4078 堺化学 2019-04-12 14:00:00
グループ新中期経営計画 『SAKAINNOVATION 2023』 [pdf]

                                                                2019 年 4 月 12 日
各   位
                                         会 社 名   堺 化 学 工 業 株 式 会 社
                                         代表者名    代表取締役社長 矢 部 正 昭
                                                 (コード 4078 東証 第一部)
                                         問合せ先    経営戦略本部経営企画部長   矢 倉 敏 行
                                         電話番号    072−223−4182


        2019 年度∼2023 年度

              グループ新中期経営計画 『SAKAINNOVATION 2023』
                  −新たなグループ像の創造に挑戦する−


 堺化学グループは、     2019 年度∼2023 年度にかけての新中期経営計画『SAKAINNOVATION 2023』
を策定しました。
 堺化学は 2018 年 6 月 25 日に創業 100 周年を迎えました。次の 100 年に向けて 10 年先の社会を
見据えた取り組みと、5 年先の具体的な定量目標など、その概要をお知らせいたします。


 1.グループ新中期経営計画 『SAKAINNOVATION 2023』 への決意

     『SAKAINNOVATION 2023』では、6 つの事業領域を中心に収益向上を図り、そのた
    めの戦略投資として 190 億円を計画し、数値目標として掲げた営業利益 80 億円以上、営
    業利益率 7%以上、ROE6%以上を達成し、新たな堺化学グループ像の創造に挑戦します。

    グループ経営理念
    『グループの総合力を最大限に高め、社会のニーズにタイムリーに応える事業活動を展開する
     以て盤石な経営基盤を構築し社会的貢献を希求する』




 2.数値目標
     最終年度(2024 年 3 月期)の数値目標を、次の通りとします。


                          2019 年 3 月期      2024 年 3 月期
                              見込               目標
             営業利益                47 億円        80 億円以上
            営業利益率                 5.2%           7%以上
               ROE               4.26%           6%以上
                                5 年間での投資総額 400 億円

                                  1/3
3.10 年先の社会を見据えた研究開発、新事業の創造への取り組み
  『SAKAINNOVATION 2023』では、10 年先の社会を見据え、持続的な開発目標を掲げ
 取り組みます。

 (1)既存事業を通して、人と環境にやさしい製品づくりで社会的貢献を希求
     素材の用途への拡がりは果てしなく、一例を紹介します




 (2)研究開発の方向性




    持続可能な開発目標(SDGS)における、7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」
    9「産業と技術革新の基盤をつくろう」を重視し、それに沿った研究テーマを継続し
    て取り組んでいきます。

 (3)化学の力で新しい事業創造の可能性を追求




     持続可能な開発目標(SDGS)における、2「飢餓をゼロに」6「安全な水とトイレを
     世界中に」7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」9「産業と技術革新の基盤
     をつくろう」13「気候変動に具体的な対策を」14「海の豊かさを守ろう」15「陸の
     豊かさも守ろう」を重視し、将来に向けた新しいビジネスモデルの可能性を追求し
     ます。

 (4)働く人や環境にやさしい、災害に強い工場、本社、技術棟の整備と、将来の工場建設
     スペースの確保
     今後想定される法規制・環境問題に対応した災害に強い工場、本社、厚生棟、技術


                       2/3
     棟の整備に総額 90 億円を投資し、併せて工場の再構築により将来の工場建設スペー
     スも確保します。


4.5 年先の数値目標達成に向けた既存事業を中心とした取り組み
  『SAKAINNOVATION 2023』では、6 つの事業領域を中心に収益向上を図ります。
 (1)電子材料事業
    MLCC 用材料(チタン酸バリウム、高純度炭酸バリウムなど)を中心に開発および拡
     販に注力します。MLCC 用関連へは 57 億円の投資を計画します。


 (2)酸化チタン・亜鉛製品事業(化粧品材料)
    化粧品材料(微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛など)を中心に業容拡大を計画し
     ます。化粧品関連へは 55 億円の投資を計画します。

 (3)樹脂添加剤事業
    海外子会社と連携をとりながら、東南アジアを中心に塩ビ樹脂安定剤およびハイド
     ロタルサイトの海外展開を図り、海外売上高比率 50%以上を目指します。

 (4)触媒事業
    環境配慮型触媒であるクロムフリーの銅触媒、アンチモンフリーの PET 重合触媒へ
     の注力と、ニッケル触媒の増設など、触媒関連へは 13 億円の投資を計画しています。

 (5)化学その他事業(高屈折材料)
    前中期経営計画の最終年度(2018 年度)で需要が増加してきた高屈折材料(酸化ジ
     ルコニウム分散液、酸化チタン分散体)は、開発および拡販に注力し、21 億円の投
     資を計画しています。

 (6)医療事業
    積極的に新規事業を伸ばし、医療機器事業(粘膜下注入材、内視鏡洗浄消毒装置、
     骨充填材)
         、美容医療機関向け製品、がんスクリーニング検査事業を中心に拡大し、
     営業利益 8 億円を目指します。
                                               以上




                        3/3
SAKAINNOVATION 2023
   (中期経営計画2019‐2023年度)




       2019年4月12日

                         1
数値目標

『SAKAINNOVATION 2023』では、6つの事業領域を中心に収益向上を図
り、そのための戦略投資として190億円を計画し、数値目標として掲げた営
業利益80億円以上、営業利益率7%以上、ROE6%以上を達成し、新たな堺
化学グループ像の創造に挑戦します。


                           2019年3月期           2024年3月期
                             見込み                 目標
         営業利益                         47億円      80億円以上
        営業利益率                          5.2%       7%以上
           ROE                        4.26%       6%以上




  SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.                      2
    10年先の社会を見据えた研究開発、
    新事業の創造への取り組み




SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.   3
人と環境にやさしい製品づくり
            環境(E)                    社会(S)     ガバナンス(G)
                                製品の安全、品質管理     取締役会の多様性確保
経営    省資源、省エネルギー
                                働き方改革への取り組み    コンプライアンス・リスク
基盤    産業廃棄物削減
                                オープンイノベーション    管理の推進
強化    化学物質の適正管理
                                地域社会とのかかわり     ステークホルダーとの対話

        【環境にやさしい製品】              【人にやさしい製品】
       電子材料事業                    酸化チタン・亜鉛製品
       3
       ◆燃料電池用材料
       樹脂添加剤事業
                                 ◆UVカット化粧品材料
                                 医療事業
       ◆非鉛系塩ビ安定剤                 ◆医薬品、医療機器
      触媒事業                       ◆がんスクリーニング
注力
      (環境配慮型触媒)                   検査
事業
      ◆銅触媒                       ◆美容医療領域
      ◆PET重合触媒                   化学その他事業
      ◆脱硝触媒、ダイオキシン               ◆医薬品原薬・中間体
       分解触媒                      ◆紙おむつ材料
                                 ◆視覚障がい者誘導用
                                  標示点字シート



     SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.                   4
環境にやさしい製品
素材の用途への拡がりは果てしなく、一例を紹介します

  電子材料
              ◆小型で低コストの家庭用燃料電池用材料
   事業

              ◆環境規制に対応する塩化ビニル樹脂安定剤の海外展開
  樹脂添加剤
              水道用配管などインフラ整備にともない需要増加が見込まれ
    事業
    3
              るアジア(新興国)向けを中心とする鉛フリーの塩ビ安定剤

              ◆クロムフリーの化学素材製造用銅触媒
              ◆PET重合触媒
              ペットボトルや衣服の素材に用いられるPET樹脂を製造
              するときに用いられる、環境負荷の高い重金属(アンチモ
  触媒事業
              ン)を含まないチタン系触媒
              ◆環境保護用の脱硝触媒、ダイオキシン分解触媒
              火力発電所やごみ焼却場などで発生する窒素酸化物(NOx)
              を取り除く



  SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.          5
非鉛安定剤(海外展開)

安定剤とは
合成樹脂には、熱や光、酸素により劣化するのを抑制したり、強度を上げ、
また表面を改質したりすることで機能性を高めるため、様々な添加剤が使
用される。
塩化ビニル樹脂の劣化を防止するために使用される安定剤は、水道管など
パイプ・継手、電線・ケーブルの被覆、壁紙をはじめ身の回りでも使用さ
れている。
   3
給水管の鉛対策
鉛は有害物質として各国の水道水や飲料水の水質基準での規制が厳格化さ
れている。
日本でも鉛製や鉛系安定剤を含む給水管が使用
されてきたが、より安全な非鉛安定剤を使用し
た塩ビ製給水管などへの敷設替えが進んでいる。




 SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.   6
  非鉛安定剤(海外展開)
    塩ビの東南アジア地域需要予測
    日本は成熟市場であるが、東南アジアではインフラ整備にともない、
    今後も需要増加が見込まれる。
             日本     東南アジア
(千トン)
 3,000    年平均成長率      日本    ▲0.1%
          (2016~2022) 東南アジア  4.6%



 2,000




 1,000




    0
           2016   2017     2018   2019       2020   2021   2022   2025   2030
          ※東南アジア:シンガポール、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、ベトナム
                        経済産業省「世界の石油化学製品の今後の需給動向(2018年10月)」より作成


         SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.                                      7
非鉛安定剤(海外展開)

非鉛安定剤の製造・販売の3国展開
2018年、タイで塩ビ安定剤の製造・販売を行うSIAM STABILIZERS
AND CHEMICALS社(SSC)の株式を取得。

東南アジアの安定剤市場
塩ビの需要が増加している東南アジア市場では鉛
について環境規制強化の動きもあることから、日

    3
系のみならず、現地の顧客の間でも非鉛安定剤の
採用や検討の機運が高まっている。                                           堺化学
現在はタイが中心となるが、鉛の環境規制は                                        ●
                                                技術支援
東南アジア各国へ波及し、非鉛安定剤の需要
も伸長していく見込み。
                                      SSC(タイ)
                                      当社90%出資

需要増加が見込まれるアジア(新興国)                         ●
に生産・販売拠点を有することで、顧客の                             ●   SCVN(ベトナム)
                                                     当社100%出資
動きを速やかにとらえ、拡販をスピードアップ                                2009年操業開始




  SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.                              8
人にやさしい製品

  酸化チタン ◆UVカット化粧品材料
  ・亜鉛製品 肌への刺激が少ない無機系サンケア・スキンケア素材

               ◆医療用医薬品
                X線造影剤、消化器系治療薬
               ◆医療機器
                内視鏡洗浄消毒器、骨充填材
   3
   医療事業
               ◆がんスクリーニング検査
                早期がんの発見に役立つマイクロアレイ血液検査
               ◆美容医療領域
                飲む日焼け対策サプリメントなど

        ◆医薬品原薬・中間体
  化学その他 ◆紙おむつ材料
    事業   通気性フィルム
        ◆視覚障がい者誘導用標示点字シート




 SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.       9
UVカット化粧品材料
UV(紫外線)による肌への影響
UVは、可視光線より波長の短い光のこと。このうち波長の長いUV‐Aは、
肌の奥深くまで到達し、肌のハリや弾力を奪ってしまう。
波長の短いUV‐Bは、肌への作用が強く、炎症やしみだけでなく、肌表面
の表皮細胞やDNAを傷つける。
UV‐Cは、オゾン層で吸収されるため、肌への影響を及ぼさない。
酸化チタン・酸化亜鉛のUVカット効果
   3
微粒子の酸化チタンはUV‐Bを、微粒子の酸化亜鉛はUV‐Aを遮蔽する効果
があり、日焼け止めに用いられている。




 SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.     10
UVカット化粧品材料
微粒子酸化チタン・微粒子酸化亜鉛の世界需要
日焼止め用途の世界需要は2023年には7,000トン/年まで伸長するとも予測
される。メーカー各社は設備増強を実施しているが、供給不足が常態化する
ことも予測され、当社においても設備増強を計画。
市場成長の背景
●中国、東南アジア地域の化粧品市場の成長
 これまで日焼止めをあまり使用していなかった地域にも普及
●アメリカ ハワイ州、フロリダ州での環境規制(2021年)
   3
 サンゴを白化させる原因になるとされる有機紫外線吸収剤を配合した
 日焼止めの販売が禁止に⇒酸化チタン、酸化亜鉛への置き換えが進む
 (トン)
  8,000
             日焼止め用途

  6,000


  4,000


  2,000
                     年平均成長率 (2016~2023) 6.6%

     0
             2016         2020       2021      2023


 SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.                    11
研究開発の方向性

水素社会到来に向けた燃料電池材料の開発
●導電性酸化チタン「ENETIA」
 自動車や家庭用「エネファーム」用途に小型化、高出力
 化、低コスト化が進む 固体高分子形燃料電池(PEFC)
 向け 微粒子酸化チタン(右写真)
蓄エネルギーとしての二次電池用材料の開発
温暖化抑制のための人工光合成
                                               ENETIA
その他                                   (表面に白金の微粒子を担持)
 機能性セラミックス材料、新規プロセス技術、
 チオール化合物など

◆キーテクノロジー◆
 微粒子表面処理、粒子形状制御、高純度化、
 高結晶化、硫黄化合物合成など
◆キーマテリアル◆
 チタン、亜鉛、バリウム、硫黄など



  SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.               12
人工光合成
人工光合成とは
人工光合成は、水と太陽光を使って、水素や石油化学製品のもとになる一酸
化炭素(CO)、メタノールなどの燃料を得る技術の総称。
当社は、水、太陽光、光触媒を使って二酸化炭素(CO2)をCOに変換するこ
とを目指し、大学との共同研究を進めている。

持続可能な近代的エネルギーの実現のために
人工光合成技術は、エネルギー問題の解決とともに、CO2の削減により地球
   3
温暖化問題の解決に寄与するものとして期待される。
光触媒のほとんどは太陽光に含まれる紫外線にしか反応しないため、可視光
線にも反応するようにできれば、実用化に向け大きな前進となる。

                                           CO2
                                                   H
                                                 CO 2 O2

                                     CO2   CO2

                                                           光触媒

      光触媒反応評価の                       CO2 + H2O ⇒ CO + ½ O2 + H2O
      様子とイメージ図


 SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.                                 13
化学の力で新しい事業創造の可能性を追求

国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)を
軸に機能性材料を開発
当社の有するキーテクノロジー、キーマテリアルの
活用により、独自性、優位性のあるテーマを選定、
開発サイクルの短縮をはかり、新規のビジネスモデ
ルを追求

例として、化学の力で
●食料(農業、漁業、養殖)ビジネスの検討
●新興国へ浄化装置、浄化剤を通して水ビジネス
 の展開検討
●再生可能エネルギー(工場への導入含む)
●海洋廃棄プラスチックの低減 を実現




 SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.   14
設備投資計画
『SAKAINNOVATION 2023』では設備投資総額400億円、
そのうち収益向上に向けた戦略投資として190億円、
将来を見据えた再構築投資として90億円を計画

                                                       戦略投資
戦略投資
                                                       再構築投資
電子材料(MLCC用関連)、
化粧品材料など既存事業を中心                                         設備更新投資
に、主に5年先の数値目標達成
のための投資                             120
再構築投資
人にやさしく災害に強い工場・                           設備投資    190
オフィスの構築のための投資、                           400億円
将来の新規事業、製品を見据え
た基盤整備のための投資
                                       90



   SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.                      15
再構築投資

 働く人や環境にやさしい、災害に強い工場、本社、技術棟の整備と将来の
 工場建設スペースの確保(投資額90億円)

    環境と人にやさしい工場・オフィスの構築

 環境にやさしい工場
 排水処理設備の改良、廃棄物低減の取り組みを強化
 人にやさしく災害に強い工場・オフィス
 より安全で安心、快適に働ける環境を整備し、事務
 所や厚生施設の建替えも実施
 将来の工場建設スペースの確保
 設備更新によるコンパクト化や設備・建物の整理に
 より、スクラップ&ビルドを推進
 工場運営(ものづくり)の高度化、効率化
 AI、IoT、5Gなどの活用によりスマート工場を構築

                       上:小名浜事業所(福島県いわき市)下:堺事業所(大阪府堺市)




 SAKAI CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD.                 16
株主還元方針

事業活動で得たキャッシュを主に将来の成長に向けた投資に充てるとともに、
安定的・継続的な配当を実施



     2020.3‐2024.3
                                     設備投資
    営業キャッシュフロー

          480億円                      400億円



              株主還元         総還元性向30%以上を目標とする




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     5年先の数値目標達成に向けた
     既存事業を中心とした取り組み




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1. 電子材料
対象:誘電体 (チタン酸バリウム)、誘電体材料 (高純度炭酸バリウム)
市     車載向けはCASE※の進歩により、
場                                         誘電体は微細ハイエンドの開発品を
       今後も伸長すると期待                         軌道に乗せて収益力を強化し、誘電
動
      5G、IoTの普及                          体材料では増産体制を構築して拡販
向
                                          の攻勢をかける
当     品質の安定化(顧客サイドの歩留
       まり、信頼性向上)
社
      新製品(微細誘電体)の早期軌道化                  ●売上高(全体の数字は指数)
戦
                                                           190
略     顧客需要への迅速な対応(増産対
       応)                                   100   設備投資
                                                  57億円
前中計から実施している設備増強
                                                         誘電体     誘電体
                                         誘電体
・誘電体材料        18年1月~ 約3割増                    誘電体          材料
                                         材料
              19年4,11月 約3割増
・微細誘電体        19年9月末完工予定
※CASE:Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運
 転)、Shared & Services(カーシェアリングとサービス)、    2019.3(見込み)     2024.3(見込み)
 Electric(電気自動車)の頭文字をとった造語。



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2. 酸化チタン・亜鉛製品(化粧品材料)
対象:化粧品材料

     欧州のガイドライン変更により、                   多くの化粧品素材を開発・製造でき
      酸化亜鉛が使用可能に                        ることを強みとし、旺盛な需要に対
     ハワイ州で2021年から特定の有                  して生産能力を引き上げ、業界での
市     機成分含有の日焼け止め販売禁止                   存在感を高める
場    生態系や人体への影響の問題から、
動     マイクロプラスチック規制の流れ
向     (イギリスやアメリカなど)    ●売上高(全体の数字は指数)
     中国を中心としたアジア市場の拡
      大                                                    168
                                                 設備投資
                                          100    55億円
当    世界の規制の動きに対応し、海外
      展開を加速                               化粧品            化粧品材料
社
戦    異形状酸化亜鉛や板状硫酸バリウ                     材料
      ムなど、オンリーワン製品により
略
      差別化
                                        2019.3(見込み)     2024.3(見込み)



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3. 樹脂添加剤
対象:塩ビ安定剤、ハイドロタルサイト

     PVC需要は、国内は横ばいで推移                  非鉛化の動きをいち早くキャッチし、
市     する一方、東南アジアは今後もイ                   3国で原料供給、技術支援、安定生
場     ンフラ整備や市街地開発などによ
                                        産体制を強化して更なる海外展開を
      り増加が見込まれる
動                                       加速する(海外比率50%以上)
向    環境や人体への影響から鉛規制が
      進む

                                        ●売上高(全体の数字は指数)
     塩ビ安定剤の製造・販売を日本・                                         126
      ベトナム・タイの3国で展開する                      100    設備投資
当     ことで、東南アジア諸国への拡販                              6億円
      およびフォロー体制を強化
社
戦    鉛から非鉛系安定剤への切替え需                   海外               海外         国内
略     要の獲得
                                             国内
     国内生産体制のてこ入れによる採
      算性の改善

                                        2019.3(見込み)      2024.3(見込み)



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4. 触      媒
対象:ニッケル触媒、PET重合触媒・銅触媒
市    衛生材・ディスプレイの伸び期待
場                                       ニッケル触媒の拡販および生産の効
     環境配慮の流れ進む
動                                       率化を図るとともに、環境配慮型触
向                                       媒を新たな柱に成長させる

     ニッケル触媒の生産拠点統合で資
      本効率化を図り、同時に拡販を進
      めて収益率向上をめざす                       ●売上高(全体の数字は指数)
     環境配慮型触媒の強化で社会貢献                                      200
当                                                設備投資
                                           100
社   ① PET重合触媒                                    13億円
戦     アンチモンフリー触媒でより安全性                  PET・銅           PET
略     の高いボトル・繊維の生産に貢献                                    銅
    ② 銅触媒
      クロムフリー触媒の時代到来に先駆                    ニッケル             ニッケル
      け

                                        2019.3(見込み)     2024.3(見込み)



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5. 高屈折材料
対象:高屈折材料
      これから主流になる大画面ス                      スマートフォン市場において、大画
市
       マートフォンの伸びに期待
場                                         面のハイエンドモデルが今後リード
動     プラスチックレンズの更なる高                     する予測から、新工場稼働させ増産
       屈折化に期待                             体制を整え、収益に貢献させる
向

      微粒子にすることにより高い透
                                         ●売上高(全体の数字は指数)
当      明性と高屈折率を両立しており、
社      幅広いラインアップで使いやす
                                                             367
戦      さを訴求                                        設備投資
                                            100    21億円
略     新工場を稼働させ、高付加価値
       品として収益に貢献                         高屈折率材料
                                                            高屈折率
                                                             材料
高屈折率材料の主な用途:
 レンズや光学フィルムのコーティング
    ※反射防止(外光による映り込み抑制)
     による視認性向上に寄与                          2019.3(見込み)     2024.3(見込み)



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6. 医療事業
対象:医療機器事業(粘膜下注入材、骨充填材)、美容医療機関向け製品
市    高齢化の進行により、癌の罹患数、                   積極的に新規事業を伸ばし、医療機
場     有病者数が増加傾向                          器事業(粘膜下注入材、骨充填材)、
動                                        美容 医療機関向け製品、がんスク
     美容・健康への意識の高まり
向                                        リーニング検査事業を中心に拡大を
     既存事業(バリウム、アルロイドG、家庭薬、            めざす
      内視鏡洗浄消毒器)を守りつつ、
      新規事業を推進                 ●売上高(全体の数字は指数)
    ① 粘膜下注入材                                                140
当     19年6月から販売開始。異なる施術                    100    設備投資
社     方法への適用拡大で売上増大を図る
                                        新規事業      12億円
戦   ② 美容医療機関向け製品                                         新規事業
略     医療機関専売商品とし、美意識の高
      い購買層に訴求
    ③   骨充填材「レボシス」                        既存事業             既存事業
        綿形状の人工骨充填材。開発元のス
        タートアップ企業から製造を受託。
        国内外での拡販計画に対応。
                                         2019.3(見込み)     2024.3(見込み)



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