4282 EPS 2020-11-05 16:00:00
2020年9月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]

                               2020年9月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                                                2020年11月5日
上場会社名 EPSホールディングス株式会社                                                                                      上場取引所         東
コード番号 4282    URL https://www.eps-holdings.co.jp
代表者      (役職名) 代表取締役                              (氏名) 厳 浩
問合せ先責任者 (役職名) 取締役 副社長執行役員                         (氏名) 関谷 和樹                                         TEL 03-5684-7873
定時株主総会開催予定日       2020年12月18日                    配当支払開始予定日                                     2020年12月21日
有価証券報告書提出予定日      2020年12月18日
決算補足説明資料作成の有無 :        有
決算説明会開催の有無        :    有 機関投資家・アナリスト向け
                                                                                                                          (百万円未満切捨て)

1. 2020年9月期の連結業績(2019年10月1日∼2020年9月30日)
(1) 連結経営成績                                                                                                         (%表示は対前期増減率)
                                                                                                        親会社株主に帰属する当期
                  売上高                            営業利益                             経常利益
                                                                                                            純利益
                  百万円                %           百万円               %              百万円               %                百万円               %
 2020年9月期        66,689        △3.4              4,553          △27.5             4,978       △20.6                  1,995        △45.1
 2019年9月期        69,009         4.9              6,279          △12.7             6,271       △15.7                  3,633        △17.2
(注)包括利益 2020年9月期  1,539百万円 (△43.6%) 2019年9月期  2,727百万円 (△46.5%)

                                     潜在株式調整後1株当たり 自己資本当期純利
             1株当たり当期純利益                                                                    総資産経常利益率 売上高営業利益率
                                        当期純利益        益率
                               円銭                         円銭                         %                        %                        %
 2020年9月期                   44.37    ―                                              4.6                      7.3                      6.8
 2019年9月期                   81.02    ―                                              8.4                      9.5                      9.1
(参考) 持分法投資損益           2020年9月期 △0百万円                    2019年9月期 △0百万円

(2) 連結財政状態
                  総資産                               純資産                         自己資本比率                       1株当たり純資産
                               百万円                              百万円                            %                                    円銭
 2020年9月期                 70,458                           46,939                            62.6                                1,000.16
 2019年9月期                 66,566                           46,337                            65.1                                  976.58
(参考) 自己資本        2020年9月期 44,106百万円                  2019年9月期 43,301百万円

(3) 連結キャッシュ・フローの状況
            営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー                                             現金及び現金同等物期末残高
                               百万円                              百万円                           百万円                                  百万円
 2020年9月期                      5,847                        △2,783                             554                                22,833
 2019年9月期                      5,725                         △956                           △4,324                                19,141

2. 配当の状況
                                                 年間配当金                                             配当金総額           配当性向 純資産配当
               第1四半期末          第2四半期末            第3四半期末             期末               合計             (合計)            (連結) 率(連結)
                          円銭              円銭              円銭               円銭               円銭          百万円                  %        %
2019年9月期           ―                     13.00       ―                    15.00            28.00           1,250          34.6        2.9
2020年9月期           ―                     10.00       ―                    10.00            20.00             899          45.1        2.0
2021年9月期(予想)       ―                     10.00       ―                    10.00            20.00                          33.9




3. 2021年 9月期の連結業績予想(2020年10月 1日∼2021年 9月30日)
                                                                                                                   (%表示は、対前期増減率)
                                                                                           親会社株主に帰属する 1株当たり当期
                  売上高                       営業利益                        経常利益
                                                                                             当期純利益      純利益
                  百万円           %           百万円            %            百万円           %            百万円               %              円銭
    通期           69,800        4.7          4,800         5.4           5,000        0.4           2,600           30.3            58.96
※ 注記事項
(1) 期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
     新規 ― 社  (社名)               、  除外   ― 社                            (社名)

(2) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
     ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更  : 無
     ② ①以外の会計方針の変更         : 無
     ③ 会計上の見積りの変更          : 無
     ④ 修正再表示               : 無

(3) 発行済株式数(普通株式)
     ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)            2020年9月期             46,311,389 株 2019年9月期           46,311,389 株
     ② 期末自己株式数                      2020年9月期              2,212,221 株 2019年9月期            1,971,195 株
     ③ 期中平均株式数                      2020年9月期             44,967,612 株 2019年9月期           44,843,327 株
  (注)期末自己株式数には、EPS益新株式会社が所有する当社株式93,090株が含まれています。




(参考)個別業績の概要
2020年9月期の個別業績(2019年10月1日∼2020年9月30日)
(1) 個別経営成績                                                                            (%表示は対前期増減率)
                売上高                      営業利益                 経常利益                   当期純利益
                百万円        %             百万円         %         百万円              %     百万円          %
2020年9月期        3,330   △22.9            1,274   △49.8         1,297     △49.5          120    △96.1
2019年9月期        4,321    19.0            2,536    12.9         2,570      12.8        3,060     35.0

                                        潜在株式調整後1株当たり当期純
             1株当たり当期純利益
                                              利益
                                 円銭                         円銭
 2020年9月期                        2.67            ―
 2019年9月期                       68.12            ―

(2) 個別財政状態
                総資産                      純資産               自己資本比率                   1株当たり純資産
                        百万円                      百万円                       %                     円銭
 2020年9月期               46,041                   31,321                  68.0                  708.76
 2019年9月期               43,675                   32,773                  75.0                  737.59
(参考) 自己資本     2020年9月期 31,321百万円          2019年9月期 32,773百万円

※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の
業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。なお、業績予想の前提となる仮定及び業績予想のご利用にあたっての注意事項等については、添
付資料2ページ「1.経営成績等の概況」をご覧ください。
                         EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


○添付資料の目次

     1.経営成績等の概況 …………………………………………………………………………………2
     (1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………2
     (2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………5
     (3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………5
     (4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………6
     (5)新型コロナウイルスに関するリスク情報 ……………………………………………………8
     2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ………………………………………………………8
     3.連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………9
     (1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………9
     (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………11
        連結損益計算書 …………………………………………………………………………………11
        連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………12
     (3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………13
     (4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………15
     (5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………17
        (継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………17
        (セグメント情報等) …………………………………………………………………………17
        (1株当たり情報) ……………………………………………………………………………19
     4.その他 ………………………………………………………………………………………………20
     (1)受注実績 …………………………………………………………………………………………20




                        ― 1 ―
                                    EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況

               前連結会計年度                当連結会計年度
                                                                  増減
               (2019年9月)              (2020年9月)
              金額       構成比           金額       構成比           金額         増減率
            (百万円)      (%)         (百万円)      (%)         (百万円)        (%)
売上高            69,009   100.0         66,689   100.0        △2,320       △3.4

営業利益            6,279        9.1       4,553        6.8     △1,726      △27.5

経常利益            6,271        9.1       4,978        7.5     △1,293      △20.6
親会社株主に帰属す
る当期純利益
                3,633        5.3       1,995        3.0     △1,637      △45.1
1株当たり
当期純利益(円)
                81.02         ―        44.37         ―          ―            ―


  当期の経営成績
  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
  当社グループの連結業績に影響を与える医薬品・医療機器業界は、社会保障費抑制策であるジェネリック医薬品の
 使用促進や薬価改定による薬価引下げなどによって収益性が低下しています。更に医薬品を開発する領域が生活習慣
 病から、がんや中枢神経系の疾患、希少疾患へシフトするなかで、臨床試験の難易度が上昇するなど環境の変化が起
 きています。また、再生医療、画期的な創薬技術、疾患領域に特化したバイオベンチャーやアカデミア、特徴ある中
 小メーカーの存在感が増しています。こうした環境の中、画期的な新薬を開発する企業の買収や業務提携、協業など
 業界再編や規模の拡大による収益源の確保を行う一方、最新技術を使った研究開発の効率化や開発期間短縮、人員の
 整理など、様々なコスト削減策の実施などが試みられています。

  この中で医薬品・医療機器開発から市販後調査にいたるアウトソース市場は、顧客である製薬企業・医療機器企業
 の競争力強化に向けた新薬開発の期間短縮及び品質向上や、自社の人員を削減しアウトソース化することによる柔軟
 なコスト構造への改革など、アウトソース企業へのニーズが高まっています。

  当連結会計年度においては、医療機関においても新型コロナウイルスへの感染リスクから来院患者数が減少するこ
 とによって、被験者の獲得に遅れが生じるなど臨床試験の進捗に影響がありました。また、新型コロナウイルスの感
 染拡大を防ぐために、医療機関への訪問規制が行われたことにより、これまで通りの活動が困難となり、一部の業務
 でオンライン化やリモートでの対応をしてきました。
  国内事業において、CRO(医薬品開発受託機関)事業は前期、好採算なモニタリング案件及び大型臨床研究が終
 了した影響がありました。また、新型コロナウイルスの感染拡大により、CRO事業、SMO(治験施設支援機関)
 事業を中心に新規案件開始遅延や、被験者来院減少の影響を受けました。
  海外事業において、益新事業は中国における薬品管理法改正に伴い、製造ラインを一時的に停止したことによる出
 荷への影響、Global Research 事業は大型案件が前期終了した影響などがありました。その結果、連結売上高は、対
 前年同期比3.4%減の66,689百万円となりました。
  連結営業利益は、グループ全体でコスト削減に努めましたが、売上高減少の影響を受け、対前年同期比27.5%減の
 4,553百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、のれんの減損損失及び投資有価証券評価損
 を計上したことなどにより、45.1%減の1,995百万円となりました。


  2020年8月4日に公表した業績予想では、新型コロナウイルスの第2波の影響を懸念していましたが、試験の中止
 や中断、医療機関への訪問規制や被験者来院減少、コントラクトMR(契約MR医薬情報担当者)の契約が終了する
 などの、マイナスの影響が想定より少なかったことに加え、新型コロナウイルスの感染対策を講じながら、臨床試験
 を継続できたことにより、連結売上高は修正予想を超過しました。また、連結営業利益及び連結経常利益につきまし
 ては、連結売上高が想定を超過したことに加えて、コスト削減を徹底したことから、想定を大幅に上回りました。

  事業セグメント別内訳は次の通りです。



                                   ― 2 ―
                                EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


 セグメントの状況
 当社グループは主として以下の5セグメント(国内3、海外2)にて事業を展開しています。
                                 前連結会計年度        当連結会計年度
                                                              増減
                                 (2019年9月)      (2020年9月)
                                       百万円           百万円           百万円

                       売上高             31,234        30,504        △730
            CRO
                       営業利益             5,197         4,360        △837

                       売上高             14,339        13,220    △1,119
国内事業        SMO
                       営業利益             1,679         1,541        △138

                       売上高              9,399        11,424        2,024
            CSO
                       営業利益               489           849          359

                       売上高              4,848         3,540    △1,307
            Global
            Research
                       営業利益               258            41        △217
海外事業
                       売上高             11,543         8,613    △2,930
            益新
                営業利益又は
                                   381            △210      △592
                営業損失(△)
 CRO事業にあった㈱EPSアソシエイトは2019年10月1日付でGlobal Research 事業のEPSインターナショナ
ル㈱と合併しています。上記の前年同期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替
えた数値で比較しています。

  ① CRO事業
      CRO事業は主に以下の体制にて展開しています。
       (ア) 治験・PMS(製造販売後調査)等業務受託:イーピーエス㈱、㈱EPメディエイト
       (イ) 臨床研究業務:EPクルーズ㈱
       (ウ) 医薬・医療系IT関連業務:EPテクノ㈱
      同事業ではグローバルCROの創出を目指し、当連結会計年度に国内CROの再編を行うとともに、事業の革
     新を目指してアカデミアとの連携やデジタル化を推進しました。
      CRO事業を業務別でみると、治験・PMS等受託業務は、取引先とのアライアンス契約が順調に進捗してお
     り、引合いも活発であることから、高い稼働率で推移しています。同事業を前年同期と比較すると、新型コロナ
     ウイルスの影響により試験の進捗に遅れが生じたことに加え、モニタリングにおいては高収益案件が前期終了し
     たこと、前期下半期に引合いが低調であったことが当上半期に影響したこと、及び受託案件の小型化とともに採
     算性の良い大型案件が減少し、減収減益となりました。
      臨床研究業務は、前期に大規模臨床研究が終了したことから、前年同期と比較して売上高が減少していますが、
     国立がんセンターとの共同研究を開始するなど臨床研究の引合いは順調であり、新型コロナウイルスの影響も限
     定的であったことや、原価削減の効果もあり営業利益は増加しています。
      医薬・医療系IT関連業務につきましては、CRO事業におけるデジタル化を推進しています。治験・PMS
     等受託業務向けの製品販売は、案件の獲得が進まず売上高が減少しました。営業面ではアカデミアとのアライア
     ンスを積極的に進めています。
      この結果、売上高は前年同期と比較して730百万円減の30,504百万円(2.3%減)、営業利益は837百万円減の
     4,360百万円(16.1%減)となりました。

  ② SMO事業
   SMO事業は、㈱EP綜合にて展開しています。
      同事業では、試験依頼者への提案型営業やアライアンス契約による受注の確保、症例集積性のよい優良施設に
     対するリソースの集中などの地域戦略を積極的に行っています。
      事業面においては、社内体制の整備と地域性を考慮したCRC(治験コーディネーター)やSMA(治験事務



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                             EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


 局支援担当者)の適正配置、IRB(治験審査委員会)の遠隔審査体制の推進などや、がんや精神疾患、皮膚科領
 域をはじめとした専門性に特化した教育を強化しています。前期より開始したCRO事業及びGlobal Research
 事業との協業プロジェクトを推進し、迅速な症例集積と治験コストの低減を図るための新しいビジネスモデルの
 展開に取り組んでいます。
   前年同期と比較すると、新型コロナウイルスの影響で、試験の開始の遅れや、被験者の来院減少などにより、
 治験の進捗に遅れが生じました。緊急事態宣言解除により被験者の来院が徐々に回復していますが、以前の水準
 まで戻らず、売上・利益に影響がありました。
   この結果、売上高は前年同期と比較して1,119百万円減の13,220百万円(7.8%減)となりました。営業利益は、
 138百万円減の1,541百万円(8.3%減)となりました。

 ③ CSO事業
  CSO事業は㈱EPファーマライン、㈱EPフォース及び㈱ESリンクにて展開しています。
   コントラクトMR事業は、顧客ニーズに迅速に応え、効率的で機動的な事業運営を図ることを目的として、
 2020年6月に㈱EPファーマラインのコントラクトMR部門を㈱EPフォースへ集約しました。同事業では近年
 続いた製薬業界のMR削減に起因するコントラクトMRへの需要低減が一巡し、引合いも回復傾向にあるととも
 に、リモートで対応しながら活動を維持したことや、新規プロジェクトが順調に開始できたことなどにより、新
 型コロナウイルスによる影響を最小限に抑えることができ、概ね計画通りとなりました。
   医療機関向けのコールセンターを行うメディカルコンタクトセンター事業は、例年に比較して高収益なスポッ
 ト案件の受託が多かったことや、新型コロナウイルスの影響下においてコンタクトセンターの業務の一部を、在
 宅に切り替えるなど稼働を維持したことから計画を超過しました。
   学術資材作成業務は従量制から月額契約への変更が進み、収益が安定するとともに計画を超過し、BPO事業
 においては概ね計画通りとなりました。
   この結果、売上高は前年同期と比較して2,024百万円増の11,424百万円(21.5%増)、営業利益は前年同期と比
 較して359百万円増の849百万円(73.3%増)となりました。

 ④ Global Research 事業
   Global Research 事業は、EPSインターナショナル㈱とその海外グループ会社で構成されており、中国国内
 のCRO事業を含めアジア・パシフィック地域を中心に事業を展開しています。同事業ではグローバル臨床試験
 に迅速に対応できる確固たる基盤作りを目指し、2019年10月にCRO事業にあった㈱EPSアソシエイトと
 Global Research事業のEPSインターナショナル㈱を統合しました。
   海外から受託する国内試験については前期に大型案件が終了したこと、既存案件の中止、及びグローバルCR
 Oとの競争激化により、新規受託が低調であったことから大幅な減収減益となりました。
   アジア・パシフィック地域においては引き続き事業基盤を整備しており、各国でのローカル案件の受託に注力
 しています。中国国内のCRO事業につきましては、中国市場の拡大に伴い引合いが増加しており、オペレーシ
 ョンの強化を図ったことにより、採算性が改善してきています。
   この結果、売上高は前年同期と比較して1,307百万円減の3,540百万円(27.0%減)となりました。営業利益は
 前年同期と比較して217百万円減の41百万円(84.1%減)となりました。

 ⑤ 益新事業
  益新事業は、EPS益新㈱と益新(中国)有限公司の2つの統括会社と中国のグループ会社で展開していま
 す。
  同事業は、㈱スズケンとの緊密な資本業務提携のもと、医薬品や医療機器を中心とした製品関連事業、国際貿
 易事業及び周辺サポート関連事業を展開し、「日中をつなぐヘルスケア産業の専門商社」として一層の収益拡大
 を図っています。
  製品関連事業においては、医薬品の製造販売を収益の柱としていますが、中国で2019年8月に薬品管理法の改
 正が公布されたことに伴って、既存製造業者への一斉点検・検査が実施され、中国のグループ会社においても製
 造ラインを一時的に停止したことが影響し、売上・利益ともに減少しました。当該製造ラインについては、2019
 年12月中に稼働を再開しましたが、物流面、営業面で新型コロナウイルスの影響を受けました。中国国内におい
 ても、医療機関への来院患者が引き続き減少していることから、需要低下の影響を受けています。
   この結果、売上高は前年同期と比較して2,930百万円減の8,613百万円(25.4%減)、営業損失は210百万円(前
 年同期間381百万円の利益)となりました。




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                               EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


(2)当期の財政状態の概況
  資産、負債、純資産の状況
  当連結会計年度における前連結会計年度末からの財政状態の変動は、以下の通りとなりました。
  当連結会計年度における流動資産は、現金及び預金が4,844百万円、仕掛品が287百万円増加した一方で、有価証券
 が479百万円減少したことなどにより、5,075百万円増加して45,909百万円となりました。固定資産では、のれんが778
 百万円、投資有価証券が1,096百万円、投資その他の資産「その他」が1,384百万円減少した一方で、建物が311百万
 円、土地が502百万円、建設仮勘定が765百万円、その他の無形固定資産が447百万円増加したことなどにより、1,183
 百万円減少して24,548百万円となりました。その結果、当連結会計年度末における総資産は、70,458百万円と前連結
 会計年度と比較して3,891百万円増加しました。
  負債の部においては、短期借入金が2,200百万円、未払法人税等が801百万円、賞与引当金が502百万円、その他の流
 動負債が1,326百万円増加した一方で、未払金が522百万円、長期借入金が459百万円、役員退職慰労引当金が285百万
 円、退職給付に係る負債が379百万円減少したことなどにより、当連結会計年度末における負債合計は23,518百万円と
 前連結会計年度と比較して3,289百万円増加しました。
  純資産の部では、利益剰余金が378百万円増加し、自己株式が962百万円減少した一方で、資本剰余金が286百万円、
 その他有価証券評価差額金が643百万円減少したことなどにより、当連結会計年度末における純資産の部は46,939百万
 円と前連結会計年度と比較して602百万円増加しました。

(3)当期のキャッシュ・フローの概況
  当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」と言う。)は、営業活動によるキャッシュ・フロー収
 入が5,847百万円、投資活動によるキャッシュ・フロー支出が2,783百万円、財務活動によるキャッシュ・フロー収入
 が554百万円となり、現金及び現金同等物に係る換算差額73百万円を調整して、22,833百万円(前連結会計年度比
 3,692百万円増加)となりました。

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)
  営業活動の結果得られた資金は5,847百万円となり、前連結会計年度より121百万円増加しました。
  この収入の増加は主に、賞与引当金の増加が500百万円(前連結会計年度比304百万円増加)、たな卸資産の減少が
 161百万円(前連結会計年度比167百万円減少)、その他の営業活動によるキャッシュ・フロー収入が555百万円(前連
 結会計年度比1,013百万円増加)、助成金の受取額が388百万円(前連結会計年度比350百万円増加)、法人税等の支払
 額が2,138百万円(前連結会計年度比603百万円減少)あった一方で、税金等調整前当期純利益が4,409百万円(前連結
 会計年度比2,450百万円減少)、仕入債務の減少が85百万円(前連結会計年度比280百万円減少)あったことなどによ
 るものです。

  (投資活動によるキャッシュ・フロー)
  投資活動の結果流出した資金は2,783百万円と、前連結会計年度より1,826百万円増加しました。
  この支出の増加は主に、固定資産の取得による支出が2,327百万円(前連結会計年度比711百万円増加)、投資有価
 証券の取得による支出が855百万円(前連結会計年度比394百万円増加)、投資有価証券の売却による収入が189百万円
 (前連結会計年度比1,877百万円減少)、短期貸付けによる支出が815百万円(前連結会計年度比734百万円増加)、連
 結の範囲の変更を伴う子会社出資金の取得による支出が217百万円(前連結会計年度は発生せず)あった一方で、保険
 積立金の解約による収入が1,627百万円(前連結会計年度比1,410百万円増加)、前連結会計年度において、関係会社
 株式の取得による支出が497百万円(当連結会計年度は発生せず)あったことなどによるものです。


  (財務活動によるキャッシュ・フロー)
  財務活動の結果得られた資金は554百万円となり、前連結会計年度より4,878百万円増加しました。
  この収入の増加は、短期借入による収入が10,200百万円(前連結会計年度比8,100百万円増加)、自己株式の売却に
 よる収入が1,916百万円(前連結会計年度は発生せず)あった一方で、短期借入金の返済による支出が8,000百万円
 (前連結会計年度比7,100百万円増加)あったことなどによるものです。




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                                  EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


(4)今後の見通し
  当社グループは、各セグメントの自立的な活動を促進しつつ管理業務の効率化を図るとともに、「OneEPS」
 としてのグループの事業運営機能の強化を図り、縦、横双方向のグループマネジメント力の強化に注力しています。
 それにより、「3つの成長」(基本成長、健全成長、持続成長)の実現を目指していきます。
  事業面では、グループ横断的視点で、新規事業、新商品サービスの開発などによる付加価値の創出、事業シナジー
 を見据えたM&Aの模索、新規事業創出のためのインキュベーション、アカデミア関連事業の推進、グループの専門
 的人材の活用などにより、事業拡大及びこれに必要な先行投資を積極的に進めていきます。
  管理面では、OneEPSとして相乗効果を発揮するために統括機能を強化し、各セグメントの組織、事業構造及
 びマネジメントの課題を抽出・把握し解決のための「支援」、「管理」、「主導」を行うほか、グループの管理系マ
 ネジメントを一本化し、より有機的に全体最適を目指すとともに、働き方改革や組織活性化などの課題に対して、イ
 ニシアティブを持って取り組みます。更にグループ横断的な人事施策を策定するとともに、マネジメント人材の育成
 を強化し、組織の絶えざる活性化を行っていきます。

 各事業セグメントについての施策は次の通りです。

 ① CRO事業
  CRO事業は、既存ビジネスモデルを柱として、確実な基本成長の実現を目指すとともに、事業環境の変化に対応
 した新たなビジネスモデルの検討、ITなどの新技術を活用したサービスの提供を行います。営業力を強化するとと
 もに、原価管理の徹底及び業務効率化を推進することにより利益の最大化に取り組んでいきます。
  治験・PMS業務においては、モニタリングを再強化し、データサイエンスの高品質なサービスと供給力の活用や、
 グローバル化への対応強化、専門性と疾患領域の強化、デジタル化への対応による差別化を行うことで競争力を高め、
 バーチャル治験を推進するなど新サービスの拡大にも積極的に取り組んでいきます。
  成長が期待できる医療機器の開発支援や機能性食品開発においては、臨床試験で培った実績や知見を活かし、積極
 的に事業の拡大を推進します。
  収益面においてはニーズが低下している業務や、収益性の低い業務を再構築し向上を図ります。
  臨床研究業務においては、臨床研究や医師主導治験、データベース研究などにおいて、多様化する臨床試験に対し
 ての体制強化、試験の上流工程からの支援サービスの拡充、営業強化を図っていきます。

② SMO事業
 SMO事業は、NO.1の事業規模を活かしながら、地域・施設戦略の遂行によるリソースの有効活用、顧客ニーズ
が高いがん、皮膚科、中枢神経などの領域に注力するとともに、大規模医療機関における治験事務局支援のニーズ拡
大に対応することにより、更なるシェアの拡大を目指します。更にCRO事業との連携によるリソース活用として、
CROで教育を受けたCRA(Clinical Research Associate)を、SDM(Site Data Manager)として医療機関に
配置し、試験データの精査やシステムへの入力などを専属で担当することで、CRCが被験者・医療スタッフとの対
応や症例集積に集中することが可能となり、業務の効率化を一層加速させます。IT技術への新たなアプローチにお
いては、治験業務の効率化を推進し、セントラルIRBの電子化、医療機関向け臨床試験進捗管理システムの販売な
ど、更なる顧客満足度の向上を目指します。

③ CSO事業
  CSO事業では、製薬企業・医療機器企業のニーズや変化を敏感に捉え、新しいサービスを開発していきます。
  既存のサービスでは従来のコントラクトMRやコールセンターなどのCSO業務に、当社グループが持つ様々な独
 自サービスを融合させ、競合他社との差別化を進めます。DI(くすり相談窓口)業務は、高い専門性を持つオペレ
 ーターの品質向上を継続するとともに、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により効率化を図るとと
 もに、更なるクライアントとのコミュニケーションを強化します。コントラクトMR部門は、派遣型から、リアルと
 デジタルの融合によるマルチチャネルプロモーションへの転換を図るとともに、MRの品質向上を行います。
  新規のサービスでは、PMS部門のリモートPMSモニターの商品化、医療機器部門のフィールドサービスエンジ
 ニアなど、新規ビジネスの拡大を図ります。更に学術資材等作成、教育研修サービス及びがん領域などへの専門性を
 活かし受託拡大を目指します。
  ㈱スズケンと合弁で設立した㈱ESリンクにおいては、当社の専門性の高いバーチャルMRと㈱スズケンの機動力
 を融合し、プロモーションサービスと希少疾患薬や医療機器の新たなニーズの対応策として流通管理を推進します。


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                             EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信



 ④ Global Research事業
  Global Research事業は、アジア・パシフィック地域におけるCROのリーディングカンパニーを目指し、日本、ア
 ジア、中国に確固たる事業基盤作りを進めていきます。そのためには中国・アジアのCROを再編成するとともに、
 6月に買収した中国CROの北京格鋭博医薬研発有限公司(G&P)や、杭州泰格醫藥科技股份有限公司、George
 Clinical Pty Ltd.をはじめとした海外のCROとの提携、国内CROとの連携を強化することにより、欧米・中国か
 らのインバウンド案件と日本から中国・アジアへのアウトバウンド案件の受注拡大を図ります。国際共同試験におい
 ては、要求される高い品質の商品(サービス)の提供と人材マネジメントを強化することにより、安定成長を目指し
 ます。利益面においては、国内外の拠点費用をはじめとした原価・販管費を見直すことによりコストの削減を行いま
 す。

  ⑤ 益新事業
  益新事業は、「日中をつなぐヘルスケア産業の専門商社」として、既存の事業をベースとして、新たなパートナー
 との連携を模索し、次のステージへ向け転換を進めます。
  製品関連事業、専門サービス関連事業、国際貿易関連事業、周辺サポート関連事業の4つの事業を柱とし、基盤事
 業の安定運営により足元の業績を確保するとともに、グループ内のリソースと提携企業のリソースを活用します。製
 品関連事業においては、上海華新生物高技術有限公司のインターフェロン製造の生産工程を改善し、販売市場の深耕
 と新規市場の開拓、新製品の導入を軸とした事業開発を推進します。

 業績の計画
  2021年9月期は、中期計画における最終年度になります。2019年11月7日に公表した修正計画においては、連結売
 上高800億円、連結営業利益80億円としていましたが、新型コロナウイルスの影響などの外部環境もあり、以下の計画
 としました。
  なお、新型コロナウイルスに対する影響については、臨床試験の進捗や、医療機関への訪問規制などの動向につい
 て現在の状況で推移するものと仮定し策定しています。

   2021年9月期の連結業績予想       金額(百万円)             当連結会計年度比増減率(%)
 売上高                                69,800               4.7
 営業利益                                4,800               5.4
 経常利益                                5,000               0.4
 親会社株主に帰属する当期純利益                     2,600              30.3

 (セグメント毎の見通し)
 セグメント毎の売上高の見通しには、セグメント間の内部取引を含めて記載しています。
                        売上高(百万円)             当連結会計年度比増減率(%)

  CRO事業                             31,400               2.9

  SMO事業                             13,900               5.1

  CSO事業                             11,600               1.5

  Global Research事業                  2,900             △18.1

  益新事業                               8,800               2.2




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                             EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


(5)新型コロナウイルスに関するリスク情報
  当社グループは製薬会社を主とした医薬品開発等を支援しており、新薬開発に当たっては医療機関において臨床試
 験を実施しています。臨床試験においては被験者(患者)の参加が必要です。
  当社グループは、基本原則として、従業員をはじめとし、被験者、医療機関の関係者、依頼者の安全性の確保を第
 一に考えて事業に取り組んでいます。一方、今般の新型コロナウイルスにより、当社グループの財政状態及び経営成
 績等に影響を及ぼす以下のようなリスクがあると考えています。
  当社グループは、リスクの発生を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、今後起
 こり得るさまざまな要因により、大きな影響を受ける可能性があります。
  なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものです。


  ① 従業員が新型コロナウイルスに感染するリスク
  当社グループの事業は医療機関で直接業務を行うことが多いため、従業員に対しては新型コロナウイルス感染予防
 に対して細心の注意を図り感染対策を講じていますが、当社グループの従業員が感染し、代替の従業員を用意できな
 いなどにより、業務の継続が長期間にわたり困難になった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及
 ぼす可能性があります。


  ② 依頼者が新型コロナウイルスの影響により開発を中断・延期するリスク
  依頼者において、新型コロナウイルス感染拡大防止等の観点から、実施中もしくは予定している臨床試験等の業務
 の延期または中止となる状況が長期化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があ
 ります。


  ③ 医療機関が新型コロナウイルスの影響により臨床試験等の実施が不可能となるリスク
  医療機関において、新型コロナウイルスの感染状況などにより、臨床試験等の実施が長期間にわたり不可能となっ
 た場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。


2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
  当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性及び企業間の比較可能性を考慮し、日本基準で連結財務諸表を作
 成しています。
  なお、国際会計基準(IFRS)の適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、今後適切に対応していく方針で
 す。




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                    EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
                                               (単位:百万円)
                       前連結会計年度             当連結会計年度
                      (2019年9月30日)        (2020年9月30日)
資産の部
 流動資産
   現金及び預金                        17,283              22,127
   受取手形及び売掛金                     16,125              16,313
   有価証券                           1,858               1,378
   商品及び製品                           992               1,002
   仕掛品                            1,464               1,752
   その他                            3,248               3,494
   貸倒引当金                          △137                △159
   流動資産合計                        40,834              45,909
 固定資産
   有形固定資産
     建物                          4,623               5,102
      減価償却累計額                   △1,792              △1,959
      建物(純額)                     2,831               3,142
     器具及び備品                      2,004               2,112
      減価償却累計額                   △1,352              △1,441
      器具及び備品(純額)                   652                 670
     土地                          1,608               2,110
     建設仮勘定                         138                 903
     その他                           845                 957
      減価償却累計額                    △417                △539
      その他(純額)                      428                 417
     有形固定資産合計                    5,658               7,244
   無形固定資産
     のれん                          6,762               5,984
     その他                            991               1,438
     無形固定資産合計                     7,754               7,422
   投資その他の資産
     投資有価証券                       4,786               3,690
     長期貸付金                           59                   6
     敷金及び保証金                      2,067               1,984
     繰延税金資産                       2,697               2,799
     退職給付に係る資産                      160                 209
     その他                          2,575               1,190
     貸倒引当金                         △27                    -
     投資その他の資産合計                  12,319               9,880
   固定資産合計                        25,732              24,548
 資産合計                            66,566              70,458




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                        前連結会計年度             当連結会計年度
                       (2019年9月30日)        (2020年9月30日)
負債の部
 流動負債
   買掛金                               648                 753
   短期借入金                           1,265               3,465
   1年内返済予定の長期借入金                     449                 209
   未払金                             4,946               4,423
   未払法人税等                          1,302               2,104
   賞与引当金                           3,051               3,554
   受注損失引当金                           242                 296
   その他                             4,084               5,411
   流動負債合計                         15,991              20,219
 固定負債
   長期借入金                             424                 204
   役員退職慰労引当金                         395                 110
   退職給付に係る負債                       2,146               1,767
   資産除去債務                            614                 580
   その他                               656                 636
   固定負債合計                          4,238               3,299
 負債合計                             20,229              23,518
純資産の部
 株主資本
   資本金                             3,888               3,888
   資本剰余金                          13,669              13,382
   利益剰余金                          28,628              29,007
   自己株式                          △3,765              △2,802
   株主資本合計                         42,420              43,475
 その他の包括利益累計額
   その他有価証券評価差額金                      808                 164
   為替換算調整勘定                          544                 559
   退職給付に係る調整累計額                    △470                 △93
   その他の包括利益累計額合計                     881                 630
 非支配株主持分                           3,035               2,833
 純資産合計                            46,337              46,939
負債純資産合計                           66,566              70,458




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(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
 (連結損益計算書)
                                                           (単位:百万円)
                               前連結会計年度                当連結会計年度
                             (自 2018年10月1日          (自 2019年10月1日
                             至 2019年9月30日)          至 2020年9月30日)
売上高                                      69,009                 66,689
売上原価                                     44,412                 46,060
売上総利益                                    24,596                 20,628
販売費及び一般管理費
 販売促進費                                     5,063                  2,743
 役員報酬                                        592                    654
 給料及び賞与                                    4,928                  5,140
 賞与引当金繰入額                                    579                    566
 役員退職慰労引当金繰入額                                 72                     16
 退職給付費用                                      134                    180
 賃借料                                         921                  1,026
 支払手数料                                       536                    574
 その他                                       5,487                  5,171
 販売費及び一般管理費合計                             18,316                 16,075
営業利益                                       6,279                  4,553
営業外収益
 受取利息                                        110                    108
 保険解約益                                       102                     66
 助成金収入                                        37                    388
 受取配当金                                        55                     59
 その他                                          39                    260
 営業外収益合計                                     345                    884
営業外費用
 支払利息                                         16                     16
 為替差損                                        248                      -
 新型コロナウイルス感染症による損失                             -                    377
 その他                                          89                     64
 営業外費用合計                                     353                    458
経常利益                                       6,271                  4,978
特別利益
 投資有価証券売却益                                   661                    126
 保険解約返戻金                                       -                    671
 関係会社出資金売却益                                   41                      -
 段階取得に係る差益                                   198                      -
 特別利益合計                                      901                    798
特別損失
 投資有価証券評価損                                   228                    442
 退職給付制度移行損失                                   84                      -
 減損損失                                          -                    650
 事業再編損                                         -                    274
 特別損失合計                                      313                  1,367
税金等調整前当期純利益                                6,859                  4,409
法人税、住民税及び事業税                               2,789                  2,939
法人税等調整額                                       93                  △259
法人税等合計                                     2,882                  2,680
当期純利益                                      3,977                  1,728
非支配株主に帰属する当期純利益又は非支配株主に
                                             344                  △266
帰属する当期純損失(△)
親会社株主に帰属する当期純利益                            3,633                  1,995



                          ― 11 ―
                     EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


(連結包括利益計算書)
                                                    (単位:百万円)
                         前連結会計年度               当連結会計年度
                       (自 2018年10月1日         (自 2019年10月1日
                       至 2019年9月30日)         至 2020年9月30日)
当期純利益                              3,977                 1,728
その他の包括利益
 その他有価証券評価差額金                      △204                   △643
 為替換算調整勘定                          △586                      74
 退職給付に係る調整額                        △460                     378
 持分法適用会社に対する持分相当額                      0                      1
 その他の包括利益合計                       △1,250                  △189
包括利益                               2,727                  1,539
(内訳)
 親会社株主に係る包括利益                       2,650                 1,745
 非支配株主に係る包括利益                          77                 △205




                    ― 12 ―
                                                EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


(3)連結株主資本等変動計算書
 前連結会計年度(自 2018年10月1日        至 2019年9月30日)
                                                                                           (単位:百万円)
                                                      株主資本

               資本金              資本剰余金                 利益剰余金                 自己株式           株主資本合計

当期首残高                3,888                 13,601          26,347             △2,167            41,670

当期変動額

 株式交換による変動                                     88                              1,325             1,414
 連結子会社に対する
 持分変動に伴う資本                                   △37                                                  △37
 剰余金の増減
 剰余金の配当                                                    △1,352                              △1,352
 親会社株主に帰属す
                                                            3,633                                3,633
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                                      △2,923           △2,923

 連結範囲の変動                                       15                                                    15
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純
 額)
当期変動額合計                  -                     67           2,280             △1,598               750

当期末残高                3,888                 13,669          28,628             △3,765            42,420



                               その他の包括利益累計額
                                                             その他の           非支配株主持分          純資産合計
             その他有価証券          為替換算          退職給付に係る
                                                             包括利益
              評価差額金           調整勘定           調整累計額
                                                            累計額合計
当期首残高            1,012               861              △9            1,864          3,209        46,743

当期変動額

 株式交換による変動                                                                                      1,414
 連結子会社に対する
 持分変動に伴う資本                                                                                       △37
 剰余金の増減
 剰余金の配当                                                                                        △1,352
 親会社株主に帰属す
                                                                                                3,633
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                                                       △2,923
 連結範囲の変動                                                                                             15
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純        △204            △317               △461            △983           △173        △1,156
 額)
当期変動額合計          △204            △317               △461            △983           △173         △406

当期末残高              808               544            △470              881          3,035        46,337




                                             ― 13 ―
                                                EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


当連結会計年度(自 2019年10月1日         至 2020年9月30日)
                                                                                            (単位:百万円)
                                                      株主資本

               資本金              資本剰余金                 利益剰余金                 自己株式            株主資本合計

当期首残高                3,888                 13,669           28,628            △3,765             42,420

当期変動額
 連結子会社に対する
 持分変動に伴う資本                                     12                                                     12
 剰余金の増減
 剰余金の配当                                                     △1,121                              △1,121
 親会社株主に帰属す
                                                             1,995                                1,995
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                                      △1,810            △1,810

 自己株式の処分                                    △793                               2,773              1,979
 自己株式処分差損の
                                              494            △494                                      -
 振替
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純
 額)
当期変動額合計                  -                  △286               378                 962            1,054

当期末残高                3,888                 13,382           29,007            △2,802             43,475



                               その他の包括利益累計額
                                                              その他の          非支配株主持分           純資産合計
             その他有価証券          為替換算          退職給付に係る
                                                              包括利益
              評価差額金           調整勘定           調整累計額
                                                             累計額合計
当期首残高             808                544            △470              881           3,035        46,337

当期変動額
 連結子会社に対する
 持分変動に伴う資本                                                                                            12
 剰余金の増減
 剰余金の配当                                                                                         △1,121
 親会社株主に帰属す
                                                                                                 1,995
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                                                        △1,810

 自己株式の処分                                                                                         1,979
 自己株式処分差損の
                                                                                                       -
 振替
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純        △643                15               377            △250           △202         △452
 額)
当期変動額合計          △643                15               377            △250           △202           602

当期末残高             164                559            △93               630           2,833        46,939




                                             ― 14 ―
                          EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


(4)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                        (単位:百万円)
                              前連結会計年度              当連結会計年度
                            (自 2018年10月1日        (自 2019年10月1日
                            至 2019年9月30日)        至 2020年9月30日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
 税金等調整前当期純利益                           6,859                4,409
 減価償却費                                   801                1,000
 減損損失                                      -                  650
 のれん償却額                                1,207                1,219
 賞与引当金の増減額(△は減少)                         196                  500
 退職給付に係る負債の増減額(△は減少)                     242                  △1
 役員退職慰労引当金の増減額(△は減少)                    △87                 △285
 受取利息及び受取配当金                           △165                 △168
 支払利息                                     16                   16
 保険解約返戻金                                   -                △671
 事業再編損                                     -                  274
 新型コロナウイルス感染症による損失                         -                  377
 投資有価証券売却損益(△は益)                       △661                 △126
 投資有価証券評価損益(△は益)                         228                  442
 退職給付制度移行損失                               84                    -
 助成金収入                                  △37                 △388
 保険解約損益(△は益)                           △102                  △66
 段階取得に係る差益                             △198                     -
 関係会社出資金売却損益(△は益)                       △41                     -
 売上債権の増減額(△は増加)                          177                    2
 たな卸資産の増減額(△は増加)                         △6                   161
 仕入債務の増減額(△は減少)                          194                 △85
 その他の流動負債の増減額(△は減少)                       32                △370
 その他                                   △458                   555
 小計                                    8,281                7,446
 利息及び配当金の受取額                             165                  168
 利息の支払額                                 △18                  △17
 助成金の受取額                                  37                  388
 法人税等の支払額                             △2,741               △2,138
 営業活動によるキャッシュ・フロー                      5,725                5,847
投資活動によるキャッシュ・フロー
 定期預金の預入による支出                           △80                   △0
 定期預金の払戻による収入                            528                    -
 有形固定資産の取得による支出                       △1,309               △1,592
 無形固定資産の取得による支出                        △306                 △735
 投資有価証券の取得による支出                        △460                 △855
 関係会社株式の取得による支出                        △497                     -
 投資有価証券の売却による収入                        2,066                  189
 短期貸付けによる支出                             △81                 △815
 敷金及び保証金の差入による支出                       △160                 △219
 保険積立金の解約による収入                           217                1,627
 連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得によ
                                       △663                 △701
 る支出
 連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得によ
                                            -                   6
 る収入
 連結の範囲の変更を伴う子会社出資金の取得に
                                            -               △217
 よる支出
 その他                                   △210                   530
 投資活動によるキャッシュ・フロー                      △956                △2,783




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                          EPSホールディングス㈱(4282) 2020年9月期 決算短信


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                              前連結会計年度              当連結会計年度
                            (自 2018年10月1日        (自 2019年10月1日
                            至 2019年9月30日)        至 2020年9月30日)
財務活動によるキャッシュ・フロー
 短期借入れによる収入                            2,100                10,200
 短期借入金の返済による支出                         △900                △8,000
 長期借入金の返済による支出                        △1,231                 △489
 自己株式の取得による支出                         △2,790               △1,821
 自己株式の売却による収入                              -                 1,916
 非支配株主からの払込みによる収入                         14                     -
 配当金の支払額                              △1,352               △1,119
 非支配株主への配当金の支払額                         △19                   △11
 連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得
                                         △48                     -
 による支出
 その他                                     △97                 △119
 財務活動によるキャッシュ・フロー                     △4,324                   554
現金及び現金同等物に係る換算差額                        △379                    73
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                        64                3,692
現金及び現金同等物の期首残高                         18,753               19,141
株式交換による現金及び現金同等物の増加額                      323                    -
現金及び現金同等物の期末残高                         19,141               22,833




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(5)連結財務諸表に関する注記事項
  (継続企業の前提に関する注記)
   該当事項はありません。


  (セグメント情報等)
 【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
 (1)報告セグメントの決定方法
   当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能で、取締役会
  が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。
   当社グループは、国内外の製薬会社を主として医薬品開発に関係した業界に属し、医薬品開発の各段階やそれに
  付随して提供している様々なサービスや、中国における医療、医薬、BPO等に関連したサービスを提供し、「C
  RO事業」、「SMO事業」、「CSO事業」、「Global Research 事業」及び「益新事業」の5つのセグメント
  を報告セグメントとしています。
 (2)各報告セグメントに属するサービスの種類
   「CRO事業」は、国内での臨床試験(製造販売後調査及び試験を含む)実施にあたって、製薬会社等との委受
  託契約による臨床試験の運営と管理に関する種々の専門的なサービスを主に提供しています。
   「SMO事業」は、臨床試験を実施する医療機関と契約を締結することにより、医療機関に対してCRC(医療
  機関において臨床試験の実施をサポートする者)派遣、臨床試験事務局等を中心とする専門的なサービスを主に提
  供しています。
   「CSO事業」は、製薬会社から医薬品の販売に関するサービスを受託して、MR(主に医薬品の適正な使用と
  普及を目的として、医薬関係者に医薬品の品質・有効性・安全性等に関する情報の提供や、副作用情報等の収集・
  伝達を業務として行う者)業務の受託や派遣等のほか、医薬品に関する情報提供支援業務等を主に行っています。
   「Global Research 事業」は、アジアを中心に海外での臨床試験(製造販売後調査及び試験を含む)を実施する
  にあたって、種々なサービスを提供しています。
   「益新事業」は、中国におけるヘルスケア分野で医薬品の研究・開発・製造・販売、医療機器の製造販売等の最
  適なビジネスソリューションを主に提供しています。
    




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2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
    報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概
 ね同一です。
    報告セグメントの利益は、営業利益をベースとした数値です。
    セグメント間の売上高は、一般的に妥当な取引価額に基づいています。
 


3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
    前連結会計年度 (自   2018年10月1日         至   2019年9月30日)
                                                                                           (単位:百万円)
                                             報告セグメント
                                                                                                        連結
                                                  Global                                  調整額(注1)     財務諸表
                CRO事業 SMO事業 CSO事業                Research   益新事業      その他        計                     計上額
                                                   事業

売上高


 外部顧客への売上高        29,206   14,292        9,264      4,511    11,504      229     69,009          ―     69,009

    セグメント間の内部
                   2,028      47           135        336        38    1,762      4,349     (4,349)       ―
    売上高又は振替高

        計         31,234   14,339        9,399      4,848    11,543    1,992     73,358     (4,349)    69,009

     セグメント利益       5,197    1,679          489        258       381         46    8,054     (1,774)     6,279


 (注)  セグメント利益の調整額 (1,774)百万円には、セグメント間取引消去等の 9百万円、各報告セグメントに配分
     していない全社費用 (1,784)百万円が含まれています。全社費用の主なものは、当社(持株会社)に係る費用で
     す。

    当連結会計年度 (自   2019年10月1日         至   2020年9月30日)
                                                                                           (単位:百万円)
                                             報告セグメント
                                                                                                        連結
                                                  Global                                  調整額(注1)     財務諸表
                CRO事業 SMO事業 CSO事業                Research   益新事業      その他        計                     計上額
                                                   事業

売上高


 外部顧客への売上高        29,128   13,192       11,359      3,342     8,594    1,071     66,689          ―     66,689

    セグメント間の内部
                   1,376      28           64         197        18    1,728      3,414     (3,414)       ―
    売上高又は振替高

        計         30,504   13,220       11,424      3,540     8,613    2,800     70,103     (3,414)    66,689


     セグメント利益       4,360    1,541          849         41     (210)         30    6,611     (2,058)     4,553


 (注)   1 セグメント利益の調整額 (2,058)百万円には、セグメント間取引消去等の (2)百万円、各報告セグメント
        に配分していない全社費用 (2,056)百万円が含まれています。全社費用の主なものは、当社(持株会社)に
        係る費用です。
       2 株式会社EPSアソシエイトはEPSインターナショナル株式会社を2019年10月1日付で吸収合併し、商
        号をEPSインターナショナル株式会社へ変更しています。それに伴い、セグメントを「CRO事業」から
        「Global Research事業」に変更しました。なお、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報
        告セグメントに基づき作成したものを開示しています。




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 (1株当たり情報)

                          前連結会計年度                     当連結会計年度
          項目            (自 2018年10月1日               (自 2019年10月1日
                         至 2019年9月30日)               至 2020年9月30日)

1株当たり純資産額                            976円58銭                   1,000円16銭

1株当たり当期純利益                           81円02銭                       44円37銭

(注) 1   前連結会計年度及び当連結会計年度における潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が
        存在しないため、記載していません。
   2    1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下の通りです。

                                   前連結会計年度                当連結会計年度
                                 (自 2018年10月1日          (自 2019年10月1日
                                  至 2019年9月30日)          至 2020年9月30日)

1株当たり当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)                           3,633                1,995

 普通株主に帰属しない金額(百万円)                                 ―                     ―
 普通株式に係る親会社株主に帰属する
                                                3,633                1,995
 当期純利益(百万円)
 普通株式の期中平均株式数(株)                           44,843,327           44,967,612
希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後1株当たり
                                     ──────               ──────
当期純利益の算定に含めなかった潜在株式の概要




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4.その他
(1) 受注実績

                                          当連結会計年度
                                        (自 2019年10月1日
                                         至 2020年9月30日)
               区分                           (百万円)
                       受注高(百万円)      前年同期比(%) 受注残高(百万円) 前年同期比(%)

CRO事業                       29,956         98.8      43,832       101.9
SMO事業                       13,803         85.8      21,831       102.9
CSO事業                       11,812        121.5      10,538       104.5
Global Research 事業             367          7.8          5,811      66.4
益新事業                         8,347         70.2            158      36.0
その他                            809        354.6            564   8,833.0
               合計           65,097         89.2      82,737         99.1

(注) 1.金額は販売価格で記載しています。
    2.上記金額には消費税等は含まれていません。
    3.Global Research事業において、プロジェクトの中止に伴う受注の取消が発生しており、当該金額は受注高
      に含めて記載しています。
    4.当連結会計年度において、㈱TTCの株式を取得し子会社化したことにより、「その他」の受注高及び受注
      残高が増加しています。




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