3409 北日本紡績 2020-03-24 16:00:00
臨時株主総会の開催日時及び場所、付議議案並びに株主提案に対する当社取締役会の意見に関するお知らせ [pdf]

                                                    2020 年3月 24 日


各 位


                                 会 社 名   北日本紡績株式会社
                                 代表者名    代表取締役社長 仲治 文雄
                                         (コード:3409、東証第2部)
                                 問合せ先    取締役総務部長 西川 康一
                                         ( TEL.076-277-7530 )




           臨時株主総会の開催日時及び場所、付議議案並びに

           株主提案に対する当社取締役会の意見に関するお知らせ

 当社は、2020 年3月3日付「株主による臨時株主総会の招集請求に関するお知らせ」において、当社株主
(以下「提案株主」といいます。
              )から、臨時株主総会の招集請求に関する書面を受領したことをお知らせ
し、2020 年3月6日付「臨時株主総会招集のための基準日設定に関するお知らせ」において、2020 年5月上
旬に 2020 年3月 31 日を基準日とする臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。
                                              )を開催すべく検
討していることをお知らせいたしました。また、2020 年3月 12 日付「株主による臨時株主総会の招集請求内
容の一部変更に関するお知らせ」において提案株主から付議議案の一部変更の申し入れがあったことをお知ら
せしております。
 当社は、本日開催の取締役会において、臨時株主総会の開催日時及び場所、付議議案並びに株主提案に対す
る当社取締役会の意見について下記のとおり決定いたしましたので、お知らせいたします。


                          記


1.本臨時株主総会の開催日時及び場所
(1)開催日時  2020 年5月1日(金曜日) 午前 10 時
(2)開催場所  グランドホテル白山 2階 グローリーホール
         石川県白山市西新町 152 番地7

2.臨時株主総会の付議議案
【株主提案】第1号議案 取締役仲治文雄、栗林昭典及び西川康一の解任の件
【株主提案】第2号議案 監査等委員でない取締役5名選任の件
※本臨時株主総会の目的事項、招集の理由、議案の要領等は(別紙)「株主提案の内容」に記載のとおりです。
 なお、当該別紙は受領した書面の内容を原文のまま掲載したものであります。

3.議案に対する当社取締役会の意見
(1)第1号議案 取締役仲治文雄、栗林昭典及び西川康一の解任の件
   ① 取締役会の意見
      当社取締役会としては、本議案に反対いたします。




                         - 1 -
  ② 反対の理由
    当社の経営上の最重要課題は、昨秋より急激に落ち込んできた紡績事業を回復軌道に乗せることが
    喫緊の課題であります。
     現状は主力商品のアラミド糸は、オリンピックを主とする社会インフラ整備事業が一段落し加え
    て自動車関連の販売停滞による需要減や、冬物機能糸はここ2年に渡る暖冬が衣料や保温肌着の売
    れ行き不振を招いていることがその大きな要因と認識しております。
     これらを踏まえ当社は、受注の大半を占める帝人株式会社及び帝人グループ各社の皆様と力を合
    わせ来期の収益を確かなものにするために懸命にその計画策定実行中であります。
     当社の基幹事業の紡績事業では、合理化をより目指した商品の選択と集中、生産設備の集約再配
    置による生産体制の構築により生産性のアップを計画しております。また、生産設備の再配置によ
    る工場空きスペース及び遊休地の活用についても検討をすすめております。テキスタイル事業は、
    中東向け民族衣装を柱に順調に拡大しており更なる強化を図るとともに、東南アジア向けの衣装販
    売も育ってきております。今後、取扱商品の拡大、新規の販売ルートを探りながら企業のグローバ
    ル化を図っております。
     本株主提案においては、当社の経営不振は取締役仲治文雄以下3名の責任との指摘があり、当該
    の取締役3名を解任し、新たに5名の取締役を選任しITやAIの新技術を活かして経営を再建せ
    よとのことですが、なんら具体的な提案は示されておりません。
     当社は、取締役社長仲治文雄を中心とした業務執行取締役が収益改善に向けて、上記施策に取り
    組んでいる最中であり、その中核を担うこの3名は当社にとって欠くことのできない人材でありま
    す。取締役社長仲治文雄は紡績技術とその管理に卓越したものがあり、また、経営全般において十
    分その力を発揮しております。取締役栗林昭典は国内紡績営業にとどまらず中東・東南アジア諸国
    への民族衣装の販売に専心しており、取締役西川康一は管理部門全般を担っております。また、
    2020年3月期の業績予想について下方修正を行ったことは、当社の受注環境の見通しの甘さも一因
    であったと言わざるを得ません。しかしながら、当社は昨秋から営業人員を増加し、情報収集力の
    強化を図るとともに国内外の新規お取引先の開拓に努めております。
     当社の現経営陣は、お取引先や金融機関の皆様をはじめ株主様及び社員との大きな信頼関係のも
    とで収益改善に向かって懸命の努力を重ねており、選解任の必要は全くありません。
     本株主提案による社長以下3名の解任と新たな取締役5名の選任は、いたずらに業務執行の混乱
    を招くだけであり、ひいては企業価値の大きな棄損につながると確信いたします。
     したがいまして、当社取締役会は本株主提案に反対いたします。
(2)第2号議案 監査等委員でない取締役5名選任の件
  ① 取締役会の意見
     当社取締役会としては、本議案に反対いたします。
  ② 反対の理由
     本株主提案は令和2年2月28日付株主総会招集請求書に記載された取締役5名の選任届から、日
    をおかずして3月9日付で取締役候補者全員が変更となる変更届を受理しました。当該取締役候補
    者は、当社の具体的な業務に精通しておらず、またITやAIの活用だけで収益改善の具体策が何
    も提示されていない状況の中では業務執行不全に陥る可能性が大きいと考えます。また10日余りで
    取締役候補者全員を変更することについても、当社の業務に充分な検討と理解を深めたとは到底い
    えないところであります。
     第1号議案に対する当社取締役会の意見において述べたとおり、当社は収益改善のために、計画
    策定とその実行をお取引先様と力を合わせて着実にすすめている現在の経営陣が最適任であり、新
    たな取締役5名選任の必要は全くありません。
     したがいまして、当社取締役会は本株主提案に反対いたします。
                                               以 上




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                                           (別紙)

                    株主提案の内容

                       記
1 株主総会の目的である事項
(1)北日本紡績株式会社取締役仲治文雄、栗林昭典及び西川康一の解任の件
(2)監査等委員でない取締役5名選任の件

2 招集の理由
  北日本紡績株式会社が令和元年11月8日に公表した2020年3月期第2四半期決算短信によれば、
 売上高こそ前年同四半期を上回ったものの、営業利益、経常利益、純利益のいずれも前年同四半期を大
 幅に上回るマイナスとなった。
  また、令和2年2月7日に公表した2020年第3四半期決算短信においても、同様に売上高こそ前
 年同四半期を上回ったものの、営業利益、経常利益、純利益のいずれも前年同四半期を大幅に上回るマ
 イナスとなった。
  北日本紡績株式会社の業績は、前年度である2019年3月期において、営業利益、経常利益及び純
 利益いずれも当初予想を下回ったば かりかマイナスに転じていたところであるが、上記の2020年3
 月 期第2四半期決算短信及び第3四半期決算短信の内容や、本年8月に公表済みの2020年3月期第
 1四半期決算短信においても営業利益、経常利益及び純利益いずれも前年同期の実績値を大きく下回っ
 ている事実を踏まえれば、今後、北日本紡績株式会社が、現経営陣の下で業績を回復することはおよそ
 期待できず、同社がさらに損失を拡大させる結果になることは明白であって、現に、同社は、2020
 年3月期の業績予想について大幅な下方修正の繰り返しを余儀なくされている。北日本紡績株式会社が
 2018年6月に策定した中期経営計画「CHALLENGE KITABO」における業績目標の達
 成も、現状に鑑みれば、およそ不可能であるといわざるを得ない。
  このような北日本紡績株式会社の深刻な苦境の根本的な原因は、ただ漫然と同社を取り巻く経済状況
 のみを現在の業績不振の原因とし、目まぐるしく変化する現代社会の経済環境に対応せず、ITやAI
 といった技術革新にもついていけず、これらの新技術を活かした有効な経営戦略を打ち出すことが出来
 ない現経営陣にあることは明白であって、現在の苦境を脱するためには、解任対象の各取締役を解任し、
 新たに取締役5名を選任して経営陣の抜本的な刷新することが必要不可欠である。
  よって、請求人らは、本書面到達の日から8週間以内の日を総会開催日とする臨時株主総会を開催す
 るよう請求する。

3 議案の要領等
(1)取締役仲治文雄、栗林昭典及び西川康一の解任の件
  【議案の要領】
    取締役仲治文雄、栗林昭典及び西川康一を解任する。
  【提案の理由】
    取締役仲治文雄、栗林昭典及び西川康一は、いずれも、上記請求の理由で述べた現在の北日本紡
   績株式会社の経営不振を脱し、ITやAIといった新技術を活かして同社の経営再建を果たしてい
   くための資質及び能力を欠くものである。
                                           (別紙)

(2)取締役5名選任の件
  【議案の要領】
    監査等委員でない取締役5名を選任する。取締役候補者は次のとおりである。
   【取締役候補者1について】
    氏名(生年月日)
     粕谷俊昭 (生年月日:1959 年3月 30 日)
    略歴及び重要な兼職の状況
     1982 年 三井石油化学工業株式会社 入社
     2002 年 三井化学株式会社 本社基礎化学品事業本部 フェノール事業部
            BPAグループリーダー
     2007 年 同社 本社基礎化学品事業本部 フェノール副事業部長
     2010 年 同社 本社基礎化学品事業本部 工業薬品事業部長
     2013 年 住友商事ケミカル株式会社 企画開発本部長
     2015 年 同社 執行役員有機化学品カンパニー長
     2018 年 ダイソーケミカル株式会社 取締役
     2019 年 株式会社和円商事 取締役(現任)
    所有する貴社の株式の数
     0株
    取締役候補とした理由
     同氏は長年大手化学会社で化学品、樹脂原料の様々な事業運営の経験をもち、事業部長歴任、
    商社での事業経験を通じて化学業界の人脈も豊富である。さらに、同氏は、貴社の最大取引先で
    ある帝人株式会社とも深い人脈があり、貴社における事業の更なる発展、展開を図っていくため、
    不可欠な人材であることから、取締役として適任である。

 【取締役候補者2について】
  氏名(生年月日)
   内田俊夫 (生年月日:1951 年4月2日)
  略歴及び重要な兼職の状況
   1974 年 日商岩井株式会社 入社 東京海外経理課
   1980 年 同社 東京合成樹脂部
   1987 年 同社 台北支店化学品部 課長
   1996 年 日商岩井香港有限公司(香港法人)エネルギー・化学品部 部長
   2002 年 日商岩井プラスチック株式会社 企画開発本部長
   2006 年 同社 取締役物流資材部長
   2009 年 オー・ジー株式会社 入社
   2011 年 上海欧積貿易有限公司(中国法人) 出向
   2014 年 オー・ジー株式会社 経営企画室海外戦略部
   2019 年 国際人材サポート協同組合 代表理事(現任)
  所有する貴社の株式の数
   0株
  取締役候補とした理由
   同氏は、長年大手商社で海外勤務、特に中国圏における勤務が長く、その豊富な国際経験と海外
  における人脈は、今後の貴社の貿易、海外展開を図っていくため必要不可欠な人材であることから、
  取締役として適任である。
                                           (別紙)
【取締役候補者3について】
 氏名(生年月日)
  篠原顕二郎 (生年月日:1985 年3月9日)
 略歴及び重要な兼職の状況
  2011 年 株式会社FFBC-Management 入社
  2015 年 株式会社ハイシンクジャパン 入社
  2016 年 CMC JAPAN株式会社取締役(現任)
 所有する貴社の株式の数
  0株
 取締役候補とした理由
  同氏は、経歴が示すように中国語、英語が堪能であり、また職歴時における財務、経理及び経営
 企画業務の経験を活かし、貴社の今後の海外事業及び新規事業に貢献が期待できることから、取締
 役として適任である。

【取締役候補者4について】
 氏名(生年月日)
  三田実 (生年月日:1975 年9月 23 日)
 略歴及び需要な兼職の状況
  1994 年 日野金属産業株式会社 入社
  2010 年 同社 専務取締役
  2016 年 株式会社エムカン 代表取締役(現任)
 所有する貴社の株式の数
  0株
 取締役候補とした理由
  同氏は、長く環境リサイクル関連事業の事業に従事しており、その経験は貴社の新規事業推進を
 図るため、必要な人材であることから、取締役として適任である。

【取締役候補者5について】
 氏名(生年月日)
  久保田泰昭 (生年月日:1962 年 10 月 22 日)
 略歴及び重要な兼職の状況
  1987 年 大和紡績株式会社 入社
  2007 年 同社 生活資材部 部長
  2009 年 ダイワボウポリテック株式会社 取締役
  2012 年 ダイワボウ ノンウーブン インドネシア(インドネシア法人) 取締役、大和紡績香
         港有限公司(香港法人) 取締役兼務
  2014 年 ダイワボウポリテック株式会社 常務取締役
  2017 年 同社 専務取締役
 所有する貴社の株式の数
  0株
 取締役候補とした理由
   同氏は、長く総合繊維関連事業に携わり、海外法人を含め、多くの会社の事業経営に携わってお
 り、同氏の経歴は貴社の業態ともシナジーが深く、今後の貴社の発展に大きく貢献できると考えら
 れることから、取締役として適任である。

                                             以 上