3762 テクマト 2019-01-31 15:30:00
2019年3月期 第3四半期決算短信[日本基準](連結) [pdf]
2019年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年1月31日
上 場 会 社 名 テクマトリックス株式会社 上場取引所 東
コ ー ド 番 号 3762 URL http://www.techmatrix.co.jp/
代 表 者
(役職名) 代表取締役社長 (氏名) 由利 孝
執行役員コーポレート
問合せ先責任者 (役職名) (氏名) 森脇 喜生 (TEL) 03(4405)7802
本部長
四半期報告書提出予定日 2019年2月14日 配当支払開始予定日 ―
四半期決算補足説明資料作成の有無 :有
四半期決算説明会開催の有無 :無
(百万円未満切捨て)
1.2019年3月期第3四半期の連結業績(2018年4月1日~2018年12月31日)
(1)連結経営成績(累計) (%表示は、対前年同四半期増減率)
親会社株主に帰属
売上高 営業利益 経常利益
する四半期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2019年3月期第3四半期 18,441 11.7 1,548 64.8 1,493 38.6 955 39.8
2018年3月期第3四半期 16,503 5.2 939 △6.4 1,077 9.3 683 10.5
(注) 包括利益 2019年3月期第3四半期 953百万円( 27.6%) 2018年3月期第3四半期 746百万円( 13.7%)
潜在株式調整後
1株当たり
1株当たり
四半期純利益
四半期純利益
円 銭 円 銭
2019年3月期第3四半期 54.17 53.68
2018年3月期第3四半期 39.35 39.29
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率
百万円 百万円 %
2019年3月期第3四半期 23,135 10,615 40.6
2018年3月期 18,626 5,973 31.7
(参考) 自己資本 2019年3月期第3四半期 9,396百万円 2018年3月期 5,895百万円
2.配当の状況
年間配当金
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭
2018年3月期 - 0.00 - 20.00 20.00
2019年3月期 - 0.00 -
2019年3月期(予想) 23.00 23.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無
3.2019年3月期の連結業績予想(2018年4月1日~2019年3月31日)
(%表示は、対前期増減率)
親会社株主に帰属 1株当たり
売上高 営業利益 経常利益
する当期純利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
通期 24,500 4.2 2,200 15.6 2,170 5.6 1,390 6.3 75.72
(注) 直近に公表されている業績予想からの修正の有無 : 無
2019年3月期の「1株当たり当期純利益」は、2018年12月末時点の自己株式を除く期末発行済株式数により計算して
おります。なお、2018年7月2日の取締役会にて発行を決議した、行使価額修正条項付新株予約権のすべてが行使さ
れた場合、自己株式を除く発行済株式数は、1,514,500株(第3四半期末までに行使されたものを除く)増加する見
込みです。
※ 注記事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動 :有
(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動)
新規 1社 (社名) 株式会社NOBORI 、 除外 -社 (社名) ―
(2)四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用 :無
(3)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 :無
② ①以外の会計方針の変更 :無
③ 会計上の見積りの変更 :無
④ 修正再表示 :無
(4)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2019年3月期3Q 22,259,200株 2018年3月期 24,759,200株
② 期末自己株式数 2019年3月期3Q 3,902,528株 2018年3月期 7,387,953株
③ 期中平均株式数(四半期累計) 2019年3月期3Q 17,642,183株 2018年3月期3Q 17,370,869株
※ 四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の
前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての注意事項等については、四半期決算短信【添付資料】7ページ
「連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」をご覧ください。
四半期決算補足説明資料につきましては、準備ができ次第当社ホームページに掲載いたします。
テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
○添付資料の目次
1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………P.2
(1)経営成績に関する説明 ………………………………………………………………………………P.2
(2)財政状態に関する説明 ………………………………………………………………………………P.7
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 …………………………………………………P.7
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………P.8
(1)四半期連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………P.8
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 …………………………………………P.10
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………P.12
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………………P.12
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ……………………………………………P.12
(当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動) …………………………………………P.12
(追加情報) ……………………………………………………………………………………………P.12
(セグメント情報等) …………………………………………………………………………………P.13
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、依然として先行きが見通しにくい状況が続いています。米国経
済は、堅調な推移を示しているものの、トランプ大統領の安全保障や知的財産権侵害等を理由にした関税の引き上
げにより経済大国間の貿易摩擦が顕在化し、中国経済の減速が鮮明となりました。中国経済の不振はグローバルに
波及し、一部の米国企業や日本企業においてもマイナスの影響が出始めています。また、米国においては、メキシ
コ国境における壁の建設予算をめぐって与野党合意に至らぬことから、米国政府機関の一部閉鎖が続く異常事態が
発生しています。英国のEU離脱に関しても、英議会でEU離脱法案が否決され、英国市場、EU市場の先行きは極めて
不透明です。
国内経済は、安倍総理大臣の続投による政治的安定を背景に、政府主導の金融政策、財政出動の継続、東京オリ
ンピック・パラリンピックに向けた経済効果等により景気が下支えされています。しかし、デフレ経済から抜け出
せない流通・小売等の国内産業は厳しい状況に置かれており、マイナス金利政策の副作用やフィンテックの台頭に
より、金融機関の経営環境も厳しさが増しています。また、世界経済の不透明感が増す中で、比較的安全資産と見
なされている日本円に資金が流れていることから、円高圧力が高まっています。中国経済の減速と相まって、製造
業を中心とする一部の輸出型企業の業績は下降局面に向かいつつあります。2019年10月に予定されている消費税増
税に対する警戒感も根強く、軽減税率適用による混乱の可能性も指摘されており、それらが今後の景気動向のリス
ク・ファクターにもなり得る状況です。働き方改革が叫ばれる中、企業や行政における生産性の向上は待ったなし
の状況であり、AIやRPA等を活用した業務改革は喫緊の課題です。
当第3四半期連結累計期間における企業の設備投資は、堅調な業績を背景に、比較的前向きな姿勢を維持してい
ます。また、AIやIoTなど新技術分野に対する積極的な研究開発投資が行われているものの、それ以外の分野では設
備投資の優先度が下げられる傾向もあり、分野毎の濃淡が出始めています。インターネットを中心にした破壊的イ
ノベーションが既存市場の構造を変え、異業種間競争も激化しつつあります。また、日本経済における自律的・持
続的成長を軌道に乗せるためには、経済政策の三本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略が重要となりますが、
その道筋はまだ不透明であり、デフレ経済からの脱却には至っておりません。
世界各地でサイバー攻撃による被害や個人情報の流出が報告されていること等を背景に、官・民におけるサイバ
ー攻撃に対する防衛力強化が牽引する形で、情報セキュリティ関連需要は旺盛です。EU一般データ保護規則
(GDPR:General Data Protection Regulation)の施行など、世界的に個人情報の保護や域外移転に関する規制強
化の流れが生まれており、情報セキュリティの重要性は高まっています。また、物・サービス・場所等を共有・交
換して利用する社会的仕組み「シェアリングエコノミー」の台頭から、企業においてもIT投資の方向性は、設備の
「所有」からサービスの「利用」へと加速度的に変化し、IT資産のオフバランス化の進行、クラウドサービスの利
用拡大が続いています。
今後は、ITの社会への更なる浸透と、外部環境の凄まじい変化により、社会全体の産業構造がこれから劇的に変
化して行くことが予想されます。このような状況下で、当社は2018年5月22日に新中期経営計画「GO BEYOND 3.0」
を発表しました。前中期経営計画「TMX 3.0」を超えるという意味の「GO BEYOND 3.0」は、この大きな社会的変化
の中で、当社グループらしさを全面に出し、未来に向けて持続可能な成長基盤を構築するため、より一層の覚悟を
持って自らの事業構造改革を断行することを目的としています。
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
「GO BEYOND 3.0」における中核的事業戦略
■クラウド関連事業の戦略的・加速度的推進(継続)
■セキュリティ&セイフティ(安全と安心)の追求(継続)
これらの継続的戦略の実行に加え、以下の追加的な戦略を実行します。
■事業運営体制の多様化(資本提携、業務提携、大学・研究機関との連携、オープンイノベーション)
■サービス化の加速(全事業領域)
■データの利活用(ビッグデータ解析、AIの利用を含む)
■BtoC(消費者向けビジネス)への参入
■海外市場での事業を加速(市場探査モードから次のステップへ)
■事業運営基盤の強化(グループ横断・事業部門内での人財や技術の有効活用、各分野の融合による新しい価値
の創出、人財への投資と次世代の育成、企業理念に基づく採用・育成・評価・リテンション)
■M&A(金庫株の活用を視野)
当社グループでは、上記戦略に基づき、以下の取り組みを行いました。
① 第1四半期連結累計期間において、アプリケーション・サービス部門の医療システム事業を株式会社NOBORIと
して分社化し、三井物産株式会社を引き受け先とする第三者割当増資を実施しました。株式会社NOBORIでは、
引続き医療情報クラウドサービス「NOBORI」の拡販をしていくと同時に、これまでに蓄積した画像データや技
術を活かし、顧客である医療施設と連携した個人向けのサービスや、AI 技術等を活用したサービスの企画、開
発を進めていきます。また、三井物産株式会社との業務提携により、本事業は三井物産株式会社との合弁会社
として共同で運営されることとなります。株式会社NOBORIは、三井物産株式会社のグループ会社やその投資先
との連携を進めるとともに、同社の海外を含めたネットワークを活用していきます。
② 第2四半期連結累計期間において、自己株式の約3分の1に相当する2,500,000株を充当し第三者割当による新
株予約権の発行の決議(同時に自己株式の約3分の1に相当する2,500,000株の消却の決議)を行いました。こ
れは中期経営計画「GO BEYOND 3.0」に基づく、将来のM&Aや資本業務提携を視野にいれた資金調達及び資本増
強を目的としています。当社グループでは、サービスの差別化、機能強化、競争優位性の維持・向上のため、
迅速な開発体制の構築に必要な社内エンジニアの技術向上、社外からの優秀なエンジニアの採用を進めていま
す。そして、製品販売とサービス展開における即効性のあるシェア拡大策、事業拡大策として、オープンイノ
ベーションを意識し、ベンチャー企業を含む外部企業や大学、異業種、同業他社や当社グループの事業を補完
しうる事業者に対してより大胆なM&Aや資本業務提携を行うことで、既存事業の更なる成長を加速し、企業価値
の増加をこれまで以上に追求していきます。
当第3四半期連結累計期間において、AIを活用した医療画像診断支援技術を提供するエルピクセル株式会社の
第三者割当増資を引き受け、同社への出資を実施しました。
③ 積極的に新しいビジネスの立ち上げを行い、IT需要の変化を先取りする取り組みを行いました。
◇情報基盤事業
第1四半期連結会計期間
・クロス・ヘッド株式会社が、エフセキュア株式会社と連携し、GDPR対策の包括的サイバーセキュリティサービス
の提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、日本ヒューレット・パッカード株式会社の次世代型ハイパーコンバージド製品
HPE SimpliVityを対象にした、中小企業向け災害復旧対策バックアップサービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、日本ヒューレット・パッカード株式会社と協業し、アジア諸国向けにITサービ
スの提供を開始
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
第2四半期連結会計期間
・クラウド環境を高いサービス品質で監視する「TRINITYセキュリティ運用監視サービス for AWS」の対象製品に、
McAfee vNSPを追加
当第3四半期連結会計期間
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、日本オラクル株式会社と共にグローバル検証サービスの提供を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、北海道総合通信網株式会社及び株式会社アット東京と共同で、北海道-東京
-沖縄間におけるデータバックアップ検証環境の構築を開始
・沖縄クロス・ヘッド株式会社が、中小企業向けのデータベースバックアップサービス「BCP ライトパッケージ
for Oracle Database Appliance」サービスの提供を開始
◇アプリケーション・サービス事業
第1四半期連結会計期間
・医療分野:株式会社NOBORIが「NOBORI PAL」に新サービスを2種類追加
・ソフトウェア品質保証分野:負荷テスト・パフォーマンステストツール「NeoLoad」の販売を開始
・CRM分野:FAQナレッジ管理システム「FastAnswer」新バージョンの販売を開始
・CRM分野:コンタクトセンターCRMシステム「FastHelp」のWebチャット対応を支援する「FastChat」の販売を開
始
第2四半期連結会計期間
・ソフトウェア品質保証分野:米国Parasoft Corporationが開発した、Webアプリケーションの操作を分析しAPI
テストシナリオを自動生成する機能を搭載した「SOAtest with SmartAPI Test Generator」の販売を開始
・ソフトウェア品質保証分野:スウェーデンFOSSID社のオープンソースソフトウェアライセンス&セキュリティ管
理ツール「FOSSID」の販売を開始
当第3四半期連結会計期間
・CRM分野:コンタクトセンターCRM システム「FastHelp5」新バージョンの販売を開始
・CRM分野:日本電気株式会社が提供するSMS配信サービス「NEC SMSプッシュサービス」とコンタクトセンターCRM
システム「FastHelp」が連携を開始
④ 情報基盤事業における保守、運用・監視サービスの受注に加えて、アプリケーション・サービス事業におけるCRM
分野や医療分野である株式会社NOBORIや合同会社医知悟のサービスを拡販する等、ストック型※1収益の拡大に向け
た取り組みを加速しました。
⑤ 独自クラウドサービス「テクマクラウド」を活用したMicrosoft Office365向け通信の自動制御ソリューション、
ファイル無害化ソリューション、セキュリティ監視サービス等、情報基盤事業においても、独自付加価値サービ
スの開発・拡販に注力しました。
⑥ クロス・ヘッド株式会社、沖縄クロス・ヘッド株式会社、株式会社カサレアル、株式会社NOBORI、並びに合同会
社医知悟との相乗効果を最大化し、グループとして総合力を発揮するための取り組みを継続しています。特に、
保守、運用・監視サービスや受託開発等、従来グループ外に発注していた機能をグループ内に取り込むことによ
り、グループ内での自活の取り組みを推進しました。
⑦ クラウド・ネイティブ時代を代表するオープンソース系ツールの販売、オープンソース・コミュニティの運営、
オープンソース系プログラミング技術の企業向け研修事業等に取り組みました。
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
⑧ 成長を続けるアジア新興国を中心とした海外市場で、クラウドサービス等の事業展開を行うための取り組みを推
進しました。第1四半期連結会計期間において、アプリケーション・サービス事業部門のCRM分野において、コン
タクトセンターCRMシステム「Fastシリーズ」のASEAN向け販売活動を支援するため、タイ、バンコクに駐在員事
務所を設立しました。
⑨ 第2四半期連結会計期間において、当社株式が株式会社東京証券取引所及び株式会社日本経済新聞社が共同で算
出する「JPX日経中小型株指数」の2018年度(2018年8月31日~2019年8月29日)の構成銘柄に選定されました。
⑩ 第1四半期連結会計期間において、医療情報クラウドサービス「NOBORI」の活動が評価され、経済産業省と株式
会社東京証券取引所による「攻めのIT 経営銘柄 2018」において、「IT 経営注目企業 2018」に選定されまし
た。当第3四半期連結会計期間には、医療情報クラウドサービス「NOBORI」が「第12 回 ASPIC IoT・AI・クラウ
ドアワード2018」において先進技術賞を受賞しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、184億41百万円と前年同四半期に比べ19億37百万円(11.7%)の
増加、売上総利益は64億29百万円と前年同四半期に比べ9億46百万円(17.3%)の増加となりました。販売費及び一般
管理費は、人件費等の増加のため、48億80百万円と前年同四半期に比べ3億37百万円(7.4%)の増加となりました。こ
の結果、営業利益は15億48百万円と前年同四半期に比べ6億8百万円(64.8%)の増加となりました。
営業外費用は、為替差損24百万円等により、68百万円を計上しました。この結果、経常利益は14億93百万円と前年同
四半期に比べ4億15百万円(38.6%)の増加となりました。また、特別損失として当第3四半期連結累計期間において
関係会社出資金評価損33百万円を計上しました。
以上により、税金等調整前四半期純利益は14億59百万円と前年同四半期に比べ3億83百万円(35.6%)の増加、親会
社株主に帰属する四半期純利益は9億55百万円と前年同四半期に比べ2億72百万円(39.8%)の増加となりました。
売上高、営業利益、経常利益、四半期純利益全て過去最高となりました。
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
① 情報基盤事業
負荷分散装置の販売は、Microsoft社が提供するOffice 365との連携ソリューション等新しい需要の開拓にも
努め、受注は堅調です。ランサムウェア等の標的型攻撃に代表されるサイバー攻撃の脅威が益々高まっているこ
とから、主力の次世代ファイアウォール※2や、フォレンジック製品、Webサイト脆弱性監査ツール等の販売は官
需・民需を含め堅調で、受注が増加しています。
加えて、ネットワーク端末脅威対策プラットフォーム製品※3、次世代型メールセキュリティ製品、AIを活用し
た次世代アンチウィルス製品等の新しい分野のセキュリティ対策製品も順調に受注実績を積み上げています。ま
た、セキュリティに関連する運用・監視サービスの売上も順調に推移しました。
ストレージ製品は、放送業界を中心にメディア・エンターテイメント業界向けの販売が好調でした。西日本地
域や中部地域での地域戦略も奏功し、地方拠点においても官需・民需共に順調に受注を伸ばしています。
クロス・ヘッド株式会社では、クラウドやグループウェアに関連するITサービスの受注が堅調です。
沖縄クロス・ヘッド株式会社では、セキュリティ関連製品や独自の付加価値サービスの販売が好調でした。
以上により、同事業の売上高は127億55百万円と前年同四半期に比べ16億3百万円(14.4%)の増加、営業利益
は12億64百万円と前年同四半期に比べ4億3百万円(46.9%)の増加となりました。
② アプリケーション・サービス事業
医療分野では、株式会社NOBORIの医療情報クラウドサービス「NOBORI」の順調な受注が継続し、累積契約施設
数は増加しています。加えて、既存ユーザのサービス契約更新も取りこぼすことなく受注しています。一方、会
社分割に伴うコスト増や新規事業への投資が先行しており、損益面では計画値をやや下回っています。合同会社
医知悟は、遠隔読影の需要の高まりにより、従来の病院向けサービス提供に加えて、健診施設等の顧客の取り込
みや病理分野への事業拡大が進んだため、契約施設数、読影依頼件数、従量課金金額は堅調に推移しました。
CRM分野では、次世代製品の市場への投入、大手システム・インテグレーターやテレマーケティング・ベンダ
ーとの業務提携、クラウド需要の拡大、知名度の向上と実績の拡大に伴い堅調な引合いが継続しており、大型案
件の受注実績も増加しました。ASEAN地域での受注実績も増加しています。
ソフトウェア品質保証分野では、自動車のIT化に伴い車載ソフトウェア等の製造業で組込みソフトウェアの品
質向上、機能安全の必要性は益々高まっており、ソフトウェアテストツールの受注が堅調です。大手自動車メー
カーとの車載向けテストツールの提供において、戦略的な取組みが順調に進捗しています。オープンソース・ソ
フトウェア(OSS)に対するコンプライアンス・セキュリティ管理ツールの販売にも着手しました。
インターネットサービス分野では、既存顧客向けのシステム開発案件及びBIツールの販売が堅調です。また、
事業構造転換が進捗し、損益面は改善傾向にあります。株式会社カサレアルでは、教育事業において、新しい教
育プログラムの開発、パートナーの発掘などが奏功し、企業向けの新入社員研修や定期開催の技術研修等の受注
が好調です。また、受託開発事業においても、採算性の良い案件の受注が増加し、売上、損益面は計画値を上回
って推移しています。
以上により、同事業の売上高は56億85百万円と前年同四半期に比べ3億33百万円(6.2%)の増加、営業利益
は2億84百万円と前年同四半期に比べ2億5百万円(259.9%)の増加となりました。
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(2)財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間末の流動資産の残高は、前連結会計年度末(以下「前年度末」という)から42億51百
万円(29.1%)増加し、188億79百万円となりました。株式会社NOBORIの分社化に伴う三井物産株式会社からの第三
者割当増資の払込み及び第三者割当による新株予約権の行使等により、現金及び預金が40億38百万円増加したこと
が主な要因であります。固定資産の残高は、前年度末から2億56百万円(6.4%)増加し、42億55百万円となりまし
た。投資その他の資産の投資有価証券が2億円増加したことが主な要因であります。以上により、総資産は前年度
末から45億8百万円(24.2%)増加し、231億35百万円となりました。
流動負債の残高は、前年度末から17百万円(0.2%)増加し、95億6百万円となりました。前受保守料が7億89百
万円増加したことが主な要因であります。固定負債の残高は、前年度末から1億51百万円(4.8%)減少し、30億12
百万円となりました。長期借入金が2億25百万円減少したことが主な要因であります。以上により、負債の残高は、
前年度末から1億33百万円(1.1%)減少し、125億19百万円となりました。
純資産の残高は、前年度末から46億42百万円(77.7%)増加し、106億15百万円となりました。三井物産株式会社
からの第三者割当増資の払込み等により資本剰余金が14億38百万円増加したこと、及び自己株式の消却等を行い、
自己株式が14億74百万円減少(純資産は増加)したことが主な要因であります。これにより自己資本比率は前年度
末の31.7%から40.6%となりました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
現時点において、2018年5月9日発表の業績予想から変更はありません。
(用語解説)
保守、運用・監視やクラウドサービス(SaaS)等、ユーザに定期的に契約を更新して
※1 ストック型
もらうことにより、中長期に亘って継続的に収益を得るビジネスモデル。
従来のファイアウォールでは防ぐことができないセキュリティ脅威に対応した製品。
次世代ファイアウ 例えば、通常のインターネット利用に紛れて内部に侵入し、情報漏えいを引き起こす
※2
ォール 最近のサイバー攻撃や、流れるデータに対するきめ細かい制御が必要なファイル共有
ソフトウェア等による情報漏えいを防ぐ。
ネットワーク端末 業務パソコンやサーバ等のネットワーク端末がサイバー攻撃を受けた際に、その状況
※3 脅威対策プラット 把握、及び攻撃を受けた端末の特定・隔離などの対策を迅速に行うことができる製
フォーム製品 品。
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
2.四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)四半期連結貸借対照表
(単位:千円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
(2018年3月31日) (2018年12月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 6,097,684 10,136,665
受取手形及び売掛金 4,449,481 3,952,628
たな卸資産 239,032 421,835
前払保守料 3,304,881 3,767,966
その他 539,673 601,759
貸倒引当金 △2,639 △1,135
流動資産合計 14,628,113 18,879,719
固定資産
有形固定資産 1,072,717 1,226,613
無形固定資産
のれん 22,125 4,527
その他 1,196,289 1,220,183
無形固定資産合計 1,218,415 1,224,710
投資その他の資産 1,707,350 1,804,056
固定資産合計 3,998,483 4,255,381
資産合計 18,626,597 23,135,101
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
(単位:千円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
(2018年3月31日) (2018年12月31日)
負債の部
流動負債
買掛金 1,208,663 1,027,884
短期借入金 450,000 450,000
1年内返済予定の長期借入金 300,000 300,000
未払法人税等 419,467 125,278
前受保守料 4,948,404 5,737,919
賞与引当金 493,675 277,940
工事損失引当金 5,806 -
その他 1,663,660 1,587,922
流動負債合計 9,489,677 9,506,946
固定負債
長期借入金 1,450,000 1,225,000
役員退職慰労引当金 - 10,254
執行役員退職慰労引当金 56,705 55,242
退職給付に係る負債 1,019,787 1,053,755
その他 637,058 668,227
固定負債合計 3,163,550 3,012,479
負債合計 12,653,228 12,519,425
純資産の部
株主資本
資本金 1,298,120 1,298,120
資本剰余金 1,252,888 2,691,582
利益剰余金 6,474,288 7,079,953
自己株式 △3,126,518 △1,652,327
株主資本合計 5,898,778 9,417,328
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 98,921 63,818
繰延ヘッジ損益 - △981
退職給付に係る調整累計額 △101,837 △83,837
その他の包括利益累計額合計 △2,916 △20,999
新株予約権 33,135 59,343
非支配株主持分 44,370 1,160,003
純資産合計 5,973,368 10,615,675
負債純資産合計 18,626,597 23,135,101
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
四半期連結損益計算書
第3四半期連結累計期間
(単位:千円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2017年4月1日 (自 2018年4月1日
至 2017年12月31日) 至 2018年12月31日)
売上高 16,503,567 18,441,281
売上原価 11,020,922 12,012,086
売上総利益 5,482,645 6,429,194
販売費及び一般管理費 4,542,651 4,880,420
営業利益 939,994 1,548,774
営業外収益
受取利息 220 344
受取配当金 1,891 2,224
助成金収入 13,951 6,969
投資事業組合運用益 149,490 -
その他 6,163 3,837
営業外収益合計 171,717 13,375
営業外費用
支払利息 19,614 17,856
為替差損 5,322 24,690
その他 9,184 26,280
営業外費用合計 34,121 68,826
経常利益 1,077,589 1,493,322
特別損失
固定資産除却損 1,366 -
関係会社出資金評価損 - 33,734
特別損失合計 1,366 33,734
税金等調整前四半期純利益 1,076,223 1,459,587
法人税、住民税及び事業税 210,058 343,788
法人税等調整額 167,612 138,564
法人税等合計 377,671 482,352
四半期純利益 698,552 977,234
非支配株主に帰属する四半期純利益 15,089 21,510
親会社株主に帰属する四半期純利益 683,462 955,724
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
四半期連結包括利益計算書
第3四半期連結累計期間
(単位:千円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2017年4月1日 (自 2018年4月1日
至 2017年12月31日) 至 2018年12月31日)
四半期純利益 698,552 977,234
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 37,130 △35,102
繰延ヘッジ損益 - △981
退職給付に係る調整額 11,120 12,012
その他の包括利益合計 48,251 △24,070
四半期包括利益 746,803 953,164
(内訳)
親会社株主に係る四半期包括利益 731,714 930,852
非支配株主に係る四半期包括利益 15,089 22,311
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
当社の連結子会社である株式会社NOBORIは、2018年4月19日付で、三井物産株式会社から第三者割当増資の払込
みを受け、資本剰余金が1,100,000千円増加しております。
また、当社は、2018年7月2日開催の取締役会決議に基づき、2018年7月5日付で、自己株式2,500,000株の消却
を実施したことにより、資本剰余金及び自己株式が1,057,500千円減少しております。さらに、2018年7月19日付発
行の第1回新株予約権(第三者割当による行使価額修正条項付新株予約権)の行使による自己株式の処分により、
資本剰余金が1,396,193千円増加するとともに、自己株式が416,866千円減少しております。
当第3四半期連結会計期間末において、資本剰余金は前年度末から1,438,694千円増加し2,691,582千円、自己株
式は1,474,190千円減少し1,652,327千円となっております。
(当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動)
第1四半期連結会計期間より、重要性が増した株式会社NOBORIを連結の範囲に含めております。
(追加情報)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結
会計期間の期首から適用しており、繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の
区分に表示しております。
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テクマトリックス株式会社(3762) 2019年3月期 第3四半期決算短信
(セグメント情報等)
Ⅰ 前第3四半期連結累計期間(自 2017年4月1日 至 2017年12月31日)
1. 報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
(単位:千円)
報告セグメント
合計
アプリケーション・サービ
情報基盤事業
ス事業
売上高
外部顧客への売上高 11,151,342 5,352,224 16,503,567
セグメント間の内部売上高
100,240 9,831 110,071
又は振替高
計 11,251,583 5,362,055 16,613,639
セグメント利益 861,022 78,971 939,994
(注) セグメント利益の合計は、四半期連結損益計算書の営業利益と一致しております。
2. 報告セグメントの利益又は損失の金額の合計額と四半期連結損益計算書計上額との差額及び当該差額の主な内容
(差異調整に関する事項)
該当事項はありません。
Ⅱ 当第3四半期連結累計期間(自 2018年4月1日 至 2018年12月31日)
1. 報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
(単位:千円)
報告セグメント
合計
アプリケーション・サービ
情報基盤事業
ス事業
売上高
外部顧客への売上高 12,755,302 5,685,978 18,441,281
セグメント間の内部売上高
109,865 41,634 151,499
又は振替高
計 12,865,168 5,727,612 18,592,780
セグメント利益 1,264,589 284,185 1,548,774
(注) セグメント利益の合計は、四半期連結損益計算書の営業利益と一致しております。
2. 報告セグメントの利益又は損失の金額の合計額と四半期連結損益計算書計上額との差額及び当該差額の主な内容
(差異調整に関する事項)
該当事項はありません。
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