3979 M-うるる 2019-06-06 17:50:00
2019年3月期 決算説明会及び質疑応答 書き起こし [pdf]

株式会社うるる
2019 年 3 月期 通期決算説明会


2019 年 5 月 28 日
イベント概要


[企業名]      株式会社うるる


[イベント種類]   決算説明会


[イベント名]    2019 年 3 月期 通期決算説明会


[決算期]      2018 年度 通期


[日程]       2019 年 5 月 28 日


[ページ数]     42


[時間]       09: 00– 09: 58
           (合計:58 分、登壇:49 分、質疑応答:9 分)


[開催場所]     103-0026 東京都中央区日本橋兜町 3-3 兜町平和ビル 2 階
           第 2 セミナールーム       (日本証券アナリスト協会主催)


[会場面積]     145 ㎡


[出席人数]     60 名


[登壇者]      3名
           代表取締役社長             星 知也    (以下、星)
           取締役 CFO             近藤 浩計   (以下、近藤)
           財務経理部部長代理           内丸 泰昭   (以下、内丸)




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登壇



司会:それでは時間になりましたので、始めさせていただきます。ただ今から株式会社うるる様の
2019 年 3 月期の決算説明会を開催させていただきます。

最初に、会社からお迎えしている 3 名の方をご紹介申し上げます。代表取締役社長、星知也様。取
締役 CFO、近藤浩計様。財務経理部部長代理、内丸泰昭様。

それで本日は星社長様からご説明いただくことになっておりますが、ご説明が終わりましたら質疑
応答の時間を設けていただきます。

なお、皆様のお手元にアンケート用紙が配られていると思いますが、これにつきましてはお手隙の
ときにご記入の上、お帰りの際には机の上に置いてご退室いただきますよう、お願い申し上げま
す。

それでは星社長様、お願いします。

星:皆様、おはようございます。株式会社うるるの代表取締役の星でございます。お忙しい中お集
まりいただきまして、誠にありがとうございます。

本日はいつもどおり、まずは 2019 年 3 月期の決算の説明をさせていただきますが、今期、中期経
営計画を発表させていただきましたので、そちらのご説明もさせていただきたいと思っておりま
す。

少々情報量が多くなって、お時間がかかることが予想されますので、決算説明内容に関しましては
一部抜粋しながら進めさせていただければと思っております。よろしくお願いいたします。
まずは決算説明の内容ですが、エグゼクティブサマリー、連結業績ハイライト、トピックスとアペ
ンディックスという構成になっております。

エグゼクティブサマリーよりご説明させていただきたいと思います。

まずは通期の着地でございますが、2019 年 3 月期の売上高の実績は 22 億 4,300 万円で着地してお
ります。YoY は 18%でございます。期首に予想しておりました数字に対しては 5%上振れて着地
しております。

内訳でございますが、NJSS 事業は 12 億 2,200 万円、YoY で 12%、期首予想どおりの着地となっ
ております。CGS その他は 1 億 8,300 万円、YoY で 42%、期首予想では 2%上振れて着地してお
ります。BPO 事業は 8 億 200 万円、YoY が 24%、期首予想から 15%上振れて着地しております。

EBITDA 及び営業利益に関しましては、全体の EBITDA が 4 億 5,100 万円、営業利益は 4 億 2,900
万円でそれぞれ着地し、営業利益は期首予想よりも 14%上振れて着地しております。




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次のページから細かく各セグメントの業績を発表させていただきます。

売上高は、主力の NJSS をはじめ、BPO および新規事業である CGS その他が順調に成長していっ
た結果、計画を達成いたしました。




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営業利益のハイライトでございます。

こちらに関しましては、広告宣伝費、人件費および一時費用といった投資金額の合計が 2018 年 3
月期比約 2 億円増加しておりますが、それでもなお前期比増益を達成しております。第 4 クォータ
ー途中までの業績が好調で、営業利益が当初予想を大きく上回ってまいりましたので、今期・来期
に予定していた投資を一部先行して実施いたしましたが、その分も、この 2 億円に含まれておりま
す。




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売上高の QoQ でございます。

NJSS 事業に関してはストックビジネスである強みを生かして、安定的に成長しております。この
グラフの一番下の濃いオレンジが、NJSS 事業でございます。

CGS その他では現在、えんフォトと fondesk という CGS を展開しております。こちらはまだ新規
の事業でございますが、ストックビジネスであるえんフォトが順調に成長しております。

次に BPO でございますが、契約書等のスキャン案件の伸びにより、こちらも順調に成長しており
ます。




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営業利益の QoQ でございます。

依然として NJSS が非常に高い利益率をキープし、営業利益の成長を牽引しております。

BPO の利益率は契約書等のスキャンをはじめとした利益率の良い案件が増加し、良化傾向にござ
います。

一方で全体の営業利益に関しましては、第 4 クォーターに各セグメントにおいて投資を各種実施い
たしましたので、第 4 クォーターはやや下がっている状況でございます。




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2019 年 3 月期に実施した投資の概要でございます。将来への投資としての位置づけである広告宣
伝費、人件費および一時費用の合計が、2018 年 3 月期比約 2 億円増加しております。右側に大ま
かな内訳を記載しております。

まずは広告宣伝費でございますが、第 1 クォーターと第 4 クォーターに NJSS の広告宣伝を強化い
たしました。主にウェブ広告のほか、展示会の出展等の費用でございます。さらに第 4 クォーター
では fondesk、新しい CGS への投資を行ってまいりました。ここでのマーケティング費用が広告
宣伝費として計上されております。

次に人件費でございますが、NJSS をはじめとする CGS、BPO、クラウドソーシングの人員を全体
的に拡充しております。

一時費用といたしましては、2020 年 3 月期に向けた NJSS の体制強化にかかるコンサル費用およ
び BPO 徳島センター開設にかかるイニシャルコストが発生しております。いずれも、詳しくは後
ほどご説明させて頂きます。




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トピックスをいくつか挙げさせていただいております。

まずは NJSS の有料契約数の件数の推移です。下の棒グラフが有料契約件数、上の折れ線グラフが
客単価でございますが、契約件数・客単価いずれも右肩上がりとなってきております。




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先ほど一部ご説明しましたが、新しい CGS であるえんフォトが順調に立ち上がってきておりま
す。契約園数が 1,900 件を突破、順調に成長を継続しており、2018 年 3 月期に続き、2019 年 3 月
期も黒字を確保するまでに成長してまいりました。




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fondesk という新しいサービスを 2019 年 2 月にリリースさせていただきました。こちらはクラウ
ドワーカーを活用した「月 1 万円から使えるスマートな電話番のサービス」となっております。例
えば社員が数名の会社ですと、みんなでお昼にランチに行くこともできない、誰かが電話番でオフ
ィスにいなければいけない、という悩み・ニーズがございますので、そういった会社様に低料金で
お手軽にご利用いただけるサービスとなっております。

電話を受けるのはロボットではなくて人でございます。クラウドワーカーさんがその会社に代わっ
て電話を受けて、折返しの連絡をチャットツール・LINE・SNS メール等のツールでユーザーにお
知らせする、というサービスでございます。




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契約書類等のスキャン案件の伸びに対応すべく、2019 年 4 月に徳島県小松島市にスキャン専門の
センターを開設いたしました。スキャン業務を東京の勝どきセンターから徳島県の小松島市へ移管
することで、効率化とコスト削減による利益率改善を目的としたセンターでございます。

アペンディックスにつきましては、説明を割愛させていただきます。




続きまして本日は、中期経営計画をしっかりと時間をかけてご説明させていただきたいと思ってお
ります。

まずは改めて弊社のビジョンや事業概要等をご説明させていただきます。

二つ目に中期経営計画の具体的内容ということで、今回 5 年間の数値を公表させていただいており
ます。

そして三つ目に、中期経営計画後の未来ということで、我々がどういう社会を目指しているのか、
どういう企業を目指しているのか、そういった部分を簡単にご説明させていただければと思ってお
ります。




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それではビジョン、事業概要からご説明させていただきます。

弊社は人のチカラで世界を便利にというビジョンを掲げて、2005 年に創業した会社でございま
す。

私たちが考える人のチカラというのは、「ウェブ上にネットワークされた世界中の人の英知、マン
パワーを指します」と記載させていただいております。

例えばクラウドワーカー、子供が小さくて外に働きに出られない主婦の方、家族に介護が必要で外
に出られない方、あるいは障害を抱えて外になかなか出て働くことができない方、そういった方々
が、昨今のインターネット・パソコンの普及によって場所や時間に捕らわれない働き方が可能にな
ってきておりますので、外に出なくても収入を得る機会が得られる、企業もそういった方々を労働
力として活用できる、そういう社会をつくっていこうというビジョンを掲げております。




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どのような事業を展開すればそのような社会を実現できるのかということで、我々は左上にござい
ます BPO 事業を最初に展開いたしました。

当時はまだ BPO という言葉もありませんでしたが、クラウドワーカーさんに我々がお仕事を提供
しよう、企業からお仕事を受託しクラウドワーカーさんに再委託することで、クラウドワークとい
う働き方をスタンダードにしていこう、と考えたわけです。

クラウドワーカーさんにどんなお仕事をやりたいですかとアンケートを取ったところ、データ入力
の仕事をやりたいという方が一番多かったのです。誰でも比較的簡単にできるお仕事ですし、特別
なプログラミング言語やデザインスキル、あるいは高額なソフトウェアなど、そういったものが不
要なお仕事ですので、一番希望が多かったのだと思います。

その結果を受けて、我々が企業からデータ入力の仕事を受託し、それをクラウドワーカーさんに再
委託するかたちでクラウドワークという働き方、今までにない働き方をスタンダードにしていける
のではないかと考えたわけです。

これは企業の当時のニーズを非常によく捉えたものでした。それまでデータ入力の外注等を専門的
に扱っている目立った企業がなかったため、我々がインターネット上でうまく存在感を示すことが
できました。




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ウェブサイトをつくって、名刺 1 枚いくらですよ、アンケート 1 項目いくらですよ、という料金表
もつくって公開したところ、ものすごい数のお問合せを当初からいただくことができました。

例えば、名刺をエクセルに入力する、アンケートをエクセルに入力する、といった仕事を我々はク
ラウドワーカーさんに再委託する。弊社はこういったかたちでスタートした会社でございます。

その後、大量の案件をさばいていくうちに、我々がボトルネックになることに気づいてきたわけで
す。クラウドワークという働き方がスタンダードになるためには、何万、何十万、何百万という労
働力、そういったワーカーさんたちにお仕事を提供していかなければいけないと考えておりました
が、我々が間に入ってお仕事を仲介しているとさばき切れなかったのが実情で、我々自身がボトル
ネックになってしまうと。

それだとクラウドワークという働き方はスタンダードにならないなと思いましたので、右側にござ
いますシュフティというクラウドソーシング事業を始めました。これは 2007 年のことですが、当
時はまだクラウドソーシングという言葉がなかったので、単にマッチングサイトという形で展開し
ておりました。

クラウドワーカーさんがウェブ上でデータベース化されて、企業は我々に発注するのではなくて、
シュフティを通して直接クラウドワーカーさんに発注し、ここで流通した金額の 10%を我々が利
用手数料及び消費税として頂戴するモデルです。

こういうモデルで現在、40 万人程度のクラウドワーカーさんがシュフティに登録し、日々、デー
タ入力だけでなく、ライティングやウェブ上の情報収集、あるいは翻訳といったお仕事をして頂い
ております。中には、比較的簡単な、ウェブをつくってください、デザインしてください、といっ
た案件もございます。

我々のこのシュフティのクラウドソーシングの特徴は、比較的誰でもできる簡単なお仕事、我々は
事務作業と呼んでおりますが、その事務作業の流通がメインのクラウドソーシングサイトであるこ
とでございます。

これはワーカーさんにとっても企業にとっても、非常にメリットの大きい仕組みではある反面、一
般的にクラウドソーシングのサービスはいろいろな課題がございます。例えば、案件が極端に安
く、時給にすれば 100 円にも満たない非常に低賃金、低単価なお仕事が流通してしまう、といっ
たことが挙げられます。あるいは、企業がワーカーにお仕事を発注したもののワーカーと連絡が取
れなくなった、納品されてきたデータがでたらめだった、など、意識の低い方もまぎれてしまうと
いう課題が、残念ながらございます。




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これではクラウドワークという働き方はスタンダードになっていかない、時給 100 円にもならな
いお仕事をやりたいと思う人は増えない。我々はそのような危機感を感じて、クラウドワークとい
う働き方がスタンダードになるための新たな仕組みを考えた結果生まれたのが、下にございます
CGS という事業でございます。

これは Crowd Generated Service の頭文字を取ったもので、我々がつくった言葉でございます。
我々自身がクラウドワーカーさんを活用することでプロダクト開発・事業運営を行い、それを企業
にご利用いただこうというものです。

シュフティの発想は、企業に直接クラウドワーカーさんをご利用いただこうというものなのです
が、我々も BPO で長年クラウドワーカーさんと一緒にお仕事をしてきた中で、クラウドワーカー
さんにお仕事を発注するのも一つのノウハウであり、どんな会社でもできるものではないのだとい
う実感もございました。

我々でしたらクラウドワーカーさんを活用するノウハウがございますので、我々がクラウドワーカ
ーさんを活用しますよ、直接やり取りしますよ、企業さんは我々がつくったそのプロダクトを利用
するだけでいいですよ、クラウドワーカーさんと直接やり取りする必要はないですよと、これが
CGS でございます。

現在は売上高も利益も CGS が主役、柱となっております。現状、NJSS 事業、えんフォト事業、
fondesk 事業を、CGS として展開しております。




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NJSS、これは入札情報速報サービスの略でございまして、弊社の代表的な CGS でございます。
NJSS を例にとって、CGS のビジネスモデルをご説明させていただきたいと思います。

全国の官公庁や自治体からは、毎年 100 万案件ほどの入札情報、民間企業に発注されるお仕事が
出ております。契約金額にしますと 20 兆円を超える金額が、毎年国や自治体から民間企業に発注
されているというマーケットがございます。

ただ、国の各機関および自治体は合わせて約 7,600 機関あるのですが、その入札情報に関しては、
それぞれのホームページにばらばらに公示されております。

ですので、入札をやっている企業にしてみれば、7,600 のウェブサイトを全てチェックしないと、
自社ができる入札情報が出ているかどうか確認しきれないのです。

毎日 7,600 のウェブサイトを見ることは物理的になかなかできませんので、ほとんどの企業は機会
損失を起こしているわけです。本当はこの自治体に自社が対応できる案件が出ていたのに見つけら
れなかったという状況がほとんどですので、我々はそこに目をつけて、この 7,600 のウェブサイト
に公示される入札情報を全て収集して、一つのデータベースにして企業に提供しようと考えたわけ
です。




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今まで機会損失があって入札で売上を上げられなかった企業や、入札は大企業のものだけで自分た
ちには関係ないと思っていた中小企業でも、こういったサービスが出たおかげで入札への意識が高
まった企業も多いのではないかと考えております。

加えて、我々は入札情報を集めるついでに落札情報も集めております。どの案件をどの企業がいく
らで落札したのか等、過去の情報も収集しております。そうすることによって、今回のこの案件は
いくらで入札しようかと検討する際の、非常に大きな判断材料になります。

入札は大体、毎年同じ時期に同じような案件が出ますので、去年はどの企業がいくらで落札したの
か、そういったものが調べられるツールにもなっております。

今はいろんな技術が発展しておりますので、ウェブに開示されている情報は、例えばクローリン
グ・スクレイピング等、ロボットで自動的に巡回させて収集することも可能なのですが、公共機関
の情報は PDF の画像データで開示されることも少なくありません。

ウェブ上のテキスト情報であれば機械できれいに収集できますが、スキャンされた PDF の画像デ
ータだと、OCR をかけてもさほど精度も出ませんので収集しきれず、どうしても人力でないと収
集しきれない、という問題がございます。

そこで我々が大量の人力、図の右側にあるクラウドワーカーさんを活用させていただくわけです。
ワーカーさんにそれぞれ、あなたはここからこの機関、あなたはここからこの機関というかたちで
割り振りさせていただいて、日々収集された情報が NJSS のデータベースにどんどん、どんどんア
ップされていく。その情報は企業にリアルタイムに通知され、もちろん検索もできる。これが
NJSS、CGS のビジネスモデルとなっております。




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NJSS には、大きく三つの特徴がございます。

一つ目は、入札というニッチかつ巨大なマーケットに着目できている点です。先ほどご説明いたし
ましたが、年間で約 22 兆円という巨大なマーケットがございます。件数でいうと 100 万案件を超
える案件が流通しております。それを一つのデータベースにまとめている状況でございます。

二つ目は、クラウドワーカーを活用した独自のビジネスモデルであるという点です。

従来の労働力だと、アルバイトや派遣社員の方々を活用して情報収集するとなりますが、何百名分
の席や場所、パソコンを用意して、交通費を払って労務管理をしようとすると、ものすごく莫大な
コストがかかってまいりますので、従来の労働力だけでは、おそらくこのサービスは生まれていな
かったのではないかと思います。クラウドワーカーさんが自宅で自分のパソコンでお仕事をできる
仕組みをつくっているからこそ、このサービスを生み出すことができたのではないかと考えており
ます。

クラウドワーカーという今までにない新しい労働力、これを活用することで今まではつくれなかっ
たサービスを新しく生み出していくことができる、その代表例がこの NJSS でございます。




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三つ目は、B2B 向けの SaaS ビジネスである点です。現在、安定的且つ高収益で成長可能なビジネ
スとして、B2B 向け SaaS が非常に注目されておりますけども、我々の NJSS もいわゆる B2B 向
けの SaaS ビジネスでございます。




入札市場の概観です。

安定して 20 兆円を超える案件が流通している市場で、入札といえば建設土木をイメージされる方
が非常に多いのですが、実は建設・土木は全体の 4 割しか流通しておりません。

残りの 6 割は、例えば官公庁で使われるパソコンの調達、また、今度オリンピックがありますけれ
ども、オリンピック開会式の企画、ボランティアが着るジャンパーの製造、パンフレットの印刷、
チケット購入用のウェブサイト制作、こういったものも全て入札になってくるのです。

したがって、落札会社は、広告会社さんだったり、印刷会社さんだったり、ウェブサイト制作会社
さんというような、建設土木以外の企業が半分以上を占めているのです。




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その中で、NJSS のポテンシャルについてご説明させて頂きます。

入札に参加するためには全省庁統一資格という資格が必要で、その資格を持っている会社さんは約
7 万社ございます。また、地方の自治体もそれぞれ資格があり、それらがカウントできないので、
落札している会社さんという観点から、潜在顧客が約 40 万社ございます。

現在、我々の NJSS の有料契約社数は 3,000 社ちょっとですので、まだまだポテンシャルがあると
考えております。




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えんフォトに関しましては、カメラマンを派遣するという部分でクラウドワーカーを活用しており
ます。




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コールセンターは設備投資産業でございますが、fondesk では、クラウドワーカーさんを活用する
ことで高額になりがちなコールセンター業務を低単価で請けることが可能です。




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BPO 事業は受託業務になります。一部をクラウドワーカーさんにお仕事を発注して、それ以外は
国内外約 100 社のパートナー企業がございます。

我々は BPO 業務をデータ入力の専門会社として創業以来 10 数年間行っておりますが、入力する
オペレーターは一人もいないという、非常に特殊な BPO 会社でございます。




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クラウドソーシング事業です。これはシュフティというかたちで今運営しておりますが、弊社にお
いては CGS 事業を展開する上での土台の役割です。クラウドワーカーさんを募集する際、自社で
クラウドソーシングサイトを運営しているというのは、CGS 事業を展開する上での非常に大きな
強みになっております。

ここまでが弊社のビジネスモデル等のご説明で、ここからが中期経営計画の具体的な内容となって
おります。




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まず今回の中計のコンセプトは、短期的な利益追求ではなく、積極的に投資を実行し、さらなる成
長と中長期的な企業価値の向上を図る、とまとめさせていただいております。




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順に、具体的にご説明させていただきます。

現状、我々には大きく3つの課題がございます。

一つは、高いチャーンレート(解約率)により NJSS の契約純増数が鈍化してきている点です。こ
れは SaaS 事業の宿命なのですが、契約数が増えれば増えるほど、母数に対する解約率が一定です
と、新規で契約するお客様と解約するお客様の数がイコールになってしまう時期が来てしまいま
す。そうすると成長は横ばいになってしまうので、解約率をどんどん下げていかなければ、純増し
続けることができないという課題がございます。

次に NJSS の売上と利益に依存してしまっている点です。NJSS 以外の CGS の早期立上げが課題と
考えております。

最後に、BPO 市場が低利益率になりがちであるという点です。いわゆる BPO 市場といいますと、
利益率は 1 桁台前半になりがちなマーケットなのです。弊社の BPO は 10 数%の利益率を出してお
りますが、それをより高利益率の事業にしていこうと考えております。

この三つをそれぞれご説明させていただくのですが、売上高、利益いずれにおいても柱になってい
る NJSS に関して、ページを 4 ページほど割いてご説明させていただいております。




                                                  25
まずは NJSS を課題と感じた現状・背景からご説明させていただきます。

こちらは NJSS の月次売上高の棒グラフでございます。第 1 次成長期がプロダクトをつくってすぐ
のときですが、その後、成長が緩やかになっている第 1 次安定期がございます。

そこから第 2 次成長期ということで、新たな上位プランの設定、契約の単価アップ施策等をいくつ
か実行したことによって、また成長角度を高めることに成功しましたが、現在、第 2 次安定期に入
ってきており、成長曲線が緩やかになってきております。

このままいくといつか成長が止まってしまう。そういう時期が近い将来、訪れてしまう。そのよう
な、SaaS の宿命でもある課題に、我々はいま直面しております。




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NJSS においては、営業体制とプロダクト、大きくこの二つに問題があり、その結果としてチャー
ンレートが高いと、我々は突き止めております。




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具体的な施策についてです。

まずは営業体制に関しまして、SaaS ビジネスにより適した営業プロセスを新たに導入していこ
う、営業プロセスを最適化し、契約総受注額とレベニューチャーンを良化していこうと考えており
ます。

もう一つのプロダクトに関しましては、プロダクトをリニューアルし、より顧客への提供価値を高
めていきたいと考えております。プロダクトそのものの機能として、顧客にとってより依存度の高
いサービス、顧客がやめにくい・やめたくないサービスを提供し、解約率の改善を図ってまいりま
す。

営業体制・プロダクト双方を改善することによって、継続成長化ができる体制を整えて、第 3 次成
長期をつくっていこうと考えております。

次のページから、営業体制やプロダクトの改善に関するさらに掘り下げたご説明をさせていただい
ておりますが、時間の関係で説明は割愛させていただきます。




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NJSS 事業の中計・マイルストーンでございます。

2019 年 3 月期の実績は、売上高が 12 億円、EBITDA が 7.8 億円でございました。それを 5 年後の
2024 年 3 月期に売上高 21.5 億円、EBITDA を 13.5 億にしていこうと考えております。そのため
に 2020 年 3 月期は、EBITDA が 2019 年3月期比で 4.8 億円減少しますが、先ほどの営業体制と
プロダクトリニューアルに投資をしてまいります。

投資・体制構築は、2020 年 3 月期と 2021 年 3 月期、主にこの 2 年間で行い切ろうと考えており
ます。そして継続成長化する事業にすることで、2024 年 3 月期時点で EBITDA 率も 2019 年 3 月
期並みに戻してまいります。

また、先ほどの営業体制とプロダクトいずれについても、最も大きな投資は人件費になってまいり
ますので、重要な指標として従業員数を一番下に記載しております。2019/3 期、NJSS 事業部は
33 名ございましたが、2020/3 期は 61 名まで人数が増えます。ただ 5 年後には、社内で部署異動
等を行いながら必要な人員に絞ることで 54 名に減る計画となっております。




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その他の CGS でございます。

今はえんフォトと fondesk がございます。fondesk は立ち上げたばかりですので、現状はえんフォ
トが売上の大半を占めております。えんフォトは既に単月黒字化できる事業になっておりますが、
これも今後の成長のために先行投資を行います。

具体的には、例えば、保育園の運営管理システムの提供です。今、園では写真だけでなく ICT のニ
ーズが非常に高まっており、国からも補助金が出るような状況になってきておりますので、そこに
対応したシステムを我々も提供していこうと考えております。

あるいは、ただ単にスナップ写真が買えるだけではなくて、卒園アルバムもえんフォトで買えるよ
うにする、フォトブックがつくれるようにする、といった機能開発を、積極的な投資により実現
し、売上の幅・チャネルをより広げていこうと考えております。

fondesk に関しましては、まだ新規事業でございますので、マーケティング費用やシステム開発費
用へのコストが発生してまいります。

なお、この新規 CGS に関しましては、上記以外の新規 CGS の創出ももちろん行ってまいります
し、M&A も積極的に検討していきたいと我々は方針を掲げております。ですが、注釈で記載の通




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り、蓋然性の観点から、今回の中期経営計画の数値には織り込んでいないというものでございま
す。

その結果、CGS その他の売上高の実績・見込みは 2019 年 3 月期が 1.8 億円、2020 年3月期は 2
億円ですが、5 年後の 2024 年 3 月期には売上高 13 億円、内訳はえんフォトが 8 億円、fondesk
が 5 億円を達成するという計画としております。そして、ここに数字としては織り込んでいないプ
ラスアルファとして、この 5 年間でさらに立ち上がってくる新たな CGS および M&A の数字をさ
らに積み上げていければと考えております。




BPO でございます。BPO 市場はものすごく大きなマーケットではあるのですが、トップラインの
成長というよりも利益率の拡大という方針を掲げております。

具体的には、こちらも営業体制を見直すことによるアップセルを提案する仕組みの強化や、冒頭に
ご説明した、徳島スキャンセンター開設によるコスト削減等です。

また、東京においては既にアルバイトや派遣が非常に確保しづらくなってきており、これは年を追
えば追うほど、非常に困難なものになってくると我々は予測しておりますので、いち早く地方に展




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開して、雇用の確保、人員の確保ができるようにしております。事実、小松島市で 4 月に立ち上げ
て募集した際には、非常に多くの方にご応募いただき、そして非常に優秀な方々を採用できている
状況にございます。

その結果、BPO 事業の売上高に関しましては、2019 年 3 月期・2020 年 3 月期は 8 億円で据え置
き、5 年後の 2024 年 3 月期で 12 億円、ただし利益率のほうを上げていくことによって、BPO 業
界では脅威といっても過言ではないかと思うのですが、23%の EBITDA 率を目指していこうと考え
ております。




クラウドソーシングの計画値でございますが、こちらは土台の役割、CGS のためのプラットフォ
ームとしての位置付けでございまし、この 5 年で大きな動きはございませんので、基本的には
2019 年 3 月期比で横ばいと考えていただければと思います。




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全社の数値目標をご説明させていただきます。

売上高は、2019 年 3 月の 22.4 億円に対して、2020 年 3 月期は 23 億円と、ほぼ横ばいとさせてい
ただいております。これは、大きな体制変更を 1 年間以上かけてやっていきますが、必ずしもスム
ーズに進むとは限りませんし、非常に困難なチャレンジをしていきますので、確実に体制変更を完
了させる、成功させる、そういう想いで売上高はほぼ横ばいとさせているものです。そして、5 年
後の 2024 年 3 月期に 48 億円という、2019 年 3 月期の倍以上の売上高を作っていこうと考えてお
ります。

また、EBITDA は 2019 年 3 月期が 4.5 億円ですが、2020 年 3 期は諸々の体制強化・投資によって
3 億円の赤字となるものの、2021 年 3 月期にはプラスマイナスゼロ、2022 年 3 月期から黒字に戻
していき、5 年後の 2024 年 3 月期には 15 億円を目指してまいります。

その間の従業員数の推移でございますが、2019 年 3 月期の 130 名から 2020 年 3 月期は 177 名ま
で人が増える予定でございます。ただ、このペースで増え続けるわけではなくて、2024 年 3 月期
には、そこからプラス 20 名程度でして、増加のペースは緩やかになっていく予定でございます。




                                                          33
株主還元の考え方をまとめさせていただいております。

現状、主力事業である NJSS および新規 CGS の投資余地が大きく、また、過去の赤字により会社
法上の配当可能利益が小さいという実情がございます。

中期経営計画達成時の姿として、NJSS が継続成長化し、えんフォト、fondesk といった新しい
CGS が、第 2・第 3 の柱、ネクスト NJSS になっているという状況、そして他の新規 CGS やクラ
ウドソーシングへ投資を行ってもなお配当可能利益が相当程度蓄積できている状況を、我々は思い
描いております。

そうなったときに 2024 年 3 月期以降から配当の開始を目指していきたい、配当性向は何%とする
か等の具体的な話はまだ決めておりませんが、ご期待に応えられるような株主還元をしていきたい
と考えております。




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最後に、中期経営計画後に我々が目指していく未来のご説明をさせていただきます。

我々が創業以来、クラウドワークという働き方のスタンダード化を目指してきた背景のお話でござ
いますが、こちらの表は日本の人口と労働人口の推移でございます。人口推計上、日本の労働人口
は今後減少していく一方であるとされています。

具体的にどれぐらい減るかというと、2017 年には 7,596 万人の労働人口が、2040 年には 5,978 万
人と、約 1,600 万人が減少することと推計されております。これは今、一人の平均年収が 432 万
円といわれておりますが、単純に 1,600 万人を掛け合わせると、69 兆円分の労働力が失われてい
く計算になります。これは、GDP への影響など、日本経済にとってものすごくインパクトの大き
い数字になってくるのではないかと予想されております。




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そこに対して、これは我々の予想でございますが、その 69 兆円を代替するような動きが色々出て
くるだろうと予想しております。

例えば、国が数年前から働き方改革ということで、一人一人の労働力の生産性を上げていきましょ
うという活動をしております。今はどうしても長時間労働の是正という点ばかりが注目されており
ますが、本来の目的は一人一人の生産性の向上が目的でございます。これが遂行されることによっ
て、先ほどの 69 兆円のうち 26 兆円分が代替・補完していけるだろうと。

また、高齢者の労働力。今、人生 100 年時代ともいわれ始めておりますが、高齢者の労働力がも
っともっと活用されていくだろうと予想しておりまして、ここで 26 兆円。

そして女性の労働力。昨今、日本においても女性の社会進出がかなり進んできております。その反
面、待機児童問題なども出てきているものの、まだまだ女性の労働力は活用されていき、ここで 7
兆円程度補完されていくだろうと。

それから、昨今様々な議論がなされておりますが、外国人の労働力の活用です。これも各種法整備
も進めながら、9 兆円程度を補っていくだろうと。




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そして最後にクラウドワーカーです。インターネット技術が発達することによって、場所や時間に
捕らわれない働き方が可能になります別に主婦だけにかかわらず、OL さんでもサラリーマンの方
でも、通勤時間や待ち合わせ時間などのちょっとしたすきま時間を報酬に変えられるような世の中
になっていくだろう、そして、そこで 3 兆円のマーケットがつくられていくだろうと予想しており
ます。

これらはあくまでも我々の予測でございますが、これから日本が抱える労働力不足という大きな社
会問題、これに対して大きなビジネスチャンスが生まれるだろう考えております。そしてその中
で、我々でなければできないような、新たな労働力の生成・活用等において、社会に期待され、応
援されるような会社になっていこうと考えております。




こちらが、中期経営計画達成後の弊社が目指す姿でございます。

まずはいったんこの 5 年間で、本日ご説明させていただきました計画のとおり、NJSS の継続成長
化等により成長角度を伸ばす状況をつくります。




                                               37
そのうえで、ビジョンの実現のために、先ほどの 69 兆円という日本がこれから抱える労働力不足
という大きな社会問題の中で、我々が何か社会に貢献できるような、必要とされるようなビジネス
をつくっていこう、そこへ投資していこうと考えております。

そして繰り返しになりますが、世界に期待され、応援される企業になっていこうと考えておりま
す。

以上で説明を終わらせていただきます。ご清聴いただき、誠にありがとうございました。




                                              38
質疑応答


司会:ご説明、ありがとうございました。これから質疑応答に入ります。ご質問のある方は挙手を
していただければ、係員がマイクをお持ちします。

なお、この IR ミーティングは質疑応答部分も含めまして、全文を書き起こして公開をする予定で
す。したがって質問の際、会社名、氏名を名乗られた場合はそのまま公開されます。匿名を希望さ
れる場合は質問する際、名前を名乗らないようにしてください。

それではご質問ある方、挙手をお願いします。

質問者:どうも本日はありがとうございます。二つほどお聞きしたいのですが、最初に数字のほう
から。スライド 46 ページの数字で、EBITDA で表示されていますが、営業損益ベースですと、ど
のような数字になるのでしょうか。

例えば 2019 年 3 月期の実績は 4 億 2,900 万、2020 年 3 月期は 3 億 6,600 万の赤字の計画です
が、これは 2021 年 3 月期およびそれ以降は営業損益ベースだとどうなるのでしょうか。

近藤:私からご回答させていただきます。今後、M&A とかも積極的に検討していきたいというこ
とで、指標を EBITDA に設定させていただいておりますが、基本的に弊社は今、ほぼ減価償却やの
れん償却はないため、EBITDA はほぼイコール営業利益と見ていただければと思っております。

質問者:そうしますと、最終年度は営業利益は 15 億円ということでよろしいわけですね。

近藤:はい。15 億円に近い数字を営業利益ベースでも目指していくというところでございます。

質問者:あと、本日中期経営計画の内容を伺いましたが、これは基本的には主力の NJSS に人材投
入・テコ入れをしてさらなる成長を目指す、それを今期・来期でやるというのがメインであると聞
こえたのですが、そのような認識でよろしいですか。

星:はい。本日お伝えした通り、もちろんそれ以外にも戦略はございますし、投資も行ってはまい
りますが、メインは NJSS になります。

質問者:ただ、今までの路線からするとかなり過激というか、思い切った方策に出た印象がありま
す。




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今までは、ある程度の売上高を上げて、その利益の中で成長投資を行うかたちでしたが、今回はそ
れを度外視したようなかたちで、一気に成長投資を加速化される計画のように見えます。それはや
はり、NJSS に対して将来的な危機感を覚えたということなのでしょうか。

星:おっしゃるとおりです。やはり SaaS 事業ですので、このチャーンを下げていかないと、新規
の契約数と解約数がイコールになり成長が止まってしまう時期が訪れてしまいます。SaaS の最大
の課題といたしまして、解約率をいかに下げていくのかが重要になってまいります。

我々は今まで、実はあまりここに対するフォローをしてまいりませんでした。有料のお客様に対し
て継続していただくための十分なフォロー等はせずに、新規顧客を獲得するところばかりに注力し
ておりました。そうすると、やはりご契約後のフォロー不十分なことが多く、解約理由を見ても
NJSS を活用しきれていないお客様が大半という状況でした。

その反省を踏まえて、NJSS にはこういう機能がある、あるいはこのお客様にとってはこういう機
能が便利ですよ、といった個別のフォローをきちんとする体制、カスタマーサクセスという部分に
なりますが、こういう整備をしていきたいと考えております。

また、それ以前に、契約する前により価値を感じてもらえるようなセッティングも重要です。イン
サイドセールスの中でオンボーディングといっておりますが、お客様の設定を徹底的に最適な状況
にすることも行ってまいります。今まではお客様のほうで設定をしていただいていた状況で、その
結果、十分にカスタマイズされずに使われているケースがございました。

我々にはまだまだやらなければいけないことがたくさんあることが分かりました。同時に、それら
をやらずともここまで成長できたということも分かりました。

体制構築と一言で説明しておりますけども、具体的には今申し上げたような内容です。

一番はカスタマーサクセス、それにプロダクトのリニューアルを合わせて、解約率を下げてまいり
ます。

とにかくこの解約率を下げていかないと、新規の契約が増えていかず、成長が止まってしまう状況
が近い将来やってきてしまうということへの危機感に対する投資、という意味合いが一番大きいか
と思います。

質問者:どうもありがとうございます。

司会:ほかにご質問は、ございますか。




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質問者:ご説明、ありがとうございました。二つ伺いたいのですが、まず、M&A を積極的にされ
るというお話をされていたと思うのですが、もう少し具体的に、どういった分野・対象でお考えに
なっているのか、新しい CGS に関わるところだとは思いますが、教えてください。これが一つ目
です。

もう一つは先行投資についてです。今回、特に NJSS のところで 2 年ぐらいかけて体制整備をされ
るということですが、見方によっては結構長いのではないかと思います。もう少しこれを早く完了
させて、成果が出てくることが期待できるのでしょうか。かなり保守的に見て 2 年と置いてらっし
ゃるのか、そうではなく、やはりかなり大掛かりなことなので 2 年はかかりますという認識でいら
っしゃるのでしょうか。その考え方を教えてください。

星:承知しました。まずは 1 点目の M&A がどういった領域になってくるのかというところで、や
はり我々でいう CGS 領域の企業が一番の対象になってくると考えております。

例えば、大量のアルバイトや派遣さんといった人力を活用して場所や雇用等のコストがかかってい
るような会社さん、サービスにつきましては、我々のクラウドワーカーに置き換えることで、圧倒
的なコスト削減が可能なケースがございます。そういった会社さんは非常にシナジーがございま
す。

もう一つはテクノロジーだけでやっている会社さんに対して、もう少し人力の強化をしてあげるこ
とで、よりクオリティの高いサービス、あるいはかゆいところに手の届くサービスに進化させる。
こういったものも、非常に我々相性の良い M&A になってきます。

CGS、サブスクリプションモデルに関して、我々のグロース経験として NJSS の経験がございます
ので、そういうマネタイズモデルに変えていくのが、我々の M&A の方法になってくると考えてお
ります。

もう 1 点の NJSS の投資期間 2 年が長いというご指摘でございますが、現在 NJSS の新規の契約は
1 年以上の契約が大半になってきております。ですので、諸々の体制強化やプロダクト強化でチャ
ーンレートを下げる動きをしても、結果が分かるのがどうしても 1 年後になってきてしまうため、
その分、時間が必要になってまいります。

もちろん、お客様へのヒアリング等は都度行ってまいりますので、ある程度の効果の有無、反応は
見えてくるとは思っております。

もう一つのプロダクトのリニューアルも、1 年間の計画をひいておりますので、リニューアルされ
るのがそもそも 1 年後になります。そして、その効果が出るのは 2 年目、さらには、そのお客様の




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解約が低下したかどうかが分かるのが 3 年目、ということになりますので、どうしても長期間の計
画にならざるを得ないのが実情でございます。

ただ、今回の中期経営計画の策定・開示にあたっては、開示するからにはその目標は必ず達成しな
ければいけないものであるという認識を持って策定しておりますので、明言はできませんが、かな
り保守的といいますか、コンサバティブな数字と思っていただいて結構でございます。

司会:ほかに質問はございませんでしょうか。

それではないようですので、これにて説明会を終わりとさせていただきますが、皆様のお手元のア
ンケート用紙、そちらをご記入いただいて机の上に置いていただければ、私どもで回収します。ど
うぞご記入のほうをよろしくお願いいたします。

本日はありがとうございました。

[了]




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