4483 JMDC 2020-05-14 16:00:00
2020年3月期 通期決算説明資料 [pdf]

2020年3月期 通期決算説明資料




                    2020年5月14日
                    株式会社JMDC
本資料は、株式会社JMDC(以下「当社」といいます。)及び当社グループの企業情報等の提供
のために作成されたものであり、当社の発行する株式その他の有価証券への勧誘を構成するもの
ではありません。
本資料に記載される当社グループの目標、計画、見積もり、予測、予想その他の将来情報につい
ては、本資料の作成時点における当社グループの判断又は考えにすぎず、実際の当社グループの
経営成績、財政状態その他の結果は、国内外の経済情勢、業界の動向、他社との競業、人材の確
保、技術革新、その他経営環境等により、本資料記載の内容又はそこから推測される内容と大き
く異なる可能性があります。
本資料に記載される業界、市場動向又は経済情勢等に関する情報は、現時点で入手可能な情報に
基づいて作成しているものであり、当社グループがその真実性、正確性、合理性及び網羅性につ
いて保証するものではありません。また、業界、市場動向又は経済情勢等に関し、当社グループ
の見立て、予想、又は試算に基づく情報が記載されていることがありますが、これらは、本資料
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とがあります。



© JMDC Inc.                               2
  Section 1


  要約




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2020年3月期 業績ハイライト

                                   ヘルスビッグ
    売上収益(百万円)                       データ事業     取引健保の母集団数


                                                     854万人
        12,158                      順調に推移し

                                   +32%
                                                   うちPepUp-ID数

              +21%                                   164万人
                                              ※ 2020年4月末時点の継続契約締結済健康保険組合の組合
                                              員数並びにID発行数の推計




     利益額(百万円)                      遠隔事業および        医療ビックデータ
                                   調剤支援事業           の取引額
              EBITDA                遠隔医療事業

          3,245                    +11%       上位10顧客の平均取引額

              営業利益                 調剤薬局支援事業           +33%
          2,215                    +18%       ※   2019年3月期と2020年3月期との比較



Note: IFRSベース
EBITDA:営業利益+減価償却費及び償却費±その他の収益・費用

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新型コロナウィルス感染症による影響
新型コロナウィルス感染症の影響は、マイナスサイドのみをできる限り把握することに努めプラ
スサイドは期待しないこととしています。

    新型コロナウィルス感染症におけるJMDCの対応
    • 4月7日から5月6日までの自粛期間においては、個人情報を取扱う部門および遠隔画像診断のオペレーションを行
      う部門を除き、在宅勤務へ移行。代表電話も停止。
    • 5月7日からの対応については原則5月6日までと変わらないものの、在宅勤務によりオペレーションが遅延してい
      る部門については、徹底した感染予防のうえで出勤を許可する対応に切り替え。
    • 営業活動は、既存顧客へのWeb対応が中心であり、新規顧客へはメール配信やウェビナーで対応。


  マイナスサイド                                 プラスサイド

              • すでに顕在化している影響にとどまる。        • 製薬・保険会社において新常態としての業
                  来院自粛による画像診断の減少(遠隔診断)     務プロセスが検討されることでデータ・デ
   レベル1           自社の調剤薬局の業績悪化(調剤薬局支援)     ジタル需要が高まる。
                  医療機関コンサルの自粛(ヘルスビッグデー
                   タ)                     • 事業主、健保における社員とその家族の健
                                            康状態を把握するニーズが高まる。
              • すでに見えている影響(レベル1に記載の影響)
                が1Qは継続し、当該事業が喪失。          • 新型コロナウィルス感染症における遠隔読
              • 未顕在だが、予測される影響が後発的に発生。       影診断の需要が拡大する。
   レベル2           データ2次利用の新規売上のアドホック分に
                   影響(ヘルスビッグデータ)          • 経営不振の医療機関が増えることでコンサ
                  健保、医療機関、調剤薬局の新規開拓・更新     ルティング・ファイナンス需要が増す。
                   投資に影響(3セグメント)
                                          • Web問診など待ち時間を減らし院内感染
                                            を防ぐオンラインサービスの需要が高まる。
              • 長期に亘り営業活動が制限され、年間を通じて新
   レベル3         規営業に影響が残る。                …などがあるが、不透明であるため、プラ
              • 顕在化した影響も年間を通して継続する。       ス影響は事業計画には織り込まない。
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2021年3月期の業績予想
新型コロナウィルス感染症の影響を正確には予測困難ではあるものの、現時点において合理的に
予見できる範囲で業績予想を立てております。今後この前提に大きな変更が生じた場合、速やか
に開示することとします。

                                              2021年3月期業績予想
                予想の前提                         (対20年3月期成長率)


                • 新型コロナウィルス感染症による事業への影響は、マイ

      連結売上高
                  ナス影響のみ前頁のレベル2を織り込み。           150億円
                • 新規事業における売上成長は、織り込まず。
                • 新規M&Aについては、織り込まず。            (+23.4%)




                • 新規事業投資を前提にした固定費増は維持し、採用によ
                  る人員増も141名増と計画通り。
     連結EBITDA   • 人員増に伴うオフィス賃料増などを織り込み。一部在宅      39億円
                  勤務化などによる固定費抑制は限定的と推計。        (+20.2%)
                • 特段のコスト削減効果などは織り込まず。



                • 当社の収益性に裏付けられた金融条件・与信環境には、
    親会社所有者に
                  短期的に変化はないと想定。
                • 新型コロナウィルス感染症の影響を加味しても子会社株
                                                 17億円
     帰属する利益
                  式の減損の懸念はなし。                  (+11.3%)
                • 論理的に計算される法人税を織り込み。


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  Section 2


  2020年3月期 通期業績報告




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2020年3月期 通期連結業績サマリー

                                                                         (単位:百万円)


                                        19年3月期            20年3月期     前期比

     売上収益                                    10,064        12,158    +20.8%


     営業利益                                     1,470          2,215   +50.7%
     (率)                                    (14.6%)        (18.2%)

     税引前利益                                    1,410          2,178   +54.5%
     (率)                                    (14.0%)        (17.9%)

     親会社所有者に                                  1,010          1,528   +51.3%
     帰属する利益(率)                              (10.0%)        (12.6%)

     EBITDA                                   2,358          3,245   +37.6%
     (マージン)                                 (23.4%)        (26.7%)


Note: IFRSベース
EBITDA:営業利益+減価償却費及び償却費±その他の収益・費用、EBITDAマージン:EBITDA÷売上収益

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セグメント別売上高/EBITDA(2020年3月期)


売上高                                                       EBITDA/EBITDAマージン

                                                          その他
その他                                                       ▲191百万円
▲190百万円

                                                                        調剤薬局支援
                                                                        EBITDA
                                                                        335百万円
       調剤薬局支援                                                           EBITDAマージン
                                                                                      ヘルスビッグ
                                   ヘルスビッグ                                 12.4%
       事業                                                                             データ事業
                                   データ事業
       2,709万円                                             遠隔医療事業
                                                                         3,245百万円       EBITDA
                 12,158百万円
                                                            EBITDA
                                       5,754百万円           980百万円(その他▲191百万円を含む)2,120百万円
                                                                               EBITDAマージン
              (その他▲190百万円を含む)                             EBITDAマージン
                                                            25.2%        EBITDAマージン     36.8%
                                                                              26.7%

              遠隔医療事業
              3,885百万円



Note: IFRSベース
EBITDA:営業利益+減価償却費及び償却費±その他の収益・費用、EBITDAマージン:EBITDA÷売上収益


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(参考)JMDCグループの概要
3つの事業セグメントで構成しております。


              ビジネス
                         ビジネス概要             顧客          KPI
              運営主体


                     データ利活用(2次利用)       製薬会社、生損保会社、 契約企業数
                                                   •
                     健保や医療機関などの疫学データを   研究機関、医療機器  • 顧客1社あたりの
                     匿名加工化し提供           メーカーなど       年間取引額


                     生活者・保険者向け(1次利用)    健保組合、自治体、   • 母集団数
 ヘルスビッグ              データ分析および健保組合員向けの   事業主など       • PepUp ID発行数
  データ事業              ICT   ・プロダクトの提供                • 年間5000円以上の
                                                      サービス利用者人数

                     医療機関向け             医療機関、薬局など   • 契約施設数
                     薬剤DBや医療機関の経営改善に資               • データ獲得患者数
                     するデータ分析の提供



                                                    • 契約施設数
                                        医療機関、検診セン
 遠隔医療事業              遠隔画像診断サービスの提供                  • 契約読影医数
                                        ターなど
                                                    • 施設当たり依頼数




 調剤薬局支援              薬局向けレセコン・電子薬歴の開    調剤薬局など      • 契約施設数
   事業                発・提供                           • 月額課金率



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 2020年3月期 連結売上業績の状況
 すべての事業セグメントにおいてプラス成長を実現しております。



連結売上高 (百万円)                                    四半期推移 (百万円)


                                +21%

                                  12,158
                       10,064          2,709                                         +23%

調剤薬局支援                 2,296                                                                       3,503
事業
                                                                                     3,068 3,028
                                       3,885                   2,838 2,841
                                                       2,456                 2,558
遠隔医療事業
                       3,516
                                               1,927

               3,022
                                       5,754
ヘルスビッグ
                       4,364
データ事業

                        -113            -190
                                                Q1      Q2      Q3    Q4      Q1      Q2    Q3        Q4
               18/3期   19/3期           20/3期
                                                       2019年3月期                      2020年3月期


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 2020年3月期 連結売上総利益の状況
 売上総利益率の高いヘルスビッグデータ事業の売上が拡大したため、連結でのGP率は依然として
 高い水準を維持しました。

売上総利益/GP率 (百万円、%)                                    セグメント別のGP率比較         (百万円、%)




        10,000   55.9
                         54.0           54.5    57




                                                                 ヘルスビッグ   遠隔医療      調剤薬局
売上総利益率                                                            データ事業    事業       支援事業
                                                54




                                                51




                                 +22%           48




                                    6,627
                                                45




                                                42




                                                39




                                                36




                         5,432                  33




                                                                                                 54.5%
                                                30




         5,000
                                                27




                                                24




                                                21




                                                                  64.7%
                                                18




                                                15




                 1,689                                                              50.6%
                                                                          39.0%
                                                12




                                                9




売上総利益
                                                6




                                                3




            0                                   0




                 18/3期   19/3期          20/3期        20/3期事業規模
                                                     (百万円)
                                                                 5,754    3,885     2,709
                                                     対前年成長率      +31.9%   +10.5%    +18.0%


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 2020年3月期 連結EBITDA業績の状況
 EBITDA額および率ともに対前年を上回りました。



EBITDA/マージン              (百万円、%)                        四半期推移       (百万円)

         7,500


                 30.7
                                                   33




                                           26.7
                                                   30




EBITDA
マージン
                                                   27




         6,000




                            23.4                   24




                                    +38%                                              +61%
                                                   21




         4,500




                                       3,245
                                                   18




                                                                                             934
                                                                                                    993
                                                                    886
                                                   15




         3,000
                                                                                       835
                            2,358
                                                   12




                                                                          617
                                                              547
                                                                                480
                                                   9




                                                        306
         1,500




                  927
                                                   6




                                                   3




EBITDA
            0                                      0




                 18/3期     19/3期           20/3期        Q1    Q2    Q3    Q4    Q1     Q2    Q3         Q4

                                                              2019年3月期                2020年3月期


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2020年3月期 貸借対照表とキャッシュフローの状況
潤沢な現預金と十分な自己資本を維持しており、経営の安全性は高い水準にあると考えております。



2020年3月末 貸借対照表                       (百万円)        キャッシュフロー (百万円)


               資産                   負債・資本
                                                                     3,146
                             有利子負債       5,055
   現預金        7,692


   その他
   流動資産       2,443          その他負債       8,766
                                                                     4,858
                                                             1,756


                                                      978    1,232
                                                      -218
                                                      -348   -330
   固定資産       16,808         自己資本        13,123

                                                                     -3,947




         26,944百万円                 26,944百万円         18/3期   19/3期   20/3期
Note: 2020年4月1日4,469百万円の追加借入を実行しております。



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2020年3月期 人員状況
当期の従業員は+51名の純増となりました。営業職・開発職・サービス職をバランスよく構成し
ております。

セグメント別人員数 (人)                                            職能別人員構成(人)


                                       503
                          452                                                           専門職
                                                                    管理
                                        137                                             46
                                                                            61
調剤薬局支援事業                  137

                                         98
遠隔医療事業                     92                                              2020年3月末現在
                                                                                 503名
                                                      サービス       135                            134     営業職

               164

                                        268
                          223
ヘルスビック
データ事業
                                                                                  127


              18/3期      19/3期         20/3期                                      開発

Note: 開発は各セグメントのシステム開発人員の合計。サービスは各セグメントのサービス運営部門及びシステム導入・保守部門人員の合計。専門職は各セグメントのアクチュアリー、医師、放射線技師、薬剤師等、高度な専門技術及
び資格を有する人員の合計。


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  Section 3

  事業状況と今後の展開 (1)
  ヘルスビッグデータ事業




© JMDC Inc.        16
成長する医療ビッグデータ市場
国家的課題を背景に今後も医療ビッグデータ市場は順調に成長していく見込みとなっています。




   国家的な課題を背景に…                                                  医療ビッグデータ市場は今後も成長
                                                                                                         (億円)


                    生活習慣病の増大と
                      労働力不足
                                                                            年間+11%
                                                                                                        7,155
                                                                                                6,685
                                                                                        6,280
                                                                                5,765
                                                                        5,206
                        医療費増大
                                                                4,252
                       (2025年問題)




                       医療の地域格差
                                                                 2017   2018    2019    2020    2021    2022
                                                                (見込)


出典: 株式会社富士経済「2018年医療ITのシームレス化・クラウド化と医療ビッグデータビジネスの将来展望No.2」。創薬支援、医療ビッグデータ分析分野、医薬品開発支援、ビッグデータ活用治療・診断システム、遠隔/IoT活用治療・
診断システム、医療向けプロモーション支援、介護・福祉支援、医療向け個人情報管理システムからなる市場規模

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       国内最大規模のヘルスビッグデータベース
       社会生活者の健康を守るため大量の疫学ビッグデータを蓄積し分析をおこなっております。その
       規模は組合管掌健保組合員の3.4人に1人と圧倒的です。



   JMDC母集団数推移                                                   組合管掌健保における浸透状況
   1年間で100万人以上母集団が増加                                            追跡可能対象は3.4人に1人
                                                 健保数252
                                                                                              約2,900万人
(万人)
                                                        854
 800                                                                  First mover advantage
                                                                      A winner takes all
                                                                      …                         1,500万人規模の圧
                            年率+25%                                                              倒的なポジションを
                                                                                                早期に目指します
 500




 224

                                                                                                  854万人
   0                                                                                           (約3.4人に1人)
         14/4        15/4   16/4   17/4   18/4   19/4   20/4

       Note: 加入者は各年の4月末時点で継続契約を締結している(単発取引を除く)取引健康保険組合の組合員数の合計(四捨五入)。但し、過去の組合員数は当該時点の取引健保の現在の組合員数の合計。2020年4月末の加入者数は、2020
       年4月末時点で継続契約を締結している(単発取引を除く)取引健康保険組合の組合員数の推計(四捨五入)。

       © JMDC Inc.                                                                                              18
ヘルスビッグデータ事業の概要
保険者や医療機関などの医療データを効果的なサービスに変換しさまざまなプレイヤーに提供して
います。データアセットの質と量と、その活用の幅の広さが当事業の強さとなっています。

   データ元                                                        データ活用           ヘルスビッグデータ
                                                                                  事業規模
                                                                                    (百万円)
                                            1
                                                             主に製薬企業や保険会社で活用

保険者(健保など)                                       データ利活用       • 製薬企業には治療効果や副作用の発生
                                                (2次利用)         状況を解析などに活用              3,422
                                                             • 保険会社には商品開発や引き受け最適
                                                               化などに活用

      生活者
                                            2
                                                             健保向けサービスとPep Upを展開
                         JMDC                   生活者・保険
                                                             • レセプトや処方履歴などの情報を集積   1,193
                       ヘルスビッグ                   者向け
                                                               し、医療費抑制の施策を立案
                       データベース                   (1次利用)
    医療機関                                                     • 活動量などとデータ連携することで重
                                                               症化予防や健康増進活動をサポート


                                            3
     健診機関                                                    医療機関向け事業も急速に立ち上がり
                                                                                   1,289
                                                医療機関向け       • 薬剤の添付文書DBを独自アプリケー
       薬                                                       ションとして医院へ提供
                                                             • 病院の経営指標を分析
     調剤薬局

Note: 事業規模は経営管理上の単純合算数値であり、IFRS調整額及びセグメント内取引調整額を調整しておりません。



© JMDC Inc.                                                                          19
                                                      1   データ利活用
                                                          (2次利用)
                                                      2   生活者・保険者向け


① データ利活用(データ2次利用)の事業内容
                                                          (1次利用)
                                                      3   医療機関向け
                                                          (1次利用)




製薬企業および生損保会社において、国内最大規模の疫学データベースを活用した様々な研究や
開発が盛んに行われております。




                                製薬企業・生損保会社など
                  匿名加工化された
                  国内最大規模の
                   ヘルスビッグ
                   データベース




JMDCデータの特長                      JMDCのサポートによるデータ活用の事例
• 約750万人のデータを時系列で医療機関を跨いで追跡可能   • 疫学データによりアンメットメディカルニーズの把握
• 健康な人のデータがあることで、母集団のなかでの疾患     • データベースによる市販後調査
  発生予測や再発動向などが分析可能              • ポピュレーションデータによる新たな保障ニーズの探索
• 台帳を有することで、名寄せや新患・退院など患者背景     • 保険会社の引き受け基準の最適化
  に基づく正確な分析が可能                  • 健診データ分析による健康増進プログラムの策定


© JMDC Inc.                                                 20
                                                                                      1   データ利活用
                                                                                          (2次利用)
                                                                                      2   生活者・保険者向け


① データ利活用(データ2次利用)の事業状況
                                                                                          (1次利用)
                                                                                      3   医療機関向け
                                                                                          (1次利用)




データ需要の高まりにより、2次利用の事業規模は順調に拡大しております。1社あたりのデータ
平均取引額にはまだまだ大きな伸びしろがあると考えております。




データ2次利用売上高                    (百万円)             顧客1社あたり取引額            (百万円)




                                                                      1社あたりの取引額目標
                                       3,422                                               300

                               2,897

                      2,356

              1,973                                                     大きな伸びしろ
    1,751




                                                                       31
                                                                              37
                                                 21      24      26


   16/3期      17/3期   18/3期    19/3期    20/3期   16/3期   17/3期   18/3期 19/3期   20/3期

Note: 顧客1社あたり取引額は、製薬会社及び生損保会社との取引額から算出しております。



© JMDC Inc.                                                                                 21
                                                                                                       1   データ利活用
                                                                                                           (2次利用)
                                                                                                       2   生活者・保険者向け


① データ利活用(データ2次利用)の顧客ごとの取引額推移
                                                                                                           (1次利用)
                                                                                                       3   医療機関向け
                                                                                                           (1次利用)




まずは革新的なフロントランナー顧客とともにデータの利活用事例を作り上げ、他の顧客をけん引
する形で1社あたりの平均取引額を高めていきます。

 顧客セグメントごとの1社あたり年間取引額(百万円)                                                                      2016.3→20.3
                                                                                                   CAGR
     200


                                                                                                   19%
     180
                                                                                      Top5
     160

     140

     120

     100                                                                              Top6-10      21%
      80

      60

      40

      20                                                                              11位以下        15%
        0
         2015
        2016.3            2016
                         2017.3             2017
                                           2018.3              2018
                                                              2019.3              2019
                                                                                 2020.3

Note: Top5は各年度の取引額の上位5社、Top6-10は各年度の取引額の上位6-10社、11位以下は各年度の取引額の上位11社以降の取引額より算出。
CAGR:Compound Average Growth Rate(年平均成長率)
© JMDC Inc.                                                                                                  22
                                                                                    1   データ利活用
                                                                                        (2次利用)
                                                                                    2   生活者・保険者向け


① データ利活用(データ2次利用)ビジネスの方針
                                                                                        (1次利用)
                                                                                    3   医療機関向け
                                                                                        (1次利用)




現時点では未だステップ①の段階ですが、フロントランナー顧客に対するデータ需要の高まりは想
定以上となっています。今後、活用事例を積み重ねつつ、業界標準として横展開していきます。


 製薬・生損保会社の顧客1社あたりの年間取引額
  (単位:百万円)


        200                             ステップ① 業界のフロントランナー顧客とデータ活用を拡げる

                                        •   Top10顧客の平均取引額が33%up(2018年度 vs 2019年度)
                                        •   過去5年CAGR(2014年度→2018年度)24%から大きく進展。
                                            ますます活用の幅が広がっていく




        100                                                   ステップ② データ活用を業界標準にする

                                                              •   上位顧客との取引で拡大した用途を横展開し、
                                                                  全体の平均取引額を上昇




          0
                A B C D E F G H I J ・・・・          (製薬会社、生損保会社)
Note:グラフはイメージ。 Top10は各年度の取引額の上位10社。
CAGR:Compound Average Growth Rate(年平均成長率)
© JMDC Inc.                                                                               23
                                                  1   データ利活用
                                                      (2次利用)
                                                  2   生活者・保険者向け


① データ利活用(データ2次利用)の取引額の最大化
                                                      (1次利用)
                                                  3   医療機関向け
                                                      (1次利用)




取引額の拡大を高めるため、「高付加価値化(アップセル)」×「データ種類の拡充(クロスセ
ル)」による施策を講じていきます。



                         データ種類拡充(クロスセル)

        付     ソリューション
        加
        価
        値                 保険者    健診        DPC    検査値
        ア                レセプト
              コンサルティング
        ッ
        プ
        (
        ア     解析         電子カルテ   問診        医療画像   医療施設
        ッ
        プ
        セ
        ル     DB
        )
                          医師     活動量       薬剤     ゲノム
                                       ・   PRO
                                       ・
              データ
                                       ・

© JMDC Inc.                                             24
                                                                               1   データ利活用
                                                                                   (2次利用)
                                                                               2   生活者・保険者向け


    ① データ利活用(データ2次利用)ビジネスの事業マッピング
                                                                                   (1次利用)
                                                                               3   医療機関向け
                                                                                   (1次利用)




    直近では、保険会社におけるソリューション開発の需要(アップセル)と、製薬会社における医
    療機関データの取引拡大(クロスセル)と解析ニーズ(アップセル)が拡大しています。

                   健康年齢                          オンライン診療/AI診断           新薬開発
                              業務改善
         ソリュー                                                                健康増進
         ション       疾病啓発疾病啓発         GPSP                      医療連携

                  保険会社向け                                               保険会社向け
                                           医療機関向けコンサル
         コン        コンサル                                                 コンサル
ア        サル                                  製薬会社向けコンサル
ッ
プ
セ        解析
ル


         DB



         データ
         提供




                   保険者   健診   DPC   検査値     電子    問診   医療    医療   医師   活動量   ゲノム     薬剤
                  レセプト                     カルテ         画像    施設                      PRO

                                                            クロスセル
    © JMDC Inc.                                                                      25
                                                                          1   データ利活用
                                                                              (2次利用)
                                                                          2   生活者・保険者向け


② 保険者・生活者向け(データ1次利用)の事業内容
                                                                              (1次利用)
                                                                          3   医療機関向け
                                                                              (1次利用)




保険者のデータプラットフォームと、生活者と直接つながるPepUpを連携する事業を展開しており
ます。これにより個人の健康状態に応じた様々なソリューションの提供が可能となります。




  1st party ソリューション                               3rd party ソリューション


                      血糖改善
                       アプリ
                                                                   食事記録
                                                                    アプリ
                                                                          ・・・・




                                JMDC’s
                      Health Data Platform 854万人分のデータ


                 PepUp.Life        PepUp.Work         PepUp.Town      ・・・・
              健保向けPepUp。既存プロダ   一般企業向けPepUp。過重労     自治体向けPepUp。国保対応
              クト。               働対応や健康経営銘柄サポー       番版。
                                ト。




© JMDC Inc.                                                                     26
                                                                                   1   データ利活用
                                                                                       (2次利用)
                                                                                   2   生活者・保険者向け


② 保険者・生活者向け(データ1次利用)の事業の状況
                                                                                       (1次利用)
                                                                                   3   医療機関向け
                                                                                       (1次利用)




サービス拡大のカギとなるPepUp IDの発行数は順調に拡大しております。PepUpユーザーに対する
独自サービスやサードパーティとの連携サービスの提供により事業規模も拡大しています。




                      ID発行数実績        (万人)   保険者・生活者向け事業規模                  (百万円)




                                                                             1,193

                                   164
              年間+141%                                年間+66%
                                                                     703
                                                             616
                          108



                                                     274
                 44
                                             158
        9

    2016.12    2017.12   2018.12   2020.3   16/3期   17/3期   18/3期   19/3期     20/3期



© JMDC Inc.                                                                              27
                                              1   データ利活用
                                                  (2次利用)
                                              2   生活者・保険者向け


② 保険者・生活者向け(データ1次利用)の展開方針
                                                  (1次利用)
                                              3   医療機関向け
                                                  (1次利用)




ヘルスデータプラットフォームをユーザープラットフォームへと発展させ、健康増進・重症化予防
などのソリューション提供へ事業を拡大させていきます。


                                          5年目標

                            母集団           1500万人を視
                       (ヘルスデータプラットフォーム)   野に拡大

              854万人
                         PepUpユーザー        母集団の50%ま
                                          で拡大


              164万人
               ●万人       サービスユーザー         サービス拡充で
                        (年間5,000円以上/人)    ユーザー率10%
               5
               164万人
              約 万人


              820万人
© JMDC Inc.                                         28
                                                1   データ利活用
                                                    (2次利用)
                                                2   生活者・保険者向け


③ 医療機関向けビッグデータビジネスの事業内容
                                                    (1次利用)
                                                3   医療機関向け
                                                    (1次利用)




より良い医療の実現のため、医療機関に向けて薬剤データ提供や院内の症例・臨床データの分析サ
ポートを行っております。



                          MDB


                           薬剤
                         データベース

                                  • 薬剤の成分や副作用、禁忌などの
                                    情報を詳細に記載
                                  • 院内のデータと連携し適切な薬剤
               薬剤情報                 投与を実現するシステムを提供




                                  • DPCデータにもとづく経営改善プ
                                    ログラムの提供
                                  • 臨床データに基づく効果レポート
                                    の作成




© JMDC Inc.                                           29
                                                                                                   1   データ利活用
                                                                                                       (2次利用)
                                                                                                   2   生活者・保険者向け


③ 医療機関向けビッグデータビジネスの事業状況
                                                                                                       (1次利用)
                                                                                                   3   医療機関向け
                                                                                                       (1次利用)




薬剤DB事業を中心に順調に事業は拡大しております。今後も医療機関向けサービスを拡大・強化
していきます。

    薬剤DB事業売上高             (百万円)



                  年間+14%                    1,111
                                    849
                          787
          661    708



                                                                        今後の展開

                                                                        • 医療機関向けアプリケーション
        16/3期   17/3期    18/3期    19/3期     20/3期                         提供・ファイナンス事業や、診
                                                                          療所向けWeb問診アプリケー
                                                                          ション事業などサービス拡大

                                                                        • 医療機関における疫学データ活
    医療機関向けおよびその他売上高                       (百万円)
                                                                          用を促進し、事業機会を拡大

                   年間+16%                    178
          99                        120
                           69
                 28

        16/3期   17/3期    18/3期    19/3期     20/3期

Note: 当該売上は経営管理上の単純合算数値であり、また、当該セグメントに含まれるメディカルデータベース株式会社は2018年5月より連結財務諸表に取り込んでおりますが、それ以前からの数値を取り込んでおります。メディカルデー
タベース株式会社は決算期変更の影響から、2016年3月期は2015年3月~2016年2月の数値を記載しております。
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  Section 3

  事業状況と今後の展開(2)
  遠隔医療事業




© JMDC Inc.       31
遠隔医療事業(Tele-RADサービス)の概要
日本の医療施設は約11万軒、画像撮影数は年1.5億症例に比し、放射線診断専門医は約5,500名と
不足。専門医リソースを有効に活用し、このギャップを埋めていきます。

                                                                                                 業界シェア24%
                                                                                                   国内最大

                                                  画像診断依頼と
                                                契約読影医をマッチング




                                            DtoDで遠隔医療を実施

                                                                                                           放射線診断
        契約医療機関                                                                                              専門医




  800医療機関                                                                                            740専門医
                                      画像DB                                    専門医
                                                                               DB

Note: DtoDとは医療機関と外部専門医との連携の意味(Doctor to Doctor)。業界シェアは、ドクターネットの遠隔読影マッチングサービスの売上3,146百万円(2020年3月期)を遠隔読影サービスの市場規模13,370百万円( 2019年予測、
矢野経済研究所「2019年版 医用画像システム(PACS)・関連機器市場の展望と戦略」)で除して算出
出典:厚生労働省「平成30(2018)年医療施設動態調査」、公益社団法人日本放射線学会HPの専門医一覧

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   遠隔医療の事業別の売上高推移
   医療機関における高いニーズを背景に安定的に業績は拡大しています。


                                                                                                      事業別CAGR

                                                                                       3,885
                                                                                         372              △4%
                                                                         3,482
                                                   +13%
                                                                                         367
                                                          3,149           418                              12%
                                                           398            353
                                           2,637
                            2,520                          320
                                            308
              2,097          495
                                            276

      その他     457            234

遠隔読影インフラ      205                                                                       3,146              17%
                                                                         2,711
                                                          2,431
                                           2,053
                            1,791
遠隔読影マッチング     1,435




             FY2014        FY2015         FY2016          FY2017        FY2018         FY2019
   Note: FY2014-FY2018の売上は経営管理上の単純合算数値であり、ドクターネットは2018年5月より連結財務諸表に取り込んでおりますが、それ以前からの数値を取り込んでおります。その他の会社については連結加入タイミングより数
   値を取り込んでおります


                                                                                                                33
遠隔医療事業(Tele-RADサービス)の高い参入障壁
業界最大手としての好循環により、高い参入障壁を実現しています。


                                               医療機関から                   • ドクターネット(DN)クオリ
                                                                          ティときめ細かいサービスで既
                                               の高い満足度                     存施設からの依頼も減少しない




               質の向上                                                                 遠隔読影数
              サービス充実                               高い                                No.1
                                                  参入障壁
          • 業界で唯一24時間・365日対応                                                    • 契約施設数、診断症例数におい
          • 乳腺トモシンセシスなどの高度                         の構築                            て国内最大
            画像診断に対応




                     優秀な専門医                                               多くの診断
                     の囲い込み                                                機会の創出

                  • 専門医の登録数は740名で年間                                    • 症例ごとに最適な読影医をマッチング
                    15%増加(2019.3⇒2020.3)                               • 先鋭的な症例事案も集まり
                  • 約4割が経験豊かな医師
Note: 遠隔読影数No.1は、読影プロバイダーの月間平均件数(保険診療分、2019年度、矢野経済研究所「2019年版 医用画像システム(PACS)・関連機器市場の展望と戦略」 )の比較

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遠隔医療事業(Tele-RADサービス)の売上構造
契約医療機関にとって代替しづらいサービスであり、ほとんど減少せず積み上がっていきます。


遠隔読影マッチングサービスの売上高(百万円)

3,200
3,000                                                                                2020年3月期契約
2,800                                                                                2019年3月期契約
2,600
                                                                                     2018年3月期契約
2,400
2,200                                                                                2017年3月期契約
2,000
1,800                                                                                2016年3月期契約

1,600
                                                                                     2015年3月期契約
1,400
1,200
1,000
  800
                                                                                     2014年3月期以前契約
  600
  400
  200
     0
      15.3            16.3              17.3             18.3              19.3   20.3
 Note: 売上は経営管理上の数値。ドクターネットは2018年4月より連結財務諸表に取り込んでおりますが、上記はそれ以前からの数値を含めて記載

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遠隔画像診断へのニーズの高まり
医療現場を専門医がサポートするその先に、世界中のナレッジを医療現場にフィードバックする
ニーズが生まれています。当社は遠隔画像診断のフロントランナーとして、この医療現場からの
ニーズに応えるとともに、日本の優れたナレッジを世界中に展開していきます


              これまでのニーズ                      ユーザの今後の期待

      医療現場の効率化を図る                       世界中のナレッジを共有し医療現場に還元
      • 医療機関における読影医のリソース不足への対応          • 新型コロナウィルス感染症のスタディの還元
      • 24時間365日対応など単独施設で対応することが        • 高度画像診断を、アウトバウンドとしてアジアな
        難しいケースでの活用                        どに展開




                               放射線専門医
                               ネットワーク




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                                                             直近規模
遠隔医療事業の今後の展開(5年間)                                            5年間の成長


既存事業の安定的な成長に加え、新たな事業成長の種も着実に準備が整ってきています。



              ④海外市場の展開
              • 中国やインド、東南アジア
                におけるサービス展開                       ①遠隔読影のさらなるシェア
                                                  アップ
                                                 • これまで同様の成長率(10%)
                                                   で安定的に成長
   ③診療科における画像診断                                  • 市場の拡大を捉え、現行シェア
    アシスト                          海外               24%を30%超に引き上げる
    • AI-RADによるクリニック
      などへの事業展開
                           診療科
                           画像診断

                                        遠隔読影事業

                                        31億円
                               放射線領域
                                  7億円
②放射線科領域におけるブラ
 ンドを活かした取り組み
• 地域医療内での遠隔読影ネッ
  トワーク構築事業の成長
• PACS事業の安定
• 診断センターのサポート事業
  の立ち上げなど



© JMDC Inc.                                                   37
  Section 3

  事業状況と今後の展開(3)
  調剤薬局支援事業




© JMDC Inc.       38
調剤薬局支援事業の業績
全国の調剤薬局を顧客とし、そのシェアは大手の一角を占めるに至っております。今後、そのリア
ル拠点を戦略的に活用していくことが、グループとしての狙いです。



                                         事業規模推移(百万円)      EBITDA推移    (百万円)

        事業内容

        • 調剤薬局向けに電子薬歴・レセコンなどのソフト
          ウェアを提供しております。                           2,709
        • 全国約3,000の調剤薬局へ導入されており、大手
          の一角を占めるポジションです。
                                          2,296
        • 今後の診療報酬の毎年改定への対応等を見据え、
          一括請求モデルからサブスクリプションモデルへ
          の転換を加速させます(現在約60%がサブスク)



        業績における注記

        • 2019年3月期の事業規模は、JMDCグループ入り
          をした2018年5月から11か月分のみ計上しており                                335
          ます。
        • IFRS15号の影響により、2019年3月期は118百万
          円、2020年3月期は81百万円の影響を受けており、                        69
          正常収益力であるEBITDAマージンは新規製品開
          発の動向によりますが、10%-15%に収束すると
                                         2019年    2020年    2019年   2020年
          見込んでおります。                       3月期      3月期      3月期     3月期



© JMDC Inc.                                                              39
調剤薬局支援事業の今後の展開①
グループの持つデータやサービスと連携し、社会生活者にとって利便性が高く、クリニックや調剤
薬局にとって活用しやすいシステムを作り上げていきます。




                                   Web問診
                          Web問診    • クリニックにおける待ち時間を短縮し院
                          システム       内感染を防ぐためのツールとして、Web
                                     問診を提供
                   診断              • 診断予約をすることなく事前に問診を完
                                     了することも可能
         クリニック                     • チャット形式であるため、クリニックに
                                     とって問診結果を文字で記録しやすい


                   処方箋             PepUP
              連携                   • PepUpにWeb問診やオンライン処方箋シ
                                     ステムが利用できるクリニックや薬局を
                                     紹介する機能を搭載

                          処方

                                   オンライン処方箋システム
                          オンライン    • オンライン処方箋に対応するシステムを
                         処方箋システム     提供することで、処方箋からお薬手帳ま
                                     でをスムーズに連携
                                   • 規制の動向を見つつ、次世代システムに
                                     展開予定
          調剤薬局




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調剤薬局支援事業の今後の展開②
データを活用することで、投薬の最前線である調剤薬局に新たな役割を提案していきます。



    PHR×EHR                     薬局におけるデータ利活用




          保険者
         (健保国保等)
            ・



                     レセ・健診・台帳       健診受診勧奨


       クリニック・薬局                     アドヒアランス
                                    (治療継続)勧奨
                   かかりつけ
                   連携・お薬手帳アプリ
                                    ポリファーマシー
                                    (多剤服用)削減



                     本人同意
                                    重症化予防
                                      ・
                                      ・
                                      ・



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  Section 3

  事業状況と今後の展開(4)
  SDGs・ESGへの具体的取り組み




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SDGs・ESGへの具体的取り組み ①
JMDCが持つヘルスビッグデータをもとに、病気に苦しむ子どもたちの実態を社会に伝えることで、
日本の未来をつくる子どもたちを救うきっかけづくりを行っています。



       01 貧困をなくそう
                                          Big Data for Children
                                          ~Knowledge, Information and Data Science (KIDS) ~




                02 飢餓をゼロに
                                  病気を抱えた子どもの状況を捉えそれを社会へ発信していくことが、
                                  子どもたちや家族の負担の軽減に繋がっていくと考えています。
                                  課題意識
                                  • 子どもたちがどんな疾病をどのぐらい発症し、どれだけ通院や
                      03 すべての人に     入院をしているかなどの基礎的な記述疫学も十分行われていな
                         健康と福祉を     いと考えております。
                                  • 公費補助の実態も掴みきれておらず、補助がなくなる20歳以
                                    降の実態もよく把握できていないと考えております。
                                  • 日本では、臨床現場で大人用製剤が個々の医師の工夫により使
                                    用されているように、子ども向けの医薬品開発が十分ではない
                                    と考えております。
                04 質の高い教育を
                   みんなに
                                  取り組み
                                  • JMDCは、0歳~14歳までの疫学データを140万人分(2018年
                                    時点)保有しております。
        05 ジェンダー平等を               • 子どもたちの医療の課題解決に向け、JMDCが保有するデータ
           実現しよう                    を活用して、困っている子どもたちの現状をもっと社会に知っ
                                    ていただくための分析や発信活動を行っていきます。

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SDGs・ESGへの具体的取り組み ②
新型コロナウィルス感染症と闘う医療従事者の支援となるため、世界の診断ナレッジを医療現場に
届ける取り組みを行っております。


新型コロナウィルス感染症の画像診断における国境を超
えたナレッジの共有                                      10 人や国の不平等
                                                  をなくそう




 新型コロナウィルス感染症の画像診断における中国武漢での診断ナレッ    09 産業と技術革新の
                                        基盤をつくろう
 ジを日本の医師に共有し、また、AIのテスト検証を行っております。

  課題意識
  • 新型コロナウィルス感染症の診断において、PCR検査がその
    処理数に限度があることなどから、画像などを用いた診断が医
    療現場において喫緊の要請となっております。           08 働きがいも
  • しかしながら日本において新型肺炎の診断経験のある放射線専       経済成長も
    門医師は多くないのが実情です。
  • また診断にかかる時間を短縮することが、新たな感染を防止す
    るうえで重要と考えられています。

  取り組み                              07 エネルギーをみんなに
  • ドクターネットと契約している放射線専門医師740名に対し、      そしてクリーンに
    中国で診断された症例集を開示しナレッジを共有しています。
  • 医療現場で闘う医療従事者にとって、患者の助けとなるナレッ
    ジを得ることは、モチベーションの向上につながる最大の支援
    であると考えています。
                                                   06 安全な水とトイレ
  • また、中国でのデータを取り込んだAIエンジンの実用化に向け
                                                      を世界中に
    た検証スピードを加速するためのテスト検証も行っております。

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  Section 4


  2021年3月期 業績予想




© JMDC Inc.       45
2021年3月期の業績予想
新型コロナウィルス感染症の影響を現時点において合理的に予見できる範囲で見積り、業績を予想
しております(前提は5頁及び6頁参照)。今後この前提に大きな変更が生じた場合、速やかに開示
いたします。
                                                                         (単位:百万円)
                                        20年3月期            21年3月期
                                         (実績)              (計画)      前期比

     売上収益                                    12,158        15,000    +23.4%


     営業利益                                     2,215          2,600   +17.4%
     (率)                                    (18.2%)        (17.3%)

     税引前利益                                    2,178          2,500   +14.8%
     (率)                                    (17.9%)        (16.7%)

     親会社所有者に                                  1,528          1,700   +11.3%
     帰属する利益(率)                              (12.6%)        (11.3%)

     EBITDA                                   3,245          3,900   +20.2%
     (マージン)                                 (26.7%)        (26.0%)
Note: IFRSベース
EBITDA:営業利益+減価償却費及び償却費±その他の収益・費用、EBITDAマージン:EBITDA÷売上収益

© JMDC Inc.                                                                   46
売上高・EBITDA推移
売上成長と利益拡大の両輪を意識し、引き続き成長と収益を高いレベルでバランスさせていきます。




    連結売上高推移               (百万円)               連結EBITDA推移       (百万円)




                                  +23%

                                     15,000


                            12,158
                                                                   +20%
                 10,064
                                                                       3,900
                                                               3,245

                                                       2,358


         3,022
                                                927



        18/3期    19/3期      20/3期    21/3期     18/3期   19/3期   20/3期   21/3期
       (実績)      (実績)      (実績)      (予想)     (実績)     (実績)    (実績)    (予想)



© JMDC Inc.                                                                47
セグメント別事業計画
ヘルスビッグデータ事業が成長をけん引し、新型コロナウィルス感染症の影響に鑑みて、遠隔医療
事業及び調剤薬局支援事業については前期並みの業績予想としております。

                                                                         (単位:百万円)
                                              20年3月期       21年3月期
                                               (実績)         (計画)      前期比

   ヘルスビッグデータ                     売上       5,754               8,400   +46.0%
                                 EBITDA   2,120               2,800   +32.1%
                                 (マージン) (36.8%)             (33.3%)

   遠隔医療                          売上       3,885               4,100   +5.5%
                                 EBITDA     980               1,000   +2.0%
                                 (マージン) (25.2%)             (24.4%)

   調剤薬局支援                        売上       2,709               2,700    -0.3%
                                 EBITDA     335                 300   -10.4%
                                 (マージン) (12.4%)             (11.1%)

   調整額                           売上                 △190     △200          -
                                 EBITDA             △191     △200          -
                                 (マージン)              (-)      (-)
Note: IFRSベース
EBITDA:営業利益+減価償却費及び償却費±その他の収益・費用、EBITDAマージン:EBITDA÷売上収益

© JMDC Inc.                                                                    48
(参考)上半期の業績予想
当社グループの業績は元より下期への偏りが大きいことに加え、今上半期は新型コロナウィルス感
染症の影響を大きく受けることから、利益段階でマイナス成長となることも織り込んで業績予想を
作成しております。
                                           (単位:百万円)
                 20年3月期     21年3月期
                   2Q実績       2Q計画     前期比

     売上収益          5,626       6,600   +17.3%


     営業利益            888         550   -38.1%
     (率)          (15.8%)     (8.3%)

     税引前利益           855         500   -41.5%
     (率)          (15.2%)     (7.6%)

     親会社所有者に         590         300   -49.2%
     帰属する利益(率)    (10.5%)     (4.5%)

     EBITDA         1,316      1,200    -8.8%
     (マージン)       (23.4%)    (18.2%)


© JMDC Inc.                                     49
  Section 5


  事業展望




© JMDC Inc.   50
データ事業の今後 -ヘルスビッグデータ活用の機運の高まり-
新型コロナウィルス感染症は人類に大きな衝撃を与えました。この苦難を乗り越えた先において、
ヘルスビッグデータ(疫学データ)はより大きな役割を担っていくものと考えています。


                行政
                • 新型コロナウィルス感染症における政策決定にお
  医療・学術           いて臨床に加え疫学統計的なアプローチを重要視   個人
                • 人種ごとの差に今後の研究テーマあり。日本人
                  データの特徴に注視
  • データに基づく疫                               • 感染者数や検査数
    学研究の起こりは、                                などの統計データ
    コレラの感染源・                                 に基づいて疾病観
    経路の特定                                    察するという体験
  • その後、生活習慣    コロナショックは、医療・ヘルスケアの           が広く普及
    病の予防・重症化                               • 多くの人々が健康
                あり方を一変させ、ヘルスビッグデータ
    予防などに発展                                  リスクを感じ、体
  • コロナショックに    の果たす役割は、格段に大きく多様にな           温など自身の健康
    より発病予測・感        ると考えております。               状態を積極的にト
    染源の特定など疫                                 ラッキング
    学解析の重要性が                               • 医療への畏敬と感
    医療現場において                                 染への不安が、医
    も大きく高まり                                  療と個人の関係を
                産業                           大きく変化させる
                • 社員の健康が経済活動を超える価値であると認識
                • 社員に関してデジタルやデータを駆使して多面的
                  に理解を深めることの必要性を痛感


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データ事業の展開
プラットフォームが拡大することでデータはどんどん大きく蓄積していきます。それに加え蓄積し
たデータを隣接の事業領域に活用することで、複合的なプラットフォームの形成と連結したデータ
獲得につながっていきます。




                              プラット    隣接プロダクト           データに
              ユーザー増
                              フォーム化      開発            基づく差別化




                                          データによるバリュー
                  データサイクル                   チェーンの拡大
                                                               新たな
 サービス提供                          データ収集
                                                          ユーザー獲得




                                                 複合的
                      モデリング
                                                プラット
                       解析
                                                フォーム



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 ヘルスデータ事業のスマイルカーブ
 ヘルスデータは医療の現場と生活者の日常生活のなかで蓄積し、それはヘルスケア関連企業におけ
 るビジネスに活用されていきます。川中のデータを蓄積し川上・川下で事業インパクトに変える、
 これがヘルスデータ事業のスマイルカーブです。




          製薬企業   調剤薬局   医療機関       医師     生活者      保険者        事業主   保険会社



データ                                                                         ビジネス
 価値                                                                        インパクト

                        経営分析    診断支援    PHR     医療費分析
大                       臨床評価    医師ネット   健康相談    重症化予防
                                                                                大




                   活用                                    活用
                               ヘルスビッグデータ


小                                                                               小


                               データビジネスのスマイルカーブ




 © JMDC Inc.                                                               53
JMDCにおけるヘルスビッグデータ事業の取り組み
JMDCでは、医療現場および社会生活者に対するサービスを充実させることで価値あるデータを蓄
積し、今後の収益機会を最大化していきます。



        製薬企業          調剤薬局      医療機関        医師         生活者              保険者         事業主       保険会社


                        薬局支援    遠隔画像    地域医療    医療機関       Web                コラボ
                                                                    PepUP
                        システム     診断    ネットワーク    分析        問診                 ヘルス


                                電子   ファクタ                             エンゲージ
                               処方箋    リング          オンライン    重症化予防
                                            医師DB                       メント
                                                     診断

              デ                                                                               デ
              ー                                                                               ー
              タ                                                                               タ
              を                                                                               を
              活   デ                                                                       デ   活
              か   ー                                                                       ー   か
              し   タ                                                                       タ   し
              た   還                                                                       還   た
              サ   元                                                                       元   サ
              ー                                                                               ー
              ビ                                                                               ビ
              ス                                                                               ス



                                        ヘルスビッグデータ


© JMDC Inc.                                                                                          54
 顧客別の事業のバランス
 ヘルスケア業界のプレーヤーに幅広く価値を提供できているバランスの良さがJMDCの強みです。
 ヘルスデータのコアとなる医師・医療機関・生活者・保険者に向けたサービス提供を今後も強化し、
 産業界にデータやプロダクトとして展開していきます。
                                     ヘルスケアプレーヤー別事業規模
                                         (2020.3月期)


11   億円                                              生活者                  51   億円
• 保険者向け分析、ICTツールの提供                                                       • 遠隔画像診断、薬剤DB、経営支援
• 圧倒的な規模を維持し、より深い保                                                          ツールの提供
  健事業のサポートを行う                            保険者                  医療機関        • 今後は、ファイナンス、Web問診な
• 今後は、事業主に向けたサービス提                                                          どサービスを強化
  供に大きな成長余地を見込む                                                           • 施設DBや医師DBも整備


                                 事業主                                 医師




                                        生損保                   調剤薬局

34   億円
                                                      製薬
                                                                          27   億円
• データの利活用事業を展開                                                            • 電子薬歴・レセコンの開発・提供
• 今後も、アップセル・クロスセルに                                                        • 自社でも調剤薬局を運営しショー
  より顧客あたり取引額を拡大                                                             ルームとしている
• オープンデータにも着目し製薬・保                                                        • 今後は、オンライン対応および服薬
  険会社だけでなく幅広く顧客を拡大                                                          指導を強化
 Note: 事業規模は経営管理上の単純合算数値であり、IFRS調整額及びセグメント内取引調整額を調整しておりません。

 © JMDC Inc.                                                                             55
JMDCグループの事業の広がり
ヘルスケアバリューチェーンのプレーヤーに対しさまざまなサービスを提供すべく準備を整えて
います。その取り組みの結果として得られたデータとノウハウが当社の強みをさらに引き上げま
す。今はまだ、そのとば口に立ったばかりです。

     ヘルスケア業界のプレーヤー            提供サービス

              製薬企業              プラットフォーム

              医薬品卸                 SaaS

              調剤薬局                メディア

              医療機関               ファイナンス

               医師                 コンサル

              介護施設                モデリング

              生活者                  BPO

              保険者                 分析ツール

              事業主                DBインフラ

              保険会社              アドホックデータ

© JMDC Inc.                                56