3687 フィックスターズ 2019-11-12 16:00:00
中期経営方針について [pdf]
株式会社フィックスターズ
中期経営方針
2019/11/12
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本資料に記載の業績予想ならびに将来予測は、本資料
作成時点で入手可能な情報および仮説に基づき当社が
判断したものであります。
当該仮説や判断に含まれる不確定要素や事業環境の変
化による影響等の様々な要因により、実際の業績等は
本資料記載の業績予想とは異なる場合があることをご
承知おきください。
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振り返り
1
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1-a フィックスターズとは
Mission 高度ソフトウェア技術による人類貢献
(存在意義)
Vision フィックスターズコードを世界の人々に
(あるべき姿)
Value 最先端技術の創造と応用
(大切にするもの)
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1-b フィックスターズの社会的貢献
技術フロンティアへの挑戦
フィックスターズは、最先端の技術・研究開発にチャレンジする研究機関・企業様を、
高度なソフトウェア技術で支援しています。
Semiconductor Industrial
・NAND型フラッシュメモリ向けファー ・Smart Factory化支援
ムウェア開発 ・マシンビジョンシステムの高速化
・次世代AIチップ向け開発環境基盤開発
Mobility Life Science
・自動運転の高性能化、実用化 ・ゲノム解析の高速化
・次世代パーソナルモビリティの研究開発 ・医用画像処理の高速化
・AI画像診断システムの研究開発
Finance
・デリバティブシステムの高速化
・HFT(アルゴリズムトレード)の高速化
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1-c フィックスターズの強み
高速化技術
フィックスターズは、低レイヤソフトウェア技術、アルゴリズム実装力、各産業・研究分野における知見を駆使し、
コンピュータの性能を最大限に引き出すことで大量データの高速処理を実現する、高速化のエキスパート集団です。
低レイヤソフトウェア技術 アルゴリズム実装力 各産業・研究分野の知見
CPU、GPU、FPGA、専用チップといった多種多 日々高度化するアルゴリズムから、 数学・創薬・物理学等の多様なバックグラウン
様なハードウェアから、アルゴリズムに最適な 機能やアプリケーションに最適なものを選び、 ドのエンジニア集団が、15年以上に渡り各産
ハードウェア構成を見つけ出し、その構成に合わ 改良、実装する力 業・研究分野の顧客との共同研究開発を通じて
せて性能を最大限に引き出すソフトウェア技術 蓄積した知見
創業来培ってきた高速化技術が当社最大の強み
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1-d フィックスターズの実績例
世界を舞台に
世界の研究・技術をリードするパイオニアたちを、
ソフトウェア技術の力で支援してきました。
膨張顕微鏡法向け 全脳神経回路 次世代型電動車椅子の
画像処理の高速化 マッピングの高速化 自動運転機能の開発サポート
マサチューセッツ工科大学 Ed Boyden コールドスプリングハーバー研究所向け WHILL社の「WHILL自動運転システ
教授の提唱する新たな顕微鏡手法を高速 に全脳マッピングの高速化ソリューショ ム」の開発をサポート
化 ンを提供
世界中の空港、駅、商業施設等の大型施
3次元画像生成に必要な大量の画像処理 同研究所は”世界の学術機関トップ10” 設での活用を想定。移動そのものの快適
を、従来のツールに比較して15倍高速 で1位にも選出され、癌、神経科学、植 性向上とともに、施設運営事業者の運用
化 物生物学、遺伝子工学及び定量生物学を 費用削減に寄与
中心に卓越した実績を残している
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1-e フィックスターズの経営状況
安定した経営基盤
ソフトウェア開発・高速化サービス、及び関連するハードウェアの提供を通じて、
増収増益を継続しています。
業績推移
(単位:百万円)
6,966
連結売上高
連結営業利益 5,275
4,450
4,063
3,582
2,938
1,725
1,441 1,316
1,100
710 835
452 614
205 253
FY2012 FY2013 FY2014 FY2015 FY2016 FY2017 FY2018 FY2019
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外部環境
2
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2-a ビッグトレンド
“Winner takes all” の時代
ソフトウェア産業においては、AIやクラウド技術の実用化を背景に、“勝者”が全てを手にし他のプレイヤーは生存さえ許されない時代が目の前に。
特定の分野において他の追随を許さない世界シェアを獲得しなければならない。
データ 顧客
サービスを通じてあらゆるデータが”勝者” クラウド経由で全世界に提供可能のため、
に集まり、集まったデータがさらに”勝者” “国境“という参入障壁が無意味に
のAIを賢く
コスト競争力 人材
インフラ基盤への大規模投資による“規模の 高利益率を背景とした高報酬と、世界中で
経済”が、限界費用を限りなくゼロに 使われるサービスに携われることが絶大な
インセンティブに
データ、コスト競争力、顧客、そして人材までも
全てが“勝者”の手に
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2-b 技術動向
当社への強い追い風
ハードウェア技術のパラダイムシフトやAI・機械学習に代表されるアルゴリズムの高度化、
開発プロジェクトの複雑化が相まって、ソフトウェア開発はより一層高難度化しています。
ハードウェア技術の AI・機械学習に代表される 複雑化する
パラダイムシフト アルゴリズムの高度化 開発プロジェクト
マルチコアや専用チップ等、 日々高度化するアルゴリズムから、 情報技術の果たす役割の拡大や機能の
台頭する最新ハードウェアの性能を最大限に引 機能やアプリケーション毎に最適なものを選択、 高度化に伴いプロジェクトが複雑化。
き出すソフトウェアが必要に 改良しなければならない 効率的な管理手法が必要に
最新ハードウェアとアルゴリズムの知識、
高度なソフトウェア技術が求められる時代に
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中長期の経営方針
3
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3-a 今後の事業展開
既存事業の安定成長と新規SaaS事業の育成
外部環境に吹く強い追い風と当社強みを背景に、ソフトウェア開発・高速化サービスの安定成長が見込まれます。
当社事業の根幹をなすソフトウェア開発・高速化サービスに引き続き注力する一方で、更なる成長のため新規SaaS事業の育成に取り組みます。
ソフトウェア・サービス事業の売上高推移 現状と今後の課題
年率10%~15%の安定成長
外部環境に吹く強い追い風
旺盛な需要を背景にソフトウェア・サービス事業
の年率10%~15%の安定成長が見込まれる一方、
創業来培ってきた強み
それ以上のペースでの拡大成長は見込み難い
4,554
(単位:百万円) 3,949
3,148 3,147 更なる成長の実現
2,872
1,961 創業来培ってきた技術力と外部環境を活かして、
1,479 世界シェア1位の“勝者”となりうる
1,272
新規事業開発にチャレンジ
FY2012 FY2013 FY2014 FY2015 FY2016 FY2017 FY2018 FY2019 FY2020 FY2021 FY2022 FY2023
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3-b 今後の事業展開
新規SaaS事業により脅威をチャンスに
外部環境に吹く強い追い風と盤石な既存事業という最高の条件がそろっている今こそ、
新規SaaS事業立ち上げへと大きく舵を切り、”Winner takes all”という脅威をチャンスに変えます。
“Winner takes all”というビッグトレンド
既存事業
技術 世界シェア1位
新規事業化
シーズ の“勝者“事業へ
世界シェア1位のポテンシャルがあるか 世界シェア1位を実現できるか
“Sleeek”事業
日本だけでなく世界中に需要があり、その 組織や販管費等の大幅拡大を正当化しうる
需要を満たすサービス形態をとれるか 乳がんAI ほど顧客や市場に受け入れられているか
画像診断支援事業
技術動向と当社強みに則っており、かつ、
当社の技術力をもってして初めて実現可能 “GENESIS”事業
な事業か
量子コンピュータ
事業
外部環境に吹く強い 盤石な既存事業
追い風
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3-c 新規SaaS事業
AIプロジェクトマネージャ”Sleeek”
AIがまるで優秀なサブマネージャのように、
生産性向上に必要な情報の取得・整理、解決策の提案・実施を行います。
ソフトウェア開発における課題
コミュニケーション不足に コード品質の向上や技術的負 管理業務やレポーティング
より、開発進捗やチームの 債の解消まで手が回らない に時間がとられ過ぎる
状況を把握しきれない
Sleeekの提供する機能
プロジェクト管理に必要な情報の自動取 コードレビューの自動実施や 見える化によりレポーティングや
得、整理、解釈、そして解決策の提案 技術的負債の自動把握 タスク優先度付けを簡単に
連携する各ツールからデータを取得し機械 プルリクエストに対して自動の静的解析 連携する各ツールからデータを取得し、プ
学習を用いて状態を定量評価 機械学習によるコード品質の定量的な評価 ロジェクトの状況をパネルに見える化
botがメンバに声がけして、必要な情報の 開発履歴等をベースとしたAIによるコード
取得・提供、解決策の提案を実施 レビュー
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3-d 新規SaaS事業
乳がんAI画像診断支援事業
乳がんを対象としたAIによる自動診断支援技術を今後事業化。
超音波画像に対しAIを用いて高速かつ高精度に腫瘍を認識することで、患者、医師、検査技師の負担軽減を目指します。
事業体制 提供形態 提供価値
フィックスターズ 慶應大学医学部等
患者の検査負担軽減
ディープラーニング
大量の診断データ 静止画解析 見落とし防止、早期発見
技術
日本初となる、超音波画像を学習データとする乳がん
のAI診断支援システムを慶應大学医学部と共同研究 医師の負担軽減
リアルタイム
動画解析
慶應大学医学部等の協力を得て、大量の診断データを
検査技師の不足解消
元に学習し、高いレベルの診断精度を実現
読影技術のサポート
超音波画像を用いたAI自動診断支援により患者、医師、検査技師の負担を軽減
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3-e 新規SaaS事業
エッジビジョンAI開発プラットフォーム”GENESIS”
自動運転やFA等、様々な分野で利用拡大が見込まれるエッジビジョンAI向けの開発プラットフォームです。
アルゴリズムの構築から各種ハードウェア向け最適化、半導体回路生成まで数クリックでシームレスに行えます。
事業背景と顧客の課題 提供機能 適用分野
手戻りによる開発工数の増大と、 アルゴリズムの構築から最適化、半導体回路生成 エッジビジョンAI
ソフトウェア開発の高難度化 まで数クリックで完成
製品の競争力を高めるため、最新アルゴリズムと ハードウェア CPU,GPU,DSP,
ハードウェアを活用して高度なエッジビジョンAIを アルゴリズム AIチップ, ADAS・自動運転
毎の最適化、
実現したいが・・・ の構築 FPGA/ASIC 向け
ベンチマーク
専用回路生成
新たなアルゴリズムやハードウェアを試す度に エッジビジョンAI開発プラットフォーム
ソフトウェアを実装しなければならない
”GENESIS” ドローン
量産用の安価なハードウェアに乗り換えるため
に再度ソフトウェアを実装し直さなければなら
ない 東大、東工大と共同
フィックスターズ
で、NEDOの支援を受 FA
システム全体を最適化するためには多くの時間 けながら中長期の開
と高度なノウハウが必要 東大 東工大 発に取り組む
・・・
NEDO:産業技術力の強化等を目的とした経産省所管の国立研究開発法人
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3-f 新規SaaS事業
量子コンピュータ事業
各種量子コンピュータを容易に、効果的に活用できるような共通ミドルウェア群と、
関連コンサルティングサービスを提供します。NEDO及びSIPに参画し、中長期の研究開発に取り組みます。
共通ミドルウェア群のイメージ 当社の差別化要因
適用分野 アクセラレータ活用技術
創業来ソフトウェア開発・高速化サービス
・・・ で培ってきたGPUやFPGAといったアクセ
ラレータの活用技術
ライフサイエンス エネルギー・環境 スマート工場 ロジスティクス
当社の共通ミドルウェア群 量子力学をはじめとする各研究分野の知見
量子コンピュータ向け最適化 最適なマシンを選択 次世代アクセラレータ活用に不可欠な学術
ライブラリ・API 的バックグラウンドに加え、活用先の候補
実行可能なモデルに自動変換 となる各研究分野における知見
原問題⇔論理モデル⇔ 各マシンに適した形に自動で
量子コンピュータ向け
物理モデル変換・逆変
換ライブラリ
入出力インタフェース 実装・最適化
産官学キープレイヤーとの強い関係性
量子コンピュータ 国内外のデバイスメーカから著名大学や行
政機関まで、量子コンピュータにおける
アニーリングマシン ゲート型量子コンピュータ
キープレイヤーとの強い関係を構築
D-Wave、富士通、日立、東芝、 NISQコンピュータ、
NEC等の各種マシン 誤り耐性量子コンピュータ
NEDO:産業技術力の強化等を目的とした経産省所管の国立研究開発法人
SIP:戦略的イノベーション創造プログラム。内閣府主導の府省・分野を超えた横断型プログラム
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