中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告 株式会社メディカルネット[3645]
株式会社メディカルネット
中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告
口腔周りから始まる
健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1
を目指し次元の異なる成⻑ステージへ
メディカルネットG
取引数
健康寿命増進 1,000→2,000
のための予防・未病関連
の医療
68,000
クリニック
メディカルネットG
取引数
3,000→5,000 メディカルネットG
生活者 取引数
⻭科治療
68,000 60→120
クリニック
メディア・プラットフォーム事業 400(196 ※)
企業
+
新領域
※ ⽇本⻭科商⼯協会 登録数
健康寿命
増進関連 予防・未病プラットフォーム事業 健康寿命
医療機関 日本の
⻭科医療機関 ⻭科関連企業 増進関連
企業機関
タイ
東南アジア
医療機関経営⽀援事業 医療BtoB事業
+ +
拡⼤領域 新領域
東南アジアでの⻭科クリニック経営 ⻭科医療向け納品プラットフォーム事業
2025 年5⽉期目標
売上高 100 億円、営業利益率⽔準 10%
2020 年 10 ⽉ 16 日
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中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告 株式会社メディカルネット[3645]
目次
I. 中期的な株主価値の展望の骨子 ........................................................................... 1
インターネットを活用し健康と生活の質を向上させることにより笑顔を増やす ..................................... 1
⻑期展望 ............................................................................................................ 6
II. 会社概要と事業の特色 ....................................................................................... 7
会社概要 ............................................................................................................ 7
企業理念 ............................................................................................................ 8
⻭科医療プラットフォームビジネスで国内 No.1 ................................................................... 9
先⾏投資から脱し、成⻑性と収益性の双⽅を⻑期的に追求へ ............................................... 10
主要既存事業の概要と株主価値向上の鍵 .................................................................... 11
III. 株主価値の成⻑ドライバーの展開 ........................................................................ 21
目指す姿と三つのケイパビリティの対象領域の拡⼤ ............................................................. 21
目指す姿を実現するための三つのポイント ....................................................................... 22
新領域・既存領域で特に拡⼤していく取り組み ................................................................. 24
目指す姿のイメージ ................................................................................................ 27
IV. 株主価値の創造構造 ....................................................................................... 30
株主還元策........................................................................................................ 31
巻末参考資料 ....................................................................................................... 32
免責事項 ............................................................................................................. 35
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中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告 株式会社メディカルネット[3645]
I. 中期的な株主価値の展望の骨子
インターネットを活⽤し健康と生活の質を向上させることにより
笑顔を増やす
2000 年の創業の株式会社メディカルネットが運営するグループ(以下「当社グループ」)は、ミッションとして
『インターネットを活⽤し健康と生活の質を向上させることにより笑顔を増やします。』、をビジョンとして『生活者・
事業者に⾰新的なサービスを提供し続け、⻭科医療プラットフォームビジネス・領域特化型プラットフォームビジネ
スにおいて、国内外でトップ企業となります。』を掲げております。生活者がより良い治療を自ら選択でき、事業者が
持続的な成⻑を享受するサービス提供により、世界中の人々の健康と成⻑を生涯にわたって支援する事業への発
展を目指しています。
ミッション・ビジョンの実現を可能にする「三つのケイパビリティ1」
ミッション・ビジョンの実現を目指す上で、当社グループは、日本の⻭科医療業界をはじめとした美容・健康・ライフ
スタイル領域に対し、①⻭科医療を中心とした各専門分野の「理解」と「普及」、②患者と病院の情報格差解決、
③⻭科を中心とした医療業界の活性化、という社会的な価値向上に貢献する、生活者・事業者・関連企業間を
結ぶ唯一のプラットフォームサービスを展開し、「⻭科医療プラットフォームビジネス国内 No.1」の地位を築いてきまし
た。当社が事業活動を推進する上で重視してきたのが、Ⅰ.インターネットにおいて産業未成⽴の領域を探求する
能⼒、Ⅱ.専門性を追求する能⼒、Ⅲ.産業化した領域を拡⼤する能⼒、という三つのケイパビリティです。
▉ 三つのケイパビリティにより⻭科医療プラットフォームビジネス国内 No.1 へ
三つのケイパビリティ 当社グループが貢献する社会的価値
⻭科治療情報と⻭科医院情報を同時
インターネットにおいて
自由診療をおこなう⻭科クリニックのインタ に掲載する情報プラットフォームを構築
Ⅰ. 産業未成⽴の領域を
ーネットマーケティングを産業化 各顧客属性に最適な価格で提供
探求する能⼒
1.⻭科医療を中心とした
主に、⼝腔回りの健康について、 各専門分野の「理解」と「普及」
Ⅱ. 専門性を追求する能⼒ ⻭科クリニックと生活者の両者が 2.患者と病院の情報格差解決
利用可能な情報サイトを拡充 3.⻭科医療を中心とした医療業界の
性化
産業化した領域を 情報メディアを軸に⻭科クリニックと⻭科関 より良い⻭科医院への集客と⻭科医療
Ⅲ.
拡⼤する能⼒ 連企業のハブとなり両者の経営を支援 産業の拡⼤を同時追求
持続可能性の向上に寄与
⻭科医療プラットフォームビジネス国内 No.1 へ
⻑期的な株主価値の向上
オンリーワンのブルーオーシャンの事業の開拓・⾼度な情報⼒による差別化・周辺分野による売上拡⼤
競合回避による持続的な成⻑・高付加価値化・規模の経済や範囲の経済による収⼊機会の拡⼤や事業安定性の向上
I の能⼒でインターネットを活用し世界中の人々の健康と成⻑を生涯にわたって支援する分野において、産業が
未成⽴な領域を探求し、競合の少ない、オンリーワンの事業運営が可能になります。Ⅱの能⼒で、高度で専門的な
1
「ケイパビリティ(Capability、直訳すると、「能⼒」「才能」「素質」「⼿腕」を意味する)」とは、企業成⻑の原動⼒となる組織的能⼒や強み。内
的な側⾯である組織としての強さを武器に優位性を⽰し、⻑期的な株主価値の向上の源泉となる。
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健康や医療の知識をもつ顧客を相⼿の信頼を得て高付価値化を進めます。Ⅲの能⼒で、産業化した事業の周辺
分野を開拓し、売上成⻑や規模の経済や、範囲の経済を追求します。
現状︓⻭科医療プラットフォームビジネス No.1、領域拡⼤へ先⾏投資
創業当時からの成⻑期において、当社グループは、「インターネットにおいて産業未成⽴の領域を探求する能⼒」
「専門性を追求する能⼒」により、主に⻭科医療において専門的な情報を提供する自社メディアを中心にポータルサ
イトを展開する「メディア・プラットフォーム事業」を創り上げました。その後「産業化した領域を拡⼤する能⼒」により、
2006 年以降、⻭科クリニックを支援する医療機関経営支援事業、⻭科関連企業と⻭科医療従事者をつなぐ医
療 BtoB 事業を拡⼤してきました。その結果、2020 年5⽉末現在で、⻭科医療機関との取引数が約 3,000 ク
リニック、ポータルサイトの無料会員 10,000 クリニック、⻭科関連企業との取引数 60 社、⻭科メディアにおいて⻭
科医療関係者約 4 万人の会員を有し、「⻭科医療プラットフォームビジネス国内 No.1」を築いてきました。
創業以来のメディア・プラットフォーム事業は 2020 年5⽉期において、売上高 8.0 億円に対して 5.3 億円のセ
グメント利益を計上しており、極めて高い収益性を確保しております。一⽅、医療機関経営支援事業、医療 BtoB
事業は⻑期的な拡⼤のために投資している状況です。
▉ 2020 年5⽉期の当社グループの事業内容
上段売上⾼
事業
下段セグメント利益 事業内容
セグメント
(百万円)
「インプラントネット」をはじめとし、「⻭科分野」・「美容・エステ分野」・「その
メディア・ 事業内容
804.2 他分野」において、領域特化した 61 サイトを開発・運営。
プラット
535.8 ⻭科クリニックが主な顧客。顧客数は約 1,000 クリニック
フォーム事業 顧客
無料会員を含めると会員数は 10,000 クリニック
⻭科クリニック等に、①SEO サービス、広告運用代⾏サービス提供、②
医療機関 WEB 制作、③他社 Web 商材やその他広告媒体、④開業・経営支
2,058.1 事業内容
経営⽀援 援、⑤連結⼦会社において、⻭科医院に器具、材料、薬品一式を販
8.1 売。⑥タイにある連結⼦会社において⻭科医院を運営。
事業
顧客 ⻭科クリニックが主な顧客。顧客数は約 3,000 クリニック
⻭科医療従事者と⻭科関連企業等をつなぐ BtoB ポータルサイト等運
医療 BtoB 51.7 事業 営。⻭科医療関係者の会員数約 3 万人をベースに⻭科関連企業等に
事業 -21.5 対するリサーチ、コンベンション運営受託及び広告ソリューション提供。
顧客 ⻭科関連企業が主な顧客。顧客数は約 60 社。
売上高合計 2,917 百万円、セグメント利益合計 522 百万円
連結
本社費用等 419 百万円、営業利益 106 百万円
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何らかの形で当社グループのサービスを無料も含めて提供しているケースを会員として、会員数の推移を⾒たのが
以下のグラフです。4万人を超える⻭科医療関係者が当社グループの会員となっています。
ただし、その中で売上を上げている有料会員の数は、メディア・プラットフォーム事業で 1,000 件、医療機関経営
支援事業で 3,000 件となっており、会員数と比較すると、まだ多くの有料化の拡⼤余地があります。
▉ 圧倒的な会員数
41,069
38,293
35,523
32,352
29,427 30,548
20,292
7,849
上場時 14/5期 15/5期 16/5期 17/5期 18/5期 19/5期 20/5期
2020 年 5 ⽉期は創業以来の最⾼の売上⾼ 2,917 百万円となった
⻭科器材販売企業、株式会社オカムラの買収などにより、2020 年 5 ⽉期の売上高は前年同期比で 30.5%
増の創業以来の最高の 29 億円となりました。ただし、Google のアルゴリズムの変動によるポータルサイトの集客⼒
の低下などのマイナスの影響や、領域拡⼤に向けた予防・未病2関連の事業への先⾏投資等により、営業利益は
前年同期比で 39.6%減益の 1 億円となり、収益性が課題となっています。
口腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1
を目指し次元の異なる成⻑ステージへ
当社グループは、さらに領域を拡⼤し、「⻭科医療プラットフォームビジネス No.1」から、「⼝腔周りから始まる健康
寿命増進プラットフォームビジネス No.1」への飛躍を目指し、次元の異なる成⻑ステージへの発展を追求します。同
時に医療機関経営支援事業、医療 BtoB 事業の利益率向上を実現し、2025 年5⽉期に売上高 100 億円、
営業利益率 10%の達成を目指します。そのために、①⻭科医療プラットフォームビジネスの No.1 の地位の強化、
②新領域におけるプラットフォームビジネスの育成、③⻭科医療事業の海外での上場を軸にした東南アジア展開、と
いう三つの施策に取り組みます。
①においては、Google のアルゴリズムに依存しない独自集客⽅法の拡⼤、既に囲い込んだ⻭科医療関係者 4
万名の当社有料サービスへの誘導、一会員当たりの単価の上昇に取り組みます。②においては、新領域として、⼝
2
「未病」とは、発病には⾄らないものの軽い症状がある状態。五臓六腑がつながっているという考えが根本にあり、軽いうちに異常を⾒つけて病気を
予防するという考え⽅です。健康寿命増進において重要な概念。
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腔環境から全身の健康増進を支援する為に健康状態を DNA 等で検査するサービスを中心に展開する「予防・未
病プラットフォーム事業」の育成を推進します。③においては、既に進出済のタイにおける⻭科医療事業の上場を目
指し、それをベースに⻑期的には、東南アジア圏内での拡⼤を推進します。
▉ 2020 年 5 ⽉期までの成果と 2025 年5⽉期で目指す姿及びセグメント情報の詳細
2020 年5⽉期 2025 年5⽉期で目指す姿
⻭科医療プラットフォームビジネス No.1 口腔周りから始まる健康寿命増進
過去最⾼の売上⾼ 2,917 百万円 プラットフォームビジネス No.1
ただし、Google のアルゴリズムの変動によるマイナスの影響、 売上⾼ 10,000 百万円
①⻭科医療プラットフォームビジネスの No.1 の地位の強化
先⾏投資等により収益性は低下 ②新領域のプラットフォームの育成
③⻭科医療事業の上場を軸にしたアジア展開
営業利益は前年同期⽐で 39.6%減益の 106 百万円
営業利益率 3.6% 営業利益率 10%
セグメント 連結連結
顧客数の 営業利益 連結 連結
①~③の三つの取り組みと既存セグメント、および新規セグメント 顧客数 売上⾼ 売上⾼
売上⾼
単位 営業利益率
営業利益率
千円 百万円
百万円 百万円
① メディア・プラットフォーム事業 1,000 クリニック 804,264
2020年 ① 医療機関経営⽀援事業 3,000 クリニック 1,991,221
5⽉期 ① 医療BtoB事業 60 企業 51,783 2,850
2,917 102 3.6%
3.6%
ー その他 ー ー 3,656
実績値 ③ タイ⻭科医療事業(医療機関経営⽀援事業) 1 店舗数 66,941
① メディア・プラットフォーム事業 2,000 クリニック 2,000,000
① 医療機関経営⽀援事業 5,000 クリニック 4,250,000
2025年 ① 医療BtoB事業 120 企業 144,000
5⽉期 ② 新領域︓⻭科医療向け納品プラットフォーム事業 60 企業 3,000,000 10,000 1,000 10.0%
10,000 10.0%
② 新領域︓予防・未病プラットフォーム事業 1,800 検査数 720,000
に目指す姿 ー その他 ー ー 4,000
③ タイ⻭科医療事業(医療機関経営⽀援事業) 6 店舗数 36,000
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目指す姿の意義
当社グループが、⼝腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1 を目指す理由として、⻭科医
療が、「⾍⻭治療中心から、予防⻭科・⻭から予防医療」へと⼤きく変化すると予想されることが挙げられます。21
世紀に⼊って、⻭科医療や⼝腔保健と健康寿命との関係性について世界中で多数の分析が⾏われ、公益社団
法人日本⻭科医師会や、厚生労働省において、⼝腔機能の健康管理と、疾病リスクの低下、疾病時における在
院日数の低下・病原細菌の検出率の低下・投薬期間の短縮、クオリティー・オブ・ライフ(QOL)の向上などについ
て統計的に有意な研究結果の内容が報告されています(詳細は巻末参照資料参照)。それらの動きを受けて、
政府から⼝腔の健康と全身の健康に関する施策について、適切な情報提供、⻭科⼝腔保健の充実、⻭科保健
医療体制の構築などが「経済財政運営と改革の基本⽅針 2019」等で具体的に⽰されています。以上の⻭科⼝
腔保健の推進の動きと当社グループが「⼝腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1」になる意
義をまとめたのが以下の図です。
▉ ⻭科口腔保健の推進の動きと当社グループの 2025 年5⽉期に目指す姿の意義
※フレイル︓加齢により心身が⽼い衰えた状態
(出所) 公益社団法人日本⻭科医師会「健康寿命社会に寄与する⻭科医療・⼝腔保健のエビデンス 2015」、「経済財政運営と改革の基本⽅
針 2019」「厚生労働省̲2020 年 2 ⽉7日⻭科⼝腔保健に関する最近の動向」の内容から当社作成
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⻑期展望
コロナショックの影響︓短期的なマイナス影響を⻑期的なプラス影響でカバー
コロナショックの影響は、短期的にはマイナス、メディア・プラットフォーム事業の売上の 3.5%以下、利益の 2.3%
以下のエステ系サイトでは、自粛要請によりエステの施術を受けるのを控えたためエステ利用者が減少し、結果として
当社グループのサービスに対する利用は減少しましたが、⻑期的にはプラスと考えています。マイナスとしては、不要不
急の⻭科治療を控える動きにより、通院患者が減少し、結果として当社グループのサービスに対する利用も減少す
ると予想されることがあげられます。プラスの影響は、良好な⼝腔環境が感染症リスクを減らす効果に対する需要が
増⼤することがあげられます。⼝の中を清潔にして細菌の数を減らすことが、誤嚥性肺炎3やウィルス性疾患の予防に
つながります。さらに今後、ウィルスの院内感染を防ぐための各種予防器具の販売などを拡⼤していくことも⻑期的な
プラスになると考えられます。例として、当社グループは、2020 年3⽉に外部企業との協業により、⻭科クリニック向
け「まるごと抗菌コーティング」の販売を強化することにしました。以上から、2025 年5⽉までの⻑期的な視点でみれ
ば、コロナショックの影響は、株主価値への影響はポジティブと考えています。
▉ コロナショックのメディカルネットグループへの業績の影響
マイナスの影響 プラスの影響
短期的には、メディア・プラットフォーム事業の売上の 3.5%以 ① 良好な⼝腔環境の維持によるウィルス感染リスク削減
下、利益の 2.3%以下のエステ系サイトでは、自粛要請によ に対する需要増⼤
りエステの施術を受けるのを控えたためエステ利用者が減少 ② ウィルスの院内感染を防ぐための⻭科クリニック向け各
し、結果として当社グループのサービスに対する利用は減少 種予防器具販売
⻑期的に⾒れば株主価値への影響は中⽴と考えています。
これまで説明してきた 2025 年5⽉期の目指す姿などを踏まえて、売上高の展望を⽰したのが以下の図です。
▉ 売上⾼の展望
[100 万円]
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
2021.5 2022.5 2023.5 2024.5 2025.5
3
「誤嚥性肺炎」とは、高齢者や神経疾患などで寝たきりの患者では⼝腔内の清潔が⼗分に保たれていないこともあり、この場合、⼝腔内で肺炎の原
因となる細菌がより多く増殖してしまいます。また、高齢者や寝たきり患者では咳反射が弱くなり嚥下機能が低下します。その結果、⼝腔内の細菌が気
管から肺へと吸引され、肺炎を発症します。治療にはコロナショックによる供給不⾜が懸念されている人⼝呼吸器を利用するため、コロナウィルスリスクが
継続するとなれば、誤嚥性肺炎予防のための⻭科医療ニーズが高まると考えられます。
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II. 会社概要と事業の特色
会社概要
▉ 会社概要
会 社 名 : 株式会社メディカルネット(東証マザーズ上場) 代 表 者 : 代表取締役会⻑CEO 平川 ⼤
証 券 コ ー ド : 3645 代表取締役社⻑COO 平川 裕司
事 業 内 容 : インターネットを活用した医療・生活関連情報サービスの提供 役 員 : 取締役 6名、監査役 3名
特に⻭科医療分野においては、生活者への⻭科医療情報サービスの提供、 従 業 員 : 113名(連結︓2020年5⽉31日 現在)
⻭科医療従事者への情報サービスの提供、⻭科医療機関の経営支援事業、 上 場 日 : 2010年12⽉21日
⻭科関連企業のマーケティング支援事業 連結⼦会 社 : Medical Net Thailand Co., Ltd.(⻭科医院経営事業)
所 在 地 : (本社)東京都渋⾕区幡ヶ⾕1-34-14宝ビル3階 株式会社オカムラ(⻭科器械材料・医薬品の販売)
関 連 会 社 : 株式会社ガイデント(⻭科治療保証事業)
メディカルネットグループ
メディア・プラットフォーム事業 医療機関経営⽀援事業 医療BtoB事業
Medical Net Thailand Co., Ltd.
株式会社オカムラ ブランネットワークス株式会社
は吸収合併済み
株式会社ガイドデント
▉ 沿⾰
年 ⽉ 内容
4 日本インターネットメディアセンター創業。ポータルサイト運営事業・ホームページ制作事業開始
2000
9 ポータルサイト「インプラントネット」リリース
2001 6 日本メディカルネットコミュニケーションズ株式会社を設⽴。
2006 10 Web マーケティング・医療機関経営支援サービススタート。
2010 12 東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場。
2011 8 東京都渋⾕区に⼦会社、株式会社ガイドデント設⽴。
2012 11 ブランネットワークス株式会社を連結⼦会社化、医療 BtoB 事業を展開。
2016 12 株式会社メディカルネットに商号を変更。
5 デンタルトリビューンインターナショナル社と業務提携契約締結。
2017 SuccessSoundCo.,Ltd(現 MedicalNetThailandCo.,Ltd.)を連結⼦会社化、タイ国バンコクにおいて
9 ⻭科医院経営事業を開始。
6 株式会社ミルテルと資本及び業務提携契約締結。
2018
11 株式会社オカムラを連結⼦会社化、⻭科器械材料・医薬品の卸売事業を展開。
3 株式会社識学と共同で⻭科医療業界向け「識学トレーニング DentalClinicEdition」提供開始。
2019 ⻭科矯正治療期間を短縮させ、より効率的に治療をおこなう OrthoPulse®を製造販売する
5
BioluxResearchHoldings,Inc.と資本及び業務提携契約締結。
2020 2 ブランネットワークス株式会社を吸収合併。
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企業理念
経営の⽅向性の根幹を担う、経営理念について詳細にご説明いたします。
経営理念(ビジョン・ミッション・バリュー)と株主価値にとっての意義
▉ メディカルネットグループの経営理念(ミッション・ビジョン・バリュー)
ミッション(社会的存在意義)︓「インターネットを活⽤し健康と生活の質を向上させることにより笑顔を増
やします。」
当社グループは 2001 年の創業以来、「医療」×「IT・インターネット」という領域において、“新たな価値を創造
し、社会に貢献すること”を目指し、革新と挑戦を重ねてまいりました。特に⻭科医療分野においては、より良い⻭科
医療環境の実現を目指し、インターネットを活用したサービスの提供にとどまらず、⻭科医療を取り巻く全ての需要に
対して課題解決を⾏ってまいりました。また、新たな価値を創造すべく、⻭科医療の枠を超えて、医療、美容、ライフ
スタイルから、⼦育てママのサポートまで生活者にとって有益な情報を提供することを促進しております。
ビジョン(目指す姿)︓「生活者・事業者に⾰新的なサービスを提供し続け、⻭科医療プラットフォームビジ
ネス・領域特化型プラットフォームビジネスにおいて、国内外でトップ企業となります。」
当社グループは、5 年先、10 年先の「未来」を常に⾒据え、生活者・事業者に革新的なサービスを提供し続け
ます。これにより高付加価値化をめざします。
バリュー(組織的価値観)︓「変化なくして進歩なし・情熱・スピード・チームワーク・リスペクト」
当社グループのバリューは、あくなき挑戦を是とする「変化なくして進歩なし」をはじめとした 5 つの概念により構成さ
れます。
情熱とは、向上心・自発性・責任・マインドを指しています。スピードは、意識・発想・判断・⾔動・⾏動について重
視されます。チームワークは、協調・協⼒・競争・シナジー・利他を包括したものとして考えています。リスペクトは、感
謝・思慮・尊敬・真摯を表すものです。これらにより、事業機会の拡⼤や効率性の向上を追求します。
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⻭科医療プラットフォームビジネスで国内 No.1
当社グループは、病院と患者の間に情報格差があることに問題意識を持ち、IT でその格差を埋めようとしたことに
端を発し、2000 年に創業しました。当初は、一般的なヘルスケアに取り組んでいましが、⻭の診療について、患者
が主体的に自分で⻭科医師を探すことができるニーズが高いと考え、⻭科にフォーカスし始めました(1stStage)。
その中で、特に⻭科医師の技量が問われるインプラントや矯正といった自由診療は高単価であり、より良いクリニッ
クを選びたい患者が多いため、インターネットによる広告の費用対効果が高い領域です。当社グループは、インターネ
ット広告が普及したことから、自由診療をターゲットに定めた領域特化型プラットフォームを事業化し、⻭科医療プラッ
トフォームビジネスで、国内で No.1 となり、2010 年には東証マザーズに上場しました(2ndStage)。
現在は、その基盤をベースに国内外に領域を拡⼤し、国内外で、⻭科医療プラットフォームビジネスでトップ企業
を目指す3rdStage にいます。
▉ メディカルネットのこれまでの歴史
2ndStage からの領域拡⼤の動きを⽰したのが以下の図です。
▉ 上場からの⻭科医療プラットフォームビジネス No1の確⽴及び領域拡⼤の動き
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先⾏投資から脱し、成⻑性と収益性の双⽅を⻑期的に追求へ
こうした取り組みにより売上高は順調に拡⼤していますが、利益率は先⾏投資状態の部分があり、低下傾向にあ
ります。売上成⻑は引き続き維持する一⽅で、先⾏投資状況から脱⽪し利益率の低下トレンドを 2025 年5⽉
期にかけて反転することを目指します。
▉ 上場からの⻑期財務推移
新規事業への参⼊ 事業のさらなる多角化 事業規模の拡⼤
売上⾼ [単位︓千円]
2,917,867
2,236,114
1,740,694
1,482,420
1,480,916
1,268,562
1,258,651
1,195,353
1,163,377
1,054,773
318,927
営業利益 [単位︓千円]
176,137
176,079
152,748
139,160
133,847
123,229
117,500
101,568
106,378
26.7%
営業利益率 先⾏投資状況
からの脱皮がカギ
13.2%
11.9%
10.6%
10.1%
8.8%
8.3%
8.1%
7.9%
3.6%
2011年5⽉期
2012年5⽉期
2013年5⽉期
2014年5⽉期
2015年5⽉期
2016年5⽉期
2017年5⽉期
2018年5⽉期
2019年5⽉期
2020年5⽉期
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中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告 株式会社メディカルネット[3645]
主要既存事業の概要と株主価値向上の鍵
⾼収益のメディア・プラットフォームで他事業へ先⾏投資
当社グループの連結及セグメント別の売上高・利益を⽰したのが以下です。セグメント利益率が 6 割を超えるメデ
ィア・プラットフォーム事業の収益⼒で、医療機関経営支援事業、医療 BtoB 事業に先⾏投資している状態です。
▉ 連結およびセグメント別売上⾼・利益の推移[単位︓千円]
2018/05 2019/05 2020/05
売上⾼ メディア・プラットフォーム 906,513 859,016 804,264
医療機関経営⽀援 692,661 1,305,835 2,058,162
医療BtoB 135,939 66,953 51,783
セグメント合計 1,735,113 2,231,804 2,914,210
その他 5,580 4,309 3,656
連結 1,740,694 2,236,114 2,917,867
セグメント利益 メディア・プラットフォーム 550,788 560,435 535,822
医療機関経営⽀援 -17,433 -9,858 8,169
医療BtoB事業 -20,705 -29,053 -21,506
合計 512,650 521,524 522,485
本社費⽤等(その他調整額含む) 連結 -379,194 -364,759 -419,763
営業利益 連結 152,747 176,078 106,379
セグメント利益率 メディア・プラットフォーム 60.8% 65.2% 66.6%
医療機関経営⽀援 -2.5% -0.8% 0.4%
医療BtoB事業 -15.2% -43.4% -41.5%
その他 59.2% 100.0% 100.0%
合計 29.6% 23.5% 18.0%
本社費⽤等/売上⾼ 連結 -21.8% -16.3% -14.4%
営業利益率 連結 8.8% 7.9% 3.6%
メディア・プラットフォーム事業︓1,000 の⻭科クリニックが顧客~収益の柱
2020 年5⽉期の売上⾼︓804 百万円、セグメント利益 535 百万円、セグメント利益率 66%
⾼い広告宣伝効果から⾼収益性を維持
当社グループは 2000 年の創業以来、⻭科医療を中心としたインターネットメディアの運営を⾏っています。主な
収⼊源は、有料会員に登録したクリニックからの広告宣伝費となります。本事業は連結売上の約 3 割を占め、
2020 年 5 ⽉期のセグメント利益率は約 66%となっています。生活者の⽅が自分にあったクリニックを探せるよう情
報量を増やすため、無料でも簡単なテキストでクリニックを紹介するサービスも提供しており、2020 年7⽉末で
68,226 ある⻭科クリニックのうち、2020 年5⽉末現在で無料会員が約 10,000 クリニック、有料会員が 1,000
クリニックとなっています。有料会員は一顧客当たり年間約 80~90 万円の売上高を上げています。既に述べたよう
にセグメント利益率は 66%となっています。特に売上に貢献しているのが、自由診療の3⼤分野を取り扱うインプラ
ントネット、矯正⻭科ネット、審美⻭科ネットの三つです。売上成⻑においては、①無料会員の拡⼤、②無料会員
から有料会員への誘導、③会員一人当たり売上高の拡⼤、が重要な施策となります。
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中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告 株式会社メディカルネット[3645]
▉ ⻭科医療プラットフォームビジネス主なポータルサイト⼀覧
サイト名 サービス内容
インプラントネット 国内初の⻭科インプラント治療の総合専門サイト
矯正⻭科ネット 矯正⻭科治療の総合専門サイトとして、地域や詳細条件による様々なコンテンツを提供
審美⻭科ネット ホワイトニングやセラミック治療など、審美⻭科治療の総合専門サイト。
⻭医者さんネット 全国6万件以上の⻭科医院を検索できる日本最⼤級の⻭科総合情報サイト
AskDentist ⻭に関する悩みや疑問など、ユーザーからの質問に⻭科技師が回答する⻭科 Q&A サイト
⻭科求人サイト Denty 全国の⻭科医師、⻭科衛生⼠、助⼿や受付の求人情報が検索できる⻭科専門の求人サイト
⼊れ⻭生活 高齢者向けの⼊れ⻭に関する情報サイト
⾃由診療3⼤分野
インプラントネット 矯正⻭科ネット 審美⻭科ネット
https://www.implant.ac/ https://www.kyousei-shika.net/ https://www.shinbi-shika.net/
会員数約1万クリニック
(有料会員 1,000 クリニック・無料会員 9,000 クリニック)
(参考︓⻭科クリニックの総数︓2020 年7⽉末 68,226)
その他に、美容向けサイト、医療情報の提供サイトなどからだと美容に関するサイトを運営しておりますが、収益に
占める割合は、⻭科医療向けのサイトが売上で 8 割以上、利益では 9 割以上を占めております。
⾃由診療に特化したことで No.1 に
当社グループのプラットフォームが扱う領域は、⻭科医療の中でも保険適用外の自由診療にあたり、治療単価が
高いという特徴があります。このため、各クリニックにとっては、独自の治療⽅針や技術などの差別化ポイントを発信
し、顧客を獲得したいという需要がありました。また、生活者にとっても、自由診療とそれを扱うクリニックに関する情報
を得たいという需要があり、当社グループは、きめ細やかに満たしてきました。
医療広告規制やインターネット普及に適した Web 広告
厚生労働省の指針により医療分野の広告の規制が厳しくなされている4一⽅で、Web 広告はその他のメディアに
よる広告と比べ、規制が穏やかな側⾯があります。また、自由診療はその高収益性から広告宣伝へのインセンティブ
が高く、インターネットの普及に伴い Web 広告需要が増加したことから、自由診療と Web 広告には高い親和性が
発揮されました。
4
出典︓「医業若しくは⻭科医業⼜は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000209841.pdf
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⾜元の業績
Google のアルゴリズムの変動の影響等により、当事業の 2019 年5⽉期より四半期の売上は低下傾向にあり
ましたが、メディアとして、アルゴリズム対策も成果が出てきており、2020 年 5 ⽉には予約件数とページビュー数も過
去最高件数を獲得しておりますので引き続き気を引き締めて対策を講じて参ります。また、Google の検索への依
存度の低い、会員囲い込みを狙った、多様な自社サイトによる集客を強化することで、この傾向に対して反転を図り
ます。具体的には、健康と生活の質を向上に総合的に健康増進に貢献する企業として、オーラルヘルスケアを中心
とした「健康・医療・美容・⻭科」の総合サイトを拡充し、集客⼒の強化を図ります。
▉ メディア・プラットフォーム事業の四半期別業績の推移
72.1%
71.9%
67.4%
66.9%
66.6%
66.0%
65.1%
64.6%
63.9%
63.2%
62.3%
61.7%
59.7%
58.7%
52.9%
52.3%
[単位︓千円]
229,973
228,891
228,657
224,021
223,628
216,268
215,425
211,745
210,547
207,827
198,666
197,694
193,302
191,391
184,407
182,975
164,386
独⾃集客⼒の
152,692
146,999
144,371
140,097
139,656
136,618
132,873
128,794
128,703
126,558
120,683
119,762
114,238
113,734
111,411
向上
口腔環境から全身の
健康増進を⽀援する
1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q サイトを拡充
2017年5⽉期 2018年5⽉期 2019年5⽉期 2020年5⽉期
売上 セグメント利益 セグメント利益率
口腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1 に向けて
Google 検索のアルゴリズムの変化に対する影響をより少なくすためには、より幅広い検索キーワードで集客を図
るように、健康増進に関係する情報を質・量ともに拡⼤していくことが重要になります。そうした動きを強化していくこと
で、⼝腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1 へと飛躍していくことが可能になると考えます。
こうした飛躍を目指す上で、貢献するサイトとして、既に PET 検査ネットを運営しています。当社調べによると同類の
サイトでは検索件数は日本でも最上位になっているとみています。こうした経験にもとづいて、さらに、2020 年 2 ⽉
からは、⻭や⼝腔を含めて、より幅広い健康増進の情報提供を⾏うサイト「forhealthcare」をたちあげました。
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▉ より幅広い健康増進のための情報提供を⾏うサイトの例
PET 検査ネット forhealthcare
がんの早期発⾒法として注目される 生活者が健康的な生活を送る為に、健康に影響を
「PET 検査」のポータルサイトで No.1 及ぼす原因、解決の⼿助け・⼿段となる情報を提供。
https://www.pet-net.jp/ https://forhealthcare.jp/
総合的な健康増進に結びつくサイト運営で
口腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1 へ
医療機関経営⽀援事業︓3,000 の⻭科クリニックが顧客~⾚字から⿊転へ
2020 年5⽉期の売上⾼︓2,058 百万円、セグメント利益 8 百万円、セグメント利益率 0.4%
事業内容の概要
当事業では、以下の五つの事業展開をおこなっています。当事業は、メディア・プラットフォーム事業の領域を補強
する役割として先⾏投資的に強化してきたため、収益率は高くない状態ですが、2018 年 12 ⽉より⼦会社した関
東圏のトップ⻭科ディーラーの一社である株式会社オカムラとのシナジーにより通期の⿊字化を目指しています。
▉ 医療機関経営⽀援事業の6つのサービス
① SEM サービス(⽉次定額型や成功報酬型で SEO サービス、リスティング広告における広告運用代⾏サービスを提供)
② 事業者向け HP 制作・メンテナンス(⻭科医院、エステサロン等が主要顧客)
③ 販売代理(当社グループのクライアントを中心に他社 Web 商材や Web 以外の広告媒体を販売)
④ 経営・開業支援(⻭科医院の開業時の物件・器材導⼊のサポートから⻭科医院運営支援)
⑤ ⻭科器材販売(連結⼦会社である株式会社オカムラにおいて、⻭科医院に関する器具、材料、薬品一式の販売)
⑥ ⻭科医院運営(連結⼦会社である MedicalNetThailandCo.,Ltd.において、タイ・バンコクで⻭科医院を運営)
ポテンシャルのある経営⽀援事業
医療機関経営支援事業の顧客となっている⻭科クリニックは、2020 年2⽉末現在で 3,000 クリニックほどで
す。顧客となりうるクリニックはすでに述べたように全国で、2020 年7⽉時点で 68,226 件あり、毎年約 2,000
件の新規開業があります。1 人の先生が開業するのに約 3,000 万〜7,000 万円の資⾦が必要なため、開業支
援の高い需要があり、当事業の成⻑が⾒込まれます。また、現在、当社グループ以外では、⼤⼿企業で開業支援
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を⾏っている企業がないため、この分野では今後シェアを上げる可能性があります。「⾍⻭治療中心から、予防⻭
科・⻭から予防医療」という動きに合わせた経営支援を強化することで、開業支援についても潜在的に⼤きな成⻑
の可能性があります。
デジタルトランスフォーメーション⼒
医療機関経営支援の差別化ポイントとして、ホームページ制作やウェブマーケティングといった、デジタルの部分で
の強みが挙げられます。⻭科クリニックにおいて、⻭科関係業者に対して⼝約束で⾏われていた機器の発注などをデ
ジタルで透明化することで、経営を合理化してきました。これからも、当社グループのデジタルトランスフォーメーション⼒
で、ホームページ制作やウェブマーケティングから、開業や不動産など、多岐にわたる経営支援サービスを提供し、⻭
科医療の総合的な経営コンサルに参画していきます。さらに今後は、以下に⽰したよう AI を利用した支援システム
の強化に取り組んでいきます。
▉ AI 機能を搭載した「Web 接遇⽀援システム」
⻭科クリニックの組織化による課題解決
当社グループは、株式会社識学(以下、「識学」)との業務提携により、2019 年 5 ⽉期より「識学トレーニン
グ DentalClinicEdition」を提供しています。識学の組織コンサルティングノウハウと当社グループが有する⻭科従
事者のネットワーク等の強みを統合することにより、実践度の高いコンサルティングサービスを提供していきます。
当サービスにより、⻭科医院という事業体における組織運営上の課題を解決し、⻭科医師の先生の高度な医療
技術が最⼤限に発揮されるような環境を提供することが可能となります。また、⻭科医療業界で課題となっている定
着率や人材育成に関する課題解決の脚掛けとしていきます。
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▉ 経営⽀援から組織経営⽀援へ
意識構造に着目した独⾃の 全国3,000を超える
理論をベースとした話題の 医療機関への圧倒的な
組織マネジメントコンサル 経営⽀援実績を持つ
“株式会社識学” “株式会社メディカルネット”
国境を越えた経営⽀援サービスの提供~タイにおける⻭科医療クリニックの上場を目指す
タイ/バンコクでの⻭科医院経営を⾏っている連結⼦会社の MedicalNetThailandCo.,Ltd.は、バンコク在住
の 10 万人の日本人を主なターゲットとしています。バンコクは、世界最⼤の在外日本人人⼝を抱え、かつ、他の東
南アジア諸国からの患者も⾒込めることから、日本人向けの⻭科医院経営は非常にニーズが高いものとなっていま
す。タイの富裕層に向けたクリニックの新設等も目指しており、その他、⻭科医療プラットフォーム事業もスタートして
上場することを目標としています。⻑期的にはタイから東南アジア諸国に広げ、最終的にはアフリカまでの拡⼤により、
当社グループのミッション『インターネットを活用し健康と生活の質を向上させることにより笑顔を増やします。』を世界
で実現することを目指します。また、日本の⻭科器材等の輸出も今後は⼿掛けていきたいと考えています。
▉ 国境を越えた経営⽀援サービス
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中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告 株式会社メディカルネット[3645]
迅速な⻭科器材デリバリー技術
医療機関経営支援事業のうち、連結⼦会社の⻭科ディーラー、株式会社オカムラ(以下、「オカムラ」)は⻭科器
材販売を担っています。東京都の多摩地区を中心に営業を⾏っているオカムラでは、紙ベースの取引情報をデジタ
ル化により効率化することでデジタルトランスフォーメーションの総合⼒で差別化を図っていきます。デリバリーは、⻭科
は細かいものを合わせると 20 万程のアイテム数があります。それを切れ目なく・素早くデリバリーでき、さらに当社グル
ープが得意の IT化・デジタル化を⾏うことができれば、圧倒的な差別化が可能となります。
営業地域におけるシェアは 10%程度なので、そのシェアを当社グループの総合⼒で引き上げていく⽅針です。5-
10 年でシェア 4-5 割は狙っていく予定です。⻭科ディーラーの市場規模は、一次卸・⼆次卸の重複する部分も含
めて約 4,000 億円程度あります。その中で最低でも当社グループで、10 年以内で 100 億を超える売り上げの達
成を目指します。それらに加えて、①プライベートブランドの拡⼤②販売地域の拡⼤を勧めていきます。
なお、オカムラにおいては、価格競争⼒のあるプライベートブランドやウィルスの院内感染を防ぐための各種除菌剤
や予防器具の販売などが好調となっております。
▉ 医療機関経営⽀援事業のドライバーとなる連結子会社
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中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告 株式会社メディカルネット[3645]
⾜元の業績
株式会社オカムラの買収より、売上規模は2倍以上となりました。株式会社オカムラとのシナジーにより四半期個
別では⿊字転換するようになっています。通期の⿊字化を目指しています。
▉ 医療機関経営支援事業の四半期別業績の推移
9.2%
2.1%
0.7%
0.7%
-0.9%
0.3%
-1.1%
0.0%
-4.1%
-7.7%
-10.1%
-9.5%
544,645
先⾏投資状況
513,961
511,915
505,707
497,418
458,565
オカムラの買収
[単位︓千円] からの脱皮がカギ
202,755
180,453
175,641
162,727
152,856
151,538
18,725
11,682
3,570
3,082
1,387
-240
-2,050
-4,659
-6,723
-11,692
-14,460
-17,743
1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q
2018年5⽉期 2019年5⽉期 2020年5⽉期
売上 セグメント利益 セグメント利益率
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医療 BtoB 事業~⻭科関連企業 60 社が顧客
2020 年5⽉期の売上⾼︓51 百万円、セグメント損失△21 百万円
⻭科医療従事者とメーカーを結ぶメディア運営
当社グループは、⻭科医療従事者と⻭科関連企業等、特に⻭科製薬・⻭科関連メーカーとクリニックの先生を繋
げる事業として、BtoB ポータルサイトの運営を⾏っております。このサイトの会員を基盤として、⻭科関連企業等に
対するリサーチ・コンベンション運営受託及び広告ソリューション等のサービスを提供しております。
国内・グローバルの両⾯を網羅する 2 ⼤メディアを運営
当事業では、「Dentwave.com」と「DENTALTRIBUNE」という 2 つのメディアを提供しています。
「Dentwave.com」は、3 万 2,000 人超の会員を有する⻭科医療従事者向けの国内⻭科の情報ポータルサイ
トであり、「DENTALTRIBUNE」は世界 65 万人の⻭科医師の読者が存在する世界一のメディアです。これらの
⻭科医療従事者に対する製薬・関連メーカーからの広告費用、アンケート請負等の会員向けのリサーチ代⾏、コン
ベンションの企画代⾏の 3 つが主な収⼊となっています。「DENTALTRIBUNE」の日本語版は 2017 年より発刊
し、発⾏部数は、2020 年 5 ⽉現在で 20,000 部となっています。「Dentwave.com」の会員数は同じく 2020
年 5 ⽉現在で約 32,160 人となっています。総合的な健康増進に結びつくサイト情報提供を強化し⼝腔周りから
始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1 への飛躍に貢献させていきます。
▉ 国内・グローバルの両⾯を網羅する 2 ⼤メディア
DENTALTRIBUNE Dentwave.com
2020 年 5 ⽉現在 2020 年 5 ⽉現在
紙媒体︓発⾏部数 20,000 部 会員数 32,160 人
総合的な健康増進に結びつくサイト情報提供を強化し
口腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1 へ貢献
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⻭科医療広告業界における優位性
現在当事業は赤字となっていますが、これは取引先拡⼤のための先⾏投資と捉えています。これからは、⻭科広
告を紙⾯からデジタルにシフトさせつつ記事の精度をより上げることで信頼を獲得することや、高単価で粗利率も8
割と収⼊源として期待できるリサーチ代⾏案件の獲得を増やすことが課題となります。
⾜元の業績
当社として、このメディアを持つことで、信頼性や知名度が高まる効果があります。単独の事業としては、先⾏投資
状態がつづいていますが、今後、⼝腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1 へと飛躍するうえ
で、関連する情報を発信し、⻭科医療従事者への啓蒙活動を推進すると同時に、より幅広い企業のマーケティング
支援を⾏うことができると考えています。3万 2,000 名を超える⻭科医療従事者、5,000 の⻭科クリニックを読者
にもつメディアを活かして、より幅広い⻭科製薬・⻭科関連メーカー等の⻭科関連企業に対するマーケティング支援
を⾏っていくことで利益の拡⼤を追求していきます。なお、これらの事業は、連結⼦会社ブランネットワークス株式会
社によって運営されていましたが、同社を 2020 年 2 ⽉に吸収合併し、当社が運営しております。
▉ 医療 BtoB 事業の四半期別業績の推移
口腔周りから始まる健康寿命増進
プラットフォームビジネス No.1 へと
⾶躍する中で⿊字化へ
24.7%
-31.7%
-8.5%
4.9%
-37.0%
-46.5%
-47.4%
-51.5%
-70.1%
-77.0%
-101.0%
-161.8%
61,836
[単位︓千円]
32,910
30,543
25,425
18,135
16,981
15,268
15,078
14,314
11,946
11,566
8,742
7,399
1,608
-1,445
-4,148
-6,712
-7,010
-7,370
-8,371
-9,682
-11,677
-11,974
-19,579
1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q
2018年5⽉期 2019年5⽉期 2020年5⽉期
売上 セグメント利益 セグメント利益率
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III. 株主価値の成⻑ドライバーの展開
目指す姿と三つのケイパビリティの対象領域の拡⼤
当社グループは、2025 年5⽉期において、①⻭科医療プラットフォームビジネスの No.1 の地位の強化②新領
域のプラットフォームの育成、③⻭科医療事業の海外での上場を軸にしたアジア展開、という三つの施策を推進する
ために、三つのケイパビリティの対象領域を拡⼤します。三つのケイパビリティの対象領域の拡⼤と三つの施策の関連
性は以下の図を御覧ください。これらの施策により、新領域として、「予防・未病プラットフォーム事業」を産業化し、ま
た、領域拡⼤として「東南アジアでの⻭科事業」を推進することを目指します。これにより、医療機関は、自由診療
中心の⻭科クリニックが中心でしたが、より幅広い⻭科クリニックを対象に事業拡⼤を推進することが可能となり、当
社が持つ無料も含めると4万件を超える⻭科医療関係者の会員基盤をベースにこれまでとは次元の異なる売上成
⻑を追求していきたいと考えます。
▉ 三つのケイパビリティの対象の拡⼤による三つの施策との関係
三つのケイパビリティ これまでの対象 これから拡⼤していく対象
インターネットにおいて 自由診療をおこなう⻭科クリニックの
I. 産業未成⽴の領域を インターネットマーケティングを 「予防・未病プラットフォーム事業」
探求する能⼒ 産業化
主に、⼝腔周りの健康について、⻭
⼝腔周りから始まる健康寿命増進
II. 専門性を追求する能⼒ 科クリニックと生活者の両者が
に関する情報サイトを拡充
利用可能な情報サイトを拡充
情報メディアを軸に⻭科クリニックと
産業化した領域を ⻭科関連企業をつなぎ
Ⅲ. 「東南アジアでの⻭科クリニック経営」
拡⼤する能⼒ 広告ソリューションで
⻭科関連企業を支援
自由診療中心の
三つのケイパビリティによる 自由診療以外の⻭科クリニック
⻭科クリニック
売上の源泉となる 一般医療機関・医療関連企業
⻭科関連企業
顧客・地域 東南アジア
日本
口腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1
①⻭科医療プラットフォームビジネスの No.1 の地位の強化②新領域のプラットフォームの育成
③⻭科医療事業の上場を軸にしたアジア展開
売上⾼ 10,000 百万円・営業利益率 10%
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中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告 株式会社メディカルネット[3645]
目指す姿を実現するための三つのポイント
① 競争⼒維持の源泉︓参⼊障壁となる⻭科クリニックの特質
当社グループの最⼤の顧客である、⻭科クリニックはほとんどが個人事業主であり、事務局や医局に決裁権者が
いる病院と異なり、決裁権者は⻭科医師の先生となります。先生がクリニックにいる時間は診療中であり、先生との
商談の機会は、治療前・昼休み・治療後の時間に限られるため、飛び込み営業の機会が⼤きく制限されています。
また、⻭科医院経営者が主に富裕層であることから、⼤量に来る営業を一括して断っている場合もあります。
⻭科業界での知名度と実績を持つ当社グループは、このように営業が困難な⻭科クリニックへのアプローチが可能
です。現在は既存顧客に対するきめ細やかな対応でのフォローを重視しています。今後の新規事業において事業領
域を拡⼤させた際にも、この参⼊障壁は有効に発揮され、当社グループは⻭科クリニックを中心とした事業展開にお
ける模倣困難性を享受することができます。
② 競争⼒維持の源泉︓⻭科に特化したデジタルトランスフォーメーション⼒
すでに詳細に説明してきたように、創業以来インターネット領域での事業を展開してきた当社グループは、⻭科クリ
ニックの医療⾏為、業務、⻭科取引慣⾏に精通したホームページ作成や Web マーケティングの部分で強みがあり、
⻭科に特化したデジタルトランスフォーメーション⼒において、現場で積み重ねてきた創業以来の情報集積やノウハウ
があります。これらの強みは、⼤⼿ IT 企業や、一般医療につよい IT 企業でも容易に模倣することはできません。
以上の2つの競争⼒維持の源泉は、⻑期的にも模倣することは困難であると考えております。今後も、生活者・
⻭科医院・⻭科関連企業を結ぶプラットフォームを構築する唯一無⼆の企業であり続けることを目指します。
▉ メディカルネットグループの強み~⻭科医療において圧倒的なナンバーワン
⻑年築いてきた競争⼒の源泉は今後も維持
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中期的な株主価値の展望に関する統合的な報告 株式会社メディカルネット[3645]
③ 外部環境︓⻭科業界の変化
すでに、I.中期的な株主価値の展望の骨子で述べたように、⻭科業界では、⻭科医療の、「⾍⻭治療中心か
ら、予防⻭科・⻭から予防医療」への変化が起きると予想され、安倍政権誕生の 2013 年以来まとめられている経
済財政運営と改革の基本⽅針の中で 2017 年において初めて、疾病予防・重症化予防の中で、⻭科検診の役
割が⾔及され、下記にしめしたように、2019 年においては更に踏み込んだ内容が盛り込まれました。この変化が今
後5年で本格化することが、目指す姿を実現するための外部環境の要因として最重要なものになります。
▉ 成⻑シナリオの根幹となる⻭科業界の変化
経済財政運営と改⾰の基本⽅針 2019 からの抜粋5
「口腔の健康は全身の健康にもつながることからエビデンスの信頼性を向上させつつ、国⺠への適切な情報提
供、生涯を通じた⻭科健診、フレイル対策にもつながる⻭科医師、⻭科衛生⼠による口腔健康管理など⻭科口
腔保健の充実、⼊院患者等への口腔機能管理などの医科⻭科連携に加え、介護、障害福祉関係機関との連
携を含む⻭科保健医療提供体制の構築に取り組む。」
この⼤きな時代の変化をとらえ、
口腔周りから始める健康寿命増進プラットフォーム No.1を目指す
5
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2019/2019̲basicpolicies̲ja.pdf p58 より抜粋
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新領域・既存領域で特に拡⼤していく取り組み
新領域︓「予防・未病プラットフォーム」
唾液による DNA、マイクロ RNA 検査による未病検知&疾病の早期発⾒
メディア・プラットフォーム事業においてより幅広い健康増進のための情報提供を⾏うサイトを展開していますが、更
に「⼝腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1」の地位を目指すために、⻭科クリニックにおけ
る、唾液を利用した DNA 検査やデンタルセンサーを利用した予防・未病プラットフォーム事業の⽴ち上げを5年以
内に目指します。事業の核となるのが、2015 年に資本業務提携した、染色体の最末端部分のテロメア 1 本鎖
DNA 配列(Gテール)の⻑さを測定する世界オンリーワンの技術を用いた未病検知検査「テロメアテスト」を事業
として⾏う広島⼤学発のベンチャー企業、株式会社ミルテル(以下、「ミルテル」)との連携です。
同社は、血液に含まれるテロメア、マイクロ RNA などから、未病検知検査や疾患の早期発⾒の検査する⽅法を
すでに上市し、事業展開しています。ミルテルは現在、より検体の取得が極めて容易な唾液に含まれるテロメア、マイ
クロ RNA により⻭科医師で検査できる体制の構築を目指しています。当社グループとミルテルは⼝腔領域における
唾液や⼝腔粘膜などの臨床検体等を利用した未病・疾患早期発⾒を目的とした検査等の⻭科領域における事
業を企画・開発し、当社が独占的に販売する予定です。まだ、時期は未定ですが、当社としては、2025 年3⽉期
までには事業化を目指したいと考えています。
▉ ミルテルの概要とメディカルネットグループにとっての意義
会社概要
社名 株式会社ミルテル 設⽴ 2012 年 9 ⽉
代表取締役社⻑ 田原栄治 資本⾦ 367.5 百万円(2020 年 7 ⽉現在)
主要サービスと今後の展望
わずかな血液から疾患の早期発⾒や未病状態を測定する 2 つの検査を展開
テロメアテスト ミアテスト
染色体の最末端部分のテロメア 1 本鎖 DNA 各臓器から出る疾患特異的な因⼦(マイクロ
配列(Gテール)の⻑さを測定する世界オンリ RNA など)を検出し、疾患の早期発⾒を⾏う検
ーワンの技術を用いた未病検知検査 査
「⽼化が原因の疾患にかかりやすい体質なの 採血のみの検査のため、既存の検査に比べて患
か︖」「健康な状態なのか︖疾患発症の状態な 者の負担が少ない
のか︖」という未病状態を知るための検査 画像検査等では確認できないケースでも疾患の
テロメアテストを受ければ、「遺伝⼦疲労度」をモ 可能性を発⾒することが可能
ニターしながら医師がアドバイスを⾏うことで、疾 「がん」や「アルツハイマー型認知症」などの疾患を
患にかかりにくい状態を維持でき、適切な予防や 早期に発⾒
対策により健康⻑寿が目指せる 乳がん、膵臓がんにおいて特に効果
疾患のリスクが高い場合でも、免疫⼒増強や⾷
事改善などにより、予防をすることが可能に
メディカルネットグループとミルテルは口腔領域における唾液や口腔粘膜などの臨床検体等を利⽤した未
病・疾患早期発⾒を目的とした検査等の⻭科領域における事業を企画・開発し、当社が独占的に販売
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以下に御参考のためにミルテルに投資している主要ベンチャーファンド・企業およびその投資意図をまとめました。著名
な企業、ベンチャーファンドが高く評価していることがわかります。
▉ ミルテルに投資している主要ベンチャーファンド・企業およびその投資意図
投資した会社 投資意図
株式会社東京⼤学エッジキャピタル/株式会 医療イノベーションで「疾患になりにくい社会」を実現し、健康⻑寿と医療費削減に貢献※1
社東京⼤学エッジキャピタルパートナーズ
広島ベンチャーキャピタル株式会社 本ファンドを通じ、地域経済の活性化及び雇用創出に取り組むと共に、『地⽅創生』の実現に
向け積極的に取り組んで参ります。※2
株式会社 NTT ドコモ・ベンチャーズ NTT ドコモ(本社︓東京都千代田区、代表取締役社⻑︓加藤薫、以下ドコモ)とミルテル
社は国⺠の健康⻑寿促進のための健康イノベーションに関する共同検討を開始することとしま
した。ドコモが持つ ICT 領域での知⾒とミルテル社の持つ未病領域での知⾒を活かした新たな
健康⻑寿ビジネスの創生を期待いたします。※3
BeyondNextVentures 株式会社 当社は、ミルテルが、世界的な疾患予防・疾患早期発⾒ニーズへの高まりに応えるべく、高感
度・高特異度の「テロメアテスト」と「ミアテスト」での豊富なデータ及び検査ノウハウの蓄積をもっ
て、多数の事業会社との提携を実現していることに注目して参りました。※4
京セラ株式会社 当社はヘルスケア市場を新規事業領域とし、病気になる前に健康状態を把握する未病検査
で健康寿命を延ばす取り組みを始めている。※5
※1︓https://www.ut-ec.co.jp/admin/wp-content/uploads/2019/01/jp̲utec̲150dpi.pdf
※2︓http://www.h-vc.co.jp/news/140/
※3︓https://www.nttdocomo-v.com/release/株式会社ミルテルへの投資について/
※4︓https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000017460.html
※5︓https://www.kyocera.co.jp/tech/new/tkaz.html
口臭センサーによる疾患リスクの検査技術の開発
当社グループは、⼝臭の臭気と特定の疾患の因果関係の特定する検査技術を岡山⼤学と共同で研究し、岡山
⼤学と共同(持ち分割合は岡山⼤学とメディカルネットで 50︓50)で特許を取得いたしました。当社グループの
戦略としては、さらに唾液や臭気と特定の病気の関連性等の研究を進め、将来的にはデンタルセンサー(常時、⻭
にセットするタイプ)により予防・未病まで結び付けてからの商業化を考えています。⼝臭の原因については、う蝕、
⻭周疾患、唾液分泌量の低下、⼝腔内細菌叢の変化など様々な原因が知られていますが、現状普及している⼝
臭検知装置等では、臭気発生の原因を特定することもまた不可能であり、こうした現況下では、⼝臭に対する治療
のほとんどが、⼝腔全体に対する清掃処置となり、局所的な臭気発生源に対する原因除去処置が⾏われない状
態にあります。岡山⼤学と共同で開発している技術は、局所的な臭気を取得し、臭気発生部位を特定し疾患との
因果関係を特定し、予防・未病に貢献するものと考えています。
以上のような技術を含め、幅広く、⼝腔周りの医療技術に関連した検査技術及び⻭科の予防・未病の医療サ
ービスの向上に貢献する技術を中心に、総合的に予防・未病に関連する医療技術を支援するプラットフォームを⽴
ち上げていきたいと考えています。
従来の⻭科医院の仕事は、自由診療であっても、インプラントや矯正など、あくまで⻭科領域に限られていました。
しかし、唾液での検査が可能になると、保険診療を主とする⻭科医院であっても、新たな領域での仕事が可能となり
ます。現在、DNA 検査の需要が高まり様々な検査キットが販売されていますが、医療機関での検査であるため信
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用⾯での差別化が⾒込まれます。また、血液を利用した検査と比較して安価であることから、DNA 検査の更なる普
及が期待されます。これらの理由から、唾液センサーを利用した DNA 検査には飛躍的なトレンドを⾒込むことが出
来ます。同時に、⻭科医院における自由診療の幅が広がるので、クリニック間の差別化を図ることも可能となります。
こうした流れは、「⼝腔周りから身体全体の健康へ」、つまり人々の健康を支えていくことに、⻭科医院が⼤きな役割
を担っていくことを意味しています
業界初の口腔内カメラを活⽤した⻭科向けオンライン診療サービス提供に向けたアイリッジとの提携
スマートフォンを活用し、企業の O2O(OnlinetoOffline)/(OnlineMergeswithOffline)を支援している株式
会社アイリッジとの業務提携により、⻭科向けの⼝腔内カメラを活用したオンライン診療サービスの共同開発と展開を
進めます。日本⻭科医師会の調査委によると⻭科疾患と体の病気との関連への意識は高まっているものの、矯正
治療において費用⾯以外に器具の⾒た目や痛み、通院の負担が障壁となりやすいと分かってきました。⼝腔内カメ
ラを活用したオンライン診療サービスでは、事前に⻭科医院から患者に提供される⻭科用⼝腔内カメラとスマートフォ
ンによるビデオチャットを活用しリアルタイムに診察を⾏える業界初のサービスです。今後は非リアルタイムで医師に相
談出来るサービスも予定しており、診察の必要性や患者の健康状態について医師が一般的な回答・アドバイスを⾏
い、来院頻度の低下や感染症の拡⼤防⽌に効果あると考えております。
▉ 株式会社アイリッジについて
株式会社アイリッジは、「TechTomorrow︓テクノロジーを活用して、
機能よりも便利な生活を創る。」という理念のもと、スマートフォンを活用した
企業の O2O(OnlinetoOffline)/OMO
(OnlineMergeswithOffline)支援を軸にフィンテック、不動産テック
VUI(⾳声インターフェース)等、幅広い領域で事業を展開しています。
O2O/OMO 支援ではアプリの企画・開発における業界トップクラスの実績
に加え、アプリのマーケティング施策にも強みを持ち、ユーザーごとに結び付きの強さを判断し優良顧客へと育成するフ
ァン育成プラットフォーム「FANSHIP」を通じて、購買促進や CX(カスタマーエクスペリエンス)改善の支援を⾏って
います。
新領域︓⻭科医療向け納品プラットフォーム事業
オカムラで取り組んでいる、⻭科ディーラーと⻭科クリニックのアナログ中心の取引をデジタル化するクラウドベースの
⻭科医療向け納品プラットフォーム事業を⽴ち上げて、取引の効率化を⻭科ディーラーと⻭科クリニックに提供し、双
⽅にとって価値のあるデジタルトランスフォーメーションを事業化していきます。すでにご説明したように、オカムラにおい
て⻭科医療に利用される 20 万点もの各種機材、材料についてデジタル化を視野に⼊れ、これらを対外的に開放
することで、幅広く⻭科ディーラーと⻭科クリニックとの間の取引の効率化をはかります。取引額では潜在的に約
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2,000 億円程度存在し、一定程度のシェアで、5%程度のマージンが取れれば、⼤きな成⻑⼒が潜在的にあると
考えています。
既存領域で特に拡⼤していく取り組み︓タイでの⻭科医療事業
国内⻭科医療市場は、以下の⽰すように横ばいとなっています。横ばいの市場について、コンビニの数を上回る 6
万8千クリニックが競争する、厳しい事業環境にあります
この中でさらなる成⻑を当社グループが追求するには、⻭科医師に対して、消費と事業の双⽅で、サービス・商品
を提供している BtoB 分野を支援することが重要です。⻭科医師をターゲットにした消費サービスや、⻭科クリニック
が利用する数⼗万点にわたる医療機器・器具・医薬品・技工材料を収める卸業者を支援するプラットフォームを⽴
ち上げることや、海外進出がカギになると考えます。
現在、60 社が BtoB の取引先ですが、これをいかに広げるのかが重要な視点となります。また、日本の高度な⻭
科医療技術をベースに、海外に進出することも領域拡⼤において重要な視点となります。
目指す姿のイメージ
これまでの事業と新たに取り組む領域をあわせて、情報領域だけでなくリアルチャネルにも進出し、「⼝腔周りから
身体全体の健康へ」を実現する⼝腔周りから始まる健康寿命増進プラットフォームの構築にも励んで参ります。それ
を総合的に俯瞰した表が次ページの表です。
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▉ 2025 年5⽉期に目指す姿
「口腔周りから始まる
三つの 健康寿命増進プラットフォームビジネス No.1」
ケイパビリティ 「⼝腔周りから身体全体の健康へ」
⻭科クリニックを中心とした健康産業革命を総合的に支援
・ ⼝腔周りから始まる健康寿命増進を進める上
で今後拡⼤する多様な⻭科医療器具・治療薬
新領域︓ などを 6 万件の⻭科クリニックに販売していく
⻭科医療向け納 ・ 営業・販売を⾏うディーラーと「共生・共栄」しつ
Ⅰ.インターネット 品プラットフォーム つ、⻭科医院と結ぶバリューチェーンプラットフォー ⻭科医療及び⻭科医療を支
において 事業 ムを形成 える各種関連産業において、
⻭科業界のパイオニアとして、
産業未成⽴の ・ 関連会社や自社のサービスも、メディカルネットの
情報プラットフォームを活用して普及活動 ⻭科クリニックを中心とした健康
領域を 産業革命を推進する新たな領
探求する能⼒ ミルテルの DNA 検査 域に参画し、健康と生活を向
新領域︓ ・ 疾患リスクの⾒える化を可能にする DNA 検査 上
予防・未病 等を唾液でも検査可能に
領域事業 ⼝内センサー
・ ⼝臭センサーを利用した臭気発生部位の特定
と疾患の特定が可能に
PET 検査ネット
メディア・ ・ ⻭科医療の予防・未病領域事業との連携で
プラットフォーム事 PET 検査集客を強化
業の強化
forhealthcare
「⼝腔周りから身 ・ 2020 年2⽉に⽴ち上げた健康寿命増進に関
体全体の健康へ」 する情報発信メディア・プラットフォーム
をテーマに⻭科クリ 「forhealthcare」を強化し、健康寿命増進に
ニック・健康産業の 意欲的に取り組む⻭科クリニックの集客支援を
集客⼒を拡⼤ 強化幅広く健康寿命増進の関連医療機関に
おいて多くの顧客を獲得すべく、知名度を上げて
いく