4061 デンカ 2019-09-09 15:00:00
シンガポールにおけるポリスチレン生産設備転用によるMS樹脂増産決定のお知らせ [pdf]

                                                              2019 年 9 月 9 日
各    位
                                会       社       名:デ   ン   カ   株   式   会   社
                                代   表       者   名:代 表 取 締 役 社 長 山本 学
                                            (コード番号:4061 東証第1部)
                                問合せ先責任者名:CSR・広報室長                     福岡 智
                                            (TEL:03-5290-5511)


    シンガポールにおけるポリスチレン生産設備転用による MS 樹脂増産決定のお知らせ


 デンカ株式会社(本社 東京都中央区、
           :       代表取締役社長 山本学) 経営計画
                          :    は、   「Denka Value-Up」
のもと進めている事業ポートフォリオ変革の一環として、シンガポールの連結子会社(Denka
Singapore Private Limited;以下DSPL)におけるポリスチレン(GPPS*1;製品名:Denka Styrol)
の生産を停止し、生産設備の改造により、MS樹脂*2の能力増強を行うことといたしました。本設
備改造に伴う投資額は約27億円です。


 MS樹脂は液晶TV及びモニターの大画面化・狭額縁化により需要が急増しているバックライト用
導光板をはじめとした光学用途、及び中国を中心としたアジア太平洋地域において成長著しい化
粧品用容器等の非光学用途の拡大もあり、現在供給能力が不足している状況です。
 当社はMS樹脂のリーディングカンパニーとして拡大する需要に対応すべく、既存ポリスチレン
生産設備の改造によりMS樹脂の生産能力を倍増(増強能力+7万トン、合計14万トン)し、将来の
需要拡大に対応するとともに、現在の1基生産体制を2基体制としBCP対応を強化いたします。


 当社は 1997 年にシンガポールにて高強度 GPPS である“MW-1”を中心に、ポリスチレンの生産
販売を開始し、ASEAN、中国をはじめ世界 30 か国以上でご使用頂いてまいりました。
 しかしながら、ポリスチレンの海外市場は需要に対し供給が余剰であることからこの度ポリス
チレンの生産を停止し、より付加価値が高い機能樹脂である MS 樹脂の製造設備へ転換いたしま
す。


 当社は経営計画「Denka Value-Up」において、2022 年度の営業利益に占めるスペシャリティー
化率 90%を目標に掲げております。今後も将来需要に対応した投資を迅速に行い、基盤事業のさ
らなるスペシャリティー化を目指します。


【投資概要】
*投資拠点:Denka Singapore Private Limited Seraya Plant (シンガポール)
      40 Seraya Avenue, Singapore 627873
*投資内容:ポリスチレン製造設備の改造によるMS樹脂能力増強
*投資金額:約27億円
*稼動時期:2021 年上半期(ポリスチレンの販売終了:2020 年末)

 連結業績への影響 本件による当社 2019年度連結業績への影響はございません。
*1)GPPS(General Purpose Polystyrene)
汎用ポリスチレン樹脂
*2)MS樹脂
  スチレンとメタクリル酸メチル(MMA)の共重合体(Methyl Methacrylate-Styrene Copolymer)
で、吸湿性が低い事による寸法安定性、及び低比重、良成型性という品質優位性を持っています。
更にDSPLでは連続プラントでの精密制御技術を活かした低コンタミ、良外観を備えた製品を安定
生産し、他社との差別化を図っており、その品質は市場において高い評価を受けています。


                                                          以    上