3591 ワコールHD 2021-05-14 15:10:00
2021年3月期 決算短信〔米国基準〕(連結) [pdf]
2021年3月期 決算短信〔米国基準〕(連結)
2021年5月14日
上場会社名 株式会社ワコールホールディングス 上場取引所 東
コード番号 3591 URL https://www.wacoalholdings.jp/
代表者 (役職名) 代表取締役 社長執行役員 (氏名) 安原 弘展
問合せ先責任者 (役職名) 執行役員 経営企画部長 (氏名) 廣岡 勝也 TEL 075-682-1010
定時株主総会開催予定日 2021年6月29日 配当支払開始予定日 2021年6月4日
有価証券報告書提出予定日 2021年6月29日
決算補足説明資料作成の有無 : 有
決算説明会開催の有無 : 有 (機関投資家・アナリスト向け)
(百万円未満四捨五入)
1.2021年3月期の連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
当社株主に帰属する
売上高 営業利益 税引前当期純利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 152,204 △ 18.5 △ 1,115 - 10,792 147.6 7,025 102.3
2020年3月期 186,760 △ 3.8 6,632 35.9 4,359 97.9 3,472 918.2
(注) 当期包括利益 2021年3月期 13,043百万円(757.5%) 2020年3月期 1,521百万円(-%)
1株当たり当社株主に帰属 希薄化後1株当たり当社株 株主資本当社株主に 総資産税引前
売上高営業利益率
する当期純利益 主に帰属する当期純利益 帰属する当期純利益率 当期純利益率
円 銭 円 銭 % % %
2021年3月期 112.57 112.09 3.3 3.6 △ 0.7
2020年3月期 54.26 54.05 1.6 1.6 3.6
(参考) 持分法投資損益 2021年3月期 93百万円 2020年3月期 62百万円
(2)連結財政状態
総資産 資本合計(純資産) 株主資本 株主資本比率 1株当たり株主資本
百万円 百万円 百万円 % 円 銭
2021年3月期 322,761 218,616 215,612 66.8 3,454.18
2020年3月期 277,688 209,448 205,371 74.0 3,291.06
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 現金及び現金同等物期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2021年3月期 4,260 △ 2,562 33,605 63,557
2020年3月期 13,325 2,569 △ 17,471 27,905
2.配当の状況
年間配当金 配当金総額 配当性向 株主資本配
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) (連結) 当率(連結)
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円 % %
2020年3月期 ― 40.00 ― 20.00 60.00 3,808 110.6 1.8
2021年3月期 ― 20.00 ― 20.00 40.00 2,496 35.5 1.2
2022年3月期(予想) ― 20.00 ― 30.00 50.00 56.7
3.2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)
(%表示は、対前期増減率)
1株当たり当社
当社株主に帰属する
売上高 営業利益 税引前当期純利益 株主に帰属する
当期純利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
通期 184,000 20.9 6,000 - 7,900 △ 26.8 5,500 △ 21.7 88.11
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) 無
新規 ― 社 (社名) 、 除外 ― 社 (社名)
(注)詳細は、14ページ 3.連結財務諸表及び主な注記 (7)連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 をご覧下さい。
(2)会計方針の変更
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 : 無
② ①以外の会計方針の変更 : 無
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年3月期 65,589,042 株 2020年3月期 68,589,042 株
② 期末自己株式数 2021年3月期 3,168,353 株 2020年3月期 6,186,410 株
③ 期中平均株式数 2021年3月期 62,406,826 株 2020年3月期 63,989,561 株
(参考)個別業績の概要
2021年3月期の個別業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 16,429 23.1 12,749 36.0 12,048 32.2 11,544 31.7
2020年3月期 13,346 △ 15.1 9,371 △ 20.5 9,111 △ 19.0 8,762 46.8
潜在株式調整後
1株当たり当期純利益
1株当たり当期純利益
円 銭 円 銭
2021年3月期 184.98 184.16
2020年3月期 136.93 136.39
(2)個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2021年3月期 191,737 140,106 72.8 2,235.07
2020年3月期 156,000 130,996 83.6 2,090.11
(参考) 自己資本 2021年3月期 139,514百万円 2020年3月期 130,428百万円
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(将来に関する記述等についてのご注意)
本資料に記載されている業績予想等の将来に関する記述は、本資料の発表日現在において、当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定
の前提に基づき作成したものであり、当社としてその実現を約束する趣旨のものではありません。実際の業績等は、様々なリスクや不確実性、その他の要因
により、本資料の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての注意事項等については、
添付資料P.6「1.経営成績等の概況 (1)当期の経営成績の概況 ②次期の見通し」をご覧ください。
(株)ワコールホールディングス (3591) 2021 年 3 月期決算短信
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.2
(1)当期の経営成績の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.2
(2)当期の財政状態の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.7
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.8
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.8
3.連結財務諸表及び主な注記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.9
(1)連結貸借対照表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.9
(2)連結損益計算書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.11
(3)連結包括損益計算書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.12
(4)連結資本勘定計算書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.12
(5)連結キャッシュ・フロー計算書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.13
(6)継続企業の前提に関する注記・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.14
(7)連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.14
(8)連結財務諸表に関する注記事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P.15
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021 年 3 月期決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
① 当期の経営成績
(単位:百万円)
2020 年3月期 2021 年3月期 前期比
実績 実績 増減額 増減率
売上高 186,760 152,204 △34,556 △18.5%
売上原価 84,959 67,798 △17,161 △20.2%
売上利益 101,801 84,406 △17,395 △17.1%
販売費及び一般管理費 94,696 82,836 △11,860 △12.5%
のれん及びその他の無形固定資産減損損失(A) 473 2,685 +2,212 +467.7%
営業利益(△損失) 6,632 △1,115 △7,747 -
その他の収益・費用 1,487 1,517 +30 +2.0%
B:有価証券・投資評価損益(純額)(B) △3,760 10,390 +14,150 -
税引前当期純利益 4,359 10,792 +6,433 +147.6%
当社株主に帰属する当期純利益 3,472 7,025 +3,553 +102.3%
参考情報 ①:Aを考慮しない営業利益 7,105 1,570 △5,535 △77.9%
参考情報 ②:AとBを考慮しない税引前当期純利益 8,592 3,087 △5,505 △64.1%
当期(2020年4月1日~2021年3月31日)における当社グループの経営は、新型コロナウイルス感染症(以下、
感染症)の世界的な拡大に伴う経済活動の停滞を受け、厳しい状況が継続しました。多くの国・地域でワクチン接
種が開始されるなど、感染症の収束に向けた取組みに進展は見られるものの、国内を中心に感染症の再拡大の影響
を注視する必要があり、先行きは不透明な状況にあります。
このような環境の下、当社グループでは再成長に向け策定した下記の方針に基づき、お客さま・従業員・お取引
先の安全と健康を最優先に事業活動を行いつつ、高収益の経営体質の構築に向けた構造改革に取り組みました。
【基本方針】 お客さま・従業員・お取引先の、「健康・安全」を最優先として対応
【短期的な方針】 経営悪化を踏まえたコスト削減の実行と、財務基盤の安定性確保
・事業領域全般にわたり、これまでの施策や支出計画の見直しの実行
・感染症の長期化に備えた、手元流動性の強化
・売上減少に伴う過剰在庫の回避に向けた生産調整
【中長期的な方針】 バリューチェーンの徹底的な点検と改革の実行~「高収益の経営体質」に向けた転機に~
・現状のコストストラクチャーの見直し(固定費削減に向けた取り組みの推進)
・デジタル・トランスフォーメーションの取り組み加速
・お客さまとのタッチポイントの見直し・再整備(変化する主要チャネルへの対応)
・「新しい生活様式」で顧客が待ち望む商品・サービスの開発、新たな接客や販売スタイ
ルへの対応力強化
当期の連結売上高は、1,522.0億円(前期比18.5%減)となりました。「巣ごもり需要」の高まりによってECは
伸長したものの、外出抑制措置による店舗休業や営業時間の短縮に加え、都市部店舗への来店客数の減少が影響し、
大幅な減収となりました。
連結営業損益は、11.2億円の営業損失(前期は66.3億円の営業利益)となりました。各社で経費削減に努めつつ、
雇用調整助成金など各国政府の支援策を活用しましたが、感染症の影響を受けてワコールヨーロッパののれんやグ
ループ会社における固定資産の減損損失を計上したこともあり、営業損失となりました。
ワコールヨーロッパについては、2012年の買収以降、付加価値の高い商品を開発するとともに、展開する国や流
通チャネルの特性に応じたマーケティング活動を実行し、安定した成長を続けてきました。しかしながら、英国や
欧州における感染症の影響を踏まえ、今後の業績見通しからのれんの公正価値を再評価した結果、26.7億円の減損
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021 年 3 月期決算短信
損失を計上するに至りました。この結果、ワコールヨーロッパののれんの残存価額は当期末の為替ベースで94.0億
円(61.7百万ポンド)となりました。
連結税引前当期純利益は、107.9億円(前期比147.6%増)となりました。有価証券・投資評価損益(純額)につ
いて評価益103.9億円を計上したことから、大幅な増益となりました。
以上の結果、当社株主に帰属する当期純利益は70.3億円(前期比102.3%増)となりました。また、当期の連結
ROE(株主資本当社株主に帰属する当期純利益率)は、3.3%となりました。当該期間の為替換算レートは、1米ド
ル=106.06円(前期108.74円)、1英ポンド=138.68円(同138.24円)、1中国元=15.48円(同15.78円)です。
(当社は米国会計基準を採用しており、雇用調整助成金などにつきましては「売上原価」及び「販売費及び一般管
理費」から控除する方法を採用しております。また、当社及び連結子会社が保有する持分証券につきましては、公
正価値で評価し、期初からの変動を「有価証券・投資評価損益(純額)」として「その他の収益・費用」で計上し
ています。)
オペレーティング・セグメントの営業概況
※第1四半期連結累計期間より、当社グループ内の業績管理区分の一部見直しに伴い、従来「ワコール事業(国
内)」セグメントに含めていたAi及び「ピーチ・ジョン事業」セグメントを「その他」セグメントへ含める変更
を行いましたが、第2四半期連結累計期間以降において、「その他」セグメントに含めた「ピーチ・ジョン事業」
が量的基準を満たしたため、報告セグメントとして記載する方法に変更しています。なお、前期のセグメント情報
は、当期の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しています。
(単位:百万円)
2020年3月期 2021年3月期 前期比
実績 構成比 実績 構成比 増減額 増減率
売上高合計 186,760 100.0% 152,204 100.0% △34,556 △18.5%
ワコール事業(国内) 106,112 56.8% 86,133 56.6% △19,979 △18.8%
ワコール事業(海外) 49,808 26.7% 41,355 27.2% △8,453 △17.0%
ピーチ・ジョン事業 11,224 6.0% 12,200 8.0% +976 +8.7%
その他 19,616 10.5% 12,516 8.2% △7,100 △36.2%
(単位:百万円)
2020年3月期 2021年3月期 前期比
実績 売上比 実績 売上比 増減額 増減率
営業利益(△損失) 6,632 3.6% △1,115 - △7,747 -
ワコール事業(国内) 6,083 5.7% 627 0.7% △5,456 △89.7%
ワコール事業(海外) 1,493 3.0% △2,603 - △4,096 -
ピーチ・ジョン事業 △351 - 1,591 13.0% +1,942 -
その他 △593 - △730 - △137 -
(参考)主要子会社の売上高・営業利益(△損失)
(単位:百万円)
2020年3月期 2021年3月期 前期比
売上高
実績 構成比 実績 構成比 増減額 増減率
ワコール 99,224 53.1% 79,877 52.5% △19,347 △19.5%
ワコールインターナショナル(米国) 19,194 10.3% 17,649 11.6% △1,545 △8.0%
ワコールヨーロッパ 12,988 7.0% 9,896 6.5% △3,092 △23.8%
中国ワコール 10,337 5.5% 8,755 5.8% △1,582 △15.3%
ピーチ・ジョン 11,224 6.0% 12,200 8.0% +976 +8.7%
ルシアン 5,760 3.1% 4,614 3.0% △1,146 △19.9%
七彩 8,717 4.7% 5,312 3.5% △3,405 △39.1%
※外 部売上高の みを記載し ています。
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021 年 3 月期決算短信
(単位:百万円)
2020年3月期 2021年3月期 前期比
営業利益(△損失)
実績 売上比 実績 売上比 増減額 増減率
ワコール 3,140 3.2% △2,022 - △5,162 -
ワコールインターナショナル(米国) 401 2.1% △914 - △1,315 -
ワコールヨーロッパ 1,007 7.8% 666 6.7% △341 △33.9%
中国ワコール 923 8.9% 625 7.1% △298 △32.3%
ピーチ・ジョン △351 - 1,591 13.0% +1,942 -
ルシアン △478 - 221 4.8% +699 -
七彩 218 2.5% △358 - △576 -
※主要子会社の売上高・営業利益(△損失)は各国会計基準に基づく数値
a.ワコール事業(国内)
当該セグメントの売上高は、861.3億円(前期比18.8%減)となりました。営業利益は、6.3億円(前期比89.7%
減)となりました。減収影響から大幅な減益となりましたが、経費削減や雇用調整助成金などの政府の支援策の活
用により、黒字を確保しました。
【ワコール】
ワコールの売上高は、自社ECは高い成長を維持しましたが、感染症の影響により店頭売上が年間を通じて低迷
した結果、前期に比べ19.5%の減収となりました。上半期(4月~9月)の売上高は、緊急事態宣言の発令に伴
う店舗休業や外出自粛に加え、前年の消費税増税前の需要拡大の裏返しの影響もあり、前年同期に比べ30.6%の
減収となりました。第3四半期連結会計期間に持ち直しが見られたものの、当第4四半期連結会計期間には再び
緊急事態宣言が発令され、外出自粛が広がった結果、下半期(10月~3月)の売上高についても前年同期に比べ
5.5%の減収となりました。
店頭売上については、量販店など郊外立地の店舗については堅調に推移したものの、テレワークの浸透や人混
みを回避する消費者の意識や行動の変化に伴って、都市部店舗やアウトレットモールなどの大型商業施設は来店
客数の減少により苦戦しました。
戦略的に強化している自社ECは、「巣ごもり消費」の高まりを受けて新規顧客の獲得が進んだほか、直営店会
員の自社EC送客などオンラインとオフラインの連携施策や、顧客特性に適したコンテンツ配信などマーケティン
グオートメーションを活用したマーケティング施策による既存顧客の購入率の増加も売上拡大に寄与し、前期に
比べ55.2%の大幅な増収となりました。また、販売員によるチャットコンサルティングについても、新しい生活
様式の中で顧客獲得に大きな効果を発揮しました。
なお、CX(顧客体験)の向上に向けて導入を進めている3DボディスキャナーやAI(人工知能)を活用した接
客システムについては、3月末時点で16店舗(前期比+10店舗)においてサービスを行っています。また、販売
員のリモート接客を視野に入れて開発を進めているアバターカウンセリングシステムについても当期より試験運
用を開始しており、実用化に向けた課題の洗い出しを行っています。
営業損益は、諸経費の削減に努めたものの、減収の影響を吸収するには至らず、20.2億円の営業損失(前期は
31.4億円の営業利益)となりました。なお、雇用調整助成金(20.0億円)につきましては営業外収益として計
上されているため、当該営業損益の金額には含まれていません(連結経営成績およびセグメント情報のワコール
事業(国内)においては米国会計基準に基づき営業損益に組み替え表示しています)。
b.ワコール事業(海外)
邦貨換算後の当該セグメントの売上高は、感染症の拡大に伴う店舗の臨時休業や外出自粛に加え、円高による影
響(△7.2億円)もあり、413.6億円(前期比17.0%減)となりました。なお、これまで「ワコール事業(海外)」
セグメント内で計上していた「ピーチ・ジョン」ブランドの中国国内の売上高については、当期より「ピーチ・ジ
ョン事業」セグメントでの計上に変更し、前期実績についても遡及修正しています(当該変更に伴う「ワコール事
業(海外)」セグメントの売上高への影響額は、当期:約 5.1億円、前期:約7.4億円(ともに売上高の減少要
因))。
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021 年 3 月期決算短信
営業損益は、26.0億円の営業損失(前期は14.9億円の営業利益)となりました。各国政府の支援策を活用しつつ、
各社で経費削減に努めましたが、減収影響に加え、前期に買収したIntimates Online, Inc.(以下「IO社」)の
早期成長に向けた戦略的なマーケティング投資の継続、ならびにワコールヨーロッパののれんの減損損失計上が響
きました。
【ワコールインターナショナル(米国)】
ワコールインターナショナル(米国)の現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ5.7%の減収(邦貨換算ベー
ス8.0%減)となりました。上半期の売上高は、「 IO社」の新規連結の効果があったものの、「Wacoal」や
「b.tempt’d」などのブランドを展開する米国ワコールの実店舗(百貨店)の売上が感染症の影響により低迷
した結果、前年同期に比べ、15.4%の減収となりました。一方、下半期については、米国ワコールの自社・他社
ECの高い成長が実店舗の低迷を補ったことに加え、高い購買率と客単価を維持した「IO社」も好調に推移したこ
とから、前年同期に比べ5.4%の増収となりました。なお、当第4四半期連結会計期間において、「IO社」は米
国大手小売業者ターゲット(Target Corporation)との取引を開始し、EC・店舗それぞれで「LIVELY」ブラン
ドを展開しています。
現地通貨ベースの営業損益は、政府の支援策を活用しつつ経費削減に努めましたが、減収影響に加え、「 IO
社」が展開する「LIVELY」ブランドに対する戦略的な成長投資を継続した結果、8.6百万ドル(邦貨換算ベース
9.1億円)の営業損失(前期は3.7百万ドル(邦貨換算ベース4.0億円)の営業利益)となりました。
【ワコールヨーロッパ】
ワコールヨーロッパの現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ24.0%の減収(邦貨換算ベース23.8%減)と
なりました。英国や欧州主要国におけるロックダウン措置の影響を大きく受けた上半期の売上高は、前年同期に
比べ33.6%の減収となりました。下半期の売上高については、クリスマス商戦時期にかけて一時的に回復する兆
しが見えたものの、当第4四半期連結会計期間に行われた再度のロックダウン措置が事業運営に影響し、前年同
期に比べ12.6%の減収となりました。なお、前期より稼働した自社ECの売上高は計画を超えて推移し、当期の
ワコールヨーロッパの売上高に占める自社EC比率は5.4%まで高まりました。
現地通貨ベースの営業利益は、減収影響により、34.2%と大幅な減益(邦貨換算ベース33.9%減)となった
ものの、経費削減により、黒字を確保しました(ワコールヨーロッパののれんの減損損失26.7億円を除く)。
【中国ワコール】
中国ワコールの現地通貨ベースの売上高は、前期に比べ13.7%の減収(邦貨換算ベース15.3%減)となりまし
た。上半期(1月~6月)の売上高は、「AMPHI」ブランドの積極的な展開により他社ECの売上高が堅調に推移
したものの、感染症の影響に伴う実店舗の休業が響き、前期同期に比べ25.8%の減収となりました。他方、下半
期(7月~12月)については、11月に開催されたEC事業者の大型販促キャンペーンにおける受注活動に苦戦した
ものの、「WACOAL」や「Salute」ブランドが堅調に推移するなど、実店舗(百貨店)の売上に改善が見られた結
果、2.6%の増収となりました。
現地通貨ベースの営業利益は、減収影響により、31.2%と大幅な減益(邦貨換算ベース32.3%減)となったも
のの、経費削減により、黒字を確保しました。
c.ピーチ・ジョン事業
当該セグメントの売上高は、消費者のニーズを捉えた商品企画と話題性のあるコンテンツ開発に加え、効率的に
新規顧客数や年間購買回数の増加に繋げるためのマーケティング戦略が奏功し、自社ECが高い成長を維持したこと
から、122.0億円(前期比8.7%増)となりました。なお、これまで「ワコール事業(海外)」セグメント内で計上
していた「ピーチ・ジョン」ブランドの中国国内の売上高については、当期より「ピーチ・ジョン事業」セグメン
トでの計上に変更し、前期実績についても遡及修正しています(当該変更に伴う「ピーチ・ジョン事業」セグメン
トの売上高への影響額は、当期:約5.1億円、前期:約7.4億円(売上高の増加要因))。
国内における自社EC事業は、年間を通じて新規顧客が増加したほか、定番商品も好調に推移したことから、前期
に比べ43.5%の増収となりました。他方、店舗事業は第2四半期連結会計期間以降、来店客の購買率の向上が寄与
し、堅調に推移したものの、第1四半期連結会計期間の店舗休業が響き、11.9%の減収となりました。
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021 年 3 月期決算短信
営業利益は、15.9億円と大幅な増益(前期は3.5億円の営業損失)となりました。増収効果に加え、自社EC売上
の構成比の高まりやセールの抑制などによる売上利益率の改善、経費削減などが増益に寄与しました。
d.その他
当該セグメントの売上高は、125.2億円(前期比36.2%減)、営業損益は7.3億円の営業損失(前期は5.9億円の
営業損失)となりました。
【ルシアン】
ルシアンの売上高は、得意先の仕入枠の抑制の影響などにより、量販店など向けのプライベートブランド商品
の販売が低調に推移した結果、前期に比べ19.9%の減収となりました。営業利益は、前期の第4四半期連結会計
期間に実施した不採算事業の撤退効果に加え、経費削減を進めた結果、2.2億円(前期は4.8億円の営業損失)と
なりました。
【七彩】
七彩の売上高は、感染症の拡大に伴う新規出店や各種イベントの中止・延期による工事事業の低迷が影響し、
前期に比べ39.1%の減収となりました。営業損益は、経費削減に努めたものの、減収の影響が大きく、3.6億円
の営業損失(前期は2.2億円の営業利益)となりました。
② 次期の見通し
連結売上高・利益
(単位:百万円)
2021年3月期 2022年3月期 前期比
当期実績 売上比 次期見込 売上比 増減額 増減率
売上高 152,204 - 184,000 - +31,796 +20.9%
営業利益(△損失) △1,115 - 6,000 3.3% +7,115 -
税引前当期純利益 10,792 7.1% 7,900 4.3% △2,892 △26.8%
当社株主に帰属する当期純利益 7,025 4.6% 5,500 3.0% △1,525 △21.7%
1株当たり当社株主に帰属する
112.57円 - 88.11円 - - -
当期純利益
(単位:百万円)
セグメント別売上高 2021年3月期 2022年3月期 前期比
当期実績 構成比 次期見込 構成比 増減額 増減率
売上高 152,204 100.0% 184,000 100.0% +31,796 +20.9%
ワコール事業(国内) 86,133 56.6% 99,300 54.0% +13,167 +15.3%
ワコール事業(海外) 41,355 27.2% 57,250 31.1% +15,895 +38.4%
ピーチ・ジョン事業 12,200 8.0% 12,500 6.8% +300 +2.5%
その他 12,516 8.2% 14,950 8.1% +2,434 +19.4%
(単位:百万円)
セグメント別営業利益(△損失) 2021年3月期 2022年3月期 前期比
当期実績 売上比 次期見込 売上比 増減額 増減率
営業利益(△損失) △1,115 - 6,000 3.3% +7,115 -
ワコール事業(国内) 627 0.7% 4,000 4.0% +3,373 +538.0%
ワコール事業(海外) △2,603 - 1,140 2.0% +3,743 -
ピーチ・ジョン事業 1,591 13.0% 1,100 8.8% △491 △30.9%
その他 △730 - △240 - +490 -
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021 年 3 月期決算短信
2022 年3月期の通期連結業績予想は、上表のとおりです。なお、有価証券・投資評価損益による業績の変動影
響は織り込んでおりません。主要な為替レートは、1米ドル=108.0 円、1英ポンド=150.0 円、1中国元=16.5
円を見込んでおります。
当社は、「グループとして世界のワコールを目指す」という将来像を掲げ、経営資源やグループのネットワーク
を最大限に活用して、常に先駆的な商品を世界市場に提供し、下着文化の領域を開拓し続けることを通して、ワコ
ールグループの商品やサービスに対して、また社会的な課題への取り組みに対して、世界のステークホルダーから
高い信頼を獲得することを目指しています。
しかしながら、感染症の脅威は続いており、様々な国や地域でワクチンの接種が開始されるものの、感染防止対
策としての外出規制など、経済活動の一部制限が続く可能性もあり、本格的な回復に向けては時間を要すると考え
られます。
このような環境下、当社では、引き続き、お客さま・従業員・お取引先の安全と健康の確保を最優先に事業活動
を行いつつ、高収益の経営体質の構築に向けた構造改革に取り組む計画です。感染症の蔓延をきっかけに大きく変
化した消費者の生活様式に対応する商品・サービスの開発・提供を継続的に行うとともに、「オンラインとオフラ
インの融合」、「顧客データの活用」など顧客体験の向上に向けて取り組む独自のCX戦略を推進することで、お客
さま一人ひとりとの「深く、広く、長い」関係性の構築を目指します。
また、環境問題はさらに深刻さを増しており、消費者のサステナビリティへの意識はますます変化しています。
当社では、社会的価値と経済的価値の創造を軸に成長を目指すESG経営を推進し、ガバナンスや人権、環境などの
重要課題に対する取り組みを強化する計画です。同時に、テレワークを含めたワークスタイル変革、事業成長を支
える人材育成、働きがいを高める組織風土の醸成など、持続的な成長に向けた事業基盤の整備についても推進して
まいります。
(新型コロナウイルス感染症に関するリスク情報)
国内における感染症の再拡大などを踏まえると、現時点では感染症の収束時期が見通せない状況にあります。
2022年3月期の業績予想については、これまで顕在化している業績への影響が上半期まで続くと仮定したものであ
り、感染症の動向などによって変動する可能性があります。今後、業績予想の見直しが必要と判断した場合は、速
やかに新たな見通しを開示します。
なお、4月23日に発令された国内の緊急事態宣言につきましては、政府発表など現時点で入手可能な情報を踏ま
え、5月末まで継続されるものとし、その影響を業績予想に織り込んでいます。
(2)当期の財政状態の概況
資産、負債、及び株主資本等の状況
当連結会計年度末における総資産は、手元流動性の確保を目的として現金及び現金同等物を積み増したことなど
により、前連結会計年度末に比して 450 億 73 百万円増加し、3,227 億 61 百万円となりました。
負債の部も、同様の理由で短期借入金が増加したことなどにより、前連結会計年度末に比して 359 億5百万円増
加し、1,041 億 45 百万円となりました。
株主資本は、当期純利益の計上や年金債務調整勘定などの変動により、前連結会計年度末に比して 102 億 41 百
万円増加し、2,156 億 12 百万円となりました。
以上の結果により、当連結会計年度末における株主資本比率は、前連結会計年度末に比して 7.2%減少し、
66.8%となりました。
キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、当期純利益 68 億4百万円に減価償却費や繰延税金などによる調整を加
えた金額に対して、資産及び負債の増減などによる調整を行った結果、42 億 60 百万円の収入(前期に比し 90 億
65 百万円の収入減)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得などにより、25 億 62 百万円の支出(前期
は 25 億 69 百万円の収入)となりました。
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021 年 3 月期決算短信
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金支払や非支配持分からの子会社持分取得による支出、条件付取得
対価の支払などがあったものの、短期借入金及び長期債務の調達により、336 億5百万円の収入(前期は 174 億 71
百万円の支出)となりました。
これらの合計に為替変動による現金及び現金同等物への影響額を加味した当連結会計年度末における現金及び現
金同等物は、前連結会計年度末に比して 356 億 52 百万円増加し、635 億 57 百万円となりました。
キャッシュ・フローの指標トレンド
2019 年 3 月期 2020 年 3 月期 2021 年 3 月期
株主資本比率(%) 76.8 74.0 66.8
時価ベースの株主資本比率(%) 63.7 52.7 47.5
債務償還年数(年) 0.6 0.3 9.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 1,238.2 666.3 59.2
株主 資本比率= 株主資本/ 総資産
時価ベー スの株主資 本比率=株 式時価総額 /総資産
債務償還 年数=有利 子負債/営 業キャッシ ュ・フロー
インタレ スト・カバ レッジ・レ シオ=営業 キャッシュ ・フロ ー/利払い
利払 い=連結キ ャッシュ・ フロー計算 書補足情報 の「現金支 払額 利息 」
(3)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
当社は、株主の皆さまへの利益配分に関しては、収益力向上のための積極的な投資によって企業価値を高め、1
株当たり当期純利益の増加を図るとともに、連結業績を考慮しつつ安定的な配当を実施させていただくことを基本
方針としています。
内部留保金については、企業価値向上の観点から、国内事業における顧客接点の拡大や、海外事業拡大のための
積極的な投資に加えて、競争力の維持や成長力強化のための戦略的投資に活用し、将来の収益向上を通して、株主
の皆さまへの還元を図らせていただきたいと考えています。
以上を踏まえ、当期の期末配当については、直近の配当予想のとおり1株当たり 20 円とし、中間配当 20 円と合
わせて年間では 40 円の配当とする予定です。
次期(2022 年3月期)につきましては、上記の基本方針及び業績見通しなどを踏まえ、中間配当を1株当たり
20 円、期末配当を 10 円増配し、1株当たり 30 円とし、年間 50 円の配当を実施する予定です。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、我が国に連結財務諸表制度が導入される以前より、米国会計基準による連結財務諸表を作成し
ていたため、会計基準につきましては米国会計基準を適用しております。
なお、当社グループは、将来の国際会計基準の適用を視野に入れ、社内のマニュアルや指針の整備等の取組みを
実施しております。
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021年3月期決算短信
3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 増減金額
2020年3月31日現在 2021年3月31日現在
(資産の部) 百万円 百万円 百万円
Ⅰ.流動資産
現金及び現金同等物 27,905 63,557 35,652
定期預金 797 1,443 646
有価証券 656 253 △ 403
売掛債権 20,062 17,571 △ 2,491
貸倒引当金 △ 489 △ 346 143
たな卸資産 43,427 43,250 △ 177
返品資産 868 600 △ 268
その他の流動資産 4,964 7,794 2,830
流動資産合計 98,190 134,122 35,932
Ⅱ.有形固定資産
土地 21,460 20,569 △ 891
建物及び構築物 74,039 72,978 △ 1,061
機械装置及び工具器具備品等 18,782 19,356 574
建設仮勘定 1,090 1,264 174
115,371 114,167 △ 1,204
減価償却累計額 △ 63,288 △ 64,409 △ 1,121
有形固定資産合計 52,083 49,758 △ 2,325
Ⅲ.その他の資産
オペレーティングリース
13,540 12,729 △ 811
使用権資産
関連会社投資 21,595 21,207 △ 388
投資 43,904 51,603 7,699
のれん 22,371 21,169 △ 1,202
その他の無形固定資産 14,547 15,220 673
前払年金費用 4,974 9,533 4,559
繰延税金資産 1,118 1,649 531
その他 5,366 5,771 405
その他の資産合計 127,415 138,881 11,466
資産合計 277,688 322,761 45,073
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021年3月期決算短信
前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 増減金額
2020年3月31日現在 2021年3月31日現在
(負債の部) 百万円 百万円 百万円
Ⅰ.流動負債
短期借入金 3,364 40,672 37,308
買掛債務
支払手形 1,112 712 △ 400
買掛金 9,588 8,734 △ 854
未払金 7,107 6,610 △ 497
17,807 16,056 △ 1,751
未払給料及び賞与 6,734 6,822 88
未払税金 4,878 1,025 △ 3,853
返金負債 2,645 2,266 △ 379
短期オペレーティング
4,600 4,411 △ 189
リース負債
1年内返済予定長期債務 50 35 △ 15
その他の流動負債 4,029 4,784 755
流動負債合計 44,107 76,071 31,964
Ⅱ.固定負債
長期債務 35 1,498 1,463
退職給付に係る負債 2,069 1,942 △ 127
繰延税金負債 7,911 12,292 4,381
長期オペレーティング
9,101 8,520 △ 581
リース負債
条件付対価に係る負債(長期) 2,786 1,639 △ 1,147
その他の固定負債 2,231 2,183 △ 48
固定負債合計 24,133 28,074 3,941
負債合計 68,240 104,145 35,905
(資本の部)
Ⅰ.資本金 13,260 13,260 -
Ⅱ.資本剰余金 29,836 29,120 △ 716
Ⅲ.利益剰余金 185,233 181,346 △ 3,887
Ⅳ.その他の包括損益累計額
為替換算調整勘定 △ 1,033 1,770 2,803
年金債務調整勘定 △ 4,594 △ 1,008 3,586
Ⅴ.自己株式 △ 17,331 △ 8,876 8,455
株主資本合計 205,371 215,612 10,241
Ⅵ.非支配持分 4,077 3,004 △ 1,073
資本合計 209,448 218,616 9,168
負債及び資本合計 277,688 322,761 45,073
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021年3月期決算短信
(2)連結損益計算書
(%表示は対売上高比率)
前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 自 2019年 4月 1日 自 2020年 4月 1日 増減金額
至 2020年 3月31日 至 2021年 3月31日
百万円 % 百万円 % 百万円
Ⅰ.売上高 186,760 100.0 152,204 100.0 △ 34,556
Ⅱ.営業費用
売上原価 84,959 45.5 67,798 44.5 △ 17,161
販売費及び一般管理費 94,696 50.7 82,836 54.4 △ 11,860
のれん及びその他の無形固定資産減損損失 473 0.2 2,685 1.8 2,212
営業費用合計 180,128 96.4 153,319 100.7 △ 26,809
営業利益(△損失) 6,632 3.6 △ 1,115 △ 0.7 △ 7,747
Ⅲ.その他の収益・費用(△)
受取利息 177 61 △ 116
支払利息 △ 19 △ 78 △ 59
受取配当金 1,506 1,126 △ 380
有価証券・投資評価損益(純額) △ 3,760 10,390 14,150
その他の損益(純額) △ 177 408 585
その他の収益・費用合計 △ 2,273 △ 1.3 11,907 7.8 14,180
税引前当期純利益 4,359 2.3 10,792 7.1 6,433
法人税等
当期税額 7,126 3.8 1,803 1.2 △ 5,323
繰延税額 △ 5,673 △ 3.1 2,278 1.5 7,951
法人税等合計 1,453 0.7 4,081 2.7 2,628
持分法による投資損益調整前当期純利益 2,906 1.6 6,711 4.4 3,805
持分法による投資損益 62 0.0 93 0.1 31
当期純利益 2,968 1.6 6,804 4.5 3,836
非支配持分帰属損益 504 0.3 221 0.1 △ 283
当社株主に帰属する当期純利益 3,472 1.9 7,025 4.6 3,553
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(株)ワコールホールディングス (3591) 2021年3月期決算短信
(3)連結包括損益計算書
前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 自 2019年 4月 1日 自 2020年 4月 1日 増減金額
至 2020年 3月31日 至 2021年 3月31日
百万円 百万円 百万円
Ⅰ.当期純利益 2,968 6,804 3,836
Ⅱ.その他の包括損益
-税効果調整後
為替換算調整勘定 △ 2,532 2,648 5,180
年金債務調整勘定 1,085 3,591 2,506
その他の包括損益 合計 △ 1,447 6,239 7,686
当期包括損益 1,521 13,043 11,522
非支配持分帰属当期包括損益 452 371 △ 81
当社株主に帰属する当期包括損益 1,973 13,414 11,441
(4)連結資本勘定計算書
前連結会計年度
資本の部
項 目 社外流通 その他の包括
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計 非支配持分 資本合計
株式数 損益累計額
千株 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2019年3月31日現在 65,178 13,260 29,807 193,139 △ 4,128 △ 15,584 216,494 4,650 221,144
ASU2018-11の適用による
累積影響額 △ 515 △ 515 △ 515
-税効果調整後
当社株主への現金配当 △ 4,907 △ 4,907 △ 4,907
非支配持分への現金配当 - △ 237 △ 237
自己株式の取得 △ 2,798 △ 7,745 △ 7,745 △ 7,745
自己株式の消却 △ 5,935 5,935 - -
その他 23 29 △ 21 63 71 116 187
当期純利益 3,472 3,472 △ 504 2,968
その他の包括損益 △ 1,499 △ 1,499 52 △ 1,447
2020年3月31日現在 62,403 13,260 29,836 185,233 △ 5,627 △ 17,331 205,371 4,077 209,448
当連結会計年度
資本の部
項 目 社外流通 その他の包括
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計 非支配持分 資本合計
株式数 損益累計額
千株 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円 百万円
2020年3月31日現在 62,403 13,260 29,836 185,233 △ 5,627 △ 17,331 205,371 4,077 209,448
当社株主への現金配当 △ 2,496 △ 2,496 △ 2,496
非支配持分への現金配当 - △ 81 △ 81
自己株式の取得 △0 △1 △1 △1
自己株式の消却 △ 8,404 8,404 - -
非支配持分との資本取引 △ 740 △ 740 △ 621 △ 1,361
その他 18 24 △ 12 52 64 64
当期純利益 7,025 7,025 △ 221 6,804
その他の包括損益 6,389 6,389 △ 150 6,239
2021年3月31日現在 62,421 13,260 29,120 181,346 762 △ 8,876 215,612 3,004 218,616
- 12 -
(株)ワコールホールディングス (3591) 2021年3月期決算短信
(5)連結キャッシュ・フロー計算書
前連結会計年度 当連結会計年度
科 目 自 2019年4月 1日 自 2020年4月 1日 増減金額
至 2020年3月31日 至 2021年3月31日
百万円 百万円 百万円
Ⅰ.営業活動によるキャッシュ・フロー
1.当期純利益 2,968 6,804 3,836
2.営業活動によるキャッシュ・フローへの調整
(1)減価償却費 6,029 6,128 99
(2)貸倒引当金 299 △ 199 △ 498
(3)繰延税金 △ 5,673 2,278 7,951
(4)固定資産除売却損益(純額) 103 △ 365 △ 468
(5)有形固定資産減損損失 769 1,136 367
(6)のれん及びその他の無形固定資産減損損失 473 2,685 2,212
(7)有価証券・投資評価損益(純額) 3,760 △ 10,390 △ 14,150
(8)持分法による投資損益(受取配当金控除後) 480 469 △ 11
(9)資産及び負債の増減
売掛債権の減少 4,685 2,767 △ 1,918
たな卸資産の減少(△増加) △ 1,350 972 2,322
返品資産の減少 312 268 △ 44
その他の流動資産等の増加 △ 29 △ 2,632 △ 2,603
買掛債務の減少 △ 373 △ 859 △ 486
返金負債の減少 △ 837 △ 379 458
退職給付に係る負債の増加 776 226 △ 550
その他の負債等の増加(△減少) 665 △ 4,485 △ 5,150
(10)その他 268 △ 164 △ 432
営業活動によるキャッシュ・フロー 13,325 4,260 △ 9,065
Ⅱ.投資活動によるキャッシュ・フロー
1.定期預金の増加額 △ 438 △ 941 △ 503
2.定期預金の減少額 3,576 291 △ 3,285
3.持分証券の売却及び償還収入 15,252 2,340 △ 12,912
4.持分証券の取得 △ 339 △7 332
5.負債証券の償還収入 544 742 198
6.有形固定資産の売却収入 104 889 785
7.有形固定資産の取得 △ 3,442 △ 2,764 678
8.無形固定資産の取得 △ 3,539 △ 2,840 699
9.貸付による支出 - △ 315 △ 315
'1 0.新規子会社の取得(取得した現金との純額) △ 9,181 - 9,181
'1 1.その他 32 43 11
投資活動によるキャッシュ・フロー 2,569 △ 2,562 △ 5,131
Ⅲ.財務活動によるキャッシュ・フロー
1.短期借入金の純増減額 △ 4,645 17,208 21,853
2.短期借入金(3ヶ月超)の調達 - 20,424 20,424
3.短期借入金(3ヶ月超)の返済 - △ 424 △ 424
4.長期債務の調達 - 1,447 1,447
5.長期債務の返済 △ 53 △ 50 3
6.自己株式の取得 △ 7,745 △1 7,744
7.当社株主への配当金支払額 △ 4,907 △ 2,496 2,411
8.非支配持分への配当金支払額 △ 237 △ 81 156
9.非支配持分からの払込みによる収入 116 - △ 116
'1 0.非支配持分からの子会社持分取得による支出 - △ 1,361 △ 1,361
'1 1.条件付取得対価の支払 - △ 1,061 △ 1,061
財務活動によるキャッシュ・フロー △ 17,471 33,605 51,076
Ⅳ.為替変動による現金及び現金同等物への影響額 △ 651 349 1,000
Ⅴ.現金及び現金同等物の増減額 △ 2,228 35,652 37,880
Ⅵ.現金及び現金同等物の期首残高 30,133 27,905 △ 2,228
Ⅶ.現金及び現金同等物の期末残高 27,905 63,557 35,652
補足情報
現金支払額
利息 20 72 52
法人税等 4,758 8,643 3,885
現金支出を伴わない投資活動
新規子会社の取得価額(条件付取得対価) 4,172 - △ 4,172
固定資産の取得価額 751 704 △ 47
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(6)継続企業の前提に関する注記
該当事項はありません。
(7)連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項
① 連結範囲及び持分法の適用に関する事項
主要連結子会社 ㈱ワコール、㈱ピーチ・ジョン、㈱ルシアン、九州ワコール製造㈱、
㈱トリーカ、㈱七彩、WACOAL INTERNATIONAL CORP.、WACOAL AMERICA,INC.、
WACOAL EUROPE LTD、WACOAL EMEA LTD、WACOAL EUROPE SAS、
WACOAL HONG KONG CO.,LTD.、和江留投資股份有限公司、
華歌爾(中国)時装有限公司、WACOAL INTERNATIONAL HONG KONG CO.,LTD
A TECH TEXTILE CO.,LTD.
主要関連会社 ㈱新栄ワコール、台湾華歌爾股份有限公司、THAI WACOAL PUBLIC CO.,LTD.
② 連結範囲及び持分法の適用の異動状況
該当事項はありません。
③ 連結財務諸表の作成基準
米国預託証券の発行に関して要請された、米国において一般に認められた会計基準による用語・様式及び
作成方法に準拠して作成しております。従って「連結財務諸表規則」及び「連結財務諸表等の作成基準」
に準拠して作成する場合とはその内容が異なっております。
④ 重要な会計方針
a.たな卸資産の評価基準
製品・商品及び仕掛品については主として総平均法、原材料については先入先出法により、いずれも低価
法で評価しております。
b.有形固定資産の評価基準及び減価償却の方法
有形固定資産の取得原価で評価しております。減価償却費はその資産の見積耐用年数(資産計上されたリ
ース資産については、そのリース期間)をもとに主として定額法で算出しております。
c.有価証券及び投資の評価基準
米国財務会計基準審議会会計基準書 320 及び米国財務会計基準審議会会計基準書 321 の規定に準拠して、
有価証券及び投資を「負債証券」及び「持分証券」に分類し、負債証券については、さらに「売却可能有
価証券」及び「満期保有目的有価証券」に分類しております。 「売却可能有価証券」は公正価値により評価
しており、
「満期保有目的有価証券」は償却原価により評価しております。 これらの売却損益は移動平均法
による取得原価に基づいて算出しております。また、持分証券については、公正価値により測定し未実現
の保有損益は純損益に計上しております。
d.退職給付に係る負債
米国財務会計基準審議会会計基準書 715 の規定に準拠して計上しております。
e.消費税等の会計処理
消費税等の会計処理は、税抜方式によっております。
f.連結キャッシュ・フロー計算書
連結キャッシュ・フロー計算書の作成にあたり、取得日から満期日までの期間が 3 ヶ月以内の流動性の高
い短期金融資産は現金及び現金同等物に含めております。
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(8)連結財務諸表に関する注記事項
①1株当たり情報
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月期) (2021年3月期)
当社株主に帰属する当期純利益 3,472 百万円 7,025 百万円
期中平均発行済株式数 63,989,561 株 62,406,826 株
1株当たり当社株主に帰属する当期純利益 54.26 円 112.57 円
希薄化後1株当たり当社株主に帰属する当期純利益 54.05 円 112.09 円
②セグメント情報
a.オペレーティング・セグメント情報
前連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日) (単位:百万円)
ワコール事業 ワコール事業 ピーチ・ジョン 消去又は
その他 計 連結
(国内) (海外) 事業 全社
売上高
(1)外部顧客に対する売上高 106,112 49,808 11,224 19,616 186,760 - 186,760
(2)セグメント間の内部売上高
1,107 10,570 214 5,110 17,001 △ 17,001 -
又は振替高
計 107,219 60,378 11,438 24,726 203,761 △ 17,001 186,760
営業費用 101,136 58,603 11,598 25,319 196,656 △ 17,001 179,655
のれん及びその他の無形固定資産減損損失 - 282 191 - 473 - 473
営業費用計 101,136 58,885 11,789 25,319 197,129 △ 17,001 180,128
営業利益(△損失) 6,083 1,493 △ 351 △ 593 6,632 - 6,632
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日) (単位:百万円)
ワコール事業 ワコール事業 ピーチ・ジョン 消去又は
その他 計 連結
(国内) (海外) 事業 全社
売上高
(1)外部顧客に対する売上高 86,133 41,355 12,200 12,516 152,204 - 152,204
(2)セグメント間の内部売上高
754 8,769 219 3,827 13,569 △ 13,569 -
又は振替高
計 86,887 50,124 12,419 16,343 165,773 △ 13,569 152,204
営業費用 86,260 50,054 10,816 17,073 164,203 △ 13,569 150,634
のれん及びその他の無形固定資産減損損失 - 2,673 12 - 2,685 - 2,685
営業費用計 86,260 52,727 10,828 17,073 166,888 △ 13,569 153,319
営業利益(△損失) 627 △ 2,603 1,591 △ 730 △ 1,115 - △ 1,115
(注) 1.各事業の主な製品
ワコール事業(国内) ・・・ インナーウェア(ファンデーション・ランジェリー・ナイトウェア・リトルインナー)、アウターウェア、スポーツウェア、
レッグニット他
ワコール事業(海外) ・・・ インナーウェア(ファンデーション・ランジェリー・ナイトウェア・リトルインナー)、アウターウェア、スポーツウェア、
その他繊維関連商品他
ピーチ・ジョン事業 ・・・ インナーウェア(ファンデーション・ランジェリー・ナイトウェア)、アウターウェア、
その他繊維関連商品他
その他 ・・・ インナーウェア(ファンデーション・ランジェリー・ナイトウェア・リトルインナー)、アウターウェア、スポーツウェア、
その他繊維関連商品、マネキン人形、店舗設計・施工他
2.報告セグメントの変更等に関する事項
第1四半期連結会計期間より、当社グループ内の業績管理区分の一部見直しに伴い、従来「ワコール事業(国内)」
セグメントに含めていたAi及び「ピーチ・ジョン事業」セグメントを「その他」セグメントへ含めて開示してお
りましたが、量的基準の判定を行った結果、「その他」セグメントに含めた「ピーチ・ジョン事業」が基準を満た
したため、第2四半期連結会計期間より報告セグメントとして記載する方法に変更しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後の報告セグメントに基づき作成したものを開示しております。
3.オペレーティング・セグメント別資産関連情報
当連結会計年度において、 資金の借入を実行したことなどにより、「ワコール事業(国内)」セグメントの資産が
前連結会計年度末に比して48,027百万円増加しております。その結果、「ワコール事業(国内)」セグメントの資
産は当連結会計年度末において、285,421百万円となっております。
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b.地域別情報
前連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日) (単位:百万円)
アジア 消去又は
日本 欧米 計 連結
オセアニア 全社
Ⅰ.売上高
外部顧客に対する売上高 135,273 20,596 30,891 186,760 ― 186,760
Ⅱ.営業利益(△損失) 5,398 △ 77 1,311 6,632 ― 6,632
Ⅲ.長期性資産 44,014 4,034 4,035 52,083 ― 52,083
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日) (単位:百万円)
アジア 消去又は
日本 欧米 計 連結
オセアニア 全社
Ⅰ.売上高
外部顧客に対する売上高 109,464 16,301 26,439 152,204 ― 152,204
Ⅱ.営業利益(△損失) 1,803 108 △ 3,026 △ 1,115 ― △ 1,115
Ⅲ.長期性資産 41,918 3,536 4,304 49,758 ― 49,758
(注)1.国又は地域の区分の方法は地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
アジア・オセアニア:アジア諸国、オーストラリア
欧 米:北米及びヨーロッパ諸国
3.売上高は連結会社を所在地別に分類したものであります。
4.長期性資産は有形固定資産であります。
c.海外売上高
前連結会計年度(2019年4月1日~2020年3月31日) (単位:百万円)
アジア・オセアニア 欧米 計
Ⅰ.海外売上高 20,596 30,891 51,487
Ⅱ.連結売上高 ― ― 186,760
Ⅲ.連結売上高に占める海外売上高の割合 11.0 % 16.6 % 27.6 %
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日) (単位:百万円)
アジア・オセアニア 欧米 計
Ⅰ.海外売上高 16,301 26,439 42,740
Ⅱ.連結売上高 ― ― 152,204
Ⅲ.連結売上高に占める海外売上高の割合 10.7 % 17.4 % 28.1 %
(注)1.国又は地域の区分の方法は地理的近接度によっております。
2.本邦以外の区分に属する主な国又は地域
アジア・オセアニア:アジア諸国、オーストラリア
欧 米:北米及びヨーロッパ諸国
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③ 販売の状況
前連結会計年度 当連結会計年度
自 2019年4月 1日 自 2020年4月 1日
製品の種類
至 2020年3月31日 至 2021年3月31日
金額 構成比 金額 構成比
百万円 % 百万円 %
インナーウェア
ファンデーション
144,933 77.6 122,776 80.7
・ランジェリー
ナイトウェア 7,459 4.0 6,522 4.3
リトルインナー 1,014 0.6 749 0.5
小 計 153,406 82.2 130,047 85.5
アウターウェア
12,746 6.8 8,836 5.8
・スポーツウェア等
レッグニット 1,563 0.8 918 0.6
その他繊維製品及び関連製品 7,545 4.0 5,354 3.5
その他 11,500 6.2 7,049 4.6
合 計 186,760 100.0 152,204 100.0
④重要な後発事象
該当事項はありません。
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