3529 アツギ 2020-05-15 14:30:00
構造改革の取り組みと当社グループが目指す中期ビジョンに関する補足説明について [pdf]

                                        2020 年 5 月 15 日
各   位
                       会 社 名 ア ツ ギ 株 式 会 社
                       代表者名 代 表 取 締 役 社 長 工藤 洋志
                              (コード番号:3529 東証第1部)
                       問合せ先 執 行 役 員 管 理 統 括 古川 雅啓
                                   (TEL 046-235-8107)



構造改革の取り組みと当社グループが目指す中期ビジョンに関する補足説明について

 2020 年 3 月 31 日に公表いたしました「構造改革の取り組みと当社グループが目指す中
期ビジョン」に関しまして、本日までの間に当社の株主の皆様から寄せられたご意見等に
つきまして、以下の通り補足説明を申しあげます。
 以下をご参照いただき、改めて当社グループが目指すべき姿とこれらを実現するための
今後の取り組みにつきましてご理解を賜りますよう、よろしくお願い申しあげます。

                       記

Q1.今回の構造改革はなぜあと 4 年(2024 年 3 月期まで)も期間を要するのか。スピー
 ド感が足りないのではないか。
A.今回公表いたしました当社グループが目指す中期ビジョンにおいて掲げている構造改
 革の取り組みは、事業構造改革、業務構造改革、コスト構造改革の 3 つの大きな構造改
 革を同時に進めていくものです。これらのなかには販売商品や販路別の構成比率の変更
 をはじめ、基幹システムの更新や保有する不動産の再開発など、これまで長年に渡って
 続けてきた当社のビジネスモデルそのものを抜本的に見直す施策であることから、 年と   4
 いう期間は現実的かつ最低限必要な期間と捉えております。
 勿論、現在の厳しい経営状況からの早期脱却を図るため、スピード感をもって取り組ん
 でまいります。

Q2.2024 年3月期の ROE 目標値を 3%としているが、目標値が低すぎるのではないか。
A.コーポレート・ガバナンスコードやスチュワードシップ・コード等に基づき、機関投
 資家を中心に投資判断や議決権行使に際し ROE が重視されていることは理解しており、
 当社としても中長期的に資本効率を重視した経営を目指していく考えを持っております。
 まずは、今回公表した 3 つの構造改革の目標値を着実に実行していくことが重要である
 と考えており、これらを踏まえた現実的目線から 2024 年 3 月期の ROE 目標設定を 3%
 とさせていただきました。勿論、これはあくまで通過点であると考えておりますので、
 将来的には 5∼10%の達成を目標とし、    今後、更なる収益向上とあわせて資本効率の改善
 等にも取り組んでいきたいと考えております。

Q3.ROE の向上には、収益構造の改善とともに資本構成の見直しも必要と考える。この
 点において現状 80%を超えている当社の自己資本比率は高すぎるのではないか。
A.現状の当社の自己資本比率は 80%以上となっており、業界水準としては比較的高い水
 準であることは以前から認識しており、社内でも最適な資本構成に関する議論を重ねて
 まいりました。この点につきましては、この度、2020 年 5 月 15 日付にて「資本金の額
 の減少ならびに剰余金の処分および剰余金の配当に関するお知らせ」を公表させていた
 だき、今後の資本政策上の柔軟性および機動性を確保すること等を目的として資本金の
 額を減少することを 2020 年 6 月 26 日開催予定の第 94 回定時株主総会に付議すること
 を決定しております。これを機に、今後も最適な資本構成への不断の見直しとバランス
 シートの改革を進めていくとともに、構造改革により収益性の改善を着実に推し進める
 ことにより ROE の向上に繋げていきたいと考えております。

Q4.2019 年 3 月期の有価証券報告書を見ると、政策保有株式の保有が多い印象を受ける。
 資本効率の観点からはこれらをもっと削減していくべきではないか。
A.当社としても、コーポレート・ガバナンスコードに則り政策保有株式の縮減を図るべ
 く、現在、具体的な縮減方針の策定を議論しているところです。当社が保有している政
 策保有株式は、主には当社商品の卸売販売先である流通企業が中心となっており、これ
 らの企業の取引先持株会への加入を通じて年々保有数が増加してきたことが背景にあり
 ます。当社としても現在の保有水準が適切とは考えておらず、銘柄ごとの経済合理性を
 勘案しながら順次縮減を図ってまいります。
 また、今後、構造改革を断行していく過程において、各種の設備投資も必要となります
 ので、政策保有株式の売却資金は、成長投資と株主還元の最適なバランスを考慮して、
 活用していく方針です。

Q5.今回の構造改革を今後推進していくにあたり、次回の定時株主総会に会社が提案す
 る予定の取締役候補者は適任といえるのか。
A.候補者順に以下の通り選任理由をご説明いたします。

・工藤洋志氏
 2014 年 6 月の代表取締役社長就任以来、中期経営計画「ATSUGI VISION 2017」およ
 び「ATSUGI VISION 2020」を策定し主力の繊維事業における安定的な収益基盤構築に
 向けて尽力するとともに、衣料品・アパレル不振等の厳しい経営環境の中において、強
 固な経営基盤を構築するため 3 つの構造改革を打ち出し、当社グループの変革を主導し
 ております。また、社外役員を主要構成員とする任意の諮問委員会の設置、役員報酬制
 度の見直し等によるガバナンスの強化や、経営人材育成制度の創設により女性を含む次
 世代の人材登用を進めるなど、強いリーダーシップとバランス感覚を持って当社グルー
 プの経営を牽引しております。これらの経験と実績等を踏まえ、当社グループの課題で
 ある構造改革と業績回復の実現に向けて、引き続き取締役としての職務を適切に遂行で
 きるものと判断しております。

・岡田武浩氏
 管理部門全般を管掌し、経理・財務戦略や業績管理、働き方改革やリスクマネジメント、
 コンプライアンス、IT等への取り組みを推進してきたほか、経営計画および事業戦略
 の策定を主導するなどグループ経営の中心的役割を担っており、これらの豊富な経験か
 ら当社グループの経営課題を熟知したうえで構造改革の取り組みを牽引しております。
 これらの経験と実績等を踏まえ、当社グループの課題である構造改革と業績回復の実現
 に向けて、引き続き取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断しております。

・牧野智哉氏
 営業部門における豊富な現場経験と実績を有するほか、2019 年度からは構造改革の担当
 執行役員として、基幹システムの更新、物流業務改革、土地再開発等、部門の垣根を越
 えた大型プロジェクトを主導する役割を担い、これらを積極的に推進するなど実行力を
 兼ね備えております。これらの経験と実績等を踏まえ、当社グループの課題である構造
 改革と業績回復の実現に向けて、取締役としての職務を適切に遂行できるものと判断し
 ております。

・髙梨利雄氏
 センコー株式会社の代表取締役としてロジスティクス分野に高い見識を有しているうえ、
 長年にわたり旭化成株式会社の繊維事業部門において執行役員および役員を歴任した経
 験から、繊維業界に精通しております。これらの知識と経験等を踏まえ、社外取締役と
 して当社グループの経営を独立的な立場から適切に監督し、当社グループの持続的な成
 長と中長期的な企業価値の向上に貢献できるものと判断しております。

・播磨奈央子氏
 公認会計士として財務・会計に関する専門的な知識を有しているほか、一般事業会社の
 監査役や監査等委員としての経営監督経験に基づき、当社取締役会において積極的に意
 見を述べております。これらの知識と経験等を踏まえ、社外取締役として当社グループ
 の経営を独立的な立場から適切に監督し、さらには女性の視点を事業戦略等に反映する
 ことなどにより、引き続き当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に
 貢献できるものと判断しております。

Q6.中期経営計画や今回の構造改革の計画策定に関しては、社外役員を含む取締役会に
 おいて十分に議論がなされ、適切な監督・チェック機能が働いているのか。
A.現在の当社取締役会において独立社外取締役の人数は取締役総数の 3 分の 1 を占めて
 おり、一定の独立性が確保された体制を構築しております。そのうえで、中期経営計画
 の進捗状況は、取締役会において定期的に報告がなされ、社外取締役を含む社外役員か
 らも各々の経験や知見に基づいた有用なご意見・ご指摘等をいただき、毎回闊達な議論
 がなされております。特に今回の構造改革の計画策定と取り組みにあたっては、時には
 非常に厳しいご意見・ご指摘等をいただきながら繰り返し議論を重ねて進めてきたとこ
 ろです。
 社外役員からいただく社内出身者とは異なる視点からのご意見・ご指摘等は大変貴重な
 ものであり、これらは当社の経営戦略等にも確実に活かされ、また、社内出身の業務執
 行取締役に対する適切な監督・チェック機能にも寄与しているものと考えております。

Q7.当社は主に女性向け商品を製造・販売する会社であるため、事業戦略等において女
 性の目線は重要と考えるが、女性社員の活躍状況や管理職への登用状況はどのようにな
 っているのか。
A.当社の主力事業はストッキング・タイツなどの女性向け商品の企画開発、製造販売で
 あることから、 職場で働く女性社員は重要な戦力であり、 現在でも企画開発の現場など、
 もの作りの最前線では女性社員が活躍しております。一方、当社は女性総合職社員の本
 格的な採用を約 20 年前から開始しており、当社の長い歴史からすればその歴史はまだ浅
 く、グループリーダー以上の管理職の女性比率は 14%程度に留まっているのが現状です。
 ただし、直近 10 年間の新卒総合職採用実績においては約 6 割を女性が占めるなど、社員
 に占める女性比率は確実に上がっておりますので、これらの人材を育成していくことに
 より、今後、管理職さらには役員に登用される女性は確実に増えていくと考えておりま
 す。採用活動とあわせて、福利厚生などの制度面においても女性の活躍支援および人材
 定着の観点から適宜見直しを行うなど、今後も女性社員が結婚や出産後も長く働けるよ
 うにサポート体制を充実させてまいります。
Q8.ソックス・インナーウエアの強化について、戦略等の考え方を聞きたい。
A.当社の主力商品であるストッキング・タイツ商品は、市場規模に対して供給業者数が
 多く、価格競争に陥りやすい側面があり、思うように収益性が高まらないのが実態です。
 これに対し、ソックス・インナーウエア商品は比較的高単価・高粗利の商品展開が可能
 となり収益性が見込める分野ですが、市場における当社の認知度、シェアはストッキン
 グ・タイツほど十分とはいえません。従って、ソックス・インナーウエアについては既
 に業界認知度のある大手メーカーが展開している高価格帯の商品で競争して勝負するの
 ではなく、比較的手頃な価格帯で高い品質と機能性を持った商品や、「健康」を切り口と
 した商品を独自に企画開発していくことなどにより存在感を示していきたいと考えてい
 ます。これらを踏まえた近年の成功事例として、当社のスポーツインナーが好調に推移
 しており、この分野はさらに強化していきます。ソックスにつきましても、着圧系ソッ
 クスや健康関連商品を積極的に企画開発して他社との差別化を図ってまいります。

Q9.EC・直営店販売の拡大について、戦略等の考え方を聞きたい。
A.当社が主な販路としてきた流通企業への卸売販売は、近年はインバウンド需要があっ
 たものの、天候不順等による衣料品の不振などから売場の縮小傾向が続き、メーカー間
 の価格競争が激化するなど、厳しい事業環境にあります。このような環境下において収
 益を伸ばしていくためには、これらの既存販路の売上を最低限維持したうえで、新たな
 柱となる販路を確立していく必要があります。この点から、当社自身が直接消費者の皆
 様に販売することができ、価格設定や品揃え、販促施策等を主導的に行うことができる
 自社ECや直営店による販売は今後の売上伸長の可能性を秘めた有力な販路であると考
 えており、事業構造改革におけるポイントとして位置付けております。
 自社ECではサイトの一層の充実を図り、直営店では好調なアウトレットや地下街の物
 件に積極的に出店することにより、売上高における直営比率を高めて、全体の売上高の
 底上げに繋げてまいります。

Q10.海外販売の拡大について、戦略等の考え方を聞きたい。
A.中国を中心に販売を拡大することにより海外販売比率を現在の 4%から 10%まで高め
 ることを目標に掲げています。当社のストッキング・タイツは、特に中国においては高
 品質な商品としてブランド認知されており、この点は当社の強みであると考えています。
 従来、中国においては主に日本製商品を現地の代理商を介して販売していましたが、関
 税等の影響により最終小売価格が日本の数倍程度高くなってしまい、富裕層を顧客とす
 る百貨店などに販路が限定されておりました。今後は現地販売子会社を通じて中国工場
 で製造した中間層向けの現地専用商品をEC、直営店などの多様な販路に売り込んで中
 国市場を攻略していくとともに、近年活況となっている越境ECにも積極的に出店し、
 日本製商品の海外顧客への販売を拡大してまいります。

Q11.本社の不動産再開発計画について、使途などを具体的に聞きたい。
A.本計画は、神奈川県海老名市の本社事務所機能・物流センター機能を再編・集約して
 最適な配置を実施した後、物流センター等の跡地を再開発して不動産収益の底上げを図
 るものです。再開発につきましては、商業施設や物流倉庫などを軸に複数の事業者から
 提案を受け、投資額と収益性等のバランスを見て計画を精査中ですが、大型の投資案件
 となるため、今般の新型コロナウイルス感染症拡大による影響等も勘案して慎重に進め
 ていく考えです。
 詳細につきましては決定次第お知らせいたします。
                                     以 上