4202 ダイセル 2020-06-08 11:00:00
新長期ビジョン『DAICEL VISION 4.0』 [pdf]

第四次長期ビジョン
2020年6月8日
目 次




      1.   策定に込めた思い

      2.   ダイセルの歩み

      3.   経営方針
           ・基本理念、サステナブル経営方針


      4.   長期ビジョン
           ・めざすこと
           ・四つのトリガー
           ・成長&加速戦略

                              1
     DAICEL VISION 4.0        策定に込めた思い

 ダイセルグループは2019年に創業100周年を迎えました。      はさらに激しい変化をしております。また新感染症により
益々、激動する世界情勢を踏まえ、もっとスピード感のあ          従来の考え方を抜本的に変えざるを得ない事態も発生して
るフレキシブルな会社に変えなければならないという危機          おります。
感から、一年半に渡り、役員、ミドル各層でのプロジェク
                                     私たちは、時代が変われども変えてはいけないこととし
ト、そして全社キャラバン活動を経て、
                                    て、基本理念やサステナブル経営方針に「企業の存続基盤
「DAICEL VISION 4.0」として策定するに至りました。
                                    である安全・品質・コンプライアンスを最優先に、人にや
 1919年、国内財閥系のセルロイド8社が合併しダイセル        さしいモノづくりの実現に取り組んでいくこと」を掲げて
が誕生しました。「人々の生活を豊かにすること」 「他社
                       、            おります。また今回「大胆に変えなければいけないこと」
との共存共栄の精神」を柱にした、創業時の各財閥の枠組          を長期ビジョン、中期戦略で明確にし、当社グループの従
みを超えた大同団結により、セルロイドの過当競争を解消          業員や関係者の皆様に示すとともに、同じ理念を抱いてモ
させただけでなく、国内のシェア争いを世界に向けさせ、          ノづくりに取り組んでいただける皆様へのメッセージとし
原料の樟脳の乱獲を防ぎ、ひいては加工業界の統合育成を          て策定しました。
促進するなど、サプライチェーン全般の付加価値向上に貢
                                     ダイセルグループの次の100年も、社員一同や、お客様、
献しました。ダイセル式生産革新も同じ考え方に基づいた
                                    仕入先様、協力会社様、そして株主の皆様との共同によっ
ものです。情報の一元化、共有化を容易にし、当社が克服す
                                    てのみ実現可能です。
べき技術課題を解決するだけでなく、お客様、仕入先様な
どとバリューチェーンを築くことを目的にしており、この           今後も挑戦し変革して参りま

考え方は基本理念にもあるようにダイセルの背骨でありま          すので、一層のご支援をいただ

す。                                  きたく、何卒よろしくお願いい
                                    たします。
 長い歴史の中で様々な予測不能なことに柔軟に対応して
                                    代表取締役社長    小河 義美
参りましたが、昨今、AIやデジタル革命によって世界情勢
                                                                   2
ダイセルの歩み



          3
ダ イ セ ル の は じ ま り ~ D AY 1 ~

    日本のセルロイド会社8社の合併により誕生しました




1919        大日本セルロイド株式会社 創立




                               4
ダイセルの軌跡

異なる文化(多様性)の摩擦と融合が様々なモノを生み出しました

 1928年    生活の豊かさの向上
 アマチュア写真や映画などの趣味の普及に対し
 写真材料の製造開始

 1938年    安全の確保(難燃化)
 硝酸セルロースの易燃性の大きな課題に対し
 酢酸セルロースの製造開始

 1964年   省資源、省エネへの挑戦(金属代替)
 自動車軽量化による環境負荷低減のため
 ポリアセタール樹脂の製造開始

1982年    安全な医薬品の提供
副作用につながる物質の分離のため
光学異性体分離カラムの製造開始

1988年    安全・安心の提供
自動車乗員保護のため
エアバッグ用インフレータの製造開始

                                 5
経営方針




       6
経営方針




             基本理念の下に
   基本理念      「サステナブル経営方針」を設置


   サステナブル
    経営方針         長期ビジョンとして
                 「DAICEL VISION 4.0」を策定

  長期ビジョン
                  全社と事業単位毎に
                  中期戦略を立案
 全社/部門中期戦略        ・中期戦略期間は
                   事業単位毎に設定
                  ・積み上げからあるべき姿へ


                                          7
基本理念


 基本理念は私たちがこれまで大切にしてきた考え方で、
 これからも時代の変化に影響されず持ち続ける考え方です




                  多様なパートナーと共感・共鳴し合い、
    価 値 共 創 ・・・
                  共に新しい価値を創造していきます




                                       8
サステナブル経営方針


私たちダイセルグループの基本理念は、価値共創によって人々を幸せにする会社です
持続可能な社会の実現に向けて人々の価値観は日々大きく変化しています

私たちダイセルグループは、安全、品質、コンプライアンスを最重要基盤とし、誠実
さと地道な努力そして自らの変革により、サステナブルな社会の実現とダイセルの事
業拡大を両立していくため、ここにサステナブル経営方針を定めます


人々の豊かな生活を実現する新しい価値を創造し提供します


  全てのステークホルダーとともに地球環境と共生する
        循環型プロセスを構築します

多様な社員が全員、存在感と達成感を味わいながら成長する
       「人間中心の経営」を進めます


                                         9
   サステナブル経営方針 概念図)
             (

                   企業価値 全体の向上


                     社会と人々の幸せ
健康・安全で豊かな生活
                     Sustainable Product

                                    Spiral loop 組織の成長



                    幸せを提供する環境
                     Sustainable Process
バリューチェーンに
おけるパートナーシップ




                      働く人の幸せ
                     Sustainable People


ダイバーシティ&インクルージョン
                                                        10
長 期ビジョン




          11
 めざすこと

  Sustainable Product   社会と人々の幸せに貢献する
                        幸せを追求する
                        ・ニーズは、お客様と一緒に創造
                        ・自社の製品にこだわらず、良いモノは他社の製品でも提供
                        ・みんなが営業!ダ!

  Sustainable Process   地球や人にやさしい方法で実現する
                        会社、工場の枠組みを取り払う
Sustainable People      ・バリューチェーン追求による新全体最適企業集団を築く
                        ・水平統合の模索を提案し、クロスバリューチェーンを完成

                        バイオマスプロダクトツリーの構築
                        ・天然由来原料から自然回帰製品まで

                        エネルギーオフセットプロセス

   Sustainable People   働く人がやりがいを実感できる
                        大胆な権限移譲
                        ・変革のリーダーは大胆な権限移譲と抜擢で発掘する
                        ・とんがったプロは他流試合で鍛える
                        ・過去の制度との決別

                        小さなコーポレート
                        ・最終的に社内ファンド機能のみ
                                                      12
幸せを提供する
四つのトリガー



          13
    社会トレンドから見た課題とニーズ
社
会     環境                   社会経済情勢                       テクノロジー
ト
レ
ン
ド   持続可能な社会の実現     人口増加    高齢化の   消費行動の変化     新興国の
                                                        デジタル        エネルギー
                                                       技術の進化        技術の進化
       /規制強化      (資源不足)    進行    (ニーズの細分化)   経済成長
                                                       (IoT・AI等)   (次世代電池等)




    • 健康寿命の向上                • 安全な食の提供               • 安全な避難の提供
    • ウェルエイジング               • 農業の産業化                • 迅速な被災者救助
社   • 質の高い医療の提供              • 食料生産の効率化              • 防災力の強化
会   • 介護サービスの提供              • 食料供給確保                • 物質の最適な配送
課
    • 感染症への対応                • 廃棄物の削減・活用             • 強靭なインフラの構築
題
                             • 安全な水の確保
・
ニ   • 渋滞の緩和
ー   • 移動支援システムの普及            • 循環型社会の形成
ズ   • 道路交通事故の根絶              • 大気/土壌/水質汚染の改善
                             • 革新的エネルギー生産/転換技術の開発
                             • 未利用資源の活用
    • 発展途上国の教育環境の改善
                             • 温室効果ガス(GHG)排出削減
    • リカレント教育の充実

                                                                              14
  四つのトリガーと注力する市場

トリガー         健康     安 全・安 心    便 利・快 適    環 境
        (ヘルスケア)     (セイフティ)    (スマート)


       コスメ         モビリティ      ディス        水処理
                              プレイ


       健康                     IC/
注力     食品                     半導体
市場                 インダストリー               生分解性樹脂

       メディカル                  センシング




            ・バイオから特徴ある有機合成技術
ダイセルの       ・スーパーエンプラから汎用樹脂まで幅広い製品群

強み          ・セルロイドから展開したセルロース技術、火工技術
            ・AI、IoTによるノウハウを活用する仕組み(ダイセル式生産革新)
                                                  15
成長&加速戦略




          16
  実現のためのオペレーション

Operation -Ⅰ   原ダイセル
 (OP-Ⅰ)        (現状の事業に加え注力するドメインを含めた領域)
               •   事業構造の転換
                   (事業の選択と集中⇒価値提供型組織へシフト)
               •   アセットライト化
               •   OP-Ⅱ/Ⅲの成長を加速させる構造改革


Operation -Ⅱ   新ダイセル
 (OP-Ⅱ)        (既存事業の周辺領域でM&Aや提携による領域拡大)
               •   事業再編、既存JVの抜本的見直し
               •   アセットスーパーライト化
               •   OP-Ⅲが狙える高付加価値企業


Operation -Ⅲ   新企業集団
 (OP-Ⅲ)        (垂直統合型のサプライチェーンに水平方向の統合を
                視野に入れたクロスバリューチェーン)
               •   M&Aにこだわらず、多様なつながりでNo.1サプライチェーンを構築


                                                       17
     成長と加速曲線




                   新企業集団(OP-Ⅲ)
               ● クロスバリューチェーン

企
業                  新ダイセル(OP-Ⅱ)
価
               ● 事業の再編、既存JVの抜本的見直し
値
               ● アセットスーパーライト化


                   原ダイセル(OP-Ⅰ)

               ● 事業構造の転換
               ● アセットライト化




    2020年度
                                     18
    目指すべき経営と指標


                  BSをより強く意識した経営

      成長と加速の指標
      ・企業価値:エクイティスプレッド(ROICとWACCの差)


      コーポレート(将来の社内ファンド)指標
      ・全社ROE、ROIC、ROA、WACC
      ・事業別WACC(ハードルレート)
      ・全社売上高成長率


      事業指標
      ・効率性:ROIC、営業利益、EBITDA
      ・成長性:事業売上高成長率


(注) ROE:自己資本利益率   ROIC:投下資本利益率   ROA:総資産利益率   WACC:加重平均資本コスト
                                                               19
Appendix



           20
 成長加速における組織・業務改革

 原ダイセルから新ダイセル                   新企業集団
価値提供型組織                コンサルテーション組織
対面市場別に組織した             コーポレート、SBU、BU
ビジネスユニットを束ね            ニーズ・マーケットをお客様と共に創造する
潜在的な社会ニーズを掘り起こして解決する   自社製品にこだわらず、良いモノを提供する
マーケットイン(課題発掘)型
                       ソリューション組織
素材提供型組織                プロダクションカンパニー、カスタマーセンター
長年培った技術と素材の連鎖をベースに     モノづくりを通してお客様のニーズを解決する
プロダクトアウト型                コ
                         ン
                         サ
コーポレート                   ル
                         テ              新企業集団
全社戦略の推進                  ー
                         シ
                         ョ
プロダクションカンパニー             ン

安全・品質のあくなき追及                         新ダイセル
最適在庫の追求と要員の共通化           価
                         値
                         提
カスタマーセンター                供
                         型     原ダイセル
市場とモノづくりをつなぐインターフェイス
                             素材提供型       ソリューション
                                                   21
必要な人財と人事制度の革新


強い集団とは
・明確なリーダーシップと多岐にわたるプロ集団が一体となった集団

リーダーの発掘ととんがったプロの育成
・問題意識が強く、全体最適を考えられる人をリーダー候補とし抜擢する
(俯瞰する能力=あるべき姿を指し示す能力)
・プロは技術的(論理に裏付けられた)プロと技能的(修練に裏付けられた)プロがある
・技術プロは他流試合で鍛える(ユーザー、他社、大学へ派遣)
・技能プロは現場で鍛える



    正当に評価される(シンプルな)仕組みへ

  挑戦した(Input)              リーダー

  頑張った(Output)          プロフェッショナル

                                           22
DAICEL VISION 4.0    達成のための施策

 クロスバリューチェーンの提案
 会社、工場という概念を変え、垂直統合と水平統合を図る

 垂直統合と水平統合のシナジー効果
 アセットスーパーライト化(人、在庫、投資など)
 フレキシブルでスピードアップしたモノづくり(リードタイム短縮)
 必要なときに必要なものを買う、届ける(倉庫レス、小口混成輸送の徹底)

 R(研究)とD(開発)の自立
 Rはお客様目線で社会のニーズを掘り起こす
 Dは生産者目線でSQDCのつくりこみを徹底する
 注)S:安全、Q:品質、D:納期、C:コスト

 現有素材に一味加えた機能提供
 火工技術から安全安心機能の提供へ
 高分子、有機、セルロースなどの素材提供から
  → エコ機能の付加
  → 無機との複合材料による高機能化
  → 加工技術との組み合わせによる高付加価値化
                                      23
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