4372 M-ユミルリンク 2021-09-22 08:00:00
事業計画及び成長可能性に関する事項 [pdf]
事業計画及び成長可能性に関する事項
2021年9月
ユミルリンク株式会社
証券コード:4372
ユミルリンクの由来
The origin of our name
北欧神話に登場する最初の巨人で天地創造のシンボルとされる「ユミル」
そして、つながりを表す「リンク」
社名の由来からも想像できるように、
ユミルリンクは「つながりを創る」企業です。
2
沿革
インターネット通信で知り合った学生が企業のホームページやWebシステムの制作業務を請け負う形で有限会社として創業
株式会社に改組、Webコミュニティシステム(掲示板、オンラインチャットなど)の受託開発、メール配信システムのソフトウェア開発を手掛ける
サイバーエージェントが資本参加、筆頭株主に。同グループの広告管理システム、キャンペーンシステムの開発・運用に従事
高速メール配信エンジンを独自開発、メール配信ASPサービス開始、徐々に取引先を拡大
筆頭株主がサイボウズに
システムの受託開発から、メッセージングソリューションサービスをはじめとしたサービスモデルに事業転換
アイテック阪神(現アイテック阪急阪神)と業務提携
経営資源集中のため一部サービスを終了
製品を ブランドに統一
アイテック阪急阪神が筆頭株主に、業務拡大のため大阪支店開設
SaaS型アンケートサービスCuenote Surveyをリリース
開発拠点として沖縄オフィス開設
開発拠点として福岡、札幌にオフィス開設
Cuenote SMSをリリース
Cuenote 安否確認サービスをリリース
業務拡大のため、大阪支店を移転
東京証券取引所マザーズ市場に上場
3
Cuenoteとは
法人のマーケティング、コミュニケーション活動を支援するSaaS、ソフトウェアシリーズです。
メール・SMSをはじめ、消費者や従業
員とのエンゲージメント向上を目的と
したメッセージングソリューション
安全・信頼性、利便性、経済的合理性
を有するクラウドサービス(SaaS)
メール配信システム SMS配信システム メールリレーサーバー
アンケート・フォームシステム 安否確認
4
ユミルリンクの実績数値
チャーンレート NRR*3 ARR*4
(解約率*1) (売上維持率) (年間経常収益)
0.31% 100+% 18.9 億円
メールサービス*2
2020年7月-2021年6月 月次平均 2020年6月-2021年6月 2021年6月現在
ストック売上比率 Cuenoteシリーズ契約数 エンジニア比率
97.6% 1,800 契約超え 55.0%
2021年1月-6月累計 2021年6月現在 2021年6月現在
*1 解約率:レベニューチャーンレート
2020年7月-2021年6月の総額基準での月次解約率の平均値で次の算式により求めています。月次解約率(%)=当月解約額÷月初計上額×100
*2 メールサービスには、「Cuenote SMS」「Cuenote Survey」「Cuenote安否確認サービス」を除く、Cuenoteシリーズを対象としています。
*3 NRR:Net Revenue Retentionの略で売上の継続率を示します。
2020年6月末に契約している顧客の2021年6月末時点における売上継続率で、次の算式により求めています。
([2020年6月末のMRR]+[対象期間中のプラン変更によるMRRの増減]-[対象期間中の解約によるMRR減少額])÷[2020年6月末のMRR]×100
上記の対象期間は2020年6月末~2021年6月末までを指します。対象期間中の新規受注によるMRRの増加額は含んでおりません。
*4 ARR:Annual Recurring Revenueの略で年間経常収益を指します。
月次経常収益(MRR:月のサブスクリプション売上など継続性の高い収益)を12倍し求めております。
5
Cuenoteの活用事例
様々な顧客が、様々なシーンでCuenoteを活用
メールを接点としたダイレクトマーケティングをサポート
タイミングを逃さない
メール経由売上が10億円規模 高速メール配信により
に到達、最大チャンネルに ユーザーをつかむ戦略が可能に
安定したメールの大規模配信と 1日120種類のメール送信で
制作工数の削減を実現 顧客との接点を創出
6
Cuenoteの顧客
Cuenoteは多くの顧客の支持を獲得し、1,800契約を超える
7
Cuenoteの活用事例
プロモーション以外にも、様々な目的・業種で活用されている
防災・防犯通知 販売促進
登下校通知● 利用者認証
休校案内●●● カートリマインド
自治体
ECサイト
警察・学校
料金通知 IR・PR
工事日案内●
電気 アンケート
ガス 企業 安否確認・参集
通信
ニュース速報 新聞・出版 流通 来店促進
タイムイベント告知
鉄道・航空
ホテル・レジャー 金融・保険
予約確認 約定通知
搭乗・来場リマインド● 満了・更新日案内
株価アラート
8
1人あたりの1日の配信数
月間
48億通 *1
20~59歳*2
6,115万人
1人あたり
当社から配信されるメール 1日 2.5通
*1 2021年6月実績
*2 総務省統計局「人口推計- 2021年(令和3年)5月報 -」
9
定期売上(ストック売上)、契約数
定期売上(ストック売上) 契約数
1,800 2,000
(単位:百万円)
1,560百万円 (単位:件)
1,810件
1,800
1,600
定期売上伸長 契約数増加
1,600
1,400
1,200 2016~2020年 1,400
2016~2020年
1,000
成長率 1,200
増加率
1,000
800
+82.7% 800
+71.1%
600
600
400
400
200
200
0 0
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
10
1 事業内容 Page 12
2 市場環境と当社のポジション Page 17
3 当社の特徴と強み Page 23
4 成長戦略 Page 31
5 経営状況 Page 42
6 appendix Page 48
11
1. 事業内容
business details
12
メッセージングソリューション(Cuenote)事業
インターネット(Web、メール、アプリ等)を活用した情報の「発信」「収集」「分析」等、
マーケティング、コミュニケーション活動を支援するクラウドサービスを提供
13
Cuenoteシリーズ
大量の宛先に対して SMTPリレーし、メールを代行して 携帯電話網を利用し、
一斉にメールを配信し、 配信することで 企業から個人向けにSMSを確実に配信できる
メールを利用したマーケティングが行える メールの遅延や不達を解消する
その他サービス
10%
Cuenote SMS
10%
Cuenote FC
68%
Cuenote SR-S
18%
Webアンケート・フォームが 地震などの自然災害時に
簡単に作成でき、デザイン編集や 従業員やスタッフに通知を行い、
Cuenote FCは、
多言語フォームに対応したクラウドサービス 安否確認や緊急参集が行える
当社売上(2021年上期)の
*Cuenote FCの収益形態は定額・従量制となります。 68% を占める主力製品
*Cuenote SR-Sの収益形態は定額制となります。
*Cuenote SMS、Survey、安否確認サービスの収益形態は従量制となります。
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Cuenoteの活用事例
プロモーション以外にも、様々な目的・業種で活用されている
防災・防犯通知 販売促進
登下校通知● 利用者認証
休校案内●●● カートリマインド
自治体
ECサイト
警察・学校
料金通知 IR・PR
工事日案内●
電気 アンケート
ガス 企業 安否確認・参集
通信
ニュース速報 新聞・出版 流通 来店促進
タイムイベント告知
鉄道・航空
ホテル・レジャー 金融・保険
予約確認 約定通知
搭乗・来場リマインド● 満了・更新日案内
株価アラート
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事業系統図
16
2. 市場環境と当社のポジション
market environment and our position
17
メッセージング市場(eメール)
メール送信市場はCAGR 8.1%(2019~2024年度)の安定した成長が予測される
メール配信の有望性
(単位:億円)
2019年~2024年度
300 CAGR
8.1%
250
200
150
248
230
213
100 197
182
168
156
50
0
2018年度 2019年度 2020年度(予測) 2021年度(予測) 2022年度(予測) 2023年度(予測) 2024年度(予測)
出典:株式会社アイ・ティ・アール「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2021」
メール送信市場規模推移および予測(2018~2024年度・売上金額)
18
メッセージング市場(ショートメッセージ)
SMS送信サービス市場は、CAGR 23.0 %(2018~2023年度)の成長が予測される
SMSの有望性
(単位:億円)
2018~2023年度
180 CAGR
160 23.0%
140
120
100
80 164
150
130
60
106
40 82
58
20 42
0
2017年度 2018年度 2019年度(予測) 2020年度(予測) 2021年度(予測) 2022年度(予測) 2023年度(予測)
出典:株式会社アイ・ティ・アール「ITR Market View:ECサイト構築/CMS/SMS送信サービス/電子契約サービス市場2020」
SMS送信サービス市場規模推移および予測(2017~2023年度・売上金額)
19
当社ポジショニング
Cuenoteはメール配信市場において、着実にシェアを拡大
主要ベンダー2015年度シェア 主要ベンダー2017年度シェア 主要ベンダー2019年度シェア
その他 A社 その他 A社 その他 A社
22.4% 24.1% 22.0% 22.2% 23.1% 22.2%
F社 F社 F社
4.3% 4.4% 4.3%
E社 E社 B社 E社 B社
4.5%
B社
5.8% 6.2%
21.1% 18.8%
D社 C社 20.6% C社
D社 D社 C社
4.6%
13.3% 6.1% 11.8% 7.2%
10.4%
ユミルリンク ユミルリンク ユミルリンク
6.2% 6.8% 7.8 %
出典:株式会社アイ・ティ・アール 出典:株式会社アイ・ティ・アール 出典:株式会社アイ・ティ・アール
「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2018」 「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2020」 「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2021」
メール送信市場:ベンダー別売上金額シェア メール送信市場:ベンダー別売上金額シェア メール送信市場:ベンダー別売上金額シェア
20
当社製品・サービスのポジション
セキュリティ・カスタムニーズ
マーケティング規模や頻度の増加
21
顧客ニーズに応じたサービス提供方法
パブリック型 プライベート型 オンプレミス
サーバーやIPアドレス等のリ
サーバーやIPアドレス等のリ 設備取得の必要から高価になり
ソース(資源)を専有するため
コスト ソース(資源)を共有するため やすく、システムを運用するた
パブリックより高価になりやす
安価に利用できる めの要員も必要
い
他の利用者の使用状況により
他利用者の影響を受けることは
品質(処理性能、到達率) 処理性能や到達率低下の影響を 影響をうけない
ほとんどない
受けることがある
拡張性 標準のサービスが提供される 独自の拡張ニーズに対応可能 独自の拡張ニーズに対応可能
標準のセキュリティが提供され 独自のセキュリティ要件を適用 独自のセキュリティ要件を適用
セキュリティ
る できる できる
企業規模 中小規模 大企業 大企業
22
3. 当社の特徴と強み
our features and strengths
23
POINT 1
高速・確実な通信制御
開発技術力
メールやショートメッセージなどメッセージングサービス
における配信プログラムは全て自社で開発。
処理性能や効率向上を実現するための専用設計と並列処理
指向言語の採用により高速・確実なメッセージングを実
現。
ソフトウェアによる性能向上のため、設備投資を抑制でき
安価に提供できる。
24
POINT 2 99.99%以上の稼働率*1
分散された
サービス拠点と
高い稼働率
国内3エリア6箇所のデータセンターにサービス用基盤
設備を設置、最大50Gbpsのスループット回線を活用*2。
自然や人為的災害を想定したDR(ディザスタリカバリ)
プラン*3を提供。
*1 2020年1月~2020年12月のメールサービスの稼働率
*2 サービス用基盤設備を設置するデータセンター及びデータセンターラック、インターネット接続回線はデータ
センター事業者からの供給を受けております。
*3 大規模災害等を想定し複数拠点に設置したシステムを利用いただけるサービスプラン。
異常検知時にドメイン情報を切替えるグローバルサーバロードバランス方式と、同一IPアドレスを他拠点の
システムに付け替えるグローバルIPルーティング方式を選択いただけます。
25
POINT3
専門性の高い
サービス運用
到達率や配送効率向上を目的に専門チームが月間48億通*
を上回る通信記録を分析、分析により得られた最適値はパ
ラメータとして自動配布。
*2021年6月実績
26
POINT 4 SaaSを垂直統合型で展開 技術系社員の構成比率の高さも特徴
一気通貫で
製品を支える サポート
9.0% 営業
管理 20.7%
総合力、技術力 15.3%
2021年7月
社員構成比
1.5%
技術 55.0%
企画・設計・開発・販売・運用まで垂直統合で手掛け、
顧客のサービスやサポートへの要望を迅速に対応。
27
解約率(レベニューチャーンレート)
低い解約率を 低い水準を維持するメールサービス*1の平均月次解約率*2
2.00%
維持する 12ヵ月移動平均
メールサービス 1.50%
2018年 0.84%
1.00% 2019年 0.45%
1.5% 2020年 0.39%
2021年 0.33%*3
0.50%
0.00%
2018.01
2018.03
2018.05
2018.07
2018.09
2018.11
2019.01
2019.03
2019.05
2019.07
2019.09
2019.11
2020.01
2020.03
2020.05
2020.07
2020.09
2020.11
2021.01
2021.03
2021.05
*1 メールサービスには、「Cuenote SMS」「Cuenote Survey」「Cuenote 安否確認サービス」を除く、
Cuenoteシリーズを対象としています。
*2 グロスレベニューチャーン:当月解約額÷月初計上額
*3 2021年1月-6月の平均月次解約率
28
POINT 5
26.7%
優良な顧客層
24.3%
13.8%
6.8%
3.8%
3.8%
TOPIXニューインデックス別Cuenote導入率
特徴 大手企業での導入率が高い
セキュリティや可用性、性能・拡張性、信頼性など
高い水準が求められる大手での導入率が高い傾向
2020年10月末時点
29
上場導入企業
POINT 5 190社
26.7
%
優良な顧客層 上場 24.3%
13.8%
6.8%
3.8%
1.5%
未上場
Cuenoteはリリース以来、多くの顧客の支持を獲得。
1,800契約を超える
*2021年4月当社調べ。ロゴは掲載許諾先を掲示
30
4. 成長戦略
growth strategy
31
当面の打ち手
FY’24-
FY’21-23
・ 支持の厚いメールサービスのシェア拡大 ・ 新規チャネルによる収益拡大
・ 成長性の高いSMS市場におけるシェア獲得 ・ メッセージングプラットホームの
マネジメント機能拡充
・ 技術者増員によりメッセージングチャネルを拡充
32
当面の打ち手
当面は、支持の厚いCuenote FCの更なる拡販とCuenote SMSの拡販に注力。
Core30企業で支持される品質やサービスを広告宣伝(主にWeb広告)の強化により、リード数(問合せ
数)を増加させるとともに、営業人員を増員することでMid、Small層の顧客に拡げていく
26.7%
24.3%
13.8%
6.8%
3.8%
TOPIXニューインデックス別Cuenote導入率
33
ターゲット・ポテンシャル
TOPIX NewIndex 導入率 平均契約単価
TOPIX Core30 2015.10
TOPIX Large70
Core30、Large70の 145千円
2016.10
導入が進む
TOPIX Mid400 2017.10
TOPIX Small1 2018.10
TOPIX Small2
26.7% 2019.10
24.3% 2020.10
101千円
80千円
13.8%
Mid、Smallへの
導入余地が大きい
6.8%
3.8%
2015.10 2016.10 2017.10 2018.10 2019.10 2020.10 Core&Large Mid Small
34
顧客の当社サービス利用状況
各サービスをクロスセルすることで、平均契約額を押し上げている
エンドユーザーあたりの平均契約額
114千円
1契約
80.7% 97千円
99千円
91千円
2契約
12.6%
3契約
5契約以上 4契約 3.5%
2.0% 1.2%
当社サービスを
複数利用する顧客の割合
20%
*2021年6月当社調べ
2018.6 2019.6 2020.6 2021.6
35
「メッセージングテクノロジー」と
「ソフトウェアサービスの事業化」を更に進め、
SaaS事業の領域拡大により
企業価値・株主価値向上を図る
36
メッセージングプラットフォーム
多様化 業務効率の向上 メッセージプラットフォーム
コミュニケーションツールの 複数コミュニケーション手段を 施策自動化や分析機能の拡充と
多様化に伴い、企業と消費者の 統合管理する基盤 共にCuenoteを
コミュニケーション手段も多様化 (プラットフォーム)は、 メッセージングプラットフォームにする
マーケティング効果や業務効率の
向上に効果的であり、不可欠に
37
メッセージングプラットフォームの役割
背景 消費者の生活様式やITツール・テクノロジー進化によるコミュニケーション手段の多様化
コミュニケーションチャネル毎のマーケティング施策 マーケティング活動の効率化・高度化
マーケティング活動の煩雑化、コストの増大 一貫性またはシームレスなコミュニケーションの実現
ユーザプロファイル、行動分析による効果の向上
企業
メールでの反応が高いユーザー層
消費者
SMSでの反応が高いユーザー層 LINEでの反応が高いユーザー層
情報の受領頻度や類似性の高まり 最適化された頻度、情報量、タイミングでの情報受領
ロイヤルティの低下、離脱
38
メッセージングプラットフォーム概念図
選択と集中を図りながら、カバーするエリアを増やしていく
INPUT DATA MANAGE OUTPUT
39
成長イメージ
成長過程にあるメールサービスを引き続き伸ばしながら、
メッセージングチャネル(LINE、Webプッシュなど)を拡充し、高い成長を続ける
技術者の増員
2022年~2023年に技術者の増員を行い強化
2023年に新たなメッセージングチャネルの開発に取り組む
広告宣伝の強化、営業人員の増員
メッセージング
Web広告の強化を行いリード数(問合せ数)の増加を行うとともに、営業人員を チャネルの拡充
増員することでMid、Small層の顧客に拡げていく
受託開発など
現在 2024年
40
当社が属する市場と関連市場
当社では、消費者との接点がリアルからデジタルへのシフトがさらに進展し、当社が属する市場
の成長余地も大きいと考える
デジタルマーケティング市場 *1
(2021年度予測)
1,759億円
メール送信市場 *2 SMS送信サービス市場 *3
(2021年度予測) (2021年度予測)
197億円 130億円
当社売上 16億
*1 出典:株式会社富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2020年版」デジタルマーケティング市場(2021年度予測)
*2 出典:株式会社アイ・ティ・アール「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2021」メール送信市場(2021年度予測)
*3 出典:株式会社アイ・ティ・アール「ITR Market View:ECサイト構築/CMS/SMS送信サービス/電子契約サービス市場2020」SMS送信サービス市場(2021年度予測)
41
5. 経営状況
business conditions
42
業績推移
メッセージングソリューション「Cuenote(キューノート)」は順調に成長
1,630百万円
事業再編・財務改善期
323百万円
2006.12(*)
2007.12
2008.12
2009.12
2010.12
2011.12
2012.12
2013.12
2014.12
2015.12
2016.12
2017.12
2018.12
2019.12
2020.12
2000.3
2001.3
2002.3
2003.3
2003.9(*)
2004.9
2005.9
2006.9
Cuenote売上 その他売上 営業利益
* 変則決算となります。
※本資料に記載の当社業績に関する金額は、単位未満を四捨五入しているため、内訳の計と合計が一致しない場合があります。
また、各比率は小数点第2位以下を四捨五入しています。
43
財務状況
SaaS(Cuenote)の成長によって自己資本比率は劇的に改善
PL (損益)2020年12月期 資産推移
1700 100%
科目 金額(百万円) 百分比
売上高 1,630 100% 1500
1,443百万円
営業利益 323 19.8% 80%
当期純利益 224 13.7% 1300
百万円未満四捨五入
1100 60%
BS(貸借)2020年12月期
1,097百万円
科目 金額(百万円) 900
40%
流動資産 1,186
700
資産 固定資産 257
資産合計 1,443
500 20%
流動負債 333
負債 固定負債 13
300
負債合計 346
0%
純資産 1,097 100
総資産 1,443
自己資本比率 76.0% -100 -20%
2001.3
2002.3
2003.3
2003.9
2004.9
2005.9
2006.9
2006.12
2007.12
2008.12
2009.12
2010.12
2011.12
2012.12
2013.12
2014.12
2015.12
2016.12
2017.12
2018.12
2019.12
2020.12
百万円未満四捨五入
資産合計 純資産 自己資本比率
44
経営指標
当社は持続的な成長と企業価値の向上を目標としており、主な経営指標として売上高、営業利益、
営業利益率にあわせ期末の定期契約額(月次経常収益)とメールサービスの解約率を重視
売上・営業利益 Mailサービス指標 SMSサービス指標
912 135 133 0.60% 25 2.50%
850 2.30%
801 20
0.50% 129 0.50%
130 20 2.00%
0.45%
0.40%
125 15 1.50%
0.33%
120 0.30%
120 10 1.00%
7
0.20% 0.85%
4
155 156 179 115 5 0.50%
0.10%
0.23%
110 0.00% 0 0.00%
2020.2Q 2021.2Q 2021.2Q 2020.2Q 2021.2Q 2021.2Q
売上高 営業利益
(実績) (計画) (実績) (実績) (計画) (実績)
2020.2Q 2021.2Q 2021.2Q
期末契約額 月次解約率 期末契約額 月次解約率
(実績) (計画) (実績)
2020年12月期 2021年12月期
客観的な指標
通期(実績) 2Q累計(実績) 通期(計画) 2Q累計(計画) 2Q累計(実績)
売上高(百万円) 1,630 801 1,750 850 912
営業利益(百万円) 323 155 350 156 179
営業利益率(%) 19.8% 19.3% 20.0% 18.3% 19.7%
期末定期契約額 Mailサービス 124 120 136 129 133
(百万円) SMSサービス 10 4 9 7 20
月次解約率平均 Mailサービス 0.39% 0.50% 0.47% 0.45% 0.33%
(%) SMSサービス 1.32% 2.30% 0.66% 0.85% 0.23%
45
投資計画
IPOによる調達資金の使途(2022年~2024年) 2020年12月時点の財務状況
人件費・採用費 0.3億円 資産合計 14.4億円
技術者を中心にした中途採用強化
負債合計 3.4億円
純資産合計 10.9億円
設備投資 2.3億円
サービス用基盤設備の増設・更新など 自己資本比率 76.0%
広告宣伝費 0.3億円
顧客基盤拡大に係る広告宣伝費
46
事業等のリスク
当社の売上高のうち、主要製品であるメール配信システム「Cuenote FC」の売上高
は、売上高全体の大部分を占めております。当社はメッセージングソリューションに
リスク 関するサービスを提供する企業でありますが、競合製品との競争激化及び市場環境等
の変化により「Cuenote FC」の売上が大幅に減少した場合には、当社の業績に大き
特定の製品への依存 く影響を及ぼす可能性があります。
について
当社では、引き続き、「Cuenote FC」の売上拡大を図る方針に変わりはありません
対策 が、SMS配信サービス「Cuenote SMS」の売上拡大に取り組むことで、本リスクの
低減に努めています。
当社が提供するサービスは、顧客企業の有する個人情報や機密情報が登録されること
があります。重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、企業イメージの悪化、社会
リスク 的信用の失墜、損害賠償請求の発生等により、当社の事業展開、業績及び財政状態等
に影響を及ぼす可能性があります。
情報管理体制について
当社ではこれらの情報資産を保護するために個人情報保護方針、情報取扱規程を定
め、この方針、規程に従って情報資産を適切に管理、保護を図っております。また、
対策 ISO/ISMS認証取得によるマネジメントプロセスを導入すると共に、ファイアウォー
ルや対策機器等のシステム的な対策を施し、多層的な情報セキュリティ対策強化を推
進しております。
当社は、持続的で長期的な事業発展のため、多様な専門技術に精通した人材の確保が
重要であると認識しており、人材採用を積極的に実施しております。しかしながら、
国内における少子高齢化に伴う労働人口の減少や産業構造の変化を背景に、必要な人
材を継続的に確保するための環境は日々厳しさを増しております。同時に人材確保の
リスク
人材の採用・育成 ための採用費及び人件費も高騰しております。今後の競争激化により、必要な人材の
確保が計画通りに進まなかった場合や人件費が高騰し続けた場合、また在職している
について 技術者の社外流出が大きく生じた場合、当社の事業展開、業績及び財政状態等に影響
を及ぼす可能性があります。
当社では、様々な媒体、手法による人材の採用及び育成を積極的に行うことで、本リ
対策 スクの低減に努めております。
*その他のリスク情報については、有価証券届出書「事業等のリスク」をご参照ください。
47
6. appendix
48
会社概要
メッセージングソリューション「Cuenote(キューノート)」を
SaaS 形式で提供
社名 ユミルリンク株式会社(YMIRLINK,Inc.)
設立 1999年7月
代表者 代表取締役社長 清水 亘
所在地 東京(本社):東京都渋谷区代々木2-2-1 小田急サザンタワー12F
大阪(支店):大阪府大阪市北区梅田2-6-20 パシフィックマークス西梅田7F
ほか札幌、福岡、沖縄にオフィス(開発拠点)を展開
資本金 273百万円
従業員数 111名(うち正社員111名、臨時従業員0名)*2021年7月現在
事業内容 メッセージングソリューション(Cuenote)事業
主要製品 メール配信システム「Cuenote FC」
主要株主 アイテック阪急阪神株式会社(阪急阪神ホールディングスグループ)
49
理念と指針
“ 日本を代表するSaaS ”
企業理念
私たちは、価値の高い情報サービスの創造と提供を通して
社会に貢献し、常に期待される企業を目指す。
企業指針
技術と情熱をもってお客様に楽しさと満足を
提供するサービスを創造する。
社員一人ひとりの個性を尊重し社員の成長を支援する。
代表取締役社長 清水 亘
50
SaaS ビジネスモデルの利点
利用者(ユーザー) 継続売上(利用料)
ネットワーク経由で必要な機能(ソフトウェア)を 新規売上(利用料)
利用でき、自社でシステムを保持・運用する場合に比べ、 解約
投資や運用負担を低減できる
提供者(ベンダー)
月や年など一定期間における利用料収益
(サブスクリプションモデル)であり、収益予想が立てやすい
また、継続率の向上により、利益の積み増しが期待できる
(ストック型)ビジネスモデル 0年目 1年目 2年目 3年目 4年目 5年目
51
52
100.0%
90.0%
80.0%
70.0%
60.0%
50.0%
40.0%
30.0%
20.0%
10.0%
0.0%
2021.1-3
2020.7-9
2020.1-3
2019.7-9
2019.1-3
2018.7-9
2018.1-3
2017.7-9
2017.1-3
2016.7-9
ストック比率
2016.1-3
2015.7-9
2015.1-3
2014.7-9
ストック比率
2021年4~6月
2014.1-3
98.0%
ストック比率
2013.7-9
Spot売上
2013.1-3
2012.7-9
2012.1-3
2011.7-9
定期売上
2011.1-3
高いサブスクリプション売上高比率を維持
2010.7-9
2010.1-3
2009.7-9
2009.1-3
2008.7-9
2008.1-3
ストック型の収益構造
2007.7-9
2007.1-3
2006.7-9
2006.1-3
2005.7-9
2005.1-3
2004.7-9
2004.1-3
50
0
350
150
500
450
400
300
250
200
100
Cuenote業績推移
「Cuenote」はリリース以来、着実に売上・契約件数を伸ばす
Cuenote売上・契約件数推移
(単位:百万円) (単位:件)
1,800 2015~2020年 2,000
1,600
CAGR 1,800
1,400 15.1% 1,600
1,400
1,200
1,200
1,000
1,000
800
800
600
600
400
400
200 200
0 0
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
定期売上 Spot売上 期末契約数
*CAGRは、2015~2020年のCuenote売上の数値です。
53
メッセージ数も利用者とともに増加
月間40億通を超えるメッセージ(メール・SMS)を安定的に送信
月間40億通を超えるメール・SMS配信実績
(単位:百万通)
5,000
4,500
4,000
3,500
3,000
2,500
48億通
2,000
1,500
1,000 月間
500
*2021年6月実績
0
54
TOPIX ニューインデックス
概要 基準日・基準値
TOPIXニューインデックスシリーズは、東証市場第一部に上場する内国 東証規模別株価指数
普通株式を時価総額と流動性(売買代金)から区分した「時価総額加重 基準日 1968年1月4日
型」の株価指数です。 基準値 100
TOPIXニューインデックスシリーズは、TOPIX Core30、TOPIX
TOPIXニューインデックスシリーズ
Large70、TOPIX 100、TOPIX Mid400、TOPIX 500、TOPIX 1000、
TOPIX Core30、TOPIX Large70、
TOPIX Small、TOPIX Small500の8指数から構成されています。 TOPIX 100、TOPIX Mid400、TOPIX 500、
TOPIX Small
配当なし指数はリアルタイムで、配当込み指数は、日次終値ベースで算 基準日 1998年4月1日
出・配信されます。 基準値 1000
TOPIXニューインデックスシリーズと東証規模別株価指数の概要
TOPIX1000
基準日 2003年9月12日
TOPIX算出対象のうち、
TOPIX Core30 時価総額、流動性の特に高い30銘柄 基準値 1000
TOPIX
100
TOPIX Core30についで、 TOPIX Small500
TOPIX Large70 時価総額、流動性の特に高い70銘柄
大型株 TOPIX
500 基準日 2018年8月31日
TOPIX
TOPIXMid400 TOPIX Core70についで、 基準値 1000
1000
中型株 時価総額、流動性の特に高い順400銘柄
TOPIXの算出対象から、
TOPIX Small
TOPIX 500の構成銘柄を除いた銘柄 TOPIX
小型株 Small500
-TOPIX 100:TOPIX Core30、TOPIX Large70の構成銘柄
-TOPIX 500: TOPIX Core30、TOPIX Large70、TOPIX Mid400の構成銘柄
-TOPIX1000:時価総額・流動性の高い1000銘柄
-TOPIX Small500:TOPIX Smallのうち、TOPIX 1000に含まれる500銘柄
-現在、大型株指数はTOPIX 100、中型株指数はTOPIX Mid400、小型株はTOPIX Smallと同一の銘柄で構成されています。
(基準日が異なるため、指数値は異なります)
出典:東証資料より弊社作成
55
本資料の取り扱いについて
本資料には、将来の見通しに関する記述が含まれています。これらの将来の見通しに関する記述は、本資料の日付時点の情
報に基づいて作成されています。これらの記述は、将来の結果や業績を保証するものではありません。このような将来予想
に関する記述には、必ずしも既知および未知のリスクや不確実性が含まれており、その結果、将来の実際の業績や財務状況
は、将来予想に関する記述によって明示的または黙示的に示された将来の業績や結果の予測とは大きく異なる可能性があり
ます。
これらの記述に記載された結果と大きく異なる可能性のある要因には、国内および国際的な経済状況の変化や、当社が事業
を展開する業界の動向などが含まれますが、これらに限定されるものではありません。
また、当社以外の事項・組織に関する情報は、一般に公開されている情報に基づいており、当社はそのような一般に公開さ
れている情報の正確性や適切性を検証しておらず、保証しておりません。
本資料は、情報提供のみを目的として作成しています。本資料は、日本、米国、その他の地域における有価証券の販売の勧
誘や購入の勧誘を目的としたものではありません。
今後、「事業計画及び成長可能性に関する事項」については決算発表の後に開示する予定です。
なお、次回の更新は、2022年3月を予定しております。
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