4464 ソフト99 2019-05-14 15:00:00
中期経営計画の見直しについて [pdf]

                                                 2019年5月14日
各   位
                            会社名     株式会社ソフト99コーポレーション
                          代表者名      代表取締役社長     田中 秀明
                                    (コード:4464 東証第二部)
                          問合せ先      取締役管理本部長    上尾 茂
                                    (TEL.06-6942-8761)



                 中期経営計画の見直しについて

 2017 年 4 月にスタートし、2 年が経過いたしました第 5 次中期経営計画“SHIFT DOWN!!”について、
進捗状況と最終年度の計画値の見直しについてお知らせいたします。



中期経営計画“SHIFT DOWN!!”の見直し
 現中期経営計画“SHIFT DOWN!!”では、今後想定される大きな環境変化を見据え、新たな市場に向け
た取り組みを力強く推進することを目標に、事業の拡大を目指してまいりました。
 販売面においては、   一部の新分野での成長は想定を下回ったものの、  既存分野が堅調に推移し、また、
M&A による新事業を開始したことなどによって、    中期計画の目標である最終年度連結売上高 250 億円の
達成に近づく見込みとなっております。
 利益面においては、中期計画の目標である最終年度連結営業利益 27 億円を、計画初年度である 2018
年 3 月期で達成いたしました。しかし一方で、販売の増加に対する生産能力の増強や働き方改革に向け
た取り組みが求められる中において、将来に向けて当初想定以上の人員・設備・研究への投資を前倒しで
行う必要性が高まったことや、    M&A による新事業開始を含めた販売ミックスが当初想定していた計画と
は異なる状況となりました。これにより本中期計画の最終年度の連結営業利益は、当初目標であった 27
億円から 25 億円へ減額の見直しを行うこととなりました。
 事業セグメントごとの概況と修正計画値は以下のとおりです。

 ファインケミカルセグメント
① 海外向け販売
   海外向け販売を成長余地のある市場と捉えて、新規仕向け地に向けた積極的な事業の拡大を図
    ってまいりました。計画初年度においてはインド等南アジア向けに販売が伸長、計画 2 年目に
    おいてはブラジル等中南米向けに販売が増加しました。まとまった販売が期待できる仕向け先
    が増加したことで、各地域の経済情勢や政情に影響されにくい、安定した販売の確保が可能な
    体制が整ってまいりました。
   既存仕向け地においても、政情不安で低迷していたロシア向け販売が回復し、台湾等の東アジ
    アでは日本式の店頭販促活動を導入することで販売が堅調に推移いたしました。一方で、これ
    まで急速に販売が増加していた欧州においては化学原料規制の強化による販売減少もあり、こ
    の対応を急いでおります。
   計画最終年度においては、海外の規制対応を含めた既存仕向け地向け専用製品の提供と販売サ
    ポート実施、また足掛かりのついた新仕向け地での販売拡大を推進してまいります。
② 一般消費者向け自動車用品
   自動車の利用形態の変化に合わせた新市場の創出を図るべく、車内の清潔・快適をサポートする
     お手入れ製品『ルームピア』シリーズや、洗車の効率化を追求する洗車用品『マックスウォッ
     シュ』シリーズの発売・拡販等の新たな製品分野の開拓に努めてまいりました。また、シェア
     リングやレンタカー業界を新領域と位置付け、販路の開拓に取り組んでまいりました。
   既存製品分野においては、ガラス撥水剤や補修用ケミカル・補修用ペイントが堅調に推移する
     一方で、 従来型のワックス、   シャンプーの分野については想定を下回る状況となっております。
   計画最終年度においては、新市場に向けた取り組みと併せ、既存製品市場に向けた新しい提案
     となる製品の投入と拡販を推進してまいります。
③ 業務用製品
   当社ブランドのコーティング剤『G’ZOX』において、自動車販売現場への営業活動を強化、拡
     大するコーティング市場のニーズを捉えた一般消費者向け販路への展開、       また、新たに OEM ワ
     イパー製品の提供を開始したことなどにより、業務用自動車用品の分野の販売が大きく伸長し
     ました。一方、トラック・バス市場へのケミカル用品展開についてはまだ道半ばであり、今後も
     アプローチを継続いたします。
   屋外構築物や清掃業界向けコーティング、印刷・接着業界向け表面改質技術提供などの自動車以
     外の新分野への展開については、他企業との協業を中心とした新たな取り組みをスタートして
     おりますが、大きな成果が出るまでには時間がかかることが想定されます。
   計画最終年度においては、自動車分野での新たな製品・サービス提供と、新分野での用途開拓を
     引き続き進めてまいります。
④ 家庭用製品
   家庭用製品では、メガネのお手入れ市場でのポジション確立~販売拡大を目指すべく新製品の
     上市・販売活動を行い、概ね順調に推移しております。
   また、計画 2 年目においては、メガネお手入れに続く新たな柱となる製品の確立に向けて、撥
     水技術を活用した新製品『ベイルジスタ 傘用』を発売いたしました。
   計画最終年度は、引き続き特徴のある新製品の開発を進め、ニッチ分野での市場ポジションを
     確立できるよう活動を進めてまいります。
⑤ TPMS 企画・販売
   トラック・バス向け市場においては、      TPMS(タイヤ空気圧監視装置)の認知度も向上し、運輸・
     運送企業を中心に徐々に販売が拡大してまいりました。通信事業者・タイヤメーカーとの協業な
     ど新たな取り組みも進みましたが、現状では大きな成果を得るには至っておりません。
   乗用車向け市場においては、国土交通省において国内新車に搭載される TPMS の規格要件設定
     が行われる等、市場拡大に向けた環境が整いつつあります。しかしながら現時点では搭載が標
     準化された車種は限られており、当社の当初想定より TPMS の認知度やセンサー交換ニーズの
     拡大は進みませんでした。
   計画最終年度は乗用車向けを含めた各用途に合わせた TPMS 製品の展開を拡充し、TPMS の認
     知度向上と、 TPMS=ソフト 99』
             『           というポジションの確立を目指して活動を進めてまいります。
⑥ 電子機器・ソフトウェア企画開発
   2018 年 3 月に M&A により新たな事業としてスタートし、現在は電気・ガス等の社会インフラ
     設備向けに遠隔監視装置の開発・販売を中心とした事業を展開しております。
   開発面においては、自動車の利用形態変化に向けて、当社既存事業の各種製品・サービスとのシ
     ナジーによる新たな製品・サービスの検討・開発を進めております。具体的な事業化までは時間
     がかかりますが、計画最終年度においても、引き続き開発活動を進めてまいります。
これらにより、ファインケミカルセグメントの最終年度の計画を、以下の通り修正いたします。
   売上高については一般消費者向け自動車用品と TPMS の当初計画未達を電子機器・ソフトウェ
    ア企画開発の追加でカバーしておりますが、全体では当初計画を下回る想定です。
   営業利益については販売ミックスの変化、将来に向けた人件費増、また、研究費や情報システ
    ム投資を増加すること等により、計画を下回る想定です。

                                            (単位:百万円)
                                             (ご参考)
    ファインケミカル    当初発表計画       今回修正計画
                                          2019 年 3 月期実績
    セグメント売上高        12,500       12,450             11,993
    セグメント利益          1,530        1,390              1,267

 ポーラスマテリアルセグメント
① 産業資材部門
   ハイテク市場の活況により、国内市場を中心とした半導体洗浄資材の販売やハードディスク研
    磨砥石の販売が拡大する一方で、生産能力の不足が明確になりました。
   また、PVA スポンジの新用途開発を推進し、新たな顧客開拓を進めてまいりました。医療用途
    としての展開に加え、プリンタインク吸液材用途の販売も拡大しました。
   開発投資については、排水・脱臭処理等の環境用途製品の機能向上に向けた産学共同研究や、医
    療業界での新用途開発に向けたマーケティング・開発・営業リソースの強化にも取り組んでまい
    りました。
   計画最終年度は販売の主力である半導体製造装置向け製品の拡販と更なる新用途開拓を継続す
    るとともに、将来に向けた生産・開発への投資も進めてまいります。
② 生活資材部門
   国内販売においては、ファインケミカルとの協業により、自動車用製品は代理店との取り組み
    強化により販売が増加、また家庭用製品においても流通チャネルの精査や店頭活動強化の継続
    により販売が増加いたしました。
   海外販売においては、既存仕向け地である米国での新たな用途としてペット用・船舶用製品のニ
    ーズが明確になってきたことから販促プロモーションを強化、新規仕向け地としては、オース
    トラリア・韓国・カタール・東南アジア諸国等向けに、船舶用・スポーツ用・自動車用・プリンタ用
    途等の製品提供を進めて参りました。
   また、産業資材部門の想定以上の販売増加により生活資材部門向け製品の生産量調整を余儀な
    くされたことから、人員・設備投資を進めてまいりました。
   計画最終年度においても、更なる拡販と将来に向けた生産・開発への投資を進めてまいります。

これらにより、ポーラスマテリアルセグメントの最終年度の計画は、以下の通りとなりました。
   売上高については主にハイテク市場向け販売の拡大により、当初計画を上回る想定です。
   営業利益については将来に向けた生産能力増強のための取り組みを継続すること、また人件費
    や研究費等を増加することにより、計画を下回る想定です。

                                            (単位:百万円)
                                             (ご参考)
    ポーラスマテリアル   当初発表計画       今回修正計画
                                          2019 年 3 月期実績
    売上高              5,600        5,850              5,760
    営業利益               740          710                702
 サービス・不動産関連セグメント
① 自動車板金・整備事業
   輸入車ディーラーを中心とした新規取引先の開拓が進むとともに、新たな収益の柱を構築すべ
    くプロテクションフィルムやラッピングフィルムを使用した新しい美装サービスメニューの強
    化において一定の成果が上がりました。また、計画 2 年目においては、台風等自然災害による
    被災車両の修理入庫が増加したことで販売が大きく伸長いたしましたが、これは一過性のもの
    と想定しております。
   現在は輸入車ディーラーからの安定した入庫の維持・拡大に資する、ディーラー認証を受けるた
    めの設備投資を進めております。
② 自動車教習事業
   自動車教習事業におきましては、大型免許や職業免許等のメニューを充実させ、普通免許との
    繁閑のバランスを取った効率的な運営に努めたことで、安定した事業運営を継続しております。
   運転教習のノウハウを活用した運転管理に資する新サービス開発を進めておりますが、具体的
    な事業化についてはまだ時間がかかる事が想定されます。
③ 生活用品企画販売事業
   主力の生協向け販売においては、生協向け販売において企画採用数の増加やヒット商品の開拓
    によって売上を維持しております。
   生協以外の販売チャネルを拡大するべく活動を進めてまいりましたインターネット通販におけ
    る成果は今のところ限定的であり、今後も継続して取り組みを進めてまいります。
④ 不動産関連事業
   不動産賃貸事業については、支店社屋の建て替えに伴う賃貸物件の増加等により堅調に推移し
    ました。
   温浴事業においては、近隣競合店の出店等の影響を受ける中、顧客満足度向上とリピーター獲
    得のためのイベント企画やメニュー見直しを継続的に行うことで来客数と客単価の改善に努め
    ております。

これらにより、サービス・不動産関連セグメントの最終年度の計画は、以下の通りとなりました。
   売上高については主に生活用品企画販売事業の計画未達により、当初計画を下回る想定です。
   営業利益については賃貸物件の修繕費用等増加の影響もあり、当初計画を下回る想定です。

                                            (単位:百万円)
                                           (ご参考)
    サービス・不動産   当初発表計画       今回修正計画
                                        2019 年 3 月期実績
    売上高             6,900       6,700              6,807
    営業利益              430         400                538
これらの結果、2020 年 3 月期の連結業績予想は、売上高 25,000 百万円、営業利益 2,500 百万円、経常
利益 2,620 百万円、親会社株主に帰属する当期純利益 1,820 百万円となります。

                                                     (単位:百万円)
                                   今回修正計画
                                                     (ご参考)
        連結業績       当初発表計画        (2020 年 3 月期
                                                  2019 年 3 月期実績
                                     業績予想)

     売上高                25,000           25,000           24,561

     営業利益                2,700            2,500            2,518

     経常利益                2,850            2,620            2,685

     親会社株主に帰属
                         1,900            1,820            1,861
     する当期純利益



                                                                   以上


本資料記載の将来の業績予想及び将来の予測等に関する記述は、現時点で入手された情報に基づき判断
した予想であり、潜在的なリスクや不確実性が含まれております。従いまして、実際の業績は、様々な
要因により、これらの業績予想とは異なる事があります。