2021年3月期決算
2022年3月期計画
挑戦と創造
2021年5月19日
1
注記
本資料に掲載されているアイカ工業株式会社の現在の計画、
見通し、戦略、確信等のうち、歴史的事実でないものは、将来の
業績に関する見通しであり、リスクや不確実な要因を含んでおります。
これらの情報は、現在入手可能な情報からアイカ工業株式会社の
経営者の判断に基づいて作成されております。実際の業績は、
さまざまな重要な要素により、業績見通しとは大きく異なる結果と
なりうるため、業績見通しのみに全面的に依拠することは控えるよう
お願い致します。
また、本資料は、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に
関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますよう
お願い申し上げます。
2
目次
1. 2021年3月期 実績
2. 前中期経営計画 C＆C2000 の振り返り
3. 新中期経営計画 Change＆Grow2400 の策定
4. 2022年3月期 計画
【参考】 研究開発費、減価償却費、設備投資の推移
3
1. 2021年3月期 連結決算の概要
[単位：百万円]
2020/3期 2021/3期
実績 率 計画 実績 率 伸率 達成率
売 上 高 191,501 － 174,500 174,628 － ▲ 8.8% 100.1%
営 業 利 益 20,850 10.9% 16,500 17,991 10.3% ▲ 13.7% 109.0%
経 常 利 益 21,333 11.1% 17,000 18,438 10.6% ▲ 13.6% 108.5%
当 期 純 利 益 ※ 12,732 6.6% 10,000 10,759 6.2% ▲ 15.5% 107.6%
※親会社株主に帰属する当期純利益
［一株当たり単位：円］
Ｒ Ｏ Ｅ 9.9% - 7.6% 8.1% - - 106.6%
一株当たり純利益 195.01 - 153.15 164.79 - - 107.6%
一 株 当 たり 株主 資本 1,994.03 - 2,025.87 2,064.24 - - 101.9%
4
1. 2021年3月期 連結決算の概要
伸び率 通 期 下半期
売 上 高 ▲ 8.8％ 11期ぶりの減収 ▲ 3.0％
営 業 利 益 ▲13.7％ 12期ぶりの減益 9.8％
経 常 利 益 ▲13.6％ 12期ぶりの減益 10.0％
当期純利益 ※ ▲15.5％ 2期連続減益 13.3％
※親会社株主に帰属する当期純利益
下半期の営業利益・経常利益は過去最高を更新
■国 内 事 業：新型コロナウイルスの影響により、建装・建材事業、
化成品事業ともに低調
■海 外 事 業：新型コロナウイルスの影響により、アジア各国で需要が低迷
ウィルソナート社やAHT社※の新規連結効果によりアジアに
おける化粧板販売増加
※AHT社：アイカ・HPL・トレーディング社 5
1. 過去5年間 連結決算の推移
[単位：百万円]
売上高
売上高
利益
191,363 191,501 195,000
22,000 21,249 21,333
19,600 174,628 180,000
18,374 18,438
18,000
163,726 165,000
経常利益
14,000 13,316
151,633 12,732 150,000
11,996
11,064
10,759
10,000
135,000
当期純利益※
6,000 120,000
17/3期 18/3期 19/3期 20/3期 21/3期
※親会社株主に帰属する当期純利益 6
1. 過去5年間 ROA・ROEの推移
[単位：百万円]
ＲＯＥ
ＲＯＡ 当期純利益
10.7%
9.9% 10.1%
9.9%
10%
8.1% 17,000
8% 7.0%
7.0% 6.8%
6.4%
13,316 14,000
6% 12,732 5.2%
11,996
11,064
10,759
11,000
4%
2% 8,000
0% 5,000
17/3期 18/3期 19/3期 20/3期 21/3期
当期純利益 ※
ＲＯＡ ＲＯＥ
※親会社株主に帰属する当期純利益 7
1. 2021年3月期 主要項目の状況
2019/3期 2020/3期 2021/3期
連結 連結 連結
期 末 人 員 3,920人 4,781人 4,796人
（ 国 内 ） 1,603人 1,625人 1,607人
（ 海 外 ） 2,317人 3,156人 3,189人
借 入 金 残 高 52.9億円 71.9億円 75.0億円
研 究 開 発 費 32.0億円 34.5億円 33.2億円
減 価 償 却 費 41.7億円 46.3億円 56.8億円
設 備 投 資 額 78.9億円 71.3億円 61.1億円
【設備投資の主なもの】
建装建材セグメント 化成品セグメント
・アイカテック建材の生産設備増強 ・福島危険物自動倉庫
・アイカインドネシア社の土地購入 ・AAP中国設備増強費用
※AAP：アイカ・アジア・パシフィック 8
1. 2021年3月期 セグメント別実績
[単位：百万円]
売上高 営業利益
2020/3期 2021/3期 2021/3期 2020/3期 2021/3期 2021/3期
実績 計画 実績 実績 計画 実績
8,123 6,600 7,109 金 額
化成品 103,945 89,400 90,446
7.8% 7.4% 7.9% 利 益 率
15,874 12,550 13,751 金 額
建装建材 87,555 85,100 84,182
18.1% 14.7% 16.3% 利 益 率
（配賦不能営業費用→） ▲ 3,147 ▲ 2,650 ▲ 2,869 金 額
20,850 16,500 17,991 金 額
合計 191,501 174,500 174,628
10.9% 9.5% 10.3% 利 益 率
9
1. 利益増減（化成品） 〈20/3期 vs.21/3期〉
配賦不能営業費用控除前営業利益
[単位：百万円]
販売減
▲1,359
販管費 国内Ｇ 海外Ｇ
製造
+217 ▲56 ▲456
利益率 固定費
＋592 +47
物流費減 +188
各種経費減 +127
8,123
百万円 AAP社 ▲272
エバモア社 ▲227
原材料費減 +497
7,109
百万円
限界利益
20/3期 21/3期
10
1. 化成品セグメント 商品群別売上実績
2020/3期 2021/3期
実績 計画 実績 達成率 伸率
接着剤 636.4億円 548.5億円 543.2億円 99.0% ▲ 14.6%
AAP 498.0億円 420.0億円 420.2億円 100.0% ▲ 15.6%
建設樹脂 93.8億円 83.2億円 86.3億円 103.7% ▲ 8.0%
機能材料 207.0億円 159.5億円 168.2億円 105.5% ▲ 18.7%
その他 102.1億円 102.6億円 106.7億円 104.0% 4.5%
合計 1,039.4億円 894.0億円 904.4億円 101.2% ▲ 13.0%
※AAP：アイカ・アジア・パシフィック
11
1. 化成品セグメント 実績（接着剤海外）
接着剤海外：低調 中国
■原材料価格低下による売価低下と ■第1四半期低迷するも第2四半期以降回復
新型コロナウイルスの影響により減収 ■竹材用フェノール樹脂 好調
・AAP売上▲16%、販売量▲2%
インドネシア
ｱｲｶ・ｱｼﾞｱ・ﾊﾟｼﾌｨｯｸ(AAP)の売上・販売量の推移
売上高[億円] 販売量[千トン]
■新型コロナウイルスの影響により
第2四半期で大きく低迷。その後も回復鈍い
500 700
売上高 販売量
タイ
400 600
■売価低下の影響大きく減収も販売量は増加
300 500
ベトナム
■第2四半期低迷するも第3四半期以降回復
200 400
15/12期 16/12期 17/12期 18/12期 19/12期 20/12期 ■繊維板用樹脂 好調
接着剤海外 売上高： 420億円（対前年 84.4％）
新型コロナウイルスの影響に加えて原材料価格低下による売価低下により減収
※AAP：アイカ・アジア・パシフィック 12
1. 化成品セグメント 実績（接着剤国内・建設樹脂）
接着剤国内：低調 建設樹脂：低調
■接着剤 ジョリパット（塗り壁材）
・ 木工・家具用接着剤、施工用接着剤、 ■好調
・ハウスメーカー向け 好調
集成材用接着剤などが低調
・外断熱材 好調
■フェノール樹脂事業 ジョリエース（塗床材）
・ 電子材料用途や合板用接着剤は伸長 ■低調
・ 断熱材用途、建材用途などが低調 ・工場・倉庫向け 低調
・住宅ベランダ用途 低調
ジョリシール/ダイナミックレジン
（補修・補強分野）
■好調
・シール材 低調
・インフラ補修補強材 好調
接着剤国内 売上： 123億円 （対前年 88.9％）
建設樹脂 売上： 86億円 （対前年 92.0％）
13
1. 化成品セグメント 実績（機能材料）
ホットメルト・機能性アクリル 有機微粒子
■低調 ■低調
・衛生材用途 →好調 ・化粧品用途 →低調
・ヘッドランプ用シール材 ・LED向け光拡散材 →低調
→低調
ＵＶ樹脂・シリコーン アクリル・コンパウンド
■好調 ■低調
・シリコーン →低調 ・手袋用途 →好調
･電子材料用途 →好調 ・繊維用途 →低調
エ ■減収減益
バ ・ウレタン製品 → 靴用途高付加価値品ベトナム向け低調
モ ・架橋剤 → 家具の塗料向け 低調
ア
社 ・売上高： 85億円 営業利益： 4.9億円
機能材料事業売上 ： 168億円 （対前年 81.3％）
ホットメルト・機能性アクリル、有機微粒子、エバモア社・・・低調
※エバモア社：エバモア・ケミカル・インダストリー 14
1. 利益増減（建装建材） 〈20/3期 vs.21/3期〉
配賦不能営業費用控除前営業利益
[単位：百万円]
販売減
▲2,445
販管費 国内Ｇ
製造 +688 ▲169 海外Ｇ
▲699
利益率 固定費
+404 +98
15,874 物流費減 +279
百万円 各種経費減 +390
仕入品為替影響 +131 13,751
百万円
限界利益
20/3期 21/3期
15
1. 建装建材セグメント 商品群別売上実績
2020/3期 2021/3期
実績 計画 実績 達成率 伸率
メ ラ ミ ン 化 粧 板 195.1億円 228.1億円 242.2億円 106.2% 24.1%
ボ ー ド
131.7億円 109.5億円 111.9億円 102.2% ▲ 15.0%
フ ィ ル ム 等
セ ラ ー ル 210.0億円 196.6億円 191.9億円 97.6% ▲ 8.6%
不 燃 建 材 115.3億円 89.4億円 82.3億円 92.1% ▲ 28.6%
カ ウ ン タ ー
169.5億円 173.9億円 164.7億円 94.7% ▲ 2.8%
ポ ス ト フ ォ ー ム
建 具
53.7億円 53.2億円 48.6億円 91.4% ▲ 9.5%
ｲ ﾝ ﾃ ﾘ ｱ 建 材
合 計 875.5億円 851.0億円 841.8億円 98.9% ▲ 3.8%
16
1. 建装建材セグメント 実績
■2021年3月期 国内建設市場の市場環境
・アイカ需要期へタイムラグ調整済み ・住宅、非住宅ともに減少
期初予想※ 住宅：▲5.6％ 非住宅：▲6.7％ ・非住宅は、大都市圏を中心に
通期実績 住宅：▲9.3％ 非住宅：▲9.1％ 店舗などが減少
※期初予想は、コロナ影響加味前の予想
■2021年3月期 好調であった商品
フィオレストーン ウイルテクト モイス
ファイン エクストラ シティ
友善会 新発寒ファミリークリニック
事業主／京阪電鉄不動産株式会社
建装建材セグメント売上高： 841億円 （対前年96.2％ ）
天然石の代替需要取込、ウイルテクト・モイスなど機能性商品が好調
17
1. 建装建材セグメント 実績 （海外）
メラミン化粧板 海外販売枚数の推移 新規連結会社が業績に寄与
[千枚] インド 中国 その他地域
5000
ウィルソナート4社(上海、香港、タイ、オーストラリア)
・ 2020年1月よりPL連結開始
4000 ・ 高いブランド力、アジア広域の販売網、
アイカグループと補完性のある生産拠点を取得
・ 売上高：65億円
3000
2000
1000
AHT社（ベトナム）
0 ・ 2020年3月より連結開始
上半期 通期 上半期 通期 上半期 通期 ・ ベトナムのHPLシェア3割の獲得
・ ALV社の生産能力を活用
2019/3期 2020/3期 2021/3期 ・ 売上高：9.7億円（10ヶ月）
メラミン化粧板海外販売 【枚数】前年比 124.0％
建装建材セグメント海外 【売上高】139億円(前年比183.7％)
※AHT社：アイカ・HPL・トレーディング社 ※HPL：High Pressure Laminate（高圧メラミン化粧板）
※ALV社：アイカ・ラミネーツ・ベトナム社 18
目次
1. 2021年3月期 実績
2. 前中期経営計画 C＆C2000 の振り返り
3. 新中期経営計画 Change＆Grow2400 の策定
4. 2022年3月期 計画
【参考】 研究開発費、減価償却費、設備投資の推移
19
2. 前中期経営計画(2018/3期‐2021/3期)の総括
【基本方針】
1．3つの成長ドライブの追及と実現
① AS商品※ 群の拡充による国内基幹事業の成長持続
② 次世代を担う注力分野の育成・投資(非建設向け分野、建材未開拓分野)
③ ジャパンテクノロジーの海外展開
２．成長を支える経営基盤強化
【財務目標】
1年目 2年目 3年目 4年目 4年目
2018/3期 2019/3期 2020/3期 2021/3期 2021/3期
項目
(実績) (実績) (実績) (実績) (当初計画)
売上高 1,637億円 1,913億円 1,915億円 1,746億円 2,000億円
経常利益 196億円 212億円 213億円 184億円 220億円
ROE 10.1% 10.7% 9.9% 8.1% 10%以上
海外売上比率 33.4% 42.0% 40.7% 42.7% 35%以上
※AS商品 ： AICA Solution商品の略。様々な社会課題を解決する商品 20
目次
1. 2021年3月期 実績
2. 前中期経営計画 C＆C2000 の振り返り
3. 新中期経営計画 Change＆Grow2400 の策定
4. 2022年3月期 計画
5. 化成品セグメント 海外 設備投資・事業投資
【参考】 研究開発費、減価償却費、設備投資の推移
21
3. アイカ10年ビジョンと新中期経営計画
アイカ10年ビジョン
新中期経営計画
3,000億円
連結売上高 90周年
[億円]
2,400億円
3000
1,746億円
2500 建装建材事業
NEXT JUMP 1500
売上高 1,300億円
1,516億円
2000 1,150億円
80周年
新中期経営計画 第3次
1500 中期経営計画
841億円
767億円 第2次
化成品事業
1000 中期経営計画
第1次
中期経営計画 売上高 1,700億円
1,250億円
500 904億円
748億円
0
2017/3 2021/3 2024/3 2027/3
化成品 建装建材 22
3. 新中期経営計画Change＆Grow2400(2022/3期-2024/3期)
方針骨子
2013 2017 2021 2024 2027
アイカ10年ビジョン
財 中期経営計画 中期経営計画
務 新中期経営計画
非 マテリアリティの策定 マテリアリティの改定
財
務
社是・経営理念の整理、経営方針の策定 マテリアリティの改定、中期経営計画への組込み
[新中期経営計画基本方針]
①成長事業の創出・拡大 ②利益基盤の強化 ③左記を支える経営基盤の強化 変
化
AS商品の拡販 物流網、販路の最適化 ガバナンスの強化 に
非建設分野向け事業の拡大 営業基盤強化、ブランド構築 気候変動問題への対応 強
海外の成長 自動化、コストダウン、生産効率アップ、 人材育成、組織強化 い
用途・事業領域の拡大 生産基盤の最適化 DX推進 ア
品質保証 イ
シナジーの創出拡大、R&D機能の強化
労働安全 カ
へ
23
3. 新中期経営計画 方針骨子①成長事業の創出・拡大
AS商品の拡販
背景 AS商品売上高
依存する国内建設市場の低位推移
職人不足・省施工ニーズ拡大
消費現場における自動化の進行
155億円 210億円
低炭素型社会への移行
Afterコロナ時代の生活スタイルの変化
アイカの強み・ビジネスモデル
化学×デザインの商品開発力
高機能化商品
国内建設市場への広範な営業領域
施主 補修補強分野向け商品
軽量化商品
設計
ゼネコン
デザイン
省施工型商品
施工店 販売店
職人 代理店
商社
24
3. 新中期経営計画 方針骨子①成長事業の創出・拡大
非建設分野向け事業+海外事業の成長
背景
アジア地域の市場成長
国内建設市場への依存 成長事業売上高
1.4倍へ
高品質製品へのニーズ変化
バイオマス商品、低炭素商品への移行
Afterコロナ時代の生活スタイルへの変化
※連結消去前単純合算売上高
3年で
アイカの強み
樹脂合成技術・デザイン力 275
AAP・EMC・AALHの販路・能力
国内で培った技術・ノウハウ
2024年3月期
174 570
1,150
日本国内シェアNo.1のブランド
億円※
実行すべきこと
2021年3月期
シナジー創出、設備増強、販路拡大 812億円※
444 305
海外でのブランド育成 194
次世代の中核大型商品開発
非建設分野の成長市場獲得
化成品 海外 (機能材料を除く) 建装建材 海外 化成品 機能材料
25
3. 新中期経営計画 方針骨子②利益基盤の強化
ROE 10％水準の維持
M&Aは実施するが、
・社会課題解決型商品の拡販 ・物流網の最適化 のれんの償却で
・新商品、新規販路の開拓 ・業務のデジタル化 利益寄与はないと見込む
・成長投資
・成長市場の開拓
・原材料コストダウン ・日本技術の海外展開
・生産効率UP
・ロスコストの削減 ・注力市場の開拓
・生産効率UP
新規
建装建材 連結
利益率 固定費 販管費 化成品
増販益 建装建材 G会社
増減 増減 増減 化成品 G会社
G会社 G会社
▲350 ▲600 0
▲2,800 210 670 1,320 1,900
5,160
アイカ工業 国内グループ会社 海外グループ会社 23,500
＋1,410 ＋880 ＋3,220
17,991
2021/3期 2024/3期
実績
営業利益増減 （単位：百万円） 計画
26
3. 新中期経営計画 方針骨子③経営基盤の強化
人材を最も重要な経営資源と捉え、人材マネジメント基盤を整備します。
人材育成・組織強化 リーダー育成とキャリア形成の支援を行います。
K ・教育・研修費用額の把握、向上
P ・部門別、階層別スキルリストの作成・運用
I ・従業員満足度調査の実施、活用
デジタル技術の活用により、生産現場の自動化、データの蓄積と活用に
【マテリアリティ】 DX推進 よる業務効率改善などに取り組み、企業の競争力を高めます。
経済価値の提供
K
P ・自動化・省人化に資する設備投資額、情報化投資額
I
3年累計8億円以上
商品を通じた 気候変動のリスクと機会を的確に捉え、2050年排出ゼロに向けた
気候変動対応 抜本的な温室効果ガス削減策を検討するとともに、BCP対策を強化します。
社会課題の解決
10%削減
・GHG※1排出量※2 (2020年度比)
人材育成・組織強化 ・GHG排出量※32050年実質
K 排出ゼロを目指した施策立案。
P・GHG排出量Scope3算定方法確立、削減に向けた施策立案
DX推進 I ・産業廃棄物排出量※110%削減 (2020年度比)
気候変動対応
・ハイリスクエリアにおける水使用量※1 6％削減（2020年度比）
ガバナンスの更なる強化に向け、グループ会社の管理・監督、権限移譲の
ガバナンス強化 ガバナンス強化 実効性を高めます。またリスクマネジメントの深化を図ります。
品質保証、労働安全 ・BCP強化(異常気象、天災対策)
K
・1回以上/年のBCP訓練実施、新規連結工場拠点のBCP策定
P
・グループガバナンスルール拡充
I
・セキュリティ強化に資する情報化投資額 3年累計3億円以上
現場教育やチェック体制を強化し、市場の要求や法令、規制、手順を
品質保証、労働安全 遵守するといった、基本をおろそかにしない企業風土を醸成します。
K・顧客満足度調査に基づく品質改善
※1：温室効果ガス(Green House Gas)
※2：売上高原単位 P・休業災害件数 前年以下
※3：Scope1+2総量 I ・部門別研修制度の確立と運用 27
3. 新中期経営計画 財務目標
前中計 新中計3年目
2021/3期 2024/3期
項目
(実績) (計画)
ROE 8.1% 10％を目処
海外+機能材料
812億円 1,150億円
売上高※
AS商品売上高※ 155億円 210億円
経常利益 184億円 240億円
売上高 1,746億円 2,400億円
※連結消去前単純合算売上高
28
3. 新中期経営計画 投資計画
投資規模
生産能力増強、生産体制最適化、自動化、
設備投資 230億円 DX対応、気候変動対応、BCP対応
新規市場・新規事業領域への参入、
事業投資 170億円 技術基盤の拡充
研究開発費 120億円 次世代基幹商品の開発・開発力の強化
人材投資 多様な人材の開発、個人のスキルアップとスキル開発
基本方針の実現に向けて積極的に投資を実行 （2021～2023年度累計）
29
3. 新中期経営計画 配当方針について
今中期経営計画配当方針： [円]
連結配当性向50％を目処に 120
１０８※
安定的な株主還元を実施 １０６ １０７ (予想)
※
１０３
系列2
期末配当 中間配当系列1 ９２
100
2021年3月期まで、年間配当は ８５
12期連続 増配※ 56
57 58※ 58※ 80
(予想)
23期連続 減配なし※ 50
2022年3月期も増配を計画 47 60
４６
４３
３６ ３８ 40
３４
３０ ３２
２８ 25
23
19
17 19 49 50※
17 47 49
13 15 42
38 (予想) 20
19 20 21
15 15 15 17 17
0
09/3期 11/3期 13/3期 15/3期 17/3期 19/3期 21/3期 22/3期
※202１年3月期の配当は、正式には6月開催予定の株主総会で決定します。2022年3月期の配当は、現時点の予想値です。 30
目次
1. 2021年3月期 実績
2. 前中期経営計画 C＆C2000 の振り返り
3. 新中期経営計画 Change＆Grow2400 の策定
4. 2022年3月期 計画
【参考】 研究開発費、減価償却費、設備投資の推移
31
4. 2022年3月期 経営環境予測
国内建設市場 ※アイカ需要期へタイムラグ調整済み
2021年3月期（実績） 住宅：▲9.3％ 非住宅：▲9.1％
2022年3月期（予測） 住宅：▲1.2％ 非住宅：▲5.4％
海外市場
アジア・オセアニア地域の堅調な経済成長を想定
建設分野 ： 工業用樹脂の需要拡大
メラミン化粧板の需要拡大
非建設分野 ： 経済成長に伴う接着剤の需要拡大
為替換算レート ※各国通貨建てのため、ドル建ての子会社は僅か
2021年3月期（実績） 1USD＝106.67円
2022年3月期（想定） 1USD＝105.00円
国産ナフサ価格 ※すべての原材料がナフサに連動するわけではありません
2021年3月期（実績） 33,000円/kl
2022年3月期（想定） 43,000円/kl 32
4. 2022年3月期予想
[単位：百万円]
2021／3期 実績 2022／3期 予想 対前期
金額 利益率 金額 利益率 伸率 増加額
売 上 高 174,628 - 200,000 - 114.5% 25,372
営 業 利 益 17,991 10.3% 21,000 10.5% 116.7% 3,009
経 常 利 益 18,438 10.6% 21,400 10.7% 116.1% 2,962
当 期 純利 益※ 10,759 6.2% 13,000 6.5% 120.8% 2,241
Ｒ Ｏ Ｅ 8.1% - 9.4% - - -
Ｒ Ｏ Ａ 5.2% - 6.1% - - -
一株当たり純利益 164.79円 - 199.10円 - - -
一株当たり株主資本 2,064.24円 - 2,155.00円 - - -
研究開 発費 33.2億円 - 35.0億円 - - -
減価償 却費 56.8億円 - 60.0億円 - - -
設備投 資額 61.1億円 - 80.0億円 - - -
※親会社株主に帰属する当期純利益 33
4. 2022年3月期 通期セグメント別計画
[単位：百万円]
売上高 営業利益
2021/3期 2022/3期 2021/3期 2022/3期
差異 差異
実績 計画 実績 計画
7,109 8,000 891 金 額
化成品 90,446 102,000 11,554
7.9% 7.8% 0.0% 利 益 率
13,752 17,000 3,248 金 額
建装建材 84,182 98,000 13,818
16.3% 17.3% 1.0% 利 益 率
（配賦不能営業費用→） ▲ 2,869 ▲ 4,000 ▲ 1,131 金 額
17,991 21,000 3,009 金 額
合計 174,628 200,000 25,372
10.3% 10.5% 0.2% 利 益 率
34
4. 2022年3月期 上半期セグメント別計画
[単位：百万円]
売上高 営業利益
2020/9期 2021/9期 2020/9期 2021/9期
差異 差異
実績 計画 実績 計画
2,482 3,200 718 金 額
化成品 41,212 47,700 6,488
6.0% 6.7% 0.7% 利 益 率
4,912 7,800 2,888 金 額
建装建材 36,714 45,800 9,086
13.4% 17.0% 3.7% 利 益 率
（配賦不能営業費用→） ▲ 1,317 ▲ 2,000 ▲ 683 金 額
6,077 9,000 2,923 金 額
合計 77,927 93,500 15,573
7.8% 9.6% 1.8% 利 益 率
35
4. 利益増減計画（化成品） 〈21/3期vs.22/3期〉
配賦不能営業費用控除前営業利益
[単位：百万円]
増販益 利益率
＋1,500 ▲740
製造 海外Ｇ
固定費 +527
▲100 販管費
▲300 国内Ｇ
+5
原材料費増 ▲700
物流費増 ▲250
8,000
百万円
限界利益
7,109 AAP ＋370
百万円
21/3期 22/3期
36
4. 化成品セグメント 商品群別売上計画
2021／3期 （実績） 2022／3期 （計画）
上半期 通期 上半期 伸率 通期 伸率
接着剤 253.8億円 543.2億円 285.5億円 12.5% 610.0億円 12.3%
AAP 195.9億円 420.2億円 223.0億円 13.8% 480.0億円 14.2%
建設樹脂 40.1億円 86.3億円 45.5億円 13.5% 95.0億円 10.0%
機能材料 70.5億円 168.1億円 93.5億円 32.6% 207.5億円 23.4%
その他 47.5億円 106.7億円 52.5億円 10.5% 107.5億円 0.7%
合計 412.1億円 904.4億円 477.0億円 15.7% 1,020.0億円 12.8%
※AAP：アイカ・アジア・パシフィック
37
4. 化成品セグメント 方策（接着剤海外）
M&Aシナジーの創出 アドテック社買収によるホットメルト接着剤事業の拡大
企 業 名 Adtek Consolidated Sdn Bhd
アイカグループ ホットメルト生産拠点
取 扱 品 目 衛生材用HM、グルースティック、産業用HMの製造販売
代 表 者 Pai Hsing Chou (Executive Director)
所 在 地 マレーシア・セランゴール州
設 立 年 月 日 2017年9月29日
資 本 金 42百万リンギット(約11.1億円)
売 上 高 112百万リンギット(2019/12期、約29.7億円)
従 業 員 数 135名(2021年2月時点)
持 株 比 率 AAPH 70％ (取得価額:28百万米ドル)
HM:ホットメルトの略 1リンギット＝26.6円にて計算
両社の比較
用途 種類 生産能力
・アイカグループHM生産能力が3倍増 自動車 ブチルゴム系、EVA系
約1.7万トン
建材 MPO系、PSA系
・衛生材用のBCP対応が可能に 衛生材 エラストマー系、PUR系
・約50カ国に跨る新規販路を獲得 パッケージ EVA系、MPO系
スティック 約3.5万トン
・パッケージ用、衛生材用とも高成長市場 衛生材 PSA系、APAO系
接着剤海外 通期売上計画 ： 480億円 （対前年 114.2％）
ホットメルトビジネスの拡大 M&Aシナジー創出
※AAP：アイカ・アジア・パシフィック 38
4. 化成品セグメント 方策（接着剤海外）
①ダイネア南京のフェノール樹脂工場建設
イメージ パース
事 業 対 象 会 社 ダイネア南京
事 業 内 容 フェノール樹脂の製造・販売
①レゾール型フェノール樹脂の
新工場建設
設備投資内容
②ノボラック型フェノール樹脂の
新工場建設
【目的】
設 備 投 資 額 252百万人民元（約42.6億円）
①生産能力向上
⇒中国のフェノール樹脂需要取り込み
2021年 9月 設備投資開始
ス ケ ジ ュ ー ル ②AAPとしての新規参入
2022年11月 操業開始
⇒事業拡大
約42億円投資
中国フェノール樹脂事業の拡大
※1人民元＝16.9円にて計算 39
4. 化成品セグメント 方策（接着剤海外）
②竹材用フェノール樹脂工場の新規建設 竹材施工事例 竹材施工事例
事業対象会社 アイカ福建
設 立 2020年10月27日
©dasso Group ©dasso Group
20百万人民元
資 本 金
（約3.3億円） ③ダイネア広東の移転
竹材用フェノール樹脂の
設備投資内容 事 業 対 象 会 社 ダイネア広東
新工場建設
135百万人民元 設 備 投 資 内 容 ダイネア広東の移転
設備投資額
（約22.8億円）
設 備 投 資 額 224百万人民元（約38.0億円）
2021年 9月 設備投資開始
スケジュール
2022年11月 操業開始 2021年 6月 設備投資開始
ス ケ ジ ュ ー ル
2022年 7月 操業開始
AAP中国の竹材用フェノール樹脂拡大
2020年売上実績 22.9億円(前年比120%) ・BCP対策 ⇒ 市街地から移転
⇒ 需要の取り込み ・生産能力向上 ⇒ 約2倍
3つの設備投資案件：計 103億円
フェノール樹脂ビジネスの拡大
※1人民元＝16.9円にて計算 40
4. 化成品セグメント 方策（接着剤国内・建設樹脂）
接着剤国内
フェノール樹脂事業の拡大 新市場の拡販（AAPシナジー）
・ DICのフェノール樹脂事業の一部を譲受
・ 接着剤用、摩擦材用、砥石用途 建材用ホットメルトの拡販（エバモア社シナジー）
建設樹脂
透湿外断熱システム 水性硬質ウレタン樹脂系塗り床材 コンクリート片はく落防止工法
パッシブウォール® ピュールハード ドーデンＡＨ工法 クリアタフレジンクイック1500
省エネ 長寿命化 変色抑制 収縮抑制 帯電防止 省施工・短工期
接着剤国内 通期売上計画 ：130億円 （対前年 105.7％）
建設樹脂 通期売上計画 ： 95億円 （対前年 110.0％）
※AAP：アイカ・アジア・パシフィック ※エバモア社：エバモア・ケミカル・インダストリー 41
4. 化成品セグメント 方策（機能材料）
■UVコーティング事業の拡大（DSMコーティング・レジン社)
DSMコーティング・レジン社の大園工場(土地・建物・
買 収 対 象 設備・無形固定資産) および、それに付随する
オーバープリントワニス用UV硬化型コーティング剤事業
所 在 地 台湾・桃園市
工 場 設 立 1977年6月
対 象 事 業 売 上 高 約11.7億円 (2019年12月期)
従 業 員 数 42名 (2021年2月時点)
買 収 金 額 387.5百万台湾ドル (約1,395百万円)
出 資 比 率 エバモア社 100％
事 業 譲 渡 予 定 2021年6月末予定
※１台湾ドル＝3.6円にて計算
目的：UV硬化型樹脂事業の拡大
・エバモア社はUVコーティング剤の原料を生産
・大園工場を手に入れ、オーバープリントワニス事業へ進出
・台湾・東南アジアを中心に販路獲得
・UV配合ノウハウ取得、原料コストダウンシナジー創出
機能材料事業 通期売上計画 ： 207億円 （対前年 123.4％）
※エバモア社：エバモア・ケミカル・インダストリー 42
4. 利益増減計画（建装建材） 〈21/3期vs.22/3期〉
配賦不能営業費用控除前営業利益
海外Ｇ [単位：百万円]
+1,553
増販益 利益率 製造
+2,400 ▲225 固定費
▲200 販管費
▲600 国内Ｇ
+320
原材料費増 ▲100
17,000
百万円
物流費増 ▲370
限界利益
アイカテック建材 +317
13,752
百万円 ウィルソナート +956
ソイス +251
アイカ・ラミネーツ・ベトナム +239
21/3期 22/3期
43
4. 建装建材セグメント 商品群別売上計画
2021／3期 （実績） 2022／3期 （計画）
上半期 通期 上半期 伸率 通期 伸率
メラミン化粧板 96.7億円 242.2億円 139.5億円 44.3% 306.5億円 26.5%
ボ ー ド
48.7億円 111.9億円 59.0億円 21.1% 127.0億円 13.5%
フ ィ ル ム 等
セ ラ ー ル 86.8億円 191.9億円 103.8億円 19.6% 219.3億円 14.3%
不 燃 建 材 35.3億円 82.3億円 44.0億円 24.6% 96.0億円 16.6%
カ ウ ン タ ー
76.4億円 164.7億円 91.7億円 20.0% 193.7億円 17.6%
ポ ストフ ォ ーム
建 具
22.9億円 48.6億円 20.0億円 ▲12.8% 37.5億円 ▲23.0%
ｲﾝﾃ ﾘｱ 建材
合 計 367.1億円 841.8億円 458.0億円 24.8% 980.0億円 16.4%
44
4. 建装建材セグメント 方策
AS商品の拡販
機能例 対象商品例 販売戦略
・ 抗ウイルス ・ ウイルテクト
・ 伸長分野に注力
・ 簡易施工、省力化、 軽量化 ・ メラタック
戸建住宅 学校改修
・ 安心、安全 ・ セラール
・ 高機能 ・ 消臭セラール ×
・ トータル提案
・ ユニバーサルデザイン ・ メラフロントブース
壁面 天井
・ SDGs対応 ・ モイス
什器 床
・ etc… ・ etc…
建装建材セグメント 通期売上計画 ： 980億円 （対前年116.4％）
ＡＳ商品・機能性の拡充
45
4. 建装建材セグメント 方策
加工品ビジネスの拡大
カウンター・ポストフォーム 需要堅調 人造石加工品 設備増強投資
高級人造石 大板セラミックタイル
フィオレストーン ラミナム
【アイカインテリア工業 茨城工場】
・ フィオレストーン、ラミナムの増産体制構築
・ 設備投資額 1.6億円
⇒ 生産能力 約1.4倍に
ポストフォームカウンター
カウンター・ポストフォーム 通期売上計画 ： 193億円（前年比117.6%）
46
4. 建装建材セグメント 方策 (海外)
アイカテック建材
アイカインテリア工業 ２工場 ３工場
アイカハリマ工業 ２工場
アイカ工業 アイカグループ
ソイス社 ウィルソナート上海社
メラミン化粧板生産拠点
アイカ・ラミネーツ・インディア社 台湾愛克工業股份 建装建材関連、その他会社
ウィルソナート・アジア社
化粧板以外の製品生産拠点
アイカHPLトレーディング社
ウイルテクト 海外生産拠点
アイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディング社 ウィルソナート・タイ社
(統括会社) アイカ・ラミネーツ・ベトナム社 ウイルテクト 海外生産拠点
マイカラミネーツ社
アイカインドネシア社 ブカシ工場
アイカインドネシア社 チカンペック工場
テクノウッドインドネシア社
【建装建材セグメント】
・ グループ会社数 ： 17社（国内4、海外13）
・ 生産拠点数 ： 16拠点（国内8、海外8（計7カ国））
【シナジー発揮・軌道化、グループ活動最適化、ガバナンス体制強化】
・ ウィルソナート・アイカの販路統合・整備
・ ウィルソナートへの技術支援（商品力向上、戦略商品開発） ウィルソナート・
オーストラリア社
・ 海外品質管理体制の整備・強化
47
4. 建装建材セグメント 計画（海外）
10年ビジョン
売上高[億円] 最終年度
新中期経営計画 300
300 最終年度
その他
今期計画 220
200 185 東南アジア諸国
139
中国
100 75 タイ
インド
0
20/3期 21/3期 22/3期 24/3期 27/3期
【海外建装建材事業売上高】 21/3期実績 139億円 今期計画 185億円
新中計最終年度 220億円 10年ビジョン最終年度 300億円
48
目次
1. 2021年3月期 実績
2. 前中期経営計画 C＆C2000 の振り返り
3. 新中期経営計画 Change＆Grow2400 の策定
4. 2022年3月期 計画
【参考】 研究開発費、減価償却費、設備投資の推移
49
【参考】研究開発費・減価償却費・設備投資の推移
【億円】
100
78.9 80.0
75 71.3
60.0 61.1
56.8
50 46.3 45.2
41.7
34.5 33.2 35.0 35.6
32.0
28.5
25
0
18/3 19/3 20/3 21/3 22/3 18/3 19/3 20/3 21/3 22/3 18/3 19/3 20/3 21/3 22/3
(予定) (予定) (予定)
研究開発費 減価償却費 設備投資額
50
51