4192 M-スパイダープラス 2021-11-24 16:00:00
2021年12月期第3四半期決算説明会書き起こし [pdf]

                                                  2021 年 11 月 24 日
                                     会 社 名   スパイダープラス株式会社

                                     代表者名    代表取締役社長         伊藤謙自

                                             (コード番号:4192 東証マザーズ)

                                     問合せ先    取締役 IR 室室長      大村幸寛

                                                    (TEL. 03-6709-2834)




スパイダープラス株式会社
2021 年 12 月期第3四半期機関投資家向け決算説明会(書き起こし)


登壇者   代表取締役社長                        伊藤 謙自(以下、CEO 伊藤)
      取締役 IR 室室長                     大村 幸寛(以下、CFO 大村)

日時    2021 年 11 月 17 日 17:00〜17:40
【登壇】




CEO 伊藤
Q3の決算説明を始めさせていただきます。
なお、最後にエンジニアリング事業の譲渡についてもご説明させていただきます。




CEO 伊藤
ARR は、前年同期比+31%の成長で 20 億円を突破しています。
主な要因は ID 数の増加によるもので、ID 数は 45,000ID を超えております。
契約社数が前年同期比で 709 社から 1,114 社と大きく増加しております。
CEO 伊藤
業績予想に対する進捗は、順調に推移しております。
Q3では、業績予想に対する進捗が、売上高 71.7%、ID 数に対する進捗率 73.3%であり、
前年同期の実績と同水準になっております。




CEO 伊藤
既存顧客への注力と建設業界の季節性を追い風として、ID 数が増加しております。
ARPU につきましては、堅調に前年同期比+4%で伸びております。
CEO 伊藤
契約社数は、直前四半期から過去最高の 118 社増加となっております。
解約率は1%未満で安定的に推移しております。




CEO 伊藤
ビジネスアップデートについてです。
シェア拡大については3点です。
まず、BPO サービスを本格的に開始しました。
2点目として、CAD ソリューションで DX を推進する大塚商会が SPIDERPLUS の取扱を開始
しました。
最後に3点目は、海外展開について、東南アジアを中心とした7カ国でテスト利用を継続
しておりますが、この度インドネシアで正式導入されました。
領域拡大では、大崎電気工業と協業開始しております。
機能拡大については、リニューアル開発が引き続き順調に進行しております。




CEO 伊藤
BPO サービスについて説明します。
当社の BPO サービスは現場監督の「段取り」を代行する、SPIDERPLUS のオプションサービ
スになります。
作業間をシームレスに繋げ、顧客の生産性をさらに向上させることで、SPIDERPLUS のさら
なる浸透を図ります。
BPO サービスは、迅速かつ多量の処理を可能にするため、AI を活用します。
将来的に対応可能な「段取り」対象を拡張していくことで、さらにお客様の利便性を高く
していくことを狙っています。
CEO 伊藤
こちらは、大崎電気工業様との協業開始についてです。
この協業は、SPIDERPLUS がメンテナンス分野へ本格展開するための戦略的協業になりま
す。
スマートメーター内のデータを自動的に SPIDERPLUS に取り込むことでメンテナンス作業
員の入力作業が不要になります。
この協業では、店舗や商業施設など約 75 万施設を対象にしており、SPIDERPLUS のターゲ
ット市場が拡大します。
CFO   大村
売上高は全体で 1,613 百万円となっており、前年同期比+10.9%の伸びになっています。
前四半期比での売上高の減少は、エンジニアリング事業の売上減少によるものです。
なお、当期は先行投資の影響により、純損失を計上しております。




CFO   大村
セグメント別では、ICT 事業の売上高が前年同期比+31.8%となっております。
エンジニアリング事業ですが、積極的な営業活動をしていないことと、Q3では完成案件
が少なかったことにより、売上高が前年同期比△45.8%の 212 百万円になっております。
CFO   大村
ICT 事業の売上総利益率とその分析です。
売上総利益率の減少は、事業計画でも 55%程度を見込んでいるため、想定の範囲内です。
減少の主な要因は、開発人員数の増加によるものです。開発人件費の大部分を売上原価に
算入されているため、売上原価が増加しておりますが、これは先行投資の影響によるもの
です。




CFO   大村
営業損失の計上については、主に先行投資による影響です。
CFO   大村
先行投資の状況は、プロダクト、セールスともに順調に採用が進んでおります。広告宣伝
費については、Q1に実施した TVCM のほか、Q3では Web マーケティングを中心に行って
おります。




CFO   大村
販管費の売上高比率については、前四半期から大きな変化はありません。
CFO   大村
貸借対照表ですが、3月に上場した結果、現預金 40 億円超、自己資本比率 90%程度を確
保しております。
先行投資を行っていくことにより、株主の皆様の期待に応えられる成果を出していきたい
と考えております。




CFO   大村
最後に、Q3の決算ハイライトをさせていただきます。
KPI は、ID 数 45,000、契約社数 1,100 社、ARR20 億円を突破しています。
成長率については、引き続き ICT 事業が 30%超の成長率で順調に推移しております。
ビジネス面では、BPO サービスや大崎電気工業様との協業開始など、SPIDERPLUS の浸透を
各領域に深める共創関係を構築しております。
CEO   伊藤
エンジニアリング事業の譲渡についてです。
まず、事業譲渡の理由は ICT 事業への選択と集中のためになります。
Armacell Japan 株式会社に、対価2億円で事業譲渡を行います。
同社は、当社エンジニアリング事業の主力商材を製造、販売しているメーカーであり、エ
ンジニアリング事業と強いシナジーがあります。
今後のエンジニアリング事業の成長も考えたうえでの決断になりました。
なお、当社では、私をはじめ、ICT 事業部員の中に建設業出身の者も多くおり、
事業譲渡後もエンジニアリング事業とも連携して、社内での現場研修、情報交換をしてい
きます。そのため、建設業の現場情報の吸収などに当たっては特段問題ないものと考えて
おります。
【質疑】

質問1
ARPU の伸びが Q2比較で鈍化している理由を教えてください。また、季節性要因はあるの
でしょうか。
CFO   大村
季節性はそこまでありませんが、結論として、事業計画上4〜5%の成長を計画しており
ますので、問題ないと考えています。


質問2
Q4に予定している先行投資の金額や内容について教えてください。

CFO   大村
先行投資は、主にマーケティングや人的投資です。金額については、非開示とさせていた
だきます。


質問3
リニューアル開発について、進捗を教えていただけますでしょうか。

CEO   伊藤
リニューアル開発は、年内のβ版ローンチスケジュールに変わりはありません。


質問4
Q3の進捗は、期初の計画と比較してどのように進捗しているのでしょうか?上振れして
いるところ、下振れしているところがあれば教えてください。

CEO   伊藤
当初の計画通りになります。Q3については、現場の竣工が少ないなどの要因から、ID 数
が積み上がり順調に推移しました。
質問5
BPO サービスは、AI を活用するも、労働集約型のビジネスであると理解しましたが、具体
的にどのような工程を代行するのでしょうか。

CEO   伊藤
BPO サービスは、検査前に多く発生する、「検査する場所を特定する」という作業を弊社
にて代行します。
例えば、配筋検査や杭施工検査の前に作成する小さな図面、いわゆる「豆図」の作成など
を代行するサービスです。
これにより、現場監督の生産性をさらに向上できるサービスです。
AI を導入することにより、従来よりも数倍の案件をこなせるようになります。



質問6
競争環境の変化、貴社の強みについて教えてください。

CEO   伊藤
競争環境に大きな変化はありません。
我々の強みは、顧客基盤、ネットワーク効果、フォローアップ体制です。


質問7
リニューアル開発は、業績にどのような影響をもたらすでしょうか。

CFO   大村
リニューアル開発の内容は、主に3点あります。1点目は、ユーザーインターフェースの
改良、2点目は開発環境の刷新、3点目は現在寄せられている SPIDERPLUS の改善要望の
解消、この3点です。
リニューアルによる ARPU の向上やペネトレーションの加速化が、今後の業績に影響をも
たらすと考えております。
質問8
契約社数の伸びに対して、ID 数の伸びが劣後している理由を教えてください。

CEO   伊藤
新規顧客を獲得することにリソースをかけてきたためです。
ID 数増加のトレンドとして、契約社数が先行的に増加し、ID 数が長期的に増加すること
から、ID 数の伸びは劣後します。言い換えれば、昨年の 1.5 倍程度に伸びてきている契約
社数の増加は、来期、再来期の業績に貢献してくると考えております。


質問9
来年度も投資先行で、営業損益は赤字になる見込みでしょうか。

CFO   大村
来期も先行投資期間として、赤字になる可能性があります。


質問 10

BPO サービスのプライシング、業績への影響について教えてください。

CFO   大村
プライシングと業績の影響について、現在は非開示です。

CEO   伊藤
BPO サービスの来期の予想については、次の業績予想で開示させていただく予定です。


質問 11

緊急事態宣言解除後の影響について教えてください。

CEO 伊藤
現場への営業や、対面での営業ができるようになったので、営業上ポジティブであると考
えております。
質問 12

来期の先行投資の規模感について教えてください。

CFO 大村
来期も先行投資を行いますが、規模に関しては非開示とさせていただきます。



質問 13
広告宣伝費について、TVCM の評価とその他の広告宣伝の評価について教えてください。
また、来期も TVCM を実施するのか、人的投資はどの程度行うのか教えてください。

CFO 大村
広告宣伝の評価は、短期的には新規契約社数の増加などから、効率的に実施できていると
考えています。ただし、新規契約社数は、2〜3年かけて ID 数が伸びていくので、効果
についても長期的に測って参ります。
来期の広告宣伝費並びに人的投資については、引き続き先行投資期間でありますが、規模
については非開示とさせていただきます。


                                            以上