3591 ワコールHD 2020-05-15 15:00:00
2020年3月期決算短信〔米国基準〕(連結) [pdf]
2020年3月期 決算短信〔米国基準〕(連結)
2020年5月15日
上場会社名 株式会社ワコールホールディングス 上場取引所 東
コード番号 3591 URL https://www.wacoalholdings.jp/
代表者 (役職名) 代表取締役 社長執行役員 (氏名) 安原 弘展
問合せ先責任者 (役職名) 執行役員 経営企画部長 (氏名) 三宅 弘晃 TEL 075-682-1010
定時株主総会開催予定日 2020年6月26日 配当支払開始予定日 2020年6月3日
有価証券報告書提出予定日 2020年6月26日
決算補足説明資料作成の有無 : 有
決算説明会開催の有無 : 有
(百万円未満四捨五入)
1.2020年3月期の連結業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
当社株主に帰属する
売上高 営業利益 税引前当期純利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 186,760 △ 3.8 6,632 35.9 4,359 97.9 3,472 918.2
2019年3月期 194,201 △ 0.8 4,879 △ 57.6 2,203 △ 84.6 341 △ 96.5
(注) 当期包括利益 2020年3月期 1,521百万円(-%) 2019年3月期 △5,046百万円(-%)
1株当たり当社株主に帰属 希薄化後1株当たり当社株 株主資本当社株主に 総資産税引前
売上高営業利益率
する当期純利益 主に帰属する当期純利益 帰属する当期純利益率 当期純利益率
円 銭 円 銭 % % %
2020年3月期 54.26 54.05 1.6 1.6 3.6
2019年3月期 5.16 5.14 0.2 0.8 2.5
(参考) 持分法投資損益 2020年3月期 62百万円 2019年3月期 725百万円
(2)連結財政状態
総資産 資本合計(純資産) 株主資本 株主資本比率 1株当たり株主資本
百万円 百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 277,688 209,448 205,371 74.0 3,291.06
2019年3月期 281,767 221,144 216,494 76.8 3,321.57
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 現金及び現金同等物期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2020年3月期 13,325 2,569 △ 17,471 27,905
2019年3月期 13,620 △ 2,474 △ 10,872 30,133
2.配当の状況
年間配当金 配当金総額 配当性向 株主資本配
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) (連結) 当率(連結)
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円 % %
2019年3月期 ― 36.00 ― 36.00 72.00 4,732 1,395.3 2.1
2020年3月期 ― 40.00 ― 20.00 60.00 3,808 110.6 1.8
2021年3月期(予想) ― ― ― ― ― ―
(注) 2020年3月期 第2四半期末配当金の内訳 普通配当 36円00銭 記念配当 4円00銭
(注) 2020年3月期 期末配当金の内訳 普通配当 16円00銭 記念配当 4円00銭
(注) 2021年3月期の配当につきましては、現時点で未定です。
3.2021年3月期の連結業績予想(2020年4月1日~2021年3月31日)
現時点においては、新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響を見極め、合理的に業績の見通しを算定することは困難であるため、2021年3月期
の連結業績予想については未定とさせていただき、詳細が明らかになり次第、速やかに公表いたします。
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) 無
新規 ― 社 (社名) 、 除外 ― 社 (社名)
(注)詳細は、13ページ 3.連結財務諸表及び主な注記 (7)連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 をご覧下さい。
(2)会計方針の変更
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 有
② ①以外の会計方針の変更 : 無
(注)詳細は、14ページ 3.連結財務諸表及び主な注記 (7)連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 をご覧下さい。
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年3月期 68,589,042 株 2019年3月期 70,689,042 株
② 期末自己株式数 2020年3月期 6,186,410 株 2019年3月期 5,510,891 株
③ 期中平均株式数 2020年3月期 63,989,561 株 2019年3月期 66,143,405 株
(参考)個別業績の概要
2020年3月期の個別業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 13,346 △ 15.1 9,371 △ 20.5 9,111 △ 19.0 8,762 46.8
2019年3月期 15,715 24.3 11,792 38.0 11,255 78.4 5,968 △ 7.6
潜在株式調整後
1株当たり当期純利益
1株当たり当期純利益
円 銭 円 銭
2020年3月期 136.93 136.39
2019年3月期 90.24 89.91
(2)個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 156,000 130,996 83.6 2,090.11
2019年3月期 154,554 134,813 86.9 2,060.13
(参考) 自己資本 2020年3月期 130,428百万円 2019年3月期 134,275百万円
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
連結業績予想につきましては、現時点において新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響を見極め、合理的に業績の見通しを算定することは困難
であるため、未定とさせていただきます。詳細が明らかになり次第、速やかに公表いたします。なお、詳細につきましては、5ページ 1.経営成績等の概況 (1)当期の経営成績の
概況 ②次期の見通し をご覧下さい。
(株)ワコールホールディングス (3591) 2020 年 3 月期決算短信
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.2
(1)当期の経営成績の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.2
(2)当期の財政状態の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.6
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.7
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.7
3.連結財務諸表及び主な注記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.8
(1)連結貸借対照表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.8
(2)連結損益計算書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.10
(3)連結包括損益計算書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.11
(4)連結資本勘定計算書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.11
(5)連結キャッシュ・フロー計算書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.12
(6)継続企業の前提に関する注記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.13
(7)連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.13
(8)連結財務諸表に関する注記事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.15
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2020 年 3 月期決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
① 当期の経営成績
(単位:百万円)
2019 年3月期 2020 年3月期 前期比
実績 実績 増減額 増減率
売上高 194,201 186,760 △7,441 △3.8%
売上原価 89,804 84,959 △4,845 △5.4%
売上利益 104,397 101,801 △2,596 △2.5%
販売費及び一般管理費 93,684 94,696 +1,012 +1.1%
のれん及びその他の無形固定資産減損損失(A) 5,834 473 △5,361 △91.9%
営業利益 4,879 6,632 +1,753 +35.9%
その他の収益・費用 2,894 1,487 △1,407 △48.6%
有価証券・投資評価損益(純額)(B) △5,570 △3,760 +1,810 -
税引前当期純利益 2,203 4,359 +2,156 +97.9%
当社株主に帰属する当期純利益 341 3,472 +3,131 +918.2%
参考情報 ①:Aを考慮しない営業利益 10,713 7,105 △3,608 △33.7%
参考情報 ②:AとBを考慮しない税引前当期純利益 13,607 8,592 △5,015 △36.9%
当社グループは、当期(2019年4月1日から2020年3月31日)を初年度とする新しい中期経営計画をスタートさ
せ、「現実を直視し、将来需要を見極めた上で、果敢に改革を行い、成長にこだわる」という基本方針に沿って、
各種施策を遂行しています。成長軌道への回帰と収益性改善を目指す㈱ワコールでは、3DボディスキャナーやAI
(人工知能)を活用した接客システムを6店舗に導入するなど、イノベーションによるCX(顧客体験)の向上に取
り組むとともに、リアル店舗とECの連携・融合に向けて顧客データベースをより効率的に活用できる環境の整備を
進めました。海外事業では、課題として掲げるECでの成長機会の創出と競争力の強化に向けた取り組みを推進し、
その一環として「LIVELY(ライブリー)」のブランド名称で女性用インナーウェア等の商品企画と小売販売を行っ
ている米国の Intimates Online, Inc.(以下「IO社」)の発行済株式のすべてを2019年7月末に取得し、完全子
会社化しました(買収により子会社となった「IO社」の業績については、第2四半期連結会計期間より連結対象と
しており、「ワコール事業(海外)」セグメントのワコールインターナショナル(米国)に含めて開示していま
す)。これらの諸施策を進めたものの、国内において2019年10月に実施された消費税増税後の個人消費の停滞に加
え、第4四半期会計期間に発生した新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)拡大による世界規模での経済活動
の停滞の影響を受け、当社グループの経営環境は極めて厳しい状況となりました。
以上の結果、当期の連結売上高は1,867.6億円(前期比3.8%減)となりました。国内では、消費税増税後の需要
低迷の長期化に加えて、感染症が拡大した3月以降の外出自粛に伴う来店客数の減少が営業活動に影響し、また、
海外では、「IO社」の新規連結効果が寄与したものの、英米における百貨店の低迷、タイの材料会社の苦戦や円高
による影響(△17.8億円)に加えて、3月以降の主要都市のロックダウン措置による実質的な経済停止が響き、と
もに減収となりました。
連結営業利益は66.3億円(前期比35.9%増)となりました。国内は、㈱ワコールの卸売事業の減収影響やIT関連
費用の増加、海外は、「IO社」の営業損失の取り込みや買収に係る一時費用の計上に加え、タイの材料会社の有形
固定資産の減損損失(7.7億円)などの計上が影響し、ともに減益となりました。この他、のれん及びその他の無
形固定資産の減損損失について、当期は4.7億円を計上しましたが、前期(55.7億円)より損失額が減少したこと
から増益となりました。(上表「A」)
税引前当期純利益は43.6億円(前期比97.9%増)となりました。有価証券・投資評価損益(純額)について、当
期・前期ともに評価損の計上となりましたが、損失額が減少した結果、増益となりました。(上表「B」)
(当社は、米国会計基準を採用しており、当社および連結子会社が保有する持分証券を公正価値で評価し、期初
からの変動を「その他の収益・費用」で計上しています)
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2020 年 3 月期決算短信
以上の結果、当社株主に帰属する当期純利益は34.7億円となりました。また、当期の連結売上高営業利益率は
3.6%、連結ROE(株主資本当社株主に帰属する当期純利益率)は1.6%となりました。なお、当該期間の為替換算
レートは、1米ドル=108.74円(前期110.91円)、1英ポンド=138.24円(同145.68円)、1中国元=15.78円
(同16.72円)です。
オペレーティング・セグメントの営業概況
(単位:百万円)
2019年3月期 2020年3月期 前期比
実績 構成比 実績 構成比 増減額 増減率
売上高合計 194,201 100.0% 186,760 100.0% △7,441 △3.8%
ワコール事業(国内) 113,400 58.4% 109,709 58.7% △3,691 △3.3%
ワコール事業(海外) 53,100 27.3% 50,552 27.1% △2,548 △4.8%
ピーチ・ジョン事業 10,491 5.4% 10,480 5.6% △11 △0.1%
その他 17,210 8.9% 16,019 8.6% △1,191 △6.9%
(単位:百万円)
2019年3月期 2020年3月期 前期比
実績 売上比 実績 売上比 増減額 増減率
営業利益(△損失) 4,879 2.5% 6,632 3.6% +1,753 +35.9%
ワコール事業(国内) 6,325 5.6% 5,782 5.3% △543 △8.6%
ワコール事業(海外) 4,581 8.6% 1,493 3.0% △3,088 △67.4%
ピーチ・ジョン事業 △5,859 - △351 - +5,508 -
その他 △168 - △292 - △124 -
(参考)主要子会社の売上高・営業利益(△損失)
(単位:百万円)
2019年3月期 2020年3月期 前期比
売上高
実績 構成比 実績 構成比 増減額 増減率
ワコール 102,356 52.7% 99,224 53.1% △3,132 △3.1%
Ai 4,181 2.2% 3,597 1.9% △584 △14.0%
ワコールインターナショナル(米国) 18,486 9.5% 19,194 10.3% +708 +3.8%
ワコールヨーロッパ 14,106 7.3% 12,988 7.0% △1,118 △7.9%
中国ワコール 11,617 6.0% 11,081 5.9% △536 △4.6%
ピーチ・ジョン 10,491 5.4% 10,480 5.6% △11 △0.1%
ルシアン 6,284 3.2% 5,760 3.1% △524 △8.3%
七彩 9,414 4.8% 8,717 4.7% △697 △7.4%
※外 部売上高の みを記載し ています。
(単位:百万円)
2019年3月期 2020年3月期 前期比
営業利益(△損失)
実績 売上比 実績 売上比 増減額 増減率
ワコール 5,099 5.0% 3,140 3.2% △1,959 △38.4%
Ai △321 - △269 - +52 -
ワコールインターナショナル(米国) 2,095 11.3% 401 2.1% △1,694 △80.9%
ワコールヨーロッパ 1,407 10.0% 1,007 7.8% △400 △28.4%
中国ワコール 913 7.9% 923 8.3% +10 +1.1%
ピーチ・ジョン △5,859 - △351 - +5,508 -
ルシアン △375 - △478 - △103 -
七彩 282 3.0% 218 2.5% △64 △22.7%
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2020 年 3 月期決算短信
a.ワコール事業(国内)
当該セグメントの売上高は、前期に比べ3.3%の減少となりました。消費税増税前の駆け込み需要が寄与した上
半期(4月~9月)は3.0%の増収でしたが、増税後の需要低迷の長期化に加え、感染症拡大による外出自粛等の
影響を受けた下半期(10月~3月)は10.0%の減収となりました。営業利益は、ワコールの卸売事業の減収影響や
リゾートウェアと下着の販売をおこなうAi(アイ)の営業損失などにより、8.6%の減少となりました。
【ワコール】
ワコールの売上高は、前期に比べ3.1%の減少となりました。量販店チャネルを中心に展開するウイングブラ
ンドは、定番アイテムが好調に推移したほか、ノンワイヤーブラ「シンクロブラ」への積極的なプロモーション
活動も奏功し、前期を上回りましたが、ワコールブランドは、「ナイトアップブラ」など一部商品は伸長したも
のの、消費税増税後の需要低迷により百貨店などの主力チャネルでの販売が伸び悩んだことに加え、感染症拡大
に伴う来店客数の減少などが影響し、前期を下回る結果となりました。また、ナイトウェア(パジャマ)やスポ
ーツアパレルなどインナーウェア以外の商品についても、主力チャネルでの販売が低迷した結果、前期を大幅に
下回りました。一方、小売事業は感染症拡大により3月度は苦戦したものの、増税後の需要減退を最小限にとど
める商品施策と120万人に到達したショップ会員に対するマーケティング活動が奏功し、前期を上回りました。
また、自社ECの売上については、マーケティングオートメーションを活用した顧客とのコミュニケーション強化
により、高い成長を維持しました。
営業利益は、前期に比べ38.4%の減少となりました。卸売事業・小売事業ともに売上利益率の改善は継続した
ものの、オムニチャネル戦略の構築に係るIT関連費用の増加に加え、卸売事業における3月度の急激な売上減少
が大きく影響しました。
b.ワコール事業(海外)
邦貨換算後の当該セグメントの売上高は、円高による影響(△17.8億円)に加え、受注減少に伴うタイの材料会
社の売上不振、3月中旬以降の感染症拡大による欧米の急激な売上減少により、前期に比べて4.8%の減少となり
ました。営業利益は、「IO社」の買収影響によるワコールインターナショナル(米国)の減益に加え、タイの材料
会社の有形固定資産の減損損失を7.7億円計上したことから、前期に比べ67.4%の減少となりました。
【ワコールインターナショナル(米国)】
ワコールインターナショナル(米国)の現地通貨ベースの売上高は、新しく連結対象となった「IO社」の8月
以降の売上高11.9百万ドル(約13億円)の取り込みが寄与したことから、前期に比べ5.9%の増加(邦貨換算
ベースでは3.8%の増加)となりました。「Wacoal」や「b.tempt'd(ビーテンプティッド)」などのブランド
を取り扱う米国ワコールは、自社・他社ともにECを通じた販売は好調に推移したものの、百貨店(実店舗)での
販売が苦戦し、減収となりました。
現地通貨ベースの営業利益は、前期に比べ80.5%の減少(邦貨換算ベース80.9%の減少)となりました。
セール販売比率の上昇に伴う売上利益率の低下ならびに人件費や事務所の賃借料の増加によって米国ワコールが
減益となったことに加え、「IO社」の営業損失11.5百万ドル(約12.5億円)の取り込みや、買収に係る一時的
な費用計上が影響し、大幅な減益となりました。
【ワコールヨーロッパ】
ワコールヨーロッパの現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ3.0%の減少(邦貨換算ベースでは7.9%の減
少)となりました。英国は百貨店チャネルの低迷により苦戦したものの、北米やフランス、その他の欧州圏での
売上が伸長し、第3四半期までは前期を上回って推移しました。しかしながら、感染症拡大の影響を受けた3月
度の売上が低迷した結果、減収に転じました。
現地通貨ベースの営業利益は、ブランドの認知拡大に向けた宣伝活動の強化、自社ECサイトの刷新費用の計上、
スペインの百貨店との取引開始に伴う人件費の増加などにより、前期に比べ24.6%の減少(邦貨換算ベースでは
28.4%の減少)となりました。
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2020 年 3 月期決算短信
【中国ワコール】
中国ワコールの現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ1.1%の増加となりましたが、円高の影響により、邦
貨換算ベースでは4.6%の減少となりました。「Wacoal」ブランドで実需期の販売プロモーションを積極的に展
開したほか、新たな顧客層の開拓を目的に日本の「AMPHI」ブランドの販売を開始するなど、ECモール事業者と
の連携強化により、ECでの高い成長を維持しました。なお、中国ワコールは12月期決算のため、当期業績に対す
る感染症拡大の影響はありません。
現地通貨ベースの営業利益は、7.1%の増加(邦貨換算ベースでは1.1%の増加)となりました。広告宣伝費の
増加や倉庫移転に伴う一時的な費用の計上はありましたが、利益率の低いブランドの売上構成比率の低下による
売上利益率の改善や、不採算店舗からの撤退に伴う人件費や賃借料の削減が寄与し、増益となりました。
c.ピーチ・ジョン事業
当該セグメントの売上高は、前期並みとなりました。事業効率の改善を目的にカタログ発刊を休止した影響から
通販事業は減収となりましたが、不採算店の一部撤退を実施した国内の店舗事業については、定番商品が堅調に推
移したことに加え、セール販売が好調に推移したこともあり、増収となりました。
営業損益は、営業損失△3.5億円(前期は△58.6億円の営業損失)となりました。国内は、売上利益率の改善に
加えて販管費の削減などが寄与し、営業黒字となりました。しかしながら、中国事業の営業損失に加え、無形固定
資産(商標権)の減損損失(1.9億円)を計上したことから、営業損失となりました。
d.その他
当該セグメントの売上高は、前期に比べ6.9%の減少、営業損益は、営業損失△2.9億円(前期は△1.7億円の営
業損失)となりました。
【ルシアン】
ルシアンの売上高は、量販店や専門店向けのプライベートブランド商品の販売が前期を上回ったものの、素材
事業の減収影響により、前期に比べ8.3%の減少となりました。営業損益は、アパレル事業等の撤退に伴う一時
的な費用を計上したことから、営業損失となりました。
【七彩】
七彩の売上高は、前期にあった百貨店などの大型改装工事の反動により、前期に比べ7.4%の減少となりまし
た。営業利益は、減収の影響により、前期に比べ22.7%の減少となりました。
② 次期の見通し
新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた店舗の営業停止や外出制限などの措置により、当社グループの事
業活動は非常に大きな影響を受けており、感染症拡大防止策の当面の継続に加え、今後想定される雇用や所得環境
の悪化による個人消費の低迷は、当社グループの経営や売上・利益に対して引き続きマイナス影響を与えることが
考えられます。
現時点においては、新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響を見極め、合理的に業績の見通しを
算定することは困難であるため、2021年3月期の連結業績予想については未定とさせていただき、詳細が明らかに
なり次第、速やかに公表いたします。
以上のような厳しい状況のもと、当社グループではお客さま・従業員・関係者の健康・安全を第一にしながらも、
すべての事業活動を見直し、広告宣伝費等の経費削減をおこなうほか、役員報酬の減額(※)や新規投資の実施時
期の見直しをおこないます。また、金融機関からの借入枠を拡大することで、グループ各社の手元流動性の確保に
努めます。
施策や経費の大胆な見直しを進めるとともに、従前から進めるデジタル・トランスフォーメーションの取り組み
をさらに加速させ、顧客データベースの効率的な活用、リアル店舗とECの連携・融合、CX(顧客体験)の向上への
取り組みを強化することによって、事業の成長へ向けた再出発の道筋を整えていきます。また、消費者の価値観や
流通の変化を冷静に見極めるとともに、グループ全体でより一層「事業の選択と集中」に取り組むことで、安定し
て利益を創出できる事業体制への変革を進めていきます。
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2020 年 3 月期決算短信
※役員報酬の減額について
新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い、2021年3月期の通期連結業績予想を未定としておりますが、役員
自らが厳しい経営環境にあることを重く受け止め、本日(5月15日)開催の取締役会において㈱ワコールホール
ディングス及び㈱ワコールの取締役(社外取締役を除く)の取締役報酬の減額を決議しており、また、㈱ワコール
ホールディングス及び㈱ワコールの監査役の協議の結果、監査役報酬(社外監査役を除く)の減額についても全監
査役の同意を得ております。役員報酬については会長と社長が月額報酬の30%減額とし、その他の取締役・監査
役は20%減額としています。(対象期間:2020年5月~2020年10月までの6カ月間の予定)
なお、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う当社グループの状況についての決算補足資料を、本日(2020年5月
15日)開示しておりますので、併せてご確認ください。
(2)当期の財政状態の概況
資産、負債、及び株主資本等の状況
当連結会計年度末における総資産は、時価下落による投資の減少などにより、前連結会計年度末に比して 40 億
79 百万円減少し、2,776 億 88 百万円となりました。
負債の部は、会計基準の変更によりオペレーティングリース負債を計上したことや条件付取得対価に係る負債が
増加したことにより、前連結会計年度末に比して 76 億 17 百万円増加し、682 億 40 百万円となりました。
株主資本は、利益剰余金や為替換算調整勘定の減少などにより、前連結会計年度末に比して 111 億 23 百万円減
少し、2,053 億 71 百万円となりました。
以上の結果により、当連結会計年度末における株主資本比率は、前連結会計年度末に比して 2.8%減少し、
74.0%となりました。
キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益 29 億 68 百万円に減価償却費や繰延税金などによる調整を加
えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、133 億 25 百万円の収入(前期に比し2億
95 百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、新規子会社の取得(取得した現金との純額)や有形及び無形固定資産の
取得による支出などがあったものの、持分証券の売却及び償還収入や定期預金の減少などにより、25 億 69 百万円
の収入(前期は 24 億 74 百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の減少や自己株式の取得、配当金の支払などにより、174 億
71 百万円の支出(前期に比し 65 億 99 百万円の支出増)となりました。
これらの合計に為替変動による現金及び現金同等物への影響額を加味した当連結会計年度末における現金及び現
金同等物は、前連結会計年度末に比して 22 億 28 百万円減少し、279 億5百万円となりました。
キャッシュ・フローの指標トレンド
2018 年 3 月期 2019 年 3 月期 2020 年 3 月期
株主資本比率(%) 78.0 76.8 74.0
時価ベースの株主資本比率(%) 69.5 63.7 52.7
債務償還年数(年) 0.5 0.6 0.3
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 1,408.5 1,238.2 666.3
株主 資本比率= 株主資本/ 総資産
時価ベー スの株主資 本比率=株 式時価総額 /総資産
債務償還 年数=有利 子負債/営 業キャッシ ュ・フロー
インタレ スト・カバ レッジ・レ シオ=営業 キャッシュ ・フロ ー/利払い
利払 い=連結キ ャッシュ・ フロー計算 書補足情報 の「現金支 払額 利息 」
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(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、株主の皆さまへの利益配分に関しては、収益力向上のための積極的な投資によって企業価値を高め、1
株当たり当期純利益の増加を図るとともに、連結業績を考慮しつつ安定的な配当を実施させていただくことを基本
方針としています。
内部留保金については、企業価値向上の観点から、国内事業における顧客接点の拡大や、海外事業拡大のための
積極的な投資に加えて、競争力の維持や成長力強化のための戦略的投資に活用し、将来の収益向上を通して、株主
の皆さまへの還元を図らせていただきたいと考えています。
また、自己株式の取得についても、フリー・キャッシュ・フローレベルや市場環境を勘案しながら機動的に行い、
資本効率の向上と株主の皆さまへの還元を図ります。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症が当社グループに与える影響は甚大であり、収束時期が見通せない状
況においては、手元流動性を確保することが喫緊の課題であります。誠に遺憾ながら、当期の期末配当については
直近の配当予想1株 40 円(記念配当4円含む)を変更し、1株 20 円(記念配当4円含む)に減配させていただき
たく存じます。(中間配当 40 円と合わせて、年間では 60 円の配当となります)
株主の皆さまには深くお詫び申し上げますとともに、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。また、
次期の配当につきましては、現段階では未定とさせていただき、合理的な業績予想の開示が可能となった時点で速
やかに公表いたします。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、我が国に連結財務諸表制度が導入される以前より、米国会計基準による連結財務諸表を作成し
ていたため、会計基準につきましては米国会計基準を適用しております。
なお、当社グループは、将来の国際会計基準の適用を視野に入れ、社内のマニュアルや指針の整備等の取組みを
実施しております。
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3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 増減金額
2019年3月31日現在 2020年3月31日現在
(資産の部) 百万円 百万円 百万円
Ⅰ.流動資産
現金及び現金同等物 30,133 27,905 △ 2,228
定期預金 4,004 797 △ 3,207
有価証券 446 656 210
売掛債権 24,989 20,062 △ 4,927
貸倒引当金 △ 229 △ 489 △ 260
たな卸資産 42,508 43,427 919
返品資産 1,180 868 △ 312
その他の流動資産 4,985 4,964 △ 21
流動資産合計 108,016 98,190 △ 9,826
Ⅱ.有形固定資産
土地 21,549 21,460 △ 89
建物及び構築物 74,033 74,039 6
機械装置及び工具器具備品等 18,914 18,782 △ 132
建設仮勘定 478 1,090 612
114,974 115,371 397
減価償却累計額 △ 61,704 △ 63,288 △ 1,584
有形固定資産合計 53,270 52,083 △ 1,187
Ⅲ.その他の資産
オペレーティングリース
- 13,540 13,540
使用権資産
関連会社投資 21,859 21,595 △ 264
投資 63,372 43,904 △ 19,468
のれん 11,954 22,371 10,417
その他の無形固定資産 12,297 14,547 2,250
前払年金費用 3,990 4,974 984
繰延税金資産 1,362 1,118 △ 244
その他 5,647 5,366 △ 281
その他の資産合計 120,481 127,415 6,934
資産合計 281,767 277,688 △ 4,079
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前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 増減金額
2019年3月31日現在 2020年3月31日現在
(負債の部) 百万円 百万円 百万円
Ⅰ.流動負債
短期借入金 8,116 3,364 △ 4,752
買掛債務
支払手形 1,155 1,112 △ 43
買掛金 10,638 9,588 △ 1,050
未払金 6,548 7,107 559
18,341 17,807 △ 534
未払給料及び賞与 7,209 6,734 △ 475
未払税金 2,759 4,878 2,119
返金負債 3,482 2,645 △ 837
短期オペレーティング
- 4,600 4,600
リース負債
1年内返済予定長期債務 50 50 -
その他の流動負債 3,905 4,029 124
流動負債合計 43,862 44,107 245
Ⅱ.固定負債
長期債務 88 35 △ 53
退職給付に係る負債 1,828 2,069 241
繰延税金負債 12,567 7,911 △ 4,656
長期オペレーティング
- 9,101 9,101
リース負債
条件付対価に係る負債(長期) - 2,786 2,786
その他の固定負債 2,278 2,231 △ 47
固定負債合計 16,761 24,133 7,372
負債合計 60,623 68,240 7,617
(資本の部)
Ⅰ.資本金 13,260 13,260 -
Ⅱ.資本剰余金 29,807 29,836 29
Ⅲ.利益剰余金 193,139 185,233 △ 7,906
Ⅳ.その他の包括損益累計額
為替換算調整勘定 1,551 △ 1,033 △ 2,584
年金債務調整勘定 △ 5,679 △ 4,594 1,085
Ⅴ.自己株式 △ 15,584 △ 17,331 △ 1,747
株主資本合計 216,494 205,371 △ 11,123
Ⅵ.非支配持分 4,650 4,077 △ 573
資本合計 221,144 209,448 △ 11,696
負債及び資本合計 281,767 277,688 △ 4,079
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(2)連結損益計算書
(%表示は対売上高比率)
前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 自 2018年 4月 1日 自 2019年 4月 1日 増減金額
至 2019年 3月31日 至 2020年 3月31日
百万円 % 百万円 % 百万円
Ⅰ.売上高 194,201 100.0 186,760 100.0 △ 7,441
Ⅱ.営業費用
売上原価 89,804 46.3 84,959 45.5 △ 4,845
販売費及び一般管理費 93,684 48.2 94,696 50.7 1,012
のれん及びその他の無形固定資産減損損失 5,834 3.0 473 0.2 △ 5,361
営業費用合計 189,322 97.5 180,128 96.4 △ 9,194
営業利益 4,879 2.5 6,632 3.6 1,753
Ⅲ.その他の収益・費用(△)
受取利息 289 177 △ 112
支払利息 △ 11 △ 19 △8
受取配当金 1,429 1,506 77
有価証券・投資売却及び交換損益(純額) 140 - △ 140
有価証券・投資評価損益(純額) △ 5,570 △ 3,760 1,810
その他の損益(純額) 1,047 △ 177 △ 1,224
その他の収益・費用合計 △ 2,676 △ 1.4 △ 2,273 △ 1.3 403
税引前当期純利益 2,203 1.1 4,359 2.3 2,156
法人税等
当期税額 5,350 2.8 7,126 3.8 1,776
繰延税額 △ 2,817 △ 1.5 △ 5,673 △ 3.1 △ 2,856
法人税等合計 2,533 1.3 1,453 0.7 △ 1,080
持分法による投資損益調整前当期純利益
△ 330 △ 0.2 2,906 1.6 3,236
(△純損失)
持分法による投資損益 725 0.4 62 0.0 △ 663
当期純利益 395 0.2 2,968 1.6 2,573
非支配持分帰属損益 △ 54 △ 0.0 504 0.3 558
当社株主に帰属する当期純利益 341 0.2 3,472 1.9 3,131
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(3)連結包括損益計算書
前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 自 2018年 4月 1日 自 2019年 4月 1日 増減金額
至 2019年 3月31日 至 2020年 3月31日
百万円 百万円 百万円
Ⅰ.当期純利益 395 2,968 2,573
Ⅱ.その他の包括損益
-税効果調整後
為替換算調整勘定 △ 750 △ 2,532 △ 1,782
未実現有価証券評価損益 △ 104 - 104
年金債務調整勘定 △ 4,587 1,085 5,672
その他の包括損益 合計 △ 5,441 △ 1,447 3,994
当期包括損益 △ 5,046 1,521 6,567
非支配持分帰属当期包括損益 △ 18 452 470
当社株主に帰属する当期包括損益 △ 5,064 1,973 7,037
(4)連結資本勘定計算書
前連結会計年度
資本の部
項 目 社外流通 その他の包括
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計 非支配持分 資本合計
株式数 損益累計額
千株 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2018年3月31日現在 67,367 13,260 29,765 172,418 28,597 △ 11,328 232,712 4,785 237,497
ASU2016-01の適用による
累積影響額 27,834 △ 27,320 514 514
-税効果調整後
当社株主への現金配当 △ 4,811 △ 4,811 △ 4,811
非支配持分への現金配当 - △ 191 △ 191
自己株式の取得 △ 2,200 △ 6,919 △ 6,919 △ 6,919
自己株式の消却 △ 2,631 2,631 - -
その他 11 42 △ 12 32 62 38 100
当期純利益 341 341 54 395
その他の包括損益 △ 5,405 △ 5,405 △ 36 △ 5,441
2019年3月31日現在 65,178 13,260 29,807 193,139 △ 4,128 △ 15,584 216,494 4,650 221,144
当連結会計年度
資本の部
項 目 社外流通 その他の包括
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計 非支配持分 資本合計
株式数 損益累計額
千株 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2019年3月31日現在 65,178 13,260 29,807 193,139 △ 4,128 △ 15,584 216,494 4,650 221,144
ASU2018-11の適用による
累積影響額 △ 515 △ 515 △ 515
-税効果調整後
当社株主への現金配当 △ 4,907 △ 4,907 △ 4,907
非支配持分への現金配当 - △ 237 △ 237
自己株式の取得 △ 2,798 △ 7,745 △ 7,745 △ 7,745
自己株式の消却 △ 5,935 5,935 - -
その他 23 29 △ 21 63 71 116 187
当期純利益 3,472 3,472 △ 504 2,968
その他の包括損益 △ 1,499 △ 1,499 52 △ 1,447
2020年3月31日現在 62,403 13,260 29,836 185,233 △ 5,627 △ 17,331 205,371 4,077 209,448
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(5)連結キャッシュ・フロー計算書
前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 自 2018年4月 1日 自 2019年4月 1日 増減金額
至 2019年3月31日 至 2020年3月31日
百万円 百万円 百万円
Ⅰ.営業活動によるキャッシュ・フロー
1.当期純利益 395 2,968 2,573
2.営業活動によるキャッシュ・フローへの調整
(1)減価償却費 5,647 6,029 382
(2)返品調整引当金及び貸倒引当金 △ 2,263 299 2,562
(3)繰延税金 △ 2,817 △ 5,673 △ 2,856
(4)固定資産除売却損益(純額) 48 103 55
(5)有形固定資産減損損失 167 769 602
(6)のれん及びその他の無形固定資産減損損失 5,834 473 △ 5,361
(7)有価証券・投資売却及び交換損益(純額) △ 140 - 140
(8)有価証券・投資評価損益(純額) 5,570 3,760 △ 1,810
(9)持分法による投資損益(受取配当金控除後) △ 211 480 691
(10)資産及び負債の増減
売掛債権の減少 822 4,685 3,863
たな卸資産の増加 △ 76 △ 1,350 △ 1,274
返品資産の減少(△増加) △ 1,180 312 1,492
その他の流動資産等の増加 △ 653 △ 29 624
買掛債務の減少 △ 1,640 △ 373 1,267
返金負債の増加(△減少) 3,482 △ 837 △ 4,319
退職給付に係る負債の増加(△減少) △ 620 776 1,396
その他の負債等の増加 1,075 665 △ 410
(11)その他 180 268 88
営業活動によるキャッシュ・フロー 13,620 13,325 △ 295
Ⅱ.投資活動によるキャッシュ・フロー
1.定期預金の増加額 △ 4,783 △ 438 4,345
2.定期預金の減少額 5,226 3,576 △ 1,650
3.持分証券の売却及び償還収入 2,497 15,252 12,755
4.持分証券の取得 △ 323 △ 339 △ 16
5.負債証券の償還収入 1,008 544 △ 464
6.負債証券の取得 △ 900 - 900
7.有形固定資産の売却収入 276 104 △ 172
8.有形固定資産の取得 △ 2,603 △ 3,442 △ 839
9.無形固定資産の取得 △ 3,180 △ 3,539 △ 359
'1 0.新規子会社の取得(取得した現金との純額) - △ 9,181 △ 9,181
'1 1.関連会社株式の売却収入 270 - △ 270
'1 2.その他 38 32 △6
投資活動によるキャッシュ・フロー △ 2,474 2,569 5,043
Ⅲ.財務活動によるキャッシュ・フロー
1.短期借入金の純増減額 1,061 △ 4,645 △ 5,706
2.長期債務の返済 △ 50 △ 53 △3
3.自己株式の取得 △ 6,919 △ 7,745 △ 826
4.当社株主への配当金支払額 △ 4,811 △ 4,907 △ 96
5.非支配持分への配当金支払額 △ 191 △ 237 △ 46
6.その他 38 116 78
財務活動によるキャッシュ・フロー △ 10,872 △ 17,471 △ 6,599
Ⅳ.為替変動による現金及び現金同等物への影響額 372 △ 651 △ 1,023
Ⅴ.現金及び現金同等物の増減額 646 △ 2,228 △ 2,874
Ⅵ.現金及び現金同等物の期首残高 29,487 30,133 646
Ⅶ.現金及び現金同等物の期末残高 30,133 27,905 △ 2,228
補足情報
現金支払額
利息 11 20 9
法人税等 5,068 4,758 △ 310
現金支出を伴わない投資活動
新規子会社の取得価額(条件付取得対価) - 4,172 4,172
固定資産の取得価額 954 751 △ 203
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(6)継続企業の前提に関する注記
該当事項はありません。
(7)連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項
① 連結範囲及び持分法の適用に関する事項
主要連結子会社 ㈱ワコール、㈱ピーチ・ジョン、㈱ルシアン、九州ワコール製造㈱、
㈱トリーカ、㈱七彩、WACOAL INTERNATIONAL CORP.、WACOAL AMERICA,INC.、
WACOAL EUROPE LTD、WACOAL EMEA LTD、WACOAL EUROPE SAS、
WACOAL HONG KONG CO.,LTD.、和江留投資股份有限公司、
華歌爾(中国)時装有限公司、WACOAL INTERNATIONAL HONG KONG CO.,LTD
A TECH TEXTILE CO.,LTD.
主要関連会社 ㈱新栄ワコール、台湾華歌爾股份有限公司、THAI WACOAL PUBLIC CO.,LTD.
② 連結範囲及び持分法の適用の異動状況
連 結(新規) INTIMATES ONLINE,INC.
持分法(除外) 上海雅蝶時装有限公司
③ 連結財務諸表の作成基準
米国預託証券の発行に関して要請された、米国において一般に認められた会計基準による用語・様式及び
作成方法に準拠して作成しております。従って「連結財務諸表規則」及び「連結財務諸表等の作成基準」
に準拠して作成する場合とはその内容が異なっております。
④ 重要な会計方針
a.たな卸資産の評価基準
製品・商品及び仕掛品については主として総平均法、原材料については先入先出法により、いずれも低価
法で評価しております。
b.有形固定資産の評価基準及び減価償却の方法
有形固定資産の取得原価で評価しております。減価償却費はその資産の見積耐用年数(資産計上されたリ
ース資産については、そのリース期間)をもとに主として定額法で算出しております。
c.有価証券及び投資の評価基準
米国財務会計基準審議会会計基準書 320 及び米国財務会計基準審議会会計基準書 321 の規定に準拠して、
有価証券及び投資を「負債証券」及び「持分証券」に分類し、負債証券については、さらに「売却可能有
価証券」及び「満期保有目的有価証券」に分類しております。 「売却可能有価証券」は公正価値により評価
しており、
「満期保有目的有価証券」は償却原価により評価しております。 これらの売却損益は移動平均法
による取得原価に基づいて算出しております。また、持分証券については、公正価値により測定し未実現
の保有損益は純損益に計上しております。
d.退職給付に係る負債
米国財務会計基準審議会会計基準書 715 の規定に準拠して計上しております。
e.消費税等の会計処理
消費税等の会計処理は、税抜方式によっております。
f.連結キャッシュ・フロー計算書
連結キャッシュ・フロー計算書の作成にあたり、取得日から満期日までの期間が 3 ヶ月以内の流動性の高
い短期金融資産は現金及び現金同等物に含めております。
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2020 年 3 月期決算短信
⑤ 会計方針の変更
a.リース
当連結会計年度より、リースに関する規定(ASU2016-02、2018-01、2018-11)を適用しております。この
規定は、従来の米国会計基準においてオペレーティングリースに分類されるリース取引について、一部の
例外を除いて、貸借対照表上に使用権資産、リース負債を認識することを要求するものです。当社グルー
プは、比較年度の連結財務諸表を修正・再表示せず、適用年度の期首より当規定を適用し、累積的影響額
を期首利益剰余金に調整する修正遡及アプローチを採用しております。規定の適用日以前に存在した又は
終了した契約について、リース契約に該当するか否か、リース分類、及び当初直接コストを再評価しない
簡便法を採用しております。また、規定の適用日以前に取得した又は期限の切れた地役権のうち、リース
として会計処理していないものについて再評価しない簡便法も採用しております。 この規定の適用により、
2019 年4月1日現在の連結貸借対照表に、 オペレーティングリースに係る使用権資産及びリース負債をそ
れぞれ 14,550 百万円計上しております。さらに、税効果会計の適用により 515 百万円の繰延税金負債を計
上し、同額を累積的影響額として期首利益剰余金より減額しております。なお、この規定の適用が当社グ
ループのキャッシュ・フローに与える影響は軽微であります。
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2020年3月期決算短信
(8)連結財務諸表に関する注記事項
①1株当たり情報
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月期) (2020年3月期)
当社株主に帰属する当期純利益 341 百万円 3,472 百万円
期中平均発行済株式数 66,143,405 株 63,989,561 株
1株当たり当社株主に帰属する当期純利益 5.16 円 54.26 円
希薄化後1株当たり当社株主に帰属する当期純利益 5.14 円 54.05 円
②セグメント情報
a.オペレーティング・セグメント情報
前連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日) (単位:百万円)
ワコール事業 ワコール事業 ピーチ・ジョン 消去又は
その他 計 連結
(国内) (海外) 事業 全社
売上高
(1)外部顧客に対する売上高 113,400 53,100 10,491 17,210 194,201 - 194,201
(2)セグメント間の内部売上高
905 10,121 1,083 5,543 17,652 △ 17,652 -
又は振替高
計 114,305 63,221 11,574 22,753 211,853 △ 17,652 194,201
営業費用 107,785 58,640 11,794 22,921 201,140 △ 17,652 183,488
のれん及びその他の無形固定資産減損損失 195 - 5,639 - 5,834 - 5,834
営業費用計 107,980 58,640 17,433 22,921 206,974 △ 17,652 189,322
営業利益(△損失) 6,325 4,581 △ 5,859 △ 168 4,879 - 4,879
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日) (単位:百万円)
ワコール事業 ワコール事業 ピーチ・ジョン 消去又は
その他 計 連結
(国内) (海外) 事業 全社
売上高
(1)外部顧客に対する売上高 109,709 50,552 10,480 16,019 186,760 - 186,760
(2)セグメント間の内部売上高
860 10,570 694 5,236 17,360 △ 17,360 -
又は振替高
計 110,569 61,122 11,174 21,255 204,120 △ 17,360 186,760
営業費用 104,787 59,347 11,334 21,547 197,015 △ 17,360 179,655
のれん及びその他の無形固定資産減損損失 - 282 191 - 473 - 473
営業費用計 104,787 59,629 11,525 21,547 197,488 △ 17,360 180,128
営業利益(△損失) 5,782 1,493 △ 351 △ 292 6,632 - 6,632
(注) 1.各事業の主な製品
ワコール事業(国内) ・・・ インナーウェア(ファンデーション・ランジェリー・ナイトウェア・リトルインナー)、アウターウェア、スポーツウェア、
レッグニット他
ワコール事業(海外) ・・・ インナーウェア(ファンデーション・ランジェリー・ナイトウェア・リトルインナー)、アウターウェア、スポーツウェア、
その他繊維関連商品他
ピーチ・ジョン事業 ・・・ インナーウェア(ファンデーション・ランジェリー・ナイトウェア)、アウターウェア、
その他繊維関連商品他
その他 ・・・ インナーウェア(ファンデーション・ランジェリー・ナイトウェア・リトルインナー)、アウターウェア、
その他繊維関連商品、マネキン人形、店舗設計・施工他
2.オペレーティング・セグメント別資産関連情報
当第2四半期連結会計期間において、「IO社」を連結子会社化したことなどにより、ワコール事業(海外)
セグメントの資産が前連結会計年度末に比して7,380百万円増加しております。その結果、ワコール事業
(海外)セグメントの資産は当連結会計年度末において、86,292百万円となっております。
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b.地域別情報
前連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日) (単位:百万円)
アジア 消去又は
日本 欧米 計 連結
オセアニア 全社
Ⅰ.売上高
外部顧客に対する売上高 140,189 22,509 31,503 194,201 ― 194,201
Ⅱ.営業利益 242 1,578 3,059 4,879 ― 4,879
Ⅲ.長期性資産 45,257 4,810 3,203 53,270 ― 53,270
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日) (単位:百万円)
アジア 消去又は
日本 欧米 計 連結
オセアニア 全社
Ⅰ.売上高
外部顧客に対する売上高 135,273 20,596 30,891 186,760 ― 186,760
Ⅱ.営業利益(△損失) 5,398 △ 77 1,311 6,632 ― 6,632
Ⅲ.長期性資産 44,014 4,034 4,035 52,083 ― 52,083
(注)1.国又は地域の区分の方法は地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
アジア・オセアニア:東アジア、東南アジア及び西アジア諸国、オーストラリア
欧 米:北米及びヨーロッパ諸国
3.売上高は連結会社を所在地別に分類したものであります。
4.長期性資産は有形固定資産であります。
c.海外売上高
前連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日) (単位:百万円)
アジア・オセアニア 欧米 計
Ⅰ.海外売上高 22,509 31,503 54,012
Ⅱ.連結売上高 ― ― 194,201
Ⅲ.連結売上高に占める海外売上高の割合 11.6 % 16.2 % 27.8 %
当連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日) (単位:百万円)
アジア・オセアニア 欧米 計
Ⅰ.海外売上高 20,596 30,891 51,487
Ⅱ.連結売上高 ― ― 186,760
Ⅲ.連結売上高に占める海外売上高の割合 11.0 % 16.6 % 27.6 %
(注)1.国又は地域の区分の方法は地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
アジア・オセアニア:東アジア、東南アジア及び西アジア諸国、オーストラリア
欧 米:北米及びヨーロッパ諸国
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③ 販売の状況
前連結会計年度 当連結会計年度
自 2018年4月 1日 自 2019年4月 1日
製品の種類
至 2019年3月31日 至 2020年3月31日
金額 構成比 金額 構成比
百万円 % 百万円 %
インナーウェア
ファンデーション
146,525 75.4 144,933 77.6
・ランジェリー
ナイトウェア 8,296 4.3 7,459 4.0
リトルインナー 1,213 0.6 1,014 0.6
小 計 156,034 80.3 153,406 82.2
アウターウェア
14,733 7.6 12,746 6.8
・スポーツウェア等
レッグニット 1,881 1.0 1,563 0.8
その他繊維製品及び関連製品 9,428 4.9 7,545 4.0
その他 12,125 6.2 11,500 6.2
合 計 194,201 100.0 186,760 100.0
④重要な後発事象
該当事項はありません。
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