4206 アイカ工 2021-04-30 15:20:00
中期経営計画「Change & Grow 2400」(2021~2023年度)の詳細について [pdf]

                                                 2021 年 4 月 30 日
各    位
                           会社名    アイカ工業株式会社
                           代表者名 代表取締役 社長執行役員 小野 勇治
                                  (コード番号:4206 東証・名証各第 1 部)
                           問合せ先 執行役員 経営企画部長 酒井 信禎
                                  (TEL 052-533-3137)


    中期経営計画「Change & Grow 2400」(2021~2023 年度)の詳細について

 当社は、2021 年 4 月 1 日付で「中期経営計画「Change & Grow 2400」(2021~2023 年度)
について」の概要を公表いたしました。本日の取締役会で、その詳細について決議いたしま
したので、下記のとおりお知らせいたします。




                             記


1.策定の趣旨
 アイカグループは、「挑戦と創造(Challenge & Creation=C&C)」を社是とし、共生の理念
のもと、たえざる革新により新しい価値を創造し、社会に貢献していくことを経営理念に掲
げています。
 2017 年 4 月には、創立 90 周年(2027 年 3 月期)に目指すべき姿「アイカ 10 年ビジョン」
を描き、その実現に向けたファーストステップとして中期経営計画 「C&C 2000」(2018 年
3 月期~2021 年 3 月期)を定めました。この間、国内事業における AS 商品(社会課題解決商
品)の成長や、アイカ・アジア・パシフィック・ホールディング社(AAPH 社)とその子会
社を中心とした海外化成品事業の伸長、アイカ・アジア・ラミネーツ・ホールディング社
(AALH 社)を中心とした建装建材事業の海外基盤の獲得、エバモア・ケミカル社(EMC
社)の M&A をはじめとした非建設分野への取組み強化等、新たな市場・事業領域の拡大を
行ってまいりました。
 そして今般、「アイカ 10 年ビジョン」実現へのセカンドステップとして次の 3 年間に達成
すべき財務目標と基本方針を、新中期経営計画 「Change & Grow 2400」 として策定しまし
た。
 本計画では、人口減少・少子化・高齢化に伴う住宅需要の変化や、インフラや建物の老朽
化、気候変動問題に関連した社会構造の変革、アフターコロナ時代のライフスタイルの変化、
DX(デジタル トランスフォーメーション)の進行など、経営環境が大きく変化すると捉え、
当社の強みである「化学」と「デザイン」の力を活用し、豊かな社会の実現に貢献する独創性
のある商品をつくり出すことで持続的に成長することを目指しています。そして、それら変
化のスピードが急速に加速していく社会においても持続可能な企業グループである為に、
更に利益基盤の強化に注力してまいります。また、社会のサステナビリティに注目が集まる
中、企業の社会的責任がより重視される経営環境に鑑み、財務と非財務を統合した経営計画
とすべく、マテリアリティ(重要課題)を更新し、それを中期経営計画に組み込むことで経営
基盤を強化してまいります。これらの方策を確実に実行し、変化に強い企業体質を整え、よ
り一層の企業価値向上に努めてまいります。




2.10 年ビジョンの概要
 アイカグループは「化成品」と「建装建材」という2つの事業を柱に成長していきます。
化成品は、人々の暮らしや社会インフラを支える建設分野向け樹脂でアジアトップメーカ
ーとしての地位を目指しつつ、自動車・日用品・電子材料など非建設分野で成長していきま
す。建装建材は、これまでの家具・什器・水廻りの内壁市場向け主体から外壁も含めた壁面
市場等の建材未開拓分野に事業領域を拡大し、住宅・非住宅を含めた生活空間全体に快適・
安全を提供できる空間デザインメーカーとして成長を続けていきます。そしてこの 2 つの
主力事業が相互に触発し連携し、社会に役立つ独創的な商品を生み出しながら発展してい
く企業グループを目指しています。




3.新中期経営計画「Change & Grow 2400」の概要
 10 年ビジョンのセカンドステップとして、2023 年度を最終年度とする 3 ヵ年(2021 年 4
月~2024 年 3 月)の新中期経営計画「Change & Grow 2400」 以下の通り策定しました。
                                         を、


 (1)方針骨子①成長事業の創出・拡大
  国内において、職人不足、インフラ老朽化、物流費高騰、ウイルス対策など、常に変化
していく社会課題に対応すべく、AS 商品の拡販に注力します。ステークホルダーとのコ
ミュニケーションを通じて社会課題を発見し、当社の強みである「化学」と「デザイン」
の力を活かした付加価値の高い商品を国内建設市場に向けて開発・拡販し、売上を 3 年後
に 210 億円へ伸長させる計画です。
 また、非建設分野向け事業と海外事業の2つを重要な成長事業と捉え、3 年後に売上高
を 1.4 倍へ拡大させます。前中期経営計画期間において、これらの事業の成長への足掛か
りを構築することができました。新中期経営計画の 3 年間においては、シナジー創出、設
備増強、販路拡大、ブランド育成などの取組みを強化し、市場・事業領域の拡大を図りま
す。
(2)方針骨子②利益基盤の強化
 各種コストダウン、DX 推進、物流網の最適化、生産効率の向上等で固定費・販管費の
効率化を図り、3 年後の営業利益を 235 億円に拡大させます。筋肉質な利益基盤を構築
し、ROE10%水準を維持するよう努めます。




(3)方針骨子③経営基盤の強化
 ①成長事業の創出・拡大、②利益基盤の強化、2 つの財務目標を実現させるために必要
となる経営基盤を獲得すべく、以下の 7 項目をマテリアリティに掲げ中期経営計画に組
み込みました。
<経済価値の提供>
 付加価値の高い商品の提供や生産性向上により売上拡大、利益創出に努めます。それ
によって生み出された利益を株主や従業員へ適切に配分するとともに成長事業への投資
を行い持続的な発展を目指します。
<商品を通じた社会課題解決>
 当社は経営理念の中で「新しい価値を創造し社会に貢献する」ことを宣言しています。
ステークホルダーとのコミュニケーションを通じて社会課題を発見し、事業活動を通し
てその解決に向けた価値を提供することで、サステナブルな社会の実現に貢献します。
<人材育成・組織強化>
 人材を最も重要な経営資源と捉え、企業のサステナビリティを高めるための人材マネ
ジメント基盤を整備します。リーダーの育成とキャリア形成の支援を行い、多様な人材
が活躍できる職場を構築し、会社と従業員がともに成長することを目指します。
<DX 推進>
 特に近年のデジタル技術の進化は目覚ましく、それらを取り入れることで事業活動の
     変革を図ります。生産工程の自動化・省人化により生産性の向上を図り、労働人口の減
     少に備えます。また、顧客データを蓄積・分析・活用し、営業効率を改善するとともに
     商品企画へ活かします。経営環境が大きく変化していく中、その変化に迅速に対応すべ
     く、デジタル技術を用いてすべての業務において効率性とスピードを追求し、企業の競
     争力を高めます。
    <気候変動対応>
      気候変動対応の重要性は年々高まっています。気候変動のリスクと機会を的確に捉え、
     2050 年カーボンニュートラルを視野に入れた長期戦略を立案します。抜本的な温室効果
     ガス削減策を検討するとともに、激甚化・頻発化する異常気象に備えて BCP 対策を強化
     します。具体的には 3 年間で、温室効果ガス排出量(Scope1+2 総量)の 2050 年実質排
     出ゼロを目指したシミュレーションを実施し、具体的な施策を立案します。また、Scope3
     の算定方法を確立し、削減に向けた施策を立案し、LCA 全体を見据えた取り組みをグル
     ープ全体で進めてまいります。
    <ガバナンス強化>
      グループガバナンスの更なる強化に向け、グループ会社の管理・監督、権限移譲に関
     するルールを拡充し、その実効性を高めます。また、リスクの正確な把握・評価・対策
     のプロセスを通じ、リスクマネジメントの深化を図るとともに、情報セキュリティ対策
     にも注力します。
    <品質保証、労働安全>
      メーカーの使命である「製品の安全および品質」や「従業員の安全」を確保するため
     に、現場教育やチェック体制を強化し、市場の要求や法令、規制、手順を遵守するとい
     った、基本をおろそかにしない企業風土を醸成します。
-マテリアリティ KPI-
 (4)財務目標




(5)投資計画
   持続的な成長を実現する為に、既存事業の拡大・更新投資に加え、M&A 等による新たな
事業投資も積極的に進めます。また、自動化・気候変動・BCP に資する設備投資、情報化投
資にも注力します。これらの設備投資・事業投資を合わせて、3 年間で 400 億円を目処に投
資を行います。新規事業の M&A については、海外の化成品・建装建材事業、国内外の機能
材料事業、国内の補修補強事業、国内既存事業の周辺事業領域などを中心に、技術・販路・
生産力を拡大するシナジーを追及してまいります。また、アイカの価値創造の源泉である化
学とデザインの力を強化するため、研究開発投資・人材投資も積極的に行ってまいります。
(6)配当方針
   当社は、株主の皆さまへの利益還元と会社の持続的な成長を実現するため、各期の連結業
 績、配当性向および内部留保を総合的に勘案したうえで配当を行ってまいります。新中期経
 営計画「Change & Grow 2400」においては、連結配当性向 50%を目処に安定的な株主還元
 を実施してまいります。
   内部留保資金の使途については、既存コア事業拡大のための設備投資や、M&A 等将来の
 企業価値を高めるための投資に優先的に活用するなど、長期的な視点で投資効率を考えた上
 で行っていきます。




詳しくは、別紙新中期経営計画をご参照ください。


                                                 以上


本件照会先:経営企画部 広報・IR グループ 川口 (TEL:052-533-3137)
   新中期経営計画
「Change&Grow 2400」




     2021年4月30日



                     1
 本資料に掲載されているアイカ工業株式会社の現在の計画、見通し、戦略、確信等のうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、リスクや不確実な要因を含んでおります。
 これらの情報は、現在入手可能な情報からアイカ工業株式会社の経営者の判断に基づいて作成されております。実際の業績は、さまざまな重要な要素により、業績見通しとは大きく異なる結果となりうるため、
業績見通しのみに全面的に依拠することは控えるようお願い致します。
 また、本資料は、投資勧誘を目的としたものではありません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い申し上げます。

                                                                                                  18