3762 テクマト 2020-01-31 15:30:00
2020年3月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結) [pdf]

                2020年3月期              第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                         2020年1月31日
上 場 会 社 名 テクマトリックス株式会社                 上場取引所                         東
コ ー ド 番 号 3762               URL http://www.techmatrix.co.jp/
代   表   者
        (役職名) 代表取締役社長     (氏名) 由利 孝
               執行役員コーポレート
問合せ先責任者 (役職名)             (氏名) 森脇 喜生              (TEL) 03(4405)7802
               本部長
四半期報告書提出予定日    2020年2月14日 配当支払開始予定日               -
四半期決算補足説明資料作成の有無     :有
四半期決算説明会開催の有無        :無
 
                                                                                          (百万円未満切捨て)
1.2020年3月期第3四半期の連結業績(2019年4月1日~2019年12月31日)
(1)連結経営成績(累計)                         (%表示は、対前年同四半期増減率)
                                                                                           親会社株主に帰属
                            売上高                      営業利益            経常利益
                                                                                           する四半期純利益
                           百万円           %           百万円        %    百万円              %           百万円     %
 2020年3月期第3四半期     20,490        11.1     2,101 35.7    2,094 40.3                              1,358 42.1
 2019年3月期第3四半期     18,441        11.7     1,548 64.8    1,493 38.6                                955 39.8
(注) 包括利益 2020年3月期第3四半期          1,454百万円( 52.6%) 2019年3月期第3四半期                                953百万円( 27.6%)
 
                                       潜在株式調整後
                           1株当たり
                                         1株当たり
                          四半期純利益
                                        四半期純利益
                                     円   銭                  円   銭
    2020年3月期第3四半期                    68.68                  68.49
    2019年3月期第3四半期                    54.17                  53.68
 
 
(2)連結財政状態
                            総資産                      純資産            自己資本比率
                                     百万円                    百万円                       %
 2020年3月期第3四半期         27,685                              14,499               47.6
 2019年3月期              25,733                              12,374               43.2
(参考) 自己資本 2020年3月期第3四半期 13,190百万円                             2019年3月期      11,125百万円
 
 
 

2.配当の状況
                                                     年間配当金

                    第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                            期末            合計
                            円    銭           円   銭          円   銭       円   銭             円   銭
  2019年3月期         -     0.00                                   -       25.00             25.00
  2020年3月期         -    12.00                                   -
  2020年3月期(予想)                                                          15.00             27.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無
 
 

3.2020年3月期の連結業績予想(2019年4月1日~2020年3月31日)
                                                                             (%表示は、対前期増減率)
                                                                         親会社株主に帰属  1株当たり
                    売上高               営業利益                 経常利益
                                                                          する当期純利益  当期純利益
                    百万円      %           百万円         %      百万円     %           百万円           %         円 銭
     通期       26,800 5.4 2,460 1.7  2,460 4.6 1,600 8.8 80.52
(注) 直近に公表されている業績予想からの修正の有無 : 無
 
   2020年3月期の「1株当たり当期純利益」は、2019年12月末時点の自己株式を除く期末発行済株式数により計算し
  ております。
※ 注記事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動                  :無
        (連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動)
        新規   -社 (社名)              、 除外      -社 (社名)
 
 

(2)四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用                  :無
 
 

(3)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
  ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更                      :無
    ②    ①以外の会計方針の変更                        :無
    ③    会計上の見積りの変更                         :無
    ④    修正再表示                              :無
 
 

(4)発行済株式数(普通株式)
  ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)          2020年3月期3Q   22,259,200株   2019年3月期   22,259,200株

    ②    期末自己株式数               2020年3月期3Q   2,388,148株    2019年3月期   3,187,559株

   ③ 期中平均株式数(四半期累計)    2020年3月期3Q 19,776,538株 2019年3月期3Q             17,642,183株
 
 

  ※ 四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
  ※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
         本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的である
        と判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績
        予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての注意事項等については、四半期決算短信【添付資料】
        6ページ「連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」をご覧ください。
         四半期決算補足説明資料につきましては、準備ができ次第当社ホームペ-ジに掲載いたします。
     
                    テクマトリックス株式会社(3762) 2020年3月期 第3四半期決算短信


○添付資料の目次



    1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………P.2

    (1)経営成績に関する説明 ………………………………………………………………………………P.2

    (2)財政状態に関する説明 ………………………………………………………………………………P.6

    (3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 …………………………………………………P.6

    2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………P.7

    (1)四半期連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………P.7

    (2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 …………………………………………P.9

    (3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………P.11

      (継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………P.11

      (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………P.11

      (セグメント情報等) …………………………………………………………………………………P.11




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                          テクマトリックス株式会社(3762) 2020年3月期 第3四半期決算短信


1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
  当第3四半期連結累計期間における世界経済は、依然として先行きが見通しづらい状況が続いています。米国に
 よるイラン革命防衛隊の司令官殺害により中東情勢が一段と緊迫した局面を迎えました。また、米国と中国という
 経済大国間の貿易摩擦は、貿易交渉の第1段階の合意を受け、多少の緊張緩和期待はあるものの、中国経済の減速
 傾向は続いています。BREXITの混迷による英国経済の打撃とEU市場全体の混乱も避けられない情勢です。逃亡犯条
 例改正への反対運動に端を発した香港におけるデモの長期化も世界経済の先行きにとって重石となっています。
  国内経済は、安倍政権の政治的安定を背景に、金融政策、財政出動の継続、東京オリンピック・パラリンピック
 に向けた経済効果等により景気が下支えされています。しかし、世界の二大経済大国である米国と中国の貿易摩擦
 の煽りを受け、両国との結びつきが強い日本経済の先行き不透明感は改善していません。デフレ経済から抜け出せ
 ない流通・小売等の国内産業は厳しい状況に置かれており、マイナス金利政策の副作用やフィンテックの台頭によ
 り、金融機関の経営環境も厳しさが増しています。また、中国経済の減速と相まって、製造業を中心とする一部の
 輸出型企業の業績は下降局面に向かいつつあります。働き方改革が叫ばれる中、罰則付き残業規制の施行による長
 時間労働の是正により、企業や行政における生産性の向上は待ったなしの状況であり、AI(人工知能)やRPA等を活
 用した業務改革は喫緊の課題です。
  当第3四半期連結累計期間における企業の設備投資は、米中貿易摩擦の煽りで製造業での投資の減速が懸念され
 ながらも、急激な投資意欲の減退は顕在化しませんでしたが、年度末に向けての予算の執行に関しては、抑制傾向
 を強める企業も現れる可能性があります。また、AIやIoTなど新技術分野に対する積極的な研究開発投資が行われて
 いるものの、それ以外の分野では設備投資の優先度が下げられる傾向もあり、分野毎の投資意欲の濃淡が出始めて
 います。インターネットを中心にした破壊的イノベーションが既存市場の構造を変え、異業種間競争も激化しつつ
 あります。米中を筆頭に、経済のデジタルシフトは加速度的に進行しており、日本経済はデジタル・トランスフォ
 ーメーションの流れに乗り遅れてはならない状況にあります。
  世界各地でサイバー攻撃による被害や個人情報の流出が報告されていること等を背景に、官・民におけるサイバ
 ー攻撃に対する防衛力強化が牽引する形で、情報セキュリティ関連需要は旺盛です。GDPR(EU一般データ保護規
 則)の施行など、世界的に個人情報の保護や域外移転に関する規制強化の流れが生まれており、情報セキュリティ
 の重要性は高まっています。また、物・サービス・場所等を共有・交換して利用する社会的仕組み「シェアリング
 エコノミー」の台頭から、企業においてもIT投資の方向性は、設備の「所有」からサービスの「利用」へと加速度
 的に変化し、IT資産のオフバランス化の進行、クラウドサービスの利用拡大が続いています。
  今後は、IT(情報技術)の社会への更なる浸透と、外部環境の凄まじい変化により、社会全体の産業構造がこれ
 から劇的に変化して行くことが予想されます。このような状況下で、当社は2018年5月22日に中期経営計画「GO
 BEYOND 3.0」を発表しました。旧中期経営計画「TMX 3.0」を超えるという意味の「GO BEYOND 3.0」は、この大き
 な社会的変化の中で、当社グループらしさを全面に出し、未来に向けて持続可能な成長基盤を構築するため、より
 一層の覚悟を持って自らの事業構造改革を断行することを目的としています。


 「GO BEYOND 3.0」における中核的事業戦略
  ■クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進(継続)
  ■セキュリティ&セイフティ(安全と安心)の追求(継続)
   
  これらの継続的戦略の実行に加え、以下の追加的な戦略を実行します。
  ■事業運営体制の多様化(資本提携、業務提携、大学・研究機関との連携、オープンイノベーション)
  ■サービス化の加速(全事業領域)
  ■データの利活用(ビッグデータ解析、AIの利用を含む)
  ■BtoC(消費者向けビジネス)への参入
  ■海外市場での事業を加速(市場探査モードから次のステップへ)
  ■事業運営基盤の強化(グループ横断・事業部門内での人財や技術の有効活用、各分野の融合による新しい価値
   の創出、人財への投資と次世代の育成、企業理念に基づく採用・育成・評価・リテンション)
  ■M&A(金庫株の活用を視野)




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                            テクマトリックス株式会社(3762) 2020年3月期 第3四半期決算短信


当社グループでは、上記戦略に基づき、以下の取り組みを行いました。


① 積極的に新しいビジネスの立ち上げを行い、IT需要の変化を先取りする取り組みを行いました。
 ◇情報基盤事業
第1四半期連結会計期間
・「包括的な脅威の検出と可視化」及び「セキュリティ運用」を最大限に効率化することを目的とした、統合監
 視サービス「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」の提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、インターネットを安全に利用できるインターネット分離を実現する新しいク
 ラウドソリューションサービス「Ericom Shield (エリコム シールド)」の提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、Amazon Web Service(AWS)から、APNアドバンストコンサルティングパートナー
 の認定を取得
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、JR九州システムソリューションズ株式会社と地域間データセンター連携の可
 能性についての共同検証を開始


第2四半期連結会計期間
・Cohesity Japanと販売代理店契約を締結、エンタープライズセカンダリストレージ「Cohesity C4000シリー
 ズ」の販売を開始
・無害化ソリューションを提供するVotiro Cybersec Ltd. と代理店契約を締結、「VotiroDisarmer シリーズ」
 の販売を開始
・統合監視サービスの「TechMatrix Premium Support powered by TRINITY」にインシデント対応支援サービスを
 拡充
・クロス・ヘッド株式会社が、RPA活用に向けたトータルサポートサービスの提供を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、顧客対応の生産性と満足度向上の実現に向け、Amazon Connectとkintoneを連携さ
 せるプラグイン製品の提供を開始


当第3四半期連結会計期間
・マカフィー株式会社とEDR事業領域において協業(統合監視サービス「TechMatrix Premium Support powered
 by TRINITY」のオプションサービス「インシデント対応支援サービス」において、マカフィー株式会社が提供
 する「McAfee MVISION EDR」をサービス対象として拡充)
・フォアスカウト・テクノロジーズ株式会社と販売代理店契約を締結、「Forescout Platform」の販売を開始
・クロス・ヘッド株式会社が、サイバーソリューションズ株式会社の「CYBERCHAT」とサイボウズ株式会社の
 「Garoon」/「kintone」との連携開発サービスを提供開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、株式会社オーシーシーと共同によるインキュベート施設(那覇市IT創造館)
 向けITサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、富士ゼロックス社のドキュメント管理システム「DocuWorks 9」向けにファイ
 ルサーバ製品「nas2cloudコンボ」の提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、ファイルサーバ製品「nas2cloudコンボ」に損害保険付き新モデルの販売を開
 始


 ◇アプリケーション・サービス事業
第1四半期連結会計期間
・医療分野:株式会社NOBORIが、日本メジフィジックス株式会社と業務提携
・医療分野:株式会社NOBORIが、株式会社A-Lineと業務提携
・ビジネスソリューション分野:リスクモンスター株式会社とAI活用による与信格付精度向上の実証実験を実施
・ソフトウェア品質保証分野:テスト管理ツール「TestRail」の総販売代理権を取得・販売を開始
・CRM分野:AIを活用してコンタクトセンターの生産性を向上させるソリューションをHmcomm株式会社と共同で開
 発し、提供を開始
・株式会社カサレアルが、JetBrains社とトレーニングパートナー契約を締結



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                      テクマトリックス株式会社(3762) 2020年3月期 第3四半期決算短信




第2四半期連結会計期間
 ・ソフトウェア品質保証分野:Java 対応テスト自動化ツールの新バージョン「Jtest 10.4.2」の販売を開始
 ・株式会社カサレアルが、教員向けにAppleプロフェッショナルラーニング基礎インストラクターのサービスの提
  供を開始


当第3四半期連結会計期間
 ・ソフトウェア品質保証分野:バイナリ差分アップデートツール「RTPatch」の販売を開始
 ・ソフトウェア品質保証分野:UIテスト自動化ツール「Ranorex 9.1.2」日本語版の販売を開始
 ・ビジネスソリューション分野:山崎情報設計株式会社と金融機関向け市場系システム分野で資本・業務提携


② 情報基盤事業における保守、運用・監視サービスの受注に加えて、アプリケーション・サービス事業における
  CRM分野や医療分野である株式会社NOBORIや合同会社医知悟のサービスを拡販する等、ストック型※1収益の拡大
  に向けた取り組みを加速しました。
③ 独自クラウドサービス「テクマクラウド」を活用したMicrosoft Office365向け通信の自動制御ソリューショ
  ン、ファイル無害化ソリューション、セキュリティ監視サービスなど、情報基盤事業においても、独自付加価
  値サービスの開発・拡販に注力しました。
④ クロス・ヘッド株式会社、沖縄クロス・ヘッド株式会社、株式会社カサレアル、株式会社NOBORI、並びに合同
  会社医知悟との相乗効果を最大化し、グループとして総合力を発揮するための取り組みを継続しています。特
  に、保守、運用・監視サービスや受託開発等、従来グループ外に発注していた機能をグループ内に取り込むこ
  とにより、グループ内での自活の取り組みを推進しました。
⑤ クラウド・ネイティブ時代を代表するオープンソース系ツールの販売、オープンソース・コミュニティの運営、
  オープンソース系プログラミング技術の企業向け研修事業等に取り組みました。
⑥ 成長を続けるASEANを中心とした海外市場で、CRM分野のクラウドサービス等の事業展開を推進しました。
⑦ 経済産業省と東京証券取引所による「攻めの IT 経営銘柄 2019」において、「IT 経営注目企業 2019」に選定
  されました。昨年に引き続き、2年連続の選定となりました。
⑧ 2018年7月19日に発行した自己株式(金庫株)を充当した第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権は、
  2019年6月14日で行使を全て完了し、資金調達を終了いたしました。調達した資金は、市場シェアの拡大や事業
  の多角化を目指し、オープンイノベーションを意識したベンチャー企業を含む外部企業や大学、異業種との協
  業促進、あるいは、同業他社や当社グループの事業を補完しうる事業者に対してより大胆なM&Aや資本業務提携
  を行うための資金として活用していきます。


 以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、204億90百万円と前年同四半期に比べ20億49百万円(11.1
%)の増加、売上総利益は73億80百万円と前年同四半期に比べ9億51百万円(14.8%)の増加となりました。販売
費及び一般管理費は、人件費等の増加のため、52億79百万円と前年同四半期に比べ3億98百万円(8.2%)の増加と
なりました。この結果、営業利益は21億1百万円と前年同四半期に比べ5億52百万円(35.7%)の増加となりまし
た。
 営業外収益は、為替差益等により22百万円を計上しました。営業外費用は、支払利息等により29百万円を計上し
ました。この結果、経常利益は20億94百万円と前年同四半期に比べ6億1百万円(40.3%)の増加となりました。
 以上により、税金等調整前四半期純利益は20億94百万円と前年同四半期に比べ6億35百万円(43.5%)の増加、
親会社株主に帰属する四半期純利益は13億58百万円と前年同四半期に比べ4億2百万円(42.1%)の増加となりま
した。売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益全て過去最高となりました。




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                      テクマトリックス株式会社(3762) 2020年3月期 第3四半期決算短信


セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 情報基盤事業
    ランサムウェア等の標的型攻撃に代表されるサイバー攻撃の脅威が益々高まっています。負荷分散装置は、サ
イバー攻撃対策としての「暗号化通信の可視化」や「WAF(Web Application Firewall)」といったセキュリティ
関連機能による差別化が奏功し、受注は堅調です。また、主力の次世代ファイアウォール※2や、フォレンジック※
3
 製品、Webサイト脆弱性監査ツール、不正侵入防御アプライアンス、Webセキュリティ製品等の販売は官需・民需
を含め好調で、受注が増加しています。
    加えて、ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム製品※4、次世代型メールセキュリティ製品※5、AIを活用
した次世代アンチウィルス製品等の新しい分野のセキュリティ対策製品等も順調に受注実績を積み上げていま
す。また、セキュリティに関連する運用・監視サービスの売上も順調に推移しました。
    ストレージ製品は、放送業界向けの需要が一巡しましたが、地方局への横展開や、セカンダリストレージ製品
の投入により需要喚起を図っています。西日本地域や中部地域での地域戦略も奏功し、地方拠点においても官
需・民需共に順調に受注を伸ばしています。
    クロス・ヘッド株式会社では、クラウドへの移行サービスの受注規模が拡大しており、SES※6事業も好採算案件
へのシフトが進みました。
    沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービス(沖縄県のデータセンタ
ーへのバックアップ等)の販売が堅調に推移しました。事業構造改革を行い採算性の向上に努めています。


    以上により、同事業の売上高は136億72百万円と前年同四半期に比べ9億17百万円(7.2%)の増加、営業利益
は14億85百万円と前年同四半期に比べ2億20百万円(17.4%)の増加となりました。


② アプリケーション・サービス事業
    医療分野では、株式会社NOBORIの医療情報クラウドサービス「NOBORI」の順調な受注が継続し、累積契約施設
数は増加しています。加えて、既存ユーザのサービス契約更新も取りこぼすことなく受注しています。一方、コ
ンシューマ(患者)をターゲットとしたPHR※7(パーソナル・ヘルス・レコード)サービスの開発や、AIベンチャ
ー・医師らと組んだ医用画像診断支援システムの共同開発等の新規事業への先行投資を継続しています。合同会
社医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、放射線分野での病院向け読影サービス提供が順調に増加し、健診
施設等の顧客の取り込みが進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は堅調に推移しました。資本
業務提携先である株式会社A-Lineが開発する医療被ばく線量管理システム「MINCADI」の受注も増加傾向にあり
ます。
    CRM分野では、次世代製品及び機能強化したFAQシステムの市場への投入、大手システム・インテグレーターや
テレマーケティング・ベンダーとの業務提携、クラウド需要の拡大、知名度の向上と実績の拡大に伴い受注が好
調です。大型案件の受注実績も増加しました。ASEANでの受注実績も増加しています。
    ソフトウェア品質保証分野では、自動車のIT化に伴い車載ソフトウェアを開発する製造業で組込みソフトウェ
アの品質向上、機能安全の必要性は益々高まっています。米中の貿易摩擦の影響による製造業の投資減速懸念が
ありながらも、ソフトウェアテストツールの受注は堅調でした。大手自動車メーカーに対する車載向けテストツ
ールの提供においても、戦略的な取組みが進捗しています。OSS(オープンソースソフトウェア)ライセンス&
セキュリティ管理ツールの販売も立ち上がり始めました。
    ビジネスソリューション分野では、既存顧客である学術系公共機関向けのシステム開発案件が堅調でした。ま
た、事業構造転換が進捗し、損益面は改善しました。また、株式会社カサレアルでは、教育事業において、新し
い教育プログラムの開発、パートナーの発掘などが奏功し、企業向けの新入社員研修や定期開催の技術研修等の
受注が好調です。受託開発事業の採算性も改善し、売上高と損益面で計画値を上回っています。


 以上により、同事業の売上高は68億17百万円と前年同四半期に比べ11億31百万円(19.9%)の増加、営業利益
は6億16百万円と前年同四半期に比べ3億32百万円(116.9%)の増加となりました。




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(2)財政状態に関する説明
     当第3四半期連結会計期間末の流動資産の残高は、前連結会計年度末(以下「前年度末」という)から15億8百
    万円(7.1%)増加し、227億2百万円となりました。第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権の行使等に
    より、現金及び預金が7億75百万円増加したことが主な要因であります。固定資産の残高は、前年度末から4億43百
    万円(9.8%)増加し、49億82百万円となりました。投資その他資産の投資有価証券が4億6百万円増加したことが
    主な要因であります。以上により、総資産は前年度末から19億52百万円(7.6%)増加し、276億85百万円となりま
    した。
     流動負債の残高は、前年度末から1億9百万円(1.0%)増加し、105億19百万円となりました。前受保守料が6億
    99百万円増加したことが主な要因であります。固定負債の残高は、前年度末から2億82百万円(9.6%)減少し、26
    億66百万円となりました。長期借入金が2億円減少したことが主な要因であります。以上により、負債の残高は、
    前年度末から1億73百万円(1.3%)減少し、131億85百万円となりました。
     純資産の残高は、前年度末から21億25百万円(17.2%)増加し、144億99百万円となりました。資本剰余金が10億
    36百万円増加したことが主な要因であります。これにより自己資本比率は前年度末の43.2%から47.6%となりまし
    た。




(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
     現時点において、通期業績予想については2019年5月9日発表の業績予想を据え置いております。情報セキュリ
    ティ関連製品等の足元の受注状況は堅調に推移しておりますが、米中の貿易摩擦の影響や消費税増税の実施など、
    景気動向は先行きが見通しづらい状況が続いております。今後の業績動向を踏まえ、修正が必要と判断した場合は
    速やかに公表いたします。
 


(用語解説)
                    保守、運用・監視やクラウドサービス(SaaS)等、ユーザに定期的に契約を更新して
    ※1   ストック型
                    もらうことにより、中長期に亘って継続的に収益を得るビジネスモデル。
                    従来のファイアウォールでは防ぐことができないセキュリティ脅威に対応した製品。
         次世代ファイアウ   例えば、通常のインターネット利用に紛れて内部に侵入し、情報漏えいを引き起こす
    ※2
         ォール        最近のサイバー攻撃や、流れるデータに対するきめ細かい制御が必要なファイル共有
                    ソフトウェア等による情報漏えいを防ぐ。
                    不正アクセスや情報漏洩等のセキュリティ事象が発生した際に、原因究明のため、そ
    ※3   フォレンジック
                    の痕跡や記録等を収集分析すること。
         ネットワーク端末
                    業務パソコンやサーバ等のネットワーク端末がサイバー攻撃を受けた際に、その状況
    ※4   脅威対策プラット
                    把握及び攻撃を受けた端末の特定・隔離などの対策を迅速に行うことができる製品。
         フォーム製品
         次世代型メールセ   従来の攻撃を未然に防ぐ機能だけではなく、潜在的な脅威を検出して無効化を実施す
    ※5
         キュリティ製品    る仕組みや、攻撃対象を特定し内容を可視化するなどの機能を備えた製品。
                    SES(System Engineering Service)とは、システムやソフトウェアの開発・運用に係
                    る委託契約の一種であり、対象物の完成などを目的とせずに特定業務への技術者の労
    ※6   SES
                    働提供を行う契約のこと。提供元企業の従業員が、客先のオフィスに常駐し、技術的
                    なサービスの提供を行う。
                    PHR(Personal Health Record)とは、個人が自らの健康に関する情報を、自己管理の
    ※7   PHR
                    もとに情報集約化を実現するツールやシステムのことをいう。




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2.四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)四半期連結貸借対照表
                                                           (単位:千円)
                               前連結会計年度             当第3四半期連結会計期間
                              (2019年3月31日)           (2019年12月31日)
資産の部
 流動資産
   現金及び預金                             11,802,853            12,578,490
   受取手形及び売掛金                           4,787,921             4,817,760
   たな卸資産                                 391,784               480,737
   前払保守料                               3,645,046             4,091,277
   その他                                   566,976               735,170
   貸倒引当金                                   △452                  △616
   流動資産合計                             21,194,129            22,702,819
 固定資産
   有形固定資産                              1,194,429             1,206,607
   無形固定資産
     のれん                                   3,018                    -
     その他                               1,225,334             1,315,760
     無形固定資産合計                          1,228,352             1,315,760
   投資その他の資産                            2,116,311             2,460,072
   固定資産合計                              4,539,093             4,982,440
 資産合計                                 25,733,222            27,685,259




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                              前連結会計年度             当第3四半期連結会計期間
                             (2019年3月31日)           (2019年12月31日)
負債の部
 流動負債
   買掛金                                1,214,717             1,164,773
   短期借入金                                450,000               450,000
   1年内返済予定の長期借入金                        300,000               275,000
   未払法人税等                               587,378               191,386
   前受保守料                              5,509,978             6,209,774
   賞与引当金                                485,418               324,459
   工事損失引当金                                   -                  8,946
   その他                                1,862,555             1,894,784
   流動負債合計                            10,410,048            10,519,125
 固定負債
   長期借入金                              1,150,000               950,000
   役員退職慰労引当金                             10,900                13,470
   執行役員退職慰労引当金                           57,867                62,336
   退職給付に係る負債                          1,105,895             1,148,002
   その他                                  624,120               492,690
   固定負債合計                             2,948,784             2,666,498
 負債合計                                13,358,832            13,185,624
純資産の部
 株主資本
   資本金                                1,298,120             1,298,120
   資本剰余金                              3,585,385             4,621,993
   利益剰余金                              7,595,272             8,238,329
   自己株式                             △1,349,938            △1,011,553
   株主資本合計                            11,128,838            13,146,890
 その他の包括利益累計額
   その他有価証券評価差額金                         106,409               140,748
   繰延ヘッジ損益                                1,388                 1,346
   退職給付に係る調整累計額                       △111,583               △98,857
   その他の包括利益累計額合計                        △3,785                 43,238
 新株予約権                                   60,353                71,261
 非支配株主持分                              1,188,983             1,238,245
 純資産合計                               12,374,390            14,499,635
負債純資産合計                              25,733,222            27,685,259




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(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
  四半期連結損益計算書
   第3四半期連結累計期間
                                                           (単位:千円)
                        前第3四半期連結累計期間             当第3四半期連結累計期間
                          (自 2018年4月1日             (自 2019年4月1日
                          至 2018年12月31日)           至 2019年12月31日)
売上高                                18,441,281                20,490,432
売上原価                               12,012,086                13,109,695
売上総利益                               6,429,194                 7,380,736
販売費及び一般管理費                          4,880,420                 5,279,214
営業利益                                1,548,774                 2,101,522
営業外収益
 受取利息                                      344                       384
 受取配当金                                   2,224                     3,061
 為替差益                                       -                      9,221
 その他                                    10,806                    10,182
 営業外収益合計                                13,375                    22,849
営業外費用
 支払利息                                   17,856                    15,765
 為替差損                                   24,690                        -
 その他                                    26,280                    13,839
 営業外費用合計                                68,826                    29,605
経常利益                                 1,493,322                 2,094,766
特別損失
 関係会社出資金評価損                             33,734                        -
 特別損失合計                                 33,734                        -
税金等調整前四半期純利益                         1,459,587                 2,094,766
法人税、住民税及び事業税                           343,788                   526,115
法人税等調整額                                138,564                   162,462
法人税等合計                                 482,352                   688,577
四半期純利益                                 977,234                 1,406,189
非支配株主に帰属する四半期純利益                        21,510                    47,887
親会社株主に帰属する四半期純利益                       955,724                 1,358,301




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                   テクマトリックス株式会社(3762) 2020年3月期 第3四半期決算短信


  四半期連結包括利益計算書
   第3四半期連結累計期間
                                                          (単位:千円)
                        前第3四半期連結累計期間            当第3四半期連結累計期間
                          (自 2018年4月1日            (自 2019年4月1日
                          至 2018年12月31日)          至 2019年12月31日)
四半期純利益                               977,234                1,406,189
その他の包括利益
 その他有価証券評価差額金                        △35,102                    34,338
 繰延ヘッジ損益                                △981                      △41
 退職給付に係る調整額                            12,012                   14,100
 その他の包括利益合計                          △24,070                    48,397
四半期包括利益                               953,164                1,454,587
(内訳)
 親会社株主に係る四半期包括利益                      930,852                1,405,324
 非支配株主に係る四半期包括利益                       22,311                   49,262




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(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項
     (継続企業の前提に関する注記)
      該当事項はありません。


     (株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
     当社は、2018年7月2日開催の取締役会決議に基づき、2018年7月19日に発行した第1回新株予約権(第三者割当
 による行使価額修正条項付新株予約権)の行使による自己株式の処分により、資本剰余金が1,036,608千円増加すると
 ともに、自己株式が338,585千円減少しております。
     当第3四半期連結会計期間末において、資本剰余金は前年度末から1,036,608千円増加し4,621,993千円、自己株式
 は338,385千円減少し1,011,553千円となっております。


     (セグメント情報等)
     【セグメント情報】
Ⅰ    前第3四半期連結累計期間(自   2018年4月1日   至    2018年12月31日)
1. 報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
                                                                (単位:千円)
                                  報告セグメント
                                                                 合計
                                           アプリケーション・サービ
                        情報基盤事業
                                                ス事業
売上高

    外部顧客への売上高               12,755,302            5,685,978       18,441,281
    セグメント間の内部売上高
                               109,865                 41,634           151,499
    又は振替高
           計                12,865,168            5,727,612       18,592,780

セグメント利益                      1,264,589                284,185         1,548,774
    (注) セグメント利益の合計は、四半期連結損益計算書の営業利益と一致しております。


2. 報告セグメントの利益又は損失の金額の合計額と四半期連結損益計算書計上額との差額及び当該差額の主な内容
 (差異調整に関する事項)
     該当事項はありません。
 
Ⅱ    当第3四半期連結累計期間(自   2019年4月1日   至    2019年12月31日)
1. 報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
                                                                (単位:千円)
                                  報告セグメント
                                                                 合計
                                           アプリケーション・サービ
                        情報基盤事業
                                                ス事業
売上高

    外部顧客への売上高               13,672,972            6,817,460       20,490,432
    セグメント間の内部売上高
                               109,089                 32,822           141,911
    又は振替高
           計                13,782,061            6,850,282       20,632,344

セグメント利益                      1,485,252                616,270         2,101,522
    (注) セグメント利益の合計は、四半期連結損益計算書の営業利益と一致しております。


2. 報告セグメントの利益又は損失の金額の合計額と四半期連結損益計算書計上額との差額及び当該差額の主な内容
 (差異調整に関する事項)
     該当事項はありません。


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