4004 昭電工 2020-05-15 15:30:00
2020年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]

                     2020年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                                            2020年5月15日

上場会社名 昭和電工株式会社                                                                                  上場取引所                  東
コード番号 4004    URL https://www.sdk.co.jp
代表者      (役職名) 代表取締役社長                   (氏名) 森川 宏平
問合せ先責任者 (役職名) 財務・経理部 IR室長                (氏名) 加藤 信裕                                             TEL 03-5470-3323
四半期報告書提出予定日       2020年5月20日
配当支払開始予定日         ―
四半期決算補足説明資料作成の有無 :           有
四半期決算説明会開催の有無            :   有 (証券アナリスト、機関投資家向け)

                                                                                                        (百万円未満四捨五入)

1. 2020年12月期第1四半期の連結業績(2020年1月1日~2020年3月31日)
(1) 連結経営成績(累計)                                                                               (%表示は、対前年同四半期増減率)
                                                                                                  親会社株主に帰属する
                             売上高                     営業利益                      経常利益
                                                                                                    四半期純利益
                             百万円         %              百万円         %          百万円           %          百万円             %
2020年12月期第1四半期             171,734    △26.8          2,469      △94.6           3,221     △92.7          2,699     △91.8
2019年12月期第1四半期             234,727      9.3         45,376       32.4          44,182      35.3         33,074      34.1
(注)包括利益 2020年12月期第1四半期  △13,034百万円 (―%) 2019年12月期第1四半期  37,304百万円 (144.6%)
                                                             潜在株式調整後1株当たり
                       1株当たり四半期純利益
                                                                四半期純利益
                                                   円銭                                円銭
2020年12月期第1四半期                                  18.50                 ―
2019年12月期第1四半期                                 226.73                 ―

(2) 連結財政状態
                                 総資産                              純資産                             自己資本比率
                                               百万円                                  百万円                                 %
2020年12月期第1四半期                  1,051,580                                   493,647                                   45.1
2019年12月期                       1,076,381                                   519,433                                   46.4
(参考)自己資本     2020年12月期第1四半期 474,038百万円                        2019年12月期 499,366百万円


2. 配当の状況
                                                              年間配当金
                 第1四半期末                第2四半期末                 第3四半期末                    期末                   合計
                                 円銭                  円銭                   円銭                     円銭                   円銭
2019年12月期              ―                            50.00         ―                             80.00              130.00
2020年12月期              ―
2020年12月期(予想)                                 未定                 未定                     未定                   未定

(注)直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 有



3. 2020年12月期の連結業績予想(2020年 1月 1日~2020年12月31日)
                                                                          (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
                                                                                    親会社株主に帰属する 1株当たり当期
                 売上高                    営業利益                     経常利益
                                                                                      当期純利益      純利益
                 百万円             %       百万円             %       百万円            %         百万円           %             円銭
第2四半期(累計)       未定     未定    ――                                未定         ―             未定          ―            未定
   通期           未定     未定    ――                                未定         ―             未定          ―            未定
(注)直近に公表されている業績予想からの修正の有無 : 有
※ 注記事項
(1) 当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
     新規 ― 社 (社名)               、   除外  ― 社  (社名)

(2) 四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用 : 無
(3) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
     ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更  : 無
     ② ①以外の会計方針の変更         : 無
     ③ 会計上の見積りの変更          : 無
     ④ 修正再表示               : 無

(4) 発行済株式数(普通株式)
     ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)   2020年12月期1Q    149,711,292 株 2019年12月期     149,711,292 株
     ② 期末自己株式数             2020年12月期1Q      3,836,472 株 2019年12月期       3,836,329 株
     ③ 期中平均株式数(四半期累計)      2020年12月期1Q    145,874,837 株 2019年12月期1Q   145,874,819 株

※ 四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です

※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
本資料に掲載されている業績予想等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、
実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想に関する事項は、【添付資料】 9ページ 「1.当四半期決算に関する定性的情報
(3)連結業績予想に関する定性的情報」 をご覧ください。
                           昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


○添付資料の目次


1.当四半期決算に関する定性的情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
 (1)連結経営成績に関する定性的情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
 (2)連結財政状態に関する定性的情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
 (3)連結業績予想に関する定性的情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9


2.四半期連結財務諸表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
 (1)四半期連結貸借対照表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
 (2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書・・・・・・・・・・・・・・12
 (3)四半期連結財務諸表に関する注記事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
     (継続企業の前提に関する注記) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
     (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ・・・・・・・・・・・・14
     (追加情報) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
     (セグメント情報等) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
     (重要な後発事象) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16


  ________________________________________




1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)連結経営成績に関する定性的情報
 1)当期の経営成績
   当第1四半期(2020年1月~3月)のわが国経済は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)
  の影響拡大により、個人消費は2月以降急速に悪化しました。企業収益は、感染症拡大による
  世界的な経済活動抑制の影響を強く受け、国内消費の急減速、輸出の大幅な減少と海外生産の
  急速な低下、さらには原油価格急落の影響も厳しく、多くの企業において業況判断を大きく引
  き下げる動きが出ております。これに対して日本、米国、EU等主要国で思い切った金融・財政
  政策が実施されつつありますが、当社を巡る経営環境は第2四半期以降さらなる悪化が想定さ
  れます。


   当社グループは、現下の状況に鑑み、すべてのステークホルダーの皆さまの安全・健康を第
  一に考え、感染症の拡大防止に向け多くの施策を実行しています。具体的には、主要な事業所、
  部署におけるテレワークによる在宅勤務の実施、特別休暇の付与など従業員の安全確保と感染
  拡大防止を最優先にした施策を行っています。同時に、生産拠点では、感染防止策を徹底した
  上での生産活動の維持に努め、お客様に対する製品供給の継続など社会インフラ機能の維持に
  注力しております。



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                                  昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


 中期経営計画「The TOP 2021」
 当社グループは長期的に目指す姿を設定し、2019年より中期経営計画「The TOP 2021」を推
進しております。当社グループが持続的に発展し、社会から信頼・評価されるためには、株主
様をはじめ、お客様、お取引先、地域関係者、社員など、全てのステークホルダーの皆様にご
満足いただけるよう、企業価値の向上を図ることが重要です。当社はこれをグループ経営理念
として明確にし、株主価値・顧客価値・社会価値の最大化に向けた経営を推進いたします。


 また、日立化成株式会社株式に対する公開買付けにより、同社を2020年4月、連結子会社と
しました。産業構造や競争環境は大きく変化しておりますが、今般の新型コロナウィルスの世
界規模での感染拡大によって、この流れが加速すると予想されます。特に、テレワーク、オン
ラインビジネスの拡大、生産現場のFA化加速、サイバーセキュリティ強化等、デジタル化が急
速に進展することが想定されます。このような環境変化に対応しつつ、グローバルトップクラ
スの機能性化学メーカーとして勝ち残るためには、素材、部材を超えたソリューションを提供
していく、顧客にとっての「ワンストップ型先端材料パートナー」に進化することが不可欠と
考えます。
 当社グループは、「The TOP 2021」の着実な実行により収益力基盤の強靭化と収益変動幅の
抑制を図り、企業価値を向上させるとともに、日立化成株式会社との早期の実質的な統合を図
り、将来に向けた成長の基盤を確立いたします。


 当第1四半期の連結営業成績につきましては、売上高は、エレクトロニクスセグメントは
ハードディスクの数量増により増収となり化学品セグメントも増収となりました。一方、無
機セグメントは黒鉛電極事業の数量減で大幅な減収となり、石油化学、アルミニウム、その
他、の3セグメントも製品市況の低下で減収となり、総じて減収となる1,717億34百万円(前
年同期比26.8%減)となりました。
 営業利益は、エレクトロニクスセグメントは数量増により増益となりましたが、無機セグメ
ントは黒鉛電極事業の数量減により大幅な減益となり、石油化学、化学品、アルミニウム、そ
の他、の4セグメントも製品市況の低下を受け減益となり、総じて大幅な減益となる24億69百
万円(同94.6%減)となりました。これを受け、経常利益は32億21百万円(同92.7%減)となり
ました。
 これにより親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期と比べ大幅な減益となる26億99
百万円(同91.8%減)となりました。




                                                    (単位:百万円)
                    2019 年            2020 年
                                                       増減
                   第1四半期             第1四半期
    売上高                 234,727           171,734     △62,993
    営業利益                 45,376             2,469     △42,907
    経常利益                 44,182             3,221     △40,961
    親会社株主に帰属
                         33,074             2,699     △30,376
    する四半期純利益



                            2
                                  昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


2)セグメント別概況(2020年1月~3月)
【石油化学セグメント】
   当セグメントでは、オレフィン事業は、中国需要の減速による東アジアの需給バランスの
  軟化、原料価格の低下に伴いエチレン・プロピレン等の製品市況が低下するとともに、当期
  は誘導品の定修による販売数量減もあり減収となりました。有機化学品事業は、酢酸エチ
  ル・酢酸ビニルの定修による数量減に加え市況が低下し減収となりました。
   この結果、当セグメントの売上高は 550 億 25 百万円(前年同期比 12.3%減)となり、営
  業損益は1億 56 百万円(同 41 億 49 百万円減益)の損失となりました。


                                             (単位:百万円)
                2019 年             2020 年
                                                 増減
               第1四半期              第1四半期
    売上高              62,716             55,025   △7,691
    営業利益              3,993              △156    △4,149


【化学品セグメント】
   当セグメントでは、基礎化学品事業は、液体アンモニア、アクリロニトリルは前年同期並
  みとなりましたが、クロロプレンゴムは輸出数量が減少し減収となったため、総じて減収と
  なりました。機能性化学品事業は、中国向け販売数量が減少し減収となりました。産業ガス
  事業は前年同期並みとなりました。情報電子化学品事業は、半導体業界向け数量増により増
  収となりました。前年下期にコーティング材料事業を新規連結したこともあり、総じて増収
  となりました。
   この結果、当セグメントの売上高は 363 億 15 百万円(前年同期比 0.8%増)となりました
  が、営業利益は減益の 22 億 86 百万円(同 5.2%減)となりました。


                                             (単位:百万円)
                2019 年             2020 年
                                                 増減
               第1四半期              第1四半期
    売上高              36,026             36,315      289
    営業利益              2,413              2,286    △126


【エレクトロニクスセグメント】
   当セグメントでは、ハードディスク事業は PC 向け出荷が低調な水準ながら堅調に推移
  しデータセンター向けも出荷が増加したため増収となりました。化合物半導体は輸出数量
  が増加し増収となりました。リチウムイオン電池材料事業は車載向けは出荷が減少しまし
                                                          ®
  たが、タブレット・スマートフォン向けアルミラミネート包材 SPALF の販売量が増加し前
  年同期並みとなりました。SiC エピタキシャルウェハー事業は、輸出数量が減少し小幅の
  減収となりました。
   この結果、当セグメントの売上高は 235 億 53 百万円(前年同期比 14.6%増)となり、営業
  利益は9億 87 百万円(同 12 億 59 百万円増益)となりました。




                              3
                                 昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


                                            (単位:百万円)
               2019 年             2020 年
                                                増減
              第1四半期              第1四半期
   売上高              20,553             23,553     3,000
   営業利益              △271                 987     1,259


【無機セグメント】
  当セグメントでは、黒鉛電極事業は、世界的な鉄鋼生産の鈍化と顧客在庫の取り崩しによ
 る需給軟化を受けて減産を一段と強化したため販売数量が減少し、大幅な減収となりまし
 た。セラミックス事業は研削材、電子材料用ファインセラミックスの販売数量が減少し減収
 となりました。
  この結果、当セグメントの売上高は 213 億 85 百万円(前年同期比 70.5%減)となり、営
 業利益は8億 48 百万円(同 97.9%減)となりました。


                                            (単位:百万円)
               2019 年             2020 年
                                                増減
              第1四半期              第1四半期
   売上高              72,383             21,385   △50,998
   営業利益             39,506                848   △38,658


【アルミニウムセグメント】
  当セグメントでは、アルミ圧延品事業のアルミ電解コンデンサー用高純度箔は、産業機
 器・車載向け等需要業界の生産調整を受け出荷が減少し減収となりました。アルミ機能部材
 事業は、主に中国、欧州、ASEAN の自動車生産の減少を受け自動車向け部材の出荷が減少し
 減収となりました。アルミ缶事業は、国内生産能力の削減に伴い、またベトナム市場は外出
 規制に伴うビール生産の大幅減により、それぞれ販売数量が減少し減収となりました。
  この結果、当セグメントの売上高は 191 億 77 百万円(前年同期比 19.3%減)となり、営
 業利益は 48 百万円(同 81.0%減)となりました。
                                            (単位:百万円)
               2019 年             2020 年
                                                増減
              第1四半期              第1四半期
   売上高              23,751             19,177   △4,573
   営業利益                255                 48     △207


【その他セグメント】
  当セグメントでは、昭光通商株式会社は製品市況の下落や需要低迷の影響等により減収
 となり、総じて売上高は 286 億6百万円(前年同期比 11.8%減)となり、営業利益は1億 92
 百万円(同 36.7%減)となりました。
                                            (単位:百万円)
               2019 年             2020 年
                                                増減
              第1四半期              第1四半期
   売上高              32,431             28,606   △3,825
   営業利益                304                192     △111


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3)当第1四半期に実施・決定した主な施策
【全社施策】
 「日立化成株式会社株式に対する公開買付けの結果及び子会社(孫会社)の異動
   に関するお知らせ」、
 「資金調達、連結子会社の減資及び特定子会社の異動に関するお知らせ」
   詳細につきましては、2020年4月21日に開示いたしましたリリース文をご参照ください。


 「使用済プラスチックのケミカルリサイクル事業が『第29回地球環境大賞』にて『日本経済
  団体連合会会長賞』を受賞」
   当社は、2020年2月、フジサンケイグループ主催の「第29回地球環境大賞(注)」において
  「日本経済団体連合会会長賞」を受賞しました。
   当社は、使用済プラスチックのケミカルリサイクル事業を2003年から展開しており、川
  崎事業所において、回収された使用済プラスチックを熱分解によりガス化し、水素や一酸
  化炭素を取り出し、一酸化炭素は炭酸製品、水素はアンモニアと化学品原料として利用し
  ています。また、燃料電池車やホテルに設置された燃料電池での発電用として供給するな
  ど、低炭素社会実現に向けた取り組みにも貢献しています。使用済プラスチックを焼却処
  理しないことによるCO2排出削減だけでなく、陸上での資源循環を推進し、海洋流出するプ
  ラスチックの削減に寄与する取り組みであることを高く評価頂き、今回の受賞に至りまし
  た。
   当社グループは、本ケミカルリサイクル事業を始め、鉄のリサイクルに必ず使われる黒
  鉛電極の世界各地への供給や、回収済アルミ缶を新たなアルミ缶として製造するアルミ缶
  リサイクル活動(can-to-can)に日本で初めて取り組むなど、環境に配慮した事業活動を
  積極的に推進しています。
  (注)1992年に産業界を対象とする顕彰制度として、フジサンケイグループが公益財団法人世界自然保護基金(WWF)
    ジャパンの特別協力を得て創設した賞。本制度は地球温暖化防止や循環型社会の実現に寄与する新技術・新製品
    の開発、環境保全活動・事業の促進や、地球環境に対する保全意識の一段の向上を目的としており、これらに関
    して顕著な功績が認められる企業などに贈られる。



 「人工知能(AI)を用いた設備投資審査知見活用システムを導入」
   当社は、生産設備等投資の社内審査において、これまでの審査で蓄積された設備の安全・
  安定稼働に関わる知見をより有効的、効率的に活用するため、人工知能(AI)を用いたデ
  ータベース検索システム「KIBIT(注)
                     」を導入し、2020年1月末より運用を開始しました。
    KIBITは、専門家や業務熟練者が備える“暗黙知”を再現した人工知能で、添付ファイ
  ルを含む文書情報から、キーワードだけでなく文脈も捉え文章の特徴量を抽出し、類似性
  の判断が可能で、審査員の経験に依存することなく過去の類似案件を抽出できます。社内
  の導入テストでは、類似案件の検索から類似性判断までの時間が従来の1/10近くにまで短
  縮できる効率性の高さを確認しました。また、複数の類似案件を同時に抽出でき、設備安
  全対策に関わる知見を最大限活用することが可能となります。
    今後、本システムを設備投資時審査で本格運用するとともに、生産現場の事故・異常情
  報にも応用展開する検討を進めてまいります。
   (注)株式会社FRONTEOが開発した、同社独自の機械学習アルゴリズムを用いた人工知能。高い自然言語処理技術を持
       ち、少量の教師データで短時間での高精度な解析が可能なことを特長とする。




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                          昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


「球状アルミナの生産性および品質安定化に寄与するAI画像解析システムを開発」
  当社は、BLUE TAG株式会社と共同で、AIを用いた球状アルミナの画像解析システムを開
 発し、2020年上期から生産ラインでの活用を開始します。
  当社の球状アルミナは、形状が均一で品質が安定しており、また流動性や充填性に優れ
 ていることから、電子部品の放熱シート等の充填材やブラスト材等に使用されています。
  今回開発したAIによる画像解析システムは、熟練運転員の判断を教師データとする過程
 において同社の持つミクロ画像処理における高い技術を応用したもので、従来型の画像解
 析ソフトで困難だった熟練運転員の経験知を可視化し、数値化したデータを迅速に生産工
 程へフィードバックして品質安定化につなげることを目的としています。導入テストでは
 約20秒で熟練運転員と同等レベルの判定を行い、充分な判定能力を備えていることを確認
 しました。
   本システムは再学習に向けたデータ構築機能を併せ持ち、生産ラインでの運用を通じ
 た精度向上が可能であり、これにより品質・生産性のさらなる向上を図ってまいります。


「AIの活用によりフレキシブル透明フィルム開発の迅速化を実証」
  当社、国立研究開発法人産業技術総合研究所、国立研究開発法人新エネルギー・産業技
 術総合開発機構、先端素材高速開発技術研究組合は、2020年4月、モバイル機器などの開
 発に欠かせないフレキシブル透明フィルム(注1)の設計にAIを活用し、要求特性を満たすフ
 ィルムの開発の実験回数を25分の1以下に低減できることを実証しました。
  本開発は、経験知をもとにした従来の材料開発からの脱却を目指し、AIやマルチスケー
 ルシミュレーション(注2)を積極的に活用して従来の材料開発に比べ実験回数を削減し、開
 発期間の大幅な短縮を目指す、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の
 「超先端材料超高速開発基盤技術プロジェクト」の委託事業として実施しています。
  今回の実験により、AIが予測した配合により作成した3種類のフィルムが、熟練研究員
 が作成した25種類のフィルムに比べていずれも優れた物性値を得られたことから、研究員
 による開発に比べて25分の1以下と開発期間の大幅な短縮が可能となることが実証できた
 だけでなく、研究員の経験知に基づいた製品を超える製品開発の可能性も実証しました。
  今後は、本技術をさらに高度化させ、要求特性を満たしながらより良い物性値となる配
 合比をAIが提案できるよう開発を進めてまいります。
 (注1)自由に歪曲できる透明なフィルムで、タッチパネル用透明伝導性基材、フレキシブル回路用基材、フレキシブ
   ルディスプレイ用基材など幅広い分野への利用が考えられる。
 (注2)ミクロ領域では、原子、分子、マクロ領域で流体や連続体までの幅広い範囲を密度、流速密度、エネルギー密
   度を共通言語として双方向につなげたシミュレーションのこと。




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                           昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


【化学品セグメント】
 「電子材料用高純度ガス事業 上海第2工場建設を決定」
   当社は、2020年1月に連結子会社「上海昭和電子化学材料有限公司(SSE)」の隣接地に
  第2工場用地を取得(注)し、高純度N2O(亜酸化窒素、年産能力1,000トン)および高純度C4F8
  (オクタフルオロシクロブタン、年産能力600トン)の生産設備と、高圧ガス危険物倉庫
  を建設することを決定しました。本第2工場は2021年下半期より稼働予定です。
   高純度N2Oは半導体やディスプレイ生産時の酸化膜の酸素源として、高純度C4F8はその酸
  化膜の微細加工(エッチング)などに使用される特殊ガスです。当社は、高純度N2Oを日本
  (川崎事業所)と韓国で、高純度C4F8を川崎とSSEで生産しています。第5世代移動通信(5
  G)など情報通信分野の発展と中国政府による産業育成政策により、中国市場はさらなる
  拡大が見込まれております。当社グループは、SSE第2工場新設により中国市場での安定
  供給対応力を高める“地産地消”施策を進めてまいります。
   中国において年々化学品への規制強化が進んでいることから、同国内に自社所有の高圧
  ガス危険物倉庫を保有することは、サプライチェーンの強化、競争力向上に大きく寄与し
  ます。当社の持つ生産・品質管理技術を組み合わせ、お客様に最適な供給体制の整備を通
  じて本事業を強化してまいります。
   また、台湾においても半導体の生産拡大に対応し、当社連結子会社「台湾昭和化学品製
  造股份有限公司」において高純度C4F8の生産設備を新設いたします(年産能力150トン、2020
  年春稼働予定)。
   (注) 50年間の土地使用権の取得



 「不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂事業の生産体制を最適化」
   当社は、2020年1月、不飽和ポリエステル樹脂(UP)およびビニルエステル樹脂(VE)
  事業の収益性向上を図るため、両事業の国内生産について2021年6月末を目途に伊勢崎事
  業所の生産ラインの一部を停止し、龍野事業所に集約することを決定しました。
   当社の機能性高分子事業は、国内2拠点、中国2拠点、タイ1拠点の生産ラインを有し、
  UPは主に住宅・建設資材用途や自動車関連用成形材料、VEは主に耐食・耐薬品や電子材料
  用途を中心に展開しています。UP・VE市場は、海外では中国・ASEANを中心として住宅建
  築やインフラ投資、自動車産業の成長を背景に需要が拡大していますが、国内は主用途で
  ある住宅資材向けが新規住宅着工件数の減少等により市場規模が縮小しています。このた
  め、国内におけるUP・VEの生産を龍野事業所に集約して生産体制を最適化するとともに、
  高付加価値で需要が拡大しているインフラ分野等に注力し、海外は中国・ASEANを含め高
  収益が期待できる分野を対象とすることで収益性向上を図ることとしました。なお、伊勢
  崎事業所は引き続き電子材料向け高機能性樹脂の開発・製造に注力してまいります。




【エレクトロニクスセグメント】
 「HDDの次世代記録技術HAMR対応のHDメディアの製造技術を開発」
   当社は、ハードディスクドライブ(HDD)の次世代記録技術である熱アシスト磁気記録
  (HAMR)(注)に対応する次世代HDメディアの製造技術を開発しました。



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                                   昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


   クラウドサービスの普及や動画コンテンツの急拡大により世界のデータ量は急拡大し
  ており、大量のデータを保管するデータセンターではより大容量のHDDが求められていま
  す。HDメディアは磁性体粒子の極性により情報を記録しますが、従来の磁気記録方式はデ
  ータ記録密度の向上スピードが鈍化しており、HAMR等の新しい記録方式と、それらに対応
  する次世代HDメディアが求められています。
   当社は、HAMR対応HDDの製品化に貢献するため、現在の最先端HDメディアの数倍もの高い
  保磁力を有しながら、結晶粒径の微細化と最適な分散制御により低ノイズを実現し、電磁
  変換特性・耐久性ともに業界最高レベルに達するHDメディアの製造に成功しました。
   当社は世界最大のHDメディア専業メーカーとして、
                          “ベスト・イン・クラス”をモットー
  に、HDDの記録容量を左右するキーパーツであるHDメディアにおいて世界最高クラスの製
  品をいち早く市場に投入し、HDDのさらなる高容量化に貢献してまいります。
   (注) HAMR(Heat Assisted Magnetic Recording)
                                            :微細な粒子構造、耐熱揺らぎ性能、磁化のしやすさの3要素を
     同時に満足させることが困難な状態を指す「磁気記録のトリレンマ」を解決するために、記録時に磁性膜を局所
     的に加熱して記録する方法。従来の磁気記録方法を用いたHDメディアの記録密度が約1.14Tb/in2であるのに対し、
     HAMR技術を使用した場合、将来には5~6Tb/in2を実現できると言われており、同じディスク枚数であれば、3.5
     インチHDD1台当たり70~80TB程度の記録容量が実現可能と想定されている。



 「リチウムイオン電池向け包材『SPALF®』、車載大型製品向け量産設備導入を決定」
   当社連結子会社「昭和電工パッケージング株式会社」は、リチウムイオン電池(LIB)の
  包材であるアルミラミネートフィルム「SPALF®」について、車載向けなど大型用途向けに
  特化した新製品を開発し、量産化設備の導入を決定しました。新設備は2021年3月に稼働
  の予定です。
   SPALF®は、樹脂とアルミ箔をラミネートしたフィルムで、パウチ型LIBの包材として使用
  されます。パウチ型LIBは形状の自由度が高く軽量で、近年は品質の高さが認められて安
  全性の評価が進んでいることから、電気自動車(EV)向けを始めとした大型用途でも採用
  が拡大しています。
   中国に続き欧州でもEV開発が進み、パウチ型LIB包材の需要は高まっており、LIB全体の
  世界需要(容量ベース)は、2025年まで年率30%の成長が予想(注)されています。
   当社はSPALF®をはじめ、正負極材添加剤VGCF®、水系バインダー樹脂ポリゾール®をLIB部
  材として取り揃え、これらの製品の拡販を通じて、LIB市場の成長や高機能化に貢献する
  とともに、先端電池材料分野における個性派事業の確立を目指します。
  (注) 当社推定



【無機セグメント】
 「黒鉛電極事業欧州生産拠点見直しについて労使協議開始」
   当社は、2020年2月、連結子会社「SHOWA DENKO CARBON Products Germany GmbH & Co.
  KG」および「SHOWA DENKO CARBON Germany GmbH」のドイツ・マイティンゲンにある黒鉛
  電極の継手(注)の生産拠点閉鎖について、労使協議を開始しました。当該拠点閉鎖後、継
  手の生産は大町事業所に集約します。本拠点閉鎖により、当社全体の生産能力は、年産4
  万t減少の同21万tになります。
   当社の黒鉛電極事業は、高品質UHP市場においてグローバルトップのシェアを有する事
  業ですが、2019年下半期より、顧客である電炉鋼メーカーにおける黒鉛電極の在庫調整が
  続いており、特に景気減速が目立つ欧州市場において稼働率の低下が生じています。
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                             昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


     さらに、同じく連結子会社のオーストリア・スティーグの生産拠点において、既に期間
    を限定した一時帰休に向けての労使協議も開始しており、本件と併せ欧州での稼働調整を
    図ります。
     今後もお客様にとっての“Value in Use No.1”の達成を目指し、これまで以上に競争力
    と収益性を高めるための施策を実行してまいります。
     (注)継手:黒鉛電極の本体部分(ロッド)同士を継ぎ足す際の接合部




(2)連結財政状態に関する定性的情報
  当第1四半期末の総資産は、棚卸資産は増加したものの、現金及び預金、営業債権は減少し、
 前期末比248億1百万円減少の1兆515億80百万円となりました。負債合計は、営業債務は減少し
 ましたが、有利子負債が増加し、前期末比9億84百万円増加の5,579億33百万円となりました。
 当第1四半期末の純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上はあったものの前期配当
 金の支払いにより利益剰余金は減少し、評価・換算差額等も減少したため、前期末比257億86百
 万円減少の4,936億47百万円となりました。




(3)連結業績予想に関する定性的情報
    当社は、本日(5月15日)連結業績予想の修正を公表しております。2020年2月13日に公表
   した2020年12月期第2四半期累計期間および通期連結業績予想につき、新型コロナウィルス
   感染症(COVID-19)の影響拡大、および原油価格急落が当社業績に与える影響の算出が現時
   点では困難であると判断し、未定とさせて頂きます。
    また、2020年12月期配当予想につきましても未定とさせて頂くことといたしました。株主・
   投資家をはじめ関係各位におかれましては、ご迷惑とご心配をお掛けいたしますことをお詫
   び申し上げます。




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                          昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


2.四半期連結財務諸表
(1)四半期連結貸借対照表
                                                  (単位:百万円)
                       前連結会計年度               当第1四半期連結会計期間
                      (2019年12月31日)            (2020年3月31日)
資産の部
 流動資産
   現金及び預金                         122,086              115,489
   受取手形及び売掛金                      170,293              152,826
   商品及び製品                          70,140               84,112
   仕掛品                             30,979               21,675
   原材料及び貯蔵品                        72,548               81,627
   その他                             31,765               30,120
   貸倒引当金                            △754                 △729
   流動資産合計                         497,057              485,120
 固定資産
   有形固定資産
     建物及び構築物(純額)                   79,781               77,264
     機械装置及び運搬具(純額)                140,681              136,825
     土地                           226,362              225,306
     その他(純額)                       26,344               32,802
     有形固定資産合計                     473,168              472,198
   無形固定資産
     その他                           22,650                22,737
     無形固定資産合計                      22,650                22,737
   投資その他の資産
     投資有価証券                         71,786               57,336
     その他                            19,846               22,152
     貸倒引当金                         △8,125               △7,964
     投資その他の資産合計                     83,506               71,525
   固定資産合計                          579,325              566,460
 資産合計                            1,076,381            1,051,580




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                        昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信



                                                (単位:百万円)
                     前連結会計年度               当第1四半期連結会計期間
                    (2019年12月31日)            (2020年3月31日)
負債の部
 流動負債
   支払手形及び買掛金                    117,510              103,005
   短期借入金                         52,720               52,761
   1年内返済予定の長期借入金                 31,943               29,391
   コマーシャル・ペーパー                       -                20,000
   引当金                            5,379                8,691
   その他                           55,323               44,399
   流動負債合計                       262,875              258,247
 固定負債
   社債                            62,000               62,000
   長期借入金                        151,861              160,972
   引当金                            3,045                3,269
   退職給付に係る負債                      9,969                9,439
   その他                           67,199               64,005
   固定負債合計                       294,074              299,686
 負債合計                           556,949              557,933
純資産の部
 株主資本
   資本金                          140,564              140,564
   資本剰余金                         78,912               78,912
   利益剰余金                        249,246              240,739
   自己株式                        △11,664               △11,665
   株主資本合計                       457,057              448,550
 その他の包括利益累計額
   その他有価証券評価差額金                    9,789                  108
   繰延ヘッジ損益                           433                △924
   土地再評価差額金                       33,060               32,848
   為替換算調整勘定                        4,140              △1,199
   退職給付に係る調整累計額                  △5,114               △5,345
   その他の包括利益累計額合計                  42,309               25,488
 非支配株主持分                          20,067               19,610
 純資産合計                           519,433              493,647
負債純資産合計                        1,076,381            1,051,580




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                              昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信

(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
 (四半期連結損益計算書)
  (第1四半期連結累計期間)
                                                      (単位:百万円)
                        前第1四半期連結累計期間            当第1四半期連結累計期間
                         (自 2019年1月1日            (自 2020年1月1日
                          至 2019年3月31日)           至 2020年3月31日)
売上高                                   234,727              171,734
売上原価                                  162,888              142,619
売上総利益                                  71,839               29,115
販売費及び一般管理費                             26,463               26,645
営業利益                                   45,376                2,469
営業外収益
 受取利息                                     274                  222
 受取配当金                                    332                  308
 持分法による投資利益                                -                   417
 為替差益                                     226                  561
 雑収入                                      619                  897
 営業外収益合計                                1,452                2,405
営業外費用
 支払利息                                    579                   454
 持分法による投資損失                              499                    -
 環境対策費                                   739                   478
 操業休止費用                                  358                   576
 雑支出                                     471                   145
 営業外費用合計                               2,646                 1,653
経常利益                                  44,182                 3,221
特別利益
 固定資産売却益                                    5                1,539
 その他                                      292                  204
 特別利益合計                                   297                1,743
特別損失
 固定資産除売却損                                489                  842
 その他                                     219                  670
 特別損失合計                                  708                1,512
税金等調整前四半期純利益                          43,771                3,452
法人税等                                   9,498                △328
四半期純利益                                34,273                3,780
非支配株主に帰属する四半期純利益                       1,199                1,081
親会社株主に帰属する四半期純利益                      33,074                2,699




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                          昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信

 (四半期連結包括利益計算書)
  (第1四半期連結累計期間)
                                                 (単位:百万円)
                    前第1四半期連結累計期間           当第1四半期連結累計期間
                     (自 2019年1月1日           (自 2020年1月1日
                      至 2019年3月31日)          至 2020年3月31日)
四半期純利益                            34,273               3,780
その他の包括利益
 その他有価証券評価差額金                      2,152             △9,737
 繰延ヘッジ損益                             238             △1,354
 為替換算調整勘定                            181             △5,428
 退職給付に係る調整額                          479               △227
 持分法適用会社に対する持分相当額                   △18                 △69
 その他の包括利益合計                        3,031             △16,814
四半期包括利益                           37,304             △13,034
(内訳)
 親会社株主に係る四半期包括利益                  35,930             △13,909
 非支配株主に係る四半期包括利益                   1,374                 875




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                                                          昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項
 (継続企業の前提に関する注記)
  該当事項なし。


 (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
  該当事項なし。


 (追加情報)
 (連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用)
   当社及び一部の国内連結子会社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和2年法律第8号)において創設された
  グループ通算制度への移行及びグループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直しが行われた項目については、
  「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い」(実務対応報告第39号 2020年
  3月31日)第3項の取扱いにより、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2018年2
  月16日)第44項の定めを適用せず、繰延税金資産及び繰延税金負債の額について、改正前の税法の規定に基づいている。
  
 (セグメント情報等)
 【セグメント情報】
 1 報告セグメントの概要
  各報告セグメントに属する主要な製品・商品等の種類は、下表の通りである。
                                                    主 要 製 品 ・ 商 品 等
                     オレフィン(エチレン、プロピレン)、有機化学品(酢酸ビニルモノマー、酢酸エチル、
 石   油       化   学
                     アリルアルコール)、合成樹脂(ポリプロピレン)
                     機能性化学品(合成樹脂エマルジョン、不飽和ポリエステル樹脂)、
                     産業ガス(液化炭酸ガス、ドライアイス、酸素、窒素、水素)、
 化       学       品
                     基礎化学品(液化アンモニア、アクリロニトリル、アミノ酸、苛性ソーダ、塩素、合成ゴム)、
                     情報電子化学品(電子材料用高純度ガス・機能薬品)、コーティング材料
 エレクトロニクス            ハードディスク、SiCエピタキシャルウェハー、化合物半導体(LED)、リチウムイオン電池材料
 無      機            黒鉛電極、セラミックス(アルミナ、研削研磨材)、ファインセラミックス
                     コンデンサー用高純度箔、レーザービームプリンター用シリンダー、押出品、鍛造品、
 ア ル ミ ニ ウ ム
                     熱交換器、飲料用缶
 そ       の       他   建材、卸売


 2 報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
 前第1四半期連結累計期間(自 2019年1月1日 至 2019年3月31日)
                                                                                              (単位:百万円)
                                                報告セグメント
                                                                                                   四半期連結
                                                                                           調整額
                                                                                                   損益計算書
                     石油化学       化学品      エレクトロニクス    無機       アルミニウム    その他       計         (注)
                                                                                                    計上額

  売上高
  外部顧客に対する
                       60,297   31,854     20,355    70,299    21,873   30,049   234,727      ―     234,727
  売上高
  セグメント間の
  内部売上高又は               2,419    4,172        198     2,084     1,878    2,382    13,133 △13,133         ―
  振替高
         計             62,716   36,026     20,553    72,383    23,751   32,431   247,860 △13,133    234,727
  セグメント損益
                       3,993     2,413      △271     39,506       255     304    46,200     △824     45,376
  (営業損益)
  (注)セグメント損益の調整額△824百万円には、セグメント間取引消去56百万円、各報告セグメントに配分していない
    全社費用△880百万円が含まれている。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない全社共通研究開発費である。



                                                     14
                                                昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信


 当第1四半期連結累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年3月31日)
                                                                                       (単位:百万円)
                                       報告セグメント
                                                                                            四半期連結
                                                                                   調整額
                                                                                            損益計算書
             石油化学      化学品      エレクトロニクス   無機         アルミニウム    その他       計         (注)
                                                                                             計上額

  売上高
  外部顧客に対する
              52,627   32,189     23,330   19,749      17,373   26,465   171,734       ―     171,734
  売上高
  セグメント間の
  内部売上高又は      2,397    4,126        223    1,636       1,804    2,141    12,328 △12,328         ―
  振替高
        計     55,025   36,315     23,553   21,385      19,177   28,606   184,062 △12,328     171,734
  セグメント損益
               △156     2,286        987        848        48      192     4,207   △1,738      2,469
  (営業損益)
  (注)セグメント損益の調整額△1,738百万円には、セグメント間取引消去32百万円、各報告セグメントに配分していない
    全社費用△1,769百万円が含まれている。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない全社共通研究開発費である。


 3 報告セグメントごとの固定資産の減損損失又はのれん等に関する情報
    重要な減損損失を認識していない。また、のれん等の金額に重要な影響を及ぼす事象は生じていない。




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                                      昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信

(重要な後発事象)
(日立化成株式会社に対する公開買付け)
 当社の完全子会社であるHCホールディングス株式会社(以下「公開買付者」という。)は、2019年12月18日、公開買付
者が日立化成株式会社(以下「対象者」という。)の普通株式(以下「対象者株式」という。)を金融商品取引法による
公開買付け(以下「本公開買付け」という。)により取得することを決定し、その後2020年3月23日、当社の取締役会及
び公開買付者の代表取締役において、本公開買付けを2020年3月24日より開始することを決定した。2020年3月24日から
2020年4月20日の期間で本公開買付けを実施した結果、本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」とい
う。)の数の合計(182,412,507株)が買付予定数の下限(138,812,200株)以上となったため、2020年4月28日に買付代
金を支払い、応募株券等の全部を取得した。
 また、対象者は、会社法第180条に基づき対象者株式の併合(以下「株式併合」という。)を行うこと及び株式併合の
効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会(以下
「本臨時株主総会」という。)を2020年6月5日に開催する予定である。本臨時株主総会において株式併合の議案につい
て承認を得た場合には、2020年6月23日付で株式併合の効力が発生する予定であり、これにより公開買付者は対象者を完
全子会社とする予定である。


(1) 公開買付けの概要
   ①対象者の名称、事業内容及び規模
   名称      日立化成株式会社
   事業内容    機能材料(電子材料、配線板材料、電子部品)、
           先端部品・システム(モビリティ部材、蓄電デバイス・システム、ライフサイエンス)
   資本金     155億円
 ②公開買付けの期間
  2020年3月24日(火曜日)から2020年4月20日(月曜日)まで(20営業日)
 ③株式取得日
  2020年4月28日(火曜日)
 ④取得価額
  約 844,569百万円
 ⑤取得した議決権比率
  本公開買付け実施前の議決権比率 -%
   本公開買付け実施後の議決権比率 87.61%
   (注)本公開買付け実施後の議決権比率は、対象者が2020年2月12日に提出した第71期第3四半期報告書に記載さ
   れた2019年12月31日現在の発行済株式総数(208,364,913株)から、対象者が2020年1月28日に公表した「2020年3
   月期 第3四半期決算短信〔IFRS〕(連結)」に記載された2019年12月31日現在の対象者が所有する自己株式数
   (146,683株)を控除した株式数(208,218,230株)に係る議決権の数(2,082,182個)を分母として計算している。
   また、本公開買付け実施後の議決権比率は、小数点以下第三位を四捨五入している。


(2) 支払資金の調達
  当社及び公開買付者は、本公開買付けを含めた対象者を公開買付者の完全子会社とするための取引に係る資金に充
 当することを目的に、公開買付者が株式会社みずほ銀行(以下「みずほ銀行」という。)より借入れを行う(概要は
 下記「①ノンリコースローン契約の概要」を参照。)とともに、公開買付者においてみずほ銀行及び株式会社日本政
 策投資銀行(以下「日本政策投資銀行」という。)を引受先とするA種優先株式の発行(概要は下記「②優先株式発
 行の概要」を参照。)並びに当社を引受先とする普通株式の発行(概要は下記「③普通株式発行の概要」を参照。)
 を行うことを決定し、下記概要に記載のとおり実行された。
  また、当社は、当社による公開買付者の発行する普通株式の引受けに必要となる資金を調達することを目的とし
 て、みずほ銀行より借入れを行うこと(概要は下記「④シニアローン契約の概要」を参照。)を決定し、下記概要に
 記載のとおり実行された。




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                                      昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信

 ①ノンリコースローン契約の概要
               タームローンA            タームローンB             コミットメントライン

(1) 借入人        公開買付者

(2) 貸付人        みずほ銀行

(3) 借入金額       500億円              3,500億円             900億円

(4) 金利         全銀協日本円TIBORに基づく変動金利

(5) 弁済方法       分割弁済               期限一括弁済              期限一括弁済

(6) 実行日        2020年4月27日
               2025年4月27日(ただし、当該日が営業日でない場合は           個別貸付実行から
(7) 最終弁済期日     翌営業日とするが、翌営業日が翌月となる場合には、そ              1週間~6ヵ月後
               の直前の営業日とする。)
(8) 担保         日立化成株式等


 ②優先株式発行の概要
(1) 発行会社       公開買付者

(2) 発行株式数      2,750億株

(3) 発行価額       1株につき1円
               みずほ銀行        1,850億株
(4) 引受人
               日本政策投資銀行      900億株
(5) 払込金額(総額)   2,750億円

(6) 払込期日       2020年4月27日

(7) 取得条項       払込期日の5年後の応当日以降、金銭を対価として取得可能

(8) 資本性        「中・50%」(株式会社日本格付研究所)

(9) その他        議決権を有しない
  (注)公開買付者が取得条項を行使することにより本優先株式を取得する場合、又は当社が本優先株式を買い取る
  場合、本優先株式と同等以上の資本性を有するものと格付機関から承認を得た手段により資金を調達することを意
  図している。ただし、一定の財務指標を満たす場合にはリプレイスメントを見送ることができる。


 ③普通株式発行の概要
(1) 発行会社       公開買付者

(2) 発行株式数      2,950億株

(3) 発行価額       1株につき1円

(4) 引受人        当社

(5) 払込金額       2,950億円

(6) 払込期日       2020年4月27日




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                                       昭和電工㈱(4004) 2020年12月期 第1四半期決算短信

 ④シニアローン契約の概要
(1) 借入人           当社

(2) 貸付人           みずほ銀行

(3) 借入金額          2,950億円

(4) 金利            全銀協日本円TIBORに基づく変動金利

(5) 弁済方法          期限一括弁済

(6) 実行日           2020年4月27日
                  2027年4月27日(ただし、当該日が営業日でない場合は翌営業日とするが、翌営業日が
(7) 最終弁済期日
                  翌月となる場合には、その直前の営業日とする。)


(3) 株式併合の要旨
 ①株式併合の日程
(1) 本臨時株主総会基準日公告日                  2020年4月13日(月)

(2) 本臨時株主総会基準日                     2020年4月28日(火)

(3) 対象者取締役会決議日                     2020年5月11日(月)

(4) 本臨時株主総会開催日                     2020年6月5日(金)(予定)

(5) 対象者株式の整理銘柄指定日                  2020年6月5日(金)(予定)

(6) 対象者株式の最終売買日                    2020年6月18日(木)(予定)

(7) 対象者株式の上場廃止日                    2020年6月19日(金)(予定)

(8) 株式併合の効力発生日                     2020年6月23日(火)(予定)


 ②株式併合の内容
  (ア)併合する株式の種類
      普通株式
   (イ)併合比率
      対象者株式26,027,000株を1株に併合する。
   (ウ)減少する発行済株式総数
      208,364,905株
   (エ)効力発生前における発行済株式総数
      208,364,913株
   (オ)効力発生後における発行済株式総数
      8株
   (カ)効力発生日における発行可能株式総数
      32株
   (キ)1株未満の端数が生じる場合の処理の方法並びに当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額
      株式併合により、公開買付者以外の対象者の株主の保有する対象者株式の数は、1株に満たない端数となる
     予定である。
      株式併合の結果生じる1株未満の端数については、その合計数(合計数に1株に満たない端数がある場合に
     あっては、当該端数は切り捨てられる。)に相当する数の株式を売却し、その端数に応じて、その売却により
     得られた代金を株主の皆様に交付する。当該売却について、対象者は、会社法第235条第2項の準用する同法第
     234条第2項の規定に基づき、裁判所の許可を得て公開買付者に売却し、又は会社法第235条第2項の準用する
     同法第234条第4項の規定に基づき、裁判所の許可を得て対象者が買い取ることを予定している。
      この場合の売却額は、上記裁判所の許可が予定どおり得られた場合は、株主の皆様の所有する対象者株式の
     数に本公開買付価格と同額である4,630円を乗じた金額に相当する金銭を各株主の皆様に交付できるような価格
     に設定する予定である。




                                  18
 昭和電工株式会社
                                                                     2020年5月15日発表
                                  2020年12月期第1四半期決算要約(連結)
1.当第1四半期の業績

① 業績概要
                                                         (単位:億円)

                                  2019年      2020年
          項  目                                           増 減
                                 第1四半期      第1四半期
  売           上            高        2,347      1,717       △630
  営       業        利       益          454         25       △429
  経       常        利       益          442         32       △410
  親 会 社 株 主 に 帰 属 す る
  四  半   期  純   利   益                331            27     △304


② セグメント別 売上高・営業利益
                                                         (単位:億円)

                                  2019年      2020年
          部  門                                           増 減
                                 第1四半期      第1四半期
          石   油        化   学          627        550       △ 77
          化        学       品          360        363          3
          エレクトロニクス                    206        236         30
          無                機          724        214      △ 510
   売上高
          アルミニウム                      238        192       △ 46
          そ        の       他          324        286       △ 38
          調        整       額       △ 131      △ 123           8
                   計                2,347      1,717      △ 630


                                  2019年      2020年
          部  門                                           増 減
                                 第1四半期      第1四半期
          石   油        化   学          40       △2          △ 41
          化        学       品          24         23        △1
          エレクトロニクス                   △3          10          13
          無                機         395          8       △ 387
  営業利益
          アルミニウム                       3          0        △2
          そ        の       他           3          2        △1
          調        整       額         △8        △ 17        △9
                   計                 454         25       △ 429


2. 参考数値

                                  2019年      2020年
          項  目                                           増 減
                                 第1四半期      第1四半期

  為 替 レ ート        ( 円 / US $ )      110.2      108.9      1.3   円高

  国 産 ナ フ サ 価 格 ( 円 /KL )          41,200     44,800       3,600
                                                         (単位:億円)
                                 2019年      2020年
          項  目                                           増 減
                                 12月末        3月末
  総           資            産       10,764     10,516       △248
  有 利 子 負 債 残 高                     2,985      3,251        266
本資料に掲載されている業績予想等の将来に関する記述は、本資料の発表日現在において入手可能な情報及び将来の業績に影響を与える不確実な要因に係る本
資料発表日現在における仮定を前提としています。なお、法令に定めのある場合を除き、当社はこれらの将来予測に基づく記述を更新する義務を負いません。実際の
業績は、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があります。業績に影響を与える要素には、新型コロナウィルス感染症拡大が世界経済に与える影
響、経済情勢、ナフサ等原材料価格、黒鉛電極等製品の需要動向及び市況、為替レートなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。