3612 ワールド 2021-05-06 15:00:00
2021年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) [pdf]

 



                                2021年3月期  決算短信〔IFRS〕(連結)
                                                                   2021年5月6日
上場会社名     株式会社ワールド                                   上場取引所  東
コード番号     3612  URL  http://corp.world.co.jp/
代表者       (役職名) 代表取締役 社長執行役員            (氏名)鈴木 信輝
問合せ先責任者 (役職名) 副社長執行役員                   (氏名)中林 恵一    TEL  OFFICE 070-1256-0671
定時株主総会開催予定日     2021年6月24日              配当支払開始予定日 -
有価証券報告書提出予定日 2021年6月24日                            
決算補足説明資料作成の有無:有  
決算説明会開催の有無      :有 (機関投資家・アナリスト向け)
 
                                                           (百万円未満四捨五入)
1.2021年3月期の連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
  (1)連結経営成績                                              (%表示は対前期増減率)
 
                                                       親会社の所有者に 当期包括利益
          売上収益    コア営業利益      営業利益        税引前利益 当期利益
                                                       帰属する当期利益        合計額
                百万円         % 百万円            %  百万円       %  百万円       %  百万円       % 百万円        %  百万円       %
    2021年3月期   180,322   △23.7 △6,499        - △21,637    - △22,556    - △17,369    - △17,149    - △17,133    -
    2020年3月期   236,265    △5.4 13,065     △19.9 12,351 △16.7 11,437 △15.9  7,821 △14.8  8,080 △12.2  7,752 △16.0
(注)コア営業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除しております。
 
                  基本的1株当たり                  希薄化後        親会社所有者帰属持分                      資産合計              売上収益
                    当期利益                  1株当たり当期利益       当期利益率                        税引前利益率             営業利益率
                          円 銭                     円 銭             %                              %                  %
    2021年3月期            △511.08                 △511.08        △21.4                           △8.9              △12.0
    2020年3月期             242.53                  239.57         10.2                            4.8                5.2
 
(参考)持分法による投資損益    2021年3月期  98百万円   2020年3月期 △318百万円
(注)2021年3月期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2020年3月期に係る各数値につい
    ては、暫定的な会計処理の確定の内容を反映しております。
(注)希薄化後1株当たり当期利益について、2021年3月期においては、新株予約権の行使が1株当たり当期損失を減少
    させるため、潜在株式は希薄化効果を有しておりません。
(注)基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属しない金額(その他の資本性金融商品の所有者に帰属する
    金額)を考慮しております。
 
  (2)連結財政状態
                                                                 親会社の所有者に              親会社所有者            1株当たり親会社
                         資産合計                  資本合計
                                                                  帰属する持分               帰属持分比率            所有者帰属持分
                                 百万円                    百万円             百万円                         %            円 銭
    2021年3月期                    245,386                 80,029          78,435                    32.0        2,328.54
    2020年3月期                    261,996                 83,328          81,515                    31.1        2,446.03
(注)2021年3月期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2020年3月期に係る各数値につい
    ては、暫定的な会計処理の確定の内容を反映しております。
 
  (3)連結キャッシュ・フローの状況
                    営業活動による                          投資活動による                財務活動による                 現金及び現金同等物
                   キャッシュ・フロー                        キャッシュ・フロー              キャッシュ・フロー                  期末残高
                            百万円                              百万円                    百万円                     百万円
    2021年3月期                 4,155                          △2,679                 △1,144                   20,687
    2020年3月期                26,889                          △7,941                △18,235                   20,242
 
2.配当の状況
                                                     年間配当金                                                    親会社所有者
                                                                                       配当金総額       配当性向
                                                                                        (合計)       (連結)
                                                                                                              帰属持分配当
                         第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                    期末          合計                               率(連結)
                             円 銭            円 銭          円 銭       円 銭         円 銭        百万円              %        %
2020年3月期                       -            28.00          -       25.00       53.00      1,766          21.9      2.2
2021年3月期                       -             0.00          -        0.00        0.00         -             -        -
2022年3月期(予想)                   -             0.00          -       31.00       31.00                     29.8     
 
3.2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)
                                (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
 
                                                                           親会社の所有者
                                                                                    基本的1株当
               売上収益          コア営業利益      営業利益        税引前利益       当期利益      に帰属する当期
                                                                                    たり当期利益
                                                                           利益
            百万円         %    百万円     %   百万円     %   百万円     %   百万円     %  百万円   %     円 銭

第2四半期(累計)   93,441    18.2   1,124   -      94   -   △381    -   △248    -   △93     -   △10.19

    通期      196,400    8.9   8,000   -   6,350   -   5,400   -   3,228   -   3,500   -    89.08
(注)コア営業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除しております。
(注)基本的1株当たり当期利益は、親会社の普通株主に帰属しない金額(その他の資本性金融商品の所有者に帰属する
    金額)を考慮しております。
 
※  注記事項
  (1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動):無
     新規  -社  (社名)-、除外  -社  (社名)-
 
  (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更
    ①  IFRSにより要求される会計方針の変更:無
    ②  ①以外の会計方針の変更                :有
    ③  会計上の見積りの変更                  :無
    (注)詳細は、添付資料P.17「3.連結財務諸表及び主な注記(6)連結財務諸表に関する注記事項」をご覧くだ
        さい。
 
  (3)発行済株式数(普通株式)
    ①  期末発行済株式数(自己株式を含む)           2021年3月期 34,390,965株 2020年3月期 34,390,965株
    ②  期末自己株式数                     2021年3月期    706,894株 2020年3月期  1,065,600株
    ③  期中平均株式数                     2021年3月期 33,557,150株 2020年3月期 33,313,983株
 
※  決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
 
※  業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
   (将来に関する記述等についてのご注意)
   本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断
   する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は
   様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての注
   意事項等については、添付資料P.7「1.経営成績等の概況(4)今後の見通し」をご覧ください。
                                     株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

○添付資料の目次
    1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………      2
     (1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………      2
     (2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………      6
     (3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………      7
     (4)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………      7
    2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………      9
    3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………     10
     (1)連結財政状態計算書 ………………………………………………………………………………………………     10
     (2)連結損益計算書 ……………………………………………………………………………………………………     12
     (3)連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………………………………     13
     (4)連結持分変動計算書 ………………………………………………………………………………………………     14
     (5)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………     16
     (6)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………     17
        1.継続企業の前提に関する注記 …………………………………………………………………………………    17
       2.報告企業 …………………………………………………………………………………………………………     17
       3.重要な会計方針 …………………………………………………………………………………………………     17
       4.会計方針の変更 …………………………………………………………………………………………………     24
       5.セグメント情報 …………………………………………………………………………………………………     25
       6.販売費及び一般管理費 …………………………………………………………………………………………     28
       7.その他の収益 ……………………………………………………………………………………………………     28
       8.その他の費用 ……………………………………………………………………………………………………     29
       9.1株当たり当期利益 ……………………………………………………………………………………………     29
       10.後発事象 …………………………………………………………………………………………………………    29
 




                             - 1 -
                                       株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
      当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)の経営成績は、売上収益が1,803億22百万円(前年同期比
  23.7%減)、コア営業損失が64億99百万円(前期はコア営業利益130億65百万円)、営業損失が216億37百万円(前
  期は営業利益123億51百万円)、税引前当期損失が225億56百万円(前期は税引前当期利益114億37百万円)、親会
  社の所有者に帰属する当期損失は171億49百万円(前期は親会社の所有者に帰属する当期利益80億80百万円)と、
  大幅な減収減益となりました。特に、コア営業利益に対して、営業利益以下の損益段階で損失が拡大し、前年同期
  に対する減益幅の拡大に加えて、これは2020年8月5日及び2021年2月3日付で公表した2度の構造改革の実施に
  伴う一時費用・損失を138億12百万円計上したことが主因であります。
   
      売上収益は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う店舗の臨時休業や、外出機会の減少を背景とした外出着需要の
  減少により大幅な減収となりました。特に、2020年4月と5月が大変厳しい出足でした。4月の緊急事態宣言を受
  け、4月末時点で当社グループ直営店舗の約9割に当たる2,227店舗が臨時休業となったほか、営業店舗において
  もほぼ全店で時間短縮営業となりました。全店舗が営業を再開した6月の店舗の売上は、外出自粛の反動を受け想
  定以上のスピードで力強く回復しましたが、7月以降も感染再拡大を繰り返し、もともと集客力が高かった都心部
  の駅ビルや百貨店においては、お客様の戻りが緩慢な状況が続きました。また、コロナ収束の見通しが不透明な
  中、巣篭り需要の拡大を背景として、家での過ごし方を充実させる生活雑貨や自社ECサイトの牽引でEC販路の
  売上成長率が上昇しましたが、在宅勤務の拡がりによるビジネス需要減少への商品対応や、家ナカ需要にマッチし
  た商品構成に大きく舵を切ることができずに苦戦しました。
      利益面においては、4月の緊急事態宣言時に店舗での販売機会を失った春物商品の在庫消化を推し進めた結果、
  春夏シーズンは値引き販売の増加で利益率の大幅な低下を招いたという反省を残しました。このため、秋冬シーズ
  ンにおいては、仕入を前年より約2割抑制し、プロパー中心の販売をすることによって、採算の改善に努めました
  が、全てを打ち返すには至らず、売上総利益率は前年同期比4.7ポイントの低下となりました。一方、人件費で
  は、雇用調整助成金収入の他、中途採用と賞与引当金の抑制により軽減しました。さらに、店舗の臨時休業等に伴
  う家賃・賃借料の減少や、出張やイベントの自粛など不要不急の支出の徹底した削減に努めましたが、売上総利益
  の大幅な減少をカバーするには至りませんでした。加えて、構造改革に伴うブランドの終息や統廃合及び低収益店
  の撤退などにより、退店に伴う損失、ブランド終息にかかるのれんの減損損失や商品廃棄損、また、希望退職者募
  集の実施による特別加算金等をその他の費用に計上したことにより、コア営業利益以下において損失を計上しまし
  た。
      そのような中、ブランド事業では、生活雑貨業態の「ワンズテラス」や「212キッチンストア」が家ナカ需要
  を的確に捉えて収益を伸ばしたほか、今春新たに立ち上げたブランド「ローラアシュレイ」が順調な滑り出しを見
  せました。プラットフォーム事業でも医療用アイソレーションガウンを始め、コロナ禍に伴うニーズを取り込んだ
  生産プラットフォームが貢献しました。また、デジタル事業においては、B2Bソリューションにてデジタル・ト
  ランスフォーメーションの顧客ニーズを掴み複数の大型案件を獲得して将来の備えを着々と進め、B2Cネオエコ
  ノミーはオフプライスストアのアンドブリッジがテスト期間を経て大型店の出店にも挑戦するなど好調なスタート
  を切り、バッグレンタルのラクサスもテレビCMを展開して会員数を大きく伸ばしています。厳しい業績下でも、
  こうした弊社グループならではの成長の芽が見えた1年でもありました。
      コロナ禍の収束が見通せない現状においては、グループ横断の徹底的なリソースコントロールが不可欠であり、
  今期は“ヒトのコントロール”、“モノのコントロール”、“カネのコントロール”のそれぞれに全社一丸で取り
  組んでいます。
      さらに当社グループでは、中期的な基本方針として、より多様なファッションの楽しさを、デジタル技術を活用
  したプラットフォームやサービスを通じて、ロス・ムダなくお客様に価値を届ける持続可能な産業世界を追求する
  「ワールド・ファッション・エコシステム」の実現を目指して、持続可能な社会に適合したビジネスモデルの開発
  を推進しています。コロナ禍の環境下においてテクノロジーが日常生活に一段と浸透するなか、ファッションの新
  たな事業の開発に向けた投資や活動の手綱は決して緩めておりません。
   
      セグメント別の状況は次のとおりです。
   




                               - 2 -
                                   株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

①    ブランド事業
     ブランド事業においては、ブランドポートフォリオ戦略を機動的に修正し、ブランド事業セグメント全体最適
 の視点で成長性と収益性のバランスを図っています。
     百貨店を中心に展開するミドルアッパーブランドは、ブランドらしさや強みを明確に打ち出し、差別化された
 付加価値の高い商品開発に継続して取り組んでいます。ショッピングセンターを中心に展開するミドルロワーブ
 ランドにおいては、近年常態化しつつある値引き販売の風潮の中で、プロパー中心の企画および販売に注力する
 ことで毎月の店頭鮮度を維持し、在庫効率をより高めることに取り組んでいます。また、ライフスタイルブラン
 ドは季節ごとのモチベーションを生活雑貨で提案し、お客様の支持拡大に努めています。
  
     一方、投資グループにおいては、プラットフォームやシステムの導入によるシナジー効果の追求をテーマに掲
 げ、開発・改革ブランドが引き続き構造改革や成長戦略の推進に取り組み、また、M&Aブランドでは「靴」の
 バリューチェーンの大半を自社でカバーする神戸レザークロス㈱や質の高い革小物を提供する㈱ヒロフが前期連
 結加入となったことで、グループ全体の事業ポートフォリオの拡充が順調に進んでいます。
     そうしたなか、当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4月から5月を中心
 に多くの店舗が館の一時休業に伴う営業停止を余儀なくされたことに加え、店舗が再オープンした6月以降にお
 いても外出着に代表されるアパレルファッション消費の戻りは引き続き緩慢な状況です。
     アパレル業態では主に近隣型ショッピングセンターに展開している「シューラルー」において売上回復が見ら
 れるものの、これまでハイ・トラフィックな立地であった都心百貨店や駅・ターミナル周辺を中心として集客力
 の回復に苦戦しています。このため、主力アパレル業態で構造改革の断行や経営資源の見直しによる「選択と集
 中」を推進しております。
     一方でコロナ禍での家の過ごし方を充実させる生活雑貨業態の健闘が光り、バラエティに富んだ生活雑貨を取
 り扱う「ワンズテラス」や、内食需要をうまく取り込んだ「212キッチンストア」が休業期間を除くと前年同期
 を大きく上回る売上水準で推移しました。ブランド事業では、この生活雑貨業態を成長分野と位置付けて、投資
 を強化しております。
     この結果、ブランド事業の経営成績は第1四半期の店舗の一時休業を中心とする影響を大きく受け、売上収益
 が1,611億88百万円(前年同期比26.2%減)(うち外部収益は1,580億42百万円(前年同期比26.2%減))、コア
 営業利益(セグメント利益)が△108億17百万円(前年同期比182億4百万円減)と減収減益になりました。
  
②    デジタル事業
     デジタル事業については、「B2Bソリューション」と「B2Cネオエコノミー」から成り立っており、デジ
 タル技術を梃子にしたトランスフォーメーションの牽引役として、当社グループにおける重点投資の領域と位置
 付けております。
     B2Bソリューションにおいては、Eコマースの運営受託とデジタルソリューションを行っております。
     Eコマースの運営受託では、自社ブランドを販売する直営ファッション通販サイト「ワールドオンラインスト
 ア」の運営を受託しており、ブランド事業の直営店舗との相互送客(O2O)強化に取り組んでいます。また、
 デジタルソリューションでは、自社の物流コスト抑制の取組みや基幹システムの刷新に限らず、他社に向けた基
 幹システムやCRM(顧客管理)システム等の新たなソリューションの提供などの業容拡大にも注力しておりま
 す。
     B2Cネオエコノミーにおいては、「シェアリング」や「カスタマイズ」といったキーワードで新規の事業開
 発へ本格的に取り組んでおります。
     前期にグループ連結加入したオンラインカスタムシャツブランド「オリジナルスティッチ」を運営する米国・
 Original Inc.は、キャラクターを活用したIP(知的財産)ビジネス強化、海外展開地域の拡大といった価値
 創造の活動を本格化しております。また、ブランドバッグに特化したサブスクリプション型レンタルサービスを
 営み、シェアリングエコノミーの浸透を牽引するラクサス・テクノロジーズ㈱も、前期のグループ連結加入後、
 TVCMも巧みに活用しながら会員数を増加させています。
  




                           - 3 -
                                    株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

     デジタル事業の経営成績については、B2Bソリューションにおいて、新型コロナウイルスの影響で店舗販路
 の集客力が戻らないなか、Eコマース販路へより多くの商材を振り向け、集客効果を狙った販売促進策を進めた
 結果、Eコマース売上はその成長力を一段とスピードアップしました。ただ、販売促進費を積極投下したことや
 主に物流費の増加に伴う変動費率の上昇もあり、もう一段の経費コントロールによる収益性の向上が今後の課題
 となりました。
     一方で、B2Cネオエコノミーでは、ユーズドセレクトショップ「ラグタグ」を営む㈱ティンパンアレイにお
 いて、海外からのインバウンド減少などで都市基幹店を中心に店頭の客数減を受けたほか、Eコマース販路でも
 基幹システム切り替えで一定期間に亘って売上収益を落としたことが響きました。また、ラクサスのTVCM費
 用に代表されるとおり、将来成長に向けた投資負担が先行している点も収益を圧迫しております。
     これらの結果として、売上収益は263億19百万円(前年同期比4.8%増)(うち外部収益は94億74百万円(前年
 同期比9.8%減))、コア営業利益(セグメント利益)が19億15百万円の赤字(前年同期比13億33百万円減)と
 増収減益になりました。
  
③    プラットフォーム事業
     プラットフォーム事業においては、ワールドグループが培ってきた様々なノウハウと仕組みを活用したプラッ
 トフォームの外部企業へのオープン化を推進し、業界の枠組みを超えた新たな事業領域の拡大に取り組んでいま
 す。
     生産プラットフォームの㈱ワールドプロダクションパートナーズは、自ら商社機能を発揮して直接貿易に取り
 組み、製造子会社群の生産性改善を指導・支援するほか、他社アパレルの商品開発及び製造(OEM・ODM事
 業)も強化しております。
     また、販売プラットフォームの㈱ワールドストアパートナーズは、全国を網羅する支店及び営業所できめ細や
 かな販売支援体制を整えており、最近では他業種小売業の運営受託案件も拡大しております。
     ライフスタイルプラットフォーム(空間創造)の㈱ワールドスペースソリューションズは、引き続きアパレル
 以外の業界にも営業活動を広げて、什器・家具の製造販売、空間・店舗デザインの提供を着実に拡大しておりま
 す。
     プラットフォーム事業の経営成績においては、生産プラットフォームではコロナ禍でアパレル生産が落ち込む
 中、様々な免疫備品の全国的な需要拡大に対応しつつ、国内自社工場のクオリティの高い生産背景を活かして、
 アイソレーションガウンの生産を開始した結果、受注・生産拡大によって商社と工場の両方で収益性が大きく改
 善しました。
     また、販売プラットフォームでは、アウトレット店舗事業やアトリエセール等の催事における集客の大幅な減
 少や、店舗人員の配置見直しによって収入が減少したものの、雇用調整助成金収入による人件費負担の軽減など
 が収益を下支えしました。
     ライフスタイルプラットフォーム(空間創造)においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う第1四半期
 における営業活動の大幅な縮小による受注減に加えて、その後も顧客であるホテルや飲食、アパレルなどの開
 業・改装案件の中止や延期が相次いだ影響を受けたものの、経費コントロールの徹底に加えて、小規模案件やグ
 ループ案件のきめ細かな受注で打撃を最小限に食い止めるよう努めました。
     結果として、売上収益は885億56百万円(前年同期比16.7%減)(うち外部収益は127億11百万円(前年同期比
 11.5%増))ながらも、コア営業利益(セグメント利益)が41億81百万円(前年同期比95.0%増)と減収増益に
 なりました。
  
④    共通部門
     事業セグメントに属さない共通部門においては、子会社からの配当や経営指導料等を収入として計上する一
 方、それでホールディングスのコーポレートスタッフ等の費用を賄うことを基本的な収益構造としております
 が、子会社からの配当は予めセグメント利益から除いております。
     共通部門は、「グループ企画本部」、「グループ支援本部」に加えて、グループの商品鮮度向上とソフト開発
 を推進する「クリエイティブ・マネジメント・センター」、グループブランディングを推進する「グループコミ
 ュニケーション推進室」や各事業のノウハウ・仕組みを横断的に外部企業へのオープン化に向けて推進する「プ
 ラットフォーム事業推進室」などで成り立っています。




                            - 4 -
                                        株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

        ホールディングスは重点分野への集中投資という自らの役割を果たすため、子会社からホールディングスのス
    タッフ等の実費を上回る経営指導料等で回収することを原則としております。
     
        共通部門においても、コロナ禍でブランド事業を中心に子会社の売上収益が減少し、それに伴う料率方式の経
    営指導料収入が減少したことから、売上収益71億14百万円(前年同期比20.6%減)(うち外部収益95百万円(前
    年同期比39.2%減))、コア営業利益(セグメント利益)が23億20百万円(前年同期比43.7%減)と減収減益に
    なりました。
     
<サステナビリティ(持続可能性)への取り組みについて>
    当社グループは、『価値創造企業グループ』として長期的・持続的に価値を創造し提供し続けるためには、「持
続可能な社会の実現」への貢献が不可欠であり、環境および社会活動に関する取り組みを企業経営における重要課
題のひとつと位置づけております。ファッション産業全体における余剰在庫や商品廃棄の課題解消に向けて「ムダ
なモノを作らない」新たなビジネスモデルをB2Cネオエコノミー事業領域にて推進しています。
    具体的には、米国・Original Inc.のオンラインカスタムシャツブランド「Original Stitch」ならびにセットア
ップジャケットやパンツなどのカスタムオーダーブランド「アンビルト タケオキクチ」の受注生産による製品在
庫レスモデルの開発、㈱ティンパンアレイのユーズドセレクトショップ「ラグタグ」では、高感度なリユース品を
買い取り販売する循環モデルを確立しています。
    また、オフプライスストア業態「アンドブリッジ」を開発して産業全体の余剰在庫に新たな価値を付けて循環サ
イクルを廻す取り組みや、会員の保有するバッグの循環も含めたブランドバッグのシェアリングを可能とするサブ
スクリプション型レンタルサービスを展開するラクサス・テクノロジーズ㈱など、産業全体の構造的課題の解消に
積極的に取り組んでいます。
    加えて、当期においては、在庫廃棄削減を目的として、店舗にて販売中の非稼働在庫や価値あるものの一部に不
良が生じた製品について、日常的に同地域内の一店舗に集約して低価格や二級品として販売するトライアルを試み
ており、シーズン中に一定の地域内で「完全売切り」を実現するモデル開発にも取り組んでおります。
 
    また当期は、ファッション企業のリソースを最大限に活用し、新型コロナウイルス感染症に立ち向かう医療従事
者を応援できるよう、そして人々の新日常への対応を補助できるよう、様々なサステナビリティ活動にも取り組ん
でいます。主な活動は以下のとおりです。
 
・医療用ガウン(アイソレーションガウン)の製造・販売
        日本政府の要請に応じて、当社グループが培ってきた生産・調達プラットフォームを活かし、国内6ヶ所の自
    社工場を中心に約410万枚を日本政府への納品の他自治体や法人向けに販売しております。
 
・マスクの製造・販売
        感染予防に対応すべく、抗菌防臭や抗菌・抗ウイルス機能などの加工技術を用いた素材を使用したマスクを自
    社ECサイト「ワールドオンラインストア」を通じて販売しています。
 
・当社グループ全従業員への対応
        当社グループ全従業員及び家族をはじめ、お客様、お取引先様など関係する皆様の感染を防止するため、原則
    テレワークへ移行を推進しています。但し、テレワークでは遂行できない業務については、混雑時間帯を避ける
    目的で時差出勤を行うなどし、必要最小限の出勤としています。また、店舗をはじめ物流センターやコールセン
    ター、海外グループ会社勤務者には早期に優先してマスクの配布を行い、その後、全従業員向けに「洗える抗ウ
    イルスマスク」の配布を行いました。
     




                               - 5 -
                                      株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

(2)当期の財政状態の概況
 (資産)
  資産合計は2,453億86百万円と前連結会計年度末に比べて166億10百万円減少しました。
  この主な要因は、構造改革の一環で一部ブランドの終息に伴い店舗関連設備(約7億円)及びのれん(約65億
 円)について減損損失を計上したことに加え、低収益店舗撤退により店舗関連設備(約25億円)を除却した結果、
 有形固定資産が約37億円、使用権資産が約116億円、無形資産が約57億円それぞれ減少したことによるものです。
  また、繰延税金資産が約59億円、売上債権及びその他の債権が約34億円それぞれ増加しました。
  
 (負債)
  負債は1,653億57百万円と前連結会計年度末に比べて133億11百万円減少しました。
  この主な要因は、仕入抑制により仕入債務及びその他の債務が約27億円、構造改革に伴う店舗撤退により、店舗
 の賃貸借契約および店舗内装リースが減少し、リース負債が約123億円それぞれ減少したことによるものです。こ
 のほか、借入金は約18億円増加しております。
  
 (資本)
  資本合計は800億29百万円と前連結会計年度末に比べて32億99百万円減少しました。
  この主な要因は、親会社の所有者に帰属する当期損失を171億49百万円計上した結果、利益剰余金が約180億円減
 少した一方、永久劣後特約付ローンによる資金調達により、その他資本性金融商品が約146億円増加したことによ
 るものです。
  
 (在庫)
  当社グループではブランド事業が売上収益の大半を占めておりますが、ブランド事業におけるアパレルブランド
 の事業特性から、売上債権と棚卸資産の合計から仕入債務を差し引いた運転資本のコントロール、とりわけ棚卸資
 産(在庫)の抑制を重視しております。
  当連結会計年度末の運転資本は202億20百万円と前連結会計年度末に比べて8億96百万円の減少となりました。
 また、当連結会計年度末の棚卸資産は217億78百万円と前連結会計年度末に比べて35億18百万円の減少となりまし
 た。この主な要因は、ブランド事業において、売上収益が低調にとどまっているものの、それに合わせて仕入コン
 トロールをタイトにおこなったほか、終息ブランドの在庫消化を徹底的に推進したことによるものです。
  
 (D/Eレシオ)
  当社グループは、資本合計に対する有利子負債※の割合であるデット・エクイティ・レシオ(D/Eレシオ)を
 財務体質の健全化の指標としており、中期的にD/Eレシオ0.5倍を目指しております。
  当連結会計年度末の有利子負債は、短期借入金の増加により、799億65百万円と前連結会計年度末より18億48百
 万円増加し、資本合計については32億99百万円減少しています。その結果、前連結会計年度末の0.94倍から0.06ポ
 イント悪化し、当連結会計年度末のD/Eレシオは1.00倍となりました。
  なお、2度の構造改革の実施に伴う一時的で多額な費用・損失を計上しましたが、2021年3月にその他資本性金
 融商品の調達を実行したことで、その他資本性金融商品が損失を補う結果となりました。これにより、当連結会計
 年度で最も指標の高かった第2四半期連結会計期間末の1.18倍から改善しています。
  ※   有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っている借入金を対象としております。
  
 (ROA)
  当社グループでは、売上収益に対する利益の割合だけではなく、資産(負債及び資本合計)に対する利益の割合
 も資産効率の観点で重視しており、総資産に対するコア営業利益の割合であるROA(コア営業利益ベース)を収
 益性の指標としております。
  当連結会計年度においては、構造改革を実施したことで、店舗関連設備の減損損失及び除却損、のれんの減損損
 失計上などに伴い、有形固定資産、無形資産、使用権資産などが減少した結果、分母となる当連結会計年度末の総
 資産は2,453億86百万円と前連結会計年度末に比べて166億10百万円減少しました。
  反対に、分子のコア営業利益については、2020年4月の緊急事態宣言を受けて、一時的に約9割の店舗が臨時休
 業となる事態の収益への打撃が大きかったほか、強みとしていた外出・通勤用レディスアパレルのオンニーズから
 オフニーズへの顧客変化に十分に対応しきれなかったことにより、正常な収益力への回復に遅れをとったなどこと
 から△64億99百万円(前期比195億64百万円減)となりました。
  その結果、当連結会計年度末のROA(コア営業利益ベース)は△2.6%(前期比8.1ポイント減)と大きく悪化
 しました。当該指標の回復には、分子のコア営業利益の黒字定着の早期実現が急務と認識しております。




                              - 6 -
                                                  株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

    (3)当期のキャッシュ・フローの概況
            当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
        (営業活動によるキャッシュ・フロー)
            41億55百万円の収入(前年同期比227億34百万円 収入減)となりました。
            この主な要因は、当連結会計年度において、税引前当期損失を225億56百万円計上したことで、前連結会計年度
        に計上した税引前当期利益から収入が約340億円減少したことに加え、当連結会計年度に計上した構造改革費用が
        96億65百万円及び、前連結会計年度に一時的に計上した負ののれん発生益26億87百万円が、キャッシュ・フロー
        上、収入として認識されているほか、売上債権及びその他の債権の増減額が40億円の減少と約130億円減少したこ
        とによります。
         
        (投資活動によるキャッシュ・フロー)
         26億79百万円の支出(前年同期比52億62百万円 支出減)となりました。
         この主な要因は、前連結会計年度における一時的な事象として、神戸レザークロス㈱及びOriginal Inc.(米
        国)の株式取得時において12億60百万円の収入、ラクサス・テクロノジーズ㈱の株式取得時において40億12百万円
        の支出をそれぞれ認識したほか、無形資産の取得による支出が23億94百万円と約26億円減少したことによります。
         
        (財務活動によるキャッシュ・フロー)
         11億44百万円の支出(前年同期比170億90百万円 支出減)となりました。
         この主な要因は、長期借入金の返済による支出が89億23百万円と前連結会計年度に計上した120億82百万円に比
        べ約32億円減少したことや、永久劣後特約付ローンによる資金調達により、その他資本性金融商品の発行による収
        入が145億56百万円増加したことによります。
         
          これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末より4億45百万円増加して、
        206億87百万円となりました。
     
        キャッシュ・フロー指標のトレンド
                     期別                      2019年3月期    2020年3月期    2021年3月期

    親会社所有者帰属持分比率                                 36.1%       31.1%       32.0%
    キャッシュ・フロー対有利子負債比率                            6.0年        2.9年        19.2年
    インタレスト・カバレッジ・レシオ                             2.8倍        33.1倍       5.0倍
親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分(期末)/資産合計(期末)
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しておりま
 す。有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っている借入金を対象としておりま
    す。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
 
    (4)今後の見通し
            今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の発生から1年以上が経過し、各種政策の効果や経済
        活動の正常化によって、個人消費についても回復の動きが見られますが、引き続き不透明な状況で推移するものと
        思われます。
            当社としましては、コロナ禍は感染拡大・縮小の波を繰り返しながら一定程度継続することを前提に、丸一年に
        及ぶコロナ禍の経験を活かして、仕入や経費といった支出や人員や在庫などの資源の機動的なコントロールを行い
        ます。加えて、二度に渡って公表した構造改革の完遂を背景に、それによる収益押し上げ効果が下支えとなること
        も見込まれるため、2022年3月期の連結業績見通しにつきましては、売上収益196,400百万円、営業利益6,350百万
        円、親会社の所有者に帰属する当期利益3,500百万円を予想しております。
         




                                     - 7 -
                                  株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

    アパレル事業は、変化が大きいからこそ基本を大切に、「今の」お客様に向き合った商品・サービスを提供する
活動を推進し、ライフスタイルやプラットフォーム、そしてデジタルといった事業の成長を確実なものにしなが
ら、アパレル事業の回復を伴うことで、多様なファッションをお客様に届ける持続可能な産業世界、すなわち「ワ
ールド・ファッション・エコシステム」を実現していきます。
    なお、上記予想には、2021年4月以降の緊急事態宣言の発令等による、長期且つ広範な営業休止は織込んでおり
ません。そうした事態が発生する場合、迅速に影響を見極め、速やかに必要な対応をする所存です。
 




                          - 8 -
                                     株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
    当社グループは、国際会計基準(IFRS)を適用しております。
 




                           - 9 -
                                        株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

3.連結財務諸表及び主な注記
    (1)連結財政状態計算書
                                                              (単位:百万円)
                                   前連結会計年度                 当連結会計年度
                                                       
                                  (2020年3月31日)            (2021年3月31日)
    資産                                                                     
     流動資産                                                                  
       現金及び現金同等物                             20,242                  20,687
       売上債権及びその他の債権                          18,333                  21,712
       棚卸資産                                  25,296                  21,778
       その他の金融資産                                 173                     251
       その他の流動資産                               1,595                   1,096
     流動資産合計                                  65,638                  65,523
                                                                           
     非流動資産                                                                 
       有形固定資産                                43,411                  39,666
       使用権資産                                 48,121                  36,518
       無形資産                                  80,003                  74,292
       持分法で会計処理されている投資                        5,118                   5,627
       繰延税金資産                                 4,130                   9,993
       その他の金融資産                              15,048                  13,156
       その他の非流動資産                                527                     610
     非流動資産合計                                196,358                 179,863
    資産合計                                    261,996                 245,386
 




                         - 10 -
                                        株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

 
                                                              (単位:百万円)
                                   前連結会計年度                 当連結会計年度
                                                       
                                  (2020年3月31日)            (2021年3月31日)
    負債及び資本                                                                 
    負債                                                                     
     流動負債                                                                  
       仕入債務及びその他の債務                          35,697                  32,955
       未払法人所得税                                  606                     723
       借入金                                   39,250                  78,268
       リース負債                                 14,694                  11,698
       引当金                                       -                    2,197
       その他の金融負債                                  19                       1
       その他の流動負債                               2,846                   3,048
     流動負債合計                                  93,111                 128,890
                                                   
                                                                           
                                                   
      非流動負債                                                                
       借入金                                   38,868                   1,697
       リース負債                                 36,142                  26,862
       退職給付に係る負債                              2,257                   1,627
       引当金                                    7,948                   5,970
       その他の金融負債                                 220                     175
       その他の非流動負債                                123                     137
      非流動負債合計                                85,557                  36,467
    負債合計                                    178,668                 165,357
                                                                           
    資本                                                                     
    親会社の所有者に帰属する持分                                                         
      資本金                                       511                     511
      資本剰余金                                  37,686                  37,752
      その他資本性金融商品                                 -                   14,556
      利益剰余金                                  42,632                  24,653
      自己株式                                    △126                     △84
      その他の資本の構成要素                               811                   1,046
      親会社の所有者に帰属する持分合計                       81,515                  78,435
      非支配持分                                   1,813                   1,594
    資本合計                                     83,328                  80,029
    負債及び資本合計                                261,996                 245,386
 




                         - 11 -
                                       株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

(2)連結損益計算書
                                                                (単位:百万円)
                                  前連結会計年度                    当連結会計年度
                                (自 2019年4月1日               (自 2020年4月1日
                                 至 2020年3月31日)              至 2021年3月31日)
売上収益                                       236,265                   180,322
売上原価                                        98,094                    83,251
  売上総利益                                    138,171                    97,070
販売費及び一般管理費                                 125,106                   103,569
その他の収益                                       4,240                     1,840
その他の費用                                       4,636                    17,076
持分法による投資損益(△は損失)                             △318                         98
  営業利益(△は損失)                                12,351                   △21,637
金融収益                                            84                        35
金融費用                                           998                       954
  税引前当期利益(△は損失)                             11,437                   △22,556
法人所得税                                        3,616                   △5,187
  当期利益(△は損失)                                 7,821                   △17,369
                                                                            
当期利益(△は損失)の帰属:                                                              
-親会社の所有者                                    8,080                    △17,149
-非支配持分                                      △258                       △220
当期利益(△は損失)                                  7,821                    △17,369
親会社の所有者に帰属する                                                                
基本的1株当たり当期利益(△は損失)(円)                       242.53                   △511.08
希薄化後1株当たり当期利益(△は損失)(円)                      239.57                   △511.08
 




                             - 12 -
                                          株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

    (3)連結包括利益計算書
                                                                  (単位:百万円)
                                     前連結会計年度                   当連結会計年度
                                   (自 2019年4月1日              (自 2020年4月1日
                                    至 2020年3月31日)             至 2021年3月31日)
当期利益(△は損失)                                     7,821                   △17,369
その他の包括利益:                                                                     
純損益に振替えられることのない項目                                                             
  その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融
                                                 144                          2
  資産
  確定給付制度の再測定                                       8                        52
   合計                                            151                        54
純損益に振替えられる可能性のある項目                                                            
  在外営業活動体の換算差額                                 △221                        182
   合計                                          △221                        182
税引後その他の包括利益                                     △69                        236
当期包括利益                                         7,752                   △17,133
                                                                              
当期包括利益の帰属:                                                                    
-親会社の所有者                                       8,013                   △16,914
-非支配持分                                         △262                      △219
                                               7,752                   △17,133
 




                                - 13 -
                                                                    株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

    (4)連結持分変動計算書
        前連結会計年度(自       2019年4月1日      至     2020年3月31日)
                                                                                (単位:百万
                                                                             
                                                                                    円)
                                                                           その他の資本
                                                                            の構成要素
                                                                           その他の包括
                         資本金         資本剰余金          利益剰余金           自己株式   利益を通じて
                                                                           公正価値で測
                                                                           定する金融資
                                                                           産
2019年4月1日残高                    511     37,657              38,100     △131     △39
会計方針の変更の影響                      -          -                △950        -       -
2019年4月1日時点の修正後残高              511     37,657              37,150      △131        △39
当期包括利益                                                                                  
  当期利益(△は損失)                   -            -               8,080          -         -
    その他の包括利益                   -            -                  -           -        144
当期包括利益合計                       -            -               8,080          -        144
所有者との取引額等                                                                               
 配当金                           -            -          △2,597              -           -
 自己株式の処分                       -            29             -                5          -
 株式報酬取引                        -             1             -               -           -
    その他の非支配持分の増減               -            -              -               -           -
所有者との取引額等合計                    -            30         △2,597               5          -
2020年3月31日残高                   511     37,686              42,632      △126         105

 
                        (単位:百万
                                                                                                 
                               円)

                               その他の資本の構成要素

                                                                    親会社の
                                                                    所有者に         非支配       資本
                        確定給付         在外営業
                                                                    帰属する          持分       合計
                        制度の再         活動体の             合計
                                                                    持分合計
                        測定           換算差額


2019年4月1日残高                    398          518               877     77,015      1,107    78,121
会計方針の変更の影響                      -            -                 -       △950          -      △950
2019年4月1日時点の修正後残高              398          518               877     76,065      1,107    77,171
当期包括利益                                                                                           
  当期利益(△は損失)                   -          -                   -        8,080      △258      7,821
    その他の包括利益                    8       △218                 △66        △66        △3        △69
当期包括利益合計                        8       △218                 △66       8,013      △262      7,752
所有者との取引額等                                                                                        
 配当金                           -            -                  -      △2,597         -     △2,597
 自己株式の処分                       -            -                  -          33         -         33
 株式報酬取引                        -            -                  -           1         -          1
    その他の非支配持分の増減               -            -                  -          -         968       968
所有者との取引額等合計                    -            -                  -      △2,563        968    △1,595
2020年3月31日残高                   406          300               811     81,515      1,813    83,328
 




                                                  - 14 -
                                                         株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

    当連結会計年度(自      2020年4月1日   至      2021年3月31日)
                                                                                       (単位:百万円)
                                                                                        その他の資本
                                                                                        の構成要素
                                                                                        その他の包括
                                                        その他資本性
                             資本金          資本剰余金                      利益剰余金       自己株式   利益を通じて
                                                         金融商品
                                                                                        公正価値で測
                                                                                        定する金融資
                                                                                        産
    2020年4月1日残高                    511        37,686            -      42,632      △126     105
    当期包括利益                                                                                         
      当期利益(△は損失)                   -              -             -     △17,149          -         -
      その他の包括利益                     -              -             -          -           -          2
    当期包括利益合計                       -              -             -     △17,149          -           2
    所有者との取引額等                                                                                      
      配当金                          -              -           -         △833           -         -
      自己株式の処分                      -              67          -           -            42        -
      株式報酬取引                       -              △2          -           -            -         -
      その他資本性金融商品の発行                -              -       14,556          -            -         -
      その他の増減                       -              -           -            3           -         -
    所有者との取引額等合計                    -              65      14,556        △830           42        -
    2021年3月31日残高                   511        37,752      14,556       24,653       △84          107
 
                                                                                                    
                                   その他の資本の構成要素

                                                                     親会社の
                                                                     所有者に        非支配        資本
                            確定給付         在外営業
                                                                     帰属する         持分        合計
                            制度の再         活動体の             合計
                                                                     持分合計
                            測定           換算差額


    2020年4月1日残高                    406            300          811     81,515      1,813     83,328
    当期包括利益                                                                                         
      当期利益(△は損失)                   -               -            -     △17,149      △220     △17,369
      その他の包括利益                     52             181          235        235         1         236
    当期包括利益合計                       52             181          235    △16,914      △219     △17,133
    所有者との取引額等                                                                                      
      配当金                          -              -             -       △833           -      △833
      自己株式の処分                      -              -             -         109          -        109
      株式報酬取引                       -              -             -         △2           -        △2
      その他資本性金融商品の発行                -              -             -      14,556          -     14,556
      その他の増減                       -              -             -           3          -          3
    所有者との取引額等合計                    -              -             -      13,834          -     13,834
    2021年3月31日残高                   458            481      1,046       78,435      1,594     80,029
 




                                         - 15 -
                                      株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

 (5)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                             (単位:百万円)
                                  前連結会計年度                 当連結会計年度
                                (自 2019年4月1日            (自 2020年4月1日
                                 至 2020年3月31日)           至 2021年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー                                                         
  税引前当期利益(△は損失)                            11,437                 △22,556
  減価償却費及び償却費                               18,883                  18,564
  金融費用                                        998                     954
  固定資産売却益                                   △362                    △413
  固定資産除売却損                                    540                     530
  負ののれん発生益                                △2,687                       -
  減損損失                                      2,364                   1,186
  関係会社株式売却益                                 △122                     △93
  構造改革費用                                       -                    9,665
  売上債権及びその他の債権の増減額(△は増加)                    9,000                 △4,000
  棚卸資産の増減額(△は増加)                          △1,953                    3,282
  レンタル用資産の取得による支出                           △596                    △550
  仕入債務及びその他の債務の増減額(△は減少)                  △7,080                  △2,452
  事業構造改革引当金の増減額                                -                    1,163
  未払消費税の増減額(△は減少)                           △184                      377
  その他                                         278                   △497
              小計                           30,516                   5,159
  法人所得税の支払額又は還付額(△は支払)                    △3,627                  △1,004
  営業活動によるキャッシュ・フロー                         26,889                   4,155
投資活動によるキャッシュ・フロー                                                         
  有形固定資産の取得による支出                          △1,045                  △1,166
  有形固定資産の売却による収入                            1,418                     845
  投資有価証券の取得による支出                              △5                       -
  投資有価証券の売却による収入                            1,020                      13
  子会社の売却による収入                                  -                      252
  子会社の取得による支出                             △4,012                       -
  子会社の取得による収入                               1,260                      -
  関連会社株式の取得による支出                            △249                    △497
  無形資産の取得による支出                            △5,016                  △2,394
  差入保証金の差入による支出                           △2,203                    △996
  差入保証金の回収による収入                             1,051                   2,650
  利息及び配当金の受取額                                  54                     144
  資産除去債務の履行による支出                            △317                  △1,540
  その他                                         102                      12
  投資活動によるキャッシュ・フロー                        △7,941                  △2,679
財務活動によるキャッシュ・フロー                                                         
  短期借入金の純増減額(△は減少)                         13,906                  10,634
  長期借入れによる収入                                   17                      18
  長期借入金の返済による支出                           △12,082                 △8,923
  利息の支払額                                    △811                    △823
  金融手数料の支払額                                  △30                      △7
  自己株式の売却による収入                                 -                      136
  リース負債の返済による支出                           △16,755                 △15,902
  配当金の支払額                                 △2,590                    △833
  非支配持分からの払込による収入                             112                      -
  その他資本性金融商品の発行による収入                           -                   14,556
  財務活動によるキャッシュ・フロー                        △18,235                 △1,144
現金及び現金同等物に係る換算差額                             △62                      113
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                           651                     445
現金及び現金同等物の期首残高                             19,591                  20,242
現金及び現金同等物の期末残高                             20,242                  20,687
 




                           - 16 -
                                      株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

    (6)連結財務諸表に関する注記事項
    1. 継続企業の前提に関する注記
     該当事項はありません。
 
    2. 報告企業
     当社は日本に所在する企業であります。
     当社グループは、当社、子会社48社及び持分法適用関連会社5社より構成されております。
     当社グループの事業内容は、国内外にて婦人、紳士及び子供衣料品ならびに服飾雑貨等の販売を営むブランド事
    業、ファッションに特化したECモール事業及び他社EC事業や情報・物流システムの業務受託等のデジタルソリュ
    ーションの提案・実行を行うデジタル事業、衣料品ならびに服飾雑貨の生産・調達・貿易や什器製造販売を通じた空
    間創造支援等のプラットフォーム事業を営んでおります。
 
    3. 重要な会計方針
     連結財務諸表の作成にあたって採用した重要な会計方針は以下のとおりであります。
       (1)連結の基礎
        ①   子会社
            子会社については、以下の3つの要件をすべて満たす場合、当該企業を支配していると判断し、支配を
         獲得した日から支配を喪失する日まで連結の範囲に含めております。
         ・投資先に対するパワーを有する。
         ・投資先に対する関与を通じて変動リターンに対する権利またはエクスポージャーがある。
         ・投資先に対するパワーを通じてリターンに影響を与える能力を有する。
          子会社の適用する会計方針が当社グループの適用する会計方針と異なる場合には、連結上必要な調整を
         行っております。
          当社グループ内の債権債務残高及び取引並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、連
         結財務諸表の作成に際して消去しております。
          子会社の包括利益については、非支配持分が負の残高となる場合であっても、親会社の所有者と非支配
         持分に帰属させております。
 
        ②   関連会社
          関連会社については、当社グループが当該企業の財務及び営業の方針に重要な影響力を有することとな
         った日から重要な影響力を喪失する日まで、持分法を適用しております。
 
        ③   共同支配企業
          共同支配企業とは、当社グループを含む複数の当事者が経済活動に対する契約上合意された支配を共有
         し、その活動に関連する戦略的な財務上及び営業上の決定に際して、支配を共有する当事者すべての合意
         を必要とする企業をいいます。
          当社グループが有する共同支配企業については、持分法を適用しております。
 
       (2)企業結合
         企業結合は取得法を用いて会計処理しております。取得対価は、被取得企業の支配と交換に譲渡した資
        産、引き受けた負債及び当社が発行する資本性金融商品の取得日の公正価値の合計として測定されます。取
        得対価が識別可能な資産及び負債の公正価値を超過する場合は、連結財政状態計算書においてのれんとして
        計上しております。反対に下回る場合には、直ちに連結損益計算書において収益として計上しております。
        発生した取得費用は発生時に費用として処理しております。
 
       (3)外貨換算
          各社はそれぞれ独自の機能通貨を定めており、各社の取引は当該機能通貨により測定しております。
         外貨建取引は、取引日における直物為替相場により、外貨建の貨幣性資産及び負債は、連結会計期間末日
        の直物為替相場により機能通貨に換算しており、当該換算及び決済により生じる換算差額は純損益として認
        識しております。
         在外営業活動体等の資産及び負債は連結会計期間末日の直物為替相場により、収益及び費用は取引日の直
        物為替相場に近似するレートにより、それぞれ円貨に換算し、換算差額はその他の包括利益で認識しており
        ます。在外営業活動体の持分全体の処分及び支配または重要な影響力の喪失を伴う持分の一部処分につき、
        当該換算差額は、処分損益の一部として純損益に振り替えております。
         

                             - 17 -
                                     株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

    (4)現金及び現金同等物
      現金及び現金同等物は、手許現金、要求払預金及び容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少
     なリスクしか負わず、取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来する短期投資から構成されています。
 
    (5)金融商品
     ①  金融資産
      (a)当初認識及び測定
          当社グループは、金融資産について、純損益又はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融
         資産、償却原価で測定する金融資産に分類しております。この分類は、当初認識時に決定しておりま
         す。
          当社グループは、金融資産に関する契約の当事者となった取引日に当該金融商品を認識しておりま
         す。
          すべての金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定される区分に分類される場合を除き、公正価値
         に取引費用を加算した金額で測定しております。
          金融資産は、以下の要件をともに満たす場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しておりま
         す。
          ・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づ
           いて、資産が保有されている。
          ・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フロー
           が特定の日に生じる。
          償却原価で測定する金融資産以外の金融資産は、公正価値で測定する金融資産に分類しております。
          公正価値で測定する資本性金融資産については、純損益を通じて公正価値で測定しなければならない
         売買目的で保有される資本性金融資産を除き、個々の資本性金融資産ごとに、純損益を通じて公正価値
         で測定するか、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するかを指定し、当該指定を継続的に適用し
         ております。
          
      (b)事後測定
          金融資産の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
         (ⅰ)償却原価により測定する金融資産
              償却原価により測定する金融資産については、実効金利法による償却原価により測定しておりま
             す。
         (ⅱ)公正価値により測定する金融資産
            公正価値により測定する金融資産の公正価値の変動額は純損益として認識しております。
              ただし、資本性金融資産のうち、その他の包括利益を通じて公正価値で測定すると指定したもの
             については、公正価値の変動額はその他の包括利益として認識しております。なお、当該金融資産
             からの配当金については、金融収益の一部として当期の純損益として認識しております。
          
      (c)金融資産の認識の中止
         当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローにする契約上の権利が消滅する、又は当社グル
         ープが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認識
         を中止しております。当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、
         継続的関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識いたします。
           
      (d)金融資産の減損
         償却原価により測定する金融資産については、予想信用損失に対する貸倒引当金を認識しておりま
         す。
          当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加している
         かどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予
         想信用損失を貸倒引当金として認識しております。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加
         している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を貸倒引当金として認識しております。
           
     ②  金融負債
      (a)当初認識及び測定
          当社グループは、金融負債について、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債と償却原価で測定
         する金融負債のいずれかに分類しております。この分類は、当初認識時に決定しております。

                            - 18 -
                                    株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

           当社グループは、発行した負債証券を、その発効日に当初認識しております。その他の金融負債は、
          全て、当該金融商品の契約の当事者になる取引日に当初認識しております。
           すべての金融負債は公正価値で当初測定しておりますが、償却原価で測定する金融負債については、
          直接帰属する取引費用を控除した金額で測定しております。
       
      (b)事後測定
         金融負債の当初認識後の測定は、その分類に応じて以下のとおり測定しております。
          (ⅰ)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
             純損益を通じて公正価値で測定する金融負債については、売買目的保有の金融負債と当初認識時
            に純損益を通じて公正価値で測定すると指定した金融負債を含んでおり、当初認識後公正価値で測
            定し、その変動については当期の純損益として認識しております。
          (ⅱ)償却原価で測定する金融負債
             償却原価で測定する金融負債については、当初認識後実効金利法による償却原価で測定しており
            ます。
             実効金利法による償却及び認識が中止された場合の利得及び損失については、金融費用の一部と
            して当期の純損益として認識しております。
              
      (c)金融負債の認識の中止
         当社グループは、金融負債が消滅したとき、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、又
          は失効となった時に、金融負債の認識を中止しております。
            
     ③    金融資産及び金融負債の表示
          金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ純額で決済するか又は
      資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で
      表示しております。
 
     ④    デリバティブ及びヘッジ会計
       当社グループは、ヘッジ関係がヘッジ会計の適格要件を満たすかどうかを評価するために、取引開始時
      に、ヘッジ手段とヘッジ対象との関係、並びに種々のヘッジ取引の実施についてのリスク管理目的及び戦
      略について文書化しております。また、ヘッジ取引に利用したデリバティブがヘッジ対象の公正価値、又
      はキャッシュ・フローの変動を相殺するに際し、ヘッジ有効性の要求を全て満たしているかどうかについ
      ても、ヘッジ開始以降継続的に評価し文書化しております。なお、ヘッジ有効性の継続的な評価は、各期
      末日又はヘッジ有効性の要求に影響を与える状況の重大な変化があった時のいずれか早い方において行っ
      ております。
      (キャッシュ・フロー・ヘッジ)
       ヘッジ手段に係る公正価値の変動額のうち、ヘッジ有効部分であるキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金
      はその他の包括利益として認識し、ヘッジ有効部分以外は純損益として認識しております。
       ヘッジされた予定取引がその後に非金融資産もしくは非金融負債の認識を生じる場合、キャッシュ・フ
      ロー・ヘッジ剰余金を直接、当該資産又は負債の当初原価又はその他の帳簿価額に振り替えております。
       上記以外のキャッシュ・フロー・ヘッジに係るキャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金は、ヘッジされた予
      想将来キャッシュ・フローが純損益に影響を与えるのと同じ期間に、純損益に振り替えております。
       ただし、当該金額が損失であり、当該損失の全部又は一部が将来の期間において回収されないと予想す
      る場合には、回収が見込まれない金額を、直ちに純損益に振り替えております。
       ヘッジ会計を中止する場合、キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金は、ヘッジされた将来キャッシュ・フ
      ローの発生が依然見込まれる場合には、当該キャッシュ・フローが発生するまでキャッシュ・フロー・ヘ
      ッジ剰余金に残し、ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生がもはや見込まれない場合には、純損益
      に直ちに振り替えております。
 
    (6)棚卸資産
      棚卸資産は、主として総平均法による原価法による取得原価と、正味実現可能価額のいずれか低い金額で
     測定しております。
 
    (7)有形固定資産
      有形固定資産は、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額を控除した価額で計上しており、取
     得原価には当該資産の取得に直接付随する費用、及び原状回復費用を含めております。

                           - 19 -
                                       株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

      土地を除いた各資産は、取得原価を見積耐用年数にわたって定額法で減価償却しており、主要な資産の見
     積耐用年数は以下のとおりであります。
      ・建物及び構築物    10~50年
      ・工具、器具及び備品      2~20年
 
      尚、減価償却方法、残存価額及び耐用年数については連結会計年度末日毎に見直し、必要に応じて改定し
     ております。
     
    (8)無形資産
     ①   のれん
         当社グループは取得日時点で測定した譲渡対価の公正価値から、取得日時点における識別可能な取得資
      産及び引受負債の純認識額のうち当社グループが有する比例的な持分を控除した額をのれんとして認識し
      ております。
 
     ②   その他の無形資産
       当社グループが取得したその他の無形資産は、取得原価で当初認識し、耐用年数を確定できる無形資産
      は取得原価から償却累計額を控除して表示しております。
       耐用年数を確定できる無形資産の償却は、当該資産が使用可能な状態になった日から見積償却年数にわ
      たり、定額法で償却しております。主要な資産の見積償却年数は以下のとおりであります。
         ・ソフトウェア     5~7年
         ・代理店契約におけるBodygram技術の無償利用     20年
       尚、償却方法、残存価額及び耐用年数については連結会計年度末日毎に見直し、必要に応じて改定して
      おります。
         耐用年数を確定できない無形資産は以下のとおりであります。
         ・商標権
       商標権は、事業が継続する限りは法的に継続的に使用可能であり、かつ、予見可能な将来にわたってサ
      ービスを提供することを経営陣が計画しているため、耐用年数を確定できないと判断しております。
       また、耐用年数を確定できない無形資産は、取得原価から減損損失累計額を控除した額で測定しており
      ます。
       耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産については償却を行わず、毎期又は
      減損の兆候が存在する場合にはその都度、個別に又は資金生成単位で減損テストを実施しております。
 
    (9)リース
      当社グループは、契約の締結時に契約がリースであるか又はリースを含んでいるかを判定しておりま
     す。契約が特定された資産の使用を支配する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する場合には、当
     該契約はリースであるか又はリースを含んでいると判定しております。
      契約がリースであるか又はリースを含んでいると判定した場合、リース開始日時点において、使用権資産
     はリース料総額の割引現在価値に取得時直接コスト等を調整した額で認識しており、リース負債はリース料
     総額の割引現在価値で認識しております。通常、当社グループは割引率としてグループ・ファイナンスで適
     用する借入利子率を用いております。使用権資産は、リース期間にわたって定額法で減価償却しておりま
     す。
      リース料は、リース負債に係る金利を控除した金額をリース負債の減少として処理しております。金融費
     用は連結損益計算書上、使用権資産に係る減価償却費と区分して表示しております。なお、リース期間が12
     ヶ月以内に終了するリース及び原資産が少額であるリースのリース料については、連結損益計算書におい
     て、発生時に費用として認識しております。
 
    (10)資産の減損
     ①   有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定できない無形資産を除く)
         当社グループでは、各連結会計年度末日に有形固定資産及び無形資産(のれん及び耐用年数を確定でき
      ない無形資産を除く)の帳簿価額について、減損の兆候を判定しております。全社資産については、減損
      の兆候を判定する際に個々の資金生成単位に配分しております。
       減損の兆候がある場合には、その資産またはその資産の属する資金生成単位ごとの回収可能価額の見積
      りを行います。




                              - 20 -
                                   株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

         回収可能価額は、「処分費用控除後の公正価値」と、「使用価値」のいずれか高い金額となります。
       「使用価値」の算定は、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前割引率により見
       積ったキャッシュ・フローを、現在価値に割り引くことにより測定しております。
        資産(または資金生成単位)の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合、資産(または資金生成単位)
       の帳簿価額は回収可能価額まで切り下げております。
 
     ②   のれん及び耐用年数を確定できない無形資産
        のれん及び耐用年数を確定できない無形資産は、毎期、減損のテストを行い、取得原価から減損損失累
       計額を控除した金額で計上しております。のれんは、減損テスト実施のために、企業結合からの便益を得
       ることが期待される個々の資金生成単位に配分されます。のれん及び耐用年数を確定できない無形資産
       は、その資産またはその資産の属する資金生成単位ごとの回収可能価額の見積りを行っております。
 
    (11)売却目的で保有する資産
      継続的な使用ではなく、売却により回収が見込まれる資産又は処分グループのうち、売却する可能性が非
     常に高く、かつ現在の状態で即時に売却可能である場合には、売却目的で保有する資産として分類しており
     ます。売却目的保有に分類した資産は、帳簿価額と、売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い金額で測
     定しております。
        
    (12)引当金
      引当金は、当社グループが過去の事象の結果として現在の法的または推定的債務を現在の債務として有し
     ており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が必要となる可能性が高く、その金額について信頼性
     のある見積りができる場合に認識しております。
 
     (資産除去債務)
      当社グループは、主に店舗における賃借期間終了時の原状回復義務に関し、資産除去債務を計上しており
     ます。
      
     (構造改革引当金)
      事業構造改革に伴い、今後発生が見込まれる費用について、その発生見込額を計上しております。
 
    (13)退職給付
      当社については、退職一時金制度、確定拠出年金制度及び前払退職金制度を採用しております。尚、主要
     な子会社においては、前払賃金化等の制度を実施し、退職金制度を採用しておりません。
 
     ①   退職一時金制度
        退職一時金制度とは、会社が毎月拠出し、会社で管理する制度であります。退職一時金については、会
       社の拠出金より少なくなることはありません。
        退職一時金に関連して連結財政状態計算書で認識される負債は、連結会計年度末日現在の確定給付債務
       の現在価値であります。
        確定給付債務は、独立した数理人が予測単位積増方式を用いて定期的に算定しております。確定給付制
       度債務の現在価値は、関連する年金債務の期間に満期が近似しており、かつ給付が支払われる通貨建の優
       良社債の利率を用いて、見積将来キャッシュ・アウトフローを割り引くことで算定しております。
        確定給付費用は、勤務費用、確定給付負債に係る利息費用から構成されます。勤務費用及び利息費用に
       ついては、純損益で認識し、利息純額は期首の確定給付制度債務の測定に用いられた割引率を期首の確定
       給付負債に乗じて算定しています。数理計算の仮定の変化によって発生する数理差異はその他の包括利益
       として認識されます。
 
     ②   確定拠出年金制度
         確定拠出年金制度とは、当社グループが一定の掛金を別個の事業体(基金)に支払う年金制度でありま
       す。基金が従業員の当期及び過去の期間の勤務に関連する全ての従業員給付を支払うために十分な資産を
       保有していない場合でも、当社グループはさらに掛金を支払うべき法的または推定的債務を負いません。
         確定拠出年金制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しております。
 
     ③   前払退職金制度
         前払退職金制度とは、退職金を在職中に給与を上乗せする制度であります。

                          - 21 -
                                       株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

             前払退職金制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しております。
          
        ④    規約型企業年金制度
          規約型企業年金制度において、掛金の払込み及び積立金の管理等は、信託銀行や保険会社等と契約を締
         結し制度を運営しています。契約を締結した信託銀行等は、制度資産の管理・運用を行うとともに、年金
         数理計算や年金・一時金の支給業務を行っております。
          規約型企業年金制度の拠出は、従業員がサービスを提供した期間に費用として認識しております。
 
    (14)その他の従業員給付
         給与手当については、労働の対価が提供された時点で費用として計上しております。
         賞与及び有給休暇費用については、当社グループが、従業員から過去に提供された労働の結果として支払
        うべき現在の法的または推定的債務を負っており、かつその金額を信頼性をもって見積ることができる場合
        に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しております。
 
    (15)株式に基づく報酬
         当社は、持分決済型の株式に基づく報酬制度として、ストックオプション制度及び譲渡制限付株式報酬制
        度を採用しております。
         ストックオプションは、付与日における公正価値によって見積り、最終的に権利確定すると予想されるス
        トックオプションの数を考慮した上で、権利確定期間にわたって費用として連結損益計算書において認識
        し、同額を連結財政状態計算書において資本の増加として認識しております。付与されたオプションの公正
        価値は、オプションの諸条件を考慮し、二項モデルを用いて算定しております。また、条件については定期
        的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積りを修正しております。
         譲渡制限付株式報酬は、付与日における公正価値を測定し、付与日から権利確定期間にわたって費用とし
        て認識し、同額を資本の増加として認識しております。譲渡制限付株式報酬の公正価値は、付与した当社株
        式の公正価値を参照して測定しております。
 
    (16)収益
         当社グループでは、IFRS第9号「金融商品」に基づく利息及び配当収益等を除き、以下の5ステップを適
        用することにより収益を認識しております。
         ステップ1:顧客との契約を識別する。
         ステップ2:契約における履行義務を識別する。
         ステップ3:取引価格を算定する。
         ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する。
         ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する。
          
        ①一時点で充足される履行義務
         当社グループは、婦人服、紳士服、雑貨などの直営店販売、EC販売及び卸売販売を主な事業としてお
        り、このような商品販売につきましては、商品の引渡時点において顧客が当該商品に対する支配を獲得する
        ことから、履行義務が充足されると判断しており、当該商品の引渡時点で収益を認識しております。
         収益は顧客への財の移転と交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価の金額で認識しており、値引、割
        戻し及び消費税等の税金を控除後の金額で測定しております。また、販売時にポイントを付与するカスタマ
        ー・ロイヤリティ・プログラムによる物品の販売については、ポイントの公正価値を見積り、これを控除し
        た収益を認識しております。
          
        ②一定期間にわたり充足される履行義務
         当社グループは次の要件のいずれかに該当する場合は、製品又は役務に対する支配が一定期間にわたり移
        転するため、一定期間にわたり履行義務を充足し収益を認識しています。
         ・顧客が履行によって提供される便益を、履行するにつれて同時に受け取って消費する
         ・履行が、資産を創出するか又は増価させ、顧客が当該資産の創出又は増価について支配する
         ・履行が、他に転用できる資産を創出せず、かつ現在までに完了した履行に対する支払を受ける強制可能
          な権利を有している
     
         デジタルソリューションなどのサービス提供については顧客に対して一定期間に渡り、サービスを提供す
        る義務を負っており、当該履行義務は一定の期間にわたり充足されると判断していることから、サービスの
        提供に応じて収益を認識しております。

                              - 22 -
                                         株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

     
         ③代理人取引
          当社グループが当事者として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価の総額で収益を表示して
         おります。当社グループが第三者のために代理人として取引を行っている場合には、顧客から受け取る対価
         の総額から第三者のために回収した金額を差し引いた手数料の額で収益を表示しております。
          当社グループが当事者として取引を行っているか、代理人として取引を行っているかの判定にあたって
         は、次の指標を考慮しております。
           ・企業が、特定された財又はサービスを提供する約束の履行に対する主たる責任を有しているか
           ・特定された財又はサービスが顧客に移転する前、または顧客への支配の移転の後に、企業が在庫リスク
            を有しているか
           ・特定された財又はサービスの価格の設定について企業に裁量権があるか
         
        (17)金融収益及び金融費用
          受取利息及び配当金、匿名組合投資利益、支払利息、金融手数料及びヘッジ手段から生じる損益から構成
         されております。受取利息、支払利息及び金融手数料は発生時に認識し、配当金及び匿名組合投資利益は当
         社及び連結子会社の権利が確定した日に認識しております。ヘッジ手段から生じる損益については、(5)金
         融商品④「デリバティブ及びヘッジ会計」を参照ください。
 
        (18)法人所得税等
         ①     法人所得税
               純損益に計上される法人所得税は当期法人所得税及び繰延法人所得税から構成されております。ただ
           し、その他の包括利益または資本で直接認識される項目に関係する法人所得税は、その他の包括利益また
           は資本で直接認識しております。
            法人所得税は、当社及び子会社が事業を行い課税所得を生成している国において、連結会計年度末日で
           施行または実質的に施行されている税法に基づき算定しております。
            繰延税金資産及び繰延税金負債は、資産負債法により、資産及び負債の税務基準額と連結財政状態計算
           書の帳簿価額との間に生じる一時差異に対して認識しております。繰延税金資産及び繰延税金負債の算定
           には、連結会計年度末日までに施行または実質的に施行されており、関連する繰延税金資産が実現する期
           または繰延税金負債が決済される期において適用されると予想される法定実効税率を使用しております。
            繰延税金資産は、未使用の税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異のうち、将来の課税所得に対して
           利用できる可能性が高い範囲内においてのみ認識しております。
 
         ②     消費税等
               消費税及び地方消費税の会計処理は、税抜方式を採用しております。
            
        (19)1株当たり利益
            1株当たり利益は、親会社の普通株主に帰属する損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式
         の加重平均株式数で除して計算しております。希薄化後1株当たり利益は、希薄化効果を有する全ての潜在
         株式の影響を調整して計算しております。
 
        (20)配当金
           会社の株主への支払配当金は、会社の株主による承認が行われた期間に負債として認識しております。
 




                                - 23 -
                                             株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

4. 会計方針の変更
         当社グループは、当連結会計年度より、以下の基準を早期適用しております。
                    IFRS                          新設・改訂の概要

        IFRS第16号     リース                 COVID-19に関連した賃料減免に関する会計処理を改訂
         本改訂は、新型コロナウイルス感染症(以下「COVID-19」という。)の感染拡大の直接的な結果として賃料減
        免を受けたリースの借手に対して、簡便的な会計処理を選択することを認めるものであります。
         本改訂によれば、COVID-19に関連する賃料減免のうち所定の要件を満たすものについて、これがIFRS第16号に
        おいて規定される「リースの条件変更」に該当するか否かに係る評価を行わなくてもよいとする実務上の便法を
        借手が選択することができるとされております。
         当社グループは、上記の要件を満たす賃料減免について本便法を適用しております。
         また、本便法の適用により当連結会計年度における税引前当期損失が1,852百万円減少しております。
     
 




                                - 24 -
                                   株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

5. セグメント情報
  (1)報告セグメントの概要
     事業セグメントは、最高経営意思決定者に提出される内部報告と整合した方法で報告されています。最高経
   営意思決定者は、事業セグメントの資源配分及び業績評価について責任を負います。当社グループでは戦略的
   意思決定を行う取締役会が最高経営意思決定者と位置付けられております。
    当社グループは、「ブランド事業」、「デジタル事業」、「プラットフォーム事業」および「共通部門」の
   4区分を報告セグメントとしております。
    なお、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の会社組織変更後の報告セグメントの区分に基
   づき作成したものを開示しております。
     
  (2)セグメント収益及び業績
       当社グループの報告セグメントによる収益及び業績は以下のとおりであります。
       なお、セグメント間の売上収益の取引条件は連結会計年度毎に決定しております。
    




                          - 25 -
                                                             株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

    前連結会計年度(自     2019年4月1日         至         2020年3月31日)
                                                                                            (単位:百万円)
                                        報告セグメント
                                              プラット                                      調整額
                  ブランド          デジタル                         共通部門                                  合計
                                              フォーム                         計            (注2)
                   事業            事業                          (注1)
                                               事業
売上収益                                                                                                      
 外部収益             214,213        10,498         11,397          156       236,265             -    236,265
 セグメント間収益           4,080        14,621         94,955        8,801       122,457       △122,457        -

        計         218,293        25,119        106,353        8,957       358,722       △122,457   236,265
セグメント利益(△損
                    7,388         △581           2,143        4,124        13,074           △10    13,065
失)(注3)
減損損失              △1,082        △1,190              -          △92        △2,364              -    △2,364
その他の収益・費用
(純額)(注4)(注          1,767         △346             153          76          1,650            △0      1,650
5)
営業利益(△損失)           8,073       △2,117           2,297        4,107        12,360           △10    12,351

金融収益                   -             -              -           -              -              -         84

金融費用                   -             -              -           -              -              -      △998
税引前当期利益(△損
                       -             -              -           -              -              -    11,437
失)
その他の項目                                                                                                    
 減価償却費及び償却費        13,991         2,599            617        1,677        18,883             -    18,883
(注1)   共通部門においては、当社グループの子会社に対して経営管理・指導を行うことによって得られる経営指
       導料等を収入としてホールディングスのスタッフ等の費用をまかなうコーポレート関連業務を含んでおり
       ます。
(注2)   セグメント利益(△損失)の調整額は、主にセグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していな
       い費用が含まれております。
(注3)   セグメント利益(△損失)は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除しております。
(注4)   その他の収益・費用(純額)の中には、持分法による投資損失が318百万円含められています。内訳は、
       ブランド事業が191百万円、デジタル事業が126百万円であります。
(注5)   2019年6月3日付で神戸レザークロス株式会社の株式を取得し、連結子会社といたしました。
       これに伴い、前連結会計年度のブランド事業において、負ののれん発生益2,687百万円をその他の収益と
       して計上いたしました。
(注6)   当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値
       については、暫定的な会計処理の確定による取得対価の配分額の見直しが反映された後の金額によって記
       載しております。




                                          - 26 -
                                                                            株式会社ワールド(3612) 2021年3月期 決算短信

       当連結会計年度(自             2020年4月1日             至         2021年3月31日)
                                                                                                               (単位:百万円)
                                                       報告セグメント
                                                             プラット                                          調整額
                            ブランド           デジタル                             共通部門                                        合計
                                                             フォーム                              計           (注2)
                             事業             事業                              (注1)
                                                              事業
    売上収益                                                                                                                         
     外部収益                    158,042             9,474         12,711              95        180,322             -     180,322
     セグメント間収益                  3,146            16,845         75,845            7,019       102,855       △102,855             -

            計                161,188            26,319         88,556            7,114       283,177       △102,855    180,322
    セグメント利益(△損
                            △10,817         △1,915              4,181            2,320       △6,230