公正価値の変動のうちの有効部分は、その他の包括利益に累積されます。通貨の
ベーシス・スプレッドは、キャッシュ・フロー・ヘッジからは区分して会計処理され、その他の資本の構成要素の独立項目である
ヘッジコストに計上されます。


IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」
当社グループはIFRS第15号の適用を2018年4月1日に開始しております。IFRS第15号は、顧客とのあらゆる契約から生じる収
益の認識について、原則に基づく単一のアプローチを定めております。IFRS第15号は契約上の履行義務の識別に重点を置
いており、履行義務が充足された時点で、または充足されるにつれて、収益を認識することを要求しています。また、IFRS第15
号はより詳細な収益の開示要求を定めています。

新基準の適用による影響の要約は以下の通りです。
・当社グループは医薬品の販売およびその他のサービスにかかる収益を計上しております。これらの取引では、製品の出荷
時または顧客による受領時点もしくはサービスが履行された時点で、顧客が支配を獲得し、履行義務が充足されます。
・当社グループは、知的財産の導出にかかるロイヤルティについて、基礎となる売上が発生した時点で収益を認識しておりま
す。また、導出した化合物の研究開発等のその他のサービスについて、サービスの提供期間に応じて収益を認識しておりま
す。
・当社グループの収益は、知的財産権の導出および付与にかかる収益を含んでおり、対価は契約一時金およびマイルストン
として受領します。契約一時金にかかる収益は、一般的にはライセンスの使用権を付与した時点で認識されます。マイルストン
にかかる収益は、一般的にはマイルストンの支払条件が達成される可能性が非常に高く、認識した収益の額の重大な戻入が
生じない可能性が非常に高くなった時点で認識されます。
これらの新基準の適用による影響に重要性はありません。当社グループは修正遡及アプローチを選択しております。修正遡
及アプローチを適用する場合のIFRS第15号の要求事項に従い、2018年4月1日現在の資本に対して累積的影響額を調整
し、過年度実績の修正再表示は行いません。
IFRS第15号の適用により、履行義務への収益配分の基礎が異なることから、適用日時点のその他の非流動負債、その他の
流動負債、および繰延税金資産がそれぞれ1,247百万円、495百万円、および414百万円減少し、利益剰余金が1,328百万円
増加しております。
なお、当第3四半期において、IAS第18号を適用した場合と比較し、IFRS第15号の適用が要約四半期連結財務諸表に与える
影響は軽微であります。

IFRS第15号の適用の結果、当社グループは関連する会計方針を次のとおり更新、改訂しております。

製品販売、サービス提供にかかる売上収益は、約束した財およびサービスの支配が顧客に移転し、顧客との契約上の約束
(履行義務)が充足された時点で認識しております。一般的には、出荷時または顧客による受領時点もしくはサービスが履行
された時点で収益は認識されます。収益の認識額は、当社グループが財およびサービスと交換に受け取ると見込んでいる対
価に基づいております。契約に複数の履行義務が含まれる場合、対価は独立販売価格の比率で各履行義務に配分しており
ます。
当社グループが財およびサービスと交換に受け取る対価は固定金額または変動金額の場合があります。変動対価は重要な
戻入れが生じない可能性が非常に高い場合のみ認識しております。変動対価の最も一般的な要素は次の通りです。
・政府機関、卸売業者、小売業者、医療機関およびその他の顧客に対する割戻および値引に関する見積りは、関連する売上
収益が計上された時点で収益の金額から控除されます。これらは過去の経験および個々の契約の条項を基に算定しておりま
す。
・現金値引は、関連する売上収益が計上された時点で収益の控除項目として認識されます。
・返品調整引当金は、当社グループの過去の経験から将来の返品見込額を合理的に見積ることができる場合に収益の控除
項目として認識されます。その際、顧客からの返品に関する過去の経験およびその他の関連する要因を考慮して決定された
返品見込率が使用されます。返品見込率を請求額に乗じて将来の返品見込額を見積ります。
当社グループは、知的財産の導出にかかるロイヤリティ、契約一時金およびマイルストンにかかる収益を計上しております。知
的財産にかかるロイヤリティ収益は、基礎となる売上が発生した時点で認識しております。契約一時金にかかる収益は、一般
的にはライセンスの使用権を付与した時点で認識されます。マイルストンにかかる収益は、一般的にはマイルストンの支払条
件が達成される可能性が非常に高く、認識した収益の額の重大な戻入が生じない可能性が非常に高くなった時点で認識して
おります。導出した化合物の研究開発等のその他のサービスにかかる収益については、サービスの提供期間に応じて認識し
ております。




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  (親会社の所有者に帰属する持分の金額に著しい変動があった場合の注記)
 当第3四半期(自 2018年4月1日 至 2018年12月31日)
  該当事項はありません。


  (企業結合関係)
  TiGenix NVの取得
     当社グループは、2018年4月30日に、当社グループが未だ保有していないTiGenix NV (以下、「タイジェニクス社」)の全て
     の発行済普通株式、新株予約権および米国預託株式(以下、普通株式、新株予約権および米国預託株式を総称して「有
     価証券」)の現金による任意の株式公開買付けを開始しました。2018年6月8日、当該第1回目の株式公開買付けに申込
     みがなされた有価証券を470.2百万ユーロで取得し、当社グループが公開買付け前から保有するタイジェニクス社の普通
     株式と合わせて、90.8%の議決権を取得しました。
     タイジェニクス社は、重篤な疾患に対して幹細胞を用いた新たな治療薬の開発を行うバイオ医薬品企業です。本買収によ
     り、非活動期又は軽度活動期のクローン病(CD)に伴う肛囲複雑瘻孔の治療薬として治験実施中の、同種異系の脂肪由
     来幹細胞(eASC)の懸濁液であるCx601(一般名:darvadstrocel)に関する米国における権利が得られ、当社グループの開
     発後期にある消化器系疾患(GI)パイプラインが拡充されることになります。なお、2018年7月に終了した第2回目の株式公
     開買付けおよびその後のスクイーズアウトにより、タイジェニクス社は当社の100%子会社となっております。

    取得した資産、引き受けた負債の暫定的な公正価値は、以下のとおりであります。
                                   (単位:百万円)
                                  金額
    無形資産                              63,421
    その他の資産                             5,541
    繰延税金負債                           △ 8,043
    その他の負債                           △ 5,678
    ベーシス・アジャストメント                    △ 3,381
    のれん                               18,143
    合計                                70,003

    取得対価は、以下のとおりであります。
                                              (単位:百万円)
                                              金額
    現金                                           67,319
    取得日直前に保有していたタイジェニクス社の普通株式                     2,684
    合計                                           70,003
    のれんは、今後の事業展開により期待される将来の超過収益力を反映したものであります。のれんは、税務上の控除の対
    象とはなっておりません。
    取得資産および引受負債の公正価値測定に必要となる基礎数値についてより詳細に検証しており、取得対価の配分が完
    了していないことから、上記の金額は、現時点で入手しうる情報に基づいた暫定的な金額であります。暫定的な金額となっ
    ている主な項目は、無形資産、繰延税金負債およびのれんであります。なお、当第3四半期において暫定的な公正価値を
    修正した結果、取得日におけるのれんは1,831百万円減少しております。これは、その他の資産および繰延税金負債がそ
    れぞれ253百万円および2,084百万円減少したことによるものであります。
    当社グループは取得対価にかかる為替リスクをヘッジするために為替予約を締結し、ヘッジ会計を適用しております。ベー
    シス・アジャストメントは、取得日のヘッジ手段の公正価値3,381百万円であり、のれんの帳簿価額に加算しております。
    取得日直前に保有していたタイジェニクス社の普通株式の再測定による利得または損失は計上しておりません。
    当該企業結合により生じた仲介手数料およびデューデリジェンス関連コスト等を含む取得関連費用767百万円を、発生時
    に「販売費及び一般管理費」に計上しております。
    当第3四半期の要約四半期連結純損益計算書で認識している、取得日以降のタイジェニクス社の売上収益、四半期利益
    は軽微であります。また、取得日が2018年4月1日であったと仮定した場合の、当第3四半期の当社グループの売上収益
    および四半期利益に与える影響は軽微であります。




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  (重要な後発事象)
  Shire plcの買収について
     当社グループは、2019年1月8日、Shire plc(以下、「Shire社」)の発行済普通株式の全てを取得し、100%の議決権を取得し
     ました。Shire社は、希少疾患及びその他の高度な専門性を要する疾病向けの製品に注力しているグローバルなバイオテク
     ノロジー分野のリーディングカンパニーです。
     当社グループは、本件買収は当社に下記のようなメリットをもたらすものと考えております。

    • 魅力的な国内外の拠点を有し、さらなる発展を促進する規模を有する、日本で設立され日本に本社を置く、企業価値の
      向上を追求する、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品のリーディングカンパニーを創出すること
    • 3つの重点領域のうち2領域(消化器系疾患及びニューロサイエンス)における当社の地位を強化し、希少疾患及び血
      漿分画製剤における主導的な地位を確保すること
    • 強固かつモダリティの多様な、高度に補完的なパイプラインを創出し、画期的なイノベーションにフォーカスした研究開
      発体制を強化すること
    • 当社のキャッシュフロープロファイルの向上、また、十分なシナジー創出及び充実した株主還元の実施への経営陣のコ
      ミットメントを通じて、本件結合後グループに十分な経済的利益を提供すること

   本件買収において、旧Shire社株主は、Shire社の株式1株に対し、現金30.33米ドルおよび当社株式0.839株または当社の
   ADS(米国預託株式)1.678株のいずれかを対価として受領しました。現金対価の合計額は3,029,430百万円、株式対価
   の合計額は3,131,282百万円であり、これらの総額は6,160,712百万円です。
   当該買収が実行された時期に起因し、四半期決算短信の発行時点で企業結合の当初の会計処理が完了していないた
   め、取得した資産および引き受けた負債の公正価値、取得日が2018年4月1日であったと仮定した場合の当第3四半期の
   当社グループの売上収益および四半期利益に与える影響等を開示しておりません。

   買収の対価の一部として旧Shire社株主に対して割り当てるため、2019年1月8日、当社は普通株式770,303,013株(ADSの
   原株として預託される普通株式200,527,229株を含む)を発行しました。発行価格は4,065円(発行価額の総額は3,131,282
   百万円)であり、資本組入額は2,032.50円(資本組入額の総額は1,565,641百万円)です。

   また、2019年1月11日、買収に必要な資金を調達するため、2018年6月8日に締結した"Term Loan Credit Agreement"、
   2018年10月26日に締結した"Senior Short Term Loan Facility Agreement"、および2018年12月3日に締結した株式会社
   国際協力銀行との"Loan Agreement"について借入を実行し、総額1,715,526百万円を調達しております。


  不動産事業の一部承継のための会社分割および株式譲渡について
   当社は、当社の100%子会社である武田薬品不動産株式会社(以下、「武田薬品不動産」)において、新たに100%子会社
   (以下、「対象会社」)を設立し、2019年3月11日付で、当社および武田薬品不動産の不動産事業の一部を対象会社へ吸
   収分割により承継(以下、「本会社分割」)させるとともに、当社および武田薬品不動産が保有することになる、本会社分割
   の対価として割り当てられる対象会社の発行済株式の全部を2019年3月22日付で譲渡すること(以下、「本株式譲渡」、本
   会社分割とあわせて、以下、「本件取引」)を決定しました。また、2019年1月28日、当社は本株式譲渡に関する契約を締結
   しております。
   本件取引により、株式譲渡先は、武田薬品大阪本社(武田御堂筋ビル)を含む21の資産を保有することになります。当社
   は、当連結会計年度に本株式譲渡により株式譲渡益約380億円(税引前)を計上する予定です。本件取引完了後も、大阪
   本社(武田御堂筋ビル)等における当社の事業活動は継続されます。




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留意事項
本書類(それに関する口頭の説明及び質疑応答を含みます。)は、いかなる法域においても、いかなる有
価証券の購入、取得、申込み、交換、売却その他の処分の提案、案内若しくは勧誘又はいかなる投票若
しくは承認の勧誘のいずれの一部を構成、表明又は形成するものではなく、またこれを行うことを意図し
ておりません。本書類により株式又は有価証券の募集を公に行うものではありません。米国 1933 年証
券法に基づく登録又は登録免除の要件に従い行うものを除き、米国において有価証券の募集は行われ
ません。本書類は、(投資、取得、処分その他の取引の検討のためではなく)情報提供のみを目的として
受領者により使用されるという条件の下で(受領者に対して提供される追加情報と共に)提供されておりま
す。当該制限を遵守しなかった場合には、適用のある証券法違反となる可能性がございます。
特定されていない限り、本書類におけるいかなる声明(シナジーの予測の声明を含みます。)も、いかなる
期間における業績予測又その見積もりを意図するものではなく、本書類におけるいかなる声明も、現在又
は将来の会計年度における武田薬品の収益又は 1 株当たりの利益が過去に公表された武田薬品の 1 株
当たりの利益と必ずしも合致し、又はそれを超えることを意味すると解釈されてはなりません。
武田薬品が直接的に、又は間接的に投資している会社は別々の会社になります。本書類において、「武
田薬品」という用語は、武田薬品及びその子会社全般を参照するものとして便宜上使われていることがあ
り得ます。同様に、「当社(we、us 及び our)」という用語は、子会社全般又はそこで勤務する者を参照して
いることもあり得ます。これらの用語は、特定の会社を明らかにすることが有益な目的を与えない場合に
用いられることもあり得ます。


将来に関する見通し情報
本書類及び本書類に関して配布された資料には、武田薬品の見積もり、予測、目標及び計画を含む当
社の将来の事業、将来のポジション及び業績に関する将来見通し情報、理念又は見解が含まれていま
す。将来見通し情報は、「目標にする(targets)」、「計画する(plans)」、「信じる(believes)」、「望む
(hopes)」、「継続する(continues)」、「期待する(expects)」、「めざす(aims)」、「意図する(intends)」、「だ
ろう(will)」、「かもしれない(may)」、「すべきであろう(should)」、「であろう(would)」「することができた
(could)」、「予想される anticipates)」、「見込む(estimates)」、「予想する(projects)」などの用語又は同様
の用語若しくはその否定表現を含むことが多いですが、それに限られるものではございません。この書類
における将来見通し情報は、現在当社が入手可能な情報に鑑みて行った当社の現在の前提及び理念
に基づくものです。かかる将来見通し情報は、当社又は当社の役員による、将来の業績に関する保証を
表するものではなく、既知及び未知のリスクと不確実性その他の要素を伴います。リスクと不確実性には、
日本、米国及び世界中の一般的な経済条件を含む当社の事業を取り巻く経済状況、競合製品の出現と
開発、関連法規、製品開発計画の成功又は失敗、規制当局による判断とその時期、為替変動、市場で
販売された製品又は製品の安全性又は有効性に関するクレーム又は懸念等、買収対象企業との PMI
(買収後の統合プロセス)が含まれますが、これらに限られません。これらにより、当社の実際の業績、経
営結果、財務内容は、将来見通し情報において、明示又は暗示された将来の業績、経営結果、財務内
容とは、大きく異なる可能性があります。当社の業績、経営結果又は財務状況に影響を与え得る事項の
詳細に関しては、米国証券取引委員会に提出した Form 20-F による登録届出書の”第 3 項重要事項 -
D.リスクファクター”をご参照ください(https://www.takeda.com/investors/reports/sec-filings/ 又は
www.sec.gov において閲覧可能です。)。当社又は当社の役員は、この将来見通し情報において示され
た予想が結果的に正しいということを何ら保証するものではなく、実際の業績又は経営結果は予想と大き
く異なることがあり得ます。本書類の受領者は、将来見通し情報に過度に依存するべきではありません。
武田薬品は、本書類に含まれる、又は当社が提示するいかなる将来見通し情報を更新する義務を負うも
のではありません。過去の実績は将来の経営結果の指針とはならず、また、本書類における武田薬品の
経営結果は武田薬品の将来の経営結果を示すものではなく、また、その予測、予想又は見積もりではあ
りません。
                                           武田薬品工業㈱(4502) 2019年度3月期 第3四半期決算短信


IFRS に準拠しない財務指標
本書類には、IFRS(国際会計基準)に準拠しない財務指標である、実質的な売上収益、コア・アーニング
ス、実質的なコア・アーニングス、コア当期利益、実質的なコア当期利益、実質的なコア EPS、純有利子
負債、EBITDA、調整後 EBITDA、営業フリー・キャッシュ・フローが含まれています。当社役員は業績評
価並びに経営及び投資判断を、IFRS 及び本書類に含まれる IFRS 以外の指標に基づき行っています。
IFRS に準拠しない財務指標においては、IFRS に基づく場合には含まれることとなる一定の利益及びコス
ト並びにキャッシュ・フローを除外しており、または IFRS において最も良く対応した財務指標とは異なる計
算方法で算出されています。IFRS に準拠しない財務指標を提供することで、当社役員は、投資家の皆様
に対し、当社の経営状況、主要な業績及び動向の更なる分析のための付加的な情報を提供したいと考
えております。IFRS に準拠しない財務指標は、IFRS に準拠するものではなく、付加的なものであり、また、
IFRS に準拠する財務指標(「財務ベース」の用語で使われることがあります)に代替するものではありませ
ん。投資家の皆様におかれましては、IFRS に準拠しない財務指標につき、これらに最も良く対応する
IFRS 準拠財務指標との照合を行っていただけますようお願い申し上げます。
当社の IFRS に準拠しない財務指標のさらなる詳細については当社のホームページをご参照ください。
https://www.takeda.com/jp/investors/reports/quarterly-announcements/quarterly-announcements-20
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医療情報
本書類には、製品についての情報が含まれておりますが、それらの製品は、すべての国で発売されてい
るものではありませんし、また国によって異なる商標、効能、用量等で販売されている場合もあります。ここ
に記載されている情報は、開発品を含むいかなる医療用医薬品の効能を勧誘、宣伝又は広告するもの
ではありません。