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2022年3月期第2四半期 決算説明資料 [pdf]

2022年3月期第2四半期 決算説明資料
2021年11月5日
         目次

          1. 決算サマリー             P. 3

          2. 外部環境               P. 4

          3. 2022年3月期 第2四半期決算   P. 5

          4. 2022年3月期 通期業績予想    P. 11

          5. 株主還元               P. 15

          6. 中期戦略の実現に向けて        P. 16

          7. 参考資料               P. 20



2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                        2
1. 決算サマリー


      決算サマリー
◇ 2022年3月期第2四半期業績
  •   売上高2,248億円、営業利益273億円と計画(2021年8月3日公表)を上回った
  •   セイフティが自動車減産の影響を受けたものの、エンジニアリングプラスチック、
      マテリアル、メディカル・ヘルスケアでは販売数量の増加や製品市況の上昇などにより
      計画を上回る収益を達成

◇ 2022年3月期通期業績予想
  •   売上高4,480億円、営業利益380億円に計画を上方修正
  •   足元の業績動向、為替レート、製品および原料市況を踏まえて通期業績予想を見直し
  •   市場環境を考慮し、酢酸原料(一酸化炭素)プラントおよび化粧品原料( 1,3-BG )
      プラントの商業運転開始時期を見直し
  •   ROICのさらなる向上のための、採算低下事業の積極的な資産圧縮、政策保有株式の
      売却などにより発生が見込まれる特別損益を織り込み

◇ 株主還元
  •   50億円、600万株の自己株式取得を決定(取得期間:2021年11月~2022年3月)

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2. 外部環境


   主要市場別動向

                主な事業
  市場                     2022年3月期上期の状況        下期の見通し
               セグメント
               セイフティ
                        半導体不足、コロナ禍の影響に    自動車生産台数は3Qまで半導体
               マテリアル
  自動車                   より上期の自動車生産台数は計    不足などの影響を受け、4Qから
            エンジニアリング    画を下回った            の回復を見込む
             プラスチック
                        半導体市場は旺盛な需要を背景
               スマート                       液晶パネル市場は巣ごもり需要
                        に成長
                                          一巡により調整が入る見通し
 半導体・          マテリアル    液晶パネルなど電子デバイスの
                                          その他の電子デバイス、半導体
電子デバイス      エンジニアリング    需要も増加。5G普及による基地
                                          は引き続き高い水準の需要が継
             プラスチック     局新設、データセンター新設需
                                          続する見通し
                        要なども増加
                        コスメの国内市場は低調に推移。
                                          コスメの国内市場は引き続き低
                        一方、コロナ禍から早期に回復
                                          調に推移し、中国市場は成長す
 コスメ・         メディカル・    した中国市場の需要は増加
                                          る見通し
ヘルスケア         ヘルスケア     健康食品の国内市場はコロナ禍
                                          健康食品の国内市場は堅調に推
                        での健康意識の高まりにより堅
                                          移する見通し
                        調に推移
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                                                            4
3. 2022年3月期 第2四半期決算


   2022年3月期 第2四半期業績
                                                                             (単位:億円)

                                                     対前年同期             対前回予想
                    2021/3      2022/3    2022/3
                    2Q実績        前回予想(※)   2Q実績      増減      増減率       増減      増減率

売 上    高                1,753     2,220     2,248    +495   +28.2%     +28     +1.3%

営業利益                      91        230       273    +182   +199.3%    +43    +18.5%

経常利益                     102        240       298    +197   +193.5%    +58    +24.3%

親会社株主に帰属する
四半期純利益                    33        160       220    +188   +573.6%    +60    +37.8%

為替レート USD/JPY            107        107       110


 ※ 2021年8月3日に公表した業績予想です。




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3. 2022年3月期 第2四半期決算


     2022年3月期 第2四半期業績

 <対前年同期>
 •   コロナ禍の影響を大きく受けた前年同期と比較して幅広い産業で需要が回復し、
     セイフティ、エンジニアリングプラスチックを中心に販売数量が増加。
     エンジニアリングプラスチックは21年7月に実施したCOC増産も寄与
 •   販売数量増加に加え、コロナ禍による世界的なコンテナ不足や燃料費上昇により
     販売直接費が増加するも、原燃料価格上昇に伴う販売価格是正、事業構造改革の推進が
     増益に貢献
 •   20年10月に実施したポリプラスチックス完全子会社化の影響で親会社株主に帰属する
     四半期純利益が増加
 <対前回予想>
 •   自動車減産の影響を受けてセイフティの販売数量が計画を下回るも、
     メディカル・ヘルスケアは販売数量が計画を上回る
 •   酢酸市況が計画を上回る水準で推移したことがマテリアルの収益を押し上げ
 •   エンジニアリングプラスチックはPOM、PBTを中心に原料価格上昇に伴う販売価格是正を
     強力に推進し、収益が計画を上回る



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3. 2022年3月期 第2四半期決算


   セグメント別 売上高・営業利益                                                           (単位:億円)

 売上高             2021/3       2022/3    2022/3     対前年同期                対予想
                 2Q実績         2Q予想      2Q実績      増減   増減率           増減    増減率
 メディカル・
 ヘルスケア                  78         95        96    +19    +23.8%       +1      +1.4%
 スマート                   103       155       154    +51    +49.7%       △1      △0.4%
 セイフティ                  272       350       319    +47    +17.3%      △ 31     △8.9%
 マテリアル                  493       555       580    +88    +17.8%       +25     +4.6%
 エンジニアリング
 プラスチック                 747     1,010     1,044   +297    +39.8%      +34      +3.4%
 その他事業                 61          55        54    △7     △11.5%      △1       △1.8%
 合 計                1,753       2,220     2,248   +495    +28.2%      +28      +1.3%

営業利益             2021/3       2022/3    2022/3     対前年同期                対予想
                 2Q実績         2Q予想      2Q実績      増減   増減率           増減    増減率
 メディカル・
 ヘルスケア                    8        16        19    +11    +132.4%       +3     +18.5%
 スマート                 10           35        34    +24    +228.4%      △1      △2.8%
 セイフティ              △ 17           30        24    +41           -     △6     △20.1%
 マテリアル                75          105       116    +42     +55.6%      +11    +10.9%
 エンジニアリング
 プラスチック                  82       125       151    +69     +83.6%      +26     +20.9%
 その他事業                 9           8          8     △2    △19.2%       △0      △5.5%
 全社共通               △ 77        △ 89       △ 79     △2     △2.8%       +10     +10.7%
 合 計                  91         230        273    +182   +199.3%      +43     +18.5%
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                                                                                        7
3. 2022年3月期 第2四半期決算


   セグメント別 売上高・営業利益(対前年同期 増減・要因分析)                                               (単位:億円)

売上高              2021/3      2022/3
                                                                     分析
                                       増減     増減率                                    単価差の内
                 2Q実績        2Q実績                         数量差       単価差
                                                                                      為替影響
メディカル・
ヘルスケア                   78       96     +19    +23.8%        +19         △0              +2
スマート                103         154     +51    +49.7%        +43          +8             +0
セイフティ               272         319     +47    +17.3%        +33         +14             +6
マテリアル               493         580     +88    +17.8%         +9         +79             +9
エンジニアリング
プラスチック              747        1,044   +297    +39.8%       +194         +103           +16
その他事業                 61          54    △7    △11.5%         △7             ‐             ‐
合 計                1,753       2,248   +495   +28.2%        +291         +204           +33
営業利益                                                                 分析
                 2021/3      2022/3    増減     増減率
                 2Q実績        2Q実績
                                                                         価格影響の内
                                                         数量影響    価格影響                  その他
                                                                          為替影響
メディカル・
ヘルスケア                   8        19     +11   +132.4%     +14      △4           +1       +0
スマート                 10          34     +24   +228.4%     +23       +2      △0          △1
セイフティ              △ 17          24     +41          -    +32       +7      +1          +2
マテリアル                75         116     +42    +55.6%      +7      +28      +5          +6
エンジニアリング
プラスチック                  82      151     +69    +83.6%     +85      +20          +6     △ 36
その他事業                 9           8     △2    △19.2%       △2        ‐        ‐           ‐
全社共通               △ 77        △ 79     △2     △2.8%         ‐       ‐        ‐         △2
合 計                  91         273    +182   +199.3%     +160     +54      +12        △ 32
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3. 2022年3月期 第2四半期決算


   連結貸借対照表                                  (単位:億円)

                        2021年     2021年
                                              増減
                         3月末       9月末
   流動資産                   3,125     3,233      +108
                                                      資産合計は対前期末336億円増加
        現預金及び有価証券          915       919        +4
                                                      •   エンジニアリングプラスチッ
        受取手形及び売掛金          932       874       △ 58       クなど、コロナ禍からの需要
        棚卸資産              1,087     1,235      +149       回復対応で減少した在庫の積
        その他                192       205       +14        み増しを実施したことに加え、
                                                          原燃料価格上昇の影響を受け
   固定資産                   3,279     3,507      +228
                                                          たことで棚卸資産が増加
         有形固定資産           2,197     2,234      +36
                                                      •   自動車エアバッグ用インフ
         無形固定資産            106       115        +9        レータのインド拠点、エンジ
         投資その他資産           975      1,158      +183       ニアリングプラスチック
   資産合計                   6,404     6,740      +336       (COC)増強などの設備投資
   負債                     3,954     3,997      +43    •   政策保有株式の時価の上昇
         有利子負債            2,709     2,698      △ 11
         その他              1,244     1,299      +54
   純資産                    2,450     2,743      +293
   負債純資産 合計               6,404     6,740      +336

2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                                                           9
3. 2022年3月期 第2四半期決算


   連結キャッシュ・フロー計算書

                                                  (単位:億円)

                        2021/3       2022/3         増減
                          2Q           2Q
         営業キャッシュ・フロ-       219          284          +66    •   フリーキャッシュフローは
                                                                主に利益の増加により、対
         投資キャッシュ・フロー     △ 181        △ 213          △ 32       前年同期で34億円増加
                                                            •   フリーキャッシュフローを
  フリーキャッシュフロー               37           71          +34
                                                                株主還元、借入金返済に充
                                                                当し、現預金残高は前期末
  財務キャッシュ・フロー             △ 43         △ 75          △ 32
                                                                水準を維持。引き続き、急
  その他                            2            5       +3        激な事業環境変化に備えた
                                                                財務基盤を確保。
  現金及び現金同等物の増減額            △4                 1       +5

   新規連結に伴う現金及び
   現金同等物の増加                      -            1       +1

   現金及び現金同等物の当期末残高         802          909          +107




2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                                                               10
4. 2022年3月期 通期業績予想


   2022年3月期 通期業績予想の修正
                                                                               (単位:億円)

                   2021/3       2022/3     2022/3     対前年度             対前回予想
                    実績          前回予想(※)    見直予想      増減      増減率      増減        増減率

売 上     高               3,936      4,350     4,480    +544   +13.8%   +130       +3.0%

営業利益                     317        350       380     +63    +19.8%    +30       +8.6%

経常利益                     347        370       420     +73    +21.1%    +50      +13.5%

親会社株主に帰属する
当期純利益                    197        240       240     +43    +21.7%        -          -

為替レート USD/JPY            106        106       110

 ROIC                   4.1%       4.4%       4.8%

 EBITDA                  586        677       662

 ※ 2021年8月3日に公表した業績予想です。




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                                                                                          11
4. 2022年3月期 通期業績予想


     2022年3月期 業績予想 営業利益増減分析(対 前回予想)
                                                       (単位:億円)




                        (為替影響除く)


 •   エンジニアリングプラスチックの販売数量が増加するも、自動車減産の影響によりセイフティで販売数量
     を下方修正
 •   原燃料価格の上昇により価格影響はマイナスとなる見込みだが、販売価格是正に取り組む
 •   為替レート(USD/JPY)前提変更 下期: 105円 ⇒ 110円 (通期: 106円 ⇒   110円)
 •   コロナ禍による世界的なコンテナ不足や燃料価格上昇により、直接販売費が増加
 •   大型投資案件の稼働時期を見直し。対前回予想で減価償却費45億円減少
       酢酸原料(一酸化炭素)プラント        21年12月稼働 ⇒ 22年6月稼働
       化粧品原料(1,3-BG)プラント      22年1月稼働   ⇒ 22年7月稼働

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4. 2022年3月期 通期業績予想


      大型投資案件の状況

◇ 酢酸原料(一酸化炭素)プラントの状況

  •   22年の網干工場定期修繕(5、6月)で切り替え工事を実施し、22年6月より商業運転
      開始を計画(前回計画は21年12月商業運転開始)
  •   世界的に酢酸供給が逼迫しているため、現行設備の稼働を優先して安定供給を果たす



◇ 化粧品原料(1,3-BG)プラントの状況

  •   試運転期間中に確認した設備不具合を22年の網干工場定期修繕期間に解消し、
      7月に商業運転開始を計画(前回計画は22年1月商業運転開始)
  •   コロナ禍による製品市場環境の悪化や足元の原燃料コストの動向を踏まえて
      投資額の回収可能性を改めて検証中




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4. 2022年3月期 通期業績予想


   セグメント別 売上高・営業利益                                                         (単位:億円)

 売上高             2021/3       2022/3    2022/3      対前年度            対前回予想
                  実績          前回予想      見直予想      増減   増減率         増減   増減率
 メディカル・
 ヘルスケア                  162       190      190     +28   +17.2%        -          -
 スマート                 247         280       300    +53   +21.5%     +20      +7.1%
 セイフティ                672         735       690    +18    +2.7%    △ 45      △6.1%
 マテリアル              1,042       1,085     1,160   +118   +11.3%     +75      +6.9%
 エンジニアリング
 プラスチック             1,686       1,950     2,030   +344   +20.4%     +80      +4.1%
 その他事業                127         110       110   △ 17   △13.2%       -           -
 合 計                3,936       4,350     4,480   +544   +13.8%    +130      +3.0%
                 2021/3       2022/3    2022/3      対前年度            対前回予想
営業利益              実績          前回予想      見直予想      増減   増減率         増減   増減率
 メディカル・
 ヘルスケア                   16        23        27    +11   +73.0%      +4      +17.4%
 スマート                    34        42        42     +8    +23.1%       -          -
 セイフティ                   22        65        50    +28   +124.1%    △ 15    △23.1%
 マテリアル                  179       140       190    +11     +6.0%     +50    +35.7%
 エンジニアリング
 プラスチック                 212       230       215     +3    +1.5%     △ 15     △6.5%
 その他事業                15           16        16     +1    +8.0%       -           -
 全社共通              △ 161        △ 166     △ 160     +1    +0.4%      +6      +3.6%
 合 計                 317          350       380    +63   +19.8%     +30      +8.6%
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                                                                                      14
5. 株主還元


   株主還元
中期戦略:一株当たり配当金32円を下限に、総還元性向40%以上をターゲットに設定
2022年3月期
・中間配当         16円/株(予想通り)
 年間配当予想         32円/株(前回発表の予想から変更なし)
・50億円、600万株の自己株式取得を決定(取得期間:2021年11月~2022年3月)

                                                                       577.3
     配当金(円/株)           総還元性向(%)          配当性向(%)                      219.5


                                                                         2




      12        15       21       26        30       32       32        32       32       32
     2013/3    2014/3   2015/3   2016/3    2017/3   2018/3   2019/3    2020/3   2021/3   2022/3
                                                                      ※記念配当2円             計画

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                                                                                                  15
6. 中期戦略の実現に向けて

   100%子会社化による、収益の拡大
   ポリプラスチックス社 LCP、POM樹脂の能力増強

◇ LCP(液晶ポリマー)重合プラントを新設
  ポリプラスチックスは、台湾のPolyplastics Taiwan Co., Ltd.に年産5,000トンのLCP重合プラント
  を新設いたします(2024年上期運転開始予定)。
  LCPは近年5G設備向けの投資の増加に伴い需要が増加しており、今後も5G対応の本格化により
  LCPの用途拡大が期待されています。将来的には、台湾のプラント拡張により、日本の富士工場
  (年産15,000トン)と合わせて年産25,000トンの体制といたします。

◇ POM(ポリアセタール樹脂)増産を前倒し
  ポリプラスチックスでは、中期戦略で2025年運転開始として計画していたPOMの増産(年産
  90,000トン)を、1年前倒しした2024年運転開始とし、中国南通市(南地区)に新設する計画変更
  を進めています。
  この計画前倒しは中国の環境政策による、同市(北地区)にある現行プラント(年産60,000トン)の
  移転要請に伴うもので、代替プラントの建設についても当局との交渉を進めています。
  この増設により、中国におけるPOMの生産能力を年産150,000トンとし、成長する中国市場の需
  要に対応してまいります。



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6. 中期戦略の実現に向けて

   カスタマーインによるサステナブルプロダクトの拡販
   木材・綿花由来の自然に還るバイオマスプラスチック              セルブレンEC®を積極展開

                   セルブレンEC®(酢酸セルロース樹脂)
                   非可食性植物由来で、生分解性を持つバイオマスプラスチック


 高い環境特性と加工性を兼ね備える素材
 マテリアルリサイクルが可能で、万一リサイクルから外れた場合にも生分解されることで、海洋
 プラスチックごみ問題の解決に貢献します。
 また、トウモロコシ等を原料とするPLA樹脂と異なる、非可食植物(パルプ)由来の素材で、将来の
 食糧問題に影響を与えません。
 成形用途ごとに適した処方開発を行い、従来の汎用プラスチックと同様の成形性を実現しており、
 バイオマスプラスチックでありながら加工性が高く、顧客の製造設備がそのまま使用可能です。

 今後の展望
 他のバイオマスプラスチックにない高い透明性を武器にボリュームゾーンの食
 品分野への採用に注力し、流通業界へのマーケティングを展開中です。
 品質要求レベルの高い日本国内で技術の確立、採用実績を作り、
 生分解性プラスチックへの代替が加速する欧米市場へのグローバル展開も
 進めていきます。

2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                                         17
6. 中期戦略の実現に向けて

    循環型社会の構築・カーボンニュートラル実現に向けて
    マイクロ流体デバイスプラントに関する共同研究開発を開始
国立清華大学(台湾)と当社は、「ダイセル・国立清華大学リサーチセンター」を設立し、「マイ
クロ流体デバイスプラント」に関する共同研究開発を始めました。
これまで当社は生産革新、プロセス革新を通じて省エネルギー化を実現してまいりましたが、循環
型社会の構築、カーボンニュートラルの実現に向けてのさらなる取り組みとして、究極の生産効率
を追求した「マイクロ流体デバイスプラント」の社会実装の早期実現を目指します。
プレスリリース:https://www.daicel.com/news/assets/pdf/20211028_2.pdf




                                                       並
                                                       列
                                                       化




                             画像:マイクロ化学技研株式会社 提供


マイクロ流体デバイス
 基板(チップ)上に数百μmの流路を設け、流路内で混合、
 反応、精製などの化学操作をマイクロスケールで行うための装置。
                                                                マイクロ流体デバイスプラント
2022年3月期 第2四半期 決算説明資料                                              実験装置イメージ      18
6. 中期戦略の実現に向けて

   循環型社会の構築・カーボンニュートラル実現に向けて
   京都大学とダイセルの包括連携協定締結
 京都大学と当社は、木材や農水産廃棄物などのバイオマスを有効活用して再資源化すること
 により、森、川、海、農山漁村、都市を再生し、自然と共生する低炭素社会の実現、新産業
 創出などに寄与することを目的とした、包括連携協定を締結しました。
 さらに本包括連携協定のもと「新バイオマスプロダクトツリー」実現に向け、同大学生存圏
 研究所、化学研究所、エネルギー理工学研究所、大学院農学研究科および大学院人間・環境
 学研究科と包括的研究連携協定を締結し、産学連携共同研究の拠点「バイオマスプロダクト
 ツリー産学共同研究部門」を同大学宇治キャンパス内に設置しました。




2022年3月期 第2四半期 決算説明資料                        19
                        参考資料




2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                               20
7. 参考資料


   売上高・営業利益の推移・予想                                                                             (単位:億円)
  メタノールアジアスポット価格(USD / ton)
                             439                                                             439
             375     372                                             382
                                     345                     338
                                             267     277                     261     254

  為替レート(USD / JPY)                          120
                                     110             109     111     111     109     106     110
                             100
             79      82
                                             4,499           4,630   4,649
                                     4,438           4,401                                   4,480
 ■売上高     /営業利益              4,138                                           4,128
                                                                                     3,936
                     3,585                   643     643
            3,419
                                                             589
                                     513                             512

                             379                                                             380
                                                                             296     317
                     262
             204




             '12/3   '13/3   '14/3   '15/3   '16/3   '17/3   '18/3   '19/3   '20/3   '21/3   '22/3
                                                                                             予想
2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                                                                                        21
7. 参考資料


   セグメント別情報(当第2四半期(7月~9月)の状況)
<前回予想との変化点>

メディカル・        •   化粧品原料の1,3-BGは、中国市場で販売数量が計画より増加
ヘルスケア         •   キラル分離事業は、海外でのカラム・充填剤の拡販により販売が計画より増加

スマート          •   液晶表示向けフィルム用酢酸セルロースの販売数量はほぼ計画並み。機能フィルムの
                  販売は車載ディスプレイ用途が自動車減産の影響を受け、計画より減少
              •   電子材料溶剤、レジスト材料はフル製造を継続。電子材料溶剤は、原料価格上昇に
                  伴う価格是正の推進により売上が計画より増加。レジスト材料は、既存製品の販売増
                  に加え新規製品が拡大したことにより販売数量が計画より増加
セイフティ         •   半導体不足、新型コロナウイルスによる自動車生産台数減少の影響を受け、
                  インフレータの販売数量は計画より減少
マテリアル         •   酢酸市況の上昇により酢酸ならびに酢酸誘導体の販売価格も想定より上昇
              •   アセテート・トウは、アジア地域を中心とした需要回復と客先の在庫確保により
                  販売数量が計画より増加
              •   カプロラクトン誘導体やエポキシ化合物などは、販売数量の増加、販売価格の
                  是正により、売上は計画より増加
エンジニアリング      •   コロナ禍によるマレーシア工場の操業影響などにより販売数量は計画より減少。
プラスチック            なお自動車減産のエンプラ販売数量への影響は限定的
              •   原料価格上昇に伴う販売価格の是正、為替の影響により売上は計画より増加

2022年3月期 第2四半期 決算説明資料                                    22
7. 参考資料


   セグメント別情報(下期(10月~3月)の見通し)
<前回予想との変化点>

メディカル・        •   1,3-BG網干工場新プラントの商業運転開始を22年7月に見直し
ヘルスケア             (前回予想では22年1月稼働を計画)
              •   キラルカラム、充填剤は中国を中心とする海外市場の需要増加により、計画を
                  上回る売上を見込む
スマート          •   下期に市場調整を想定するが、液晶表示向けフィルム用酢酸セルロースの販売数
                  量は計画以上の水準で推移する見通し。機能フィルムはテレビディスプレイ表面
                  向けの新規採用や海外新規ユーザー獲得などにより計画を上回る見通し
              •   電子材料溶剤、レジスト材料は上期に引き続きフル製造を継続する。
                  電子材料溶剤は拡販と価格是正の実施により売上は計画を上回る見通し
              •   センシング事業では、半導体供給不足により一部新規案件が先送りになるなど、
                  販売計画は未達となる見通し。一方でAR/VR用途レンズなど新規の引き合いが
                  増えており、新たな案件を積極的に開拓していく
セイフティ         •   自動車生産台数減少の影響を受け、インフレータの販売数量は計画より減少する
                  見通し
              •   操業減に合わせた直接労務費、経費削減などコストダウンを積み増し




2022年3月期 第2四半期 決算説明資料                                     23
7. 参考資料


   セグメント別情報(下期(10月~3月)の見通し)
<前回予想との変化点>

マテリアル         •   中国環境規制に伴う酢酸市況の上昇を受け、計画の前提となる市況価格を見直し
              •   酢酸の安定供給を最優先に酢酸原料(一酸化炭素)プラント商業運転開始時期を
                  22年6月に見直し(前回予想では21年12月稼働を計画)
              •   化学品は原燃料価格上昇により製造原価が上昇するも、積極的な価格是正を推進
              •   アセテート・トウの主要顧客との2022年年間契約価格は計画通り前年並みを
                  想定するが、直接販売費増加が利益を押し下げる見通し
エンジニアリング      •   POM、PBT、PPS、LCPはフル製造を継続するも、在庫はタイトな状況が継続し、
プラスチック            LCPを除き販売数量は計画よりも減少する見通し
              •   COCはコロナ禍の影響により大型開発案件が先送りになったことで計画を下回る
                  見通し
              •   原料価格が計画を上回るが、価格是正を強力に推進
              •   上期に引き続き、輸送費の上昇や、原料不足などによる生産遅れ対応ための
                  一時的な特別輸送実施により直接販売費が計画を上回る見込み




2022年3月期 第2四半期 決算説明資料                                         24
7. 参考資料


   セグメント別 売上高・営業利益(四半期推移)                                                    (単位:億円)
                                          2021/3                            2022/3
                  売上高
                           1Q        2Q            3Q        4Q        1Q            2Q

          メディカル・ヘルスケア           39        39            42        42        48            48

          スマート                  51        52            73        71        80            75

          セイフティ             107       165           195       205       163           156

          マテリアル             256       237           256       293       283           298

          エンジニアリングプラスチック    352       395           465       474       515           529
          その他事業                 24        37            30        36        26            28
          合   計             829       924          1,060     1,122     1,114         1,135

                                          2021/3                            2022/3
                  営業利益
                           1Q        2Q            3Q        4Q        1Q            2Q

          メディカル・ヘルスケア            4         4             4         3         9            10

          スマート                   6         4            10        13        20            14

          セイフティ            △ 23            6            22        17         7            17

          マテリアル                 39        36            34        71        60            56

          エンジニアリングプラスチック        39        43            58        71        82            69
          その他事業                  4         5             4         2         5             2
          全社共通             △ 38      △ 39          △ 36      △ 47      △ 44          △ 36
          合   計                 31        60            96    130       139           133
2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                                                                               25
7. 参考資料


   設備投資額                                                                              (単位:億円)



           セルロース            有機合成            メディカル・ヘルスケア                        スマート

           合成樹脂             火工品             セイフティ                              マテリアル

           その他事業・全社共通                       エンジニアリングプラスチック                     その他事業・全社共通


                                                                              680
                                                                              45

                                                                              170

                   447            476      396
                                    27              その他
                     28
                                   85                14
    308             108
                                            71
                                                                              295
      25
                                   86                               その他
                    61                      116            178       19
     113                                                            スマート
                                   220      88              30       18
     47             221                             スマート                      90
                                                            66
     78
                                                                    メディカル・

                                            87       20     39
                                                                    ヘルスケア
                                                                              45
     45             29             59                                 6       35
    2018/3         2019/3         2020/3   2021/3          2022/3            2022/3
                                                             2Q               予想




2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                                                                                26
7. 参考資料


   減価償却費                                                                            (単位:億円)




              セルロース           有機合成        メディカル・ヘルスケア                         スマート
              合成樹脂            火工品         セイフティ                               マテリアル
              その他事業・全社共通                  エンジニアリングプラスチック                      その他事業・全社共通


      317
                      300           290
       17
                       19                                                      275
                                    21    258
      85                                                                       25
                                            22
                      88            73
                                                                               75
      49                                   69
                      50            60
                                                            126      その他
      71                                   90                         11       90
                      60            61             スマート
                                                             34      スマート
                                                    16                 8
                                           47                43                50
      95              83            75
                                                   メディカル・            メディカル・
                                                                     ヘルスケア
                                                                                       メディカル・
                                                   ヘルスケア
                                                    14       24        6       20
                                                                                       ヘルスケア
                                                                                        15

     2018/3          2019/3     2020/3    2021/3            2022/3            2022/3
                                                              2Q               予想



2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                                                                                27
7. 参考資料


   研究開発費                                                                       (単位:億円)



             セルロース            有機合成           メディカル・ヘルスケア                  スマート

             合成樹脂             火工品            セイフティ                        マテリアル

             その他事業・全社共通                      エンジニアリングプラスチック               その他事業・全社共通




                     207            213                                 220
                                             195
     188
                                                                         50
                      66             70       46
     60
                                                                         40
                                              35
                      52             51               106                15
     36                                       16
                                                       25
                                                               マテリアル     60
     36               38             38       51       17
                                                                8
     42                              40        27      29                 35
                      39                                       メディカル・
                                                       17
                                                               ヘルスケア
     15               13             13        21               9         20

    2018/3           2019/3         2020/3   2021/3   2022/3            2022/3
                                                        2Q               予想




2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                                                                         28
7. 参考資料


   2022年3月期通期業績予想                                                                        (単位:億円)
                                 2022/3 前回予想(※)                      2022/3 見直予想
                                                                                             増減
                              上期予想     下期予想       年間        上期実績       下期予想        年間

          メディカル・ヘルスケア            95       95        190        96           94       190          -
          スマート                  155      125        280       154          146       300      +20
          セイフティ                 350      385        735       319          371       690     △ 45
          マテリアル                 555      530      1,085       580          580     1,160      +75
          エンジニアリングプラスチック       1,010     940      1,950      1,044         986     2,030      +80
          その他事業                  55       55        110        54           56       110          -
   売 上 高                       2,220    2,130     4,350      2,248       2,232     4,480     +130
          メディカル・ヘルスケア            16        7           23      19            8          27    +4
          スマート                   35        7           42      34            8          42        -
          セイフティ                  30       35           65      24           26          50   △ 15
          マテリアル                 105       35        140       116           74       190      +50
          エンジニアリングプラスチック        125      105        230       151           64       215     △ 15
          その他事業                   8        8           16       8            8          16        -
        全社共通                   △ 89     △ 77      △ 166      △ 79         △ 81     △ 160      +6
   営業利益                         230      120        350       273          107       380      +30
   経常利益                         240      130        370       298          122       420      +50
   親会社株主に帰属する当期純利益              160       80        240       220           20       240          -
   (参考)為替レート USD/JPY            107      105        106       110          110       110
    ※ 2021年8月3日に公表した業績予想です。
2022年3月期 第2四半期 決算説明資料                                                                                 29
7. 参考資料


     為替レート・主要原燃料価格

                        2021/3 実績           2022/3 実績+前回計画           2022/3 実績+見直計画

                      上期実績     下期実績       1Q実績     2Q計画     下期計画     上期実績      下期計画

為替レート
                        107         105     110      105      105       110      110
       (USD/JPY)


     メタノール
     アジアスポット価格          192         316     357      340      340       377      500
          (USD/ton)


     原油
原料
     ドバイ                 37          53      67       70       70        70       85
          (USD/bbl)


     国産ナフサ
                      27,500   34,500     48,000   48,000   48,000    50,350   60,000
            (円/kl)




2022年3月期 第2四半期 決算説明資料
                                                                                    30
                         予測に関する注意事項



      本資料は情報の提供を目的としており、本資料による何らかの行動を勧
         誘するものではありません。本資料(業績計画を含む)は、現時点で入
         手可能な信頼できる情報に基づいて当社が作成したものでありますが、
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                                                   31