3612 ワールド 2019-05-08 15:00:00
2019年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) [pdf]

 



                                 2019年3月期  決算短信〔IFRS〕(連結)
                                                                    2019年5月8日
上場会社名     株式会社ワールド                                    上場取引所  東
コード番号     3612  URL  http://corp.world.co.jp/
代表者       (役職名) 代表取締役 社長執行役員            (氏名)上山 健二
問合せ先責任者 (役職名) グループ常務執行役員                (氏名)中林 恵一     TEL  OFFICE 070-1256-0671
定時株主総会開催予定日     2019年6月26日              配当支払開始予定日 2019年6月27日
有価証券報告書提出予定日 2019年6月26日                            
決算補足説明資料作成の有無:有  
決算説明会開催の有無      :有 (機関投資家・アナリスト向け)
 
                                                            (百万円未満四捨五入)
1.2019年3月期の連結業績(2018年4月1日~2019年3月31日)
  (1)連結経営成績                                               (%表示は対前期増減率)
 
                                                        親会社の所有者に 当期包括利益
          売上収益    コア営業利益      営業利益        税引前利益 当期利益
                                                        帰属する当期利益        合計額
                百万円         %     百万円            %     百万円           %      百万円             %    百万円           %     百万円         %    百万円        %
    2019年3月期   249,861     1.6    16,320        2.5    14,827      12.1     13,596        22.0   9,179       36.6    9,200     36.4   9,225    36.9
    2018年3月期   245,829    △1.7    15,923       10.1    13,225       9.6     11,144         5.5   6,720      △17.9    6,743    △17.3   6,741   △12.4
(注)コア営業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除しております。
 
                  基本的1株当たり                     希薄化後      親会社所有者帰属持分                                          資産合計                     売上収益
                    当期利益                     1株当たり当期利益     当期利益率                                            税引前利益率                    営業利益率
                          円 銭                        円 銭           %                                                         %                   %
    2019年3月期             354.70                        -         17.7                                                       6.5                 5.9
    2018年3月期             373.76                        -         28.5                                                       5.6                 5.4
 
(参考)持分法による投資損益     2019年3月期 △37百万円   2018年3月期 △17百万円
(注)当社は、2018年7月12日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行っております。前連結会計年度の期首
    に当該株式併合が行われたと仮定し、基本的1株当たり当期利益を算定しております。
 
  (2)連結財政状態
                                                                            親会社の所有者に                           親会社所有者              1株当たり親会社
                         資産合計                       資本合計
                                                                             帰属する持分                            帰属持分比率              所有者帰属持分
                                  百万円                           百万円                百万円                                        %            円 銭
    2019年3月期                     213,546                        78,121             77,015                                   36.1        2,313.72
    2018年3月期                     202,938                        27,112             26,995                                   13.3        1,482.19
(注)当社は、2018年7月12日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行っております。前連結会計年度の期首
    に当該株式併合が行われたと仮定し、1株当たり親会社所有者帰属持分を算定しております。
 
  (3)連結キャッシュ・フローの状況
                    営業活動による                             投資活動による                             財務活動による                           現金及び現金同等物
                   キャッシュ・フロー                           キャッシュ・フロー                           キャッシュ・フロー                            期末残高
                            百万円                                 百万円                                 百万円                               百万円
    2019年3月期                12,496                            △17,218                                3,453                            19,591
    2018年3月期                20,528                             △5,908                             △14,844                             20,972
 
2.配当の状況
                                                        年間配当金                                                                           親会社所有者
                                                                                                               配当金総額         配当性向
                                                                                                                (合計)         (連結)
                                                                                                                                        帰属持分配当
                         第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                                期末                  合計                                     率(連結)
                               円 銭             円 銭              円 銭              円 銭                円 銭             百万円              %        %
2018年3月期                         -                -               -               0.00               0.00              -             -        -
2019年3月期                         -              0.00              -              50.00              50.00           1,664          14.1      2.6
2020年3月期(予想)                     -             25.00              -              44.00              69.00                          23.2     
 
3.2020年3月期の連結業績予想(2019年4月1日~2020年3月31日)
                                (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
 
                                                                                                                     親会社の所有者
                                                                                                                                基本的1株当た
                          売上収益             コア営業利益               営業利益              税引前利益                 当期利益         に帰属する当期
                                                                                                                                り当期利益
                                                                                                                     利益
                      百万円          %       百万円          %    百万円            %    百万円           %      百万円         % 百万円      %       円 銭
    第2四半期(累計)        116,734     △0.4       6,446      4.6    6,362        6.6    5,663       8.9      3,610     8.5  3,644 9.1     109.48
       通期            250,000      0.1      17,500      7.2   16,600       12.0   15,200      11.8      9,844     7.2  9,900 7.6     297.42
 
※  注記事項
  (1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動):無
 
  (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更
    ①  IFRSにより要求される会計方針の変更:有
    ②  ①以外の会計方針の変更                :無
    ③  会計上の見積りの変更                  :無
    (注)詳細は、添付資料P.14「3.連結財務諸表及び主な注記(6)連結財務諸表に関する注記事項」をご覧くだ
        さい。
 
  (3)発行済株式数(普通株式)
    ①  期末発行済株式数(自己株式を含む)           2019年3月期 34,390,965株 2018年3月期 48,000,467株
    ②  期末自己株式数                     2019年3月期  1,104,900株 2018年3月期 29,787,503株
    ③  期中平均株式数                     2019年3月期 25,937,652株 2018年3月期 18,039,733株
    (注)当社は、2018年7月12日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行っております。前連結会計年度
        の期首に当該株式併合が行われたと仮定し、「期末発行済株式数」、「期末自己株式数」及び「期中平均株
        式数」を算定しております。
 
※  決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
 
※  業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
   (将来に関する記述等についてのご注意)
   本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断
   する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は
   様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての注
   意事項等については、添付資料P.5「1.経営成績等の概況(4)今後の見通し」をご覧ください。
 
                                     株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

○添付資料の目次
    1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………      2
     (1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………      2
     (2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………      4
     (3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………      5
     (4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………      5
    2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………      6
    3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………      7
     (1)連結財政状態計算書 ………………………………………………………………………………………………      7
     (2)連結損益計算書 ……………………………………………………………………………………………………      9
     (3)連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………………………………     10
     (4)連結持分変動計算書 ………………………………………………………………………………………………     11
     (5)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………     13
     (6)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………     14
       1.継続企業の前提に関する注記 …………………………………………………………………………………     14
       2.報告企業 …………………………………………………………………………………………………………     14
       3.重要な会計方針 …………………………………………………………………………………………………     14
       4.会計方針の変更 …………………………………………………………………………………………………     21
       5.セグメント情報 …………………………………………………………………………………………………     24
       6.販売費及び一般管理費 …………………………………………………………………………………………     26
       7.その他の収益 ……………………………………………………………………………………………………     26
       8.その他の費用 ……………………………………………………………………………………………………     26
       9.1株当たり当期利益 ……………………………………………………………………………………………     27
       10.後発事象 …………………………………………………………………………………………………………    27
 




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                                      株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
      当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用環境の改善などを背景に、緩やかな回復基調で推移し
  ました。しかし、上半期の全国各地で観測された豪雨や大型台風、度重なる地震など自然災害による影響に加え
  て、下半期には株式市場の不安定さもみられたほか、欧米諸国における政治・経済情勢の不確実性により、景気動
  向の減速感が強まることで消費マインドは上昇せず、依然として先行きは不透明な状況が続きました。
      当ファッション業界においては、少子高齢化を背景とした人口減少に伴い、従来型の店舗販売を中心とした国
  内アパレル市場が成熟化する反面、デジタル化の伸展に伴うEC(電子商取引)の拡大やシェアリングエコノミー
  に対応したサービスが広がるなど、消費者の購買意識の変化と購買行動の多様化によって、競争環境は大きく変化
  しています。
       
      このような経営環境の中、当社グループでは、当期(2019年3月期)を、次なるトランスフォーメーション
  (変革)の時期と位置づけ、事業セグメントを再編し、非アパレル分野にも事業領域を広げることで、“総合アパ
  レル企業グループ”からファッション業界における“総合サービス企業グループ”へと進化を図っています。
      また、2018年9月28日には、MBO実施による非上場化から13年を経て再上場いたしました。
       
      当期は、既存ブランドの商品力の強化に加えて、次世代のビジネスマンに向けて、オーダービジネスを展開す
  るメンズブランド「アンビルト タケオキクチ」をスタートし、デジタルプラットフォームを活用した新たなビジ
  ネスモデルへ着手しました。また、当社事業と親和性の高い企業の積極的なM&Aに取り組みました。具体的に
  は、ユーズドセレクショップを営む株式会社ティンパンアレイ、高級革製品の株式会社ヒロフの子会社化や子供服
  大手の株式会社ナルミヤ・インターナショナルの持分法適用関連会社化により、事業ポートフォリオの幅を広げま
  した。また、子会社の株式会社ファッション・コ・ラボは、ビーノス株式会社との共同出資により、年々ニーズが
  高まるファッション特化型の越境EC運営を目的としたファスビー株式会社を設立しました。更には、ファッショ
  ン業界全体の活性化を目指し、クラウドファンディングのリーディングカンパニーである株式会社キャンプファイ
  ヤーとの資本・業務提携により、両社のシナジーを活かした次代を担うクリエーター発掘にも参画しました。
       
      この結果、当連結会計年度の業績は、売上収益は前期比1.6%増の2,498億61百万円と7期ぶりの増収に転じま
  した。また、コア営業利益は前期比2.5%増の163億20百万円、営業利益は前期比12.1%増の148億27百万円、親会
  社の所有者に帰属する当期利益は前期比36.4%増の92億円となり、IFRS基準に変更後の比較可能な過去7期間にお
  いて、すべての利益段階で最高益を記録しました。
       
      セグメント別の状況は、次のとおりです。
       
  ①       ブランド事業
          ブランド事業においては、ブランドポートフォリオ戦略を機動的に修正し、成長性と収益性のバランスを図っ
   ています。
          百貨店を中心に展開するミドルアッパーブランドは、ブランドらしさや強みを明確に打ち出し、差別化された
   付加価値の高い商品開発に継続して取り組むことで、収益は婦人服を中心に堅調に推移しました。また、ライフ
   スタイルブランドはトレンドを盛り込んだプロモーションの提案が、お客様の支持を得たことで好調に推移しま
   した。ショッピングセンターを中心に展開するミドルロワーブランドは競争環境が厳しく、上半期は苦戦したも
   のの、下半期以降は在庫コントロールの改善で回復傾向が見られました。
          個別ブランドでは、キャリア女性の通勤着として機能性を強化した「インディヴィ」や『匠ジャケット』とい
   った“メード・イン・ジャパン”の高品質商品を継続的に提案している「リフレクト」、ティーンズ向けにプロ
   モーションを強化した「ピンクラテ」、季節ごとのモチベーションを生活雑貨の商品として提案した「ワンズテ
   ラス」、革小物・バッグの「ヒロコハヤシ」、女性向け下着の「リサマリ」等が好調に推移しました。
          この結果、主にミドルロワーが上半期に正価販売苦戦と値引き販売が増加したことが影響して、ブランド事業
   の業績は、売上収益が2,006億57百万円(前期比5.7%減)(うち外部収益は1,957億79百万円(前期比3.5%
   減))、コア営業利益(セグメント利益)が94億9百万円(前期比8.9%減)となりました。




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                                        株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

    ②    投資事業
         投資事業は、M&A事業とバリューアップ事業から成り立っており、バリュ-アップ事業は開発・改革ブラン
     ドとグループ全体のポートフォリオ管理部門から構成されています。
         M&A事業では、2018年4月2日付でユーズドセレクトショップ「ラグタグ」を展開する株式会社ティンパン
     アレイを子会社化し、一次流通、二次流通の壁にとらわれない新たなファッション価値の提供と“シェアリング
     エコノミー”市場の開拓に取り組んでいます。株式会社ティンパンアレイと前期第4四半期に子会社化した株式
     会社アスプルンドのフル稼働が支えとなり、売上収益は前期比157億05百万円、コア営業利益が同2億76百万円
     の増加となりました。
         また、バリューアップ事業の開発・改革ブランドにおいては、主に前期に終息した赤字屋号の影響で、減収と
     なりました。
         ポートフォリオ管理では、株式会社ワールドの連結子会社からの受取配当金39億91百万円(対前年同期18億34
     百万円増)が計上され、投資事業の売上収益、コア営業利益を押し上げました。
         この結果、投資事業の業績は、売上収益が493億63百万円(前期比36.2%増)(うち外部収益は350億99百万円
     (前期比68.7%増))、コア営業利益(セグメント利益)が86億79百万円(前期比32.5%増)となりました。
      
    ③    デジタル事業
         デジタル事業においては、B2Bソリューションにおいて、Eコマースの運営受託とデジタルソリューション
     を行っております。
         Eコマースの運営受託では、自社ブランドを販売する直営ファッション通販サイト「ワールドオンラインスト
     ア」の運営を受託しており、ブランド事業の直営店舗との相互送客(O2O)強化に取り組みました。また、株
     式会社ファッション・コ・ラボにおいて、ファッションECモール「ファッションウォーカー」を運営するとと
     もに、他社ブランドの公式ECサイトの運営受託サービスの強化に取り組みました。
         デジタルソリューションでは、物流コスト抑制の取組みや、自社の基幹システムの刷新のみでなく、他社に向
     けた基幹システムや顧客管理のためのCRMシステム等の新たなソリューションの提供などの業容拡大にも取り
     組んでおります。
         この結果、デジタル事業の業績は、デジタルソリューションの牽引で売上収益が192億10百万円(前期比1.3%
     増)(うち外部収益は47億70百万円(前期比14.0%増))となりましたが、システム先行投資や、ECモールで
     の配送費高騰などの影響により、コア営業利益(セグメント利益)が5億16百万円(前期比21.5%減)となりま
     した。
 
    ④    プラットフォーム事業
         プラットフォーム事業においては、ワールドグループが培ってきた様々なノウハウと仕組みを活用したプラッ
     トフォームの外部企業へのオープン化を推進し、業界の枠組みを超えた新たな事業領域の拡大に取り組んでいま
     す。生産プラットフォームの株式会社ワールドプロダクションパートナーズは、商社機能としての直接貿易や、
     製造子会社の生産性改善、他社アパレルの商品開発及び製造を推進しています。また、店舗・販売プラットフォ
     ームの株式会社ワールドストアパートナーズは、全国の支店、営業所を再配置し、よりきめ細やかな体制を整え
     ました。空間設計プラットフォームの株式会社ワールドスペースソリューションズは、引き続きアパレル以外の
     業界にも広げて、什器・家具の製造販売、空間・店舗デザインの提供を推進しました。
         この結果、プラットフォーム事業の業績は、主にブランド事業が売上苦戦により商品仕入を減少させたことに
     よる内部収益の減少や一部大型店舗の退店による影響を受け、売上収益が1,140億10百万円(前期比14.0%減)
     (うち外部収益は142億13百万円(前期比20.8%減))となりました。一方、コア営業利益(セグメント利益)
     については、主に生産プラットフォーム会社が製造工場の生産性改善などに取り組んだこと、販売プラットフォ
     ーム会社では、販売代行業務での生産性改善や催事等の収益向上などが寄与して16億94百万円(前期比78.0%
     増)となりました。
      




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                                          株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

      (注)   投資事業セグメントのバリューアップ事業については、ブランド事業を始めとした各事業セグメントとの間で、ポートフ

            ォリオの最適化を目的とした事業の入れ替えがあり、また、M&A事業において、当社グループに参加した会社・事業が

            約一年のPMIプロセスを経て、他の事業セグメントへ移管される可能性もあるため、投資事業セグメントに属するグル

            ープ会社は変わり得ます。

            当連結会計年度において投資事業セグメントに属するグループ会社に変更が生じたため、上記の前期比については、前連

            結会計年度の期首にかかるグループ会社の変更が生じたものと仮定して調整を加えた前連結会計年度の経営成績の数値を

            元に算出した前期比を記載しております。

   
(2)当期の財政状態の概況
  (資産)
  資産合計は2,135億46百万円と前連結会計年度末に比べて106億8百万円増加しました。この増加の主な要因は新
 規連結子会社及び持分法適用関連会社の加算の影響であり、株式会社ティンパンアレイの取得によるのれん約28億
 円を含む無形資産により約73億円、持分法で会計処理されている投資により約43億円それぞれ増加しております。
  
 (負債)
  負債は1,354億25百万円と前連結会計年度末に比べて404億1百万円減少しました。これは、仕入債務及びその他
 債務が31億33百万円、借入金の返済に伴い115億50百万円それぞれ減少したこと、また、手許資金及び上場により
 得た資金を原資に、優先株式の取得と消却を実施したことから、その他の有利子負債が161億88百万円、その他の
 金融負債に含まれていた未払優先配当金が34億76百万円、それぞれ減少しております。
  なお、2018年12月で優先株式の全ての取得及び消却が完了したことから、当連結会計年度末日現在において、優
 先株式及び未払優先配当金の残高はありません。
  
 (資本)
  資本合計は781億21百万円と前連結会計年度末に比べて510億9百万円増加しました。これは主に、上場に伴う増
 加(407億40百万円)及び親会社の所有者に帰属する当期利益の計上等による利益剰余金の増加(92億32百万円)
 によるものです。
  
 (在庫)
  当社グループではブランド事業が売上収益の大半を占めておりますが、ブランド事業におけるアパレルブランド
 の事業特性から、売上債権と棚卸資産の合計から仕入債務を差し引いた運転資本のコントロール、とりわけ棚卸資
 産(在庫)の抑制を重視しております。
  当連結会計年度末の運転資本は248億59百万円と前連結会計年度末に比べて12億87百万円の増加となりました
 が、これは仕入コントロールに伴う仕入債務の減少が主因であり、最重要視すべき棚卸資産はM&A等の新規加入
 の影響も吸収して前連結会計年度末より106百万円の減少と健全な在庫状況を実現できました。
  
 (D/Eレシオ)
  当社グループは、資本合計に対する有利子負債の割合であるデット・エクイティ・レシオ(D/Eレシオ)を財
 務体質の健全化の指標としております。
  当連結会計年度末の有利子負債は、借入金747億24百万円であり、前連結会計年度末より312億14百万円減少しま
 した。主な要因は、借入金の返済及び優先株式の取得と消却の実施によるものです。資本合計については、上場に
 よる資金調達によって増加した資本剰余金や当期利益の内部留保により、781億21百万円と前連結会計年度末から
 510億9百万円増加しました。
  結果として、当連結会計年度末のD/Eレシオは当面の目処としていた1倍を下回り、前連結会計年度末の3.9倍
 から一気に低下するなど、財務健全性は大きく改善いたしました。
  
 (ROA)
  当社グループでは、売上収益に対する利益の割合だけではなく、資産(負債及び資本合計)に対する利益の割合
 も資産効率の観点で重視しており、総資産に対するコア営業利益の割合であるROA(コア営業利益ベース)を収
 益性の指標としております。




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                                               株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

         2018年4月2日付で取得した株式会社ティンパンアレイの新規連結に伴うのれん、また、持分法適用関連会社に
        よる持分法で会計処理されている投資の増加を中心に、分母となる当連結会計年度末の総資産は、2,135億46百万
        円と前連結会計年度末に比べて106億8百万円増加しました。一方、分子のコア営業利益については、売上収益が
        前期より40億32百万円(前期比1.6%増)上回ったことを背景に売上原価の増加により、163億20百万円(前期比
        2.5%増)となりましたが、総資産の増加ペースに対して十分とはならずに、当連結会計年度末のROA(コア営
        業利益ベース)は7.8%(前期比0.2ポイント減)となりました。
          
    (3)当期のキャッシュ・フローの概況
         当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
        (営業活動によるキャッシュ・フロー)
         124億96百万円の収入(前期比80億32百万円 収入減)となりました。
         収入減少の主な要因は、仕入債務及びその他の債務の減少による収入の減少33億26百万円、未払消費税の減少に
        よる支出の増加35億8百万円によるものであります。
           
        (投資活動によるキャッシュ・フロー)
         172億18百万円の支出(前期比113億10百万円 支出増)となりました。
          支出増加の主な要因は、関連会社株式の取得による支出の増加34億27百万円、無形資産の取得による支出の増加
        23億32百万円、有形固定資産の売却による収入の減少37億65百万円によるものであります。
           
        (財務活動によるキャッシュ・フロー)
         34億53百万円の収入(前期比182億97百万円 支出減)となりました。
         支出減少の主な要因は、自己株式の売却による収入の増加407億6百万円、その他有利子負債の返済による支出
        の増加162億43百万円、長期借入金の返済による支出の増加26億41百万円によるものであります。
           
         この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より13億81百万円減少して、195
        億91百万円となりました。
     
        キャッシュ・フロー指標のトレンド
                   期別                     2017年3月期    2018年3月期    2019年3月期

    親会社所有者帰属持分比率                              10.5%       13.3%       36.1%
    キャッシュ・フロー対有利子負債比率                         6.5年        5.0年        6.0年
    インタレスト・カバレッジ・レシオ                          18.5倍       35.8倍       2.8倍
親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分(期末)/資産合計(期末)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しておりま
    す。有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としており
    ます。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
 
    (4)今後の見通し
         今後の見通しにつきましては、わが国経済は、緩やかな回復基調が続くと見ていますが、国内では本年10月に
        消費税の引き上げが見込まれるほか、米中貿易摩擦やEU諸国の政情不安など、わが国にも影響が及びそうな海外
        情勢も多いことから、引き続き不透明な状況が続くことが予想されます。また、デジタル化の伸展に伴うテクノロ
        ジーの進化は当ファッション業界においても新たな競争環境を生み出し、大きく変化していくと見ています。
         このような経営環境の中、当社グループは、ファッション業界における“総合サービス企業グループ”へとさ
        らに進化し、ブランド事業、デジタル事業、プラットフォーム事業のそれぞれが、市場の変化を的確に捉え、相互
        に連携し合うことでより一層、事業価値を高めてまいります。
         以上の見通しに基づき、2020年3月期の連結業績は、売上収益は2,500億円、コア営業利益は175億円、営業利
        益は166億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は99億円を予想しています。




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                                     株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
    当社グループは、国際会計基準(IFRS)を適用しております。
 




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                                           株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

3.連結財務諸表及び主な注記
    (1)連結財政状態計算書
                                                                 (単位:百万円)
                                      前連結会計年度                 当連結会計年度
                                                          
                                     (2018年3月31日)            (2019年3月31日)
    資産                                                                        
     流動資産                                                                     
       現金及び現金同等物                                20,972                  19,591
       売上債権及びその他の債権                             28,048                  26,825
       棚卸資産                                     22,760                  22,655
       その他の流動資産                                  1,646                   1,660
       小計                                       73,426                  70,731
       売却目的で保有する資産                                  -                      437
     流動資産合計                                     73,426                  71,168
                                                                              
     非流動資産                                                                    
       有形固定資産                                   48,631                  45,626
       無形資産                                     63,787                  71,133
       持分法で会計処理されている投資                             922                   5,248
       繰延税金資産                                    5,421                   4,833
       その他の金融資産                                 10,539                  15,281
       その他の非流動資産                                   211                     257
     非流動資産合計                                   129,511                 142,378
    資産合計                                       202,938                 213,546
 




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                                                株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

 
                                                                      (単位:百万円)
                                           前連結会計年度                 当連結会計年度
                                                               
                                          (2018年3月31日)            (2019年3月31日)
    負債及び資本                                                                         
    負債                                                                             
      流動負債                                                                         
       仕入債務及びその他の債務                                  44,921                  41,788
       未払法人所得税                                        3,249                   1,180
       借入金                                           37,351                  27,691
       その他の金融負債                                       3,021                   2,246
       その他の流動負債                                       4,296                   2,379
       小計                                            92,839                  75,284
       売却目的で保有する資産に直接関連する負債                              -                      168
      流動負債合計                                         92,839                  75,452
                                                                                   
      非流動負債                                                                        
       借入金                                           48,922                  47,033
       退職給付に係る負債                                      2,361                   2,324
       引当金                                            5,887                   5,521
       その他の有利子負債                                     16,188                      -
       その他の金融負債                                       9,627                   5,094
      非流動負債合計                                        82,986                  59,972
    負債合計                                            175,825                 135,425
                                                                                   
    資本                                                                             
    親会社の所有者に帰属する持分                                                                 
      資本金                                               511                     511
      資本剰余金                                             273                  37,657
      利益剰余金                                          28,868                  38,100
      自己株式                                          △3,521                    △131
      その他の資本の構成要素                                       864                     877
      親会社の所有者に帰属する持分合計                               26,995                  77,015
      非支配持分                                             117                   1,107
    資本合計                                             27,112                  78,121
    負債及び資本合計                                        202,938                 213,546
 




                                  - 8 -
                                   株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

(2)連結損益計算書
                                                            (単位:百万円)
                              前連結会計年度                    当連結会計年度
                            (自 2017年4月1日               (自 2018年4月1日
                             至 2018年3月31日)              至 2019年3月31日)
売上収益                                   245,829                    249,861
売上原価                                   100,941                    105,187
  売上総利益                                144,888                    144,673
販売費及び一般管理費                             128,965                    128,353
その他の収益                                   1,055                      1,270
その他の費用                                   3,737                      2,727
持分法による投資損失                                  17                         37
  営業利益                                  13,225                     14,827
金融収益                                       328                         44
金融費用                                     2,409                      1,274
  税引前当期利益                               11,144                     13,596
法人所得税                                    4,424                      4,418
  当期利益                                   6,720                      9,179
                                                                         
当期利益の帰属:                                                                 
-親会社の所有者                                6,743                       9,200
-非支配持分                                   △22                         △22
                                        6,720                       9,179
親会社の所有者に帰属する                                                             
1株当たり当期利益(単位:円)                         373.76                     354.70
希薄化後1株当たり当期利益(単位:円)                         -                          -
 




                          - 9 -
                                          株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

    (3)連結包括利益計算書
                                                                 (単位:百万円)
                                     前連結会計年度                  当連結会計年度
                                   (自 2017年4月1日             (自 2018年4月1日
                                    至 2018年3月31日)            至 2019年3月31日)
当期利益                                           6,720                    9,179
その他の包括利益:                                                                    
純損益に振替えられることのない項目                                                            
  その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融
                                                    -                     △7
  資産
  確定給付制度の再測定                                      1                         0
   合計                                             1                       △7
純損益に振替えられる可能性のある項目                                                           
  売却可能金融資産の公正価値の純変動                             △66                        -
  在外営業活動体の換算差額                                   86                        81
  キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の
                                                    -                    △27
  有効部分
   合計                                             19                       53
税引後その他の包括利益                                       20                       46
当期包括利益                                         6,741                    9,225
                                                                             
当期包括利益の帰属:                                                                   
-親会社の所有者                                       6,759                    9,245
-非支配持分                                          △19                      △21
                                               6,741                    9,225
 




                                - 10 -
                                                                      株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

    (4)連結持分変動計算書
        前連結会計年度(自      2017年4月1日          至       2018年3月31日)
                                                                                                        (単位:百万円)
                                                                                               その他の資本の構成要素
                                                                                                           キャッシ
                                                                                               売却可能        ュ・フロ
                        資本金             資本剰余金            利益剰余金               自己株式              金融資産        ー・ヘッ
                                                                                               の公正価        ジの公正
                                                                                               値の純変        価値の変
                                                                                                 動         動額の有
                                                                                                            効部分
2017年4月1日残高                    511                 396            22,125         △3,542               67             27
当期包括利益                                                                                                                
 当期利益                             -                 -             6,743              -             -                 -
    その他の包括利益                      -                 -                -               -            △66                -
当期包括利益合計                          -                 -             6,743              -            △66                -
所有者との取引額等                                                                                                             
 自己株式の処分                          -                  6               -               21               -              -
 株式報酬取引                           -                  0               -               -                -              -
 支配継続子会社に対する
                                  -               △128               -               -                -              -
 持分変動
    非支配持分の取得                      -                 -                -               -                -              -
    企業結合による変動                                                                                                         
所有者との取引額等合計                       -               △123               -               21               -              -
2018年3月31日残高                   511                 273            28,868         △3,521                0             27
 
                                                                                                                  
                                       その他の資本の構成要素

                                                                                 親会社の
                       その他の包
                                                                                 所有者に           非支配        資本
                       括利益を通           確定給付         在外営業
                                                                                 帰属する            持分        合計
                       じて公正価           制度の再         活動体の             合計
                                                                                 持分合計
                       値で測定す            測定          換算差額
                       る金融資産

2017年4月1日残高                -              397               356            847      20,338        346       20,683
当期包括利益                                                                                                           
 当期利益                      -               -                 -              -       6,743         △22       6,720
    その他の包括利益               -                1                82             17         17           3          20
当期包括利益合計                   -                  1              82             17      6,759         △19       6,741
所有者との取引額等                                                                                                        
 自己株式の処分                   -               -                 -              -             26          -         26
 株式報酬取引                    -               -                 -              -              0          -          0
 支配継続子会社に対する
                           -               -                 -              -       △128         △222       △350
 持分変動
    非支配持分の取得               -               -                 -              -             -           12        12
    企業結合による変動                                                                                                    
所有者との取引額等合計                -               -                 -              -       △102         △210       △312
2018年3月31日残高               -              398               438            864      26,995        117       27,112
 




                                                   - 11 -
                                                                  株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

       当連結会計年度(自    2018年4月1日          至       2019年3月31日)
                                                                                                   (単位:百万円)
                                                                                           その他の資本の構成要素
                                                                                                      キャッシ
                                                                                           売却可能       ュ・フロ
                     資本金             資本剰余金           利益剰余金               自己株式              金融資産       ー・ヘッ
                                                                                           の公正価       ジの公正
                                                                                           値の純変       価値の変
                                                                                             動        動額の有
                                                                                                       効部分
2018年4月1日残高                 511                273            28,868         △3,521             0               27
 会計方針の変更による累積的影響額            -                  -                 -              -             △0               -
 会計方針の変更を反映した当期首残
                            511                273            28,868         △3,521               -             27
 高
当期包括利益                                                                                                           
  当期利益                         -                -             9,200              -                -         -
  その他の包括利益                     -                -                -               -                -        △27
当期包括利益合計                       -                -             9,200              -                -        △27
所有者との取引額等                                                                                                        
  自己株式の取得                      -             -                   -              △0                -             -
  自己株式の処分                      -         38,991                  -            1,782               -             -
  自己株式の消却                      -        △1,609                   -            1,609               -             -
  株式報酬取引                       -              1                  -               -                -             -
  企業結合による変動                    -             -                   -               -                -             -
  その他の包括利益累計額から利益
                               -                -                32              -                -             -
  剰余金への振替
  その他                          -                0                -               -                -             -
所有者との取引額等合計                    -           37,384                32           3,391               -             -
2019年3月31日残高                511            37,657             38,100          △131                -             -
 
                                                                                                             
                                    その他の資本の構成要素

                                                                             親会社の
                    その他の包
                                                                             所有者に           非支配       資本
                    括利益を通           確定給付        在外営業
                                                                             帰属する            持分       合計
                    じて公正価           制度の再        活動体の             合計
                                                                             持分合計
                    値で測定す            測定         換算差額
                    る金融資産

2018年4月1日残高             -              398              438            864      26,995        117      27,112
 会計方針の変更による累積的影響額        0              -                -              -           -          -           -
 会計方針の変更を反映した当期首残
                           0           398              438            864      26,995        117      27,112
 高
当期包括利益                                                                                                      
  当期利益                 -                -                -              -       9,200         △22      9,179
  その他の包括利益             △7                0               80             45         45           1         46
当期包括利益合計               △7                  0             80             45      9,245         △21      9,225
所有者との取引額等                                                                                                   
  自己株式の取得               -               -                -              -          △0           -         △0
  自己株式の処分               -               -                -              -       40,773          -      40,773
  自己株式の消却               -               -                -              -           -           -          -
  株式報酬取引                -               -                -              -            1          -           1
  企業結合による変動             -               -                -              -           -        1,010      1,010
  その他の包括利益累計額から利益
                       △32              -                -             △32            -           -        -
  剰余金への振替
  その他                   -               -                -              -              0          -         0
所有者との取引額等合計            △32              -                -             △32      40,774       1,010     41,784
2019年3月31日残高           △39             398              518            877      77,015       1,107     78,121
 




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(5)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                                 (単位:百万円)
                                    前連結会計年度                   当連結会計年度
                                  (自 2017年4月1日              (自 2018年4月1日
                                   至 2018年3月31日)             至 2019年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー                                                             
  税引前当期利益                                    11,144                    13,596
  減価償却費及び償却費                                  6,386                     5,931
  匿名組合投資利益                                     △22                         -
  金融費用                                        2,409                     1,274
  固定資産売却益                                     △249                      △417
  固定資産除売却損                                      851                       572
  減損損失                                        1,279                       705
  売上債権及びその他の債権の増減額(△は増加)                    △2,435                      1,785
  棚卸資産の増減額(△は増加)                              1,764                     1,132
  仕入債務及びその他の債務の増減額(△は減少)                      △558                    △3,884
  未払消費税の増減額(△は減少)                             1,975                   △1,533
  その他                                         2,328                     △333
             小計                              24,873                    18,829
  法人所得税の支払額又は還付額(△は支払)                      △4,345                    △6,333
  営業活動によるキャッシュ・フロー                           20,528                    12,496
投資活動によるキャッシュ・フロー                                                             
  有形固定資産の取得による支出                            △2,960                    △1,055
  有形固定資産の売却による収入                              4,538                       773
  投資有価証券の取得による支出                                 -                    △1,115
  投資有価証券の売却による収入                              1,073                       139
  子会社の取得による支出                               △4,845                    △3,988
  子会社の取得による収入                                    -                        331
  関連会社株式の取得による支出                              △933                    △4,360
  無形資産の取得による支出                              △1,673                    △4,005
  差入保証金の差入による支出                             △3,633                    △2,688
  差入保証金の回収による収入                               1,278                     1,962
  匿名組合からの分配による収入                              1,503                        -
  利息及び配当金の受取額                                    58                        22
  その他                                         △315                    △3,233
  投資活動によるキャッシュ・フロー                          △5,908                    △17,218
財務活動によるキャッシュ・フロー                                                             
  短期借入金の純増減額(△は減少)                          △2,454                    △8,430
  長期借入れによる収入                                  4,884                    10,000
  長期借入金の返済による支出                             △12,185                   △14,826
  利息の支払額                                      △573                    △4,485
  金融手数料の支払額                                   △156                       △37
  自己株式の売却による収入                                   26                    40,732
  その他有利子負債の返済による支出                               -                    △16,243
  その他の金融負債の返済による支出                          △4,048                    △3,259
  非支配持分からの払込による収入                                12                        -
  非支配持分からの子会社持分取得による支出                        △350                         -
  財務活動によるキャッシュ・フロー                          △14,844                     3,453
現金及び現金同等物に係る換算差額                                 48                      △23
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                           △176                    △1,293
現金及び現金同等物の期首残高                               21,148                    20,972
売却目的で保有する資産への振替に伴う現金及び現金
                                                   -                     △88
同等物の増減
現金及び現金同等物の期末残高                               20,972                    19,591
 




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    (6)連結財務諸表に関する注記事項
    1. 継続企業の前提に関する注記
     該当事項はありません。
 
    2. 報告企業
     当社は日本に所在する企業であります。
     当社グループは、当社、子会社41社及び持分法適用関連会社5社より構成されております。
     当社グループの事業内容は、国内外にて婦人、紳士及び子供衣料品ならびに服飾装身具の販売を営むブランド事
    業、当社グループからの直接及びファンドを活用した間接での投資・売却等による当社グループの事業ポートフォリ
    オ全体の最適化を目指す投資事業、ファッションに特化したECモール事業及び他社EC事業や情報・物流システム
    の業務受託等のデジタルソリューションの提案・実行を行うデジタル事業、衣料品ならびに服飾装身具の生産・調
    達・貿易や什器製造販売を通じた空間創造支援等のプラットフォーム事業を営んでおります。
 
    3. 重要な会計方針
     連結財務諸表の作成にあたって採用した重要な会計方針は以下のとおりであります。
       (1)連結の基礎
         ① 子会社
          子会社については、以下の3つの要件をすべて満たす場合、当該企業を支配していると判断し、支配を
         獲得した日から支配を喪失する日まで連結の範囲に含めております。
         ・投資先に対するパワーを有する。
         ・投資先に対する関与を通じて変動リターンに対する権利またはエクスポージャーがある。
         ・投資先に対するパワーを通じてリターンに影響を与える能力を有する。
          子会社の適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、連結上必要な調整を
         行っております。
          当社グループ内の債権債務残高及び取引並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連
         結財務諸表の作成に際して消去しております。
          子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配
         持分に帰属させております。
 
        ②   関連会社
            関連会社については、当社グループが当該企業の財務及び営業の方針に重要な影響力を有することとな
         った日から重要な影響力を喪失する日まで、持分法を適用しております。
 
        ③   共同支配企業
            共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が経済活動に対する契約上合意された支配を共有
         し、その活動に関連する戦略的な財務上及び営業上の決定に際して、支配を共有する当事者すべての合意
         を必要とする企業をいいます。
            当社グループが有する共同支配企業については、持分法を適用しております。
 
       (2)企業結合
          企業結合は取得法を用いて会計処理しております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資
        産、引き受けた負債及び当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。取
        得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして
        計上しております。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において収益として計上しております。
        発生した取得費用は発生時に費用として処理しております。
 
       (3)外貨換算
         各社はそれぞれ独自の機能通貨を定めており、各社の取引は当該機能通貨により測定しております。
         外貨建取引は、取引日における直物為替相場により、外貨建の貨幣性資産及び負債は、連結会計期間末日
        の直物為替相場により機能通貨に換算しており、当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認
        識しております。
         在外営業活動体等の資産及び負債は連結会計期間末日の直物為替相場により、収益及び費用は取引日の直
        物為替相場に近似するレートにより、それぞれ円貨に換算し、換算差額はその他の包括利益で認識しており
        ます。在外営業活動体の持分全体の処分及び支配または重要な影響力の喪失を伴う持分の一部処分につき、
        当該換算差額は、処分損益の一部として純損益に振り替えております。

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    (4)現金及び現金同等物
      現金及び現金同等物は、手許現金、要求払預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少
     なリスクしか負わず、取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
 
    (5)金融商品
     ①   非デリバティブ金融資産
         当社グループは、売上債権及びその他の債権を、これらの発生日に当初認識しております。その他のす
      べての非デリバティブ金融資産は、当社グループが当該金融商品の契約当事者となった取引日に当初認識
      しております。
 
      (a)純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
          純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、売買目的で保有する金融資産であります。金融資産
         は、短期間で売却する目的で取得された場合、売買目的保有に分類しております。また、デリバティブ
         についても、ヘッジ手段として指定されない限り、売買目的保有に分類しております。
 
      (b)貸付金及び債権
         貸付金及び債権は、支払額が固定されているかまたは決定可能なデリバティブ以外の金融資産のう
         ち、活発な市場での公表価格がないものであります。
          当初認識後、貸付金及び債権は実効金利法による償却原価から減損損失を控除した金額で測定してい
         ます。実効金利法による利息収益は純損益で認識しております。
 
      (c)売却可能金融資産
         売却可能金融資産は、デリバティブ以外の金融資産のうち当該区分に指定されたもの、または他の区
         分に分類されなかったもののいずれかであります。
          当初認識後、売却可能金融資産は公正価値で測定し、公正価値の変動から生じる評価損益は、その他
         の包括利益で認識しております。売却可能金融資産に分類された貨幣性金融資産から生じる為替差損
         益、売却可能金融資産に係る実効金利法による利息収益および受取配当金は、純損益で認識しておりま
         す。
 
      (d)非デリバティブ金融資産の減損
         償却原価で計上される金融資産については、当社グループが期日までに回収できないという客観的証
         拠のある取引について減損を行っております。減損の評価にあたっては、償却原価で測定される金融資
         産の回収までに必要と見込まれる期間や実際の回収状況、過去の実績、経済情勢等を勘案し、判断して
         おります。
          個々に重要な金融資産は、個々に減損を評価しております。個々に重要な金融資産のうち個別に減損
         する必要がないものについては、発生しているが認識されていない減損の有無の評価を全体として実施
         しております。個々に重要でない金融資産は、リスクの特徴が類似するものごとにグルーピングを行
         い、全体として減損の評価を行っております。
 
          売却可能金融資産については、各連結会計期間末日において減損している客観的証拠があるかどうか
         を検討しております。売却可能に分類された資本性金融商品に対する投資については、取得原価を下回
         る公正価値の著しい下落または長期にわたる下落も減損の証拠として考慮しております。売却可能金融
         資産について減損の証拠がある場合には、取得原価と当連結会計期間末日の公正価値との差額から以前
         に純損益で認識された金融資産の減損損失を控除した金額として算出される累積損失をその他包括利益
         から控除し、純損益で認識しております。
 
      (e)金融資産の認識の中止
          当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、ま
         たは、当該金融資産の所有にかかるリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、金融資産
         から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止
         しております。
 




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     ②   非デリバティブ金融負債
         金融負債は、当社グループが当該金融商品の契約の当事者になる取引日に認識しております。
         金融負債が消滅した場合、つまり、契約上の義務が免責または取消、失効となった場合に、金融負債の
      認識を中止しております。
       非デリバティブ金融負債として、有利子負債、仕入債務及びその他の債務を有しており、公正価値(直
      接帰属する取引費用を控除後)で当初認識しております。
       非デリバティブ金融負債については、当初認識後、実効金利法を用いた償却原価により測定しておりま
      す。
 
     ③   デリバティブ及びヘッジ会計
         当社グループは、為替変動リスクや金利変動リスクをそれぞれヘッジするために、デリバティブを利用
      しております。これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で当初測定され、その後も公
      正価値で再測定しております。
         デリバティブの公正価値変動額は純損益として認識しております。
         当社グループは、一部のデリバティブについてキャッシュ・フロー・ヘッジの指定を行っております。
      ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係並びにヘッジを実施するに当たってのリスク
      管理目的及び戦略について、公式に指定及び文書化を行っております。これらのヘッジは、キャッシュ・
      フローの変動を相殺する上で非常に有効であることが見込まれますが、ヘッジ指定を受けた全ての連結会
      計年度にわたって実際に非常に有効であったか否かを判断するために、継続的に評価しております。
 
      キャッシュ・フロー・ヘッジ
       ヘッジ手段に係る利得または損失のうち有効部分はその他の資本の構成要素として認識し、非有効部分
      は直ちに純損益として認識しております。
       その他の資本の構成要素に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響
      を与える時点で純損益に振り替えております。
       ヘッジ手段が失効または売却された場合、あるいはヘッジがヘッジの要件を満たさなくなった場合、あ
      るいはヘッジ指定が取り消された場合には、ヘッジ会計の適用を将来に向けて中止しております。
 
    (6)棚卸資産
      棚卸資産は、主として総平均法による原価法による取得原価と、正味実現可能価額のいずれか低い金額で
     測定しております。
 
    (7)有形固定資産
      有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額を控除した価額で計上しており、取
     得原価には当該資産の取得に直接付随する費用、及び原状回復費用を含めております。
      土地を除いた各資産は、取得原価を見積耐用年数にわたって定額法で減価償却しており、主要な資産の見
     積耐用年数は以下のとおりであります。
      ・建物及び構築物      10~50年
      ・工具、器具及び備品    2~20年
 
      尚、減価償却方法、残存価額及び耐用年数については連結会計年度末日毎に見直し、必要に応じて改定し
     ております。
 




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    (8)無形資産
     ①   のれん
         当社グループは取得日時点で測定した譲渡対価の公正価値から、取得日時点における識別可能な取得資
      産及び引受負債の純認識額のうち当社グループが有する比例的な持分を控除した額をのれんとして認識し
      ております。
 
     ②   その他の無形資産
       当社グループが取得したその他の無形資産は、取得原価で当初認識し、耐用年数を確定できる無形資産
      は取得原価から償却累計額を控除して表示しております。
       耐用年数を確定できる無形資産の償却は、当該資産が使用可能な状態になった日から見積償却年数にわ
      たり、定額法で償却しております。主要な資産の見積償却年数は以下のとおりであります。
         ・ソフトウェア    5年
         尚、償却方法、残存価額及び耐用年数については連結会計年度末日毎に見直し、必要に応じて改定して
      おります。
 
    (9)リース
       当社グループは、実質的にすべてのリスクと経済的便益が当社グループに帰属するリースを、ファイナン
     ス・リースに分類しております。ファイナンス・リースの場合、リース資産は公正価値または最低支払リー
     ス料総額の現在価値のうちいずれか低い金額により、当初認識しております。リース債務は、連結財政状態
     計算書の流動負債及び非流動負債に計上しております。利息費用は、リース期間にわたり連結損益計算書に
     おいて費用処理しております。
      ファイナンス・リースにより取得したリース資産は、資産の耐用年数またはリース期間のうちいずれか短
     い方の期間にわたって減価償却しております。
      オペレーティング・リースについては、リース期間にわたって定額を費用処理しております。変動リース
     料は発生したリース期間の費用として認識しております。
 
    (10)資産の減損
     ①   有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産を除く)
         当社グループでは、各連結会計年度末日に有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定でき
      ない無形資産を除く)の帳簿価額について、減損の兆候を判定しております。全社資産については、減損
      の兆候を判定する際に個々の資金生成単位に配分しております。
       減損の兆候がある場合には、その資産またはその資産の属する資金生成単位ごとの回収可能価額の見積
      りを行います。
       回収可能価額は、「処分費用控除後の公正価値」と、「使用価値」のいずれか高い金額となります。
      「使用価値」の算定は、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率により見
      積ったキャッシュ・フローを、現在価値に割り引くことにより測定しております。
       資産(または資金生成単位)の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、資産(または資金生成単位)
      の帳簿価額は回収可能価額まで切り下げております。
 
     ②   のれん及び耐用年数を確定できない無形資産
         のれん及び耐用年数を確定できない無形資産は、毎期、減損のテストを行い、取得原価から減損損失累
      計額を控除した金額で計上しております。のれんは、減損テスト実施のために、企業結合からの便益を得
      ることが期待される個々の資金生成単位に配分されます。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産
      は、その資産またはその資産の属する資金生成単位ごとの回収可能価額の見積りを行っております。
 
    (11)売却目的で保有する資産
        継続的な使用ではなく、売却により回収が見込まれる資産又は処分グループのうち、売却する可能性が非
     常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能である場合には、売却目的で保有する資産として分類しており
     ます。売却目的保有に分類した資産は、帳簿価額と、売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測
     定しております。
 




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                                   株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

    (12)引当金
      引当金は、当社グループが過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を現在の債務として有し
     ており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が必要となる可能性が高く、その金額について信頼性
     のある見積りができる場合に認識しております。
 
     (資産除去債務)
      当社グループは、主に店舗における賃借期間終了時の原状回復義務に関し、資産除去債務を計上しており
     ます。
 
    (13)退職給付
        当社については、退職一時金制度、確定拠出年金制度及び前払退職金制度を採用しております。尚、主要
     な子会社においては、前払賃金化等の制度を実施し、退職金制度を採用しておりません。
 
     ①   退職一時金制度
         退職一時金制度とは、会社が毎月拠出し、会社で管理する制度であります。退職一時金については、会
       社の拠出金より少なくなることはありません。
        退職一時金に関連して連結財政状態計算書で認識される負債は、連結会計年度末日現在の確定給付債務
       の現在価値であります。
        確定給付債務は、独立した数理人が予測単位積増方式を用いて定期的に算定しております。確定給付制
       度債務の現在価値は、関連する年金債務の期間に満期が近似しており、かつ給付が支払われる通貨建の優
       良社債の利率を用いて、見積将来キャッシュ・アウトフローを割り引くことで算定しております。
 
     ②   確定拠出年金制度
        確定拠出年金制度とは、当社グループが一定の掛金を別個の事業体(基金)に支払う年金制度でありま
       す。基金が従業員の当期及び過去の期間の勤務に関連する全ての従業員給付を支払うために十分な資産を
       保有していない場合でも、当社グループはさらに掛金を支払うべき法的または推定的債務を負いません。
        確定拠出年金制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しております。
 
     ③   前払退職金制度
         前払退職金制度とは、退職金を在職中に給与を上乗せする制度であります。
         前払退職金制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しております。
 
    (14)その他の従業員給付
       給与手当については、労働の対価が提供された時点で費用として計上しております。
       賞与及び有給休暇費用については、当社グループが、従業員から過去に提供された労働の結果として支払
     うべき現在の法的または推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合
     に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しております。
 
    (15)株式に基づく報酬
      当社は、持分決済型の株式に基づく報酬制度として、ストック・オプション制度を採用しております。ス
     トック・オプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるスト
     ック・オプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として連結損益計算書において認識
     し、同額を連結財政状態計算書において資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正
     価値は、オプションの諸条件を考慮し、二項モデルを用いて算定しております。また、条件については定期
     的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
 
    (16)収益
      当社グループでは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等を除き、以下の5ステップを適
     用することにより収益を認識しております。
       ステップ1:顧客との契約を識別する。
       ステップ2:契約における履行義務を識別する。
       ステップ3:取引価格を算定する。
       ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する。
       ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。



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            ①一時点で充足される履行義務
             当社グループは、婦人服、紳士服、雑貨などの直営店販売、EC販売及び卸売販売を主な事業としてお
            り、このような商品販売につきましては、商品の引渡時点において顧客が当該商品に対する支配を獲得する
            ことから、履行義務が充足されると判断しており、当該商品の引渡時点で収益を認識しております。
             収益は顧客への財の移転と交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価の金額で認識しており、値引、割
            戻し及び消費税等の税金を控除後の金額で測定しております。また、販売時にポイントを付与するカスタマ
            ー・ロイヤリティ・プログラムによる物品の販売については、ポイントの公正価値を見積り、これを控除し
            た収益を認識しております。
              
            ②一定期間にわたり充足される履行義務
             当社グループは次の要件のいずれかに該当する場合は、製品又は役務に対する支配が一定期間にわたり移
            転するため、一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識しています。
             ・顧客が履行によって提供される便益を、履行するにつれて同時に受け取って消費する
             ・履行が、資産を創出するか又は増価させ、顧客が当該資産の創出又は増価について支配する
             ・履行が、他に転用できる資産を創出せず、かつ現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能
                な権利を有している
         
             デジタルソリューションなどのサービス提供については顧客に対して一定期間に渡り、サービスを提供す
            る義務を負っており、当該履行義務は一定の期間にわたり充足されると判断していることから、サービスの
            提供に応じて収益を認識しております。
     
            ③代理人取引
             当社グループが当事者として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額で収益を表示して
            おります。当社グループが第三者のために代理人として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価
            の総額から第三者のために回収した金額を差し引いた手数料の額で収益を表示しております。
             当社グループが当事者として取引を行っているか、代理人として取引を行っているかの判定にあたって
            は、次の指標を考慮しております。
             ・企業が、特定された財又はサービスを提供する約束の履行に対する主たる責任を有しているか
             ・特定された財又はサービスが顧客に移転する前、または顧客への支配の移転の後に、企業が在庫リスク
              を有しているか
             ・特定された財又はサービスの価格の設定について企業に裁量権があるか
         
        (17)金融収益及び金融費用
             受取利息及び配当金、匿名組合投資利益、支払利息、金融手数料及びヘッジ手段から生じる損益から構成
            されております。受取利息、支払利息及び金融手数料は発生時に認識し、配当金及び匿名組合投資利益は当
            社及び連結子会社の権利が確定した日に認識しております。ヘッジ手段から生じる損益については、(5)金
            融商品③「デリバティブ及びヘッジ会計」を参照ください。
 
        (18)法人所得税等
            ①   法人所得税
                純損益に計上される法人所得税は当期法人所得税及び繰延法人所得税から構成されております。ただ
             し、その他の包括利益または資本で直接認識される項目に関係する法人所得税は、その他の包括利益また
             は資本で直接認識しております。
              法人所得税は、当社及び子会社が事業を行い課税所得を生成している国において、連結会計年度末日で
             施行または実質的に施行されている税法に基づき算定しております。
              繰延税金資産及び繰延税金負債は、資産負債法により、資産及び負債の税務基準額と連結財政状態計算
             書の帳簿価額との間に生じる一時差異に対して認識しております。繰延税金資産及び繰延税金負債の算定
             には、連結会計年度末日までに施行または実質的に施行されており、関連する繰延税金資産が実現する期
             または繰延税金負債が決済される期において適用されると予想される法定実効税率を使用しております。
              繰延税金資産は、未使用の税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異のうち、将来の課税所得に対して
             利用できる可能性が高い範囲内においてのみ認識しております。
 
            ②   消費税等
                消費税及び地方消費税の会計処理は、税抜方式を採用しております。



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    (19)1株当たり利益
      1株当たり利益は、親会社の普通株主に帰属する損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式
     の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり利益は、希薄化効果を有する全ての潜在
     株式の影響を調整して計算しております。
 
    (20)配当金
        会社の株主への支払配当金は、会社の株主による承認が行われた期間に負債として認識しております。
 




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4. 会計方針の変更
 (IFRS第9号「金融商品」の適用)
    当社グループは、当連結会計年度よりIFRS第9号「金融商品」(2014年7月改訂、以下「IFRS第9号」とい
  う。)を適用しております。当社グループでは、経過措置に従って、前連結会計年度の連結財務諸表にはIFRS第
  9号を遡及適用しておりません。
   当社グループは、IFRS第9号を適用したことにより、適用開始日に金融資産の分類を以下のとおりに変更して
  おります。
   当社グループは、金融資産について、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産、償
  却原価で測定する金融資産に分類しております。
   すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する区分に分類される場合を除き、公正価値に取引費用
  を加算した金額で測定しております。
   金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しております。
   ・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資
    産が保有されている。
   ・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが特定の
    日に生じる。
   償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しております。
   公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない売買目的
  で保有される資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、純損益を通じて公正価値で測定するか、そ
  の他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し、当該指定を継続的に適用しております。
   当該分類変更に伴い、従来「売却可能金融資産」として分類していた金融資産は「その他の包括利益を通じて
  公正価値で測定する金融資産」に分類されます。「売却可能金融資産」に係る減損損失は、従来連結損益計算書
  において純損益として認識しておりましたが、「その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産」に係
  る公正価値の変動はその他の包括利益として認識します。
   また、IFRS第9号の適用により、当社グループは償却原価で測定する金融資産の減損の認識にあたって、当該
  金融資産に係る予想信用損失に対して貸倒引当金を認識する方法に変更しております。この方法では、期末日ご
  とに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時
  点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を貸倒引当金として認識しておりま
  す。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額
  を貸倒引当金として認識しております。
   ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増加の
  有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で貸倒引当金を認識しております。
    




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                                                 株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

           IFRS第9号の適用に伴う、金融資産の分類変更から生じる影響は以下のとおりであります。
                                                                      (単位:百万円)
 
                               IAS第39号                                 IFRS第9号
                               帳簿価額               分類変更                  帳簿価額
                           (2018年3月31日)                             (2018年4月1日)
    金融資産:                                                                          
    現金及び現金同等物                       20,972            △20,972                     -
    貸付金及び債権                                                                        
     売上債権及びその他の債権                   28,048            △28,048                     -
     その他の金融資産                       10,331            △10,331                     -
             合計                     59,351            △59,351                     -
    償却原価で測定する金融資産                                                                  
     現金及び現金同等物                            -              20,972             20,972
     売上債権及びその他の債権                         -              28,048             28,048
     その他の金融資産                             -              10,331             10,331
             合計                           -              59,351             59,351
     償却原価で測定する金融資産への
                                    59,351                  -               59,351
     変更の合計

    売却可能金融資産                                                                       
     その他の金融資産                          208                △208                    -
    その他の包括利益を通じて公正価値
                                                                                   
    で測定する金融資産
     その他の金融資産                             -                 208               208
     その他の包括利益を通じて公正価
     値で測定する金融資産への変更の                   208                  -                 208
      合計
    2018年4月1日現在の金融資産残
                                    59,559                  -               59,559
    高、分類変更及び再測定の合計
 
      (IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の適用)
         当社グループは、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(2014年5月公表)及び「IFRS第15号の明確
          化」(2016年4月公表)(合わせて以下「IFRS第15号」という。)を当連結会計年度から適用しております。
           当社グループでは、経過措置に従ってIFRS第15号を遡及適用し、適用開始の累積的影響を当連結会計年度の利
          益剰余金期首残高の修正として認識しております。
           IFRS第15号の適用に伴い、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等を除き、以下の5ステップを
          適用することにより収益を認識しております。
           ステップ1:顧客との契約を識別する。
           ステップ2:契約における履行義務を識別する。
           ステップ3:取引価格を算定する。
           ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する。
           ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。
       
          ①一時点で充足される履行義務
           当社グループは、婦人服、紳士服、雑貨などの直営店販売、EC販売及び卸売販売を主な事業としており、こ
          のような商品販売につきましては、商品の引渡時点において顧客が当該商品に対する支配を獲得することから、
          履行義務が充足されると判断しており、当該商品の引渡時点で収益を認識しております。
           収益は顧客への財の移転と交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価の金額で認識しており、値引、割戻し
          及び消費税等の税金を控除後の金額で測定しております。また、販売時にポイントを付与するカスタマー・ロイ
          ヤリティ・プログラムによる物品の販売については、ポイントの公正価値を見積り、これを控除した収益を認識
          しております。
       




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                                    株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

    ②一定期間にわたり充足される履行義務
     当社グループは次の要件のいずれかに該当する場合は、製品又は役務に対する支配が一定期間にわたり移転す
    るため、一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識しています。
      
     ・顧客が履行によって提供される便益を、履行するにつれて同時に受け取って消費する
     ・履行が、資産を創出するか又は増価させ、顧客が当該資産の創出又は増価について支配する
     ・履行が、他に転用できる資産を創出せず、かつ現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能な権
         利を有している
      
     デジタルソリューションなどのサービス提供については顧客に対して一定期間に渡り、サービスを提供する義
    務を負っており、当該履行義務は一定の期間にわたり充足されると判断していることから、サービスの提供に応
    じて収益を認識しております。
     
    ③代理人取引
     当社グループが当事者として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額で収益を表示しており
    ます。当社グループが第三者のために代理人として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額か
    ら第三者のために回収した金額を差し引いた手数料の額で収益を表示しております。
     当社グループが当事者として取引を行っているか、代理人として取引を行っているかの判定にあたっては、次
    の指標を考慮しております。
     ・企業が、特定された財又はサービスを提供する約束の履行に対する主たる責任を有しているか
     ・特定された財又はサービスが顧客に移転する前、または顧客への支配の移転の後に、企業が在庫リスクを有
      しているか
     ・特定された財又はサービスの価格の設定について企業に裁量権があるか
      
     なお、IFRS第15号の適用による影響は軽微であります。
 




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5. セグメント情報
(1)報告セグメントの概要
  事業セグメントは、最高経営意思決定者に提出される内部報告と整合した方法で報告されています。最高経営意思
決定者は、事業セグメントの資源配分及び業績評価について責任を負います。当社グループでは戦略的意思決定を行
う取締役会が最高経営意思決定者と位置付けられております。
 当社グループは、「ブランド事業」、「投資事業」、「デジタル事業」及び「プラットフォーム事業」の4区分を
報告セグメントとしております。
 尚、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の会社組織変更後の報告セグメントの区分に基づき作成
しております。
 
(2)セグメント収益及び業績
     前連結会計年度(自    2017年4月1日    至   2018年3月31日)
                                                                                 (単位:百万円)
                                     報告セグメント
                                                        プラット                調整額
                    ブランド       投資          デジタル                                        合計
                                                        フォーム       計        (注2)
                     事業        事業           事業
                                                         事業
    売上収益                                                                                      
     外部収益            202,901   20,801         4,183      17,943   245,829         -    245,829
     セグメント間収益          9,872   15,453        14,789     114,571   154,684   △154,684        -

            計       212,773    36,254        18,972     132,514   400,514   △154,684   245,829

    セグメント利益(注1)       10,324    6,548             658       952    18,482    △2,558    15,923

    減損損失                  -    △1,084              -      △195    △1,279          -    △1,279
    その他の収益・費用
                     △1,206        △59            △50     △357    △1,671         252   △1,419
    (純額)
    営業利益               9,119    5,405             608       400    15,531    △2,307    13,225

    金融収益                  -         -              -         -         -          -        328

    金融費用                  -         -              -         -         -          -    △2,409

    税引前当期利益               -         -              -         -         -          -    11,144

    その他の項目                                                                                    
     減価償却費及び償却費        3,523    1,257         1,390         217     6,386         -      6,386
(注1)セグメント利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除しております。
(注2)調整額は、主にセグメント間取引消去等であります。関係会社からの受取配当金がセグメント利益及び営業
       利益に与える影響は2,157百万円であります。
 




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         当連結会計年度(自    2018年4月1日    至   2019年3月31日)
                                                                                     (単位:百万円)
                                         報告セグメント
                                                            プラット                調整額
                        ブランド       投資          デジタル                                        合計
                                                            フォーム       計        (注2)
                         事業        事業           事業
                                                             事業
        売上収益                                                                                      
         外部収益            195,779   35,099         4,770      14,213   249,861         -    249,861
         セグメント間収益          4,878   14,264        14,440      99,797   133,379   △133,379        -

                計       200,657    49,363        19,210     114,010   383,240   △133,379   249,861

        セグメント利益(注1)        9,409    8,679             516     1,694    20,298    △3,978    16,320

        減損損失               △170     △493               -       △43      △705          -      △705
        その他の収益・費用
                         △1,026        169        △131          348     △640       △148      △788
        (純額)
        営業利益               8,213    8,355             385     1,999    18,952    △4,125    14,827

        金融収益                  -         -              -         -         -          -         44

        金融費用                  -         -              -         -         -          -    △1,274

        税引前当期利益               -         -              -         -         -          -    13,596

        その他の項目                                                                                    
         減価償却費及び償却費        3,245    1,129         1,395         163     5,931         -      5,931
    (注1)セグメント利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除しております。
    (注2)調整額は、主にセグメント間取引消去等であります。関係会社からの受取配当金がセグメント利益及び営業
        利益に与える影響は3,991百万円であります。
     
 




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        6. 販売費及び一般管理費
                                                              (単位:百万円)
                          前連結会計年度                        当連結会計年度
                        (自 2017年4月1日                   (自 2018年4月1日
                         至 2018年3月31日)                  至 2019年3月31日)

    従業員給付費用                          47,299                         45,789

    販売促進費                                6,538                          6,449

    荷造運搬費                                9,609                      10,470

    賃借料                              19,277                         20,276

    歩率家賃                             20,033                         19,283

    減価償却費及び償却費                           6,299                          5,865

    その他                              19,910                         20,221

               合計                    128,965                       128,353

 
        7. その他の収益
                                                              (単位:百万円)
                          前連結会計年度                        当連結会計年度
                        (自 2017年4月1日                   (自 2018年4月1日
                         至 2018年3月31日)                  至 2019年3月31日)

    為替差益                                   -                              293

    受取補償金                                 465                             127

    固定資産売却益                               249                             417

    その他                                   340                             433

               合計                        1,055                          1,270

 
        8. その他の費用
                                                              (単位:百万円)
                          前連結会計年度                        当連結会計年度
                        (自 2017年4月1日                   (自 2018年4月1日
                         至 2018年3月31日)                  至 2019年3月31日)

    商品廃棄損                                 565                             838

    為替差損                                   45                              -

    退店損失                                  380                             132

    固定資産除売却損                              851                             572

    減損損失                                 1,279                            705

    その他                                   615                             480

               合計                        3,737                          2,727

 




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                                                             株式会社ワールド(3612) 2019年3月期 決算短信

        9. 1株当たり当期利益
                                           前連結会計年度                        当連結会計年度
                                         (自 2017年4月1日                   (自 2018年4月1日
 
                                          至 2018年3月31日)                  至 2019年3月31日)
    親会社の所有者に帰属する当期利益
                                                             6,743                       9,200
    (百万円)
    普通株式の期中平均株式数(千株)                                         18,040                  25,938
    1株当たり当期利益(円)                                             373.76                  354.70
(注1)前連結会計年度及び当連結会計年度の希薄化後1株当たり当期利益については、希薄化効果を有している潜在株
   式が存在しないため記載しておりません。
(注2)当社は、2018年7月12日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行っております。前連結会計年度の期
         首に当該株式併合が行われたと仮定し、1株当たり当期利益を算定しております。
 
     10. 後発事象
    企業結合
    (1)企業結合の概要
       ①被取得企業の名称及び事業の内容
             被取得企業の名称    Original INC.
             事業の内容       通信ネットワークを利用した紳士服製品の製造・販売
     
        ②企業結合を行う主な理由
          Original INC.(米国・カリフォルニア州)は、オンラインカスタムシャツブランド「Origina