4100 戸田工 2021-03-19 15:30:00
営業外費用及び特別損失の計上並びに通期連結業績予想の修正に関するお知らせ [pdf]

                                        2021年3月19日
各   位

                           会社名    戸田工業株式会社
                           代表者名   代表取締役社長 寳來 茂
                                  (コード番号 4100 東証第1部)
                           問合せ先   経営企画室長 友川 淳
                                  (TEL.082-577-0055)


営業外費用及び特別損失の計上並びに通期連結業績予想の修正に関するお知らせ

 2021年3月期におきまして、営業外費用及び特別損失を計上することとなりましたのでお知らせ
いたします。
 また、最近の業績動向を踏まえ、2020年11月11日に公表しました2021年3月期通期連結業績
予想を修正することといたしましたのでお知らせいたします。

                       記

1. 営業外費用の計上
   当社が戦略事業の1つとして掲げるリチウムイオン電池用正極材料の事業環境は、世界的な
  温室効果ガス低減に向けた取組みが進む中で、主に車載用途として市場が急速に拡大してお
  ります。また、今後においては、より高品質な正極材料の需要が高まることが予想され、市場はさ
  らに拡大することが見込まれます。
   こうした状況を踏まえ、リチウムイオン電池用正極材料の製造及び販売を営んでいる持分法
  適用関連会社においては、今後の需要拡大を見据えた新たな生産体制の再編の一環として、
  将来の回収可能性を検討し、現有固定資産の一部の減損を行う見込みとなりました。
   この影響等により、2021年3月期第3四半期連結累計期間において、持分法による投資損失
  約2億円を営業外費用に計上しておりましたが、当第4四半期連結会計期間において、持分法
  による投資損失約7億円を計上することとなり、当連結会計年度において、持分法による投資損
  失約9億円を営業外費用に計上する見込みとなりました。

2. 特別損失の計上
(1) 減損損失
    基幹事業の機能性顔料事業の1つである複写機・プリンターに使用される当社製品は、新型
  コロナウイルス感染症の拡大に伴い、各国においてロックダウンや行動自粛が実施された影響
  により、需要が急激に落ち込みました。当連結会計年度の下期より徐々に需要が回復しており
  ますが、以前の状態までは回復しないと見込んでおります。
    つきましては、当社が保有する同事業の固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基
  準」に基づき、将来の回収可能性を検討した結果、減損損失約15億円を計上する見込みとなり
  ました。
    また、電子素材事業の1つである塩ビ安定剤向け材料においても、新型コロナウイルス感染
  症拡大の影響により需要が低迷したことに加え、競合先との価格競争が激しい状況にあります。
    つきましては、当社が保有する同事業の固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基
  準」に基づき、将来の回収可能性を検討した結果、減損損失約5億円を計上する見込みとなり
  ました。
    以上のことから、減損損失約20億円を特別損失に計上する見込みとなりました。
(2) 投資有価証券評価損
    当社の連結子会社である戸田アメリカIncorporatedが出資するリチウムイオン電池用正極材
 の製造及び販売を営んでいる投資先企業において、上述の持分法適用関連会社と同様の理
 由で保有する固定資産を減損する見込みとなりました。
    つきましては、戸田アメリカIncorporatedが保有する投資有価証券について、取得価額に比
 べて評価が著しく下落するため、減損処理による投資有価証券評価損約9億円を特別損失とし
 て計上する見込みとなりました。

(3) 事業再編への対応費用
    当社の連結子会社である戸田フェライトコリアCO.,LTDは2006年10月に設立し、設立当初か
 らフェライト材料の製造・販売を行ってまいりました。当社グループにおけるフェライト材料事業は
 日本、中国、韓国、タイにてグローバルな生産体制を構築しておりますが、同社においては、設
 備の老朽化等の経営課題を抱えている状況にあります。
    一方、フェライト材料の需要は今後、より高まることが予想され、当社グループはさらなる事業
 の拡大を進める予定であります。
    つきましては、同社の撤退も視野に入れた同事業のグローバルな生産体制を見直し、将来発
 生することが見込まれる事業再編に伴う費用に備えるため、当該費用を約1億円と見積り、特別
 損失として計上する見込みとなりました。

3. 2021年3月期通期連結業績予想数値の修正
  (2020年4月1日~2021年3月31日)
                                              親会社株主に帰属     1株当たり
                 売上高       営業利益     経常利益
                                              する当期純利益      当期純利益
                  百万円       百万円      百万円           百万円           円 銭
前回発表予想 (A)
                  27,500     △550     △500         △900        △156.15
今回修正予想 (B)        28,500     △100     △800        △4,300       △746.05
増減額 (B-A)          1,000      450     △300        △3,400             -
増減率 (%)              3.6       -         -            -              -
(ご参考)前期実績
                  33,147     △611    △1,307       △5,285       △917.09
(2020年3月期)
 業績予想修正の理由
  2021年3月期通期連結業績予想につきましては、2020年11月11日付「営業外費用の計上及
 び通期連結業績予想の修正並びに配当予想の修正に関するお知らせ」にて開示いたしました
 が、その後において、中国経済の回復等に牽引され、当社グループの基幹事業である磁石材料
 及び着色材料における各市場の需要が徐々に回復し、一部の当社製品の需要が想定を上回っ
 て推移しております。特に戦略事業の1つとして掲げる誘電体材料(チタン酸バリウム)において
 は、主にICT機器や電気自動車向けの積層セラミックコンデンサー(MLCC)用途として需要は高
 まっており、売上高は前回予想より増加する見込みとなりました。
  利益面におきましては、売上増に伴う利益の増加や利益率の高い製品の需要が回復してきた
 ことにより営業利益は改善する見込みです。
  一方、営業外費用において持分法による投資損失、特別損失において減損損失及び投資
 有価証券評価損並びに事業再編への対応費用を計上することから、経常利益及び親会社株
 主に帰属する当期純利益につきましては前回発表予想を下回る見込みとなりました。
  以上のことから、当社グループの通期連結業績予想を上表のとおり修正いたします。

(注)上記の予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであ
   り、実際の業績は、今後様々な要因によって予想数値と異なる可能性があります。


                                                           以     上