3647 ジー・スリーHD 2021-10-27 17:00:00
新たな事業の開始に関するお知らせ [pdf]
2021年10月27日
各 位
会 社 名 株式会社ジー・スリーホールディングス
代表者名 代表取締役社長 笠原 弘和
(コード:3647 東証第二部)
問合せ先 管理部 総務課長 佐々木 誠志
(電話:03-5781-2522)
新たな事業の開始に関するお知らせ
当社は、本日開催の取締役会において、下記のとおり新たな事業を開始することを決議いたしま
したのでお知らせいたします。
記
1. 事業開始の趣旨
当社グループは、
「ヒトと社会にゆたかさ・彩りを」という企業理念のもと、
「環境負荷になら
ないクリーンなエネルギー提供」 「新しい生活様式におけるヒトと社会が輝けるサスティナブ
と
ルなソリューション提供」をテーマに、一企業として堅実な利益を生み出しながら、事業を通じ
て「ヒトと社会」が抱える生活・環境・資源等の様々な社会課題の解決に取り組み、持続可能な
社会の実現をめざしています。
当社グループが目指す生活・環境・資源等の様々な社会課題を解決する観点から、新たに、廃
基板から希少金属資源を回収する事業として、
「都市鉱山事業」
(以下、
「本事業」という。)を開
始することといたしました。
都市鉱山とは、都市でゴミとして大量に廃棄される家電製品などの中に存在する有用な希少金
属(レアメタル)を鉱山に例えたもので、地上に蓄積された工業製品を資源とみなしたものと定
義され、地上資源の一つであります。2020東京オリンピック・パラリンピックで選手に贈られた
メダルも都市鉱山から回収された金属を原料に製作されており、当社グループでは全世界におい
て廃基板の80%以上はリサイクルされずに焼却されている状況を鑑み、廃棄された基板から希少
金属を回収することは環境保全の一環となり、かつ天然資源に乏しい我が国において大変に意義
高く、循環型社会における社会的責任を果たせるものであると認識しております。
2. 新たな事業の概要
(1)新たな事業の内容
当社では本事業については兼ねてから検討を進めており、その一環として2020年11月27
日開催の当社第10期定時株主総会決議を経て、当社定款における事業目的の一部変更を行
い準備してまいりました。本事業にて採用するテクノロジーは、従来の廃基板処理方法で
ある粉砕式や炭化式と異なり、粉砕による金属飛散を限りなく低減し希少金属の回収率を
向上させ、かつ、二酸化炭素(CO2)排出量を従来方式と比較して1/30以下とする「反応
型遊離方式」を用います。これは画期的な処理・回収方法であり、その方式の出現によっ
て、本事業を開始できる機運が高まったと判断いたしました。
- 1 -
当社グループは、当該テクノロジーを採用したプラント及び回収した金属類を精錬する
設備を保有し、それら設備の稼働によって廃基板を処理し、金、銀、銅等の希少金属を回
収・販売する事業を展開してまいります。
また、当該テクノロジーは、炭化式と比較してCO2の発生量は僅かでありますが、その
僅かでも発生するCO2について徹底的に対策を講じるべきと考え、地球の大気中の酸素の
約半分を生成しているといわれる微細藻類に着目しました。微細藻類を培養して光合成を
促進させ、それによってCO2を費消させ、代謝物である酸素(O2)を得ることによって、
カーボンニュートラルの実現をめざし、さらに、微細藻類の培養によってO2のほか、カロ
テノイド類※(フコキサンチンやアスタキサンチン等)が生合成されるため、これらの抽出
を視野に入れております。
※カロテノイド類
自然界におけるカロテノイドの生理作用は多岐にわたり、特にカロテノイド類のフコキサンチン
は抗酸化作用や抗肥満、抗炎症作用、抗ガン作用を有しているといわれます。複雑な化学構造を
有し、人工的な合成は困難とされています。
微細藻類からフコキサンチンを抽出・精製することは当社のテーマである「新しい生活
様式におけるヒトと社会が輝けるサスティナブルなソリューション提供」に合致し、ヒト
が持つ枯渇することのない潜在エネルギーを引き出す健康増進の一翼を担うことができま
す。当社グループは、臨床検査技師資格を持つ当社代表取締役社長の笠原弘和の経歴と人
脈を活かし、本事業を開始するとともに、微細藻類の光合成を利用した二酸化炭素(CO2)
削減及び微細藻類から生成されるカロテノイド類(フコキサンチン等)の抽出に挑戦して
まいります。
当社グループは、外部有識者の科学分野における知識とテクノロジーを融合し、複数の
国内協力会社と技術提携、業務提携等を行い、本事業の展開と挑戦をしてまいります。当
社グループは本事業活動による環境負荷の削減を通じて、
「環境負荷ゼロ」 「企業の成長」
と
の相反する目的の同時実現を目指し、日本政府がめざす2050年カーボンニュートラルの実
現に貢献できるよう努力してまいります。
(2)本事業を担当する部門
当社新規エネルギー事業部にて担当する予定です。
(3)本事業の開始のために特別に支出する金額及び内容
2022年8月期に設備購入費、専用施設整備費、技術者及び営業人材の確保のための支出が
生じる予定ですが、現時点において未定です。なお、日本政府がめざす2050年カーボンニ
ュートラルの実現に貢献でき得る規模の資本投入が想定されるため、本日付けで当社規程
に基づき投資委員会を設置いたしました。投資委員会は取締役会と連携し、当社グループ
利益の最大化を図ってまいります。
今後、支出される金額に応じて適時かつ適切に公表いたします。
(4)本事業のセグメント分類
サスティナブル事業に区分いたします。
3. 日程
(1)取 締 役 会 決 議 日 2021年10月27日
- 2 -
(2)事 業 開 始 期 日 2021年11月上旬(予定)
4. 今後の見通し
本件における2022年8月期通期連結業績への影響等につきましては、2021年10月15日付「2021
年8月期決算短信〔日本基準〕(連結)」にて公表した2022年8月期の連結業績予想に含まれて
おりません。今後の当社業績に与える影響については、事業の展開に応じて適時かつ適切に公
表いたします。
以 上
- 3 -