4064 カーバイド 2021-11-26 17:00:00
新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書 [pdf]
2021 年 11 月 26 日
各 位
会 社 名 日本カーバイド工業株式会社
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 杉 山 孝 久
(コード番号 4064 東証第 1 部)
問合せ先 取締役 執行役員 経営企画部長 横田 祐一
(TEL. 03-5462-8224)
新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書
当社は 2022 年4月に予定される株式会社東京証券取引所の市場区分の見直しに関して、本日プライ
ム市場を選択する申請書を提出いたしました。当社は、移行基準日時点(2021 年6月30日)において、
当該市場の上場維持基準を充たしていないことから、下記のとおり、新市場区分の上場維持基準の適合
に向けた計画書を作成しましたので、お知らせいたします。
記
1.当社の上場維持基準の適合状況及び計画期間
当社の移行基準日時点におけるプライム市場の上場維持基準への適合状況は、以下のとおりとなって
おり流通株式時価総額については基準を充たしておりません。当社は、「流通株式時価総額」に関して
「NCI2025(仮)」の最終年度となる 2025 年度(2026 年
は、新・中期経営計画(2022 年度~2025 年度)
3 月期末)までに、上場維持基準を充たすために各種取組を進めてまいります。
株主数 流通株式数 流通株式 流通株式 1日平均 時価総額
(人) (単位) 時価総額 比率 売買代金 (億円)
(億円) (%) (億円)
当社の状況
(移行基準日 - 63,174 単位 82.4 億円 71.8% 0.5 億円 -
時点)
上場維持基準 - 20,000 単位 100 億円 35% 0.2 億円 -
計画書に
- ○ -
記載の項目
※当社の適合状況は、東証が基準日時点で把握している当社の株券等の分布状況等をもとに算出を行っ
たものです。
2.上場維持基準の適合に向けた取組の基本方針、課題及び取組内容
プライム市場上場維持基準の充足に向けた「流通株式時価総額」の向上にかかる取組の基本方針、課
題及び取組内容については、添付の『新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書』に記載のとお
りです。
(注意)本資料で開示されている将来に関する記述は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に
基づき作成したものであり、実際の業績は今後の様々な要因によって異なる可能性があります。
以 上
新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書
2021年11月26日
上場維持基準の適合状況及び計画期間
上場維持基準の適合状況
当社の移行基準日(2021年6月30日)におけるプライム市場の上場維持基
準の適合状況は『流通株式時価総額』について基準を充たしておりません。
プライム市場上場維持基準 当社の数値
流通株式時価総額 100億円 82.4億円
計画期間
上場維持基準を充たすための計画期間を、新・中期経営計画「NCI 2025
(仮)」 の最終年度となる2026年3月期末までとし、本計画書に記載する
各種取組みを進めてまいります。
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上場維持基準適合に向けた基本方針
『流通株式時価総額』の構成要素は、「時価総額」及び「流通株式比率」
となります。
• 「時価総額」については、従来の注力領域であるセーフティ、モビリティにエレクトロニク
スを加え、セーフティではカーライセンスプレートやカーボンニュートラル関連のエンジニ
アリングを、モビリティではオートモービルやモーターサイクルを、エレクトロニクスでは
半導体や電子デバイス、ディスプレイ関連を戦略市場分野と位置付けた上で事業規模を拡大
し、SDGs、ESG、DX関連施策の推進やコーポレートガバナンスの強化に取組み、企業価値
の継続的な向上を目指します。
• 「流通株式比率」については、東京証券取引所の一次判定結果における当社の流通株式比
率は「71.8%」であり、プライム市場の上場維持基準を充足しておりますが、更なる向上
に向けた取組みも併せて実施します。
• 上記により、『流通株式時価総額』の向上を図り、プライム市場の上場維持基準適合を目指
します。
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時価総額向上に向けた取組み
現状の課題及び取組み
持続的な成長と中長期的な企業価値を向上させるとともに、株式市場で適
正な評価を得ることが課題と捉えております。当該課題を解決するために、
以下の「時価総額」向上に向けた取組みを実施してまいります。
① 「2030年のありたい姿」を目指した新・中期経営計画「NCI 2025
(仮)」(概要)の成長戦略に基づく業績の向上(SDGs/ESG/DX関連施
策への取組み含む)
尚、新・中期経営計画の発表は2022年5月を予定しております。
② 株主還元方針の策定
③ コーポレートガバナンスの充実
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①新・中期経営計画「NCI 2025(仮)」(概要)
2030年のありたい姿 持続可能な社会に貢献する、キラリと光る企業グループ
中期経営計画「NCI 2025(仮)」
基本方針 「キラリ=One&Only」の追求
キラリと光る技術を究め、キラリと光る製品を提供することで、事業規模を拡大する
成長戦略 3つの注力領域における戦略市場分野での新製品の開発、および提案力の強化
注力領域 戦略市場分野
エレクトロニクス 半導体 電子デバイス ディスプレイ
カーライセンスプレート 医薬・化粧品
セーフティ エンジニアリング(カーボンニュートラル関連)
モビリティ オートモービル モーターサイクル
• 事業の選択と集中による事業ポートフォリオの組替えと新規ビジネスの創出、拡大を実現
• M&Aなどの戦略市場分野への戦略投資の強化
SDGs/ESG/DX施策の推進
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①新・中期経営計画 数値目標(概要)
2025年度に過去最高の営業利益を目指します。
2019年度 2020年度 2021年度 2025年度
(連結) 実績 実績 見込 目標
2021年度見込比
売上高 466億円 422億円 480億円
1.2倍以上
2021年度見込比
営業利益 25億円 23億円 28億円 2倍以上
(過去最高益)
営業利益率 5.5% 5.7% 6.0% 10%以上
ROE 7.2% 9.4% - 10%以上
D/Eレシオ 0.73 0.69 - 現状維持
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①新・中期経営計画 注力領域における売上計画(概要)
2025年度売上高に占める注力領域の売上比率を2021年度比10%UPします。
外:参入市場比率
注力領域の売上高を新・中期経営計画期間で100億円以上増加させます。
内:戦略市場比率
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①新・中期経営計画 戦略市場分野と成長戦略(概要)
戦略市場分野での新製品の開発および提案力を強化します。
注力領域 戦略市場分野 成長ドライバー
フォトレジスト用添加剤、半導体表面処理用添加剤
エレクトロニクス 半導体 電子デバイス ディスプレイ
電子デバイス用アルミナ基板、電子デバイス回路用基板、ディスプレイ用粘着剤
カーライセンスプレート 視認性向上に寄与する再帰反射シート
セーフティ エンジニアリング(カーボンニュートラル関連)CO2低減に貢献するプラント設計、紛体輸送技術
医薬・化粧品 PCR検査用原体、医薬用粘着剤(アジア地区での展開)
モビリティ オートモービル モーターサイクル 塗装代替フィルム、3Dエンブレム(環境対応への貢献)
成長戦略の実行
戦略市場分野での売上高 2021年度比
指数:2021年度見込を100
次世代機能性フィルム開発強化 1.5倍
再帰反射シート生産能力増強
半導体・電子デバイス向け
生産能力増強
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①新・中期経営計画 SDGs/ESG施策の推進(概要)
SDGs/ESGに関連する製品の供給・取組みを推進します。
分野 課題 注力領域 課題解決に貢献する製品 市場での用途 関連するSDGs
E 環境配慮型製品の
モビリティ 加飾成形フィルム 自動車(塗装代替)
(環境) 開発・販売
E 高効率化した発電設備
脱炭素社会の実現 セーフティ エンジニアリング
(環境) 全固体電池
表面処理用添加剤
製
フォトレジスト用添加剤 半導体
品 自動運転・自動制御に
エレクトロニクス 半導体用金型クリーニング材
S よる安全性能向上
アルミナ基板 チップ抵抗器
(顧客)
高精度プリズム製品 車載向けセンサ
交通事故低減 再帰反射シート カーライセンスプレート
セーフティ
落下事故低減 高強度手すり 超高層マンション
分野 課題 課題解決に貢献する取組み 関連するSDGs
太陽光発電の増設、CO2排出権の購入
E 省エネ機器への切替(高効率機器、冷凍機 等)
脱炭素社会の実現
(環境) 燃料の転換(重油、軽油から電化へ)
排熱の回収、再利用
フレックスタイム制の導入
ワークライフバランス
取 ペーパレス化の推進
S の実現
組 従業員満足度(調査)の向上
(従業員)
み 次世代経営者育成プログラムの充実
人材の育成
グローバル人材の育成
S 地域コミュニティとの 地域スポーツや文化活動への協賛
(地域) 共生 小学校への交通事故防止用の再帰反射シート、換気用網戸の寄贈
G
ガバナンスの変革 コーポレート・ガバナンス体制の充実 10
(ガバナンス)
①新・中期経営計画 カーボンニュートラルの取組み(概要)
2030年度目標
【主な取組み】
CO2排出量
• 再生可能エネルギーの導入
46%削減 (2013年度比)
(魚津工場での太陽光発電など)
• 省エネやMFCA活動、
プロセス効率改革推進
国内CO2排出量(千ton)
2050年度
上:魚津工場に設置された太
ネットゼロを 陽光パネル
右:ECT(タイ)に設置され
目指す た太陽光パネル
➡ 2050年度までにカーボンニュートラル達成を目指します。 11
①新・中期経営計画 DXの推進(概要)
デジタル技術の活用で、競争力のあるキラリと光る企業グループを実現します。
変化する経営環境に「素早く」適応
DXグランドデザイン
マネジメント 生産 研究 営業 働き方改革
ビジネスインテリジェン
経営スピードアップ スマートファクトリー R&Dスピードアップ 多様化推進
スによる営業力強化
• 必要なデータを必要な時に。スピード感のある経営マネジメントへの変革
• IT技術やデジタルデータの積極的な活用。生産性や品質の向上、製品開発の推進力強化
• 高付加価値業務への移行とワークライフバランスの充実
経営直下型のDX推進体制
データプラット DX企業風土化
DX人材育成
フォーム整備
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②株主還元方針の策定
基本方針
毎年、配当性向30%以上を目途に安定配当を継続してまいります。
30%以上
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③コーポレートガバナンスの充実
新市場区分の趣旨に則り、プライム市場に求められる水準を目指します。
プライム市場
多くの機関投資家の投資対象となり得る規模の時価総額(流動性)を持ち、より
高いガバナンス水準を備え、投資家との建設的な対話を中心に据えて持続的な成
長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場
具体的には、2021年6月に改訂された「コーポレートガバナンス・コー
ド」のうち、プライム市場のみに適用、あるいはプライム市場に加重される
次の各原則を中心に、実施に向けて取組んでまいります。
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③コーポレートガバナンスの充実
(補充原則)
1-2 ④ :機関投資家向けに議決権電子行使プラットフォームの利用
⇒導入済み
3-1 ② :開示書類のうち必要とされる情報について英語での開示・提供
⇒2022年度開示書類より実施予定
3-1 ③ :気候変動に係るTCFD※と同等の開示の質と量の充実
⇒2022年6月提出のコーポレートガバナンス報告書にて開示予定
4-8 :独立社外取締役の3分の1以上の選任
⇒選任済み
4-10①:構成員の過半数を独立社外取締役とする指名・報酬委員会の設置
及びその構成の独立性に関する考え方・権限・役割等の開示
⇒委員会は2021年11月設置済み、開示は2022年6月提出のコーポレート
ガバナンス報告書にて開示予定
※TCFD:気候関連財務情報開示タスクフォース
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流通株式比率向上に向けた取組み
現状の課題及び取組み
当社株式の流動性を向上させることが課題と捉えております。
特に、政策保有株式等については、引続き一層の縮減を推進するなど、当該
課題を解決するために、以下の当社株式の流動性向上に向けた取組みを実施
してまいります。
① 政策保有株式について
② 新株予約権の行使について
③ IRの強化
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①政策保有株式について
政策保有株式の縮減については、引続き積極的に取組んでまいります。
今後も、当社株式を保有している上場会社(保険会社含む)の政策保有株
式削減の方針について尊重してまいります。
上場会社(保険会社含む)が政策保有する当社株式推移
保有株式数(千株)
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②新株予約権の行使について
当社は2019年11月より、設備投資資金の一部を調達する目的で、第三者割
当てによる新株予約権の発行(発行新株予約権数 12,000個※)を実施して
きており、その結果流通株式比率の向上に繋がっております。
※新株予約権1個につき100株
発行済株式総数増加実績(2019年3月末比)
2020年3月末 2021年3月末 2021年10月末
+33,300株 +598,500株 +1,075,700株
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③IRの強化
情報開示の充実
投資家・株主のニーズに応えた、情報開示の充実を推進します。
・コーポレートサイトにおけるIR情報の質と量の向上
・動画配信や説明会の開催などの多様な説明機会の創出
対話の推進
投資家・株主との面談機会を増やす施策に取組むとともに、対話の質の向上
を図ります。さらに、対話の内容を経営に取入れることで、中・長期的な企
業価値の向上を目指します。
・投資家・株主への情報発信
・IRツールを活用した、投資家・株主へのコミュニケーションの効率化
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メールにてお問い合わせください
prir@carbide.co.jp
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