4484 M-ランサーズ 2021-08-16 15:00:00
2022年3月期 第1四半期決算説明会レポート(書き起こし) [pdf]
2021 年 8 月 13 日
ランサーズ株式会社
2022 年 3 月期第 1 四半期決算説明会
開催日:2021 年 8 月 13 日(金)10:00~
登壇者:代表取締役社長 CEO 秋好 陽介
取締役 曽根 秀晶
執行役員 CFO 兼テックエージェント事業本部長 小沼 志緒
本件に関する問合せ先:ランサーズ株式会社 IR 担当(電話:03-5774-6086)
2021 年 8 月 13 日
秋好:ランサーズの代表をしております、秋好です。本日は、2022 年 3 月期の第 1 四半期の決算
説明にご参加いただきまして、誠にありがとうございます。
今期から、市場環境がこの 2 年で大きく変わったというところもあって、今までの経営方針をより
アップグレードして、3 カ年の経営計画というかたちで、ちょうど 3 カ月前に通期の決算発表と併
せて、公表させていただきました。
その 3 年の経営方針というガイドラインに則って、3 年と考えると 12 分の 1 である、この第 1 四
半期の決算の発表がどうだったかというところを、今日、私から 30 分ほどご説明します。
まずハイライトとしては、3 カ年の経営計画に対しては順調に進捗しております。
我々は流通総額、フリーランスの方と企業がマッチングして生まれる流通総額、GMV を最も大事
な KPI に定めておりますけれども、それの流通総額・売上・売上総利益ともにしっかりと成長し
て、昨年同期比でいうとプラス 21%となりました。
今年、昨年度は通期で黒字を達成しております。今期は特にこのマーケットプレイスの事業に集中
投資するという方針を発表しておりますけれども、その投資をしっかり今期から始めています。そ
の投資を除く営業利益は 6,300 万円程度で着地をしており、流通総額は約 25 億円、投資を含めた
営業利益でマイナス 4,100 万円の営業損失というかたちになっております。
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3 事業がある中で、マーケットプレイス事業に集中投資をしておりますが、まず今期の方針として
は、まず 30%成長を目指します。今まで 15%前後の成長だったマーケットプレイス事業が、昨年
度末ぐらいから 30%近い成長に伸びております。今年含めて、まずは累積の YoY+30%にで乗せ
ていき。この 2~3 年かけて 40%というところを、目指していく方針で投資を開始しております。
そういった意味においては、第 1 四半期について、マーケットプレイス事業については 36%とい
う成長率なので順当に推移していると思っております。
一方、プロダクト投資・マーケティング投資ともに、投資開始しているのですが、一部うまくいっ
ているところ、まだ課題があるところはありますので、詳細は後ほどご説明いたします。
今日は会社の概要、3 カ年の経営方針、第 1 四半期の状況、そしてトピックスという 4 段構成で用
意させていただいております。
会社の概要については、再三ご説明させていただいておりますが、非常に大事ですのでご説明いた
します。
我々は 2008 年にこういったコロナになった、オンラインになる前から、個人がエンパワーメント
するためには、インターネットの力を使って、特に働くという領域において個人をエンパワーメン
トしたい。
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そして会社の中にいる個人、会社の中で働く個人もエンパワーメントしたいというところで、企業
と個人に対しての価値提供を、この 13 年変わらずやっている。こういたサービスのパイオニアに
なっています。
過去 12~13 年、ずっと CAGR でいうと 61%、しっかりと成長してきています。
特にこのコロナによってオンラインで働くという価値観が普通になっていく中で、我々としても経
営方針、プロダクトとしての提供価値をアップグレードしないといけないというところから、経営
方針を大きく変えております。
ただ、経営方針、経営のリソース、投資の重心位置は変わっているものの、この 12~13 年間、
我々が企業と顧客をユーザー様に提供している価値というのは変わっていないと思っております。
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企業に対しては、優秀な人材をクイックに、オンラインだけで、かつ固定費ではなくて変動費とい
うかたちで、企業にとって非常に重要な人材を提供できます。
個人にとってみると、自分の持っているスキルを、時間とか場所にとらわれないで、東京にいない
と働けないということではなくて、世界中どこにいても日本語で働ける、そういった価値を提供し
ているサービスを運営しております。
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我々のようなこういったプラットフォームは増えていますけれども、我々は匿名で不特定多数で仕
事をするというクラウドソーシングよりも、スキルを持っている個人の方に、企業が通常業務とし
て発注するような仕事を、オンラインであっても受発注できるオンラインスタッフィングサービス
を提供しております。
実際にやりとりされる仕事は、単純なデータ入力とか、タスクとか、アンケート、インタビュー、
相談に答えるというだけではなく、開発、クリエイティブ、バックオフィス、セールスといったよ
うな職種を多数展開しておりますし。
今期から、こういったかたちで個人側のデータもしっかり開示できればと思っています。
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例えば、他社と比べると、分かりやすいところでいうと、1 人当たりの受注金額は大体 2.5 倍ぐら
い、ランサーズのほうが高く、中程度から高スキルが必要になるような仕事がやりとりされている
というところが、このデータからもお分かりいただけるかと思っています。
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実際に、ランサーズも百三十万人のユーザーに登録いただいておりますけれども、特に大事にして
いるのは信頼ランサーという、スキルをしっかり持って、継続して価値提供していただける方を非
常に重要な KPI として置いております。
その信頼ランサーの数も 30%以上の成長率で上場来ずっと成長してきていて、まさにここの、し
っかりオンラインであっても企業様に満足いただけるクオリティで納品、仕事ができるというとこ
ろの、この信頼ランサーの数が、我々ランサーズグループの競争力の源泉となっております。
企業側に関しても、中小企業の方は、今までオンラインで発注するというよりも、やっぱり地場の
正社員の方と仕事をしたいというニーズがやはり強かったところが、コロナによって大きく価値観
が変わったところがあります。
我々は、今までは大企業を含めたエンタープライズを含めて価値提供をしてきました。もちろん大
企業の方にも中長期的には使っていただきたいのですが、中小企業、そして特にデジタルで物を売
りたいという中小企業が、ホームページを 1 回だけつくるに留まらず、継続的にランサーズを使っ
て自社の売上を伸ばしていくところに、ランサーズを活用してもらうことを明確にフォーカスし、
今期からマーケットプレイス事業への投資を中心に進めております。
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「SMBxDX 運用x継続」というと、ちょっと分かりにくい部分もあるかと思いますが、すごく分
かりやすい例として、福岡の太宰府天満宮にて明治に創業した梅園という老舗の和菓子屋さんがあ
ります。
コロナの前であれば、太宰府天満宮にたくさん参拝客の方もいらっしゃって、お菓子の店舗にもた
くさんお客様はいらっしゃったのですが、なかなか実際にお店に足を運んでいただけないという状
況を受けて、Shopify を使って EC サイトをつくりたいというところで、ランサーズを知っていた
だけました。
ランサーズの中には Shopify とも提携して、認定エキスパートというかたちで認定したフリーラン
スの方がたくさんいらっしゃいます。その方とマッチングして Shopify でつくった梅園のオンライ
ンショップを立ち上げました。
ショップはつくったら終わりではないものですから、実際に商品在庫のメンテナンスとか、新しく
商品が入ったら、その写真撮影をしてアップデートをする。このサイトをオンラインで知っていた
だくための集客をする。Shopify にたくさん API とかモジュールがありますので、そういったもの
を活用してマーケティングする。そういったところを、ランサーズを、つくるだけではなくて実際
に売上を上げるという運用の部分でも使っていただいている。
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これは、たくさんあるランサーズのユーザー様の中の一つの事例ではありますが、特にランサーズ
が今後伸ばしたいと考えており、かつ実際に伸びているという「SMBxDX 運用x継続」の分かり
やすい事例なので、一つご紹介をさせていただきました。
現在、ランサーズを取り巻くこういった、企業にとってみると社員だけではなくてオンラインで人
材調達をクイックにする。個人にとってみると正社員という働き方だけではなくて、副業、兼業を
含めたフリーランスという働き方は、マーケットは非常に広がっています。
黎明期のマーケットであり、昨年度の 2020 年の市場を少々広く捉えてもおよそ 500 億円、数百億
円ぐらいしかないマーケットです。
一方、労働市場に目を向けると、こういった DX に近いような人材マーケット、40 兆円ぐらいあ
りますし、アウトソーシングされているところも 5 兆円あります。
我々としてはここをどうやってオンライン完結で、フリーランス掛ける企業というところで拡大し
ていけるかが非常に重要ですし、白地がすごく広がっているマーケットで、そこに対して「SMB
xDX 運用」が、入っていく最も大きなポテンシャルであると定義して、今マーケットプレイス事
業中心に経営投資をフォーカスしております。
今までランサーズ、オンラインだけで仕事を発注することで、企業にとってみると、やっぱり営業
の方に来てほしい。いったんランサーズを挟んで、フリーランスの方に発注してほしいというとこ
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ろがあって、2019 年の上場前は、さまざまな事業をして、いろいろなかたちでフリーランスの方
を活用いただけるような取り組みをして、それもしっかり成長していました。
しかし、コロナによって、特に営業の方が直接来なくてもランサーズを使えますよ。例えば梅園さ
んは、われわれは営業マンを一切当初はタッチしておりませんし、直接インターネットで探して、
直接フリーランスの方を見つけて、Shopify で EC サイトを作っていただいています。
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そういった市場環境の変化を受けて、このマーケットプレイス事業、特段我々が間に介在せずにマ
ッチングするというところに集中投資を行って、成長率をまずは 30%、そして数年かけて 40%の
土台に乗せたいと考えております。
短期的には、今、P/L ベースでいうと、営業損失赤字となっておりますけれども、マーケットプレ
イス事業は、従来非常に売上が上がるから販管費が増えるという構造ではないものですから、利益
率が高いサービスですので、ここの成長率をさらに上げて、流通金額を上げていきたいと考えてい
ます。
営業利益率も短期的には下がっていますけれども、構造上元の水準に戻せるサービス特性がありま
す。成長率を 30%、40%にして利益率も上げていき、継続して高成長、高収益、利益も拡大してい
くという状況に 3 年かけて持っていくという経営方針を掲げております。
そういった中、この第 1 四半期が具体的にどういう状況だったかをご説明させていただきます。
まず、マーケットプレイス事業以外も含めてという数字になっていますけれども、冒頭申し上げた
とおり、流通金額というと約 25 億円、前年同期比でいうと+21%。売上、売上総利益は+12%とい
う状況になっています。
マーケットプレイスだけをピックアップすると 36%ぐらいに成長をしております。
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全体、4 分の 1 が進捗しているわけですけれども、おおむね順調に進捗していると思います。
我々のサービスの特性上、日本で 3 月決算の会社、9 月決算の会社が多くて、特に我々でいう 1 月
から 3 月期、第 4 四半期に流通金額が寄るという季節性がありますので、そういったところを鑑み
ると、この 23%から 24%という進捗率は、おおむね順調と考えております。
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B/S についても、いったん営業損失が残るということですが、手持ちの資金に関しては非常に現金
をしっかりと確保して、財務基盤も盤石です。
当座貸越枠もすでに 7 億円あり、さらに今後の成長投資に使うことも考えて、金融機関とも相談を
して、借入余力の増強も検討している状況にあります。B/S 的な部分は非常に盤石であると認識を
しております。
P/L の部分についても、昨年、営業黒字です。テレビ CM や、一時的に今回のようにマーケティン
グ投資やプロダクト開発のアウトソーシングで外注費の投資をするところはありますが、基本的に
は投資を除けば黒字であるという状況は昨年、その前年から変わってはおりません。
マーケットプレイス事業は、後ほどご説明させていただきますので、他の部分も説明できればと思
います。
マネージドサービス事業は、我々の営業が入って、我々のディレクションをするチームが間に入っ
て企業に価値提供するサービスを行っておりました。市場環境の変化を受けて、マネージドサービ
スの一部、我々が全てフルディレクションで受けるというものに関しては撤退をして、一部はマー
ケットプレイスに流したり、定額のサービスをしているのですが、これに切り替えることによっ
て、今期のマネージドサービス事業に関しては、事業構造の転換をしていく年になっております。
来年以降、しっかり成長していけるような状況に変化していきたいと考えており、人員についても
マーケットプレイス事業に異動させている最中です。
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テックエージェント事業は、特にエンジニアの方を企業に対してオンラインで紹介するという事業
です。この事業は IT 人材の、ここからの 5 年、10 年の不足を受けて、これから大きく成長してい
くフリーランスのサービスの一つではあると思っております。
ただし、新型コロナウイルスによって一時的に新規の契約数が減り、解約率が増えています。この
サービスは、いったん契約すると長いものだと数年契約していくという、ある種サブスクリプショ
ンに近いようなサービスの特性があります。
新規の契約数は元に戻りつつあるのですが、昨年 1 年間は新規の契約数が減り、解約数も増えたと
いう状況もあります。積み上がり構造にあるビジネスという特性があるため、今だけを切り取る
と、昨年同期比でマイナス 2%となっています。
しかし、今の新規の契約数の戻りを鑑みると、上半期はこのような数字になると思いますけれど
も、下半期についてはしっかり成長ラインに乗ってくるのではないかと思っています。これが、マ
ーケットプレイス事業以外の 2 事業の状況になっています。
今、まさにフォーカスしているマーケットプレイスの状況についてご説明します。まず、30%の土
台に乗せるため、いろいろな施策を仕込んでいる最中になっています。結論だけ言うと 36%で、
成長基調に関しては変わらないという状況になっております。
既存のユーザーの方がさらに使っていただくというリピートユーザーの積み上がりというところは
37%と非常に順調です。
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一つ、我々として課題というか、もう少し施策を強化しないといけないと思っているところが、新
規の利用クライアントの流通金額になっております。
新規に関しては、昨年の 3 月にかけて非常に大きく伸びていますが、3 月はどうしても季節要因で
伸びがさらに一段と跳ね上がるため、そこと比べているところもあるものの、当初想定としては、
もう少し伸びてもよかったのではないかと思っているところが新規に関してはございます。
オリンピックがあったり、緊急事態宣言があったりというところはあるものの、我々として後ほど
紹介させていただきますが、今、新規のカテゴリーを増やして、そのカテゴリーができるフリーラ
ンスの方を増やしています。そのようなサービスの強化だったり、アライアンスの強化をより強め
ることで、この新規の流通を当初想定ラインまで持っていきたいと思っています。
ただし、中長期のトレンドで考えると、新規のクライアント数はこれから非常に伸びていく KPI
の一つだと思っております。施策とのマッチング度数とか季節性のようなものがあって、一時的に
伸びが止まっている踊り場のように見えるところはある部分もあるかと思います。
しかし、中長期で考えると、ここに対してしっかり施策をしていけば、新しい中小企業の継続利用
のクライアントの方は伸びていくとは見込んでおります。
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今まで、昨年を含めて、ずっと既存のクライアントの方が継続して 100%以上翌年も使っていただ
くというところに注力をしていて、ここはここで引き続き注力していきます。
新規で取った方が 1 回で終わらずに、2 ヶ月、3 ヶ月と使っていただけるという短期のリピート率
も今期は追加で施策を強化していく予定をしております。
次に、投資の状況になっております。
3 カ月前に開示した資料と基本的に言っていることは同じですけれども、マーケットプレイスを伸
ばすために、新規の新しいジャンルのカテゴリーの仕事を取ってくるというところと、取ってきた
クライアント、ランサーの方が、フリーランスの方が、従来のランサーズにあるようなマッチング
形式だけではなくて、さまざまないろいろなマッチング形式がございますので、月額制や出品制、
チームで受託等、いろいろなマッチングのデリバリー手法をプロダクトで、新規のサービスとして
開発していって、新規のクライアントを増やしていくとともに、マッチングする方法を多様化して
LTV を上げていくところを、基本的な投資の中心に据えています。
その進捗率は、おおむね掲載のとおりです。数字は順調で、現在およそ 20%の投資ができていま
すが、まだ準備をしていて、実際まだ投資し切れていない部分もあります。これから下半期に向け
て、1 年のマイルストーンなどをしっかりと定め、プロダクト・マーケティングの投資というとこ
ろを強めていきたいと考えております。
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人員構成です。先ほど、マーケットプレイスに各事業の人員を寄せていくというお話をしました
が、当初、32%程度だったマーケットプレイスの事業人員について、第 1 四半期が終わったところ
で 37%程度まで人員の移動を進めています。
他の事業部で今お客さまを抱えている部分もあり、いきなり明日に完了、クイックに 47%にはい
けない部分もありますが、今期末 47%に向けて、しっかりとこのマーケットプレイスを開発の投
資、さまざまな打ち手、社員の行動、構成、構成比率などを含めて、経営の傾斜をより強めていっ
ている途中になっております。おおむね順調と認識をしております。
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今期のトピックを三つご紹介します。
基本的にこの三つ全てが新規の利用クライアントを増やすためにやっている、仕込んできた取り組
みの一部になっています。第 2 四半期、第 3 四半期に向けて引き続き進めていきますが、その中で
実際に開示できるものをご紹介します。
一つは、Shopify さんとの取り組み強化です。固有名詞を言いたいわけではないのですが、分かり
やすいため Shopify という EC カテゴリーのご説明をします。Shopify さんと提携をして、Shopify
の構築運営についてを理解できるフリーランスの方の教育を、この 1 年かけて数百人ぐらいの規模
で一緒に行うことにより、実際に Shopify で発注した梅園さんのような発注したいバイヤーなどの
クライアント企業をオンラインで増やす取り組みを行っております。
この取り組みによって、EC に関わる案件の成約数、特に Shopify に関しては 5 倍ぐらいの成約数
の伸びを示しておりますので、Shopify さんだけではなくて、いろいろな、例えば EC だけに特化
してもいろんなツールがありますし。例えば、経理とかに関わる SaaS のサービスもたくさんある
ため、単純に EC とか大きいカテゴリーにこだわらず、細かいツールであったり、ジャンルに寄り
添って、カテゴリー開発をしていくと流通金額が伸びると思っております。引き続き他のジャンル
もしっかりとカテゴリー展開を増やしていきたいというのが一つ目です。
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二つ目が、地方でも、先進的で特にリテラシーが高い若い経営者や、2 代目の方がやっているよう
な中小企業であると、直接ランサーズのマーケットプレイスを利用いただけるというところもある
のですが、地域や地元密着でやられている企業様に対しては、オンラインのマーケティングだけを
やっていても、なかなかクイックに使っていただくというところにはつながりにくい側面がありま
す。
現在、福邦銀行さんだったり、ちょうど一昨日、玉島信用金庫さんとの提携を発表しましたが、実
際にそのような地方銀行と組んで、地方銀行が融資している企業様も、まさにデジタル化をしない
といけないというニーズもありますので、直接行くのではなく、地方銀行経由で DX ができる人材
を支援するという取り組みを今年強化していきたいと考えています。
今すでに 2 行出ている中で、具体的に開示できる数字はないですが、実は案件の紹介を受けており
ます。日本には沢山の地方銀行がありますので、今後も続々と各地域の地方銀行とともに、各地域
の中小企業の DX、デジタル化をしたいという課題解決を推進していきたいと考えております。
これはこの 1 年、2 年を通して継続し進めていきます。
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3 つ目は、フリーランスサイドの取り組みを強化することで、新規のクライアントを拡大していき
たいという取り組みになっています。
10 カ月前ぐらいに、個人が個人にスキルを教えるという MENTA というサービスをグループ化し
ました。MENTA の登録ユーザーもずっとうなぎ上りで伸びています。
MENTA というサービスは、主にエンジニアのスキルを学びたい人と、エンジニアのスキルを教え
たい人という方が登録の大部分を占めていますが、実際にスキルを得た方がランサーズの中で受注
をして、その受注経験をもって、さらに大きな仕事を獲得するというサイクルが、グループ化以降
の 10 カ月かけて徐々に増えてきています。
このように、スキルをすでに持っている方に仕事を提供するのはもちろん進めていくのですが、そ
れだけでは、IT 人材不足に対応し切れないと思っております。
まだスキルは持っていない方に、実際のスキルやその教え方、学び方を教えることで仕事ができる
人材にしていく、言わば「ゼロ、イチで人材をつくっていく」というところもやっていくことによ
って、クライアントが結果的に増えていくというような構造を、より今期からつくっていきたいと
考えております。
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なので、これは最後になりますけれども、今後の展開として、3 年で CAGR+30%成長させていく
ことが目標です。
マーケットプレイス事業に関しては、この 3 年の中で 40%という、さらに高い成長率に向かって
いくために、まずベースとしてはカテゴリーを拡大していきます。
そして、プラットフォームの価値をより多様なマッチングの仕組みを用意していくことによって、
クライアントの方が継続して、かつ EC で入ってきた人が、次マーケティングで発注するといった
ような、多様なマッチングを用意していこうと思っています。
それに加えて、既存の仕事だけをマッチングするということではなくて、MENTA のような、教え
ることで報酬機会を提供するような、個人に対してエコシステムを提供することによって、ランサ
ーズの競争の源泉である信頼ランサーの方がよりランサーズを使う理由を増やしていって、さらに
流通金額も増やしていきます。
そこにアドオンとして、今やっているようなテックエージェントやマネージドサービス、我々のフ
リーランスのデータベースがあるからこそ、企業に対する価値提供を増やしていけると考えてお
り、この 4 段構えで、ここから 3 年の成長をつくっていきたいと考えている次第です。
まとめますと、おおよそ決めたこの 3 カ年の方針に従って、一部新規のクライアントに対する取り
組みの加速やマーケットプレイスへの人員の強化など、チューニングが必要な部分はありますが、
おおむね順調に経過した第 1 四半期だったとは思っております。
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ここから上手くいくところもあれば、また課題やチューニングというところはあると思いますけれ
ども、しっかりと決めたこの 3 カ年の事業構造転換に対して、我々自身の経営方針の加速もしっか
りやっていきたいと考えている次第でございます。
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質疑応答
秋好:時間はちょうどきっかり 30 分ですので、ここからはいくつか質問もいただいておりますの
で、質問にお答えさせていただきながら Q&A の時間とさせていただければと思います。
それでは泉さん、いただいている質問からピックアップいただいてもよろしいでしょうか。
泉:はい。ありがとうございます。それでは、いただいている質問からピックアップさせていただ
きます。
Q1:今期よりマーケットプレイス事業の集中投資、マネージドサービス、テックエージェント事業
の再成長を発表されていると思いますが、まずはこの 1Q の結果に関する経営としての評価と手応
えを各事業で教えていただけますでしょうか
秋好:マーケットプレイスについては、ちょっと繰り返しになってしまいますけれども、成長率と
いうところで言うと 30%をまず乗せるというところに関して、それを超えていっているというと
ころに関しては、数字だけ見ると順調かなと思っています。どちらかというと、やっぱりここから
新規のカテゴリー、そして新サービスというところ仕込みによって、より成長率を上げていくとい
うところが非常に重要だと思っております。
実は、去年の 4 月から 6 月というところは、思い切り緊急事態宣言の影響を受けて、去年はどちら
かというと、例年に比べてちょっと数字的に言うと 5%、10%ぐらい下がっていた部分もあったり
するので、そういった意味で言うと、すごく数字的にというよりも、季節的に上がりやすかったと
いう部分もあるのかなとは思っています。
なので、どっちだというところがあると思うのですが、おおむね順調だと思っています。特に、新
規クライアントを伸ばしていくところの施策はより強化して、LTV を上げるところは、どうしても
プロダクトでとか、フリーランスの方を増やしてというところに時間がかかるスタートになってお
りますので、より人員の構成だったり、採用を加速していくことで実現していきたいと考えている
のがマーケットプレイスです。
マネージドサービスは、一部事業撤退というところもあって、今期に関しては、ここですごく伸ば
すというよりも事業構造を変えて永続成長できるような構造にするというところなので、数字的な
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インパクトというのは、逆にマイナスのほうが大きいかなとは思っているものの、マーケットプレ
イスへの事業の異動はしっかりできていると考えております。
テックエージェントは、見た目の数字はマイナスですけれども、新規が戻ってきているというとこ
ろは事業構造上も非常にポジティブで、下半期に成長基調に戻せるような準備ができた第 1 四半期
だったかなという所感でおります。
Q2:マーケットプレイス事業で、既存クライアントの流通総額の伸びが 4Q までと比べてやや鈍化
しているかと思いますが、背景を教えてください。クライアントに何か変化が起きているのでしょ
うか。
秋好:恐らく YoY ですと伸びてはいるので、前四半期の QoQ という意味だと捉えて、お答えをさ
せていただきます。
ランサーズのサービスの特性上、3 月決算の会社さんが非常に多く予算内に発注をし切ってしまお
うというところがあるので、特に 1 月から 3 月、もっと言ってしまうと、2 月後半から 3 月に流通
金額がぐっと伸びるというサービス特徴がございます。
なので、どうしても QoQ で比べると、少し伸びが鈍化しているように見える部分もあるかもしれ
ないですが、どちらかというとクライアントの構造に何か変化が起きているというよりも、単純に
季節性、予算のお財布は第 1 四半期より第 4 四半期のほうが多いというところの影響が大きいのか
なとは思っています。
Q3:投資を除くペースでは、黒字を維持とのお話がありましたが、ここにおける投資とは、どの
範囲まで含んでいるのでしょうか。
秋好:ちょっと数字の細かいところなので、CFO の小沼等から補足がもしあれば、そのほうが正
確かなと思っていますが、基本的には、今期このサービスを伸ばすために新規で外注を増やした
り、新規で外部のアドバイザーを増やしたり、そういったような新規で通常以上の広宣費、外注費
を使っている部分を投資と呼んでおりますので、既存の人件費だったり、既存のサービスを維持す
るための販管費というところは投資というところの前提には置いていないです。
もし補足、事務局であればお願いします。
小沼:先ほど、秋好からご説明したとおりです。23 ページ目に決算説明資料でもお示しをしてお
りますが、今期マーケットプレイス事業をさらに投資するための投資項目として、我々で当初の予
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算計画値から策定をしていたものが順調に進捗していて、その分だけ投資金額を除いたもので黒字
になっているということをお示しさせていただいております。
Q4:マーケットプレイスに集中するため、マネージドサービスは縮小する方向とのお話がありま
したが、トピックスとして、地域金融機関の取り組みが挙げられています。こちらは、マネージド
サービス的な内容だと思いますが、経営方針上の位置付けを教えてください、という質問が来てお
ります。
秋好:ご質問ありがとうございます。
地方銀行との取り組みは、ちょっと書き方が分かりにくくて大変恐縮ですけれども。実はマーケッ
トプレイスを伸ばすための取り組みとして今、取り組みをさせていただいております。
マネージドサービスは、我々の営業が相対して、例えば地方銀行から案件が来たら、我々が受託責
任者としてフリーランスの方をマネジメントして納品するというのがマネージド型の受託の方法で
すが、地方銀行からいただいた案件は、我々のオンラインのカスタマーサクセスに直接エンドのク
ライアントさんとフリーランスの方をつなぎまして、そこから我々が間に介在せずに、直接フリー
ランスの方とやりとりするというかたちで、マーケットプレイス的に進行しております。それでも
十分にマッチングして進んでいったりしております。なので、マーケットプレイスの範囲での取り
組みになっております。
Q5:今後、コロナ特需の剥落が気になります。お見立てを教えてくださいという質問が来ており
ます。
秋好:いろんな業界のサービスで、コロナの特需によって一時的に、特に北米のサービスで、コロ
ナが戻ってきたことによって売上が元に戻ってしまったみたいなところはあると思うのですが、
我々がやっている領域は、やっぱり主にオンラインで何か売上を伸ばして行きたい、デジタル化し
ていきたいというところの人材のニーズを拾っていっています。
また、これからむしろ増えていくと考えます。今困った、じゃあどうしようって方針立てて、じゃ
あ人を採用しようって、こういう順番だと思っていますので。ここから何かすごくクライアント数
が減っていくということは特段足元の数字や、お客様の状況を見ていてもあまり感じていないで
す。
むしろ、ここからオンラインで仕事ができるんだということに気付いた方々が、オフライン前提で
あったところがオンラインになっていくというところで、これは何か一時的なものというより継続
した変化なのではないかなという認識をしています。
本件に関する問合せ先:ランサーズ株式会社 IR 担当(電話:03-5774-6086)
2021 年 8 月 13 日
逆にちょっと分かりやすい数字で言うと、北米のサービスで、我々のようなサービスの数字を見て
いても、じゃあアメリカが今この状況なので戻っているかというと、むしろ伸びていたりするの
で、そういう状況なのではないかなと感じています。
Q6:地域金融機関との協働を進めている中、すでに実績は出始めているのでしょうか。協働開始
の感触と、今後どのようなペースで拡大される予定か教えていただきたいですという質問が来てお
ります。
秋好:具体の数字というところは、まだこれからなのですが、来ているか来ていないかでいうと、
我々もいい意味で驚きぐらい、一定紹介が来ています。
やっぱり地方銀行と組む人材会社は、過去にも結構ありましたが、やっぱりあくまでもコンサルと
いうか顧問というか、ちょっとアドバイスをするという方を地域に送り込むという人材会社との取
り組みというのが過去多かったのが、ランサーズの場合、具体的にそのアドバイスされたものを実
装していくというところの人材を紹介ができます。
例えば地域の茶わんをつくっていたり、地域で海産物を売っていたりという、なかなか今までラン
サーズにはいらっしゃらなかったような会社さんが、それをただ EC で売りたいんだ、今までの流
通だとなかなか売れないのでオンラインで売りたいんだというところで、地方銀行経由で、1 社当
たり複数、毎月毎月、継続していただいていたりするので。出だしとしては、我々としては手応え
を感じています。
特に地域においては、オンラインで広告を見たから、そういうふうに頼むよというよりも、自分た
ちが信頼している地方銀行だったり商工会議所だったり、地場の名士的な企業の方だったりの紹介
でつながっていくのがすごく有効だなと思っておりますので。されど 1 件というか、1 件 1 件しっ
かりと大切に、それぞれの地域でしていくことが今後数年考えると非常に重要がと考えておりま
す。
また、今後どれぐらいのペースでやっていくかというと、今だと 2 カ月で 2 件、3 カ月で 2 件とか
というペースだと思いますが、少なくともそれぐらいか、もうちょっと増やすペースで、特に最初
はやっていきたいと思っております。
地方銀行によって、すごく順調な地方銀行だったり、なかなか地域の経済状況を含めて課題がある
地方銀行だったりするので、お互いのニーズが合う、数をすごく追うというよりも、お互いのニー
ズがすごく合う地方銀行を中心に濃く提携を増やしていければと考えております。
泉:それでは、質問等がないようでございましたら、以上で終了とさせていただきます。
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2021 年 8 月 13 日
それでは、本日は、ランサーズ株式会社、2022 年 3 月期第 1 四半期決算説明会にお越しいただ
き、誠にありがとうございました。
秋好:ご参加いただき、ありがとうございます。引き続き、何卒よろしくお願いいたします。
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2021 年 8 月 13 日
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