4240 J-クラスターT 2021-11-15 16:00:00
事業計画及び成長可能性に関する事項の開示 [pdf]

事業計画及び成長可能性に関する事項の開示


       2021年11月15日

      株式コード:4240
目次
     1.会社概要
       (1)基礎情報
       (2)沿革・事業内容


     2.ビジネスモデル
       (1)事業の内容
       (2)事業の収益構造


     3.市場環境
       (1)市場規模
       (2)競合環境


     4.競争力の源泉
       (1)経営資源・競争優位性


     5.事業計画
       (1)成長戦略
       (2)経営指標
       (3)利益計画及び前提条件
       (4)進捗状況


     6.リスク情報
       (1)認識するリスク及びリスク対応策
                            2
1.会社概要

  (1)基礎情報
  (2)沿革・事業内容




               3
                                     1.会社概要




 (1) 基礎情報
⚫ 資本金:
  12億4000万円


⚫ 従業員数:
  65名(2021年3月末 現在)


⚫ 代表者:
  安達 良紀(代表取締役社長)


⚫ 事業所:
  本社・関西工場(大阪)
  関東工場(茨城)                         関東工場・東日本営業所
  東日本営業所(関東工場内)
                      本社・関西工場(大阪)             4
                                       1.会社概要




(2) 沿革・事業内容
  ⚫ 1991     安達新産業株式会社の製造子会社として設立
  ⚫ 1996     安達新産業株式会社東大阪工場のマクロ及びマイクロの全事業を
             引き継ぐ
  ⚫ 1997     大阪工場を新設し、複合材料から精密機器デバイス製造の
             一貫メーカーとして体制確立
  ⚫ 2000     大阪工場に本社移転
             ナノ・テクノロジー事業の研究開発を開始
  ⚫   2003   日経ベンチャー・オブ・イヤー2002 未上場企業部門で2位受賞
  ⚫   2006   大阪証券取引所「ヘラクレス市場」に株式上場
  ⚫   2010   大阪証券取引所の統合によりJASDAQ(グローズ)市場へ移行
  ⚫   2021   会社設立30周年

 主な事業:
   ⚫ 樹脂複合材料の開発・製造
   ⚫ 機能性樹脂成形品の開発・製造
   ⚫ 金型製作などの微細加工
   ⚫ 成形品を含むデバイスの組立                              5
                                              1.会社概要


 マクロ・テクノロジー関連事業
             エポハード 1972年~               配電盤
                                        開閉器
                                        避雷器

                                               風力発電
                                               地中配線

   樹脂複合材料

                   樹脂成形碍子             鉄道・車輌


         業務用機器          ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業
                         エポクラスター 1982年~
                 産業機械
半導体・基板           流量計
パッケージ                                         パルスインジェクター
                                     精密成形品      (インクジェット)


            電子機器            樹脂複合材料
            映像機器
                    レジャー                            2007年~
            光学機器
                 国内初のエポキシ樹脂複合射出成形材料
                 ナノテク先駆け 無機層状化合物と有機物の複合材料エポクラスター®           6
2.ビジネスモデル

   (1)事業の内容
   (2)事業の収益構造




                7
                                                2.ビジネスモデル



(1)-1 事業の内容<概要>
 事業方針       高精度・高機能に特化した樹脂製品の提供

 基幹技術
 •   樹脂複合材料技術        樹脂をベースとしてコンパウンドにより優れた機能を発現させる材料技術

 •   成形加工技術          高精度・高機能を発現させるための成形加工技術
 •   金型技術            樹脂複合材料のパフォーマンスを最大限に活かすための金型技術

 •   計測・解析技術         優れた機能を検証・管理・開発する技術

 •   融合技術            基幹技術やアセンブリ技術の融合から生まれる樹脂デバイス




                     ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業   ①機能性樹脂複合材料をベースとした
                                            機能性精密成形品及び部品
                                          ②研究開発用及び評価・分析用
                                            パルスインジェクター


       マクロ・テクノロジー関連事業                         その他事業

        ①樹脂成形碍子                           ①医薬品の容器検査等
        ②機能性樹脂複合材料
                                                              8
                                2.ビジネスモデル




(1)-2 事業の内容<事業系統図>
            国内顧客(メーカー・大学等)

           取引先の大半は、国内の大手メーカー



     販売代理店(商社)

           国内有力商社



                    当社
        ①顧客の課題へのソリューション提供
        ②製造・出荷




      原料等仕入先                   外注先
                                            9
                            2.ビジネスモデル


                           ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業①

(1)-3 事業の内容<ソリューションの提供>     マクロ・テクノロジー関連事業①②


 顧客の製品        製品の課題

               従来樹脂材料    同等性能を有する
 樹脂部品
               の性能不足     樹脂材料が存在しない
 金属部品          ・寸法精度
 セラミック部品等      ・強度       コストダウン
               ・耐熱       軽量化
               ・絶縁 等
                         組立工数削減 等


 ソリューション提供

   高精度・高機能に特化した樹脂製品の提供

  基幹技術       樹脂複合材料      一貫生産体制
             (熱硬化/熱可塑)    (企画から納品まで)
                                               10
                                            2.ビジネスモデル



(1)-4 事業の内容<製造・出荷>                         ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業①

                                            マクロ・テクノロジー関連事業①②


    クラスターテクノロジーの一貫生産体制

 原材料投入                熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、フィラー、添加剤等


                      顧客の要求特性に応じた熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂をベースに機能性樹脂
 自社製造材料        購入材料   材料を提案



      成形加工            金型と成形加工にノウハウを注入し、機能性樹脂成形品、樹脂成形碍子を製造


      中間検査            製造時リアルタイムで外観、寸法を検査



    洗浄処理(バリ処理)        バリ除去後、クリーン環境で洗浄


    出荷検査/梱包           徹底した品質管理
                      クリーン環境で検査

          納品
                                                               11
                                 2.ビジネスモデル



(1)-5 事業の内容<樹脂の分類>             ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業①

                                マクロ・テクノロジー関連事業①②




         熱可塑性樹脂   汎用樹脂

                         汎用エンプラ
プラスチック            エンプラ   エンプラ=エンジニアプラスチックの略称


(合成樹脂)                   スーパーエンプラ

                     当社商品名   エポクラスターT


         熱硬化性樹脂   三次元網目構造の高分子

                     当社商品名   エポクラスター
                             エポハード


                         当社のビジネス領域
                                                   12
                                    2.ビジネスモデル


(1)-6 事業の内容<主な分野と用途>               ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業①




•   用途、要求特性に応じた熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂をベースとした機能性樹脂複合材料を
    開発/製造し、その材料を用いて機能性精密成形品を製造/販売している。
•   当社の機能性精密成形品は、精密電子部品等に採用され、厳しい寸法精度や角度精度に応えている。


     主な分野              主な用途
映像機器          デジタルカメラ、プロジェクタ等
OA機器          インクジェット関連、複写機等
産業機器          計測機器、ギアポンプ、センサ等
レジャー          釣り具等




                                                     13
                                       2.ビジネスモデル

                                         ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業②

(1)-7 事業の内容<パルスインジェクター🄬>

 樹脂複合材料                 <商品構成>
                        ・PulseInjector 単ノズルインクジェットヘッド
                        ・WaveBuilder   ヘッドを駆動させる専用アンプ
  成形加工
                        ・InkjetLabo    液滴を高精度に配置できるトータルシステム
  金型
                        • 超微量(5pℓ~0.8nℓ)の液滴吐出
 計測・解析                  • 多様な溶液(水から有機溶剤まで可能)
                        • 高速吐出(1秒間に最大20,000滴)




                              溶液に分散した
                                  •   生体材料
           当社基幹技術の集大成
                                  •   金属粒子
           樹脂デバイス
                                  •   有機ポリマー
                                  •   セラミック微粒子
 <主な用途>
 ➢ DNA、タンパク質溶液を用いた研究
 ➢ ナノ粒子分散溶液を用いた研究
 ➢ 細胞チップ、抗原抗体反応チップの研究
 ➢ 生体組織の製作研究
 ➢ 接触角計、表面張力計への搭載
                                                        14
                                            2.ビジネスモデル

                                             ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業②

 (1)-8 事業の内容<パルスインジェクター🄬>
               超微量な液滴を観察し、必要な場所に必要な量の液滴を配置・描画することが可能となる。

 InkjetLaboの
    機器構成          基板観察カメラ              ストロボ照明

ステージコントローラー                              パルスインジェクター®
                                          (インクジェットヘッド)




WaveBuilder®       自動ステージ   飛翔観察カメラ           制御用PC
                                                            15
                                2.ビジネスモデル

                                  マクロ・テクノロジー関連事業①②

 (1)-9 事業の内容<エポハード🄬と関連製品>
 ビルや工場などの受配電設備の中などに
屋内用樹脂成形碍子(エポキシ樹脂碍子)
が使用されております。

 当社の樹脂成形碍子は、国内の大手重電
メーカーなどで40年以上の使用実績があり
ます。                    樹脂成形碍子



                                      屋外用
                                  セラミック碍子(参考)
                           配電盤
(商品構成)                     開閉器
・エポハード🄬                    避雷器
  エポキシ樹脂をベースとした機能性樹脂
                                          風力発電
  複合材料(電気絶縁成形材料)
                                          地中配線
・樹脂成形碍子
  エポハード🄬を用いて成形した絶縁構造
  物。工業規格などで定められた規格品や
  顧客設計のカスタム品も含む


                       鉄道・車輌
                                               16
                                                   2.ビジネスモデル



(2)-1 事業の収益構造<2021年3月期実績>
      科目                       金額(千円)            対売上比(%)
      売上高                            736,734              100.0
      総製造費用        材料費               134,510       30.8
                   労務費               173,662       39.7
                   経費                128,943       29.5
                   計                 437,117      100.0
                   仕掛品期首たな卸高            41,719
                   仕掛品期末たな卸高            36,278
      製品製造原価                         442,559               60.1
                   製品期首たな卸高             20,007
                   製品期末たな卸高             15,473
      売上総利益                          289,641               39.3
      販売費及び一般管理費                     255,096               34.6
      (うち研究開発費)                    (45,831)                (6.2)
      営業利益                              34,544              4.7
      経常利益                              37,396              5.1

    売上高規模が小さいこともあり、売上高に占める販管費率は高くなっております。また、当社のビジネスモデルが
   「顧客の課題へのソリューション提供」であるため、社内での技術検討や試作等に時間と労力をかける必要があります。
    そのため、売上高に占める研究開発費の比率は同業他社に比べ比較的高くなっております。                      17
                                                                2.ビジネスモデル



(2)-2 事業の収益構造<セグメント利益の状況>

 単位:千円
                                2021年3月期
 600,000
           547,782

 500,000


 400,000


 300,000
                     248,586

 200,000                             184,448


 100,000
                                               38,508
                                                        4,503   2,547
      0
           ナノ/マイクロ                       マクロ               その他
                               売上高    セグメント利益
                                                                            18
                                             2.ビジネスモデル



 (2)-3 事業の収益構造<ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業の状況>
熱硬化性・熱可塑性樹脂をベースとして                                        金型
高精度・高機能をコンセプトに                                            9.0%
                                     成形品
顧客要求に対応した樹脂製品を提供する事業。
                                     85.8%

当社の事業方針である高精度、高機能に特化した小型
                                                          その他
の精密樹脂複合製品で、基幹技術や強みをアピール
                                                          4.8%
しやすく、製品競争力が強い。
                                                           材料
                                                           0.3%



              ナノ/マイクロ
                74.4%

    マクロ
    25.0%
                                             半導体
                                                   レジャー

            その他                   OA機器
             0.6%

自社商品である
パルスインジェクター®(インクジェット)
は当社技術の集大成                                産業機器   パルスインジェクター®
                           映像機器                           19
                               2.ビジネスモデル



(2)-4 事業の収益構造<マクロ・テクノロジー関連事業の状況>
重電業界向け電気絶縁用の樹脂複合材料エポハードを            材料
ベースとした事業。                           32.8%
                                            金型
                            成形品             4.9%
売上、利益とも安定しているがインフラ業界に近く、
                            61.8%
事業の成長性は見通しにくい。

            その他
            0.6%


               マクロ
               25.0%
  ナノ/マイクロ
    74.4%

                                            配電盤
                                            開閉器
                                            避雷器

                           風力発電
                           地中配線

成形材料          樹脂成形碍子
                                  鉄道・車輌
                                             20
                                       2.ビジネスモデル



(2)-5 事業の収益構造<キャッシュ・フローの獲得方法>

 当社の取引の大半(80%程度)は、国内の有力商社を通じて製品を顧客に提供して、販売
に対する資金の回収は、当社と商社の間において比較的短期間(※)に行われており、損益分
岐点以上の売上高が確保される前提のもとにおいては、キャッシュ・フローの獲得には支障
はないと考えております。

            売掛金 相手先別内訳(2021年3月期)        ※滞留期間:54.5日

                    他
                  20.5%

                              長瀬産業㈱
                               39.8%
         安達新産業㈱
           6.1%




         ナガセエレックス㈱
            13.9%
                          黒田電気㈱
                           19.7%

                                       出典:第30期有価証券報告書
                                                      21
3.市場環境

  (1) 市場規模
  (2) 競合環境




             22
                                              3.市場環境




(1)-1 市場規模
 当社の各事業におけるターゲット市場は以下の通りです。
 なお、市場規模に関しては、具体的なデータ等は存在せず、当社独自の推定も困難な状況です。
 しかしながら、ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業に関しては、顧客の課題は常に存在し、
 変化することから、当社の顧客提案次第で、有力顧客の受注を獲得できる可能性が高い事業
 です。


      当社事業名           ターゲット市場              動向

                                高級ミラーレスに需要が集中し、買替え需要による
                      映像機器      一定の需要がマーケットを支える。

                                ペーパレス化の進行により市場は縮小傾向ではあるが
                      OA機器      市場が大きく、巣ごもり需要により直近は良好。
           ①機能性樹脂複合
           材料をベースとし             アメリカや中国の設備投資に支えられ、引き続き進展
 ナノ/マイクロ
           た機能性精密成形   産業機器      が見込まれるが中国需要減速の懸念もある。
           品及び部品
                                新型コロナウイルス感染症の影響がプラスに転じ、
                      レジャー      アウトドア需要は好調で今後も順調に推移。

                                ロボット、センサ、通信、医療は今後の有力な成長市場
                      その他       として新規開拓を見込む。
                                                            23
                                                 3.市場環境




(1)-1 市場規模

       当社事業名              ターゲット市場               動向

                                         大学での基礎研究は横ばいの状況だが、
           研究開発用及び
                                         企業の研究開発部門においては、インク
 ナノ/マイクロ        評価・分析用    研究開発用インクジェット
                                         ジェットを活用したプロセスの研究が活発
            パルスインジェクター🄬
                                         であり新規開拓を見込む。




                                         電力インフラに関わるため、年間需要に変
           ①樹脂成形碍子        高圧受電設備など重電分
 マクロ                                     化は少なく、引き続き底難く推移する見込
           ②機能性樹脂複合材料     野での屋内絶縁構造物
                                         み。




             その他の事業については規模も少ないため省略いたします。



                                                               24
                                                                3.市場環境




(1)-2 市場規模
                                                              汎用エンプラコンパウンド
 単位:万トン                        単位:万トン                        はHVインバータ、パワーモ
  520                           32                           ジュール部品、エンジンルー
                                                             ム周辺等耐熱性が求められ
  510                           31                           る場所での使用が多い。

  500                           30

  490                           29
                                                              富士経済研究所のデータ
  480                           28                           によると、「エンジニアリング
                                                             プラスチック」など高機能樹
  470                           27                           脂の世界市場は
                                                             2025年には2019年比で
  460                           26                           約14%増加の見通し。
  450                           25

  440                           24
         汎用エンプラコンパウンド                スーパーエンプラコンパウンド
                                                              市場規模の正確な把握は困難で
        2019年見込   2023年予測            2019年見込       2023年予測   はありますが、これらのデータか
                      出典:株式会社富士経済                            ら2桁台の増加率が予測されるも
                       (PRESS RELEASE 第20044号)より
                                                             のと考えております。


                                                                              25
                                                      3.市場環境




(2)競合環境

           当社事業名                                 競合他社
                               熱可塑:大手化学メーカーのコンパウンド事業
           ①機能性樹脂複合材料をベースとした
                                   DIC㈱/三井化学㈱/㈱三菱ケミカルHD/帝人㈱等
            機能性精密成形品及び部品
                               熱硬化:京セラ㈱/日本合成化工㈱
 ナノ/マイクロ
                               ㈱マイクロジェット
           ②研究開発用及び評価・分析用
                               FUJIFILM Dimatix,Inc
            パルスインジェクター

                               利昌工業㈱
           ①樹脂成形碍子
 マクロ       ②機能性樹脂複合材料
                               篠原電機㈱
                               他 中国・台湾メーカー




  当社は樹脂製品に関わるソリューション提供と材料から成形品に至るまでの一貫した生産体制
 を事業としており、同様の事業スタイルの会社は存在しません。また、その他の事業については規
 模も少ないため省略いたします。




                                                               26
4.競争力の源泉

   (1)経営資源、競争優位性




                   27
                                       4.競争力の源泉



(1)-1 経営資源、競争優位性<事業方針>
              事業方針
       高精度・高機能に特化した樹脂製品の提供
当社は高精度と高機能を軸として樹脂製品に機能を付加することにより、お客様の商品価値の向上に貢献します。

基幹技術をベースに「当社の強み」を武器に展開

   スピーディな顧客提案      一貫生産


   化学・機械・電気系の多様な技術者       シナジー効果

                  当社の
   ソリューション提案     競争優位性

          当社商品の一つであり、付加価値を生み出す源泉
            ①検討対象部品だけでなく、周辺部品との関係性を重視する。
            ②樹脂材料に求められる必要特性を漏れなく把握する。
            ③量産時に想定される課題を事前に可能な限り回避しておく。

   顧客製品の信頼性と価値向上
                                                      28
                                              4.競争力の源泉




(1)-2 経営資源、競争優位性<当社の強み>

① 樹脂製品の概念を変える
 樹脂製品は「精度がでない」「物性が満足できない」 今までの常識で樹脂化を断念して
いませんか。当社は新たな樹脂化の可能性を追求し、樹脂製品の概念を変えます。



② 樹脂製品のコーディネーター
 当社はお客様の樹脂製品の設計から生産に至るまでのプロセスをトータル的(材料、金型、成
形、後加工に至るまで)にサポート提案します。お客様の商品価値向上と量産を視点にあらゆる
角度から最適な樹脂製品を提案します。


③ 樹脂材料のカスタマイズ
 熱硬化性・熱可塑性に関わらず、様々な種類の樹脂を取り扱う事が可能です。独自コン
パウンド技術により、お客様商品にマッチしたオリジナル材料を提案・開発・製造するこ
とが可能です。


④ 樹脂製品の一貫生産
 樹脂複合材料をコアとして、金型、成形、後加工に至るまで一貫した技術と生産体制を
保有しており、提案力、スピード、完成度の優れた樹脂製品を提供できます。一貫体制な
らではの安定した量産構築が可能であり、品質保証も一貫して行います。

                                                         29
                            4.競争力の源泉




(1)-3 経営資源、競争優位性<顧客基盤>
 ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業での「強い顧客基盤」

   「グローバルに活躍している優良上場企業及びその子会社」が
    売上高の90%以上を占める

             当社のビジネスモデル
     基幹技術を武器に顧客の課題へのソリューション提供


   • ソニー㈱、キヤノン㈱、㈱リコーなどのグローバル企業が主要顧客
   • 顧客の最先端商品を支える機会が多く存在



    当社の提案次第でビジネスの水平展開の余地が高い分野

                                       30
   5.事業計画
(2022年3月期~2024年3月期)


       (1)成長戦略
       (2)経営指標
       (3)利益計画及び前提条件
       (4)進捗状況



                       31
                                                         5.事業計画




(1)-1 成長戦略<業績目標>

     2024年3月期 売上高10億円超を達成
                 ※上場維持基準の適合に向けて、時価総額基準(40億円以上)は、2027年3月期の達成を目標としております。



  単位:千円

 1,200,000


 1,000,000


  800,000


  600,000


  400,000


  200,000


        0
             2021年3月期実績    2022年3月期          2023年3月期   2024年3月期

                           ナノ/マイクロ    マクロ   その他

                                                                         32
                               5.事業計画




(1)-2 成長戦略<基本方針>

2022年3月期から2024年3月期(第31期~第33期)の3年間における経営
方針として、

「当社の強みをお客様の付加価値に繋げる!」をスローガンに、
① 新規開拓に向けた営業力の強化
② 顧客提案力の向上と未来への商品開発
③ 生産力の強化と人材育成

当社の強みを顧客の付加価値向上と当社の利益向上に繋げていく施策
「重点取組事項」を継続的に推進。




                                        33
                                              5.事業計画




(1)-3 成長戦略<重点取組事項①>
 ① 新規開拓に向けた営業力の強化(2022.3月期~2024.3月期)
  他市場、他分野への展開
   デジタルカメラ向け機能性精密成形品で培った強み・特徴を活かして、
   今後の重点分野であるロボット、センサ、通信、産業機器、レジャー、医療の分野に
   新規開拓のアプローチを強化。
                  ※詳細は、P38「機能性精密成形品の市場別売上構成の推移の見込み」のグラフを参照


  ◆ 組織変更による営業力の強化(2022.3月期)
    ⚫ 営業・マーケティング本部内に「技術営業部」を新設し、
       開発本部の部員の大半が異動し、新規開拓営業体制を強化。
    ⚫ 技術部員が直接顧客と対話し、受注活動を行う体制に変革。


        「顧客の課題へのソリューション提供」を進化
                              部署               役割
   営業・マーケティング本部
                        開発本部 商品企画部    新商品の開発・商品化

          東日本    技術     営業部           営業全般
  営業部
          営業所   営業部     技術営業部         新規顧客開拓、既存顧客の新規商品開拓
                        生産技術課         既存顧客かつ既存分野の深堀営業
                                                             34
                                       5.事業計画




(1)-4 成長戦略<重点取組事項②>
 ② 顧客提案力の向上と未来への商品開発
   ◆ 顧客へのスピーディな提案を徹底し、顧客の課題解決と
      顧客のメリットを明確に打ち出す。 (2022.3月期~2024.3月期)
   ◆ 開発本部内に「商品企画部」を新設し、
      「未来への商品開発」を推進し、成果を出す。 (2026.3月期)

                 未来への商品開発
     「未来への商品開発」を目的とする部署(商品企画部)を開発本部内に新設。
      地球環境や環境政策なども視野に入れた商品の開発。




                                                35
                                    5.事業計画




(1)-5 成長戦略<重点取組事項③>
 ③ 生産力の強化と人材育成
    ◆ 個別製品の原価低減
        ⚫ 対策すべき製品を個別に選定し、効率的に利益率の改善に
          取り組む。 (2022.3月期~2024.3月期)
        ⚫ 検査機の導入をはじめ、将来的に製造設備を無人化、
          ロボットの導入を視野に入れる。 (2022.3月期~2024.3月期)

    ◆ 人材育成
        ⚫ さらなる意識改革を行い、会社の業績と成長を社員全員の力として、
          成果の配分を徹底する。 (2022.3月期~2024.3月期)




                                                36
                                                                    5.事業計画


(2)経営指標
                                                                    単位:千円

                                             2022.3月期 2023.3月期 2024.3月期
   ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業                          700,000    721,000     821,000
   売上高合計                                       870,000    900,000    1,000,000
   営業利益(全体)                                     90,000     90,000     110,000
   ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業の売上高比率(%)                    80.5       80.1        82.1

           1,200,000                                      82.5

           1,000,000                                      82.0
                                                          81.5
            800,000
                                                          81.0
            600,000
                                                          80.5
            400,000
                                                          80.0
            200,000                                       79.5
                  0                                       79.0
                       2022.3月期   2023.3月期     2024.3月期

                       ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業
                       売上高合計
                       ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業の売上高比率(%)

 当社の売上高の80%がナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業が占めており、成長戦略上、
 重要な経営指標として「ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業の売上高」と「営業利益」を重
 視しております。
                                                                                 37
                                                          5.事業計画




(3)-1 利益計画及び前提条件<事業の今後の見通し及び前提条件>

             機能性精密成形品等の市場別売上構成の推移の見込み




           2021年3月期    2022年3月期     2023年3月期   2024年3月期


         映像機器   OA機器    産業機器      レジャー   その他(ロボット・センサ・通信・医療)

                                         今後の重点分野

•   今後の重点分野=ロボット、センサ、通信、産業機器、レジャー、医療を想定
•   今後の3年間は、映像機器分野の売上高の伸びは見込めないが、
    OA機器と「今後の重点分野」での新規開拓での売上高を見込む。
                                                                   38
                                                 5.事業計画




(3)-2 利益計画及び前提条件<中期経営計画>                                単位:千円

                           2022.3月期      2023.3月期      2024.3月期

 ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業            700,000       721,000       821,000

 マクロ・テクノロジー関連事業                166,400       175,000       175,000

 その他事業                           3,600         4,000         4,000

 売上高                           870,000       900,000     1,000,000

 売上総利益                         365,000       388,000       435,000

 販売管理費                         275,000       298,000       325,000

 営業利益                           90,000        90,000       110,000

 経常利益                           92,000        92,000       112,000

 当期純利益                          77,000        77,000        94,000

 人員計画                             65名           70名           74名

 <前提条件>
  • 売上高:ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業の伸びが10億円達成をけん引
  • 売上総利益:製造部門の人員増強、設備投資増加による減価償却費を吸収し、売上総利益率の改善を見込む
  • 販売管理費:営業、開発部門中心に人員の増強、売上増加に伴う運賃等の増加を見込む      39
                                    5.事業計画




(4)-1 進捗状況
 ◆ 2020年5月15日開示の中期経営計画の修正理由
   2021年3月期の第1四半期累計期間に新型コロナウイルスの世界的な感染
   拡大により、関係先の一時的な稼働停止や生産調整による出荷減少と外
   出規制による新規開拓営業の大幅な制限により生産及び営業面で大きな
   影響を受けたため。
 ◆ 2021年5月14日開示の中期経営計画の変更理由(2021年11月12日開示)
    ナノ/マイクロ・テクノロジー関連事業において利益率の高い機能性
   精密成形品等の量産が順調であることと、原価低減のさらなる推進によ
   り、各製品の利益率が向上する見込みより、売上総利益、営業利益、経
   常利益、当期純利益が当初の予定より上回る見込みとなったため。

   次回の「事業計画及び成長可能性に関する開示」を行う時期
                        →2022年5月中旬を予定しております。

   なお、それまでに進捗状況に大きな変動が生じる場合で、今後開示すべき事象が
   発生した場合には、期中においても速やかにお知らせいたします。

                                               40
                                                                            5.事業計画




(4)-2 進捗状況<中期経営計画                          ローリング 売上高>



 単位:千円


  1,100,000

                                                                1,000,000
  1,000,000                                       945,000                       1,000,000
                                 900,000                     900,000

   900,000                                       870,000

                 835,661
   800,000                                        834,000



   700,000                       736,734



   600,000


   500,000
              2020年          2021年            2022年         2023年            2024年


                  2021.11.12 公表値(変更)       2021.5.14 公表値    2020.5.15 公表値


                                                                                            41
                                                                                     5.事業計画




(4)-3 進捗状況<中期経営計画                               ローリング 営業利益>


単位:千円                                                                                    110,000

        110000


                                                      90,000       90,000
         90000




         70000




         50000

                                  34,544                                    40,000          40,000
                    26,346                               25,000
         30000
                                                                   22,000


                                      20,000           20,000
         10000
                 2020年          2021年               2022年           2023年               2024年

                 2021.11.12 公表値(変更)            2021.5.14 公表値      2020.5.15 公表値



                                                                                                     42
6.リスク情報




          43
                                                       6.リスク情報


(1)認識するリスク及びリスク対応策
       リスク                  具体的内容                       対応


                   開発本部の商品企画部における新規開発
                   テーマは中期的観点(約5年)での商品化
                   をめざしている。そのため、費用先行とな 複 数 の 開 発 テ ー マ に 絞 り 、 市 場 性 、
① 製品開発への取組
                   り、商品化までは、収益が伴わない、また、 技術対応力を検討した上で推進
                   新規開発テーマが商品化にいたらないリ
                   スク



                   組織変更に伴い、技術営業部を新設し開
                   発本部の技術者を配属させたが、顧客と
                   の直接対話がスムーズに運ばないこと等 営業の進捗管理及び各部員への重点
② 新規顧客の開拓
                   により、売上時期が遅れ、ある程度の期間 フォロー
                   (1~2年)にわたり、予定した売上高が達
                   成できないリスク


                   国際経済の状況に伴う、石油や鉄、銅など
③ 原材料・部品の高騰リスク     の鉱物資源の価格変動により、当社の使 当社一部製品の値上げ、原価低減
                   用する原材料・部品等の高騰リスク

(注)認識するリスクについて、有価証券届出書等の「事業等のリスク」に記載の内容のうち、成⾧の実現や事業計画の遂行に影響する主要な
   リスクを抜粋して記載しております。その他のリスクにつきましては、有価証券届出書の「事業等のリスク」をご参照願います。
                                                                         44