4169 M-エネチェンジ 2021-06-16 08:00:00
スマートデバイス活用による冷蔵庫・空調等の機器制御型家庭向けデマンドレスポンスサービスの開始に関するお知らせ [pdf]

                                                              2021 年6月 16 日
各   位
                                        会社名     ENECHANGE 株式会社
                                        代表者名    代表取締役 CEO     城口   洋平
                                                代表取締役 COO     有田   一平

                                                (コード番号:4169 東証マザーズ)
                                        問合せ先    執行役員 CFO    杉本 拓也
                                                           (TEL 03-6774-6709)



              スマートデバイス活用による冷蔵庫・空調等の
        機器制御型家庭向けデマンドレスポンスサービスの開始に関するお知らせ

  当社は、当社 100%子会社である SMAP ENERGY LIMITED(以下、「SMAP ENERGY」)を通じて、スマー
トデバイス活用型家庭向けデマンドレスポンスサービスを新規に開発し、住友商事グループのサミット
エナジー株式会社(以下、「サミットエナジー」)との 2020 年 1 月からの業務提携契約を通じて、
2021 年秋にサミットエナジーの需要家に提供することとなりましたのでお知らせいたします。

1. 背景及び目的
  当社グループが事業展開しております「エネルギーの4D」に資する分野のうち、脱炭素化
(Decarbonization)領域においては、今後再生可能エネルギーの更なる普及が見込まれており、また
分散化(Decentralization)領域においては、それに併せて出力抑制を含めた需給調整業務の必要性が
増し、想定市場規模 1,000 億円(注1)と推計される VPP 市場の拡大が見込まれております(注1)。

 そのような状況の下、当社グループではエネルギーデータ事業における VPP 戦略を以下の通り区分
し、対応するサービスの提供を行っております。


        アプローチ                        サービス名                  開始時期

調整力の創出(家庭向け)          SMAP DR                       2019 年 1 月~

調整力の創出(法人向け)          ENECHANGE Kiwi プラットフォーム       2021 年 5 月~

調整力の集約                ENECHANGE DR                  2021 年 2 月~


  当社グループでは、2019 年より実証実験として調整力を創出する家庭向けの DR サービス(「SMAP
DR」)を、株式会社 Looop(本社:東京都台東区、代表取締役社長 中村創一郎)と協働して提供して参
りました。しかしながら、従来の行動変容に依存するサービス形態では安定的な調整力の創出に課題が
あったため、当該課題解決に向けて、アメリカでの先進事例(注2)を踏まえつつ、冷蔵庫や空調等の
機器制御を伴う、より予見性の高い調整力創出が可能なサービスの開発を進めて参りました。そのよう
な経緯を経て、昨今の夏季・冬季における節電要請のニーズが高まる中、当社グループとしてスマート
デバイスを活用した機器制御型の DR サービスの提供並びに拡販体制が整ったことで、その第一弾とし
てサミットエナジーとの業務提携を通じたサービス展開をすることといたしました。

 なお本件は、上表における家庭向けの調整力創出を目的とした「SMAP DR」のサービス強化に資する
ものであり、エネルギーデータ事業におけるサービスラインナップの拡充(デジタル化関連)の一環と
なります。当社グループとしては、まず電力供給ランキング 41 位(注3)のサミットエナジーが有す
る家庭顧客層に向けてのサービス提供を開始し、その後サミットエナジー関連電力小売事業者を始めと
して、家庭顧客向けに電力供給を行う上位電力小売事業者にも順次提供先を拡大していくことで、ARPU
の向上及び顧客数の増加を目指します。

(注1)2015 年度~2019 年度の防災用自家発電装置と大型蓄電池(10kWh 以上)の新規累計設置台数に
応じた容量(千 kW)より当社にて算出(出典 - 防災用自家発電装置:一般社団法人 日本内燃力発電設
備協会、大型蓄電池:日本電機工業会自主統計)。
(注2)事例としては、アメリカの OhmConnect 社が挙げられる。同社は北米で家庭向けにユーザー還
元型仮想発電所(VPP)ソリューションを提供しており、現在 50 万人のユーザーと 100MW 以上の削減可
能なリソースを有する企業。また同社のサービスにおいては、スマートデバイス活用型 SMAP DR と同
様、電力需要がピークに達するとユーザーはスマートデバイスを通じて消費電力を削減し、削減量に応
じて現金や賞品などが付与される仕組みを提供。即時応答にも対応しており、2020 年 8 月、カリフォル
ニア州で猛烈な熱波による送電網の不安定化が発生した際には、15 万人以上のユーザー協力のもと、ピ
ーク時間帯に1GW の節電効果を生み出し、継続的な停電を防いだという事例がある。
(注3)2021 年2月の電力販売量ベース(実績:122,991MWh)、旧一般電気事業者を除く新電力におけ
る順位(資源エネルギー庁「電力需要実績」より)。


2. 本業務提携の内容等
  当社グループは、本業務提携を通じ、サミットエナジーの家庭顧客層に対して家庭向け DR プラット
フォーム「SMAP DR」とスマートデバイスを活用した機器制御型 DR サービスの提供を行う予定です。こ
れにより、顧客としては行動変容型の従来サービスによる節電量に応じたインセンティブに加え、機器
制御型 DR を通じた家電制御により、節電量に応じたインセンティブを着実に享受することが可能とな
ります。また当社グループとしては、「SMAP DR」の提供を通じ、顧客サービスの高付加価値化に寄与
することが可能となります。なお将来的には、低圧領域での調整力市場開放に伴う市場取引時のリソー
スとして活用することも可能と見込んでおります。


3. 子会社の概要
① 名称               SMAP ENERGY LIMITED

② 本店所在地            1 King William Street, London, EC4N 7AF, United Kingdom

③ 代表者の役職・氏名        CEO 城口 洋平

④ 事業内容             スマートメーターデータの解析 SaaS「SMAP」の提供

⑤ 資本金              166.70 ポンド

⑥ 設立年月日            2016 年2月4日

⑦ 大株主及び持株比率        当社 100%



4. 業務提携の相手先の概要
① 名称               サミットエナジー株式会社

② 本店所在地            東京都千代田区内神田 2-3-4 GATE 大手町北 9F

③ 代表者の役職・氏名        代表取締役社長 小澤純史

④ 事業内容             発電事業の企画・開発と統括管理および小売電気事業
⑤ 資本金             1,000 百万円

⑥ 設立年月日           2004 年 4 月 27 日

⑦ 大株主及び持株比率       住友商事株式会社 100%

⑧ 上場会社と当該会社との間の   資本関係              該当事項はありません。
関係
                  人的関係              該当事項はありません。

                  関連当事者への該当状況       該当事項はありません。

                  取引関係              当社エネルギープラットフォー
                                    ム事業並びにエネルギーデータ
                                    事業のサービスを提供しており
                                    ます。
(注)最近 3 年間の経営成績及び財政状態については、本業務提携が任意開示であり、先方の要請によ
り開示を控えさせていただきます。



5. 当社の業績への影響
  今期の当社連結業績への影響は軽微であると判断しております。なお、今後の業績に重大な影響を与
えることが明らかになった場合には、速やかに開示いたします。



                                                  以   上