4452 花王 2021-02-03 15:00:00
2020年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結) [pdf]
2020年12月期 決算短信〔IFRS〕 (連結)
決算短信 連結)
2021年2月3日
上場会社名 花王株式会社 上場取引所 東
コード番号 4452 URL www.kao.com/jp/
代表者 (役職名) 代表取締役 社長執行役員 (氏名) 長谷部 佳宏
問合せ先責任者 (役職名) 会計財務部門 管理部長 (氏名) 牧野 秀生 TEL 03-3660-7111
定時株主総会開催予定日 2021年3月26日 配当支払開始予定日 2021年3月29日
有価証券報告書提出予定日 2021年3月26日
決算補足説明資料作成の有無:有
決算説明会開催の有無 :有(証券アナリスト、機関投資家向け)
(百万円未満四捨五入)
1.2020年12月期の連結業績(2020年1月1日~2020年12月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
親会社の
当期包括利益
売上高 営業利益 税引前利益 当期利益 所有者に帰属する
合計額
当期利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年12月期 1,381,997 △8.0 175,563 △17.1 173,971 △17.4 128,067 △14.8 126,142 △14.9 134,516 △8.3
2019年12月期 1,502,241 △0.4 211,723 1.9 210,645 1.6 150,349 △3.2 148,213 △3.6 146,621 19.0
基本的1株当たり 希薄化後 親会社所有者帰属持分 資産合計 売上高
当期利益 1株当たり当期利益 当期利益率 税引前利益率 営業利益率
円 銭 円 銭 % % %
2020年12月期 262.29 262.25 14.2 10.5 12.7
2019年12月期 306.70 306.63 17.6 13.5 14.1
(参考) 持分法による投資損益 2020年12月期 2,536百万円 2019年12月期 2,126百万円
(2)連結財政状態
親会社の所有者に 親会社所有者 1株当たり親会社
資産合計 資本合計
帰属する持分 帰属持分比率 所有者帰属持分
百万円 百万円 百万円 % 円 銭
2020年12月期 1,665,616 938,194 923,687 55.5 1,920.56
2019年12月期 1,653,919 871,421 857,695 51.9 1,783.46
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2020年12月期 214,718 △61,941 △87,065 353,176
2019年12月期 244,523 △94,266 △126,166 289,681
2.配当の状況
年間配当金 親会社所有者
配当金総額 配当性向
帰属持分配当率
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) (連結)
(連結)
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円 % %
2019年12月期 - 65.00 - 65.00 130.00 62,621 42.4 7.5
2020年12月期 - 70.00 - 70.00 140.00 67,443 53.4 7.6
2021年12月期 (予想) - 72.00 - 72.00 144.00 53.9
3.2021年12月期の連結業績予想(2021年1月1日~2021年12月31日)
(%表示は、対前期増減率)
親会社の所有者に 基本的1株当たり
売上高 営業利益 税引前利益
帰属する当期利益 当期利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
通期 1,430,000 3.5 177,000 0.8 177,000 1.7 127,000 0.7 266.98
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) :無
新規 -社 (社名) 、除外 -社 (社名)
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更
① IFRSにより要求される会計方針の変更:無
② ①以外の会計方針の変更 :有
③ 会計上の見積りの変更 :無
(注)詳細は、決算短信【添付資料】19ページの「4.連結財務諸表及び主な注記(6)連結財務諸表に関する注記事項(会計方針の変
更)」をご参照ください。
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年12月期 482,000,000株 2019年12月期 482,000,000株
② 期末自己株式数 2020年12月期 1,054,019株 2019年12月期 1,083,466株
③ 期中平均株式数 2020年12月期 480,929,483株 2019年12月期 483,251,577株
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(将来に関する記述等についてのご注意)
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基
づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があ
ります。
業績予想の前提となる仮定及び業績予想のご利用にあたっての注意事項等については、添付資料2ページから8ページの「1.経営成績・
財政状態に関する概要」をご参照ください。
花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
○添付資料の目次
1.経営成績・財政状態に関する概要 ………………………………………………………………………………… 2
(1)経営成績に関する概要 ………………………………………………………………………………………… 2
(2)財政状態に関する概要 ………………………………………………………………………………………… 7
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ………………………………………………………… 8
2.経営方針 ……………………………………………………………………………………………………………… 9
(1)会社の経営基本方針 …………………………………………………………………………………………… 9
(2)中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標 ………………………………………………………… 9
(3)会社の対処すべき課題 …………………………………………………………………………………………11
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………………………11
4.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………………12
(1)連結財政状態計算書 ……………………………………………………………………………………………12
(2)連結損益計算書 …………………………………………………………………………………………………14
(3)連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………15
(4)連結持分変動計算書 ……………………………………………………………………………………………16
(5)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………………………18
(6)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………………………19
(7)継続企業の前提に関する注記 …………………………………………………………………………………22
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
1.経営成績・財政状態に関する概要
(1)経営成績に関する概要
注:一部の取引において、売上高の認識方法を総額から純額に変更しています。また、以下、( )付きの数字はマ
イナス表示であり、「実質」とは、上記の売上高の認識方法の変更と為替変動の影響を除く増減率を表示して
います。
(当期の経営成績)
1)当期における業績全般の動向
親会社の
基本的
所有者に
売上高 営業利益 営業利益率 税引前利益 当期利益 1株当たり
帰属する
(億円) (億円) (%) (億円) (億円) 当期利益
当期利益
(円)
(億円)
2020年12月期 13,820 1,756 12.7 1,740 1,281 1,261 262.29
2019年12月期 15,022 2,117 14.1 2,106 1,503 1,482 306.70
(8.0)%
増減率 (17.1)% - (17.4)% (14.8)% (14.9)% (14.5)%
実質(5.2)%
当期は、新型コロナウイルス感染症が全世界に蔓延し、人々の暮らしや企業活動に大きな影響をもたらした1年で
した。花王グループは全社の力を結集し、世界の人々の生活と安全に貢献できるよう様々な製品・サービスや情報
の提供に努めてきました。衛生意識の高まりにより、ハンドソープ、手指消毒液やホームケア製品全般で需要が高
まり、日本を中心に前期に比べ売り上げ、利益は伸長しました。一方で、化粧品事業では日本でインバウンド需要
が消滅、外出自粛の影響もあり市場が大幅に縮小し、売り上げ、利益を大きく落としました。また海外では、中国
を除く世界中で店舗閉鎖や外出規制の影響を受け、さらには感染症拡大に対応するための特別支出もあり、連結業
績全体では前期を下回る結果となりました。
当社グループの主要市場である日本の化粧品市場は、小売店の販売実績や消費者購入調査データによると、イン
バウンド需要の大幅な減少や外出自粛が影響し、前年を大きく下回りました。一方、トイレタリー(化粧品を除く
コンシューマープロダクツ)市場は、衛生関連製品の大幅な需要拡大等により伸長しました。いずれのカテゴリー
も、Eコマースチャネルの構成がさらに高まり、トイレタリー主要商品の消費者購入単価は、前期に対して5ポイン
ト上昇しました。
このような中、売上高は、前期に対して8.0%減の1兆3,820億円(実質5.2%減)となりました。営業利益は1,756
億円(対前期362億円減)、営業利益率は12.7%となり、税引前利益は1,740億円(対前期367億円減)となりまし
た。当期利益は、1,281億円(対前期223億円減)となりました。
基本的1株当たり当期利益は262.29円となり、前期の306.70円より44.41円減少(前期比14.5%減)しました。
当社グループが経営指標としているEVA(経済的付加価値)は、NOPAT(税引後営業利益)が減少し、前期を251億
円下回り623億円となりました。
また、当期は花王グループ中期経営計画「K20」の終了年度であり、この計画では以下の3つの目標を掲げて達成
を目指してきました。そして「利益ある成長」へのこだわりの中の「過去最高益更新の継続、CAGR +5%、営業利
益率 15%」以外の目標は達成することができました(詳細については「2020年12月期 決算説明会資料」を参照く
ださい)。
■特長ある企業イメージの醸成へのこだわり
■「利益ある成長」へのこだわり
■ステークホルダー還元へのこだわり
当期の海外連結子会社等の財務諸表項目(収益及び費用)の主な為替の換算レートは、次のとおりです。
第1四半期 第2四半期 第3四半期 第4四半期
(1-3月) (4-6月) (7-9月) (10-12月)
米ドル 108.95 円[ 110.09円] 107.54 円[ 109.99円] 106.17 円[ 107.32円] 104.47 円[ 108.71円]
ユーロ 120.18 円[ 125.10円] 118.41 円[ 123.58円] 124.05 円[ 119.39円] 124.55 円[ 120.34円]
中国元 15.61 円[ 16.31円] 15.18 円[ 16.13円] 15.34 円[ 15.31円] 15.77 円[ 15.43円]
注:[ ]内は前期の換算レート
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
2)当期のセグメント別の動向
〔セグメント別の概況〕
セグメントの業績
売上高 営業利益
通期 増減率 通期
2019年 2020年
2019年 2020年 増減
実質 12月期 12月期
12月期 12月期 (%) (億円)
(%) 利益率 利益率
(億円) (億円) (億円) (億円)
(%) (%)
化粧品事業 3,015 2,341 (22.4) (22.1) 414 13.7 26 1.1 (388)
スキンケア・ヘアケア事業 3,408 3,089 (9.3) 1.4 495 14.5 508 16.5 13
ヒューマンヘルスケア事業 2,552 2,340 (8.3) (7.3) 172 6.7 129 5.5 (43)
ファブリック&ホームケア事業 3,595 3,744 4.1 4.5 718 20.0 809 21.6 91
コンシューマープロダクツ事業 12,570 11,513 (8.4) (5.3) 1,799 14.3 1,472 12.8 (327)
ケミカル事業 2,859 2,692 (5.8) (4.7) 308 10.8 277 10.3 (31)
小 計 15,430 14,205 (7.9) (5.2) 2,107 - 1,749 - (358)
セグメント間消去又は調整 (407) (385) - - 10 - 7 - (3)
合 計 15,022 13,820 (8.0) (5.2) 2,117 14.1 1,756 12.7 (362)
販売実績
(億円、増減率%)
通期 日本 アジア 米州 欧州 合計
2019年 2,321 427 60 206 3,015
2020年 1,642 454 55 190 2,341
化粧品事業
増減率 (29.3) 6.2 (8.4) (7.9) (22.4)
実質 (29.3) 7.6 (6.3) (6.9) (22.1)
2019年 1,995 285 714 413 3,408
2020年 1,777 253 686 372 3,089
スキンケア・ヘアケア事業
増減率 (10.9) (11.1) (3.9) (9.9) (9.3)
実質 7.4 (9.4) (1.7) (9.6) 1.4
2019年 1,603 948 1 0 2,552
2020年 1,449 889 1 0 2,340
ヒューマンヘルスケア事業
増減率 (9.6) (6.2) 5.1 596.1 (8.3)
実質 (9.6) (3.5) 7.5 597.3 (7.3)
2019年 3,077 403 112 3 3,595
2020年 3,242 406 93 1 3,744
ファブリック&ホームケア事業
増減率 5.4 0.7 (17.0) (47.1) 4.1
実質 5.4 3.1 (14.9) (46.1) 4.5
2019年 8,996 2,063 888 622 12,570
2020年 8,110 2,003 836 564 11,513
コンシューマープロダクツ事業
増減率 (9.9) (2.9) (5.9) (9.3) (8.4)
実質 (6.3) (0.7) (3.7) (8.8) (5.3)
2019年 1,234 573 461 591 2,859
2020年 1,111 565 428 589 2,692
ケミカル事業
増減率 (10.0) (1.5) (7.2) (0.3) (5.8)
実質 (10.0) 0.0 (2.2) 0.1 (4.7)
2019年 (359) (29) (1) (19) (407)
セグメント間売上高の消去
2020年 (340) (26) (1) (18) (385)
2019年 9,872 2,608 1,349 1,194 15,022
2020年 8,881 2,541 1,263 1,135 13,820
売上高
増減率 (10.0) (2.6) (6.3) (4.9) (8.0)
実質 (6.8) (0.5) (3.2) (4.5) (5.2)
注:コンシューマープロダクツ事業は、外部顧客への売上高を記載しており、ケミカル事業では、コンシューマープロ
ダクツ事業に対する売上高を含めています。地域別の売上高は、販売元の所在地に基づき分類しています。
売上高に占める海外に所在する顧客への売上高の割合は、前期の37.0%から38.2%となりました。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
コンシューマープロダクツ事業
売上高は、前期に対して8.4%減の1兆1,513億円(実質5.3%減)となりました。
当期は、新型コロナウイルス感染症が全世界に蔓延したことで事業に大きな影響が出ました。
日本の売上高は、衛生関連製品は需要が増大し伸長しましたが、化粧品事業では大きく減少しました。また、一
部の取引において認識方法を総額から純額に変更したこと等で、前期に対して、9.9%減の8,110億円(実質6.3%
減)となりました。
アジアの売上高は、2.9%減の2,003億円(実質0.7%減)となりました。米州の売上高は、5.9%減の836億円(実
質3.7%減)となり、欧州の売上高は、9.3%減の564億円(実質8.8%減)となりました。
営業利益は、1,472億円(対前期327億円減)となりました。
当社は、【化粧品事業】【スキンケア・ヘアケア事業】【ヒューマンヘルスケア事業】【ファブリック&ホームケ
、 、 、
ア事業】を総称して、コンシューマープロダクツ事業としています。
【化粧品事業】
売上高は、前期に対して22.4%減の2,341億円(実質22.1%減)となりました。
化粧品事業は、インバウンド需要が大幅に減少すると共に、世界中で店舗閉鎖や外出規制等が行われた影響で売
り上げは大きく減少しました。特にマスク着用が常態化したことで、メイクアップ製品の売り上げが減少しまし
た。
日本ではインバウンド需要の減少に加え、感染症拡大により外出自粛や小売店の臨時休業が行われた影響を受け
ました。また、4月の緊急事態宣言の発出以降も感染症の再拡大があり市場の回復が遅れました。欧州では、店舗閉
鎖の影響を受けました。一方、アジアでは、中国はEコマースへの取り組み等を強化しており、「フリープラス」、
「キュレル」の売り上げが順調に推移しました。
営業利益は、日本の大幅な減収により、26億円(対前期388億円減)となりました。
【スキンケア・ヘアケア事業】
売上高は、一部の取引において認識方法を総額から純額に変更したこと等で、前期に対して9.3%減の3,089億円
(実質1.4%増)となりました。
スキンケア製品では、「ビオレu」のハンドソープ、手指消毒液等の衛生関連製品は、日本で感染症拡大による需
要増に対して全社の力を結集して取り組んだことにより、売り上げを伸ばしました。
ヘアケア製品では、日本で外出自粛により自宅でのケアの機会が増えヘアカラー製品は売り上げを伸ばしました
が、欧米のヘアサロン向け事業は取引先の店舗閉鎖等が影響し、売り上げは前期を下回りました。
営業利益は、508億円(対前期13億円増)となりました。
【ヒューマンヘルスケア事業】
売上高は、前期に対して8.3%減の2,340億円(実質7.3%減)となりました。
生理用品「ロリエ」は、日本では特需や外出自粛による使用機会の減少で市場が変動する中、ほぼ横ばいに推移
しました。アジアでは、中国でEコマースへの取り組みが順調に推移し、売り上げは大きく伸長しました。
ベビー用紙おむつ「メリーズ」は、インドネシアでは順調に推移しましたが、日本、中国それぞれの売り上げは
前期に比べ減少しました。
パーソナルヘルス製品では、売り上げは前期を下回りました。入浴剤は巣ごもり需要等によって順調に推移しま
したが、オーラルケア製品は厳しい競争により売り上げは前期を下回りました。
営業利益は、129億円(対前期43億円減)となりました。
【ファブリック&ホームケア事業】
売上高は、前期に対して4.1%増の3,744億円(実質4.5%増)となりました。
日本では、ファブリックケア製品は、衣料用洗剤、柔軟仕上げ剤ともに市場は厳しい競争が続きました。そのよ
うな中、衣料用洗剤は新製品・改良品を発売し、売り上げやシェアは前期に比べ堅調に推移しました。また、ホー
ムケア製品は、感染症によって衛生関連製品の需要が拡大する中、除菌、ウイルス対策の訴求を強化すること等で、
売り上げは大きく伸長しました。アジアでも、衛生関連製品の売り上げが伸びました。また業務用製品では、手指
消毒液の増産体制を大幅に強化し、飲食店等の外食産業や宿泊施設、医療機関、介護施設等、衛生管理が特に必要
な現場に供給し、売り上げを伸ばしました。
営業利益は、809億円(対前期91億円増)となりました。
ケミカル事業
売上高は、前期に対して5.8%減の2,692億円(実質4.7%減)となりました。
油脂製品では、景気減退により需要減の動きがある中でも、殺菌や洗浄用途の油脂誘導体製品は堅調に推移しま
した。機能材料製品では、自動車関連分野等で需要減の影響が残り、売り上げは減少しました。スペシャルティケ
ミカルズ製品では、トナー・トナーバインダーが市況低迷の影響を受けました。
営業利益は、277億円(対前期31億円減)となりました。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(次期の見通し)
親会社の
基本的
所有者に
売上高 営業利益 営業利益率 税引前利益 1株当たり
帰属する
(億円) (億円) (%) (億円) 当期利益
当期利益
(円)
(億円)
2021年12月期(予想) 14,300 1,770 12.4 1,770 1,270 266.98
2020年12月期(実績) 13,820 1,756 12.7 1,740 1,261 262.29
3.5%
増減率 0.8% - 1.7% 0.7% 1.8%
実質 4.0%
※「実質」とは為替変動の影響を除く増減率を表示しています。以下、同様に記載しています。
1)次期における業績全般の見通し
当社グループは、2021年より2025年までの5ヵ年を対象とした花王グループ中期経営計画「K25」をスタートさせ
ました。これは2030年までに達成したい姿(K30)を実現させるために設定した新たな計画です(詳細については
「2.経営方針」を参照ください)。花王グループ社員全員で、この目標を達成するために、企業理念である「花王
ウェイ」に掲げる世界の人々の豊かな暮らしや社会のサステナビリティに貢献できるよう「正道を歩む」を貫きな
がら、果敢に挑戦していきます。
世界では、新型コロナウイルス感染症のワクチンへの期待感が広まっていますが、感染症拡大の脅威は依然とし
て続いており、景気回復の足取りは弱く、今後も不透明な経営環境が続くと予想されます。また同時に我々を取り
巻く事業環境と人々の価値観は大きく変化しており、これまでの量産型の消費中心の世界から、持続的な社会に向
けた新しい仕組みが形成されていくと思われます。その過渡期にある現在、それに対応した新しいビジネスモデル
の構築が必要です。
そのため、2021年1月1日よりコンシューマープロダクツ事業を、生活者が求める本質的な価値の視点で事業推進
を行うことを目指し、事業体制を再編しました。人々の日々の暮らしと社会を支え、快適な生活の向上に貢献する
事業を行う「ハイジーン&リビングケア事業」、健康美を最大化する身体全体のケアを提案する事業を行う「ヘルス
&ビューティケア事業」を設立。さらに、花王グループを支えてきた基盤技術を最大活用して、人類の生命を守る新
規事業を推進する「ライフケア事業」を新たに設立しました。また化粧品事業については、生活者や市場の変化を
機会と捉え、お客様との絆をより深め、強いブランドを作るための新しい運営体制へ移行します。
また、流通構造が大きく変化し、日常生活のデジタル化が進む中、デジタルトランスフォーメーション(DX)を
積極的に進めていきます。新規事業創造に役立てるだけでなく、消費者・顧客との関係を強化し、新たなユーザー
体験を作り上げて基盤事業を変革することに生かしていきます。そして、さらなる意思決定のスピードアップとグ
ローバルな成長を加速させ、課題事業の活性化を含めた企業価値向上を実現させていきます。
今年度は「K25」を支える事業基盤を構築することに注力し、売上高は1兆4,300億円(増減率3.5%増/実質増減
率4.0%増)、営業利益は1,770億円(増減率0.8%増)、営業利益率は12.4%、税引前利益は1,770億円(増減率1.7
%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は1,270億円(増減率0.7%増)、基本的1株当たり当期利益は266.98円
(増減率1.8%増)を予想しています。
EVA(経済的付加価値)は、NOPAT(税引後営業利益)の増加とともに、資産の最大活用による投下資本のさらな
る効率的な運用を目指し、増加させていきます。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
2)次期におけるセグメント別の見通し
ハイジーン&リビングケア事業は、どんな世帯の人たちにとっても、毎日の生活になくてはならないカテゴリー
で、社会基盤を支える事業です。人々の生活スタイルや価値観が変化する中、誰もが安心して暮らせるための清
潔・衛生商品を提供し、世界の人々の快適な暮らしの実現に貢献していきます。特にESG視点のモノづくりを積極的
に強化し、環境負荷低減・衛生商品の強化、家事負担軽減を実現する付加価値商品の提案を進めていきます。
以上により、当事業の売上高は、5,090億円(実質増減率1.6%増)を見込んでいます。
ヘルス&ビューティケア事業は、人間全体を捉えた花王らしい提案を行いたいと思います。高齢化社会により
年々高まる健康志向や、急速に高まっている感染症予防、衛生習慣提案、さらには感染症の拡大によって断絶され
た人と社会の繋がりまで、我々の衛生と健康美提案により、回復に向けて貢献していきます。日本では、女性の社
会進出の定着と並走して、健康や美容を高める欲求が高まってきており、高いパーソナルニーズにお応えする、高
機能商品を提案し、より一層のブランド価値の向上に努めていきます。
以上により、当事業の売上高は、3,720億円(実質増減率3.6%増)を見込んでいます。
ライフケア事業は、人生100年時代における生活者の健康意識の高まりに伴い、これまで特定保健用食品や機能性
表示食品等の既存事業で数々の資産を積み上げてきました。そして、それに加え、基幹技術である洗浄・衛生技術
を活用することにより、感染症予防や人の生命に係わる切実な社会課題をも解決して、世界の未来の命を救うこと
を主目的に始動していきます。今後は外部との連携を強化し、さらに先端技術を大胆に活用して事業の基盤構築を
進めていきます。
以上により、当事業の売上高は、580億円(実質増減率11.1%増)を見込んでいます。
化粧品事業は、一人ひとりの美や個性に寄り添い、確かなサイエンスと溢れる感性で、お客様に“希望”と
“Kirei”を提供し続けます。現在進めている成長戦略をさらに加速させるため、事業戦略単位の運営体制に移行
し、カウンセリング専門会社を1社に統合します。また、グローバルでのデジタルトランスフォーメーション(DX)
の推進によりEコマースを強化するとともに、伸長する中国の事業を重点的に強化しながら、日本での構造改革を進
めます。
以上により、当事業の売上高は、2,490億円(実質増減率6.7%増)を見込んでいます。
ケミカル事業は、幅広い産業界の多様なニーズに対応した特長あるケミカル製品の供給をグローバルに推進して
いきます。そして世界的な地球環境に対する関心の高まりを受け、環境負荷の低減に対応したエコケミカル製品の
強化に取り組むとともに、原料価格の変動に左右されない高付加価値製品の開発に引き続き取り組んでいきます。
以上により、当事業の売上高は、2,830億円(実質増減率5.6%増)を見込んでいます。
3)次期の業績予想値算出の前提条件
主要な為替レートは、104円/米ドル、125円/ユーロ、16円/中国元と想定しています。
なお、天然油脂や石化原料の価格は変動する可能性がありますが、その前提は当社グループが現在入手している
情報に基づいています。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(2)財政状態に関する概要
(資産、負債、資本及びキャッシュ・フローの状況に関する概要)
1)当期における資産、負債、資本及びキャッシュ・フローの状況に関する概要
(連結財政状態)
前連結会計年度 当連結会計年度
増減
2019年12月末 2020年12月末
資産合計(億円) 16,539 16,656 117
負債合計(億円) 7,825 7,274 (551)
資本合計(億円) 8,714 9,382 668
親会社所有者帰属持分比率 51.9% 55.5% -
1株当たり親会社所有者帰属持分(円) 1,783.46 1,920.56 137.10
社債及び借入金(億円) 1,271 1,277 6
(連結キャッシュ・フローの状況)
通期
増減
2019年12月期 2020年12月期 (億円)
(億円) (億円)
営業活動によるキャッシュ・フロー 2,445 2,147 (298)
投資活動によるキャッシュ・フロー (943) (619) 323
財務活動によるキャッシュ・フロー (1,262) (871) 391
調整後フリー・キャッシュ・フロー(注) 1,285 1,312 26
注:営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計から、使用権資産の減価償却費
等を除いたフリー・キャッシュ・フロー
資産合計は、前期末に比べ117億円増加し、1兆6,656億円となりました。主な増加は、現金及び現金同等物635億
円であり、主な減少は、使用権資産153億円、営業債権及びその他の債権88億円です。
負債合計は、前期末に比べ551億円減少し、7,274億円となりました。主な減少は、退職給付に係る負債287億円、
リース負債146億円、未払法人所得税等81億円です。
資本合計は、前期末に比べ668億円増加し、9,382億円となりました。主な増加は、当期利益1,281億円、確定給付
負債(資産)の純額の再測定164億円であり、主な減少は、配当金662億円、在外営業活動体の換算差額99億円で
す。
なお、親会社所有者帰属持分比率は、前期末の51.9%から55.5%となりました。親会社所有者帰属持分当期利益
率(ROE)は14.2%となり、引き続き高い水準を維持することができました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,147億円となりました。主な増加は、税引前利益1,740億円、減価償却
費及び償却費861億円であり、主な減少は、法人所得税の支払額539億円、退職給付に係る負債の増減額288億円で
す。
投資活動によるキャッシュ・フローは、△619億円となりました。主な内訳は、日本の生産拠点の能力増強に加え
て、伸長著しいアジアでも積極的に設備投資を行ったことによる有形固定資産の取得による支出594億円、無形資産
の取得による支出105億円です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、△871億円となりました。安定的かつ継続的な配当を重視しており、また
EVA視点から資本効率の向上を目的として、自己株式の取得及び消却も弾力的に行っています。当期の主な内訳は、
非支配持分への支払いを含めた支払配当金662億円、リース負債の返済による支出209億円です。なお、適正な資本
コスト率の維持及び成長投資のための財務基盤の強化を目的に、社債の発行と償還を行い、その内訳は、社債の発
行による収入249億円、社債の償還による支出249億円です。
調整後フリー・キャッシュ・フローは、1,312億円となりました。
当期末の現金及び現金同等物の残高は、為替変動による影響を含めて前期末に比べ635億円増加し、3,532億円と
なりました。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
2)次期における資産、負債、資本及びキャッシュ・フローの見通し
営業活動によるキャッシュ・フローは、利益の増加もあり、約2,200億円を見込んでいます。なお、2019年度から
適用されたIFRS第16号「リース」の影響が含まれており、それを除くと、営業活動によるキャッシュ・フローは、
約1,900億円となる予定です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、生産能力の増強及び合理化、物流効率化等を含む、さらなる成長のため
の積極投資等を予定しており、約900億円を見込んでいます。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや自己株式の取得等を予定しています。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、当期から約100億円減少し、約3,400億円を予想しています。
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社グループは、EVA(経済的付加価値)を経営の主指標としており、その視点で安定的に創出されるキャッシ
ュ・フローの使途を下記のとおり明確に定めています。株主還元はその一部で、将来の資金需要や金融市場の情勢
を考慮して実行しています。
キャッシュ・フローの使途
・将来の成長に向けての投資(設備、M&A等)
・安定的、継続的な配当(配当性向40%目標)
・自己株式の取得と借入金等の有利子負債の早期返済
この方針のもと、当期の期末配当金は、前期に比べ5円増配の1株当たり70円とさせていただく予定です。この結
果、年間配当金は前期に比べ10円増配の1株当たり140円、連結での配当性向は53.4%となります。
また、次期の配当金については、利益配分に関する基本方針に基づき、フリー・キャッシュ・フロー等を考慮し、
当期に比べ4円増配の1株当たり144円の配当(配当性向53.9%)とさせていただく予定です。これにより、32期連続
増配を目指します。
なお、上記(2)財政状態に関する概要2)次期における資産、負債、資本及びキャッシュ・フローの見通しと
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当に記載の数値は、22ページの「4.連結財務諸表及び主な
注記(6)連結財務諸表に関する注記事項 4.重要な後発事象」に記載の自己株式取得にかかる事項の決定による
影響を反映して算出しております。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
2.経営方針
(1)会社の経営基本方針
当社グループは、消費者・顧客の立場にたって、心をこめた“よきモノづくり”を行い、世界の人々の喜びと満
足のある、豊かな生活文化を実現するとともに、社会のサステナビリティ(持続可能性)に貢献することを使命と
しています。
私たちは、企業理念である「花王ウェイ」をグループ全員で共有し、考え方や行動の拠り所として日々実践し、
清潔・美・健康の領域を中心に、時代の変化に対応しながら130年余り事業を展開してきました。近年は、持続的な
利益ある成長を続けていくために、脱デフレ型成長モデルの構築やコンパクトで多様性に富む取締役会を目指すガ
バナンス改革等を実行し、清潔で美しくすこやかな暮らしに役立つ商品や産業界の発展に寄与する工業用製品等を
提供し、消費者・顧客や社会へ貢献できるよう努めてきました。
そして2009年には、人類だけでなく自然界にもよき存在であるようにと「環境宣言」を行い、自然と調和するこ
ころ豊かな毎日を目指して、その歩みをさらに一歩進めました。2019年には新たなESG戦略「Kirei Lifestyle
Plan」(以下、KLP)を発表し、ESGを経営の根幹に据えることを宣言しました。
しかし今、私たちが使命に掲げる「豊かな生活文化」を実現するための土台である人の生命に危機が及んでいま
す。そして今後もその脅威は、私たちの生活を根幹から脅かす存在であり続けることが予想されます。
このような中、私たちはこの切実な社会的課題に花王らしいアプローチで取り組んで行きます。生活や生態に加
え、人の生命を守ることを強く意識し、未来の命を守る会社になっていきます。「きれいを こころに 未来に」を
掲げ、地球が生きる場として持続的にきれいに保たれること、社会が持続的に豊かであること、そして人が危害か
ら守られて笑顔で暮らせること、これらすべてを実現するために貢献していきます。
結果として、これらが財務的な成果、そしてステークホルダーへの還元へと繋がり、この仕組み自体が持続して
いきます。今後も花王グループは、より高いレベルでの企業価値向上を目指していきます。
(2)中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標
1.長期経営戦略
当社グループは2030年までにあるべき姿として、持続的な利益ある成長と社会のサステナビリティへの貢献との
両立によって、これまでの『グローバルで存在感のある会社「Kao」』になるという将来像をさらに一歩進め、『グ
ローバルで存在価値のある企業「Kao」』を目指します。ESGを通じて将来にわたって、人・社会・地球にとって価
値のある存在になっていきます。
私たちは、環境(E)においては、ゼロ浪費、カーボンゼロを目指します。社会(S)においては、無駄な消費が
なくなることを願い、その人に寄り添った唯一無二のパーソナライズを進めていきます。そして、ガバナンス(G)
をしっかりと効かせながら、志を共にする仲間とともに正道を歩んでいきます。最小限の資源で最大の価値を生み
出す、"Maximum with minimum"を経営の指針として、より良い明日をつくるために今後も我々は成長し続けます。
グローバルで存在価値のある企業「Kao」
■持続的社会に欠かせない企業
■高社会貢献&高収益グローバル企業
■ステークホルダーへの成長レベル還元
財務目標(結果として)
・売上高 2兆5,000億円
・営業利益 4,000億円
・連続増配継続 41期
2.中期経営計画
2021年から2025年までの5年間は、2030年までにあるべき姿を実現させていくための礎となる重要な期間です。そ
の た め に 花 王 グ ル ー プ 中 期 経 営 計 画 「K25」 で は、Vision( ビ ジ ョ ン ) を 「 豊 か な 持 続 的 社 会 へ の 道 を 歩 む
Sustainability as the only path」と定め、3つの目的を掲げます。
持続的社会に欠かせない企業になるためには、2019年に発表した新ESG戦略 KLPを積極的に進め、無駄なモノは極
力つくらないサステナブルな自走社会をリードしていかなければなりません。そして、KLPに関する投資を必ず財務
的な成果「未来財務」に繋げていきます。
投資して強くなる事業への変革については、「Another Kao(もうひとつの花王)」を始動します。私たちは、切
実な悩みを抱える生活者のために、これまで培ってきた技術や知見、デジタルトランスフォーメーション(DX)を
最大限に活用し、「未来の命を守る」新たな事業を生み出します。同時にその基盤となる従来の事業に新しい力を
加え、「Reborn Kao(基盤花王)」として再活性化させます。
そして、これら2つの目的を達成するためには社員の活力は欠かせません。3つ目の社員活力の最大化については、
社員一人ひとりが自ら掲げる大きな挑戦を最大化できるように新たな目標管理制度「OKR(Objectives and Key
Results)」を導入します。さらには、社外からの人財登用を積極的に行うとともに社外との協業も進めていきま
す。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
これら3つの目的を達成することで、結果として、売上・利益は過去最高(売上高 1兆8,000億円、営業利益
2,500億円、連続増配 36期)を達成し、社員、消費者・顧客、取引先、株主等会社を取り巻く多くのステークホル
ダーに成長に見合う高レベルの還元を目指していきます。
これからも花王グループは、花王ウェイに掲げる「正道を歩む」を実践しながら、より良い明日をつくるために
同じ志をもつステークホルダーとともに、これらの目標を実現させていきます。
花王グループ中期経営計画「K25」
■Vision(ビジョン)
豊かな持続的社会への道を歩む Sustainability as the only path
■Concept(コンセプト)
きれいを こころに 未来に
■方針(目的)
目的(1)持続的社会に欠かせない企業になる
【目標】
サステナブル自走社会をリードする:ESG投資=未来財務
【主要成果】
・カーボンリサイクル(炭酸ガスを原料に転換する)
・ポジティブリサイクル(再利用により新事業を創造する)
・ストップパンデミック(感染症発生源を絶つ)
目的(2)投資して強くなる事業への変革
【目標】
もうひとつの花王始動と基盤花王を強くする:“命を守る”を軸とするグローバル躍進
【主要成果】
・新事業:デジタル・プレシジョンヘルスケア始動(高精度生体解析と恒常性強化ソリュー
ション)
・既存事業:ダントツ商品づくりへの投資・面事業の拡大
・化粧品、サニタリー事業:Next Innovation
目的(3)社員活力の最大化
【目標】
活動生産性2倍:挑戦の見える化とオープンイノベーション
【主要成果】
・挑戦と貢献度に応じたフェアな報酬(グローバル全社員によるOKR活動実践)
・花王外の人財の積極的登用と協業成果倍増
・デジタル花王への抜本改革(2023年完了)
3.目標とする経営指標
当社グループは、投下資本のコストを考慮した真の利益を表すEVAを経営の主指標としています。その本質は、株
主等の資金提供者の視点を持って、資本を効率的に活用し利益を生み出すことにあります。EVAを継続的に増加させ
ていくことが企業価値の増大につながり、株主だけでなく全てのステークホルダーの長期的な利益とも合致するも
のと考えています。そして事業規模の拡大を図りながら、EVAを増加させることを事業活動の目標としており、個別
事業の評価、設備や買収等の投資評価、年度ごとの業績管理や報酬制度等に活用しています。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(3)会社の対処すべき課題
感染症が世界中に蔓延し、気候変動、水や森林資源等の環境問題は深刻化しています。また人権への取り組みは
重要性を増し、さらには、市場構造や消費者意識の大きな変化とともに、高齢化社会の進行等社会的課題も増大し
ています。このように事業を取り巻く環境が大きく変わり、持続的社会の継続そのものが危ぶまれる中、当社グル
ープは、これまでのビジネスモデルだけでは持続的な企業成長は難しいと考えています。
できるだけ欠品を減らして購買時の機会損失をさせないことは、安定した業績につながりますが、一方では、と
もすると過剰調達と過剰在庫を生み出す原因となります。また、お客様の消費欲求にお応えすることに注力し過ぎ
ると、多種多様な品揃え、短い期間での商品の改廃等を選択しがちですが、消費されないまま廃棄される商品も生
み出してしまい、結果として環境保全に負の因子となってしまいます。
これらの課題を解決に導くためには、サステナブル(持続可能な)社会を実現するための消費循環モデルの構築
を急がなければなりません。「無駄なモノはつくらない、届けない。」「1日でも長くご愛用いただける、よきモノ
づくり」を実現する新たなビジネスモデルを実現していきます。
また、我々は未だ、持続的社会における存在価値をグローバルで確立できていないと考えています。当社グルー
プのミッションである「豊かな生活文化の実現と社会のサステナビリティへの貢献」を実現するためには、新たな
挑戦が必要です。世界に先立つESG志向の製品・サービスを提案しながら、その提案が核となり企業成長を続け、さ
らには多くの他企業の事業にも同時に貢献できる、リーダー企業になることを目指します。
この目標達成のためには、新たな事業を加えた独自性のある共創プラットフォームが必須です。そのためには、
当社グループにおける、商品開発研究を支えてきた深い基盤研究がエンジンになると考えます。特に、人や環境に
危害となるモノの性質、変化、伝搬、除去、予防等の基盤研究は、これからの社会に大きく役立つはずです。今、
世界が危機を迎えている時こそ、切実な社会課題解決に軸足を据えることにしました。
花王グループ中期経営計画「K25」とは、2030年までにありたい姿を実現させるために、重要な事業基盤を構築し
て、これらの課題をすべて解決するための大変重要な計画です。花王グループは、今後もこうした大きな課題の解
決に挑んでいきます。
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、グループ内の会計基準を統一することが、グループ経営管理の品質向上に寄与するものと判断
し、国際会計基準(IFRS)を2016年12月期より任意適用しています。この適用に伴い、グループ各社・各事業に対し
て統一された仕組みや情報に基づくマネジメントが可能となり、グローバル企業として企業価値増大に向けた経営基
盤強化を図っていきます。また、資本市場における財務諸表の国際的な比較可能性の向上に貢献すると考えていま
す。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結財政状態計算書
前連結会計年度 当連結会計年度
増減
(2019年12月31日) (2020年12月31日)
百万円 百万円 百万円
資産
流動資産
現金及び現金同等物 289,681 353,176 63,495
営業債権及びその他の債権 208,839 200,087 (8,752)
棚卸資産 199,672 197,641 (2,031)
その他の金融資産 13,788 7,257 (6,531)
未収法人所得税 2,440 2,085 (355)
その他の流動資産 22,606 18,150 (4,456)
流動資産合計 737,026 778,396 41,370
非流動資産
有形固定資産 436,831 430,914 (5,917)
使用権資産 164,822 149,543 (15,279)
のれん 179,707 177,031 (2,676)
無形資産 47,770 48,256 486
持分法で会計処理されている投資 8,287 8,657 370
その他の金融資産 26,104 23,608 (2,496)
繰延税金資産 47,876 42,274 (5,602)
その他の非流動資産 5,496 6,937 1,441
非流動資産合計 916,893 887,220 (29,673)
資産合計 1,653,919 1,665,616 11,697
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
前連結会計年度 当連結会計年度
増減
(2019年12月31日) (2020年12月31日)
百万円 百万円 百万円
負債及び資本
負債
流動負債
営業債務及びその他の債務 222,314 215,842 (6,472)
社債及び借入金 25,505 30,465 4,960
リース負債 19,653 19,787 134
その他の金融負債 6,766 6,571 (195)
未払法人所得税等 36,208 28,109 (8,099)
引当金 2,054 1,811 (243)
契約負債等 20,616 23,098 2,482
その他の流動負債 99,411 99,721 310
流動負債合計 432,527 425,404 (7,123)
非流動負債
社債及び借入金 101,636 97,229 (4,407)
リース負債 141,438 126,725 (14,713)
その他の金融負債 7,527 7,862 335
退職給付に係る負債 80,579 51,858 (28,721)
引当金 10,122 9,175 (947)
繰延税金負債 3,747 4,584 837
その他の非流動負債 4,922 4,585 (337)
非流動負債合計 349,971 302,018 (47,953)
負債合計 782,498 727,422 (55,076)
資本
資本金 85,424 85,424 -
資本剰余金 108,715 106,618 (2,097)
自己株式 (4,309) (3,865) 444
その他の資本の構成要素 (32,974) (43,376) (10,402)
利益剰余金 700,839 778,886 78,047
親会社の所有者に帰属する持分合計 857,695 923,687 65,992
非支配持分 13,726 14,507 781
資本合計 871,421 938,194 66,773
負債及び資本合計 1,653,919 1,665,616 11,697
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(2)連結損益計算書
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年1月1日 (自 2020年1月1日 増減
至 2019年12月31日) 至 2020年12月31日)
注記 百万円 百万円 百万円
売上高 1 1,502,241 1,381,997 (120,244)
売上原価 (848,723) (791,304) 57,419
売上総利益 653,518 590,693 (62,825)
販売費及び一般管理費 2 (442,912) (415,826) 27,086
その他の営業収益 15,192 15,801 609
その他の営業費用 (14,075) (15,105) (1,030)
営業利益 1 211,723 175,563 (36,160)
金融収益 2,027 1,711 (316)
金融費用 (5,231) (5,839) (608)
持分法による投資利益 2,126 2,536 410
税引前利益 210,645 173,971 (36,674)
法人所得税 (60,296) (45,904) 14,392
当期利益 150,349 128,067 (22,282)
当期利益の帰属
親会社の所有者 148,213 126,142 (22,071)
非支配持分 2,136 1,925 (211)
当期利益 150,349 128,067 (22,282)
1株当たり当期利益
基本的1株当たり当期利益(円) 3 306.70 262.29
希薄化後1株当たり当期利益(円) 3 306.63 262.25
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(3)連結包括利益計算書
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年1月1日 (自 2020年1月1日 増減
至 2019年12月31日) 至 2020年12月31日)
百万円 百万円 百万円
当期利益 150,349 128,067 (22,282)
その他の包括利益
純損益に振り替えられることのない項目
その他の包括利益を通じて公正価値で
(6) 168 174
測定される金融資産の純変動
確定給付負債(資産)の純額の再測定 (1,180) 16,365 17,545
持分法適用会社におけるその他の
(17) 25 42
包括利益に対する持分
純損益に振り替えられることのない項目合計 (1,203) 16,558 17,761
純損益に振り替えられる可能性のある項目
在外営業活動体の換算差額 (2,489) (9,942) (7,453)
持分法適用会社におけるその他の
(36) (167) (131)
包括利益に対する持分
純損益に振り替えられる可能性のある項目合計 (2,525) (10,109) (7,584)
税引後その他の包括利益 (3,728) 6,449 10,177
当期包括利益 146,621 134,516 (12,105)
当期包括利益の帰属
親会社の所有者 144,508 132,941 (11,567)
非支配持分 2,113 1,575 (538)
当期包括利益 146,621 134,516 (12,105)
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(4)連結持分変動計算書
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
親会社の所有者に帰属する持分
その他の資本の構成要素
キャッシュ・ その他の包括
資本金 資本剰余金 自己株式 フロー・ヘッ 利益を通じて
在外営業活動
新株予約権 ジの公正価値 公正価値で測
体の換算差額
の変動額の有 定される金融
効部分 資産の純変動
百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2019年1月1日残高 85,424 108,245 (11,282) 546 (37,032) (1) 6,458
会計方針の変更による
- - - - - - -
影響額(注)
会計方針の変更を反映した
85,424 108,245 (11,282) 546 (37,032) (1) 6,458
期首残高
当期利益 - - - - - - -
その他の包括利益 - - - - (2,598) 1 (23)
当期包括利益 - - - - (2,598) 1 (23)
自己株式の処分 - (108) 57,006 (98) - - -
自己株式の取得 - - (50,033) - - - -
株式に基づく報酬取引 - 337 - - - - -
配当金 - - - - - - -
子会社に対する所有者持分
- 241 - - - - -
の変動
その他の資本の構成要素
- - - - - - (227)
から利益剰余金への振替
所有者との取引等合計 - 470 6,973 (98) - - (227)
2019年12月31日残高 85,424 108,715 (4,309) 448 (39,630) - 6,208
親会社の所有者に帰属する持分
その他の資本の構成要素
非支配持分 資本合計
確定給付負債 利益剰余金 合計
(資産)の純 合計
額の再測定
百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2019年1月1日残高 - (30,029) 670,002 822,360 13,149 835,509
会計方針の変更による
- - 740 740 - 740
影響額(注)
会計方針の変更を反映した
- (30,029) 670,742 823,100 13,149 836,249
期首残高
当期利益 - - 148,213 148,213 2,136 150,349
その他の包括利益 (1,085) (3,705) - (3,705) (23) (3,728)
当期包括利益 (1,085) (3,705) 148,213 144,508 2,113 146,621
自己株式の処分 - (98) (56,799) 1 - 1
自己株式の取得 - - - (50,033) - (50,033)
株式に基づく報酬取引 - - - 337 - 337
配当金 - - (60,459) (60,459) (1,290) (61,749)
子会社に対する所有者持分
- - - 241 (246) (5)
の変動
その他の資本の構成要素
1,085 858 (858) - - -
から利益剰余金への振替
所有者との取引等合計 1,085 760 (118,116) (109,913) (1,536) (111,449)
2019年12月31日残高 - (32,974) 700,839 857,695 13,726 871,421
(注) IFRS第16号「リース」の適用に伴う影響額であります。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
親会社の所有者に帰属する持分
その他の資本の構成要素
キャッシュ・ その他の包括
資本金 資本剰余金 自己株式 フロー・ヘッ 利益を通じて
在外営業活動
新株予約権 ジの公正価値 公正価値で測
体の換算差額
の変動額の有 定される金融
効部分 資産の純変動
百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2020年1月1日残高 85,424 108,715 (4,309) 448 (39,630) - 6,208
当期利益 - - - - - - -
その他の包括利益 - - - - (9,738) (0) 184
当期包括利益 - - - - (9,738) (0) 184
自己株式の処分 - (98) 471 (177) - - -
自己株式の取得 - - (27) - - - -
株式に基づく報酬取引 - (394) - - - - -
配当金 - - - - - - -
子会社に対する所有者持分
- (1,605) - - - - -
の変動
その他の資本の構成要素
- - - (3) - - (668)
から利益剰余金への振替
所有者との取引等合計 - (2,097) 444 (180) - - (668)
2020年12月31日残高 85,424 106,618 (3,865) 268 (49,368) (0) 5,724
親会社の所有者に帰属する持分
その他の資本の構成要素
非支配持分 資本合計
確定給付負債 利益剰余金 合計
(資産)の純 合計
額の再測定
百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2020年1月1日残高 - (32,974) 700,839 857,695 13,726 871,421
当期利益 - - 126,142 126,142 1,925 128,067
その他の包括利益 16,353 6,799 - 6,799 (350) 6,449
当期包括利益 16,353 6,799 126,142 132,941 1,575 134,516
自己株式の処分 - (177) (194) 2 - 2
自己株式の取得 - - - (27) - (27)
株式に基づく報酬取引 - - - (394) - (394)
配当金 - - (64,925) (64,925) (1,269) (66,194)
子会社に対する所有者持分
- - - (1,605) 475 (1,130)
の変動
その他の資本の構成要素
(16,353) (17,024) 17,024 - - -
から利益剰余金への振替
所有者との取引等合計 (16,353) (17,201) (48,095) (66,949) (794) (67,743)
2020年12月31日残高 - (43,376) 778,886 923,687 14,507 938,194
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(5)連結キャッシュ・フロー計算書
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年1月1日 (自 2020年1月1日
至 2019年12月31日) 至 2020年12月31日)
百万円 百万円
営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前利益 210,645 173,971
減価償却費及び償却費 83,369 86,080
受取利息及び受取配当金 (1,885) (1,571)
支払利息 2,840 2,533
持分法による投資損益(益) (2,126) (2,536)
有形固定資産及び無形資産除売却損益(益) 3,323 3,301
営業債権及びその他の債権の増減額(増加) 12,862 6,443
棚卸資産の増減額(増加) (2,848) 646
営業債務及びその他の債務の増減額(減少) 696 (4,227)
退職給付に係る負債の増減額(減少) (3,788) (28,818)
その他 (2,936) 31,852
小計 300,152 267,674
利息の受取額 1,711 1,516
配当金の受取額 2,146 2,060
利息の支払額 (2,806) (2,650)
法人所得税等の支払額 (56,680) (53,882)
営業活動によるキャッシュ・フロー 244,523 214,718
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の預入による支出 (35,188) (14,053)
定期預金の払戻による収入 36,660 19,661
有形固定資産の取得による支出 (83,959) (59,396)
無形資産の取得による支出 (9,819) (10,454)
その他 (1,960) 2,301
投資活動によるキャッシュ・フロー (94,266) (61,941)
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の増減額(減少) 19 (41)
長期借入による収入 46,220 1,080
長期借入金の返済による支出 (40,054) (48)
社債の発行による収入 - 24,939
社債の償還による支出 (12) (24,942)
リース負債の返済による支出 (20,565) (20,912)
自己株式の取得による支出 (50,033) (28)
支払配当金 (60,512) (64,987)
非支配持分への支払配当金 (1,287) (1,235)
その他 58 (891)
財務活動によるキャッシュ・フロー (126,166) (87,065)
現金及び現金同等物の増減額(減少) 24,091 65,712
現金及び現金同等物の期首残高 265,978 289,681
現金及び現金同等物に係る為替変動による影響 (388) (2,217)
現金及び現金同等物の期末残高 289,681 353,176
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(6)連結財務諸表に関する注記事項
(会計方針の変更)
(IFRS第16号「リース」の修正「Covid-19に関連した賃料減免」の早期適用)
当社グループは、当連結会計年度よりIFRS第16号「リース」の修正「Covid-19に関連した賃料減免」(2020年5
月公表)を早期適用しております。
借手のリースにおいて、新型コロナウイルス感染症の直接の結果として生じる賃料減免のうち所定の要件を満た
すものについて、実務上の便法を適用し、リースの条件変更として取り扱わず、変動リース料として処理しており
ます。
なお、当連結会計年度の連結損益計算書において、当該変動リース料を「販売費及び一般管理費」に含めており
ますが、その影響は軽微であります。
1.セグメント情報
(1) 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、当
社の取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているもの
であります。なお、取締役会は、売上高及び営業利益を主要な指標として、各セグメントの業績評価を行ってお
ります。
当社グループは、コンシューマープロダクツ事業部門を構成する4つの事業分野(化粧品事業、スキンケア・ヘ
アケア事業、ヒューマンヘルスケア事業、ファブリック&ホームケア事業)及びケミカル事業部門の5つの事業を
基本にして組織が構成されており、各事業単位で、日本及び海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開して
おります。
従って、当社グループは、「化粧品事業」、「スキンケア・ヘアケア事業」、「ヒューマンヘルスケア事業」、
「ファブリック&ホームケア事業」及び「ケミカル事業」の5つを報告セグメントとしております。
なお、当社グループの売上高の10%以上にあたる単一の外部顧客との取引がないため、主要な顧客に関する情
報の記載を省略しております。
各報告セグメントの主要な製品は、以下のとおりであります。
報 告 セ グ メ ン ト 主 要 製 品
化粧品事業 化粧品 カウンセリング化粧品、セルフ化粧品
スキンケア製品 化粧石けん、洗顔料、全身洗浄料
スキンケア・ヘアケア事業 シャンプー、コンディショナー、ヘアスタイリング剤、
ヘアケア製品
ヘアカラー、メンズプロダクツ
コンシューマー
サニタリー製品 生理用品、紙おむつ
プロダクツ事業
ヒューマンヘルスケア事業 パーソナルヘルス製品 入浴剤、歯みがき、歯ブラシ、温熱用品
ビバレッジ製品 飲料
ファブリックケア製品 衣料用洗剤、洗濯仕上げ剤
ファブリック&ホームケア事業
ホームケア製品 台所用洗剤、住居用洗剤、掃除用紙製品、業務用製品
高級アルコール、油脂アミン、脂肪酸、
油脂製品
グリセリン、業務用食用油脂
界面活性剤、プラスチック用添加剤、
ケミカル事業 機能材料製品
コンクリート用混和剤、道路用薬剤
トナー、トナーバインダー、
スペシャルティケミカルズ製品
水性インクジェット用顔料インク、香料
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(2) 報告セグメントの売上高及び業績
前連結会計年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
報告セグメント
コンシューマープロダクツ事業 調整額 連結財務諸表
スキンケア ヒューマン ファブリック ケミカル (注1) 計上額
化粧品 合計
・ヘアケア ヘルスケア &ホームケア 小計 事業
事業
事業 事業 事業
百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
売上高
外部売上高 301,547 340,757 255,224 359,507 1,257,035 245,206 1,502,241 - 1,502,241
セグメント間の内部
売上高及び振替高 - - - - - 40,729 40,729 (40,729) -
(注2)
売上高合計 301,547 340,757 255,224 359,507 1,257,035 285,935 1,542,970 (40,729) 1,502,241
営業利益 41,398 49,524 17,166 71,774 179,862 30,839 210,701 1,022 211,723
金融収益 2,027
金融費用 (5,231)
持分法による投資利益 2,126
税引前利益 210,645
その他の情報
減価償却費及び償却費 14,865 13,814 21,627 17,899 68,205 14,205 82,410 959 83,369
資本的支出(注3) 17,962 18,389 27,314 22,139 85,804 24,189 109,993 3,394 113,387
(注1) 営業利益の調整額1,022百万円には、セグメント間取引に係る棚卸資産の調整額等の消去のほか、各報告セグ
メントに配分していない全社費用が含まれております。
(注2) セグメント間の内部売上高及び振替高は、主に市場価格や製造原価に基づいて算出しております。
(注3) 資本的支出には、有形固定資産、使用権資産及び無形資産への投資が含まれております。
当連結会計年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
報告セグメント
コンシューマープロダクツ事業
調整額 連結財務諸表
スキンケア ケミカル
ヒューマン ファブリック 合計 (注1) 計上額
化粧品 ・ヘアケア 事業
ヘルスケア &ホームケア 小計
事業 事業
事業 事業
(注4)
百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
売上高
外部売上高 234,068 308,897 233,971 374,367 1,151,303 230,694 1,381,997 - 1,381,997
セグメント間の内部
売上高及び振替高 - - - - - 38,517 38,517 (38,517) -
(注2)
売上高合計 234,068 308,897 233,971 374,367 1,151,303 269,211 1,420,514 (38,517) 1,381,997
営業利益 2,584 50,823 12,850 80,908 147,165 27,692 174,857 706 175,563
金融収益 1,711
金融費用 (5,839)
持分法による投資利益 2,536
税引前利益 173,971
その他の情報
減価償却費及び償却費 14,644 14,795 22,214 18,638 70,291 14,733 85,024 1,056 86,080
資本的支出(注3) 13,366 16,284 16,487 23,831 69,968 14,619 84,587 1,562 86,149
(注1) 営業利益の調整額706百万円には、セグメント間取引に係る棚卸資産の調整額等の消去のほか、各報告セグメ
ントに配分していない全社費用が含まれております。
(注2) セグメント間の内部売上高及び振替高は、主に市場価格や製造原価に基づいて算出しております。
(注3) 資本的支出には、有形固定資産、使用権資産及び無形資産への投資が含まれております。
(注4) 一部の取引において、売上高の認識方法を総額から純額に変更しております。
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
(3) 地域別に関する情報
外部顧客への売上高及び非流動資産(金融資産、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を除く)の地域別内訳
は、以下のとおりであります。
外部顧客への売上高
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年1月1日 (自 2020年1月1日
至 2019年12月31日) 至 2020年12月31日)
百万円 百万円
日本 947,096 853,628
アジア 293,388 284,114
米州 137,819 128,721
欧州 123,938 115,534
合計 1,502,241 1,381,997
(注)外部顧客への売上高は、顧客の所在地に基づき分類しております。
非流動資産(金融資産、繰延税金資産及び退職給付に係る資産を除く)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年12月31日) (2020年12月31日)
百万円 百万円
日本 597,950 588,781
アジア 104,643 100,138
米州 98,730 92,282
欧州 39,444 37,119
合計 840,767 818,320
2.販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費の内訳は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年1月1日 (自 2020年1月1日
至 2019年12月31日) 至 2020年12月31日)
百万円 百万円
広告宣伝費 77,545 71,984
販売促進費 56,943 45,543
従業員給付費用 148,431 148,281
減価償却費 18,775 18,586
償却費 7,950 8,632
研究開発費 59,143 58,509
その他 74,125 64,291
合計 442,912 415,826
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花王㈱ (4452) 2020年12月期 決算短信
3.1株当たり利益
(1) 基本的1株当たり当期利益の算定上の基礎
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年1月1日 (自 2020年1月1日
至 2019年12月31日) 至 2020年12月31日)
親会社の所有者に帰属する当期利益(百万円) 148,213 126,142
親会社の普通株主に帰属しない金額(百万円) - -
基本的1株当たり当期利益の計算に使用する
148,213 126,142
当期利益(百万円)
加重平均普通株式数(千株) 483,252 480,929
基本的1株当たり当期利益(円) 306.70 262.29
(2) 希薄化後1株当たり当期利益の算定上の基礎
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年1月1日 (自 2020年1月1日
至 2019年12月31日) 至 2020年12月31日)
基本的1株当たり当期利益の計算に使用する
148,213 126,142
当期利益(百万円)
当期利益調整額(百万円) - -
希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する
148,213 126,142
当期利益(百万円)
加重平均普通株式数(千株) 483,252 480,929
普通株式増加数
新株予約権(千株) 104 68
希薄化後の加重平均普通株式数(千株) 483,356 480,998
希薄化後1株当たり当期利益(円) 306.63 262.25
希薄化効果を有しないため、希薄化後
1株当たり当期利益の算定に含めなかった ―――― ――――
潜在株式の概要
4.重要な後発事象
当社は、2021年2月3日開催の取締役会において、会社法第165条第3項の規定により読み替えて適用される同法第
156条の規定に基づき、2021年2月4日から2021年4月30日までに、当社普通株式を、株式の総数7,000千株又は取得価
額の総額50,000百万円を限度として取得することを決議しました。
(7)継続企業の前提に関する注記
該当事項はありません。
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