4324 電通グループ 2021-02-15 15:30:00
電通グループ、中期経営計画を発表 ―構造改革と事業変革による持続的な成長の実現― [pdf]

                                            株式会社 電通グループ
                                            グループコーポレートコミュニケーションオフィス
                                            〒105-7050 東京都港区東新橋 1-8-1
                                            Tel 03-6217-6601
                                            https://www.group.dentsu.com/jp/




                                                      2021 年 2 ⽉ 15 ⽇
                                                    株式会社 電通グループ
                                            代表取締役社⻑執⾏役員 ⼭本 敏博
                                             (東証第 1 部 証券コード:4324)


             電通グループ、中期経営計画を発表
         ―構造改⾰と事業変⾰による持続的な成⻑の実現―

 株式会社電通グループ(本社:東京都港区、代表取締役社⻑執⾏役員:⼭本 敏博、資本⾦:746 億 981
万円)は、本⽇開催の取締役会において、2021 年度から 2024 年度を対象期間とする電通グループ「中期
経営計画 ―構造改⾰と事業変⾰による持続的な成⻑の実現―」を策定しましたので、お知らせいたしま
す。


 近年、事業環境は⼤きな変化の渦中にあります。⽣活者はデジタル化の加速によりパーソナライズ化さ
れた顧客体験を求め、広告会社の事業モデルは従来的なエージェンシーモデルから経営レベルでの協業
関係にまで発展するパートナー型へと進化しています。また、テクノロジー、オートメーション、ニアシ
ョア/オフショア活⽤などによって従業員の働き⽅が変わり、顧客への価値提供のアプローチも変わって
きています。そして、これらの動きはコロナ禍によって速度を増し、社会全体に影響を与えており、広告
業界もその⼤きな波に直⾯しています。


 こうした変化に迅速に対応していくために、当社グループは 2020 年 8 ⽉より「包括的な事業オペレー
ションと資本効率に関する⾒直し」に着⼿し、以降、「合理的で機動的な組織構造」「恒久的なオペレー
                                      、
ティングコストの低減」「バランスシート効率化の加速」
           、              、そしてそれらによる「⻑期的視点での株主価
値の最⼤化」といった明確な⽬標を掲げ、既に、海外事業の構造改⾰※1 や保有株式の売却などの⼀部施策
を 2020 年度中から実施してきました。また、本⽇、国内事業の構造改⾰と 300 億円を上限とした⾃⼰株
式取得を発表しました。2021 年度からは包括的な⾒直しを受け、環境変化に合わせた「構造改⾰」と持
続的な成⻑のための「事業変⾰」を加速するべく、2021 年度から 2024 年度までの 4 年間を対象とする
成⻑戦略として「中期経営計画 ―構造改⾰と事業変⾰による持続的な成⻑の実現―」を策定しました。


当社グループはその存在理由を「顧客、パートナー、そしてすべての⽣活者の成⻑に寄与することによ
って、よりよい社会を実現するために存在する」と定義しています。そして、事業戦略の中核には、マー
ケティングの領域を超え、グループの多様なケイパビリティを統合することで顧客企業のトップライン
成⻑を実現する「Integrated Growth Solutions(インテグレーテッド・グロース・ソリューション)」を
据えています。また、顧客の事業がより良い社会の実現に寄与し、同時に顧客⾃⾝の成⻑にも繋がること
を⽀援する「dentsu Sustainable Business Solutions(電通サステナブル・ビジネス・ソリューション)」
を推進していきます。当社グループは、当中期経営計画を達成することで、これらを体現していきます。


中期経営計画の実現に向けて、当社グループには競合他社にはない強みと機会を有しています。スポー
ツを含むコンテンツ事業領域に加えて、グループ会社間およびパートナー企業との連携によって、顧客企
業のデジタルトランスフォーメーションに貢献する幅広いケイパビリティを有しています。この領域を
当社グループでは「Customer Transformation & Technology(カスタマートランスフォーメーション&



                            1 / 3
テクノロジー)※2」と呼び、グループの中で最も⾼い成⻑率を⽰しています。機会としては、今後、国内
市場では顧客企業のデジタルトランスフォーメーションに対する需要の⾼まりが想定されること、海外
市場でも当社グループが持つ多様なケイパビリティを統合・強化することによって、既に取引を有するグ
ローバル規模の顧客企業のさらなる成⻑に貢献できることなどが挙げられます。


 この強みと機会を成⻑に結び付けるため、当社グループは 2021 年度までに⾃らの変⾰を成し遂げ、中
期経営計画で掲げる「事業変⾰と成⻑」、
                  「オペレーションとマージン」、
                                「資本配分と株主還元基本⽅針」、
「ソーシャルインパクトと ESG」という4つの柱に注⼒し、2022 年度からの成⻑の加速と収益性の改善
を実現していきます。


■中期経営計画のアクションプランとターゲット

1. 事業変⾰と成⻑
   · Integrated Growth Solutions と dentsu Sustainable Business Solutions の推進。
   · カスタマートランスフォーメーション&テクノロジーを事業として確⽴するとともに、マーケ
     ティングコミュニケーション事業を⾰新させ、両者を統合したソリューションの提供を実現。
   · グローバルクライアント:
     キークライアントとの関係を深化させ、グループの収益⼒向上へ。
   · 投資戦略:
     新しいテクノロジーやソリューション開発、イノベーションへの投資を通じてのオーガニック
     成⻑と、⾼成⻑領域であるカスタマートランスフォーメーション&テクノロジーへの M&A・
     投資によりケイパビリティとスケールを拡充。
  ターゲット:
      o 2021 年度から 2024 年度のオーガニック成⻑率を CAGR ベースで 3〜4%。
      o 売上総利益に占めるカスタマートランスフォーメーション&テクノロジー領域の構成⽐
         を、当中期経営計画期間を通じて向上させ、将来的に 50%へ。

2. オペレーションとマージン
   · シンプルな事業構造:重複と複雑さを低減。
   · ニアショア・オフショア活⽤のさらなる拡⼤。
   · テクノロジーの活⽤により、グループ内のコミュニケーションを進化させ、オフィスコストを
     圧縮。
   · グループ機能を標準化し、コスト効率を改善。
  ターゲット:
      o 連結オペレーティング・マージン※3 を 2021 年度から 2024 年度にかけて漸進的に改善。

3. 資本配分と株主還元基本⽅針
   · 規律ある資本配分⽅針。
   · グループ全社にわたる成⻑に向けた投資。
   · 配当の漸進的な向上。
   · ⼤規模な資産売却が発⽣した場合の追加的な株主還元の検討。
  ターゲット:
      o 中期的な Net Debt/EBITDA 倍率は 1.5 倍⽔準 (IFRS 16 控除ベース)。
      o 成⻑領域であるカスタマートランスフォーメーション&テクノロジーへの投資にフォー
         カス。



                                  2 / 3
        o 配当性向(基本的 1 株当たり調整後当期利益ベース)を今後数年で 35%へと漸進的に引き
            上げ。

4. ソーシャルインパクトと ESG
     · 社会貢献を通じた事業成⻑戦略とソーシャルインパクトへの取り組みを経営のトップレベル
       で統合する「サステナブル・ビジネス・ボード」の新設。
     · 気候変動へのインパクト最⼩化に向けた貢献。
     · ダイバーシティ&インクルージョンの企業⽂化の醸成と機会の提供による、グループ内のすべ
       ての⼈財の成⻑⽀援。
     · ⻑期的な事業成⻑のための最適なガバナンス体制の確⽴。
  ターゲット:
        o   2030 年までに CO2 排出量を 46%削減、2030 年までに再⽣可能エネルギー使⽤率 100%
            を達成。
        o   従業員エンゲージメントスコアの向上。
        o   従業員のダイバーシティ&インクルージョンの推進。



 2020 年 10 ⽉、当社グループは⻑期的に⽬指す⽅向性として、「an invitation to the never before.」と
いうタグラインと 8 つの⾏動指針「8 WAYS」からなる dentsu の新しいビジョン&バリュー※4 を掲げま
した。この下で、世界中の電通グループ内の企業・個⼈、さらには外部パートナーとの価値創造へ向けた
協業を推進・加速することで共創の⽂化を構築し、多様性を競争⼒につなげていく企業⾵⼟を広く浸透さ
せていきます。


 当社グループは、この⽂化・企業⾵⼟を礎として、あらゆる変化に柔軟に対応しながら、中期経営計画
で掲げたターゲットの達成を⽬指します。そして、2025 年度以降も顧客企業および社会全体の成⻑に貢
献し続けることで、持続的な成⻑を実現してまいります。


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 ※1. 海外事業の構造改⾰については、2020 年 12 ⽉ 7 ⽇発表のニュースリリース「2020 年 12 ⽉期通期業績予想、な
     らびに海外事業における事業構造改⾰の実施および費⽤計上の⾒込みに関するお知らせ」をご参照ください。国
     内事業の構造改⾰については、本⽇発表のニュースリリース「国内事業における構造改⾰の実施および費⽤計上
     の⾒込みに関するお知らせ」をご参照ください。
 ※2. 「カスタマートランスフォーメーション&テクノロジー」事業は、マーケティング・テクノロジー、カスタマーエ
     クスペリエンスマネジメント、コマース、システム・インテグレーション、トランスフォーメーション & グロー
     ス戦略など新領域の事業。
 ※3. オペレーティング・マージン:調整後営業利益÷売上総利益
 ※4. dentsu の新しいビジョン&バリューの詳細はこちらのウェブサイトをご参照ください。
     電通グループ ブランドサイト URL:https://brand.dentsu.com


                                                                  以 上


【リリースに関する問い合わせ先】
 株式会社電通グループ グループコーポレートコミュニケーションオフィス
TEL:03-6217-6601   Email:group-cc@dentsu-group.com
 当社グループでは、新型コロナウイルス感染症対策の⼀環として、現在リモートワークを実施しております。
 同期間のお問い合わせは、E メールにてお願いいたします。




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