4240 J-クラスターT 2019-05-15 16:00:00
中期経営計画策定に関するお知らせ [pdf]

                                        2019年5月15日
各位


                        会社名 クラスターテクノロジー株式会社
                         代表者名 代表取締役社長            安達 良紀
                            (JASDAQ・コード番号 4240)
                        問合せ先 取締役管理本部長 駒井 幸三
                            (TEL:06-6726-2711)


         中期経営計画策定に関するお知らせ

 当社は、2020年3月期から2022年3月期までの中期経営計画を策定いたしまし

たので、お知らせいたします。

 なお、下記のとおり、投資家向け説明会を開催いたします。

 また、当該資料について、当社のホームページにも掲載いたします。

                        URL:http://www.cluster-tech.co.jp/


                    記


     開催日時:2019年5月16日(木) 13:30~14:30
     開催場所:公益社団法人 日本証券アナリスト協会
                   (大阪証券取引所ビル3F            北浜フォーラム)
     添付資料:2020年3月期から2022年3月期 中期経営計画




                                                      以上
                                             2019年5月15日



      2020年3月期~2022年3月期 中期経営計画

1.今後3か年の中期経営計画

(1)当中期経営計画提出時点における前事業年度の総括(計画の達成状況、成果及び課題)


 当事業年度におけるわが国経済は、アメリカと中国の貿易摩擦による中国経済の低迷の影響で、製造
業を中心に人手不足や材料価格の高騰も相まって苦戦を強いられております。また、先行きの景況感に
つきましても、貿易摩擦やイギリスのEU離脱問題の混乱、中東情勢の混沌など対外的なリスクが残っ
ており、なお一層、不安定感が増しております。
 このような状況のもと、当社は、事業方針「高精度・高機能に特化した樹脂製品の提供」と期初に掲
げた「対処すべき課題」の具体的な施策である、①当社の強みを活かした営業力の強化、②顧客提案力
の向上と開発効率の向上、③経費の削減と人材育成を引き続き推進してまいりました。
 ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業での取組みとしましては、引き続き大手エレクトロニクス機
器メーカーなどに機能性素子部品を継続的に提供しています。これからも、高感度・超高速で進化する
CMOSイメージセンサーを支える部品として、付加価値の高い分野でコストパフォーマンスに優れた
製品を提供してまいります。
 また、
   「対処すべき課題」の具体的な施策である「当社の強みを活かした営業力の強化」では、機能
性部品で培った強み・特徴を活かし、他市場・他分野(産業用機器、OA機器やレジャー関連分野等)
への水平展開をこれまで積極的に推進してまいりました。その結果、マイクロ・テクノロジー関連分野
を中心に、試作案件や量産案件の金型の売上高が 2018 年3月期に引き続き、2019 年3月期も順調
に伸びております。
 次事業年度以降、これら案件の中から成形品の量産へ移行し、ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事
業の売上高の増加が見込まれます。


金型の外部顧客への売上高の推移                                   (単位:千円)
  2015年      2016年       2017年       2018年       2019年
 3月期(実績)     3月期(実績)     3月期(実績)     3月期(実績)     3月期(実績)
    82,823      73,799     141,458     143,351     132,171
 出所: 各期の当社有価証券報告書等


 パルスインジェクター®(以下、PIJという)は、展示会や技術紹介の専門サイトなどを通じて積
極的なアプローチにより、大学研究室及び各企業の研究・開発部門に対するフォローアップを強化し、
顧客と連携して国内新産業創生への展開を推進した結果、装置を中心に多くの受注があり、売上に貢献
いたしました。
 マクロ・テクノロジー関連事業につきましては、一般の高圧受配電盤や重電業界向け成形品の需要は

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堅調に推移しているものの、成形材料の販売量は伸びず、部品や原材料の値上りの影響もあり、利益を
出しにくい状況が続いております。
高耐熱性・高熱伝導性・低温硬化などの固形封止材「エポクラスター®クーリエ」につきましては、
引き続き半導体デバイスメーカーや産業機器メーカーなどへサンプル供給しながら事業を展開 推進し
                                          ・
ております。また、レジャー関連分野の製品においては、量産へ移行しており、売上に貢献しておりま
す。
以上の結果、当事業年度の全社の業績は売上高 835 百万円(前年同期比 12.4%増)
                                          、売上総利益
287 百万円(前年同期比 2.8%減)
                   、営業利益 24 百万円(前年同期比 2.1%減)
                                           、経常利益 27 百万
円(前年同期比 0.2%増)
             、当期純利益 20 百万円(前年同期比 49.2%減)となりました。


当事業年度のセグメントの業績は次のとおりであります。


 ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業につきましては、機能性樹脂複合材料及び機能性精密成形品
並びにPIJ関連製品の売上高は 629 百万円(前年同期比 11.2%増)
                                    、セグメント利益は 250 百万
円(前年同期比 5.6%減)となりました。
 マクロ・テクノロジー関連事業につきましては、機能性樹脂複合材料、樹脂成形碍子及び金型・部品
の売上高は 197 百万円(前年同期比 17.8%増)
                          、セグメント利益は 33 百万円(前年同期比 22.9%
増)となりました。
 その他事業につきましては、医療薬品容器の異物検査事業などにより、売上高は8百万円(前年同期
比 15.0%減)
        、セグメント利益は4百万円(前年同期比 9.9%増)となりました。


 このような状況下において、当社は、当事業年度の「対処すべき課題」である経営の安定化としての
黒字経営の持続の具体的な施策を推進し、営業損益は2期連続して黒字となりました。
 今後は、顧客ニーズと当社の存在価値の共有化ができる分野に受注案件をより集中させるとともに、
当社の強みを顧客の付加価値向上と当社の利益向上に繋げていく施策を積極的に推進してまいります。


     ① 当社の強みを活かした営業力の強化
  機能性部品で培った強み・特徴を活かし、他市場・他部品への水平展開を引き続き、積極的に推進
 してまいります。具体的にはデジタルカメラ向け機能性精密成形品を中心とした映像機器に加え、O
 A機器、産業機器、レジャー関連等の分野で売上拡大を図ってまいります。

     ② 顧客提案力の向上と開発効率の向上
  当社は、2017 年4月に開発本部の組織を見直し、顧客に密着した体制に組織変更いたしました。
 これにより、開発、生産技術、営業が一体となって顧客ニーズへの対応・実現に向け推進してまいり
 ます。
     ③ 生産力の強化と人材育成
  売上高の増加に伴う生産力の強化として、工程の自動化、効率化をより積極的に進めるとともに、
 人員の増強及び次代を担うリーダーの育成を図ってまいります。


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事業方針
 高精度・高機能に特化した樹脂製品の提供


当社の強み
 樹脂製品の概念を変える
  従来の常識を変え、樹脂製品の概念を変える。
  新たな樹脂化の可能性の追求により、あらゆる製品の樹脂化に挑戦します。
 樹脂製品のコーデイネーター
  当社は、顧客の樹脂製品の設計から生産に至るまでの全プロセスをトータルサポート。
  あらゆる角度から最適な樹脂製品を提案します。
 樹脂製品のカスタマイズ
  独自コンパウンド技術により、様々な種類の樹脂を高機能化。
  要求特性に応じ、高付加価値商品にマッチングします。
 樹脂製品の一貫生産
  樹脂複合材料をコアとして、金型、成形、後加工に至るまで一貫した技術と生産体制で完成度の高
  い優れた樹脂製品を提供します。


(2)中期経営計画の概要及び策定の背景
  今回の中期経営計画では、2020年3月期から2022年3月期(第 29 期~第 31 期)の3年間
 における経営方針として「当社の強みをお客様の付加価値に繋げる!」をスローガンに、
                                        「経営の安定
 化としての黒字経営の持続と共に、当社の強みを顧客の付加価値向上と当社の利益向上に繋げていく施
 策」を継続的に推進してまいります。 前期に策定した経営計画の概要である、盤石な経営基盤づくり
 を最優先として、従業員の待遇改善、株主への配当が実施できる企業体質への転換を目指しております。
  これらを踏まえて、今後の3年間は設備投資(機械設備の更新・新設等)及び人員の増強をより積極
 的に推進してまいります。 また、株主への配当の実施につきましては、昨年5月に、
                                       「資本準備金の
 額の減少及び剰余金の処分」を決議・実施しており、今後は、業績動向を勘案しながら、柔軟かつ機動
 的な配当政策の実現を目指してまいります。


(3)事業の進捗状況及び今後の見通し並びにその前提条件
 2020年3月期から2022年3月期における、各関連事業(ナノ/マイクロ・テクノロジー関
連及びマクロ・テクノロジー関連)の主な製品である機能性精密成形品及び機能性樹脂複合材料、固
形封止材「エポクラスター®クーリエ」
                 、パルスインジェクター®、樹脂成形碍子関連分野の内容及び今
後の展開の方向性等についての概要は以下のとおりです。


ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業
 本事業の進捗状況及び今後の見通しにつきましては、映像機器分野におけるデジタルカメラ市場の急
激な変化のため、当社の想定を超える縮小の見通しとなりましたが、他市場、他製品への水平展開が比

                        -3-
較的順調に進捗しているため、前期に策定した中期経営計画の大きな変更は予定しておりません。
 (機能性精密成形品及び機能性樹脂複合材料)
 当社は、機能性精密成形品の製造を主力としていますが、これとともに独自技術による機能性樹脂複
合材料も研究・開発しておりますので、両方の技術を使って高精度・高機能精密成形品の要求に対する
個別ユーザーのニーズに対応して差別化を図っています。また、業種の異なる分野でも、自社単独でい
わゆる水平展開が可能であり、デジタルカメラ向け機能性精密成形品を中心とした映像機器分野のみな
らず、OA機器、産業機器、レジャー関連等の分野で展開を強化し、売上拡大を図ってまいります。
 「当社の強みをお客様の付加価値の向上に繋げる!」というスローガンのもとで、数々の提案を通して、
数多くの金型の売上につながりました。今後も早期の成形品の量産化を進めていき、より一層売上に貢献
してまいります。


      機能性精密成形品等の市場別売上高構成の推移




  2018年3月期    2019年3月期     2020年3月期    2021年3月期    2022年3月期
    (実績)        (実績)         (予想)        (予想)        (予想)

             映像機器   OA機器    産業機器     レジャー関連   車載   その他


 注)映像機器(デジタルカメラ向け機能性部品等) OA機器
                       、     (インクジェットプリンター、複写機等)


 (固形封止材)
  高耐熱性・高熱伝導性・低温硬化などの固形封止材「エポクラスター®クーリエ」につきましては、
 レジャー関連分野においては、量産へ移行しており、売上に貢献しております。引き続き半導体デバ
 イスメーカーや産業機器メーカーなどへサンプル供給しながら事業を展開・推進してまいります。

                               -4-
 (パルスインジェクター®)
 パルスインジェクター®は、単ノズルで取り扱いが容易である事、耐薬品性に優れ、水から有機溶剤
に至るまで幅広い液体に対応できる特徴から、引き続き研究開発分野への販売展開を進めてまいりま
す。企業の研究所や大学を中心として各研究機関(地域・行政)等の研究室等に認知していただいたと
考えております。最近は、プリンタブルエレクトロニクス、3Dプリンター、捺染(布地に印刷する)
など産業用途にもインクジェット技術が展開され、基礎検討も盛んに行われております。再生医療や予
防医療の方面だけではなく、診断医療、個別化医療などバイオ分野へも活用されております。インクジ
ェット技術は多くの分野で適用性を検討され、パルスインジェクター®はますますインクジェットの技
術革新の一翼を担うケースがこれから増えてくるとみております。


  マクロ・テクノロジー関連事業


 (樹脂成形碍子関連分野)
 樹脂成形碍子関連分野は、海外製品に浸食され、原材料や部品の値上げも相まって苦戦を余儀なくされ
てきました。こうした状況の中、電線の地中化に伴う樹脂絶縁部品の新規案件の他、従来からのセラミッ
ク碍子を当社の樹脂成形碍子に置き換える案件や、樹脂成形碍子以外の重電機器部品における新規案件な
ども出始めており、引き続き新規開拓を進めてまいります。
 しかしながら、今後の売上高の大幅な増加は見込みにくい状況であり、当社といたしましては、製造原
価の見直しと効率化、合理化をより一層進めてまいります。




                      -5-
2.当期の予算及び今後の業績予想
                                                            (単位:千円)
              2019年       2020年               2021年       2022年
              3月期(実績)     3月期(予想)           3月期(予想)       3月期(予想)
   売 上 高        835,377        969,000        1,158,000    1,306,000
      (前年比)      12.4%              16.0%        19.5%         12.8%
   売上総利益        287,939        333,000         406,000       448,000
 (売上総利益率)        34.5%              34.4%        35.1%         34.3%
   販売管理費        263,202        300,000         353,000       367,000
      営業利益       24,736         33,000          53,000        81,000
      経常利益       27,110         35,000          55,000        83,000
   当期純利益         20,907         28,000          46,000        73,000
 参考 2019年3月期は決算確定数字です


                      各事業別の売上高推移
                                                            (単位:千円)
                  2019年        2020年           2021年       2022年
                 3月期(実績) 3月期(予想) 3月期(予想) 3月期(予想)
 ナノ/マイクロ・
                   629,201          778,000     987,000    1,133,000
  テクノロジー関連事業
 マクロ・
                   197,832          184,000     161,000     163,000
  テクノロジー関連事業
 その他事業                8,343           7,000      10,000      10,000


 本事業の進捗状況及び今後の見通しにつきましては、映像機器分野におけるデジタルカメラ市場の急
激な変化のため、当社の想定を超える縮小の見通しとなりましたが、他市場、他製品への水平展開が比
較的順調に進捗しているため、前期に策定した中期経営計画の大きな変更は予定しておりません。
 利益につきましては、設備投資(機械設備の更新 新設等)
                       ・    に伴う減価償却費の増加、開発費の増加、
人員の増強及び従業員の待遇改善による労務費の増加等が見込まれるため、計画の見直しを行っており
ます。
 本資料には、当社の営業成績及び財政状態に関する当社又は当社役員の意図、意見又は現時点の予想
と関連する将来予想が記載されております。この将来予想は、過去の事実でも将来の業績を保証するも
のでもないため、リスクと不確定な要素を含んでおります。実際の業績は様々な要因により異なる可能
性があります。当社は、この将来予想を、これらの変化要因を反映するために修正することを保証する
ものではありません。
                                                                  以 上




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