4082 稀元素 2020-05-14 15:00:00
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
決算短信 日本基準 連結)
2020年5月14日
上 場 会 社 名 第一稀元素化学工業株式会社 上場取引所 東
コ ー ド 番 号 4082 URL https://www.dkkk.co.jp/
代 表 者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名) 井上 剛
問合せ先責任者 (役職名) 財務経理部長 (氏名) 松本 克己 (TEL) 06-6206-3311
定時株主総会開催予定日 2020年6月24日 配当支払開始予定日 2020年6月25日
有価証券報告書提出予定日 2020年6月25日
決算補足説明資料作成の有無 : 有
(新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から代表取締役社長
決算説明会開催の有無 : 無
による決算説明の動画配信を予定)
(百万円未満切捨て)
1.2020年3月期の連結業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
親会社株主に帰属する
売上高 営業利益 経常利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 26,518 △3.5 3,110 △26.2 3,102 △28.0 2,348 △24.1
2019年3月期 27,483 7.6 4,218 △9.0 4,311 △1.0 3,093 4.1
(注) 包括利益 2020年3月期 2,229百万円( △24.6%) 2019年3月期 2,958百万円( △4.0%)
潜在株式調整後
1株当たり 自己資本 総資産 売上高
1株当たり
当期純利益 当期純利益率 経常利益率 営業利益率
当期純利益
円 銭 円 銭 % % %
2020年3月期 96.90 - 8.4 6.4 11.7
2019年3月期 127.90 - 11.9 10.6 15.3
(参考) 持分法投資損益 2020年3月期 △17百万円 2019年3月期 △88百万円
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 51,201 29,531 56.6 1,195.97
2019年3月期 45,768 27,265 59.5 1,123.89
(参考) 自己資本 2020年3月期 28,995百万円 2019年3月期 27,211百万円
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2020年3月期 4,288 △9,135 5,877 8,578
2019年3月期 2,641 △6,389 5,908 7,515
2.配当の状況
年間配当金 純資産
配当金総額 配当性向
配当率
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) (連結)
(連結)
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円 % %
2019年3月期 - 10.00 - 9.00 19.00 459 14.9 1.8
2020年3月期 - 10.00 - 10.00 20.00 484 20.6 1.7
2021年3月期(予想) - - - - - -
(注)次期の配当予想については、現時点で業績予想の算定が困難であるため未定とし、可能となった段階で速やかに開
示いたします。
3.2021年3月期の連結業績予想(2020年4月1日~2021年3月31日)
2021年3月期の連結業績予想につきましては、現時点において新型コロナウイルス感染拡大の業績への影響を見通
すことが困難であるため、未定としております。今後の動向を見極めながら、業績予想の算定が可能となった段階で
速やかに開示いたします。
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 有
新規 1社 (社名) DKK America Materials,Inc.
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 有
② ①以外の会計方針の変更 : 無
③ 会計上の見積りの変更 : 無
④ 修正再表示 : 無
(注)詳細は、添付資料13ページ「4.連結財務諸表及び主な注記(5)連結財務諸表に関する注記事項(会計
方針の変更)」をご覧ください。
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年3月期 24,400,000株 2019年3月期 24,400,000株
② 期末自己株式数 2020年3月期 156,043株 2019年3月期 188,407株
③ 期中平均株式数 2020年3月期 24,231,602株 2019年3月期 24,189,763株
(参考) 個別業績の概要
1.2020年3月期の個別業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 26,850 △3.0 3,157 △23.8 3,194 △27.2 2,410 △21.8
2019年3月期 27,673 10.1 4,146 △10.6 4,389 △4.4 3,083 △1.3
1株当たり 潜在株式調整後
当期純利益 1株当たり当期純利益
円 銭 円 銭
2020年3月期 99.47 -
2019年3月期 127.49 -
(2)個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 50,911 29,604 58.1 1,221.13
2019年3月期 45,594 27,640 60.6 1,141.63
(参考) 自己資本
2020年3月期 29,604百万円 2019年3月期 27,640百万円
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(将来に関する記述等についてのご注意)
2021年3月期の連結業績予想につきましては、現時点において新型コロナウイルス感染拡大の業績への影響を見
通すことが困難であるため、未定としております。今後の動向を見極めながら、業績予想の算定が可能となった段
階で速やかに開示いたします。なお、詳細につきましては、添付資料P.5「2.経営成績等の概況(4)今後の
見通し」をご覧ください。
第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
○添付資料の目次
1.経営方針及び中長期的な会社の経営戦略 …………………………………………………………2
(1)経営方針 …………………………………………………………………………………………2
(2)中長期的な会社の経営戦略 ……………………………………………………………………2
2.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………3
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………3
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………4
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………5
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………5
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………5
4.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………8
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………13
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………13
(会計方針の変更) …………………………………………………………………………………13
(セグメント情報) …………………………………………………………………………………13
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………13
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………13
1
第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
1.経営方針及び中長期的な会社の経営戦略
(1)経営方針
当社グループは、『世に価値あるものを供給し続けるには、価値ある人生を送るものの手によらねばならぬ。価値あ
る人生を送るためには、その大半を過ごす職場を価値あるものに創り上げていかねばなるまい。』という経営理念のも
と、「ジルコニウムのトップメーカーであることを認識し、我が社を更に発展させるにふさわしい生き方・やり方をお
こなう」及び「ステークホルダーの期待に応える」ことを経営の基本方針としております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、ジルコニウムを中心に、セシウム、希土類等の無機化合物の製造・販売を行っております。世界の
自動車販売台数は2017年をピークに、2年連続で前年割れとなっており、自動車関連業界への依存度が高い当社の売上
高も、その影響を受けております。
一方で、自動車排ガス規制と燃費規制(温室効果ガス削減)の2つの規制をクリアするために、素材に求められる機
能は高度化しており、安定した品質の機能性材料の提供を得意とする当社の優位性は高まっております。新型コロナウ
イルス感染拡大の影響で、足元の世界の自動車販売台数は大きく減少しておりますが、移動手段としての自動車の価値
は大きく変化することは無く、10年程度の長期で見た場合、自動車販売台数は増加すると考え、需要の増加に対応する
生産能力の増強を行っております。
また、燃料電池、二次電池及びファインセラミックス等の用途の売上高は増加しており、自動車排ガス浄化触媒用途
に次ぐセグメントへの成長を図るべく、その研究開発活動にも注力しております。
当社グループは、これらの事業活動を通じて、有害化学物質による大気汚染リスクの低減、エネルギー効率の改善、
温室効果ガスの削減等の社会的課題の解決に貢献して参ります。
また、長期的に安定したジルコニウム事業を継続するために、原材料の確保は最重要と考え、ベトナムの連結子会社
(VREC)では、鉱物からジルコニウム中間原料を製造する事業を行っております。当連結会計年度には、VRECにおいて、
国際協力銀行による資本参加を受け入れました。現在行っている拡張工事の完了後には、当社が必要とするジルコニウ
ム原料の約半分を、VRECから調達する計画です。
さらに、当社グループは、グローバル市場の変化に迅速に対応するとともに、グローバルに展開しているお客様への
サービスの向上に取り組んでおります。当連結会計年度におきましては、北米の物流・販売拠点となるDKA(DKK
America Materials, Inc.)を設立し、営業を開始いたしました。これにより、本社営業部、東京営業所、DKS(中国)、
DKT(タイ)及びDKA(アメリカ)の5営業拠点に、当社グループの国際・国内貨物を取り扱う物流子会社DKLを加えたサ
プライチェーン体制となりました。
2014年3月期から2023年3月期を対象とする活動方針(DK-One Project)では、永続的にジルコニウムのリーディン
グカンパニーであり続けるために、グローバルなニッチ市場での高シェアポジションの確保、新規開発品による事業領
域の拡大を目指しております。
(注)文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
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第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
2.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
(当期の経営成績の概要)
2019年3月期 2020年3月期 2020年3月期
前期比 達成率
実績 業績予想 実績
(%) (%)
(百万円) (百万円) (百万円)
売上高 27,483 27,800 26,518 △3.5 95.4
触媒 17,185 15,857 15,700 △8.6 99.0
電子材料・酸素センサー 2,659 3,778 2,991 12.5 79.2
ファインセラミックス 2,710 3,335 3,157 16.5 94.7
耐火物・ブレーキ 2,903 2,898 2,910 0.3 100.4
その他 2,025 1,929 1,759 △13.1 91.2
営業利益 4,218 3,600 3,110 △26.2 86.4
経常利益 4,311 3,500 3,102 △28.0 88.6
親会社株主に帰属する当期純利益 3,093 2,400 2,348 △24.1 97.8
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日)における世界経済は、長引く米中貿易摩擦や中国経済の減速に
加えて、第4四半期には、世界各地域で新型コロナウイルスが猛威を振るい、感染症拡大防止のため、工場の生産停止
や店舗の臨時休業など企業活動に影響を及ぼしました。また中国などの早期に感染が拡大した地域においては、外出規
制や収入の落ち込みによる個人消費の停滞など他の地域に先行して企業収益に影響が見られました。
当社グループの主要顧客であります自動車産業におきましては、ライトビークル市場(乗用車・小型商用車)におい
て、2019年の世界自動車販売台数は前年比割れとなりました。また、2020年に入り新型コロナウイルスの世界的な蔓延
が、中国の自動車販売台数に大きく影響を及ぼし始め、さらに各国における完成車工場の減産や生産停止が、自動車業
界の需要と供給の両面に甚大な影響を与えています。
当社におきましては、自動車や電子部品業界等におけるサプライチェーン全体の川上に位置しているため、当第4四
半期においては、自動車販売市場ほど影響は受けていないものの、今後大きく影響が出ることが想定されます。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、販売数量は前期比で4.3%減少した影響等により26,518百万円(前期比
3.5%減、業績予想27,800百万円に対して達成率95.4%)、営業利益は、販売数量減による影響や販売費及び一般管理費
の増加等により3,110百万円(前期比26.2%減、業績予想3,600百万円に対して達成率86.4%)、経常利益は3,102百万円
(前期比28.0%減、業績予想3,500百万円に対して達成率88.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,348百万円
(前期比24.1%減、業績予想2,400百万円に対して達成率97.8%)となりました。
(注)達成率は、2019年11月14日公表の連結業績予想と比較しております。
用途別の販売状況は、次のとおりであります。
(触媒用途)
当社グループの主力製品である自動車排ガス浄化触媒材料は、近年の世界的な環境規制強化によるハイエンドな機能
性材料への旺盛な需要を反映し、自動車販売動向を上回る伸び率で推移してまいりました。しかし、長引く米中貿易摩
擦によって世界最大の自動車市場に成長した中国の販売不振が継続したことに加えて、新型コロナウイルスによる影響
が世界自動車販売市場に大きな影を落としております。当社製品の売上高は、業績予想と同水準となりましたが、前期
を下回る結果となりました。
これらの結果、触媒用途の当連結会計年度の売上高は、15,700百万円(前期比8.6%減、業績予想15,857百万円に対し
て達成率99.0%)となりました。
(電子材料・酸素センサー用途)
電子材料は、中国経済減速の影響から、半導体需要の減少やスマートフォン販売の低迷等による業界全体の生産調整
を受けて、圧電素子やセラミックコンデンサ用途の売上高が減少いたしました。上半期に好調であった二次電池材料は、
需要変動により計画は下回ったものの、車載用、定置用ともに需要が拡大する傾向は継続しており、当連結会計年度の
売上高は大きく増加いたしました。一方、酸素センサー材料は、主要顧客向けが底堅く、二輪用への展開も進んでおり
堅調に推移いたしました。
これらの結果、電子材料・酸素センサー用途の当連結会計年度の売上高は、2,991百万円(前期比12.5%増、業績予想
3,778百万円に対して達成率79.2%)となりました。
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第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
(ファインセラミックス用途)
ファインセラミックス用途は、当社グループが次世代主力製品と期待する燃料電池材料の販売が好調に推移し、また
前年低迷していた欧州向けの歯科材料の販売が復調に転じたことで、ファインセラミックス用途の当連結会計年度の売
上高は大きく増加いたしました。しかしながら、キッチンセラミックス材料は、中国インバウンドの一巡による低迷や
日韓輸出規制問題による韓国からの旅行客減少、さらに追い打ちをかけて新型コロナウイルスの問題による旅行客の急
減により当社製品の売上高も減少いたしました。産業構造部品材料等においても、世界的に先行きの景況感が不透明で
あることから、売上高は減少いたしました。
これらの結果、ファインセラミックス用途の当連結会計年度の売上高は、3,157百万円(前期比16.5%増、業績予想
3,335百万円に対して達成率94.7%)となりました。
(耐火物・ブレーキ用途)
耐火物材料は、世界粗鋼生産量の50%超を占める中国の景気刺激策による増産を背景に堅調に推移し、売上高は増加
いたしました。ブレーキ材は、販売数量は堅調であったものの販売単価が低下した等の影響を受け、売上高は減少いた
しました。
これらの結果、耐火物・ブレーキ用途の当連結会計年度の売上高は、2,910百万円(前期比0.3%増、業績予想2,898百
万円に対して達成率100.4%)となりました。
(その他用途)
アルミニウム配管のろう付に使用されるセシウムフラックスは、中国を含むアジアでの自動車市場悪化の影響により
伸び悩み、売上高は前期比で減少いたしました。液物製品等の販売は堅調に推移しましたが、一部顧客の在庫調整の影
響等を受けて、その他用途の売上高は、前期比で減少いたしました。
これらの結果、その他用途の当連結会計年度の売上高は、1,759百万円(前期比13.1%減、業績予想1,929百万円に対
して達成率91.2%)となりました。
(注)達成率は、2019年11月14日公表の連結業績予想と比較しております。
(新型コロナウイルス感染防止と事業継続について)
当社グループの国内外事業拠点におきましては、所在地の政府や行政の指針、発表に従い、テレワークの推進、移動
の自粛等、従業員の安全を最優先に考えた措置を講じております。また、各事業拠点は、感染の予防措置を行いつつ、
ソーシャルディスタンスを保ちながら、生産活動をはじめとする全ての事業活動を継続しております。なお、現在の製
品、仕掛品、および原材料の在庫状況につきましては、海外拠点の現地在庫を含め、需要に応じた適正量を確保してお
ります。
(2)当期の財政状態の概況
当連結会計年度末における総資産は51,201百万円で、前連結会計年度末に比べ5,432百万円増加しました。これは主
に、有形固定資産の増加(4,402百万円)、現金及び預金の増加(1,272百万円)、製品の増加(1,026百万円)、原材料
及び貯蔵品の減少(779百万円)によるものであります。
当連結会計年度末における負債は21,670百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,166百万円増加しました。これは主
に、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)の増加(5,465百万円)、未払金の減少(1,523百万円)、支払手形及び
買掛金の減少(452百万円)によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は29,531百万円で、前連結会計年度末に比べ2,266百万円増加しました。これは主
に、利益剰余金の増加(1,887百万円)、連結子会社に対する国際協力銀行からの出資等による非支配株主持分の増加
(482百万円)によるものであります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末59.5%から56.6%となりました。
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(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)残高は、前連結会計年度末に比べ1,062百万円増加
し、8,578百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果、得られた資金は4,288百万円(前期比1,646百万円増)となりました。これ
は主に、税金等調整前当期純利益3,289百万円、減価償却費2,217百万円、法人税等の支払額1,297百万円によるものであ
ります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果、使用した資金は9,135百万円(前期比2,746百万円増)となりました。これ
は主に、有形固定資産の取得による支出8,358百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果、得られた資金は5,877百万円(前期比31百万円減)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入8,100百万円、非支配株主からの払込みによる収入467百万円、長期借入金の返済に
よる支出2,630百万円によるものであります。
(4)今後の見通し
2021年3月期の連結業績見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響が、自動車業界の需要と供給の
両面に甚大な影響を与えており、先行き不透明な状況下にあります。
既に新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界各地の経済活動が著しく低下しており、世界の自動車販売台数は大き
く減少しております。自動車販売台数の回復には1年以上を要するとの見方もあり、短期間での回復は難しい状況にあ
ります。また、問題が長期化した場合には、更なる経済活動の停滞によって自動車販売の落ち込みや在庫調整の長期化
が懸念されます。従いまして、このような状況下では、今後の需要を見通すことは極めて困難でありますので、業績予
想を未定とさせていただくことにいたしました。なお、算定が可能となり次第、速やかな開示をさせていただきます。
現時点では中長期的な経営方針・経営戦略について、新型コロナウイルスの影響による変更はございません。中期経
営計画に係る投資計画につきましては、サステナビリティの側面を持つ投資内容が数多く含まれております。従いまし
て、経営環境及び事業状況と投資効果を十分に見極め、投資の実行可否を判断してまいります。
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、国内の同業他社との比較可能性を確保するため、会計基準につきましては日本基準を適用してお
ります。
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第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
4.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:千円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 7,215,588 8,488,522
受取手形及び売掛金 5,197,166 5,056,773
有価証券 300,000 500,000
製品 4,209,383 5,236,106
仕掛品 2,740,381 2,125,207
原材料及び貯蔵品 4,143,308 3,364,163
その他 2,297,267 2,247,887
流動資産合計 26,103,095 27,018,660
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 6,666,344 8,952,009
減価償却累計額 △3,459,968 △3,798,350
建物及び構築物(純額) 3,206,375 5,153,659
機械装置及び運搬具 22,190,925 22,899,890
減価償却累計額 △17,163,015 △18,534,139
機械装置及び運搬具(純額) 5,027,910 4,365,750
土地 1,752,062 1,752,062
建設仮勘定 3,285,828 6,445,723
その他 2,497,280 2,690,457
減価償却累計額 △1,894,974 △2,130,751
その他(純額) 602,305 559,706
有形固定資産合計 13,874,482 18,276,902
無形固定資産 355,068 1,169,147
投資その他の資産
投資有価証券 531,577 519,928
関係会社株式 43,000 43,000
長期貸付金 379,121 430,858
退職給付に係る資産 273,842 151,888
繰延税金資産 146,432 442,628
長期前払金 2,447,727 2,447,727
その他 1,614,536 1,192,097
貸倒引当金 - △491,000
投資その他の資産合計 5,436,238 4,737,128
固定資産合計 19,665,790 24,183,178
資産合計 45,768,886 51,201,838
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第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
(単位:千円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 1,479,399 1,026,835
短期借入金 1,200,000 1,600,000
1年内返済予定の長期借入金 2,198,117 2,768,586
未払法人税等 692,844 550,955
賞与引当金 265,955 303,444
未払金 2,397,656 874,401
その他 1,095,042 477,111
流動負債合計 9,329,015 7,601,334
固定負債
長期借入金 9,050,837 13,946,250
退職給付に係る負債 1,051 1,298
その他 122,767 121,280
固定負債合計 9,174,656 14,068,828
負債合計 18,503,672 21,670,163
純資産の部
株主資本
資本金 787,100 787,100
資本剰余金 1,104,864 1,121,672
利益剰余金 25,114,615 27,002,402
自己株式 △70,089 △57,901
株主資本合計 26,936,490 28,853,273
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 189,561 174,628
為替換算調整勘定 109,882 114,869
退職給付に係る調整累計額 △24,730 △147,645
その他の包括利益累計額合計 274,713 141,852
非支配株主持分 54,010 536,549
純資産合計 27,265,214 29,531,675
負債純資産合計 45,768,886 51,201,838
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第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結損益計算書
(単位:千円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
売上高 27,483,963 26,518,686
売上原価 19,114,881 19,014,109
売上総利益 8,369,082 7,504,577
販売費及び一般管理費 4,151,073 4,393,755
営業利益 4,218,008 3,110,821
営業外収益
受取利息 48,350 73,978
受取配当金 11,949 16,619
仕入割引 15,864 25,242
為替差益 16,909 -
助成金収入 23,837 16,695
その他 102,302 64,414
営業外収益合計 219,213 196,951
営業外費用
支払利息 12,913 41,294
為替差損 - 99,993
持分法による投資損失 88,880 17,108
支払手数料 16,500 30,000
その他 7,688 16,637
営業外費用合計 125,982 205,033
経常利益 4,311,240 3,102,739
特別利益
補助金収入 239,769 714,000
特別利益合計 239,769 714,000
特別損失
災害による損失 48,878 -
固定資産除却損 85,733 36,728
貸倒引当金繰入額 - 491,000
特別損失合計 134,611 527,728
税金等調整前当期純利益 4,416,397 3,289,011
法人税、住民税及び事業税 1,293,474 1,159,898
法人税等調整額 27,447 △235,341
法人税等合計 1,320,921 924,557
当期純利益 3,095,475 2,364,453
非支配株主に帰属する当期純利益 1,532 16,320
親会社株主に帰属する当期純利益 3,093,943 2,348,133
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第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
連結包括利益計算書
(単位:千円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
当期純利益 3,095,475 2,364,453
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △23,043 △14,932
為替換算調整勘定 △90,587 3,281
退職給付に係る調整額 △22,899 △122,915
持分法適用会社に対する持分相当額 △587 0
その他の包括利益合計 △137,116 △134,566
包括利益 2,958,358 2,229,887
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 2,960,551 2,215,271
非支配株主に係る包括利益 △2,193 14,615
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第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:千円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 787,100 1,073,270 22,455,842 △83,308 24,232,904
当期変動額
剰余金の配当 △435,169 △435,169
親会社株主に帰属す
3,093,943 3,093,943
る当期純利益
自己株式の取得 △32 △32
自己株式の処分 31,640 13,250 44,891
連結子会社の増資に
△46 △46
よる持分の増減
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 - 31,594 2,658,773 13,218 2,703,585
当期末残高 787,100 1,104,864 25,114,615 △70,089 26,936,490
その他の包括利益累計額
その他有価証券 退職給付に係る その他の包括利益 非支配株主持分 純資産合計
為替換算調整勘定
評価差額金 調整累計額 累計額合計
当期首残高 212,604 197,330 △1,831 408,104 56,156 24,697,164
当期変動額
剰余金の配当 △435,169
親会社株主に帰属す
3,093,943
る当期純利益
自己株式の取得 △32
自己株式の処分 44,891
連結子会社の増資に
△46
よる持分の増減
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 △23,043 △87,448 △22,899 △133,391 △2,145 △135,536
額)
当期変動額合計 △23,043 △87,448 △22,899 △133,391 △2,145 2,568,049
当期末残高 189,561 109,882 △24,730 274,713 54,010 27,265,214
10
第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:千円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 787,100 1,104,864 25,114,615 △70,089 26,936,490
当期変動額
剰余金の配当 △460,345 △460,345
親会社株主に帰属す
2,348,133 2,348,133
る当期純利益
自己株式の取得 -
自己株式の処分 16,807 12,188 28,996
連結子会社の増資に
-
よる持分の増減
株主資本以外の項目
の当期変動額(純
額)
当期変動額合計 - 16,807 1,887,787 12,188 1,916,783
当期末残高 787,100 1,121,672 27,002,402 △57,901 28,853,273
その他の包括利益累計額
その他有価証券 退職給付に係る その他の包括利益 非支配株主持分 純資産合計
為替換算調整勘定
評価差額金 調整累計額 累計額合計
当期首残高 189,561 109,882 △24,730 274,713 54,010 27,265,214
当期変動額
剰余金の配当 △460,345
親会社株主に帰属す
2,348,133
る当期純利益
自己株式の取得 -
自己株式の処分 28,996
連結子会社の増資に
-
よる持分の増減
株主資本以外の項目
の当期変動額(純 △14,932 4,986 △122,915 △132,861 482,539 349,678
額)
当期変動額合計 △14,932 4,986 △122,915 △132,861 482,539 2,266,461
当期末残高 174,628 114,869 △147,645 141,852 536,549 29,531,675
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第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:千円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 4,416,397 3,289,011
減価償却費 2,181,892 2,217,892
賞与引当金の増減額(△は減少) △172,533 37,489
貸倒引当金の増減額(△は減少) - 491,000
退職給付に係る資産の増減額(△は増加) △34,199 △57,706
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) 35 262
受取利息及び受取配当金 △60,299 △90,598
支払利息 12,913 41,294
為替差損益(△は益) 14,726 23,502
補助金収入 △239,769 △714,000
持分法による投資損益(△は益) 88,880 17,108
売上債権の増減額(△は増加) 289,168 255,972
たな卸資産の増減額(△は増加) △2,622,296 364,468
未払又は未収消費税等の増減額 △211,554 24,259
仕入債務の増減額(△は減少) △183,128 △383,956
未払金及び未払費用の増減額(△は減少) 282,786 △269,537
その他 △20,223 291,516
小計 3,742,797 5,537,978
利息及び配当金の受取額 60,309 90,548
利息の支払額 △9,764 △42,546
法人税等の支払額 △1,151,536 △1,297,757
営業活動によるキャッシュ・フロー 2,641,805 4,288,222
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の預入による支出 - △410,010
短期貸付金の純増減額(△は増加) △1,350 -
長期前払金の取得による支出 △2,447,727 -
有形固定資産の取得による支出 △3,403,105 △8,358,708
無形固定資産の取得による支出 △85,617 △242,665
長期前払費用の取得による支出 △580,939 △95,382
投資有価証券の取得による支出 △9,572 △9,867
貸付けによる支出 △1,000 △42,600
貸付金の回収による収入 6,422 1,356
補助金の受取額 239,769 -
その他 △105,927 22,512
投資活動によるキャッシュ・フロー △6,389,048 △9,135,365
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) 600,000 400,000
長期借入れによる収入 7,500,000 8,100,000
長期借入金の返済による支出 △1,756,005 △2,630,074
非支配株主からの払込みによる収入 1 467,923
自己株式の取得による支出 △32 -
配当金の支払額 △435,082 △460,060
財務活動によるキャッシュ・フロー 5,908,880 5,877,788
現金及び現金同等物に係る換算差額 △18,774 32,278
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) 2,142,863 1,062,923
現金及び現金同等物の期首残高 5,372,725 7,515,588
現金及び現金同等物の期末残高 7,515,588 8,578,512
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第一稀元素化学工業株式会社(4082) 2020年3月期 決算短信(連結)
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(会計方針の変更)
在外連結子会社において、当連結会計年度よりIFRS第16号「リース」を適用しております。当該会計基準の適用
にあたっては、経過措置として認められている、本基準の適用による累積的影響を適用開始日に認識する方法を採
用しております。
当該会計基準の適用の結果、当連結会計年度における連結貸借対照表において、無形固定資産が738,932千円増
加し、投資その他の資産が738,932千円減少しております。
(セグメント情報)
当社グループは、化学工業製品の製造販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しています。
(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
1株当たり純資産額 1,123.89円 1,195.97円
1株当たり当期純利益 127.90円 96.90円
(注) 1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。
2.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
純資産の部の合計額(千円) 27,265,214 29,531,675
純資産の部の合計額から控除する金額(千円) 54,010 536,549
(うち非支配株主持分(千円)) (54,010) (536,549)
普通株式に係る期末の純資産額(千円) 27,211,203 28,995,125
1株当たり純資産額の算定に用いられた期末の
24,211,593 24,243,957
普通株式の数(株)
3.1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
親会社株主に帰属する当期純利益(千円) 3,093,943 2,348,133
普通株主に帰属しない金額(千円) - -
普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純利益
3,093,943 2,348,133
(千円)
期中平均株式数(株) 24,189,763 24,231,602
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
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