3446 JTECCORP 2019-06-13 15:00:00
新たな事業の開始に関するお知らせ [pdf]
2019 年6月 13 日
各 位
会 社 名 株式会社ジェイテックコーポレーション
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 津 村 尚 史
(コード番号:3446 東証マザーズ)
問合せ先 取 締 役 管 理 部 長 平 井 靖 人
(TEL. 072-643-2292)
新たな事業の開始に関するお知らせ
当社は、2019 年6月 13 日開催の取締役会において、以下のとおり、新たな事業を開始することを決
議いたしましたので、お知らせいたします。
記
1. 事業開始の趣旨
当社は、オプティカル事業、ライフサイエンス・機器開発事業の2つの事業を展開しておりま
す。
オプティカル事業においては、世界各地の放射光施設及びX線自由電子レーザー施設のバージ
ョンアップや新設による当社X線ミラーの旺盛な需要により、着実に売上げを伸ばしております。
一方、ライフサイエンス・機器開発事業においては、当社の独自の培養技術 CELL FLOAT を用いて、
横浜市立大学医学部との再生医療事業や大阪大学医学部との共同研究が順調に推移しており、
CELL FLOAT は将来の収益を産み出すエンジンになると考えております。
また、以前より第3の事業を目指し、当社の表面ナノ加工技術※ を利用した、半導体分野、宇
宙分野、医療分野等への参入を目指し、共同開発を推進して新規事業の開始を準備してまいりま
した。
この度、一部の分野において準備が整ったと判断いたしましたので、本格的に新規事業を開始
いたします。
2. 新たな事業の概要
(1)新たな事業の内容
当社の独自のナノ加工技術を利用し、下記のような分野において有力企業との共同開発により
光学素子の開発及び基板加工開発に取り組んでおります。
・次世代半導体製造及び評価装置用光学素子
・X線顕微鏡用光学素子
・高精度マスク基板における当社ナノ加工・計測技術の適用
(2)当該事業を開始するために支出する金額
当該事業のために今後支出する予定の金額につきましては、現在精査中であります。
3. 日程
(1)取締役会決議日 2019 年6月 13 日
(2)事業開始期日 2019 年7月1日
4.今後の見通し
来期(2020 年6月期)は、本格的な事業展開のための準備期間であり、本事業における業績へ
の影響は軽微であると見込んでおりますが、中長期的には大きく業績向上に寄与するものと考え
ております。今後、本事業の与える影響を精査するため、中期売上計画を策定し、具体的な内容が
確定した段階で速やかに公表いたします。
また、他の産業分野においても複数の技術開発を進めており、準備が整い次第、順次公表いた
します。
※ 当社の表面ナノ加工技術
・EEM(Elastic Emission Machining)
微粒⼦と被加⼯物表⾯間の化学反応を利⽤した独自の表面ナノ加工技術。超純⽔中で被加⼯物
表面原子と反応性のある微粒⼦を⽤いて、被加工物の表面原⼦に作用させて取り除いていくこ
とで、原子レベルで平坦な完全表面を実現します。
EEM の加工原理
・プラズマ CVM(Chemical Vaporization Machining)
⼤気圧プラズマを利用したドライエッチング技術。高圧力雰囲気(主として大気圧の He)中
で電極周りに高周波プラズマを発生させ、高密度で反応性の高いラジカルを局所的に生成し、
被加工物表面原子と反応させて揮発性の物質に変えることで除去するという加工法です。同法
による数値制御加工は、加工量をプラズマの滞在時間で制御するため、機械精度等の影響を受
けにくく、被加工物表面の原子配列を乱さないのが特徴です。当社ではさらに大阪大学の独自
の技術である多電極数値制御法の実用化を図り、加工効率の格段の向上を目指しています。
プラズマ CVM の加工原理
・CARE(Catalyst Referred Etching)
触媒機能を持つパッド(Pt や Ni 等の触媒を成膜)を加工対象物上で超純水を加工液として
動かすことで被加工表面上の凸部のみ化学的に除去する触媒作用を利用した独自のエッチング
技術。ガラスや SiC を始めとする様々な材料表面を原子スケールで平坦化します。
上記 EEM ナノ加工技術は既に形状精度 Si 原⼦4 個分(Peak to Valley (P-V 値)1nm)の平
坦度を長さ 1m のミラーで実現しています。CARE は更に P-V0.7nm を実現し、将来的には原
子 1 個分の平坦度をも可能となる究極の加工法です。
CARE の加工原理
以 上